JP2008237621A - 医療用挿通器具およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高価な製造設備などを必要とせずに簡単かつ効率的に製造することができ、芯材表面に密着性に優れた親水性ポリマー層が形成されてなる医療用挿通器具を提供すること。
【解決手段】金属からなる芯材2と、この芯材2の少なくとも一部の表面においてフェノール基含有化合物によって形成された下塗層3Aと、この下塗層3Aの上に形成された親水性ポリマー層3Bとを備えている。下塗層3Aを形成するフェノール基含有化合物がポリフェノールであること、特に、タンニン酸、緑茶由来のポリフェノールまたはウルシオール系樹脂であることが好ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は医療用挿通器具およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、金属からなる芯材の少なくとも一部の表面に強固に密着した親水性ポリマー層を有する医療用挿通器具、およびそのような医療用挿通器具を製造する方法に関する。
カテーテルなどの管状の医療器具を体腔内の所定位置に案内するための医療用挿通器具としてガイドワイヤが知られている。例えば心臓病治療などのために血管内に挿通されるガイドワイヤは、ワイヤ本体と、その先端部の外周に装着されたコイルスプリングとからなる。
ガイドワイヤを構成するコイルスプリングには、血管内壁に対する潤滑性(低い摩擦係数)および血液との親和性を発現させるために親水性処理が施されている。この親水性処理は、通常、金属からなる芯材の表面を、親水性ポリマーによって被覆する(親水性ポリマー層を形成する)ことにより行われる。
然るに、親水性ポリマーは金属に対する密着性に劣るため、芯材表面に直接形成された親水性ポリマー層は当該芯材表面から容易に剥離してしまう。そこで、芯材表面に対する親水性ポリマー層の密着性を確保するために、金属および親水性ポリマーの両方に対して良好な接着性を発揮できる材料からなる下塗層を介在させる必要がある。
しかして、金属および親水性ポリマーの両方に対して良好な接着性を発揮できる高分子材料としてポリイミドがある。
また、下塗層の形成方法としては、下塗層を構成する材料を適宜の溶剤に溶解し、得られる溶液を芯材表面に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤を除去する方法が挙げられる。
しかしながら、ポリイミドは、種々の有機溶剤に対して不溶性または難溶性であるため、下塗層(塗膜)を形成するためのポリイミド溶液を調製することができず、ポリイミドの塗膜(下塗層)を形成することはきわめて困難である。
このような問題に対して、金属からなる芯材表面に、蒸着重合法によりポリイミド層を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。蒸着重合法は、真空中でモノマーを蒸発させて対象物(芯材)の表面で重合反応を行わせて高分子薄膜を形成する方法である。
上記のように、芯材表面にポリイミド層を形成するためには蒸着重合法を採用することが不可欠となる。
しかしながら、蒸着重合法によりポリイミド層を形成(成膜)する場合には、真空チャンバなどの高価な製造設備を必要とし、成膜工程が煩雑で手間がかかり、また、後工程(ワイヤ本体への装着)などを含めてガイドワイヤの生産性に劣るという問題がある。
従来、ポリイミドを下塗層として親水性処理されたコイルスプリングを備えたガイドワイヤは、下記のようにして製造されている。
先ず、金属コイル(芯材)を真空チャンバ内に配置し、チャンバー内を長時間にわたり排気して真空状態を形成するとともに、チャンバー内を加熱して芯材を一定の温度(例えば200℃)に保持する。他方、モノマー(ODA/PMDA)を加熱してガス化させた後、モノマーガスをチャンバー内に導入して芯材表面で重合反応させてポリイミドを成膜する。その後、コイルスプリングを冷却し、真空チャンバから取り出す。
次いで、ポリイミド層が形成されたコイルスプリングについて、ワイヤ本体との接合部分(半田づけされる部分)におけるポリイミド層を剥離除去し、その後、当該コイルスプリングを半田づけによってワイヤ本体の先端部の外周に装着する。ここに、耐薬品性の高いポリイミド層を剥離するためには、高温・高濃度の水酸化ナトリウム水溶液などが使用され、厳しい条件下で剥離処理が行われる。
特開2001−238963号公報
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の第1の目的は、高価な製造設備などを必要とせずに簡単かつ効率的に製造することができ、芯材表面に密着性に優れた親水性ポリマー層が形成されてなる医療用挿通器具を提供することにある。
本発明の第2の目的は、芯材表面に対する密着性に優れた親水性ポリマー層が形成されてなる医療用挿通器具を、高価な製造設備などを使用することなく簡単かつ効率的に製造することができる方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、フェノール基含有化合物(特にポリフェノール)による塗膜を下塗層とすることにより、親水性ポリマー層の密着性が格段に向上することを見出し、かかる知見に基いて本発明を完成した。
すなわち、本発明の医療用挿通器具は、金属からなる芯材と、この芯材の少なくとも一部の表面においてフェノール基含有化合物によって形成された下塗層と、この下塗層の上に形成された親水性ポリマー層とを備えたことを特徴とする。
本発明の医療用挿通器具において、下塗層を形成するフェノール基含有化合物がポリフェノールであること、特に、タンニン酸、緑茶由来のポリフェノールまたはウルシオール系樹脂であることが好ましい。
本発明の医療用挿通器具の製造方法は、金属からなる芯材の少なくとも一部の表面に、フェノール基含有化合物による下塗層を形成する工程と、この下塗層の上に親水性ポリマー層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の医療用挿通器具の製造方法において、下塗層の形成工程に使用されるフェノール基含有化合物がポリフェノール、特に、タンニン酸、緑茶由来のポリフェノールまたはウルシオール系樹脂であり、当該ポリフェノールを含有するコーティング剤を、前記芯材の少なくとも一部の表面に塗布して乾燥することにより下塗層を形成することが好ましい。
ポリフェノールとして、タンニン酸または緑茶由来のものを使用する場合には、その水溶液を前記芯材の少なくとも一部の表面に塗布して乾燥することにより下塗層を形成することが好ましい。この場合において、ポリフェノールの水溶液中のポリフェノール濃度が0.001〜30質量%であること、特に0.01〜5質量%であることが好ましい。
ポリフェノールとしてウルシオール系樹脂を使用する場合には、前記芯材の少なくとも一部の表面に当該ウルシオール系樹脂を塗布して乾燥することにより下塗層を形成することが好ましい。
タンニン酸の水溶液、緑茶由来のポリフェノールの水溶液およびウルシオール系樹脂の芯材表面への塗布は、浸漬法によることが好ましい。
本発明の医療用ガイドワイヤの製造方法は、ワイヤ本体の先端部の外周に金属コイル(金属からなるコイルスプリング)を装着する工程と、この金属コイルの外周面にポリフェノールを含有するコーティング剤を浸漬塗布して乾燥することにより下塗層を形成する工程と、この下塗層の上に親水性ポリマーを含有するコーティング剤を浸漬塗布して親水性ポリマー層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る医療用挿通器具を構成する親水性ポリマー層は、フェノール基含有化合物により形成された下塗層を介して芯材表面に形成されているので、芯材表面に対する密着性に優れている。従って、本発明に係る医療用挿通器具によれば、血管内壁に対する潤滑性および血液との親和性などを安定的に発現することができる。
しかも、フェノール基含有化合物は、水をはじめとする種々の溶媒に可溶であり、フェノール基含有化合物の溶液を芯材表面に塗布して乾燥することにより下塗層が形成される。従って、蒸着重合法で要求されるような高価な製造設備などを使用することなく、簡単かつ効率的に製造することができ、医療用挿通器具の生産性に優れている。
<本発明の医療用挿通器具>
以下、本発明の医療用挿通器具について詳細に説明する。
図1は、本発明の医療用挿通器具であるガイドワイヤの一例を示す説明図であり、図2は、図1に示すガイドワイヤを構成するコイルスプリングの部分拡大図である。
図1に示すガイドワイヤ1は、ワイヤ本体4とコイルスプリング12とからなり、ワイヤ本体4の先端部(遠位端側小径部9)の外周にコイルスプリング12が装着されている。
ワイヤ本体4は、同一の外径を有する近位端側大径部5と、テーパ状に縮径する第1のテーパ部7と、同一の外径を有する中間部8と、テーパ状に縮径する第2のテーパ部11と、同一の外径を有する遠位端側小径部9とにより構成されている。なお、ワイヤ本体の形状としては、図1に示したものに限定されないことは勿論である。
ワイヤ本体4の材質としては、特に限定されないが、ステンレス(例えばSUS316、SUS304)、金、白金、アルミニウム、タングステン、タンタル、ニッケルおよびチタン、あるいはこれらの合金などの金属が例示されるが、本実施形態では、ステンレスで構成してある。
ワイヤ本体4の全長L0は、使用目的などに応じて変化し、特に限定されないが、例えば80〜350cm程度である。
近位端側大径部5の軸方向長さL1は、特に限定されないが、好ましくは400〜2500mmである。また、近位端側大径部5の外径は、特に限定されないが、0.10〜0.90mm程度である。
第1のテーパ部7の軸方向長さL2は、好ましくは5〜100mm、さらに好ましくは10〜50mmである。
中間部8の軸方向長さL3は、特に限定されないが、好ましくは0〜200mmである。
第2のテーパ部11の長さL4は、好ましくは30〜200mmである。
遠位端側小径部9の軸方向長さL5は、好ましくは100〜800mmである。また、遠位端側小径部9の外径は、特に限定されないが、近位端側大径部5の外径に対して、好ましくは1/5〜1/2程度とされる。
コイルスプリング12の全長L6は、遠位端側小径部9の軸方向長さL5よりも短くても長くても良く、好ましくは30〜800mmである。
ワイヤ本体4における遠位端側小径部9の先端には、球又は半球状のボール部10が接合してある。ボール部10は、ガイドワイヤ1の先端部を滑らかにして、ガイドワイヤ1を血管などの体腔内に挿入する際に、体腔内壁の損傷を極力防止するための部分であると共に、コイルスプリング12の遠位端側ストッパとなる。このボール部10は、例えばスズ、銀、金、あるいはこれらの合金などの金属で構成してあり、遠位端側小径部9の先端に、溶接またはロー付けなどの手段で接合してある。ボール部10の外径は、ワイヤ本体4の近位端側大径部5の外径に対して、好ましくは0.5〜2倍程度の外径である。
コイルスプリング12の遠位端14は、ボール部10の背面に対して溶接または半田づけなどの手段で接合してある。コイルスプリング12の近位端16は、遠位端側小径部9の近位端近傍の第2のテーパ部11において、ワイヤ本体4の外周に、溶接または半田づけなどの手段で接合してある。
ワイヤ本体4の外周面は、生体適合性コーティング膜で一体的に被覆してあっても良い。生体適合性コーティング膜としては、特に限定されないが、例えばポリエチレンなどのオレフィン類、ポリイミドやポリアミドなどの含窒素ポリマー、ポリシロキサン、フッ素樹脂ポリマーなど、医療用として用いられる通常のポリマーなどが挙げられる。また、コーティング膜としては、ポリマーに限定されず、炭化珪素、パイロライトカーボンやダイアモンドライクカーボンなどのカーボンなど、無機物からなるコーティング膜であってもよい。
コイルスプリング12の外径は、特に限定されないが、ボール部10の外径と同程度以下が好ましい。コイルスプリング12を構成する線材の外径は、特に限定されないが、好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは30〜100μmの範囲である。
コイルスプリング12を構成する金属コイル(芯材)の材質としては、特に限定されるものではなく、放射線造影性の金属でも、放射線非造影性の金属でもよい。
放射線造影性の金属としては、白金、白金合金(例えばPt/Ir=93/7)、金、金−銅合金、タングステン、タンタルなどのX線に対する造影性が良好な金属が例示される。また、放射線非造影性の金属としては、特に限定されないが、ステンレスなどが例示される。
これらのうち、形成される下塗層との接着性の観点から、放射線非造影性の金属であることが好ましく、ステンレス(例えばSUS316、SUS304)などを選択することが好ましい。
また、コイルスプリング12を構成する金属コイル(芯材)の材質は、軸方向に必ずしも同じである必要はなく、例えば遠位端側を白金コイルとし、近位端側をステンレスコイルとしてもよい。
血管内壁に対する潤滑性(低い摩擦係数)および血液との親和性を発現させるために、コイルスプリング12には、親水性処理が施されている。
図2に示すように、コイルスプリング12は、芯材である金属コイル2と、金属コイル2の外周面においてフェノール基含有化合物によって形成された下塗層3Aと、下塗層3Aの上に形成された親水性ポリマー層3Bとにより構成されている。
親水性ポリマー層3Bは、その表面に水の固定層を形成し、血液との高い親和性を示すとともに、血管内壁に対して良好な潤滑性(低い摩擦係数)を発現する。従って、親水性ポリマー層3Bにより外周面が被覆されたコイルスプリング12は、血管内壁を傷つけることなく、血管内を円滑に挿通させることができる。
親水性ポリマー層3Bを構成する親水性ポリマーとしては、医療用器具の親水性処理に供されている従来公知の親水性ポリマーをすべて使用することができる。具体的にはポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリオール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリカルボン酸およびこれらの誘導体、セルロース、たんぱく質、ヒアルロン酸などの多糖類を例示することができる。また、これらの親水性ポリマーは架橋構造を有していてもよい。
下塗層3Aは、芯材である金属コイル2と、親水性ポリマー層3Bとの間に介在して、両者の密着性を向上させるためのプライマー層である。
下塗層3Aはフェノール基含有化合物によって形成される。本発明において、「フェノール基含有化合物」とは、少なくとも1個のフェノール基(フェノール性ヒドロキシ基)を分子中に含有する芳香族化合物をいう。
また、「フェノール基含有化合物によって形成された下塗層」とは、フェノール基含有化合物を使用して形成された下塗層をいい、フェノール基含有化合物からなる下塗層のほか、フェノール基含有化合物を反応させて得られる化合物からなる下塗層も包含される。
下塗層3Aを形成する好ましいフェノール基含有化合物としては、複数のフェノール基を分子中に有するポリフェノールを挙げることができ、特に、タンニン酸、緑茶由来のポリフェノールおよびウルシオール系樹脂が好ましい。
ここに、「緑茶由来のポリフェノール」としては、エピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガレート(ECg)、エピガロカテキンガレート(EGCg)、カテキン(C)、ガロカテキン(GC)、カテキンガレート(Cg)およびガロカテキンガレート(GCg)などの茶カテキン類並びに没食子酸(ガリリック酸)、タンニン酸、フロボノール、ケルセチンおよびケンフェロールなどを挙げることができる。
緑茶由来のポリフェノールの市販品としては、「Polyphenols,from Green Tea」〔和光純薬工業(株)製〕を挙げることができる。
本発明において「ウルシオール系樹脂」とは、ウルシの樹液を構成するポリフェノールを含有する樹脂;およびこれらの硬化物(硬化樹脂)をいうものとする。
ウルシの樹液を構成するポリフェノールとしては、下記化学式で示されるウルシオールのほか、ラッコールおよびチチオールなどを挙げることができる。
また、ポリフェノールを含有する樹脂の硬化物としては、イソシアネート基含有化合物とのウレタン化反応により硬化した樹脂を挙げることができる。
Figure 2008237621
(式中、Rは一価の炭化水素基を表わす。)
上記の化学式において、Rで表される炭化水素基としては、(CH2 14CH3 、(CH2 7 CH=CH(CH2 5 CH3 、(CH2 7 CH=CHCH2 CH=CH(CH2 2 CH3 、(CH2 7 CH=CHCH2 CH=CHCH=CHCH3 、(CH2 7 CH=CHCH2 CH=CHCH2 CH=CH2 などを挙げることができる。
ウルシオール系樹脂の市販品としては、二液硬化型の「新精漆うるしファイン」(カシュー(株)製)を挙げることができる。
<本発明の製造方法>
図1に示すガイドワイヤ1は、ワイヤ本体4の先端部の外周に金属コイル2(芯材)を装着する工程と、この金属コイル2の外周面に、ポリフェノールを含有するコーティング剤を浸漬塗布して乾燥することにより下塗層3Aを形成する工程と、この下塗層3Aの上に親水性ポリマーを含有するコーティング剤を浸漬塗布して親水性ポリマー層3Bを形成する工程とを含む本発明の製造方法によって製造される。
金属コイル2の装着工程において、その外周面が未だ被覆されていない金属コイル2は、半田づけなどの手段によって確実かつ容易にワイヤ本体4の先端部の外周に接合させることができる。
次いで、ワイヤ本体4に装着された金属コイル2(芯材)の外周面に、ポリフェノールを含有するコーティング剤を浸漬塗布して乾燥することにより下塗層3Aが形成される。下塗層3Aの形成工程において使用する好ましいポリフェノールとしては、上述したタンニン酸、緑茶由来のポリフェノールおよびウルシオール系樹脂を挙げることができる。
本発明の製造方法において、「ポリフェノールを含有するコーティング剤」としては、ポリフェノールを含有する組成物(ポリフェノール溶液を含む)からなるコーティング剤、およびポリフェノールからなるコーティング剤を挙げることができる。
ここに、ポリフェノールとしてタンニン酸または緑茶由来のポリフェノールを使用する場合には、これらの水溶液をコーティング剤とすることができる。
この場合、ポリフェノールの水溶液中のポリフェノール濃度としては、0.001〜30質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%とされる。
水溶液中におけるポリフェノール濃度が過小である場合には、金属コイル2(芯材)の表面に対して効率的に下塗層を形成することができない。他方、ポリフェノール濃度が過大である場合には、形成される下塗層が粗面となり、この粗面状態が親水性ポリマー層の表面にも現れる結果、得られるコイルスプリングは所期の潤滑性(低い摩擦係数)を十分に発揮するものとならない。
ポリフェノールとしてウルシオール系樹脂を使用する場合には、未硬化のウルシオール系樹脂をコーティング剤とすることができる。
金属コイル2(芯材)へのコーティング剤(ポリフェノール水溶液または未硬化のウルシオール系樹脂)の塗布は浸漬法により行われる。ここに、浸漬時間としては特に限定されるものではなく、数秒間の浸漬によって十分な塗膜を形成することができる。
次いで、形成された塗膜を乾燥する。乾燥条件としては特に限定されるものでないが、例えば、常温で1時間以上行うことが好ましい。
塗膜を乾燥することにより、ポリフェノール水溶液からなる塗膜においては水分が除去され、ウルシオール系樹脂からなる塗膜においては硬化反応が進行し、これにより、金属コイル2(芯材)の表面に下塗層3Aが形成される。
その後、下塗層3Aが表面に形成された金属コイル2(芯材)を親水性ポリマーを含有するコーティング剤に浸漬することにより、下塗層3Aの上に当該コーティング剤を塗布(重ね塗り)し、必要に応じて塗膜を熱硬化する。
親水性ポリマー層3Bの形成工程において使用する好ましい親水性ポリマーとしては、上述したとおりである。
また、「親水性ポリマーを含有するコーティング剤」としては、かかる親水性ポリマーを、適宜の溶剤(好ましくは水)に溶解してなるポリマー溶液を挙げることができる。
また、親水性ポリマーを含有するコーティング剤中には、形成される親水性ポリマー層3Bに架橋構造を導入するための架橋剤、架橋改質剤、架橋促進剤などが含有されていることが好ましい。これにより、親水性ポリマー3Bの膜強度および接着力の向上を図ることができる。
下塗層3Aが表面に形成された金属コイル2(芯材)へのコーティング剤(ポリマー溶液)の塗布は浸漬法により行われる。ここに、浸漬時間としては特に限定されるものではなく、数秒間の浸漬によって十分な塗膜を形成することができる。
次いで、形成された塗膜を必要に応じて熱硬化する。硬化温度としては、例えば90〜130℃とされる。これにより、下塗層3Aの上に親水性ポリマー層3Bが形成され、金属コイル2(芯材)の表面に、下塗層3Aを介して、親水性ポリマー層3Bが形成されてなるコイルスプリング12が得られる。
ポリフェノールによって形成された下塗層3Aは、金属コイル2(芯材)に対して良好な接着性を発揮することができるとともに、親水性ポリマー層3Bに対しても良好な接着性を発揮することができる。従って、下塗層3Aを介在させることにより、親水性ポリマー層3Bは、金属コイル2(芯材)の表面に対して強固に密着することになる。
ポリフェノールを使用して形成される下塗層3Aが、金属コイル2に対して良好な接着性を発揮する理由としては明らかではないが、金属の酸化被膜の表面に存在している水酸基と、ポリフェノールの有するフェノール基との間で水素結合・化学結合(脱水反応)が起こることなどによるものと推測される。
また、この下塗層3Aが、親水性ポリマー層3Bに対しても良好な接着性を発揮する理由としては明らかではないが、ポリフェノールの有するフェノール基と、親水性ポリマー層3B中に存在する官能基(親水性ポリマーの有する極性基、架橋剤等に由来する官能基など)との間で反応が起こり化学結合が形成されることなどによるものと推測される。
上記のようにして親水性処理が施されたコイルスプリング12を備えたガイドワイヤ1によれば、血管内壁に対する潤滑性および血液との親和性などを安定的に発現することができる。
しかも、下塗層3Aの形成に使用されるポリフェノールは、水に可溶であるので、ポリフェノールの水溶液を金属コイル2(芯材)の表面に塗布して乾燥するという簡単な操作によって下塗層3Aを形成することができ、また、ウルシオール系樹脂(未硬化樹脂)のように液状のポリフェノールによれば、これをそのまま、金属コイル2(芯材)の表面に塗布して乾燥・硬化するという簡単な操作によって下塗層3Aを形成することができる。従って、蒸着重合法によってポリイミド層を形成するときのような、煩雑な成膜工程や後工程などを必要とせず、ガイドワイヤの生産性に優れている。
以上、本発明の医療用挿通器具として、特定の親水性処理が施されたコイルスプリングを備えたガイドワイヤについて説明したが、本発明の医療用挿通器具は、ガイドワイヤに限定されるのではなく、親水性処理が施されるすべての医療用挿通器具、例えば、内視鏡の先端部品、電極カテーテル、バルーンカテーテル、マイクロカテーテル、ガイディングカテーテルが、本発明の医療用挿通器具に包含される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(調製例1〜5)
タンニン酸〔和光純薬工業(株)製〕を純水に溶解することにより、濃度の異なる5種類のタンニン酸水溶液(0.01質量%、0.02質量%、0.10質量%、0.50質量%、1.0質量%)からなるコーティング剤を調製した。
(調製例6)
緑茶由来のポリフェノール「Polyphenols,from Green Tea」〔和光純薬工業(株)製〕を純水に溶解することにより、濃度1.0質量%のポリフェノール水溶液からなるコーティング剤を調製した。
(調製例7)
二液硬化型のウルシオール系樹脂「新精漆うるしファイン」(カシュー(株)製)を準備し、その主剤(A液)と、硬化剤(B液)とを1:1の質量比で配合してコーティング剤を調製した。
(調製例8)
ポリエチレンオキサイドの水溶液(PEO濃度=11.0質量%)に、イソシアネート基含有化合物からなる水系架橋改質剤を添加してコーティング剤を調製した。
<実施例1>
(1)金属コイルの装着工程:
外径0.350mm、長さ190mmのステンレスからなる金属コイル(芯材)を、半田づけ手段によりワイヤ本体の先端部の外周に装着した。
(2)下塗層の形成工程:
次いで、調製例1で得られたコーティング剤(0.01質量%のタンニン酸水溶液)に、ワイヤ本体に装着された金属コイルを約5秒間浸漬して、その外周面にコーティング剤を塗布し、室温下で約3時間塗膜を乾燥することにより、金属コイルの外周面に下塗層を形成した。
(3)親水性ポリマー層の形成工程:
その後、下塗層が形成された金属コイルを、調製例8で得られたコーティング剤(親水性ポリマーを含有するコーティング剤)に約5秒間浸漬して、下塗層の上にコーティング剤を塗布した後、常法に従って加熱(焼付け)処理することによって親水性ポリマー層を形成した。
このようにして、金属コイルの外周面に、タンニン酸による下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例2>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例2で得られたコーティング剤(0.02質量%のタンニン酸水溶液)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、タンニン酸により形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例3>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例3で得られたコーティング剤(0.10質量%のタンニン酸水溶液)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、タンニン酸により形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例4>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例4で得られたコーティング剤(0.50質量%のタンニン酸水溶液)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、タンニン酸により形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例5>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例5で得られたコーティング剤(1.00質量%のタンニン酸水溶液)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、タンニン酸により形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例6>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例6で得られたコーティング剤(1.00質量%の緑茶由来のポリフェノール水溶液)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、緑茶由来のポリフェノールにより形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。
<実施例7>
調製例1で得られたコーティング剤に代えて、調製例7で得られたコーティング剤(二液硬化型のウルシオール系樹脂)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、ウルシオール系樹脂により形成された下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる本発明のガイドワイヤ)を製造した。なお、調製例7で得られたコーティング剤は、主剤(A液)と硬化剤(B液)との混合後30分以内に塗布した。
<比較例1>
実施例1で使用したものと同様の金属コイルを、ワイヤ本体の先端部の外周に装着することにより、親水性処理が施されていない金属コイルを備えてなる比較用のガイドワイヤを製造した。
<比較例2>
実施例1で使用したものと同様の金属コイル(芯材)を、ワイヤ本体の先端部の外周に装着した。
次いで、調製例8で得られたコーティング剤(親水性ポリマーを含有するコーティング剤)に、ワイヤ本体に装着された金属コイルを約5秒間浸漬して、その外周面にコーティング剤を塗布した後、実施例1と同様にして加熱(焼付け)処理することにより親水性ポリマー層を形成した。
このようにして、金属コイルの外周面に親水性ポリマー層が直接形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる比較用のガイドワイヤ)を製造した。
<参考例1>
(1)下塗層(ポリイミド層)の形成工程:
実施例1で使用したものと同様の金属コイル(芯材)の外周面に、蒸着重合法によってポリイミドからなる下塗層を形成した。
(2)下塗層の部分剥離工程:
次いで、ワイヤ本体との接合部分(半田づけされる部分)における下塗層(ポリイミド層)を、100℃に加熱した20%の水酸化ナトリウム水溶液により剥離除去して金属を露出させた。
(3)金属コイルの装着工程:
その後、露出した金属部分に半田づけすることにより、下塗層(ポリイミド層)が形成された金属コイルを、ワイヤ本体の先端部の外周に装着した。
(4)親水性ポリマー層の形成工程:
その後、下塗層が形成された金属コイルを、調製例8で得られたコーティング剤(親水性ポリマーを含有するコーティング剤)に約5秒間浸漬して、下塗層(ポリイミド層)の上にコーティング剤を塗布した後、常法に従って加熱(焼付け)処理することにより親水性ポリマー層を形成した。
このようにして、ポリイミドからなる下塗層を介して親水性ポリマー層が形成されてなるコイルスプリング(当該コイルスプリングを備えてなる参考用のガイドワイヤ)を製造した。
<水中潤滑性試験>
実施例1〜7、比較例1〜2および参考例1で得られたガイドワイヤ(各例において3本ずつ製造した)の各々について、ワイヤ本体の先端部に装着されたコイルスプリングの水中における滑り抵抗値およびその経時変化を測定することにより水中潤滑性およびその持続性を評価した。結果を下記表1に示す。
滑り抵抗値の測定は次のようにして行った。すなわち、水槽に収容された37℃の温水中において水平方向の移動ができるようガイドワイヤを配置し、このガイドワイヤの先端側に位置するコイルスプリングを2枚のシリコーンゴムシート(厚さ=1mm)によって150gfの荷重で上下方向に挟持し、この状態で、ガイドワイヤを、その基端側に連結したフォースゲージにより200mm/分の速度で50mmにわたり水平移動させたときの、シリコーンゴムシートとコイルスプリングとの水中における滑り抵抗値(動摩擦荷重)を測定した。ここに、滑り抵抗値の測定は、実施例1〜7、比較例1〜2および参考例1の各々に係る3本のガイドワイヤに装着されたコイルスプリングについて、それぞれ3回ずつ行い9個の測定値の平均を求めた。
また、ガイドワイヤ(コイルスプリング)を37℃の温水中に静置し、5分、20分、45分、60分および120分経過後(実施例6〜7および比較例2については、更に80分および100分経過後)において、上記と同様にして滑り抵抗値(経時的変化)を測定して、水中潤滑性の持続性を評価した。なお、120分の静置時間は、手技時間(一般的手術における最長手技時間)を考慮したものである。

Figure 2008237621
※1:シリコーンゴムシートに挟持されたコイルスプリングを水平移動させることができず、滑り抵抗の測定曲線が上昇して振り切れてしまい、滑り抵抗値(動摩擦荷重)を測定することができなかった。
表1に示す結果から、実施例1〜7に係るコイルスプリングは、いずれも滑り抵抗値が低くて水中潤滑性に優れていることが理解される。また、37℃の水中に静置したときの滑り抵抗値の経時変化は小さく、水中潤滑性の持続性(安定性)にも優れていることが理解される。
これに対して、親水性処理が施されていない比較例1に係るコイルスプリングは、水中潤滑性を発揮することができず、また、金属コイルの外周面に直接親水性ポリマー層が形成されてなる比較例2に係るコイルスプリングは、37℃の水中に静置したときの滑り抵抗値の経時変化が大きくて、水中潤滑性の持続性にきわめて劣るものである。
本発明の医療用挿通器具であるガイドワイヤの一例を示す説明図である。 図1に示すガイドワイヤを構成するコイルスプリングの部分拡大図である。
符号の説明
1 ガイドワイヤ
2 金属コイル
3A 下塗層
3B 親水性ポリマー層
4 ワイヤ本体
5 近位端側大径部
7 第1のテーパ部
8 中間部
9 遠位端側小径部
10 ボール部
11 第2のテーパ部
12 コイルスプリング

Claims (8)

  1. 金属からなる芯材と、
    この芯材の少なくとも一部の表面においてフェノール基含有化合物によって形成された下塗層と、
    この下塗層の上に形成された親水性ポリマー層と
    を備えたことを特徴とする医療用挿通器具。
  2. 前記フェノール基含有化合物がポリフェノールである請求項1に記載の医療用挿通器具。
  3. 前記ポリフェノールがタンニン酸である請求項2に記載の医療用挿通器具。
  4. 前記ポリフェノールが、緑茶由来のポリフェノールである請求項2に記載の医療用挿通器具。
  5. 前記ポリフェノールがウルシオール系樹脂である請求項2に記載の医療用挿通器具。
  6. 金属からなる芯材の少なくとも一部の表面に、フェノール基含有化合物による下塗層を形成する工程と、
    この下塗層の上に親水性ポリマー層を形成する工程とを含む医療用挿通器具の製造方法。
  7. 前記フェノール基含有化合物がポリフェノールであり、当該ポリフェノールを含有するコーティング剤を、前記芯材の少なくとも一部の表面に塗布して乾燥することにより下塗層を形成する請求項6に記載の医療用挿通器具の製造方法。
  8. ワイヤ本体の先端部の外周に金属コイルを装着する工程と、
    この金属コイルの外周面にポリフェノールを含有するコーティング剤を浸漬塗布して乾燥することにより下塗層を形成する工程と、
    この下塗層の上に親水性ポリマーを含有するコーティング剤を浸漬塗布して親水性ポリマー層を形成する工程とを含む医療用ガイドワイヤの製造方法。
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