JP2008235993A - モデム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コモンモード電流に対する規制を満足し、高い通信品質を維持可能な、差動送信信号の出力特性を調整可能なモデム装置を提供する。
【解決手段】 1対のワイヤ線路7を用いて有線通信を行うためのモデム装置の送信系回路1によって1対のワイヤ線路7の夫々に対して差動駆動して送信される差動送信信号の出力特性を調整するために、送信系回路1から送信された差動送信信号のコモンモード電流を検出するコモンモード電流検出手段5と、受信系回路2への入力を通常受信する差動信号とコモンモード電流検出手段5の検出出力間で切り替える入力切替手段6と、送信系回路1に対して、1対のワイヤ線路7への差動送信信号の送信を行わせ、コモンモード電流の1または複数の特性値が所定の規定範囲内に収まるように、コモンモード電流検出手段5の検出出力に応じて、送信系回路1から送信される差動送信信号の出力特性を調整する制御回路3を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、1対のワイヤ線路を用いた有線通信に使用されるモデム装置に関し、より詳細には、モデム装置の送信系回路によって1対のワイヤ線路の夫々に対して差動駆動して送信される差動送信信号の出力特性をコモンモード電流に対する規制や制限に適応するように調整するための送信出力調整機能を有するモデム装置に関する。
情報の送受信にワイヤ線路を用いる有線通信システムは数多く実用化されており、また、現在も開発中である。斯かる有線通信システム、例えば、ITU g992.1で規定される電話加入者ライン、HomePlug−AV仕様1.1.00(2005年12月16日)で規定される電力線を用いた家庭内ネットワーク等では、2つのモデム装置間における通信を確立するために、通常1対のワイヤ線路を用いて差動送信を行う。差動送信では、1対のワイヤ線路は、通常夫々位相の反転した2つの信号、つまり、両信号の信号出力の和がゼロとなる信号で各別に駆動される。差動送信は、1本のワイヤ線路を用いる送信方式と比べて幾つかの利点を有する。その1つに、ワイヤ線路が理想的な線路特性を有している場合に、放射エネルギがほぼ発生しない状態となる点である。しかしながら、実際の線路特性は決して理想的ではなく、線路対毎に線路インピーダンスが変化する。また、モデム装置のハードウェアもワイヤ線路同様に理想的ではない。斯かるモデム装置のハードウェア上の不完全性や線路特性の変動によって、通信線路上にコモンモード電流が発生する。コモンモード電流による漏洩電波強度は、1対のワイヤ線路の線路特性並びに送信される差動送信信号電力に依存する。一般に、小さな容量等の寄生成分の影響が周波数の上昇とともに顕著となるため、コモンモード電流信号の重要度は周波数とともに上昇する。
コモンモード電流によって放射される漏洩電波のエネルギは、ラジオ受信機等の精密な電気機器に対して妨害電波となり潜在的に有害であり、放射側のモデム装置と類似するシステムに対して、同システムの動作周波数帯域での干渉が増大するので、当該システムの機能低下を惹起する。線路インピーダンスの変動に対処するために、モデム装置のAFE(Analog Front End)においてインピーダンス適合を図ることで、ある程度のコモンモード電流による漏洩電波強度を低下させることができる(第1の従来技術、例えば、下記の特許文献1参照)。しかし、最近のシステムは、数10MHzにまで及ぶ比較的広い周波数帯域を利用するため、広帯域での正確なインピーダンス整合は困難であり、コスト高となる。更に、線路特性が潜在的に非常に広範囲となる可能性があり、斯かるインピーダンス整合システムも非常に多様化した環境に対応可能でなければならない。
監督機関は、送信機の他の機器に与える影響を制御及び規制するために、通例として、典型的には適合すべき電力マスクを規定して、送信可能な差動送信信号電力を規制する。また、有線通信モデム装置から発生するコモンモード電流のレベルに対して具体的に規制が設けられている場合がある(例えば、高速電力線搬送通信に関する報告書、平成17年12月参照)。これらの規制を満足するための一手法として、従来は、基準となる線路インピーダンスを相対的に不利になるように考慮して、差動送信信号電力を減衰させる方法を用いていた(第2の従来技術)。
また、電力線のコモンモード電流を測定し、コモンモード電流の大きさに応じて電力線に重畳される電力線通信信号の出力を制御する電力線搬送通信装置が開示されている(第3の従来技術、例えば、下記の特許文献2参照)。
米国特許第6724890号明細書 特開2006−203481号公報
しかし、当該第2の従来技術の手法によって差動送信信号電力を減衰させると、ビットレート、通信距離等のシステム性能が低下する。しかしながら、大抵の場合では、実際の線路特性が考慮した基準より大幅に有利な特性を有しているため、コモンモード電流の規制値を超過することなく、より大電力で差動送信信号を出力できていたことになる。つまり、結果として、より良い通信品質、例えば、より高いビットレートやより長い通信距離が得られていたことになる。また、広帯域送信方式では、通常は上記コモンモード電流の漏洩電波強度に周波数依存性があり、線路インピーダンスを最も不利にする周波数を基準とするので、送信信号電力のゲイン制御だけでは不十分である。従って、上記従来手法に対して、実際に通信線路から放射される漏洩電波強度に基づいて差動送信信号電力を制御すれば、送信出力を更に確保でき、規制を満足しつつシステム性能を最適化できる余地がある。
以下、差動送信信号におけるコモンモード電流について、より具体的に説明する。図6に示すように、差動送信では、モデム装置の送信系回路の駆動回路が、夫々信号極正の判定した2つの信号によって1対のワイヤ線路を差動駆動して、信号が送信される。ここで、コモンモード電流icは、差動対を形成する1対のワイヤ線路上の各電流i1,i2のベクトル和として表される。図6(A)に示すように、1対のワイヤ線路が理想的な線路特性である場合は、1対のワイヤ線路の一方(第1線路)上を流れ出る第1電流i1と、他方(第2線路)上を流れ入る第2電流i2の絶対値が等しいため、各電流i1,i2のベクトル和、つまり、コモンモード電流icはゼロとなる。しかし、1対のワイヤ線路が実際的な線路特性である場合は、図6(B)に示すように、各電流i1,i2のベクトル和はゼロとならず、コモンモード電流icが発生する。発生するコモンモード電流icの大きさは、モデム装置のハードウェアや1対のワイヤ線路の線路特性と同様に、1対のワイヤ線路に送信された差動送信信号の電力に依存して定まる。広帯域システムでは、コモンモード電流は一般的に周波数依存性を有し、高周波域ほど大きくなる傾向がある。
監督機関によりシステムが発生し得るコモンモード電流に対して規制を設けている場合に、モデム装置の送信機は、工場出荷前に、想定される動作条件の全範囲においてコモンモード電流が許容範囲内に収まるように、つまり、ワーストケースを想定した調整がなされる。インピーダンス整合回路等の適応システムが存在する可能性があれば、1回の調整手順において当該装置で達成可能なコモンモード電流の低減を図ろうとする場合に、発生するコモンモード電流の低減に寄与する。しかしながら、実際に利用される差動送信信号の電力は、信号の全周波数帯域においてコモンモード電流の規制値を正確に達成するために利用可能な電力より、略常時下回る。
図5は、コモンモード電流の許容値(図中破線で表示)が、考慮する規制値に対応して周波数に依存して規定される場合の一例を示している。もしコモンモード電流の実測値(図中実線で表示)が初期状態においてコモンモード電流の許容値を超過する周波数域(矢符500、502、504参照)が存在する場合は、差動送信信号の電力を、全周波数範囲においてコモンモード電流が許容範囲内となるように低減しなければならない。しかしながら、図5に示す事例では、コモンモード電流の実測値が初期状態において、殆どの周波数域で許容値以下となっており、僅かな狭い周波数域でのみ許容値を超過しているだけである。
差動送信信号の送信電力を低減することで、受信側では信号レベルが低下する。当該受信信号レベルの低下は、非適応システムでは通信品質或いは信頼性の劣化となり、DSL(ディジタル加入者向けデータ通信方式)等の適応システムでは、ビットレートの低下、或いは、所定のビットレートでの通信距離の短縮となる。システムの性能を確保するには、周波数全域に亘る差動送信信号の電力抑制は回避すべきで、一般的には、差動送信信号の送信電力は、全ての考慮すべき条件下で最大となるように調整されなければならない。
また、第3の従来技術の電力線搬送通信装置(モデム装置)は、図7に示すように、外部装置40と電力線39との間に設けられ、電力線39を媒体として電力線通信信号の送受信を行うモデム装置30であって、電力線39に対して電力線通信信号の入出力を行う信号/電源結合回路34と、信号/電源結合回路34から取り出された電力によりこのモデム装置30を作動させる電源回路35と、外部装置40から渡された送信データを電力線通信信号に変調する変調回路31と、電力線39を介して受け取った電力線通信信号を復調して外部装置40に受信データとして渡す復調回路32と、電力線39を流れるコモンモード電流の電流値Icを測定するコモンモード電流測定装置36と、測定されたコモンモード電流の電流値Icをディジタル電流値Idに変換するA/D変換回路37と、コモンモード電流測定装置36により測定された電流値に基づいて変調回路31の出力が所定の値になるように制御する出力制御回路38と、を備えて構成されている。斯かる構成により、電力線39のコモンモード電流の電流値を測定し、変調回路31の出力が所定の値になるようにフィードバックさせることにより、コモンモード電流の変化により自動的にモデム装置30の出力が調整され、漏洩電界の大きさが設定値を超えないように制御される。しかしながら、図7に示す構成では、コモンモード電流測定装置3で測定されたコモンモード電流の電流値を出力制御回路38で処理可能に適正に処理するためのA/D変換回路37等の受信回路、及び、専用の出力制御回路38が別途必要となる。特許文献2では詳細には開示されていないが、コモンモード電流を出力制御回路38で処理可能に適正に処理するには、上記A/D変換回路37の他にも、高速フーリエ変換のような時間ドメインから周波数ドメインへの信号変換処理も必要となる。更に、コモンモード電流は、モデム装置30の送信或いは受信する差動信号の全周波数帯域に亘ってモニターする必要がり、別途設けられたA/D変換回路37等の受信回路の性能は、モデム装置30の本来の送受信に係る差動信号の受信回路(復調回路32)と同等ものが要求される。従って、これらの処理装置を別途備えることがモデム装置全体の製造コスト高騰の要因となる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コモンモード電流に対する規制を満足し、高い通信品質を維持可能な、モデム装置から送信される差動送信信号の出力特性を低コストに調整可能なモデム装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るモデム装置は、1対のワイヤ線路を用いて有線通信を行うモデム装置であって、ディジタルデータを所定のディジタル変調方式で変調した後にアナログ信号に変換して、第1差動送信信号として前記1対のワイヤ線路の夫々に対して差動駆動して送信する送信系回路と、他のモデム装置から前記1対のワイヤ線路に送信された第2差動送信信号を差動検出した後にディジタル信号に変換して前記ディジタル変調方式に対応する復調方式で復調してディジタルデータを再生する受信系回路と、前記送信系回路から送信された前記差動送信信号のコモンモード電流を検出するコモンモード電流検出手段と、前記受信系回路の入力端で受信された前記第2差動送信信号と前記コモンモード電流検出手段の検出出力を切り替えて、前記受信系回路の前記入力端より後段の回路に入力する入力切替手段と、前記送信系回路に対して、前記1対のワイヤ線路への前記差動送信信号の送信を行わせ、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替えるとともに、前記コモンモード電流の1または複数の特性値が所定の規定範囲内に収まるように、前記受信系回路で処理された前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路により差動駆動される前記第1差動送信信号の出力特性を調整する制御回路と、を備えてなることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴のモデム装置によれば、モデム装置の送信系回路から送信される差動送信信号の出力特性を、コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて調整可能であるため、実際に1対のワイヤ線路において発生するコモンモード電流が規定値を超過しないように差動送信信号の出力特性(例えば、送信電力)を調整できるため、不必要に差動送信信号の信号強度が低下しないため、ビットレートや通信距離等の通信品質を、コモンモード電流に対する規制を満足する範囲内で最適化することができる。
1対のワイヤ線路の線路特性のランダム性により、コモンモード電流を予測して差動送信信号の送信電力を調整することは現実的でないため、コモンモード電流検出手段によってワイヤ線路上の実際のコモンモード電流を測定することで、緻密なコモンモード電流の評価が可能となり、差動送信信号の出力特性の最適な調整が可能となる。また、コモンモード電流を直接測定することで、差動送信信号の送信電力の調整過程において、ワイヤ線路のインピーダンス、線路間のバランス等の線路特性は直接的に考慮されることなく、線路特性とモデム装置のハードウェア特性の結合した影響が、コモンモード電流によって評価されることになる。
更に、通常動作において使用する受信系回路を用いて、コモンモード電流検出手段のアナログ値である検出出力に対して、増幅処理やアナログ・ディジタル変換等の信号処理を施すことができるので、制御回路として、モデム装置に内蔵されている通常のディジタル信号入力を処理可能なプロセッサ等を利用することができる。
換言すれば、モデム装置で使用される通信方式が時分割多重方式等の一般的に同じ周波数帯域でデータの送受信が可能な通信方式である場合、モデム装置の受信系回路を、コモンモード電流検出手段の検出信号を取得して処理するのに使用できるため、送信出力調整回路において、コモンモード電流検出手段の検出信号の処理に必要な回路をモデム装置に本来的に具備されている受信系回路で兼用でき、回路構成が簡略化される。
本発明に係るモデム装置は、上記第1の特徴に加えて、更に、前記差動送信信号が、マルチキャリア変調された信号を差動駆動した信号であり、前記コモンモード電流検出手段が、前記マルチキャリア変調に用いる搬送波の周波数別に、前記差動送信信号のコモンモード電流を検出し、前記制御回路が、前記周波数別に、前記コモンモード電流の前記特性値が前記周波数別に設定された所定の規定範囲内に収まるように、前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路から送信される前記差動送信信号の出力特性を調整することを第2の特徴とする。
上記第2の特徴のモデム装置によれば、広帯域送信方式であるマルチキャリア変調方式において、線路特性に周波数依存性がある場合や、コモンモード電流が周波数別(或いは周波数帯域別)に規制されている場合において、コモンモード電流に対する規制を満足する範囲内で周波数別に差動送信信号の出力特性(例えば、送信電力)を調整できるため、通信品質を更に最適化して向上させることができる。
OFDM等のマルチキャリア通信方式の場合、差動送信信号の送信電力はキャリア毎の周波数別に制御することで緻密な調整が可能であり、コモンモード電流は、差動送信信号の送信電力に依存するので、差動送信信号の送信電力の調整と同様に、周波数別に規定範囲内に収まるように調整可能である。
本発明に係るモデム装置は、上記第1または第2の特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記コモンモード電流検出手段の検出出力を処理して、前記差動送信信号の出力特性に対する調整量を予測するマイクロプロセッサを備えることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴のモデム装置によれば、予測された調整値に基づいて差動送信信号の出力特性に対する調整可能なフォーワード制御系を実現でき、上記第1または第2の特徴構成による作用効果を具体的に奏することができる。
本発明に係るモデム装置は、上記何れかの特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記コモンモード電流検出手段の検出出力に基づいて、少なくとも1つの前記特性値を導出する第1処理と、前記第1処理で導出した導出特性値と、当該特性値の基準値とを比較する第2処理と、前記導出特性値が前記基準値以下で前記基準値の所定範囲内にあれば、前記差動送信信号の出力特性に対する制御を行わず、前記導出特性値が前記基準値の所定範囲外であれば、前記導出特性値が前記基準値より大きい場合に前記差動送信信号の送信電力を低下させる処理と、前記導出特性値が前記基準値より小さい場合に前記差動送信信号の送信電力を増大させる処理の少なくとも何れか一方を実行する第3処理と、を実行することを第4の特徴とする。
本発明に係るモデム装置は、上記第4の特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記差動送信信号の送信電力を所定の低レベルに設定して前記差動送信信号の出力特性の制御を開始し、前記第3処理において前記差動送信信号の送信電力を徐々に増大させる制御を行い、制御期間中において前記導出特性値を前記基準値以下に維持することを第5の特徴とする。
本発明に係るモデム装置は、上記第4の特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記差動送信信号の送信電力を所定の基準レベルに設定して前記差動送信信号の出力特性の制御を開始し、前記導出特性値が前記基準値より大きい場合にのみ、前記導出特性値が前記基準値以下となるまで、前記差動送信信号の送信電力を低下させる処理を行うことを第6の特徴とする。
本発明に係るモデム装置は、上記何れかの特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記送信系回路に対して、他のモデム装置での受信を誘導しない調整専用の擬似的な差動送信信号を、前記擬似的な差動送信信号の1または複数の所定の統計値が、前記モデム装置間で送受信される通常のデータ信号における前記所定の統計値と近似するように、ランダムに送信させる制御を行うことを第7の特徴とする。
本発明に係るモデム装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記コモンモード電流の1または複数の前記特性値が、前記コモンモード電流の平均値、尖頭値、準尖頭値、及び、その他の統計値の内の少なくとも何れか1つであることを第8の特徴とする。
上記第4乃至第8の何れかの特徴のモデム装置によれば、周波数帯域全体或いは周波数別において、具体的に、コモンモード電流に対する規制を満足する範囲内で周波数別に差動送信信号の出力特性(例えば、送信電力)を調整できる。
特に、上記第7の特徴のモデム装置によれば、差動送信信号の出力特性の調整によって、同じワイヤ線路7上に接続する他のモデム装置に対する不要な干渉を防止できる。
本発明に係るモデム装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記コモンモード電流の前記特性値の複数に対して、前記所定の規定範囲が設定されており、その内の1つの前記特性値が、他の前記特性値より、前記規定範囲による抑圧度が大きい場合、前記制御回路が、前記抑圧度の大きい1つの前記特性値が前記規定範囲内に収まるように、前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路から送信される前記差動送信信号の出力特性を調整し、全ての特性値が各別に個々の前記規定範囲内に収まるようにすることを第9の特徴とする。
上記第9の特徴のモデム装置によれば、コモンモード電流の特性値の複数に対して、所定の規定範囲が夫々設定されている場合において、全ての特性値が各別に個々の規定範囲内に収まるような、差動送信信号の出力特性の調整を簡易に実行することができる。
本発明に係るモデム装置は、上記何れかの特徴に加えて、更に、前記第1差動送信信号の出力特性の初期調整後において、前記制御回路が、前記受信系回路が前記第2差動送信信号を受信しない場合に、前記受信系回路が前記コモンモード電流検出手段の検出出力を処理して前記コモンモード電流の前記特性値の変動を監視できるように、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替える制御を行うことを第10の特徴とする。
本発明に係るモデム装置は、上記第10の特徴に加えて、更に、前記第1差動送信信号の出力特性の初期調整後において、前記コモンモード電流の前記特性値の変動を検知した場合、前記制御回路が、前記差動送信信号の出力特性の再調整に関するメッセージを他のモデム装置に送信する制御を行うことを第11の特徴とする。
上記第10または第11の特徴のモデム装置によれば、第1差動送信信号の出力特性の初期調整後において、コモンモード電流の特性値が変動しても、当該変動を抑制して規制範囲内に収まるように、第1差動送信信号の出力特性を再調整できる。特に、第4の特徴のモデム装置によれば、通信相手の他のモデム装置が、第1差動送信信号の出力特性の再調整が行われることを事前確認できるので、不用意な通信接続の切断を回避できる。
本発明に係るモデム装置は、上記何れか特徴に加えて、更に、前記制御回路が、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替えられた場合に、前記受信系回路を構成する少なくとも一部の回路部分または回路素子の特性またはゲインを所定値に設定し、当該所定値に設定された前記特性またはゲインを考慮して、前記第1差動送信信号の出力特性を調整することを第12の特徴とする。
上記第12の特徴のモデム装置によれば、コモンモード電流検出手段の検出出力の信号処理に利用する受信系回路の特性等を考慮して正確に第1差動送信信号の出力特性を調整できる。
以下、本発明に係るモデム装置(以下、適宜「本発明装置」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態では、使用する通信方式として、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)等のマルチキャリア通信方式を想定して、本発明装置の説明を行うが、本発明装置で使用する通信方式は、OFDM等のマルチキャリア通信方式に限定されるものではない。
図1に、本発明装置の概略のシステム構成を模式的に示す。図1に示す本発明装置は、送信系回路1、受信系回路2、制御回路としてのマイクロコントローラ3、差動信号結合装置4、コモンモード電流検出手段5、及び、入力切替手段6を備えて構成される。送信系回路1と受信系回路2は、広帯域のマルチキャリア通信方式でのデータ送受信を行う一般的なモデム装置の送信系回路と受信系回路2である。
送信系回路1は、ディジタルデータDinをOFDM変調したOFDM信号をアナログ信号に変換して1対のワイヤ線路7を差動駆動して送信する回路であって、前段のディジタル信号処理領域に、逆高速フーリエ変換処理(Inverse Fast Fourier Transformation:IFFT)を行うIFFT回路部11、サイクリックプレフィックスの付加処理等の中間処理を行う中間処理部12、ディジタル・アナログ変換処理を行うDAコンバータ13を備え、後段のアナログ信号処理領域に、増幅器14、増幅器14からの出力信号に基づいて差動送信信号を生成し駆動する駆動回路15を備えて構成される。OFDM変調処理は、IFFT処理及びサイクリックプレフィックスの付加処理等の中間処理により実現される。駆動回路15で差動駆動された差動送信信号は、差動信号結合装置4を介して1対のワイヤ線路7に送信される。
受信系回路2は、送信系回路1とは逆に、1対のワイヤ線路7から差動信号結合装置4を介して受信した差動受信信号を、増幅及びフィルタ処理した後にディジタル信号に変換してOFDM復調して送信元のディジタルデータDoutに再現する回路であって、前段のアナログ信号処理領域に、増幅器21、フィルタ回路22、アナログ・ディジタル変換処理を行うADコンバータ23を備え、後段のディジタル信号処理領域に、サイクリックプレフィックスの除去処理等の中間処理を行う中間処理部24、高速フーリエ変換処理(Fast Fourier Transformation:FFT)を行うFFT回路部25を備えて構成される。OFDM復調処理は、サイクリックプレフィックスの除去処理等の中間処理とFFT処理により実現される。
マイクロコントローラ3は、送信動作において、入力してくるディジタルデータDinに対して、エンコードやローディング等の通信方式に応じて要求される所定の処理を実行して、処理後のディジタルデータをIFFT回路部11に供給し、受信動作において、FFT回路部25からOFDM復調後のディジタルデータを受け取り、送信動作とは逆の所定の処理を行う。
差動信号結合装置4は、本発明装置の送信動作及び受信動作において共通に使用され、送信動作においては、駆動回路15で差動駆動された差動送信信号を1対のワイヤ線路7に結合させ、受信動作において、受信系回路2の入力端として、1対のワイヤ線路7上の差動信号を受信系回路2の増幅器21の入力に結合させる回路で、トランス等の従来の有線モデム装置で使用されているものが利用できる。
コモンモード電流検出手段5は、1対のワイヤ線路7に設けられ、その検出出力が入力切替手段6を介して、受信系回路2の増幅器21に入力可能に構成されている。検出出力は、受信系回路2の増幅器21で処理可能なように、差動信号結合装置4からの出力と同様に1対の差動信号として出力される。コモンモード電流検出手段5は、1対のワイヤ線路7上に発生するコモンモード電流を検出可能な物理的な装置であれば、その電流検出原理や構造は問わない。例えば、1対のワイヤ線路7上の各電流をトランスやコイル等を用いて検出する1対の電流プローブ等が利用可能である。
入力切替手段6は、マイクロコントローラ3からの切り替え制御によって、差動信号結合装置4から出力される差動受信信号と、コモンモード電流検出手段5から出力される差動信号の何れか一方を選択して、増幅器21に入力するスイッチ回路である。
マイクロコントローラ3は、更に、通常の送受信動作において、送信系回路1及び受信系回路2の制御を行うとともに、後述する差動送信信号の出力特性の調整動作では、入力切替手段6の入力を、コモンモード電流検出手段5からの検出出力に切り替える制御を行うとともに、受信系回路2の一部の回路に対して、受信系回路2がコモンモード電流検出手段5の検出出力を適切に処理可能となるように追加的な制御を行う。
差動送信信号の出力特性の調整動作で使用するコモンモード電流検出手段5の特性によって、検出出力(差動信号)の信号振幅や電力(平均値、尖頭値)が、通常の受信動作で増幅器21に入力する差動受信信号と大きく異なる可能性がある。例えば、検出出力(差動信号)の信号振幅が大きく、逆に、差動信号結合装置4を介して受信されたワイヤ線路7上の差動受信信号が大きく減衰している場合がある。仮に、増幅器21に対して上記追加的な制御が行われないとすれば、増幅器21の後段において、コモンモード電流検出手段5の検出出力が飽和してしまう虞がある。尚、増幅器21に対して上記追加的な制御等の調整に時間を要する場合、例えば、入力切替手段6の入力をコモンモード電流検出手段5からの検出出力と通常の受信動作における差動信号との間で切り替える制御が比較的速く行われ、当該追加的な制御等の調整時間が入力切替手段6の切替制御時間に対して長過ぎて受け入れられない場合には、差動送信信号の出力特性の調整動作が十分でなくなる。また、コモンモード電流検出手段5の検出出力をマイクロコントローラ3で処理できるように、検出出力が受信系回路2の増幅器21やフィルタ回路22等で受ける影響を補償するために、当該各回路に対する制御が必要となる。
本実施形態では、コモンモード電流検出手段5の検出出力は、本発明装置に内蔵される入力切替手段6と受信系回路2を経由して、本発明装置に内蔵されるマイクロコントローラ3に入力される構成となっている。
以下、本発明装置を用いることで、OFDM等のマルチキャリア通信方式のモデム装置で発生するコモンモード電流が、例えば監督機関等によって定められた規定範囲内に収まるように、送信系回路1から出力される差動送信信号の出力特性を調整する手順について説明する。
先ず、全体的な流れとしては、本発明装置の起動時に、本発明装置の使用場所での使用周波数帯域に対して定められたコモンモード電流の規制値を満足するように、本発明装置が自己の送信系回路1から送信される差動送信信号(第1差動送信信号)の出力特性(出力電力)の調整を行う。尚、当該調整手順としては、規制内容や通信方式に依存して幾つかの方式が存在し得る。初期調整が一旦完了すると、使用する通信プロトコルに則った実際のデータ送受信が、上記調整手順により調整された出力特性を備えた差動送信信号を用いて、通常通りに開始される。
次に、マルチキャリア通信方式における上記調整手順の一例について、図2を参照して説明する。ここで、各キャリアが適度に線形性を保持している場合を想定して、以下に示す調整手順の各工程がキャリア毎に独立して実行されるものとする。尚、各キャリアが適度に線形性を保持していない場合は、以下の手順を発展させて適用することになる。
第1ステップとして、任意に設定された初期特性に基づいて送信系回路1から差動信号結合装置4を介して1対のワイヤ線路7上に差動送信信号を出力する(#100)。同時に、マイクロコントローラ3が、入力切替手段6に対する制御により、コモンモード電流検出手段5の検出出力を受信系回路2に入力可能に設定し、受信系回路2が当該検出出力を処理して、1対のワイヤ線路7上に発生したコモンモード電流を推定する(#102)。コモンモード電流の推定は、コモンモード電流検出手段5の検出出力に基づいて、マイクロコントローラ3からの制御によって当該検出出力を高信頼度で摘出可能に設定された受信系回路2の所定の回路の特性またはゲインを考慮して、実行される。マイクロコントローラ3による受信系回路2に対する制御には、受信系回路2の各回路に回路状態の抽出も含まれる。当該コモンモード電流の推定処理には、対象となる規制内容に応じて、コモンモード電流の平均値、尖頭値、準尖頭値、及び、その他の統計値等の他の特性値を抽出する計算処理が含まれる。
次に、マイクロコントローラ3は、コモンモード電流の推定値(導出特性値に相当)を最大許容値(基準値に相当)と比較する(#104)。ここで、コモンモード電流の推定値が、コモンモード電流の許容範囲(最大許容値)を超過している場合には(#104のYES分岐)、マイクロコントローラ3は、送信系回路1に対して差動送信信号の送信出力を低下させる制御を行う(#106)。ここで、差動送信信号の送信出力の低下量を決定する方法としては、対象となる規制内容や可能な設計選択肢等の条件に応じて幾つかの方法が考えられる。また、コモンモード電流の推定値が、コモンモード電流の最大許容値以下である場合には(#104のNO分岐)、差動送信信号の送信出力は更に増大できる可能性がある。そこで、ステップ#104で、コモンモード電流の推定値が最大許容値以下であると判定された場合には、コモンモード電流の推定値が最大許容値に対して相当程度下回っているか否かの第2の判定を行う(#108)。ここで、コモンモード電流の推定値と最大許容値の差分が所定値以下の場合には(#108のNO分岐)、一連の調整処理を終了する(#112)。第2の判定において、上記所定値を設けることで、コモンモード電流の推定誤差に対するマージンが与えられる。第2の判定で、コモンモード電流の推定値と最大許容値の差分が所定値を超過している場合には(#108のYES分岐)、マイクロコントローラ3は、送信系回路1に対して差動送信信号の送信出力を増大させる制御を行う(#110)。ここで、差動送信信号の送信出力の増大量を決定する方法としては、対象となる規制内容や可能な設計選択肢等の条件に応じて幾つかの方法が考えられる。尚、第2の判定に使用する所定値は、設計パラメータである。以上のステップ#102〜#110は、一連の調整処理が終了する(#112)まで、繰り返される。
図2に例示した調整手順は、例えば、コモンモード電流の平均値や尖頭値等の複数の特性値に対して同時に満足すべき個々の規制範囲が規定されている場合に対して、明らかな変更を加えて簡単に拡張することができる。更に、図2に例示した調整手順のステップ#106及び#110において、差動送信信号の送信出力の低下量または増大量を決定する方法として、上述の如く、種々の異なる方法が可能である。
図2に例示した調整手順の一実施例において、第1ステップ(#100)で、差動送信信号の全周波数帯域において、最初に出力する差動送信信号の電力として非常に小電力を用いる。そして、ステップ#102、#104、#108、#110を経由して、第2の判定(#108)で、コモンモード電流の推定値と最大許容値の差分が所定値以下と判定されるまで、徐々に差動送信信号の電力を増大させる。ここで、ステップ#110での差動送信信号の送信出力の増大量は、コモンモード電流の推定値が最大許容値に近づくに従い、減少させる。斯かる手順により、コモンモード電流の推定値は、常時最大許容値以下に維持される。本実施例では、ステップ#106は実行されない。
図2に例示した調整手順の他の実施例において、ステップ#106及び#110において、処理手順を早く収束させるために、差動送信信号の送信出力の低下量及び増大量の夫々の初期値を大きく設定する。そして、2回目以降のステップ#106及び#110において、差動送信信号の送信出力を微調整するために、低下量及び増大量を小さくする。
図2に例示した調整手順の更に他の実施例において、第1ステップ(#100)で、差動送信信号の全周波数帯域において、最初に出力する差動送信信号の電力として同時に適用される規制内容で定められている差動送信信号の最大許容値(基準レベルに相当)を用いる。第2の判定(#108)は、意図的に調整手順を終了させるために無効化する。つまり、第1の判定(#104)で、コモンモード電流の推定値が、コモンモード電流の最大許容値以下である場合には、一連の調整処理を終了する(#112)。本実施例では、第1の判定(#104)で、コモンモード電流の推定値が、コモンモード電流の許容範囲(最大許容値)を超過している場合には(#104のYES分岐)、マイクロコントローラ3は、送信系回路1に対して差動送信信号の送信出力を低下させる制御を行い(#106)、ステップ#102、#104、#106が、第1の判定(#104)で、コモンモード電流の推定値が、コモンモード電流の最大許容値以下となるまで、繰り返される。当該調整手順によって、差動送信信号自体が規制されている場合に、差動送信信号の出力特性が規制値を超過するのを防止できる。
図2に例示した調整手順の更なる他の実施例において、第1ステップ(#100)で、1回目の差動送信信号を出力し、ステップ#106または#110に至った場合に、マイクロコントローラ3は、コモンモード電流が差動送信信号の送信電力に比例して変化するという仮定に基づいて、コモンモード電流の推定値と1回目の差動送信信号の送信電力を用いて、差動送信信号の送信出力の低下量または増大量を推定し、推定された低下量または増大量に基づいて差動送信信号の送信電力の調整を行う。当該処理手順によれば、ステップ#106、#110の送信電力の調整工程は何れか一方が1回だけ実行され、繰り返されることはないので、調整処理の処理時間を大幅に短縮できる。
以上の代表的な実施例から、特定の状況や設計要望等に適合するための多くの他の実施例を派生することができる。次に、コモンモード電流と差動送信信号の送信出力の両方に対して複数の規制が適用される場合の簡単化された実施例について、図3を参照して詳細に説明する。本実施例では、コモンモード電流が平均値と尖頭値の両方で規制されており、差動送信信号が平均電力で規制されている場合を想定して説明する。
第1ステップとして、全ての規制値が満足されるように微小電力に初期設定された差動送信信号を、送信系回路1から差動信号結合装置4を介して1対のワイヤ線路7上に出力する(#200)。ここで、差動送信信号の電力増加パラメータ(電力増加率または電力増加量)αを、所定の初期値に設定する。
同時に、マイクロコントローラ3が、入力切替手段6に対する制御により、コモンモード電流検出手段5の検出出力を受信系回路2に入力可能に設定し、受信系回路2が当該検出出力を処理して、1対のワイヤ線路7上に発生したコモンモード電流の平均値と尖頭値を推定する(#202)。次に、マイクロコントローラ3は、コモンモード電流の推定値(平均値と尖頭値)を夫々の最大許容値と比較する(#204)。ここで、コモンモード電流の全ての推定値(平均値と尖頭値)が、夫々対応する最大許容値以下である場合には(#204のNO分岐)、コモンモード電流の各推定値が個々の最大許容値に対して相当程度下回っているか否かの第2の判定を行う(#208)。ここで、コモンモード電流の各推定値(平均値、尖頭値)と対応する最大許容値の差分の何れか一方が所定値以下の場合には(#208のNO分岐)、一連の調整処理を終了する(#218)。第2の判定で、コモンモード電流の各推定値(平均値、尖頭値)と対応する最大許容値の差分が両方とも所定値を超過している場合には(#208のYES分岐)、電力増加パラメータαで差動送信信号の送信電力を増加させた場合に、平均電力が最大許容値を超過しないか否かの第3の判定を行う(#210)。第3の判定で、平均電力が最大許容値を超過しない場合には(#210のYES分岐)、現状の電力増加パラメータαで差動送信信号の送信電力を増加させる(#212)。第3の判定で、平均電力が最大許容値を超過する場合、つまり、電力増加パラメータαが大き過ぎる場合には(#210のNO分岐)、電力増加パラメータαを減少させ(#214)、減少させた電力増加パラメータαが電力増加パラメータαの下限値αminより小さいか否かの第4の判定を行う(#216)。第4の判定で、減少させた電力増加パラメータαが所定の下限値αminより小さい場合(#216のYES分岐)、差動送信信号の送信電力の増加が不可能と判断して、一連の調整処理を終了する(#218)。第4の判定で、減少させた電力増加パラメータαが下限値αmin以上の場合は(#216のNO分岐)、ステップ#210に戻って第3の判定を再度行う。
ここで、図3に例示する処理手順におけるステップ#204とステップ#208の間の通過点(#220)では、コモンモード電流と差動送信信号の送信出力の両方に対する全ての規制値が満足されている点が注目される。第1の判定が正の場合、つまり、コモンモード電流の少なくとも何れか一方の推定値(平均値、尖頭値)が、対応する最大許容値より大きい場合(#204のYES分岐)、差動送信信号の送信出力が増大され過ぎて、コモンモード電流の推定値が最大許容値を超過している。本実施例では、当該状況を是正するために、差動送信信号の送信出力を電力増加パラメータαの半分に対応する低下量で低下させ、つまり、電力増加前の差動送信信号の送信出力との中間値まで低下させ、同時に、電力増加パラメータαを半分に設定する(#206)。その後、ステップ#202に戻って、ステップ#202以降の工程を繰り返す。この結果、コモンモード電流の複数の推定値が、夫々に対応する最大許容値を満足するように、差動送信信号の送信出力が抑制される。第1の判定(#204)において、コモンモード電流の複数の特性値の内の1つの特性値が、他の特性値より、最大許容値(規定範囲)による抑圧度が大きい場合、つまり、最大許容値に対する超過度が大きい場合は、結果として、当該抑圧度(超過度)が大きい特性値が最大許容値を満足するように差動送信信号の送信出力が抑制される。
図4に、図2または図3に例示するような調整手順による差動送信信号の送信出力の調整前後の、差動送信信号の電力スペクトル密度(Power Spectrum Density:PSD)を、模式的に示す。尚、図4の例示では、調整前のPSDは動作周波数帯域内(Fmin〜Fmax)で平坦である。図4に示すように、差動送信信号の送信出力の調整によって、ある周波数域(400,402)では、差動送信信号の送信出力が増大し、別の周波数域(404,406)では、差動送信信号の送信出力が低下している。図4に示す差動送信信号の送信出力の調整に対応して、図5に模式的に示すように、コモンモード電流(図中点線で表示)が、コモンモード電流の許容値(図中破線で表示)を、全ての周波数帯域で満足するようになる。
以上、本発明装置について詳細に説明したが、注目すべき点は、本発明装置の受信系回路2は、本発明装置の送信系回路1における差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整によって、何らの不利な影響を受けないことである。これは、受信系回路2からは、差動送信信号の特性変化は、通信線路のランダムな影響(例えば、ワイヤ線路7上の信号レベルの周波数選択的な減衰)として見られるからである。即ち、差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整が一旦なされると、送信系回路1は通常のデータ送信を開始できる。本発明装置において、受信系回路2には送信系回路1に対するような調整が含まれないので、本発明装置における上記調整方法や調整性能は受信系回路2の影響を受けない。従って、共通のワイヤ線路7上に接続する、他の本発明装置の送信系回路において、差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整が行われ最適化されると、通常の受信動作において、各モデム装置の受信系回路では、より高品質な差動受信信号を受信できるようになり、例えば、ビットレート等の通信品質の向上が図れる。
以下、本発明の別実施形態について説明する。
〈1〉上記実施形態では、差動送信信号の送信出力の調整時において、1対のワイヤ線路7上に出力される差動送信信号については、出力特性以外の信号属性については制限を設けていなかったが、当該差動送信信号が、同じワイヤ線路7上に接続する他のモデム装置によって受信されない調整専用の擬似的な差動送信信号を用いるのも好ましい。当該調整専用の擬似的な差動送信信号を用いることで、本発明装置が、差動送信信号の送信出力の調整中において、他のモデム装置が、本発明装置から送信された差動送信信号を受信することで、初期化処理や、本発明装置との通信接続の確立を試みる無駄を防止できる。
更に、本発明装置の起動時において、差動送信信号の送信出力の初期の調整用に長い調整期間を設定することも可能である。1対のワイヤ線路7上の本発明装置が、当該調整期間中に差動送信信号の送信出力の調整を行っている場合は、受信系回路2がコモンモード電流検出手段5の検出出力を入力し、他のモデム装置からの差動信号を受信しない構成となっているので、1対のワイヤ線路7上の他のモデム装置が、初期調整中の本発明装置に対して通信接続を試みても、本発明装置は当該通信接続確立用のパケットデータを受信することはない。従って、当該調整期間中には、本発明装置は、通信接続を試みる他のモデム装置が誤って判読できない調整専用の擬似的な差動送信信号を使用するのが好ましい。
しかし、調整専用の擬似的な差動送信信号は、考慮すべき規制に該当するプロトコル信号の特性値に合致する必要がある。例えば、尖頭値や準尖頭値等の特性値が規制されている場合には、上記条件が重要となる。当該特性値は、変調方式等の信号属性に直接的に依存するため、調整専用の擬似的な差動送信信号の特性を、上記プロトコル信号の特性値を模擬できるように、慎重に設計しなければならない。具体的には、調整専用の擬似的な差動送信信号の1または複数の所定の統計値が、モデム装置間で送受信される通常の差動送信信号における当該所定の統計値と近似するように、調整専用の擬似的な差動送信信号をランダムに送信する。
〈2〉更に、本発明装置の好適な応用例としては、共通のワイヤ線路7上に接続する複数の本発明装置が、起動時または通常動作開始前において夫々独立して、たとえ他のモデム装置に対して送信すべきデータがない状態であっても、上記差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整を行う。更に、好適な調整手順は、上記〈1〉に説明したような他のモデム装置との通信を行わないシングルエンド型であるため、起動時において速やかに調整動作を開始できる。
〈3〉コモンモード電流特性は、時間の経過とともに変化する場合がある。例えば、本発明装置の送信系回路1における温度変動に起因して、緩やかな特性変動が起こる一方で、例えば、ワイヤ線路7への新たな機器の接続或いはワイヤ線路7に接続している既存機器の取り外し等による線路インピーダンスの変動を伴うワイヤ線路7の構成の変化によって急激な特性変動が起こる。
上記実施形態では、差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整は、起動時または通常動作開始前において1回行う場合を想定して説明したが、初期調整後においても、上記コモンモード電流特性の変動に適切に対応して、コモンモード電流を常時規制範囲内に収めるために、当該特性変動を監視して、適時に差動送信信号の送信出力の電力または電力スペクトル密度の調整を行うのも好ましい実施形態である。
この場合、本発明装置は、受信系回路2の通常の受信動作が停止状態となると、マイクロコントローラ3が、入力切替手段6に対する制御により、コモンモード電流検出手段5の検出出力を受信系回路2に入力可能に設定し、受信系回路2が当該検出出力を処理して、コモンモード電流の推定値に基づいて、コモンモード電流特性の変動の有無を判定し、判定結果に基づいて、再調整が必要な場合には、上記した要領で差動送信信号の送信出力の再調整を実行する。
使用する通信方式の特性に依存するが、コモンモード電流特性の変動監視のスケジュールは十分に設定することができる。例えば、時分割多重方式の場合では、送信系回路1がデータ送信時においても、常時コモンモード電流特性の変動監視が可能である。他の通信方式でも、変動監視のスケジュール、或いは、通常の受信動作に影響を与えずに変動監視可能なタイミングの検知に対して、様々な手法が使用できる。
ここで、注目すべきは、コモンモード電流特性の変動監視は、差動送信信号の送信出力の調整とは異なり、調整専用の差動送信信号ではなく、実際のデータ送信に用いる差動送信信号を用いて実行できる点である。
更に、差動送信信号の送信出力の再調整を開始する前に、共通のワイヤ線路7に接続している他のモデム装置に対して、差動送信信号の送信出力の調整を開始する旨の上位のプロトコルレベルメッセージを送信する制御を行うのも好ましい実施形態である。これにより、差動送信信号の送信出力の再調整が要求される場合に、他のモデム装置との間の通信接続が切断されるのを防止できる。尚、最後の手段としては、通信接続を切断し両側のモデム装置の通信接続の再初期化を効率的に行うことで、本発明装置は独立して差動送信信号の送信出力の再調整を行える。
本発明は、有線通信モデム装置に利用可能であり、特に、モデム装置の送信系回路によって1対のワイヤ線路の夫々に対して差動駆動して送信される差動送信信号の出力特性をコモンモード電流に対する規制や制限に適応するように調整可能な有線通信モデム装置に有用である。
本発明に係るモデム装置の一実施形態における概略のシステム構成を模式的に示すブロック図 本発明に係るモデム装置の一実施形態における差動送信信号の出力特性の調整手順の一例を示すフローチャート 本発明に係るモデム装置の一実施形態における差動送信信号の出力特性の調整手順の他の一例を示すフローチャート 本発明による差動送信信号の出力特性調整前後における差動送信信号の電力スペクトル密度を比較して模式的に示す図 コモンモード電流の初期状態、許容値、本発明による差動送信信号の出力特性調整後の状態を夫々比較して模式的に示す図 有線通信モデム装置の送信系回路から差動駆動される1対のワイヤ線路上に誘導されるコモンモード電流を、線路特性が理想的な場合(A)と実際的な場合(B)を比較して説明する図 従来のモデム装置の概略のシステム構成例を模式的に示すブロック図
符号の説明
1: 送信系回路
2: 受信系回路
3: マイクロコントローラ(制御回路)
4: 差動信号結合装置
5: コモンモード電流検出手段
6: 入力切替手段
7: 1対のワイヤ線路
11: IFFT回路部(逆高速フーリエ変換処理回路部)
12: 中間処理部(サイクリックプレフィックスの付加処理等)
13: DAコンバータ
14: 増幅器
15: 駆動回路
21: 増幅器
22: フィルタ回路
23: ADコンバータ
24: 中間処理部(サイクリックプレフィックスの除去処理)
25: FFT回路部(高速フーリエ変換処理回路部)

Claims (12)

  1. 1対のワイヤ線路を用いて有線通信を行うモデム装置であって、
    ディジタルデータを所定のディジタル変調方式で変調した後にアナログ信号に変換して、第1差動送信信号として前記1対のワイヤ線路の夫々に対して差動駆動して送信する送信系回路と、
    他のモデム装置から前記1対のワイヤ線路に送信された第2差動送信信号を差動検出した後にディジタル信号に変換して前記ディジタル変調方式に対応する復調方式で復調してディジタルデータを再生する受信系回路と、
    前記送信系回路から送信された前記差動送信信号のコモンモード電流を検出するコモンモード電流検出手段と、
    前記受信系回路の入力端で受信された前記第2差動送信信号と前記コモンモード電流検出手段の検出出力を切り替えて、前記受信系回路の前記入力端より後段の回路に入力する入力切替手段と、
    前記送信系回路に対して、前記1対のワイヤ線路への前記差動送信信号の送信を行わせ、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替えるとともに、前記コモンモード電流の1または複数の特性値が所定の規定範囲内に収まるように、前記受信系回路で処理された前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路により差動駆動される前記第1差動送信信号の出力特性を調整する制御回路と、を備えてなることを特徴とするモデム装置。
  2. 前記差動送信信号が、マルチキャリア変調された信号を差動駆動した信号であり、
    前記コモンモード電流検出手段が、前記マルチキャリア変調に用いる搬送波の周波数別に、前記差動送信信号のコモンモード電流を検出し、
    前記制御回路が、前記周波数別に、前記コモンモード電流の前記特性値が前記周波数別に設定された所定の規定範囲内に収まるように、前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路から送信される前記差動送信信号の出力特性を調整することを特徴とする請求項1に記載のモデム装置。
  3. 前記制御回路が、前記コモンモード電流検出手段の検出出力を処理して、前記差動送信信号の出力特性に対する調整量を予測するマイクロプロセッサを備えることを特徴とする請求項1または2に記載のモデム装置。
  4. 前記制御回路が、
    前記コモンモード電流検出手段の検出出力に基づいて、少なくとも1つの前記特性値を導出する第1処理と、
    前記第1処理で導出した導出特性値と、当該特性値の基準値とを比較する第2処理と、
    前記導出特性値が前記基準値以下で前記基準値の所定範囲内にあれば、前記差動送信信号の出力特性に対する制御を行わず、前記導出特性値が前記基準値の所定範囲外であれば、前記導出特性値が前記基準値より大きい場合に前記差動送信信号の送信電力を低下させる処理と、前記導出特性値が前記基準値より小さい場合に前記差動送信信号の送信電力を増大させる処理の少なくとも何れか一方を実行する第3処理と、
    を実行することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のモデム装置。
  5. 前記制御回路が、前記差動送信信号の送信電力を所定の低レベルに設定して前記差動送信信号の出力特性の制御を開始し、前記第3処理において前記差動送信信号の送信電力を徐々に増大させる制御を行い、制御期間中において前記導出特性値を前記基準値以下に維持することを特徴とする請求項4に記載のモデム装置。
  6. 前記制御回路が、前記差動送信信号の送信電力を所定の基準レベルに設定して前記差動送信信号の出力特性の制御を開始し、前記導出特性値が前記基準値より大きい場合にのみ、前記導出特性値が前記基準値以下となるまで、前記差動送信信号の送信電力を低下させる処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のモデム装置。
  7. 前記制御回路が、前記送信系回路に対して、他のモデム装置での受信を誘導しない調整専用の擬似的な差動送信信号を、前記擬似的な差動送信信号の1または複数の所定の統計値が、前記モデム装置間で送受信される通常のデータ信号における前記所定の統計値と近似するように、ランダムに送信させる制御を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のモデム装置。
  8. 前記コモンモード電流の1または複数の前記特性値が、前記コモンモード電流の平均値、尖頭値、準尖頭値、及び、その他の統計値の内の少なくとも何れか1つであることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のモデム装置。
  9. 前記コモンモード電流の前記特性値の複数に対して、前記所定の規定範囲が設定されており、その内の1つの前記特性値が、他の前記特性値より、前記規定範囲による抑圧度が大きい場合、前記制御回路が、前記抑圧度の大きい1つの前記特性値が前記規定範囲内に収まるように、前記コモンモード電流検出手段の検出出力に応じて、前記送信系回路から送信される前記差動送信信号の出力特性を調整し、全ての特性値が各別に個々の前記規定範囲内に収まるようにすることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のモデム装置。
  10. 前記第1差動送信信号の出力特性の初期調整後において、前記制御回路が、前記受信系回路が前記第2差動送信信号を受信しない場合に、前記受信系回路が前記コモンモード電流検出手段の検出出力を処理して前記コモンモード電流の前記特性値の変動を監視できるように、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載のモデム装置。
  11. 前記第1差動送信信号の出力特性の初期調整後において、前記コモンモード電流の前記特性値の変動を検知した場合、前記制御回路が、前記差動送信信号の出力特性の再調整に関するメッセージを他のモデム装置に送信する制御を行うことを特徴とする請求項10に記載のモデム装置。
  12. 前記制御回路が、前記入力切替手段の入力を前記コモンモード電流検出手段の検出出力に切り替えられた場合に、前記受信系回路を構成する少なくとも一部の回路部分または回路素子の特性またはゲインを所定値に設定し、当該所定値に設定された前記特性またはゲインを考慮して、前記第1差動送信信号の出力特性を調整することを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のモデム装置。
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