JP2008234713A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貼り合わせ前の基板の反り角を規定することにより、貼り合せ型光ディスクのフォーカスエラー、トラッキングエラーを低く抑える。
【解決手段】相互に貼り合わせるべき第1の基板L1、第2の基板L0として、基板外周部の反り角がマイナス値のものを使用し、接着するべき面同士を貼り合わせ工程において対向させたときに、基板最外周部における基板間の対向間隔が、基板内周部における基板間の対向間隔よりも大きい状態にして貼り合わせる。基板L1、L0としては、中心孔から外周側に離れれば離れるほどその基板位置における基板間の対向間隔が大きくなるものを使用することが特に好ましい。
【選択図】図7

Description

本発明は、光記録媒体およびその製造方法に関し、特に光記録媒体同士の貼り合わせ方法に関する。
レーザー波長光を用い、記録したり消去したりする光学式記録媒体において、2枚の光透過性基板を貼り合わせて作られた光ディスクがすでに製造、販売されている。DVDやレーザーディスク等がそれである。これは、2枚の光透過性基板と反射層と、接着層と、印字層からなり、光透過性基板の素材としてPC(ポリカーボネート)、PMMA(アクリル樹脂)が用いられ、反射層としてAu,Ag,Al合金などが、また、接着剤として紫外線硬化型接着剤(UV接着剤)が用いられている。
光ディスク貼り合わせ方法として最も多く採用されているラジカルUV方式では、光ディスク情報基板(情報記録される方の単板、記録層・反射層を有する。)の所定同心円上に、ラジカルUV接着剤をディスペンサーにより滴下し、カバー基板(カバーとなる透過性単板)を該情報基板に載せた後、所定の回転速度と回転時間をもって接着剤を広げ、紫外線を光照射し、UV接着剤を硬化させて貼り合わせ型の基板を得ている。
次に従来のディスク貼り合わせ方法の一例について、その概要を説明する。特にここでは、2層再生ディスクや2層記録ディスクのような2枚以上のディスク同士を貼り合せる場合の例を示す。なお便宜上、片側光入射の2層ディスクにおいて、光入射面を下にして下側の基板をLa、上側の基板をLbと呼ぶ。
貼り合わせ工程は通常、上からのUV照射(紫外線照射)でLa,Lb間の紫外線硬化型接着剤を硬化させることにより、接着剤まで光を透過させることが可能なLa層を上向きにしてディスク搬送を行う。ついでLb基板を、保護膜がスパッタリングされた面(光入射面側)を上にして、回転塗布装置のステージ(スピンテーブル)上にセットする。
ステージを数十rpm程度の回転速度で回転させながら、ディスペンサーによって紫外線硬化型接着剤(粘度は約500cp)を基板の中心から約25mmの円周上に同心円状に滴下する。ついでLa基板を、光入射面側を上にして重合する。この後、ステージを数百〜数千rpmの回転速度で回転させて接着剤をディスク終端まで延展する。その後、この重合基板を紫外線露光照射ステージへ移動させ、紫外線照射により接着剤を硬化させて貼り合わせ型の光ディスクとする。
近年、高速記録化されてきたDVD分野では、軸方向およびトラック方向加速度の品質が重要視されている。この軸方向加速度については、DVD+/−R/RWやDVD+R 2層ディスク等はディスク規格によれば残留フォーカスエラー・残留トラッキングエラーで規定され、軸方向加速度にして最外周1.0m/sec2 以下が、トラック方向加速度については最外周にて0.4m/sec2 以下である。
通常、DVD+/−R/RWドライブでは、再生時ディスク面上下の振れ(面ブレ)によりピックアップとディスクの距離が変動し、フォーカス(焦点)が外れるのを防ぐ機能(フォーカスサーボ)と、ディスクのセンターホールの偏心やトラックが局所で蛇行したようになっても、トラックを外れないように修正する機能(トラッキングサーボ)の二つの光学的サーボを備えており、この二つのサーボ動作中はピットあるいはグルーブを読もうと対物レンズを修正するための制御信号を計算している。この信号は、フォーカスエラー信号・トラッキングエラー信号と呼ばれるもので、通常FE/TEと表現され、以下のことを意味している。
(1)FE:フォーカスエラー
ピックアップがディスク表面にレーザーの焦点を合わせるための制御信号(フォーカシングアクチュエータ制御信号)のレベルの振幅をDACで取り込んだ値。
(2)TE:トラッキングエラー
ピックアップがディスクのウォブルに追従するための制御信号(トラッキングアクチュエータ制御信号)のレベルの振幅をDAC(Digital−to−Analog Converter)で取り込んだ値。
即ち、これらFE/TEにより高速回転時のメディア加速度を検査することが可能である。
下記特許文献1の記載によれば、一対の透明基板の反り量がマイナス方向同士であれば、気泡の混入が少なく、良好な機械特性が得られるとある。
特開2001−052380号公報
しかしながら、各基板の反り量がマイナスであっても、外周部の反り角がプラスであると、最外周部が、その内周側の部分よりも、相互に近接することになる。このため、両基板の貼り合わせ時に、内周側の部分に先立って、最外周部が相互接触するおそれがある。この場合、相互接触した最外周部において歪みが生じ、TE/FEが悪化するという問題があった。
この発明は、従来技術の上記実情を考え、貼り合わせ前の双方の両基板の貼り合わせ時に、内周側の部分に先立って、最外周部が相互接触しないような基板を用いることにより、貼り合わせ後の軸方向振れ加速度(FE:フォーカスエラー)、トラック方向振れ加速度(TE:トラッキングエラー)の悪化や、光記録媒体がそのディスク規格から外れてしまう問題を解消することを目的としている。
請求項1に係る発明は、中心孔を有し、かつ少なくとも一方の基板が記録層を備えた第1の基板と第2の基板を、前記記録層を内側にして紫外線硬化型接着剤で接着する貼り合わせ型光記録媒体の製造方法において、
前記第1、第2の基板として、基板外周部の反り角がマイナス値のものを使用することを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
すなわち、請求項1の製造方法では、前記第1、第2の基板として、基板外周部の反り角がマイナス値のものを使用し、貼り合わせ工程において相互に接着するべき面同士を対向させたときに、基板最外周部における基板間の対向間隔が、基板内周部における基板間の対向間隔よりも大きい状態として貼り合わせることを特徴としている。
このように、この発明の構成によれば、第1、第2の基板として、基板外周部の反り角がマイナス値のものを使用することで、基板の最外周部が、その内周側の部分よりも、相互に離間することになる。このため、両基板の貼り合わせ時に、内周側の部分に先立って、最外周部が相互接触することがない。
なお、この発明では、(1)片面に記録層を備えた基板とダミー基板を、この記録面とダミー基板の片面との間に紫外線硬化型接着剤の接着層を介在させた形態で貼り合わせる場合と、(2)片面に記録層を備えた2枚の基板を、これら記録面同士間に紫外線硬化型接着剤の接着層を介在させた形態で貼り合わせる場合とが挙げられる。
請求項2に係る発明は、前記第1、第2の基板として、中心孔から外周側に離れれば離れるほどその基板位置における反り角の絶対値が大きくなっているものを使用することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記第1の基板の内周部に紫外線硬化型接着剤を塗布し、該接着剤を挟んで第2の基板を重ね合わせ、両基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、移動型スポット紫外光を基板内周部から外周部へ移動させて接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体の製造方法である。
請求項4に係る発明は、前記第1の基板の内周部に紫外線硬化型接着剤を塗布し、該接着剤を挟んで第2の基板を重ね合わせ、両基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の内周部から中周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法である。
請求項5に係る発明は、前記第1、第2の基板の相互に接着するべき面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、各基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、これらの基板を重ね合わせた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の内周部から中周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法である。
請求項6に係る発明は、前記第1、第2の基板の相互に接着するべき面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、各基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、スポット紫外光を基板内周部に照射して接着剤を硬化させる第1の仮硬化工程を行い、ついでこれらの基板を重ね合わせた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の中央部から内周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる第2の仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法である。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする光記録媒体である。
これらの構成によれば、基板の内周から外周に向かって接着剤を硬化させる際に、両基板の最外周部が、それよりも内周側の部分よりも先に相互接触することなく、貼り合わせを行うことができる。したがって、内周側の部分に先立って最外周部が相互接触してしまった場合と異なり、最外周部に歪みが生じることなく、良好なTE/FEを示す光記録媒体を製造することができる。
本発明において、第1の基板と第2の基板を紫外線硬化型接着剤の接着層を介して重ね合わせて貼り合わせるときには、例えば以下の装置・方法が採用される。
第1の基板を貼り合わせテーブル上に水平にセットし、第2の基板を上方からプレス機のヘッドに減圧によって水平に吸着保持する。ヘッドの基板吸着面は水平面に沿うものとし、その面積は基板よりも大きくする。これにより第2の基板の全背面をヘッドに吸着保持する。このヘッドを貼り合わせテーブルに徐々に接近させ、上記第2の基板を第1の基板に密着させる。
別法として、前段では第2の基板の中央部から内周部までを、第1の基板の対応する部分に密着させ、後段ではこの部分の密着状態を維持したまま、第2の基板の内周部から外周部までを順次、密着させる方法も採用できる。
本発明に係る光記録媒体の製造方法では、少なくとも一方の基板が記録層を備えた第1の基板と第2の基板を、上記記録層を内側にして紫外線硬化型接着剤で接着した構造の貼り合わせ型光記録媒体を製造する場合に、第1、第2の基板として、所定の反り角を有するものを使用し、これらの基板同士を貼り合わせために相互に対向させたとき、基板最外周部における基板間の対向間隔が、基板内周部における基板間の対向間隔よりも大きい状態とし、この状態において一方の基板を他方の基板に対し接近させることにより密着させて貼り合わせるように構成したものである。
このため、第1、第2の基板の最外周部同士が、基板内周側の部分より先に相互接触することがなく貼り合わせることができる。したがって、本発明の製造方法によれば、ディスク駆動装置におけるフォーカスエラーや、トラッキングエラーの悪化を抑え、ディスク規格を満足しり高品質の光記録媒体および光ディスクを安価に提供することができる。
本発明を、図面を参照してさらに具体的に説明する。
まず、上記反り角について図1をもとに説明する。基板107をその貼り合わせ面(片面に記録層を形成した基板では、その主面(記録層形成側の面))を上方に向けて支持台108に水平に保持した場合に、主面が上側に凸であるとき、反り角がマイナスであるという。
言い換えると、反り角の正/負に関しては、貼り合わせ面を上方に向けて基板を水平に保持し、この基板に鉛直方向下方から入射させた平行光が図1のように、基板内周方向に反射される場合を負とするとともに、入射光と反射光のなす角「−α」を反り角とする。図1において符号109は入射レーザ光、110は反射光を示す。
逆に、基板に鉛直方向下方から入射させた平行光が、基板外周方向に反射される場合を正とするとともに、入射光と反射光のなす角「α」を反り角とする。
従来の貼り合わせ方法に係る比較例と、本発明の貼り合わせ方法に係る実施例について説明する。
[比較例1,2]
比較例1,2ともに、第1の基板L1として外径120mm、中心孔径が15mm、平均板厚が0.6mmの透明基板を射出成形により作製し、この上にスパッタ法により半径19mmから59mmの範囲に厚み100nmの相変化型記録材料からなる記録層として成膜した。また、第2の基板L0としては、第1の基板の場合と同様な方法で作製した透明基板を用いた。
上記L0基板は、2枚の基板を上下に重合して貼り合わせたときに、上側に位置するほうの基板をいい、上記L1基板とは、下側に位置する(つまり、2枚の基板を貼り合わせる場合において、あらかじめ貼り合わせテーブルのリブに固定される側の基板)である。
上記記録膜側の面を上にして基板L1をステージ上に減圧吸着し、ステージを数十rpm程度の回転速度で回転させながら、ディスペンサーによって紫外線硬化型接着剤(粘度:500cp)を基板中心から約30mmの円周上に同心円状に滴下した。この状態において、基板にL0基板(カバー基板)を貼り合わせ、ステージを数百〜数千回転で回転させて接着剤を基板外周端まで展延させる最中に、スポット的なUV露光ヘッドを基板の内周部から外周部に走らせ、接着剤振り切りの回転速度で膜厚をコントロールしながら均一膜厚の接着層を形成した。
上記仮硬化された状態の貼り合わせ基板を露光テーブルに移載し、本露光機によりUV照射して全硬化させ、貼り合わせ型の光ディスクとした。
[実施例1、実施例2]
これらの実施例を、図2〜図4を参照しつつ説明する。これらの図は基板同士の貼り合わせ方法を工程順に示す模式的説明図である。
実施例1,2ともに、第1の基板として外径120mm、中心孔径が15mm、平均板厚が0.6mmの透明基板を射出成形により作製し、この上にスパッタ法により半径19mmから59mmの範囲に厚み100nmのAgPdCu系合金を反射層として成膜した。また、第2の基板としては、第1の基板の場合と同様な方法で作製した透明基板を用いた。
図2に示すように、貼り合わせテーブル11上に第1の基板L1を減圧吸着し、この基板L1の中心から約30mmの円周上に紫外線硬化型接着剤12(粘度:500cp)を同心円状に滴下し、この状態において第2の基板L0を重ね合わせた。
つぎに、図3に示すように、上記重ね合わせ基板13を回転テーブル21に移載し、これを数百〜数千rpmで回転させて接着剤12を基板外周端まで広げる最中に、スポット的なUV露光ヘッド22を重ね合わせ基板13の内周部から中周部(基板半径方向のほぼ中央部)に走らせ、接着剤振り切りの回転速度で膜厚をコントロールしながら均一膜厚の接着層14を形成して貼り合わせ基板15とした。
つぎに、図4に示すように、上記仮硬化された状態の貼り合わせ基板15を露光テーブル31に移載し、本露光機23によりUV照射して全硬化させ、貼り合わせ型の光ディスクとした。
このように図2は、第1の基板片面への接着剤塗布工程→基板同士の重合工程→接着剤振り切り工程を示している。また図3は、スポット露光による仮露光工程(仮硬化工程)つまり、接着層膜厚制御工程を示している。この仮露光工程は、接着層の膜厚を所定の均一膜厚に保持しておくためのものである。さらに図4は、本露光による全硬化工程を示している。
[比較例1,2および実施例1,2の結果]
図5は比較例1,2で使用した基板の反り角分布を示すグラフであり、図7は実施例1,2で使用した基板の反り角分布を示すグラフである。ただし、図5および図7において、「リブ下基板」であるL1については反り角の+/−の符号を、測定時のものと同一にしてあるが、「リブ上基板」であるL0では、反り角の+/−の符号を、測定時のものと逆にしている。その理由は、L1は反り角を測定したときの状態で回転テーブル等のテーブル上にセットされるのに対し、L0基板は反り角を測定したときの基板を裏返した状態でL1基板上に重ねるからである。
また図5は、単一の基板について、各径方向の測定位置における反り角の最大値・平均値・最小値を、それぞれ示したものである。つまり、径方向の位置が同じでも、周方向の位置によって、反り角は異なる。また、比較例と実施例との相違点は図5、図7に示すように、反り角が異なることだけであり、他の条件は同一である。
さらに、これら図5、図7において、横軸は基板半径方向の位置を、縦軸は反り角(°)を示している。横軸の原点(グラフの左端)は接着層の内周端に相当する基板位置を、横軸の右端は接着層の外周端に相当する基板位置(基板の外周端)を、それぞれ示している。
また図5、図7に記載されたL0は、回転テーブル等のテーブルのリブに支持して上下に重合して貼り合わせた2枚の基板のうち、上側に位置するほうの基板を、L1は下側に位置するほうの基板を意味する。つまりL0は「リブ上基板」、L1は「リブ下基板」である。
さらにこれらの図において、L0−1とL1−1は貼り合わせ基板を構成する「リブ上基板」および「リブ下基板」であり、L0−2とL1−2は同じく「リブ上基板」および「リブ下基板」である。さらにこれらの図に記載されたパラメータである「Min」,「Ave」,「Max」はそれぞれ、「反り角最小」、「反り角中間」、「反り角最大」を表している。
比較例1,2では、基板半径方向の位置と反り角との関係を示す図5のグラフにおいて、基板内周側および外周側では、貼り合わせ前のL0の反り角であるα0と、貼り合わせ前のL1の反り角α1との差:「α0−α1 」が小さく、基板半径方向のほぼ中央部では「α0−α1 」が大きくなっている。言い換えると、L0の反り角を示すグラフとL1の反り角を示すグラフとが、基板内周側および外周側で閉じた形になっている(おおむね凸レンズの形状をなしている)。
このように、比較例1,2において基板半径方向の外周側では、基板同士(基板の対向面同士)が次第に接近しているのに対し、実施例1,2において基板半径方向の外周側では、基板間の間隔がおおむね漸増している。
TE/FE(フォーカスエラー/トラッキングエラー)の測定は、光ディスク装置 Plextor 760Aにより行った。この光ディスク装置は、TE/FEを基板の内周側から外周側に向かって測定するものである。
図6は、図5(従来技術に係る比較例1,2)に示す条件で作製した貼り合わせ型光ディスクについて、半径方向の位置とTE/FEとの関係を示すグラフである。図8は、図7(本発明に係る実施例1,2)に示す条件で作製した貼り合わせ型光ディスクについて、半径方向の位置とTE/FEとの関係を示すグラフであり、縦軸および横軸の単位は図6と同じである。これら図6、図8において曲線C1はTEを、曲線C2はFEをそれぞれ示している。
これら図6、図7からFEに関しては、実施例1,2と比較例1,2はほぼ同等である。しかし、TEに関しては、比較例1,2では基板外周部近傍において外周側ほどTEが大きくなるのに対し、実施例1,2では基板外周部近傍でTEがわずかに大きくなるだけである。このように、TEは実施例1,2のほうが比較例1,2に比べて大幅に減少していることがわかる。
図9は上下2枚の基板を貼り合わすときの、基板の断面形状(つまり反り角)を模式的に示したものである。すなわち、図9(B)に示すように上下2枚の基板P1,P2の反り角が、基板外周部で基板間が閉じた状態になる場合と、図9(A)に示すように上下2枚の基板P1,P2の反り角が、基板外周部で基板間が開いた状態になる場合を比較すると、本発明に従う後者の方が前者よりもTE/FEが低く安定している。
[実施例3]
図10〜図12は、基板同士の貼り合わせ工程を示す模式的説明図である。第1、第2の基板として、実施例1で使用した基板と同一仕様のものを採用した。
図2と同じようにして、第1の基板L1、第2の基板L0のそれぞれについて、中心から約30mmの円周上に紫外線硬化型接着剤12(粘度:500cp)を同心円状に滴下した後、基板を数百〜数千rpmで回転させて接着剤を基板外周端まで広げた。
ついで、図10に示すとおり、固定型スポットのUV露光ヘッド32により基板の中心部近傍(中心部および内周部)をUV照射(仮露光)した。これによって、基板上の接着層の膜厚を均一にした。
ついで、図11に示すように、貼り合わせテーブル11上に第1の基板L1を減圧吸着した。ついで、貼り合わせテーブル11を減圧下に維持し、この間に第1の基板L1上に第2の基板L0を貼り合わせた。さらに、この貼り合わせ基板15を図12に示すように露光テーブル31に移載し、本露光機23によりUV照射して全硬化させ、貼り合わせ型の光ディスクとした。
この実施例3が実施例1と異なる点は、実施例1では図3のスポットUV照射を採用しているのに対し、実施例3では図10に示すように、定点ワイドレンジのUV照射を使用していることである。この実施例3では実施例1と同様に、ディスク全体にわたってTFおよびTEが低く、かつ均一な貼り合わせ型光ディスクが得られた。
[実施例4]
貼り合せ前の第1の単板および第2の単板として、反り角が基板外周部に行くほどマイナス側となる形状、つまり外周に行くほど反り角の絶対値が大きくなり、かつその符号がマイナス側である形状の基板を使用し、実施例1の場合と同一の工程(図2〜図4)により貼り合わせ型光ディスクを作製した。
その結果、TE/TFのいずれも図8より低く、かつ均一な極めて優れたデータが得られた。
上記各実施例では、片面光入射2層光ディスク用基板の貼り合わせを例について説明したが、本発明はこれに限定されず、単層ディスクや、加速度低減を要求される他品種についても同様に実施できるものである。
基板の反り角の定義および測定方法を示す説明図である。 図2〜図4は比較例1,2および実施例1,2に係る基板同士の貼り合わせ方法を工程順に示す模式的説明図であり、図2は、第1の基板片面への接着剤塗布工程→基板同士の重合工程→接着剤振り切り工程を示している。 スポット露光による仮露光工程(仮硬化工程)つまり、接着層膜厚制御工程を示す説明図である。 本露光による全硬化工程を示す説明図である。 比較例1,2で使用した第1の基板L1、第2の基板L0の反り状態を示すグラフであって、基板半径位置と反り角(°)との関係を示すものである。 比較例1,2の結果に係るもので、貼り合わせ型光ディスクの半径位置と、TE/TFとの関係を示すグラフである。 実施例1,2で使用した第1の基板L1、第2の基板L0の反り状態を示すグラフであって、基板半径位置と反り角(°)との関係を示すものである。 実施例1,2の結果に係るもので、貼り合わせ型光ディスクの半径位置と、TE/TFとの関係を示すグラフである。 上下2枚の基板を貼り合わせるときの、基板断面形状(つまり反り角)の具体例を示す模式的説明図である。 図10〜図12は、実施例3に係る基板貼り合わせ方法を工程順に示す模式的説明図であり、図10は基板への接着剤塗布・仮露光工程を示している。 真空下での基板貼り合わせ工程を示す説明図である。 本露光工程を示す説明図である。
符号の説明
11:貼り合わせテーブル
12:紫外線硬化型接着剤
13:重ね合わせ基板
14:接着層
15:貼り合わせ基板
21:回転テーブル
22:スポット的なUV露光ヘッド
23:本露光機
31:露光テーブル
32:固定型スポットのUV露光ヘッド
107:基板
108:支持台
109:入射レーザ光
110:反射光
L1:第1の基板
L0:第2の基板
P1:基板
P2:基板
α:反り角

Claims (7)

  1. 中心孔を有し、かつ少なくとも一方の基板が記録層を備えた第1の基板と第2の基板を、前記記録層を内側にして紫外線硬化型接着剤で接着する貼り合わせ型光記録媒体の製造方法において、
    前記第1、第2の基板として、基板外周部の反り角がマイナス値のものを使用することを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  2. 前記第1、第2の基板として、中心孔から外周側に離れれば離れるほどその基板位置における反り角の絶対値が大きくなっているものを使用することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造方法。
  3. 前記第1の基板の内周部に紫外線硬化型接着剤を塗布し、該接着剤を挟んで第2の基板を重ね合わせ、両基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、移動型スポット紫外光を基板内周部から外周部へ移動させて接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体の製造方法。
  4. 前記第1の基板の内周部に紫外線硬化型接着剤を塗布し、該接着剤を挟んで第2の基板を重ね合わせ、両基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の内周部から中周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法。
  5. 前記第1、第2の基板の相互に接着するべき面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、各基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、これらの基板を重ね合わせた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の内周部から中周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法。
  6. 前記第1、第2の基板の相互に接着するべき面に紫外線硬化型接着剤を塗布し、各基板を回転させて接着剤を基板全面に広げた後、スポット紫外光を基板内周部に照射して接着剤を硬化させる第1の仮硬化工程を行い、ついでこれらの基板を重ね合わせた後、両基板を静止させたまま紫外光を基板の中央部から内周部にわたって同時に照射して接着剤を硬化させる第2の仮硬化工程を行い、その後に、本露光による全硬化工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする光記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012172034A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jnc Corp 接着した部材からの光硬化性接着剤の除去方法、及び二部材の接着方法
JP2019085489A (ja) * 2017-11-07 2019-06-06 信越化学工業株式会社 基板の接着方法

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