JP2008233834A - 現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の現像剤搬送部を設けた場合であっても、トナー飛散の少ない、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供する。
【解決手段】キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに像担持体21上に形成される潜像を現像する現像装置23であって、装置23内に収容された現像剤を搬送して循環経路を形成する複数の現像剤搬送部B1〜B3と、複数の現像剤搬送部B1〜B3のうち内圧が高くなる現像剤搬送部B2と内圧が低くなる現像剤搬送部B1との間の通気をおこなう通気手段23e、23p、23qと、を備える。
【選択図】図3

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置とそこに設置される現像装置及びプロセスカートリッジとに関し、特に、現像剤の循環経路を形成する複数の現像剤搬送部が設けられた現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤(添加剤等を添加する場合も含むものとする。)を収容した現像装置に、複数の現像剤搬送部を設けて、現像剤を長手方向に循環しながら現像工程をおこなう技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、現像装置には、第1現像剤搬送部(第1のスクリューオーガが設置された搬送部)と、第2現像剤搬送部(第2のスクリューオーガが設置された搬送部)と、第3現像剤搬送部(第3のスクリューオーガが設置された搬送部)と、が設けられている。第1現像剤搬送部は、現像剤担持体(現像マグネットローラ)に対向するとともに、現像剤担持体に現像剤を長手方向(現像剤担持体の回転軸方向である。)に搬送しながら供給する。第2現像剤搬送部は、第1現像剤搬送部の下方であって現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに、現像剤担持体から離脱された現像剤を長手方向に搬送する。第3現像剤搬送部は、第2現像剤搬送部によって搬送された現像剤を第1現像剤搬送部の上流側に搬送するとともに、第1現像剤搬送部の下流側に達した現像剤を第1現像剤搬送部の上流側に搬送する。
すなわち、第1現像剤搬送部は現像剤担持体に現像剤を供給する機能を有し、第2現像剤搬送部は現像剤担持体から現像剤を回収する機能を有し、第3現像剤搬送部は第1現像剤搬送部の上流側への循環経路を形成する機能を有する。
このような現像装置は、長手方向の循環経路を形成しているために、現像剤の長手方向の偏りが少なく、現像剤を効率よく充分に混合・撹拌できるとともに、装置の短手方向(長手方向に直交する方向である。)の大きさを比較的小さく形成できることが知られている。特に、現像剤担持体に対向する、現像剤供給用の第1現像剤搬送部と、現像剤回収用の第2現像剤搬送部と、を設けることで、装置内における現像剤のスムーズな流動が促進される。
特開2001−249545号公報
上述した特許文献1等の現像装置は、現像装置外にトナーが飛散して、画像形成装置内を汚したり、飛散したトナーによって出力画像上に汚れが生じたりする不具合があった。特に、現像剤担持体から離脱した現像剤を回収する第2現像剤搬送部からのトナー飛散は無視できないものになっていた。
これは、複数の現像剤搬送部がそれぞれ壁部によって隔絶されていて、それぞれで内圧の変動が生じているためである。
具体的に、第2現像剤搬送部では、現像剤担持体の回転にならって吸い込み気流が生じて、内圧が外圧に比べて高くなる(正圧である。)。これにより、第2現像剤搬送部内に浮遊するトナーが、装置の隙間(例えば、現像剤担持体の長手方向両端部の隙間である。)から噴き出すように飛散してしまう。
また、第1現像剤搬送部では、現像剤担持体の回転にならって吐き出し気流が生じて、内圧が外圧に比べて低くなる(負圧である。)。これにより、第1現像剤搬送部から他の現像剤搬送部への現像剤の受け渡し効率が低下して、余剰のトナーが装置外に飛散してしまう。
これらの現象は、現像剤担持体や、現像剤搬送部に設置された搬送部材、の回転数が高くなる高速機(記録媒体の単位時間当りの出力枚数が多い画像形成装置である。)では、特に無視できない問題になる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、複数の現像剤搬送部を設けた場合であっても、トナー飛散の少ない、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる現像装置は、キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、装置内に収容された現像剤を搬送して循環経路を形成する複数の現像剤搬送部と、前記複数の現像剤搬送部のうち内圧が高くなる現像剤搬送部と内圧が低くなる現像剤搬送部との間の通気をおこなう通気手段と、を備えたものである。
また、請求項2記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体を備え、前記複数の現像剤搬送部を、前記現像剤担持体に対向するとともに当該現像剤担持体に現像剤を長手方向に搬送しながら供給する第1現像剤搬送部と、前記第1現像剤搬送部の下方であって前記現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに当該現像剤担持体から離脱された現像剤を長手方向に搬送する第2現像剤搬送部と、前記第2現像剤搬送部によって搬送された現像剤を前記第1現像剤搬送部の上流側に搬送するとともに前記第1現像剤搬送部の下流側に達した現像剤を当該第1現像剤搬送部の上流側に搬送する第3現像剤搬送部と、で構成したものである。
また、請求項3記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記通気手段を、前記第1現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とに連通する第1通気経路と、前記第2現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とに連通する第2通気経路と、で構成したものである。
また、請求項4記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記第1通気経路及び前記第2通気経路は、装置内に収容された現像剤に埋没しない位置に配設されたものである。
また、請求項5記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項2〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記第3現像剤搬送部は、上流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さが下流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さよりも低くなるように形成された内圧調整部を具備したものである。
また、請求項6記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記第2通気経路は、前記第2現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とを隔絶する壁部に設けた開口であって、前記内圧調整部は、前記開口に対して前記第3現像剤搬送部における現像剤の搬送方向下流側に配設されたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項2〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記第3現像剤搬送部は、装置の外部に通じる通気孔と、前記通気孔を覆うフィルタと、を備えたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、装置内に新たにキャリアを供給する供給手段と、装置内に収容された現像剤の一部を外部に排出する排出手段と、前記排出手段が配設された位置を通過させずに現像剤の一部を循環経路の上流側に戻すためのバイパス経路と、をさらに備え、前記バイパス経路を、前記通気手段の一部としたものである。
また、請求項9記載の発明にかかる現像装置は、前記請求項8に記載の発明において、前記供給手段は、装置内に新たにトナーを前記キャリアとともに供給するものである。
また、この発明の請求項10記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたものである。
また、この発明の請求項11記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されるユニットと定義する。
本発明は、複数の現像剤搬送部を設けた場合であっても、内圧が高くなる現像剤搬送部と内圧が低くなる現像剤搬送部との間の通気をおこなう通気手段を設けているために、トナー飛散の少ない、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図7にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
書込み部2A〜2Dは、画像情報に基いて帯電工程後の感光体ドラム21(像担持体)に静電潜像を書き込むための装置である。書込み部2A〜2Dは、ポリゴンミラー3A〜3Dや光学素子4A〜4D等を用いた光走査装置である。なお、書込み部として、光走査装置の替わりにLEDアレイを用いることもできる。
給紙部61は、記録紙、OHP等の被転写材Pを格納して、画像形成時には被転写材Pを転写ベルト30に向けて給送する。
転写ベルト30は、被転写材Pをその表面に静電的に吸着させて搬送して感光体ドラム21上に形成されたトナー像を被転写材P上に転写するための無端状ベルトであって、その外周面上に吸着ローラ64とベルトクリーナ65とを設けている。
転写ベルト30を介して感光体ドラム21に対向する転写ローラ24は、芯金と芯金を被覆する導電性弾性層とを有する。転写ローラ24の導電性弾性層は、ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ等の導電性付与剤を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を中抵抗に調整した弾性体である。
定着部66は、加熱ローラ68および加圧ローラ67を有し、被転写材P上のトナー像を圧力と熱とによって被転写材Pに定着させる。
転写ベルト30に沿って縦方向に配設された4つのプロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKは、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナー像を形成するためのものである。
各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK上には、キャリア(磁性キャリア)と各色(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)のトナー(トナー粒子)とを現像装置23に供給する供給手段としての剤カートリッジ28Y、28C、28M、28BKが設置されている。
プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BK、及び、剤カートリッジ28Y、28C、28M、28BKは、転写ベルト30を回転支軸を中心に開放して装置本体1から着脱することができる。
本実施の形態1の画像形成装置は、複写機及びプリンタとして機能する複合型の画像形成装置である。複写機として機能する場合には、スキャナから読み込まれた画像情報に対してA/D変換、MTF補正、階調処理等の種々の画像処理が施されて書込みデータに変換される。プリンタとして機能する場合には、コンピュータ等から送信されるページ記述言語やビットマップ等の形式の画像情報に対して画像処理が施されて書込みデータに変換される。
画像形成時には、書込み部2A〜2Dからプロセスカートリッジ20BK、20M、20C、20Yに対して、ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの画像情報に応じた露光光がそれぞれ照射される。すなわち、各光源から発せられた露光光(レーザ光)がポリゴンミラー3A〜3D、光学素子4A〜4D等を通過して、各感光体ドラム21上に照射される。これによって、各プロセスカートリッジ20BK、20M、20C、20Yの感光体ドラム21(像担持体)上に、露光光に応じたトナー像が形成される。そして、このトナー像が、被転写材Pに転写されることになる。
給紙部61から給送された被転写材Pは、レジストローラ63の位置で一旦タイミングを合わせて、転写ベルト30の位置に搬送される。転写ベルト30の送入位置に配設された吸着ローラ64は、電圧の印加によって送入された被転写材Pを転写ベルト30に吸着させる。転写ベルト30の矢印方向の走行にともない移動する被転写材Pは、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKの位置を順次通過して各色のトナー像が重ねて転写される。
カラーのトナー像が転写された被転写材Pは、転写ベルト30から分離して定着部66に達する。被転写材P上のトナー像は、加熱ローラ68及び加圧ローラ67に挟まれつつ加熱されることで被転写材P上に定着される。一方、被転写材Pが分離した後の転写ベルト30表面は、その後にベルトクリーナ65の位置に達して、その表面に付着したトナー等の汚れがクリーニングされる。
次に、画像形成装置におけるプロセスカートリッジ及び剤カートリッジについて詳述する。
なお、各プロセスカートリッジ20Y、20C、20M、20BKはほぼ同一構造であって、各剤カートリッジ28Y、28C、28M、28BKもほぼ同一構造であるために、図2にてプロセスカートリッジ及び剤カートリッジは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。また、書込み部は符号のアルファベット(A〜D)を除して図示する。
図2は、装置本体1に設置されたプロセスカートリッジ20及び剤カートリッジ28を示す拡大図である。図3は、プロセスカートリッジ20に設置された現像装置23を示す拡大図である。図4は、現像装置23における循環経路を図3に示す矢印X方向から長手方向にみた断面図である。図5は、図4の現像装置23における循環経路のY1−Y1断面を示す断面図である。図6は、図4の現像装置23における循環経路のY2−Y2断面を示す断面図である。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20は、像担持体としての感光体ドラム21、帯電部22、現像装置23(現像部)、クリーニング部25が一体化されたものであって、キャリアの補給・排出を適宜におこなう現像方式が採用されている。
像担持体としての感光体ドラム21は、負帯電の有機感光体であって、不図示の回転駆動機構によって反時計方向に回転駆動される。
帯電部22は、芯金上に、ウレタン樹脂、導電性粒子としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラ状に形成した弾性を有する帯電ローラである。帯電部22の中抵抗層の材質としては、ウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)、ブタジエンアクリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものを用いることもできる。
クリーニング部25は、感光体ドラム21に摺接するクリーニングブラシ(又は、クリーニングブレード)が設置されていて、感光体ドラム21上の未転写トナーを機械的に除去・回収する。
現像装置23は、現像剤担持体としての2つの現像ローラ23a1、23a2が感光体ドラム21に近接するように配置されていて、双方の対向部分には感光体ドラム21と磁気ブラシとが接触する現像領域が形成される。現像装置23内には、トナーTとキャリアCとからなる現像剤G(2成分現像剤)が収容されている。そして、現像装置23は、感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する(トナー像を形成する。)。なお、現像装置23の構成・動作については、後で詳しく説明する。
ここで、本実施の形態1における現像装置23は、上述したキャリアの補給・排出を適宜におこなう現像方式のものであって、現像装置23内に適宜に新品のキャリアC(現像剤G)が剤カートリッジ28から供給されるとともに、劣化した現像剤Gが現像装置23の外部に設置された剤貯留容器70に向けて排出される。
図2を参照して、剤カートリッジ28は、その内部に現像装置23内に供給するための現像剤G(トナーT及びキャリアC)を収容している。そして、剤カートリッジ28は、現像装置23に新品のトナーTを供給するトナーカートリッジとして機能するとともに、現像装置23に新品のキャリアCを供給する供給手段として機能する。具体的に、現像装置23に設置された磁気センサ26(図4を参照できる。)によって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーの割合である。)の情報に基いて、シャッタ機構80の開閉動作をおこなって、供給手段としての剤カートリッジ28から現像装置23内に向けて現像剤Gを適宜に供給する。
なお、本実施の形態1では、剤カートリッジ28の現像剤Gにおける、キャリアCに対するトナーTの混合率(トナー濃度)が比較的高く設定されている。
供給手段としての供給管29は、剤カートリッジ28から供給される現像剤G(トナーT及びキャリアC)を現像装置23内に確実に導くためのものである。すなわち、剤カートリッジ28から排出された現像剤Gは、供給管29を介して、現像装置23内に供給される。
次に、感光体ドラム21上でおこなわれる作像プロセスについて説明する。
図2を参照して、感光体ドラム21が反時計方向に回転駆動されると、まず、帯電部22の位置で感光体ドラム21の表面が一様に帯電される。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、露光光Lの照射位置に達して、書込み部2による露光工程がおこなわれる。すなわち、露光光Lの照射によって感光体ドラム21上を画像情報に応じて選択的に除電することで、照射されなかった非画像部の電位との差(電位コントラスト)を発生させて静電潜像を形成する。なお、この露光工程は、感光体ドラム21の感光層中で電荷発生物質が光を受けて電荷を発生して、このうち正孔が感光体ドラム21表面の帯電電荷と打ち消しあうものである。
その後、潜像が形成された感光体ドラム21表面は、現像装置23との対向位置に達する。感光体ドラム21上の静電潜像は、現像ローラ23a1、23a2上の磁気ブラシと接触して、磁気ブラシ中の負帯電されたトナーTが付着されて可視化される。
詳しくは、上方の現像ローラ23a1の磁極による磁力で汲み上げられた現像剤Gは、ドクターブレード23cによって適量化された後に、感光体ドラム21との対向部である現像領域(2つの現像ローラ23a1、23a2と感光体ドラム21との対向領域である。)に搬送される。現像領域において穂立ちされたキャリアCが感光体ドラム21を摺擦する。このとき、キャリアCに混合されているトナーTは、キャリアCとの摩擦によって負帯電されている。これに対して、キャリアCは正帯電されている。不図示の電源部から現像ローラ23a1、23a2に対して、所定の現像バイアスが印加される。これによって、現像ローラ23a1、23a2と感光体ドラム21との間に電界が形成されて、負帯電されたトナーTが電界によって感光体ドラム21上の画像部にのみ選択的に付着してトナー像を形成する。
その後、トナー像が形成された感光体ドラム21表面は、転写ベルト30及び転写ローラ24との対向位置に達する。そして、このタイミングに合わせてその対向位置に搬送された被転写材P上に、感光体ドラム21上のトナー像が転写される。このとき、転写ローラ24には、所定の電圧が印加されている。
その後、トナー像が転写された被転写材Pは、定着部66を通過して、排出ローラ69から装置外部に排出される。
一方、転写工程時に被転写材Pに転写されずに感光体ドラム21上に残留したトナーT(未転写トナー)は、感光体ドラム21上に付着したままクリーニング部25との対向部に達する。そして、感光体ドラム21上の未転写トナーは、クリーニング部25で除去・回収される。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
以下、画像形成装置において特徴的な、現像装置の構成・動作について詳述する。
図3を参照して、現像装置23は、現像剤担持体としての現像ローラ23a1、23a2、搬送部材としての搬送スクリュ23b1〜23b3(オーガスクリュ)、ドクターブレード23c、キャッチローラ23k、スクレーパ23m、排出スクリュ23n、等で構成されている。また、現像装置23内には、現像剤Gを搬送して循環経路を形成する3つの現像剤搬送部B1〜B3が形成されている。
現像ローラ23a1、23a2は、アルミニウム、真鍮、ステンレス、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成してなるスリーブが不図示の回転駆動機構によって時計方向に回転されるように構成されている。現像ローラ23a1、23a2のスリーブ内には、スリーブの周面に現像剤Gの穂立ちを生じるように磁界を形成するマグネットが固設されている。マグネットから発せられる法線方向磁力線に沿うように、現像剤G中のキャリアCがスリーブ上にチェーン状に穂立ちする。このチェーン状に穂立ちしたキャリアCに帯電したトナーTが付着されて、磁気ブラシが形成される。磁気ブラシは、スリーブの回転によってスリーブと同方向(時計方向)に移送される。
ドクターブレード23cは、現像領域の上流側に設置されていて、現像ローラ23a1上の現像剤を適量に規制する。
3つの搬送スクリュ23b1〜23b3は、現像装置23内に収容された現像剤Gを長手方向(図2の紙面垂直方向である。)に循環しながら撹拌・混合する。
第1搬送スクリュ23b1(第1搬送部材)は、第1現像剤搬送部B1であって現像ローラ23a1に対向する位置に配設されていて、現像剤Gを水平方向に搬送する(図4の白矢印に示す左方向の搬送である。)とともに、現像ローラ23a1上に現像剤23aを供給する。換言すると、第1現像剤搬送部B1は、現像ローラ23a1に対向するとともに、現像ローラ23a1に現像剤Gを長手方向(現像ローラ23a1の回転軸方向である。)に搬送しながら供給する。
第2搬送スクリュ23b2(第2搬送部材)は、第2現像剤搬送部B2に設置されている。第2搬送スクリュ23b2は、第1搬送スクリュ23b1の下方であって現像ローラ23a2に対向する位置に配設されている。そして、現像ローラ23a2から離脱した現像剤G(現像工程後に剤離れ極によって現像ローラ23a2上から強制的に離脱された現像剤Gある。)を水平方向に搬送する(図4の白矢印に示す左方向の搬送である。)。換言すると、第2現像剤搬送部B2は、第1現像剤搬送部B1の下方であって現像ローラ23a2に対向する位置に配設されるとともに、現像ローラ23a2から離脱された現像剤Gを長手方向に搬送する。
第1搬送スクリュ23b1及び第2搬送スクリュ23b2は、現像ローラ23a1、23a2や感光体ドラム21と同様に、回転軸がほぼ水平になるように配設されている。
第3搬送スクリュ23b3(第3搬送部材)は、第3現像剤搬送部B3に設置されている。第3搬送スクリュ23b3は、第2搬送スクリュ23b2による搬送経路の下流側と、第1搬送部材23b1による搬送経路の上流側と、を直線的に結ぶように、水平方向に対して斜めに配設されている(図4を参照できる。)。そして、第3搬送スクリュ23b3は、第2搬送スクリュ23b2によって搬送された現像剤Gを第1搬送部材23b1による搬送経路の上流側に搬送するとともに、第1搬送スクリュ23b1による搬送経路の下流側から落下経路23fを介して循環される現像剤Gを第1搬送部材23b1による搬送経路の上流側に搬送する(図4の白矢印に示す右斜め上方への搬送である。)。換言すると、第3現像剤搬送部B3は、第2現像剤搬送部B2によって搬送された現像剤Gを第1現像剤搬送部B1の上流側に搬送するとともに、第1現像剤搬送部B1の下流側に達した現像剤Gを第1現像剤搬送部B1の上流側に搬送する。
なお、第1搬送スクリュ23b1による搬送経路(第1現像剤搬送部B1)と、第2搬送スクリュ23b2による搬送経路(第2現像剤搬送部B2)と、第3搬送スクリュ23b3による搬送経路(第3現像剤搬送部B3)と、は壁部によって隔絶されている。
図4を参照して、第2現像剤搬送部B2の下流側と、第3現像剤搬送部B3の上流側と、は第1中継部23gを介して連通している。また、第3現像剤搬送部B3の下流側と、第1現像剤搬送部B1の上流側と、は第2中継部23hを介して連通している。また、第1現像剤搬送部B1の下流側と、第3現像剤搬送部B3の上流側と、は落下経路23fを介して連通している。
このような構成により、3つの現像剤搬送部B1〜B3(搬送スクリュ23b1〜23b3)によって、現像装置23において現像剤Gを長手方向に循環させる循環経路が形成されることになる。ここで、現像装置23が稼動されると、装置内に収容された現像剤は図4中の斜線で示すような状態で流動する。図4を参照して、第1現像剤搬送部B1において、下流側における現像剤の剤面が上流側の剤面に比べて低くなっているのは、搬送中の現像剤の一部が現像ローラ23a1に供給されているためである。すなわち、現像ローラ23a1に供給されなかった現像剤は、落下経路23fを介して第3現像剤搬送部B3の上流側に移動することになる。
なお、第3現像剤搬送部B3にはトナー濃度センサとしての磁気センサ26が設置されている。そして、磁気センサ26によって検知されるトナー濃度の情報に基いて、供給手段としての剤カートリッジ28から現像装置23内に向けて所定のトナー濃度の現像剤Gが供給される。
ここで、図4及び図5を参照して、第1現像剤搬送部B1中には、現像装置23内に収容された現像剤Gの一部を外部(剤貯溜容器70)に排出する排出手段としての排出口23dが設けられている。詳しくは、排出口23dは、供給手段28、29によって現像装置23内に現像剤Gが供給されて装置内の現像剤量が増加してその位置に搬送される現像剤の剤面(上面)が所定高さを超えたときに、その余剰分の現像剤Gを剤貯留容器70に向けて排出するためのものである。すなわち、余剰分の現像剤Gは、排出口23dの下部の高さを超えて、排出口23dから排出されて排出経路71を経由して剤貯留容器70に向けて重力落下していく。このように、トナーTの母体樹脂や外添剤によって汚染されて劣化したキャリアが自動的に現像部の外部に排出されるので、経時においても画像品質の劣化を抑止することができる。
なお、図2、図4等では図示を省略しているが、排出経路71中には、排出口23dから排出された現像剤を水平方向に搬送するための排出スクリュ23nが設置されている(図3を参照できる。)。
また、現像装置23における現像剤の循環経路において、上述した排出口23d(排出手段)が配設された位置を通過せずに現像剤Gの一部を循環経路の上流側に戻すためのバイパス経路が形成されている。具体的には、図4及び図6を参照して、第1現像剤搬送部B1であって、排出口23dの上流側(排出口23dに比較的近接した位置である。)に、開口23e(第1の開口)が設けられている。そして、この開口23eがバイパス経路の入口となって、バイパス経路の出口となる開口23p(第2の開口であって、図3を参照できる。)が第3搬送スクリュ23b3による搬送経路中(長手方向中央近傍である。)に配設されている。
このように、現像装置23における現像剤の循環経路にバイパス経路を設けることで、現像装置内の現像剤に波状の偏り等が生じても、排出口23dから排出される現像剤量にバラツキが生じて、必要量を超えた現像剤が現像装置23から排出される不具合を抑止することができる。
図7は、現像装置23における現像剤の循環経路において、現像剤に波状の偏りが生じた状態を示す図である。このように、現像剤の循環経路では、高低差の大きな波状の偏りが生じる場合がある。このような波状の偏りは、現像装置23の稼動を開始した直後(再起動直後)に顕著にあらわれる。そして、このような波状の偏りが生じた場合には、従来は、排出口23dの下部よりも高い位置にある現像剤(図7中の高さH2の現像剤である。)のすべてが排出口23dから排出されてしまっていた。このようにして排出されてしまう現像剤は本来的に排出を予定していないものであるために、このような現象が繰り返し生じると現像装置23内の現像剤量が不足してしまい、現像剤の劣化状態が不安定になったりトナーの帯電量が低下したりして、出力画像上に画像濃度低下等の不具合が生じてしまうことになる。
これに対して、本実施の形態1では、排出口23dの上流側にバイパス経路に通じる開口23eを設けているために、排出口23dの下部よりも高い位置にある現像剤の一部が排出口23dから排出されることなく、開口23eを通じて第3搬送スクリュ23b3における搬送経路に戻されることになる。これにより、排出口23dから過剰に現像剤が排出される不具合を抑止することができる。
ここで、バイパス経路における開口23eの下部の高さが、排出口23dの下部の高さよりも高さH1だけ高くなるように構成されている。
これにより、排出口23dの下部よりも高い位置にある現像剤のうち、高さ(H2−H1)分の現像剤は排出口23dから排出されることなく、開口23eを通じて第3搬送スクリュ23b3における搬送経路に戻されることになる。これにより、排出手段の本来の機能を維持しつつ、排出口23dから過剰に現像剤が排出される不具合を確実に抑止することができる。ここで、排出口23dと開口23eとの長手方向の距離Wは、なるべく短い方が好ましい。
なお、本実施の形態1では、バイパス経路23e、23pが、複数の現像剤搬送部B1〜B3間の通気をおこなう通気手段の一部として機能することになるが、これについては後で詳しく説明する。
ここで、図3を参照して(図2、図4等では図示を省略している。)、本実施の形態1では、第2の現像ローラ23a2の下方であって、感光体ドラム21に対向する位置に、キャッチローラ23kが設置されている。さらに、キャッチローラ23kに当接する位置に、スクレーパ23mが設置されている。
キャッチローラ23kは、ステンレス等からなる円筒体内に所定の磁界を形成するマグネットが固設されたものであって、現像工程後に感光体ドラム21に付着したキャリアを捕集するためのものである。キャッチローラ23kは、図3の反時計方向に回転駆動される。キャッチローラ23kによって捕集されて担持されたキャリアは、スクレーパ23mによって機械的に掻き取られて、第2現像剤搬送部B2内に回収される。このように、キャッチローラ23kを設置することで、感光体ドラム21上へのキャリア付着が軽減されるとともに、現像装置23内のキャリアが不足する不具合が抑止される。
以下、本実施の形態1において特徴的な、現像装置の通気手段について詳述する。
図3を参照して、本実施の形態1における現像装置23には、3つの現像剤搬送部B1〜B3のうち内圧が高くなる現像剤搬送部と内圧が低くなる現像剤搬送部との間の通気をおこなう通気手段としての開口23e、23p、23qが設けられている。通気手段は、第1通気経路と第2通気経路とで構成される。
具体的に、上述したバイパス経路として機能する開口23e、23pは第1現像剤搬送部B1と第3現像剤搬送部B3とに連通する第1通気経路として機能する。また、第3の開口23qは、第2現像剤搬送部B2と第3現像剤搬送部B3とに連通する第2通気経路として機能する。
このような構成により、壁部によって隔絶された3つの現像剤搬送部B1〜B3で個別に生じる内圧変動を抑止することができる。
以下、詳しく説明する。
第2現像剤搬送部B2では、現像ローラ23a2の回転にならって吸い込み気流が生じて、内圧が外圧に比べて高くなる(正圧である。)。これにより、第2現像剤搬送部B2内に浮遊するトナーが、装置の隙間(例えば、現像ローラ23a2の長手方向両端部の隙間である。)から噴き出すように飛散してしまう。
また、第1現像剤搬送部B1では、現像ローラ23a1の回転にならって吐き出し気流が生じて、内圧が外圧に比べて低くなる(負圧である。)。これにより、第1現像剤搬送部B1から第3現像剤搬送部B3への現像剤の受け渡し効率が低下して、余剰のトナーが装置外に飛散してしまう。具体的に、第1現像剤搬送部B1の下流側で補給されたトナーが、第1現像剤搬送部B1に逆流してしまい、その後に装置外に飛散してしまう。
これに対して、本実施の形態1では、第1現像剤搬送部B1と第3現像剤搬送部B3とを隔絶する壁部に開口23e、23p(第1通気経路)を設けて、第2現像剤搬送部B2と第3現像剤搬送部B3とを隔絶する壁部に開口23q(第2通気経路)を設けているために、3つの現像剤搬送部B1〜B3の内圧がほぼ平衡状態になる。
具体的に、第2通気経路23qを介して、正圧状態にある第2現像剤搬送部B2からそれよりも低い内圧となっている第3現像剤搬送部B3に空気が流動する(白矢印方向の通気である。)。さらに、第1通気経路23e、23p(バイパス経路)を介して、第3現像剤搬送部B3から負圧状態にある第1現像剤搬送部B1に空気が流動する(黒矢印方向の通気である。)。
こうして、正圧状態にあった第2現像剤搬送部B2の内圧は外圧に近づき、負圧状態にあった第1現像剤搬送部B1の内圧も外圧に近づくことになる。したがって、第2現像剤搬送部B2の吸い込み気流と、第1現像剤搬送部B1の吐き出し気流と、がほぼ消失して、第1現像剤搬送部B1及び第2現像剤搬送部B2からのトナー飛散が軽減される。
なお、通気手段としての第1通気経路23e、23p及び第2通気経路23qは、現像装置23内に収容された現像剤Gに埋没しない位置に配設されることが好ましい。これにより、上述した通気手段の効果が確実なものになる。
以上説明したように、本実施の形態1では、複数の現像剤搬送部B1〜B3を設けた場合であっても、内圧が高くなる第2現像剤搬送部B2と内圧が低くなる第1現像剤搬送部B1との間の通気をおこなう開口23e、23p、23q(通気手段)を設けているために、現像装置23からのトナー飛散を確実に軽減することができる。
なお、本実施の形態1では、現像剤搬送部B1〜B3が3つ設置された現像装置23に対して本発明を適用したが、現像剤搬送部が2つ又は4つ以上設置された現像装置に対しても本発明を適用することができる。その場合も、内圧が異なる現像剤搬送部間を通気経路によって直接的又は間接的に結ぶことで、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1では、第3搬送スクリュ23b3を水平方向に対して斜めに配設したが、第3搬送スクリュ23b3を水平に配設することもできる。
また、本実施の形態1では、供給手段としての剤カートリッジ28から現像装置23に向けて現像剤G(トナーT及びキャリアC)を供給したが、供給手段からキャリアCのみを現像装置23に向けて供給することもできる。その場合、トナーのみが収容されたトナーカートリッジを剤カートリッジ(キャリアカートリッジ)とは別に設置して、磁気センサ26の検知結果に基いてトナーカートリッジに収容されたトナーを現像装置23に向けて適宜に補給することになる。このような場合であっても、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態1においては、作像部の一部がプロセスカートリッジ20で構成される画像形成装置に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、作像部がプロセスカートリッジ化されていない画像形成装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。具体的に、現像装置23が単体で画像形成装置本体に着脱されるユニットして構成されている場合であっても、当然に本発明を適用することができる。
さらに、本実施の形態1では、現像ローラ23a1、23a2が2つ設置された現像装置23に対して本発明を適用したが、現像ローラが1つ又は3つ以上設置された現像装置に対しても当然に本発明を適用することができる。その場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図8にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図8は、実施の形態2における現像装置の第3現像剤搬送部を図3のX方向からみた断面図である。本実施の形態2における現像装置は、第3現像剤搬送部B3に内圧調整部Nと通気孔23r及びフィルタ75とが設けられている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態2における現像装置23も、前記実施の形態1のものと同様に、現像装置23内に収容された現像剤Gを搬送して循環経路を形成する3つの現像剤搬送部B1〜B3が設けられている。
ここで、本実施の形態2では、図8に示すように、上流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さh1が下流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さh2よりも低く(h1<h2)なるように形成された内圧調整部Nが、第3現像剤搬送部B3に設けられている。ここで、内圧調整部Nは、第2通気経路としての開口23qの近傍であって開口23qの下流側(第3現像剤搬送部B3における現像剤の搬送方向下流側である。)に配設されている。
このような構成により、第3現像剤搬送部B3において、開口23qを介して第2現像剤搬送部B2から流入した空気が、第1通気経路23e、23pを介して第1現像剤搬送部B1に移動するとともに、内圧調整部Nによるポンプ作用(高さh1の領域から高さh2の領域に空気が押し出される動作である。)により第3現像剤搬送部B3の下流側に移動する。
したがって、第2現像剤搬送部B2の内圧上昇(内圧変動)が第1現像剤搬送部B1の内圧下降(内圧変動)に比べて高くて、第2現像剤搬送部B2の空気を第1現像剤搬送部B1に流動させるだけでは、双方の現像剤搬送部B1、B2の内圧が外圧に近づかない場合に、内圧調整部Nによって第3現像剤搬送部B3内で全体の内圧バランスが調整されるために双方の現像剤搬送部B1、B2の内圧が外圧に近づくことになる。これにより、現像装置23からのトナー飛散が確実に軽減される。
なお、本実施の形態2では、内圧調整部Nによるポンプ作用により第3現像剤搬送部B3の下流側に移動した空気によって第3現像剤搬送部B3の内圧が上昇するのを抑止するために、現像装置23の外部に通じる通気孔23rと、通気孔23rを覆うフィルタ75と、が第3現像剤搬送部B3の上壁部に設けられている。なお、フィルタ75は、第3現像剤搬送部B3からトナーを飛散させることなく空気のみを排出(又は吸引)できるように、トナーを確実に捕集できるものを用いることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態2でも、前記実施の形態1と同様に、複数の現像剤搬送部B1〜B3を設けた場合であっても、内圧が高くなる第2現像剤搬送部B2と内圧が低くなる第1現像剤搬送部B1との間の通気をおこなう開口23e、23p、23q(通気手段)を設けているために、現像装置23からのトナー飛散を確実に軽減することができる。
実施の形態3.
図9にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図9は、実施の形態3における現像装置を示す断面図である。本実施の形態3における現像装置は、第1現像剤搬送部B1と第2現像剤搬送部B2とを直接的に結ぶ通気経路23sが設けられている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
本実施の形態3における現像装置23も、前記実施の形態1のものと同様に、現像装置23内に収容された現像剤Gを搬送して循環経路を形成する3つの現像剤搬送部B1〜B3が設けられている。
ここで、本実施の形態3では、図9に示すように、第1現像剤搬送部B1と第2現像剤搬送部B2とを直接的に連通させる通気経路23sが設けられている。この通気経路23sは、その両端の開口が現像装置23内の現像剤に埋没しない位置に配設されていて、第1現像剤搬送部B1と第2現像剤搬送部B2との間の通気をおこなう通気手段として機能する。すなわち、通気経路23sを介して、正圧状態にある第2現像剤搬送部B2から負圧状態にある第1現像剤搬送部B1に空気が流動する(矢印方向の通気である。)。
以上説明したように、本実施の形態3でも、前記実施の形態1と同様に、複数の現像剤搬送部B1〜B3を設けた場合であっても、内圧が高くなる第2現像剤搬送部B2と内圧が低くなる第1現像剤搬送部B1との間の通気をおこなう通気経路23s(通気手段)を設けているために、現像装置23からのトナー飛散を確実に軽減することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置に設置されたプロセスカートリッジを示す拡大図である。 現像装置を示す拡大図である。 現像装置における循環経路を長手方向にみた断面図である。 図4の循環経路におけるY1−Y1断面を示す断面図である。 図4の循環経路におけるY2−Y2断面を示す断面図である。 図4の循環経路において現像剤に波状の偏りが生じた状態を示す図である。 この発明の実施の形態2における現像装置の第3現像剤搬送部を示す断面図である。 この発明の実施の形態3における現像装置を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20、20Y、20C、20M、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
23 現像装置(現像部)、
23a1、23a2 現像ローラ(現像剤担持体)、
23b1 第1搬送スクリュ、
23b2 第2搬送スクリュ、
23b3 第3搬送スクリュ、
23c ドクターブレード、
23d 排出口(排出手段)、
23e、23p 開口(バイパス経路、第1通気経路)、
23f 落下経路、 23g 第1中継部、 23h 第2中継部、
23k キャッチローラ、 23m スクレーパ、 23n 排出スクリュ、
23q 開口(第2通気経路)、
23r 通気孔、 23s 通気経路(通気手段)、
28、28Y、28C、28M、28BK 剤カートリッジ(供給手段)、
29 供給管(供給手段)、 70 剤貯溜容器、
75 フィルタ、
B1 第1現像剤搬送部、
B2 第2現像剤搬送部、
B3 第3現像剤搬送部、
N 内圧調整部、
G 現像剤(2成分現像剤)、 T トナー、 C キャリア。

Claims (11)

  1. キャリアとトナーとを有する現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成される潜像を現像する現像装置であって、
    装置内に収容された現像剤を搬送して循環経路を形成する複数の現像剤搬送部と、
    前記複数の現像剤搬送部のうち内圧が高くなる現像剤搬送部と内圧が低くなる現像剤搬送部との間の通気をおこなう通気手段と、
    を備えたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記像担持体に対向するとともに、現像剤を担持する現像剤担持体を備え、
    前記複数の現像剤搬送部は、前記現像剤担持体に対向するとともに当該現像剤担持体に現像剤を長手方向に搬送しながら供給する第1現像剤搬送部と、前記第1現像剤搬送部の下方であって前記現像剤担持体に対向する位置に配設されるとともに当該現像剤担持体から離脱された現像剤を長手方向に搬送する第2現像剤搬送部と、前記第2現像剤搬送部によって搬送された現像剤を前記第1現像剤搬送部の上流側に搬送するとともに前記第1現像剤搬送部の下流側に達した現像剤を当該第1現像剤搬送部の上流側に搬送する第3現像剤搬送部と、であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記通気手段は、前記第1現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とに連通する第1通気経路と、前記第2現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とに連通する第2通気経路と、であることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記第1通気経路及び前記第2通気経路は、装置内に収容された現像剤に埋没しない位置に配設されたことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記第3現像剤搬送部は、上流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さが下流側における現像剤の剤面から上壁部までの高さよりも低くなるように形成された内圧調整部を具備したことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
  6. 前記第2通気経路は、前記第2現像剤搬送部と前記第3現像剤搬送部とを隔絶する壁部に設けた開口であって、
    前記内圧調整部は、前記開口に対して前記第3現像剤搬送部における現像剤の搬送方向下流側に配設されたことを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記第3現像剤搬送部は、装置の外部に通じる通気孔と、前記通気孔を覆うフィルタと、を備えたことを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の現像装置。
  8. 装置内に新たにキャリアを供給する供給手段と、
    装置内に収容された現像剤の一部を外部に排出する排出手段と、
    前記排出手段が配設された位置を通過させずに現像剤の一部を循環経路の上流側に戻すためのバイパス経路と、
    をさらに備え、
    前記バイパス経路は、前記通気手段の一部であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記供給手段は、装置内に新たにトナーを前記キャリアとともに供給することを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
  10. 画像形成装置の装置本体に対して着脱自在に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とが一体化されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の現像装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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