JP2008233630A - 液晶光学素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ODFプロセスを用いて液晶光学素子を製造したとしても、その製造工程中にシール材が液晶へ溶出することなく、紫外線硬化型のシールと基板との密着力を向上させた、信頼性の高い液晶光学素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】閉環形状の紫外線硬化型のシールを第1の透明基板に形成するシール形成工程と、シールで囲まれた領域内に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、所定の間隙を持って、第1の透明基板に第2の透明基板を、シールを介して貼り合わせた後に、シールを本硬化するシール本硬化工程とを有し、シール形成工程と液晶滴下工程との間に、遮光部を有するマスクを介して紫外線を照射して、シール内側領域に斜めから当該紫外線を照射して、シールの一部領域を仮硬化するシール仮硬化工程を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶光学素子の製造方法に関し、特に、ODFプロセスを用いて液晶光学素子を製造したとしても、その製造工程中にシール材が液晶へ溶出することなく、紫外線硬化型のシールと基板との密着力を向上させることができる液晶光学素子の製造方法に関する。
従来の液晶光学素子の製造方法として、少なくとも透明基板に液晶注入口を有する熱硬化型のシールを形成し、対向基板と貼り合わせて液晶セルを形成する製造方法が知られている。この製造方法では、この後に真空装置内で液晶セルの液晶注入口を液晶に浸し、徐々に大気圧に戻すことで毛管現象により液晶をセル内に注入させることで液晶光学素子を製造している。
この製造方法に対し、液晶注入口を形成せずに透明基板に閉環形状の紫外線硬化型のシールを形成し、その後、適量の液晶をシールの内側領域に滴下し、真空装置で貼り合わせた後、この紫外線硬化型のシールに紫外線することで硬化させる製造方法がある。この製造方法(以下ODFプロセスという)を用いると、液晶注入の時間短縮およびトータルプロセスの短縮が可能となり、安価で液晶光学素子を製造することが可能となる。
しかしながら、上記ODFプロセスでは、使用するシールが未硬化の状態で液晶をシールの内側領域に滴下するため、未硬化状態のシールに液晶が直接接触して、シール材が液晶に溶出してしまう場合がある。特に、ホモジニアス配向の液晶光学素子を製造する場合には、滴下された液晶は、配向膜上で親水性のために広がってゆく傾向にあるため、液晶が未硬化状態のシールと接触する時間が早くなる。この様に、シール材が液晶に溶出してしまうと、シール近傍にて液晶配向の乱れが発生してしまい、その部分では所望の位相変調を行えないことがあった。
また、レーザー光源から出射されるレーザー光が光ディスクに照射され、この光ディスクからの反射光を受光ダイオードにて集光し、光ディスクの情報を読み取ったり、光ディスクに情報を書き込んだりする際に用いられる光ピックアップ装置における、レーザー光の球面収差、コマ収差、非点収差等を補正するために用いられる液晶光学素子や、携帯電子機器等に搭載されるカメラモジュールにおける可変焦点レンズ等に用いられる液晶光学素子の外形サイズは、通常のディスプレイ装置として用いられる液晶光学素子の外形サイズと比較して、非常に小さく数ミリ角程度である。この液晶光学素子の外形サイズは、光ピックアップ装置やカメラモジュール等の装置の小型化に伴って更に小さくなってゆく可能性がある。したがって、液晶光学素子のシールの内側領域の内径も狭くなり、液晶をシールの内側領域に滴下してから未硬化状態のシールと液晶とが接触するまでの時間が更に早くなることが予想される。
そこで、外形サイズが小さな液晶光学素子でも、上記課題を解決する一つの手段として、ODFプロセスを採用し、未硬化状態のシールの最表面を仮硬化させた上で液晶を滴下する製造方法が提案された(特許文献1参照)。
ここで、上記特許文献1に記載されている液晶光学素子の製造方法について説明する。
図6は、従来の液晶光学素子の製造方法を示す図面である。なお、本図(a)は、透明基板上に紫外線硬化型のシールを形成するシール形成工程を示し、本図(b)は、このシールの表面を仮硬化させるシール仮硬化工程を示し、本図(c)は、シールの内側領域に
液晶を滴下する液晶滴下工程を示し、本図(d)は、シールを本硬化させるシール本硬化工程を示している。
まず、図6(a)に示すシール形成工程にて、透明基板111aの表面に、スクリーン印刷またはディスペンサー法を用いて、紫外線硬化型樹脂からなるシール112を閉環形状に形成する。このシール112には、紫外光によりエポキシまたはアクリルの重合反応を開始させる開始剤が含まれている。そして、この開始剤には、遠紫外線から近紫外線の波長域で反応するものが存在する物質が含まれている。一度開始剤が光反応すると、カチオンまたはラジカル重合が開始されて、未硬化状態のシール112の硬化反応が促進される。
次に、図6(b)に示す仮硬化工程にて、本紙面上方向から遠紫外線または近紫外線のシール仮硬化光117を適量照射する。ここで紫外線硬化型のシールは、未硬化状態のシール112の最外周のみ仮硬化されて、シール上面および側面にシール仮硬化部113が形成される。
次に、図6(c)に示す液晶滴下工程にて、シール112の内側領域に液晶114を滴下する。
最後に、図6(d)に示すシール本硬化工程にて、透明基板111aに、シール112を介して透明基板111bを貼り合わせた上で、遠紫外線または近紫外線のシール本硬化光119を、透明基板111a表面から照射することで、シール112が完全に硬化した目的の液晶光学素子が完成する。
なお、図6(c)に示す液晶滴下工程において、液晶114を滴下注入した後に、この液晶がシール側壁のシール仮硬化部113に接触することになるが、シール112の表面は仮硬化されているため、未硬化状態のシール112が液晶114に溶出することはない。そのため、図6(d)のシール本硬化工程を経て製造した液晶光学素子は、シール近傍にて液晶配向の乱れは起こらない。
特開平6−208097号公報(第7―11頁、第1図)
しかしながら、図6(c)(d)に示したシール仮硬化部113は、シール112の側面だけでなく上端面にも形成される。そのため、シール本硬化工程にて透明基板111aと透明基板111bとを貼り合わせる際に、このシール仮硬化部113が透明基板111bの表面と接触することとなる。仮硬化されたシール112は、液晶114への汚染に対しては効果を発揮するが、未硬化状態のシール112と透明基板111bとの密着力を、極端に低下させる。
このシール112と透明基板111bとの密着力の低下は、温度・湿度などの環境変化に対して、基板の変形・熱膨張および内部に注入される液晶114の膨張・収縮により、外気混入および液晶114の流出といった現象を招く。これは液晶光学素子としての信頼性という点で、品質を低下させる要因となり、好ましくない。
そこで本発明の目的は、ODFプロセスを用いて液晶光学素子を製造したとしても、その製造工程中にシール材が液晶へ溶出することなく、紫外線硬化型のシールと基板との密着力を向上させた、信頼性の高い液晶光学素子の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の製造方法は、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
本発明の液晶光学素子の製造方法は、閉環形状の紫外線硬化型のシールを第1の透明基板に形成するシール形成工程と、シールで囲まれた領域内に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、所定の間隙を持って第1の透明基板に第2の透明基板を、シールを介して貼り合わせた後に、シールを本硬化するシール本硬化工程とを有し、シール形成工程と液晶滴下工程との間に、遮光部を有するマスクを介して、シール内側領域に斜めから紫外線を照射して、シール内側領域における少なくとも一部の領域を仮硬化するシール仮硬化工程を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の液晶光学素子の製造方法は、前述したシール仮硬化工程が、シール上部の少なくとも一部の領域が未硬化状態となる様に、シール内側領域を仮硬化させる工程であることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶光学素子の製造方法は、前述したシール本硬化工程が、シールに紫外線を照射して、仮硬化した領域を含めてシールを本硬化させる工程であることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶光学素子の製造方法は、前述したシール内側領域の断面形状が、シール上部側に形成される上底が、シール上部とは反対側に形成される下底よりも小さい台形形状であることを特徴とするものである。
また、本発明の液晶光学素子の製造方法は、前述したシール内側領域の断面形状が、直角三角形形状であることを特徴とするものである。
本発明により、外形サイズが小さくなる液晶光学素子をODFプロセスによって作成する際、シールから液晶への溶出を防ぐとともに、基板とシールとの密着力を向上させた信頼性の高い液晶光学素子を形成することが可能となる。
本発明の液晶光学素子の製造方法は、一方の透明基板に閉環形状の紫外線硬化型のシールを形成するシール形成工程と、遮光部を有するマスクを介して紫外線を照射してシールの一部領域を仮硬化するシール仮硬化工程とを有する。また、この製造方法は、仮硬化されたシールの内側領域に液晶を滴下する液晶滴下工程と、他方の透明基板をシールを介して貼り合わせた後に、シールを本硬化するシール本硬化工程とを有する。なお、本発明の製造方法の特徴的な部分は、特にシール仮硬化工程におけるシールを仮硬化させる手法および仮硬化させる箇所に有り、これにより上下基板の接着強度を保ったまま、シールから液晶への溶出を防ぐことができる様になる。
ここで、本発明の液晶光学素子の製造方法について説明する。
図1は、本発明の製造方法を示す図面であり、本図(a)は、シール形成工程を示す図であり、本図(b)は、シール仮硬化工程を示す図であり、本図(c)(d)は、液晶滴下工程を示す図であり、本図(e)は、シール本硬化工程を示す図である。また、図2(a)は、図1で示した工程を経て作成された液晶光学素子の断面図を示し、図2(b)はその上面図を示している。なお、図1(a)に示す1bは透明基板、2bは透明基板上に形成された透明導電膜、3bは透明導電膜上に形成された配向膜を表す。
まず、表面に透明電極2bと配向膜3bを形成した透明基板1bを用意し、図1(a)に示すシール形成工程によって、閉環形状で紫外線硬化型のシール5を、ディスペンサー塗布法または印刷法により、配向膜3bの表面に形成する。
次に、図1(b)に示すシール仮硬化工程によって、遮光部を有するマスク4を介して、紫外波長帯域のシール仮硬化光7を200〜300mJ/cmの光量に設定して照射する。シール仮硬化光7がシール5に照射されると、シール仮硬化光7が当たった領域から仮硬化反応を起こし、シール5内に存在する光重合開始剤の光吸収が発端となり、シール5の側面および上部から光反応が開始されて、シール5の断面を台形形状としたシール仮硬化部6を形成する。このとき、シール5におけるシール仮硬化部6以外の領域は、未硬化状態となっている。
次に、図1(c)及び(d)に示す液晶滴下工程を行う。なお、図1(c)では、閉環形状のシール5(図2(b)参照)の内側領域に、ODFプロセスによって液晶8を滴下した直後の状態を示し、図2(d)では、滴下された液晶8が時間とともにシール5近傍まで広がってシール5におけるシール仮硬化部6と接触している状態を示している。
シール5内に滴下された液晶8は、図1(c)に示すように、配向膜3b上で液滴状に存在する。配向膜3bは、上述した配向処理が施されているので、ネマティック液晶からなる液晶8は、ホモジニアス配向またはホメオトロピック配向となる。
この配向状態をホメオトロピック配向とした場合、配向膜3bと液晶8は疎水性のため、図1(c)に示す様に液滴形状を保つことができ、これにより液晶8の広がりによるシール5との接触する可能性が低くなる。それに対して、ホモジニアス配向とした場合、配向膜3bと液晶8は親水性となるので、液晶8が滴下された後に液滴は素早く広がり、図1(d)に示す液晶8がシール仮硬化部6と接触した状態になる。特に、外形サイズが小型の液晶光学素子の場合、広がった液晶8がシール5に到達するまでの時間が早くなることは先に示した通りである。この様に本発明によれば、シール5の内側壁面がシール仮硬化部6となっているため、液晶8とこのシール仮硬化部6と接触したとしても、シール5が液晶8に溶出することはない。
次に、図1(e)に示すシール本硬化工程によって、シール5の内側領域に液晶8が滴下された透明基板1bと、片面に透明導電膜2aと配向膜3aが形成された透明基板1aとを、シール5を介して1Pa程度の真空状態で重ね合わせた後に、大気圧に戻して透明基板1a、1bを圧縮し、所定の基板間ギャップを形成する。そして、この基板を押圧したまま、透明基板1aの外側表面から2〜3J/cm程度の、遠紫外または近紫外の波長帯域のシール本硬化光9を照射することで、シール内の形成ポリマーが十分にラジカル重合またはカチオン重合を起こして、架橋硬化したシール5により透明基板1a、1bが強固に接着固定される。
なお、上記説明ではシール本硬化工程を、シール仮硬化工程にて形成されたシール仮硬化部6とともにシール5に紫外線を照射して、シール5を本硬化させる工程として説明したが、シール形成工程にて、紫外線硬化と熱硬化の両方の機能を併せ持つシールを用いた場合は、シール仮硬化工程で、紫外線を照射してシール内側領域の少なくとも一部領域を仮硬化し、シール本硬化工程で、加熱処理を行ってシール仮硬化部6とともにシール5を本硬化しても構わない。
上述したように、本発明の一連の製造工程を経ることで、図2(a)、図2(b)に示す様に、透明導電膜2a、2bと配向膜3a、3bを内側に向けて配置された透明基板1a、1bの間隙に液晶8を有し、透明基板1a、1bが閉環形状のシール5によって強固
に保持された目的の液晶光学素子105を得ることができる。
次に、図1(b)で示したシール仮硬化工程において、遮光部を有するマスク4とシール5との間隔を変えたときに形成されるシール仮硬化部6の形状について説明する。図3は、本発明の液晶光学素子の製造方法で、使用する遮光部を有するマスクとシールとの距離を代えたときのシール仮硬化部の形状を示す図であり、本図(a)がシール5とマスク4との間隔を広くしたときに形成されるシール仮硬化部6の形状を示す図であり、本図(b)が図(a)のときよりもシール5とマスク4との間隔を狭くしたときに形成されるシール仮硬化部6の形状を示す図である。
シール仮硬化工程において、図3(a)に示す様に、マスク4とシール5の上端面との間隔10を広くすると、シール仮硬化光7はシール上部の一部の領域6aに照射されてこの部分で仮硬化反応が起こる。また、シール仮硬化光7はシール内側壁にも斜めから入射するため、マスク4から離れるシール5下方向の方がより深くなる様に、仮硬化反応が起こる。このとき、領域6aとともに、シール内側壁面の領域6bおよびシール下面の一部の領域6cを含んだシール仮硬化部6が形成される。この様な作用を受けて、シール仮硬化部6の形状は、図3(a)に示す領域6a〜6dで囲まれた台形形状となる。
この様に、マスク4とシール5の上端面との距離を設定することで、シール仮硬化部6の断面形状を台形形状に制御することができる。また、図3(a)の形態とすれば、図1(d)に示した液晶滴下工程で液晶が配向膜3b上で広がったとしても、シール6と液晶とが接触する領域6bが仮硬化しているので、シール5から液晶が溶出することはないことは、先に説明した通りである。
本形態は、シール上端面の一部の領域6aが仮硬化しており、図1(e)を用いて説明したシール本硬化工程において、もう一方の透明基板1aと接着する、未硬化状態のシール面積が若干狭くなっているが、シールの表面全てが仮硬化している従来の構成と比較すると、明らかに対向する透明基板とシール5との密着性を改善できることが理解できよう。
また、図3(b)に示す様に、マスク4とシール5の上端面との間隔10を、図3(a)のときに比べて狭くすると、シール仮硬化光7はシール上部には殆ど入射されず、つまり、図3(a)に示した仮硬化された領域6aを形成せずに、シール内側壁面の領域6bのみを仮硬化することができる。その結果、シール仮硬化部6の形状は、図3(b)に示す様に領域6b〜6dで囲まれた直角三角形状となる。
この様に、シール仮硬化部6の断面形状を直角三角形とすることで、先の形態と同様に、液晶滴下工程においてシール5が液晶へ溶出することは無い。また、先の形態に比べて、未硬化状態の面積を広くすることができる。なお、本図においてはシール上端面の全ての領域を未硬化状態としている。これにより、シール本硬化工程において、もう一方の透明基板と、未硬化状態のシール5との接着面積を広くすることができ、後に貼り合わせを行うもう一方の透明基板との接着強度を十分保持でき、図3(a)に示した形態に比べてさらに信頼性の高い液晶光学素子を製造することができる。
次に、マスク遮光部とシール5との位置関係が、シール仮硬化部へ及ぼす影響について説明する。図4(a)では、マスク4とシール5とが好ましい間隔10で配置されているが、シール5の内側縁部から紙面右側にずれた位置にマスク4を配置したままシール仮硬化工程を行ったときのシール仮硬化部の形状を示し、図4(b)は、シール5の内側縁部から紙面左側にずらした位置にマスク4を配置してシール仮硬化工程を行ったときのシール仮硬化部の形状を示している。
図4(a)に示す様に、シール5の内側縁部からマスク4が紙面右側にずれたままシール仮硬化工程を行ってしまうと、シール仮硬化光7が、シール5上部の一部の領域6aを直上から照射してしまうととなる。その結果、シール仮硬化部6の形状は、領域6a〜6dで囲まれた台形形状となる。
ここに示した形態は、図4(a)で示した形態よりも、更にシール5の上端面の未硬化状態のシール面積が狭くなっているため、後の工程で貼り合わせる透明基板との接着性が低下してしまうこととなる。シール5の幅Wが広い場合にはこの形状であってもこの面積の減少は特に問題にならないが、シール5の幅Wが狭い場合は、このシール上端面のシール仮硬化部6の領域6aの面積の増加は、無視できないものとなる。したがって、この様な場合は、出来るだけシール上端面のシール仮硬化部6の領域6aが狭くなる様に、マスク4の位置を設定することが肝要である。
また図4(b)に示す様に、マスク4をシール5の端部から紙面左側にずらした位置に配置してからシール仮硬化工程を行うと、シール5の内側壁の一部のみにシール仮硬化光7が照射される。その結果、シール仮硬化部6の形状は、領域6b〜6dで囲まれた直角三角形となる。
この様に、シール5の内側壁面を未硬化状態として一部残して、シール仮硬化部6の断面形状を直角三角形とすることで、液晶滴下工程でのシール5の液晶への溶出を防止し、後に貼り合わせを行うもう一方の透明基板との接着強度を十分確保でき、本発明の製造方法で作成する液晶光学素子の信頼性をより向上させる。
以上の事項から、透明基板1a、1bとのセルギャップを確保するためには、液晶滴下工程にて液晶を透明基板1bの中央部に滴下した後に、液晶が濡れ広がってシール5と接触する領域を考慮して、シール仮硬化部6の領域6bの形成エリアを設定する必要があるが、図3(b)図4(b)に示した様に、シール仮硬化部6の体積をできるだけ小さくし、かつ仮硬化するエリアを直角三角形とする方が望ましい。それは、シール本硬化工程にて、両透明基板1a、1bを貼り合わせた時に、よりシール5がつぶれ易くなり、所定のセルギャップを形成することが可能となるからである。そして、図4(b)に示した形態が、所望のセルギャップを形成でき、シールの溶出による液晶の汚染の問題も発生しない、最も理想的な仮硬化部形状であることが判る。
次に、本発明で製造した液晶光学素子を光ピックアップ装置に搭載した例について説明する。図5は、本発明の製造方法により形成された液晶光学素子105を光ピックアップ装置に搭載した場合の全体構成を示すブロック図である。
図5に示す光ピックアップ装置は、レーザー光源101、カップリングレンズ103、偏光ビームスプリッター104、収差補正手段として機能する液晶光学素子105、1/4波長板106、対物レンズ107、集光レンズ109、受光ダイオード110から構成されている。
図5において、レーザー光源101から出たレーザー光102は、カップリングレンズ103で平行光とされ、偏光ビームスプリッター104を通過した後、液晶光学素子105に入射する。この液晶光学素子105を通過する際に、レーザー光は液晶光学素子105で変調され、収差補正が可能となる。その後1/4波長板106を通過して、対物レンズ107により光ディスク108に集光される。そして光ディスク108にて反射されたレーザー光は、再び対物レンズ107及び1/4波長板106を経て、偏光ビームスプリッター104により光路が変更されて、集光レンズ109を介して受光ダイオード110
に集光される。
この様に、上述した本発明により製造された液晶光学素子105は、ODFプロセスの製造工程中に、シールが液晶中へ溶出することがなく、紫外線硬化型のシールと基板との密着力を向上させた、信頼性の高い液晶光学素子であるので、この液晶光学素子105を図5に示す光ピックアップ装置として組み込むことにより、安定して光ピックアップ装置の正確な読み書きを実現することができる。
本発明の液晶光学素子の製造方法を説明するための図である。 本発明の液晶光学素子の製造方法で形成した液晶光学素子の構成を示す断面図および平面図である。 本発明の液晶光学素子の製造方法で形成されるシール仮硬化部の形状を示す図である。 本発明の液晶光学素子の製造方法で形成されるシール仮硬化部の形状を示す図である。 本発明に係る液晶光学素子を掲載した光ピックアップ装置を説明するための図である。 従来の液晶光学素子の製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1a、1b 透明基板
2a、2b 透明導電膜
3a、3b 配向膜
4 マスク
5 シール
6 シール仮硬化部
6a〜6d 領域
7 シール仮硬化光
8 液晶
9 シール本硬化光
10 間隔
101 半導体レーザー
102 レーザー光
103 カップリングレンズ
104 ビームスプリッター
105 液晶光学素子
106 1/4波長板
107 対物レンズ
108 光ディスク
109 集光レンズ
110 受光ダイオード

Claims (5)

  1. 閉環形状の紫外線硬化型のシールを第1の透明基板に形成するシール形成工程と、
    前記シールで囲まれた領域内に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、
    所定の間隙を持って、前記第1の透明基板に第2の透明基板を、前記シールを介して貼り合わせた後に、前記シールを本硬化するシール本硬化工程と、を有し、
    前記シール形成工程と前記液晶滴下工程との間に、遮光部を有するマスクを介して、シール内側領域に斜めから紫外線を照射して、前記シール内側領域における少なくとも一部の領域を仮硬化するシール仮硬化工程を行う、
    ことを特徴とする液晶光学素子の製造方法。
  2. 前記シール本硬化工程は、前記シールに紫外線を照射して、仮硬化した領域を含めて前記シールを本硬化させる工程である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液晶光学素子の製造方法。
  3. 前記シール仮硬化工程は、シール上部の少なくとも一部の領域が未硬化状態となる様に、前記シール内側領域を仮硬化させる工程である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶光学素子の製造方法。
  4. 前記シール内側領域の断面形状は、前記シール上部側に形成される上底が、前記シール上部とは反対側に形成される下底よりも小さい台形形状である
    ことを特徴とする請求項3に記載の液晶光学素子の製造方法。
  5. 前記シール内側領域の断面形状は、直角三角形形状である
    ことを特徴とする請求項3に記載の液晶光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197967A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Sony Corp 液晶表示装置の製造方法およびこれにより作製された液晶表示装置
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