JP2008233582A - 音声発生回路、方法およびブザー発生方法 - Google Patents

音声発生回路、方法およびブザー発生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】警報音の音量を調節する。
【解決手段】音声発生回路100は、本回路の外部に接続されるスピーカ112に対して、カップリングキャパシタC1を介して電気信号Soutを出力する。第1信号生成部10は、第1周波数f1を有する矩形状の第1信号Sout1を生成する。第2信号生成部20は、第1信号S1と同一のパルス幅を有し、第1周波数f1と異なる第2周波数f2を有する矩形状の第2信号Sout2を生成する。音声発生回路100はスピーカ112に対して、第1信号Sout1または第2信号Sout2のいずれかを出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブザー(警報音)の発生技術に関する。
防犯やユーザへの警報を目的として、スピーカなどの電気音響変換素子から、大音量のブザー音(単にブザーともいう)を発生させる装置が利用される。この装置は、緊急時において、確実かつ迅速にブザーを発生するために、なるべく簡易に構成することが要求される。たとえば、こうしたブザー発生装置として、矩形波状のパルス信号を生成し、このパルス信号を電気音響変換素子に対して出力する方法が知られている。
特開平2−125297号公報
矩形波状のパルス信号は、電源電圧Vddと接地電圧(0Vまたは−Vdd)の間でスイングする。音量は電圧振幅に比例するため、電源電圧Vddを変化させないと、ブザーの音量を調節できないという問題がある。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その包括的な目的は、音量を変更可能な音声発生回路の提供にある。
本発明のある態様は、本回路の外部に接続される電気音響変換素子に対して、電気信号を出力する音声発生回路に関する。この音声発生回路は、第1周波数を有する矩形状の第1信号を生成する第1信号生成部と、第1信号と同一のパルス幅を有し、第1周波数と異なる第2周波数を有する矩形状の第2信号を生成する第2信号生成部と、を備える。音声発生回路は、電気音響変換素子に対して、電気信号として、第1信号または第2信号のいずれかを出力する。
この態様によると、パルス幅が等しく、周波数(すなわち周期)の異なる第1、第2信号を生成することにより、音程の変化を抑制しつつ、音量を変化させることができる。
音声発生回路は、起動から所定時間、第1、第2信号のうち周波数の低い方を出力し、所定時間の経過後、周波数の高い方を出力してもよい。
この場合、起動直後は、小さな音量とし、その後、大音量とすることができる。
第2信号生成部は、第1信号生成部からの第1信号を受け、所定の比率でパルスを間引くことにより第2信号を生成してもよい。
起動から所定時間、第1信号を出力し、所定時間の経過後、第2信号を出力してもよい。
第2信号生成部は、第1信号をカウントするカウンタと、カウンタのカウント値を受け、カウント値が整数m変化するごとに所定レベルとなる制御信号を生成するエンコーダと、第1信号およびエンコーダからの制御信号を受け、制御信号が所定レベルの間、第1信号を出力し、制御信号が所定レベルと別のレベルの間、固定レベルを出力する出力部と、を含んでもよい。
第1周波数は、第1の値と第2の値で周期的に切り替えられてもよい。
音声発生回路は、所定の周波数で発振する発振器と、発振器からのクロック信号を利用して所定時間を計測するタイマと、をさらに備えてもよい。
第1、第2信号生成部、発振器およびタイマは、当該音声発生回路に対して電源が供給されると動作を開始してもよい。この場合、電源供給すれば音声を発生することができる。
本発明の別の態様は、電気音響変換素子に対して電気信号を出力する音声発生方法に関する。この方法は、第1周波数を有する矩形状の第1信号を生成するステップと、第1信号と同一のパルス幅を有し、第1周波数と異なる第2周波数を有する矩形状の第2信号を生成するステップと、電気音響変換素子に対して、電気信号として第1信号または第2信号のいずれかを出力するステップと、を備える。
本発明の別の態様は、ブザー発生方法である。この方法は、ブザーの発生開始から所定時間、電気音響変換素子に対して、矩形波状の第1信号を間引いた第2信号を出力するステップと、所定時間経過後、電気音響変換素子に対して、第1信号を出力するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、音量を簡易に調節できる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る音声発生回路100を搭載した警報装置200の構成を示すブロック図である。警報装置200は、携帯電話端末や、ポータブル警報器などに搭載され、ユーザが所定の動作を実行することにより、警報音(ブザー)を大音量で発生する。
警報装置200は、音声発生回路100、電池110、スピーカ112、カップリングキャパシタC1、スイッチSW1を備える。
電池110は音声発生回路100の電源であって、スイッチSW1を介して音声発生回路100の電源端子102に電源電圧Vddを供給する。スイッチSW1がオフ状態では、音声発生回路100は動作せず、ユーザがスイッチSW1をオンすると、音声発生回路100が警報音の発生を開始する。音声発生回路100は、電子機器に搭載されるその他のプロセッサ等に依存せず、自律的に動作する。
出力端子104には、カップリングキャパシタC1を介してスピーカ112が接続される。以下、出力端子104から出力される電気信号を出力信号Soutという。出力信号Soutは、電源電圧Vddと接地電圧0Vを交互に繰り返す矩形波状の周期信号である。なお、周期信号の波形は、警報音の音色によって適宜設定すればよい。たとえば一般的な「ピーピーピー」という警報音は、1kHzと2kHzの矩形波信号を所定の間隔で交互に繰り返すことにより生成される。カップリングキャパシタC1によって出力信号Soutの直流成分が除去されると、スピーカ112からは大音量の警報音(ブザー)が出力される。
警報装置200が携帯電話などに搭載される場合、スイッチSW1のオンと同時に、大音量で警報音の出力を開始すると、ユーザの耳に大音量が入力されるため好ましくない。そこで、音声発生回路100は、起動開始から一定時間、音量を小さく設定し、その後、大音量で警報音を発生する。一定時間は、ユーザが警報音の発生開始を知覚してから電子機器を耳から離すのに必要な時間程度であり、たとえば1秒程度であってもよい。
以下、音声発生回路100の構成について説明する。まず、音声発生回路100による音量調節の原理を説明する。
音声発生回路100は、複数の音量に対応する少なくとも2種類の出力信号Soutを生成する。以下、音量は2段階で調節されるものとし、大音量に対応するときの出力信号Soutを第1信号Sou1、小音量に対応するときの出力信号Soutを第2信号Sout2という。
第1信号Sout1と第2信号Sout2は、パルス幅が同一であるが、周波数(周期)が異なっている。具体的には、音量が大きい第1信号Sout1の方が周波数が高く設定される。音声発生回路100は、第1信号Sout1と第2信号Sout2を生成し、音量に応じていずれかを選択してスピーカ112に出力する。
図2(a)〜(e)は、図1の音声発生回路100の動作波形を示す図である。なお、示される波形、縦軸、横軸は説明のために簡略化されている。図2(e)において、時刻t0〜t1の期間が、第2信号Sout2の波形を示し、時刻t1以降の波形が、第1信号Sout1の波形を示す。第1信号Sout1と第2信号Sout2のパルス幅(ハイレベルの期間)は、いずれも所定値THに設定されている。また、第2信号Sout2の周波数(以下、第2周波数f2という)は、第1信号Sout1の周波数(以下、第1周波数f1という)の整数m分の1、たとえば1/3に設定される。なお、整数mは3に限定されず、音量に応じて任意の値に設定すればよい。
第1信号Sout1と第2信号Sout2のパルス幅は等しいため、スピーカ112に供給される信号の周波数成分はほぼ等しくなり、音程(音色)の変化はほとんどない。また、第2信号Sout2と第1信号Sout1の正味の電力を比較すると、第2信号Sout2の方が小さいため、スピーカ112から出力される音量は小さくなる。
このように、本実施の形態に係る音声発生回路100によれば、音色をほとんど変化させずに、音量のみを調節することができる。さらにこの回路によれば、電源電圧Vddを変化させる必要がないため、回路が簡素化できる。
以下、上述の原理を利用した音声発生回路100の具体的な構成を説明する。図1の音声発生回路100は、第1信号生成部10、第2信号生成部20、オシレータ30、タイマ32を備える。
第1信号生成部10は、第1周波数f1を有する上述の第1信号S1を生成する。第1信号生成部10は、一般的なオシレータやカウンタを利用して構成できる。第1信号生成部10により生成される第1信号S1は、上述の第1信号Sout1と同じ波形を有しており、図2(a)に示される。
第2信号生成部20は、第1信号Sout1と同一のパルス幅を有し、第1周波数f1と異なる第2周波数f2を有する矩形状の第2信号Sout2を生成する。
オシレータ30およびタイマ32は、音量を小さくする所定時間Tpを設定するための時間管理部であり、スイッチSW1がオンしてから所定時間Tpを計測する。オシレータ30はスイッチSW1がオンして、電源電圧Vddが供給されると同時に起動し、クロックCKを生成する。第1信号生成部10、第2信号生成部20はこのクロックCKにもとづいて第1信号Sout1、第2信号Sout2を生成してもよい。
タイマ32は、クロックCKをカウントして所定時間Tpを測定する。タイマ32は、所定時間Tpが経過する以前においてローレベル、所定時間Tp経過後にハイレベルとなる制御信号S5を出力する。制御信号S5は図2(d)に示される。
第2信号生成部20は、第1信号生成部10からの第1信号S1を受ける。第2信号生成部20は、上述の第2信号Sout2を生成するために、第1信号S1のパルスを、所定の比率m(=3)で間引く。間引き処理によって、第2信号Sout2が生成される。なお、間引き処理を停止すれば、第2信号生成部20からの出力信号Soutは、第1信号S1となる。
この機能を実現するために、第2信号生成部20は、カウンタ22、エンコーダ24、セレクタ26を含む。カウンタ22は、第1信号S1をカウントする。カウンタ22からは、図2(b)に示されるカウント値S4が出力される。図2(b)において、nはあるタイミングにおけるカウント値を示している。
エンコーダ24は、カウンタ22からのカウント値S4を受ける。エンコーダ24は、カウント値S4が間引き率に対応する整数mだけ変化するごとに、所定レベル(ハイレベル)となる制御信号S2を出力する。なお、エンコーダ24は、タイマ32からの制御信号S5を監視し、制御信号S5がハイレベルとなると、制御信号S2をハイレベルに固定する。
セレクタ26は、2入力を備え、第1入力には、第1信号生成部10からの第1信号S1が、第2入力には、固定レベル(ローレベルL)が入力されている。セレクタ26は、エンコーダ24からの制御信号S2に応じて、2つの入力のいずれかを出力する。具体的には、制御信号S2がハイレベルのとき、第1入力の第1信号S1を選択し、制御信号S2がローレベルのとき第2入力のローレベルLを選択する。セレクタ26の出力信号Soutは、図2(e)に示される。
つまり、セレクタ26は、制御信号S2がハイレベルの間、第1信号S1を出力し、制御信号S2がローレベルの間、固定レベル(ローレベル)を出力する。セレクタ26は、第1信号S1と制御信号S2の論理積を出力するANDゲートで構成してもよい。
以上が音声発生回路100の構成である。以下、その動作を図2(a)〜(e)を用いて説明する。時刻t0にスイッチSW1がオンすると、音声発生回路100の各ブロックが動作を開始する。時刻t0に第1信号生成部10は第1信号S1を生成し始める。カウンタ22は、第1信号S1のパルス数をカウントし、エンコーダ24はカウント値S4がm=3変化するごとに、制御信号S2をハイレベルとする。セレクタ26の出力信号Soutは、制御信号S2がハイレベルの間、第1信号S1を出力する。したがって、出力信号Soutは、第1信号S1を1/3の比率で間引いた第2信号Sout2となり、音量が小さく設定される。
時刻t0から所定時間Tpが経過した時刻t1に、制御信号S5がハイレベルとなる。その結果、制御信号S2がハイレベルに固定され、セレクタ26は第1信号S1を出力し続ける。つまり、時刻t1以降の出力信号Soutは、第1信号Sout1となり、大音量の警報音が出力される。
さらに、図1の警報装置200は、その他のプロセッサ等からの信号を受けず、電源電圧Vddのみを受けて動作する。したがって、電子機器内の他のブロックに影響を受けずに、自律的に警報音を発生でき、さらにその音量の調節も自律的に行うことができる。つまり、外部回路が停止状態にあっても、電池110さえ動作していれば、警報音を発生できる。また、外部回路に依存しないため、スイッチSW1がオンすると、ただちに警報音を発生できる。
この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、いくつかの変形例について説明する。
第2信号生成部20としては、リングカウンタを用いてもよい。また、実施の形態では、第1信号S1を間引くことにより第2信号Sout2を生成したが、逆に第2信号Sout2を生成し、これをパルス幅を保持しつつ逓倍することにより第1信号Sout1を生成してもよい。
実施の形態では、間引き率を1/3に設定する場合を説明したが、さらに多くの間引き率を設定してもよい。この場合、多段階で音量を変更できる。
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
本発明の実施の形態に係る音声発生回路を搭載した警報装置の構成を示すブロック図である。 図2(a)〜(e)は、図1の音声発生回路の動作波形を示す図である。
符号の説明
10 第1信号生成部、 20 第2信号生成部、 22 カウンタ、 24 エンコーダ、 26 セレクタ、 30 オシレータ、 32 タイマ、 100 音声発生回路、 102 電源端子、 104 出力端子、 110 電池、 112 スピーカ、 C1 カップリングキャパシタ、 SW1 スイッチ、 200 警報装置、 Sout1 第1信号、 Sout2 第2信号。

Claims (10)

  1. 本回路の外部に接続される電気音響変換素子に対して、電気信号を出力する音声発生回路であって、
    第1周波数を有する矩形状の第1信号を生成する第1信号生成部と、
    前記第1信号と同一のパルス幅を有し、第1周波数と異なる第2周波数を有する矩形状の第2信号を生成する第2信号生成部と、
    を備え、
    前記電気音響変換素子に対して、前記電気信号として、前記第1信号または前記第2信号のいずれかを出力することを特徴とする音声発生回路。
  2. 起動から所定時間、前記第1、第2信号のうち周波数の低い方を出力し、前記所定時間の経過後、周波数の高い方を出力することを特徴とする請求項1に記載の音声発生回路。
  3. 前記第2信号生成部は、前記第1信号生成部からの前記第1信号を受け、所定の比率でパルスを間引くことにより前記第2信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の音声発生回路。
  4. 起動から所定時間、前記第1信号を出力し、前記所定時間の経過後、前記第2信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の音声発生回路。
  5. 前記第2信号生成部は、
    前記第1信号をカウントするカウンタと、
    前記カウンタのカウント値を受け、カウント値が整数m変化するごとに所定レベルとなる制御信号を生成するエンコーダと、
    前記第1信号および前記エンコーダからの前記制御信号を受け、前記制御信号が前記所定レベルの間、前記第1信号を出力し、前記制御信号が前記所定レベルと別のレベルの間、固定レベルを出力する出力部と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の音声発生回路。
  6. 前記第1周波数は、第1の値と第2の値で周期的に切り替えられることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の音声発生回路。
  7. 所定の周波数で発振する発振器と、
    前記発振器からのクロック信号を利用して前記所定時間を計測するタイマと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2または4に記載の音声発生回路。
  8. 前記第1、第2信号生成部、前記発振器および前記タイマは、当該音声発生回路に対して電源が供給されると動作を開始することを特徴とする請求項7に記載の音声発生回路。
  9. 電気音響変換素子に対して電気信号を出力する音声発生方法であって、
    第1周波数を有する矩形状の第1信号を生成するステップと、
    前記第1信号と同一のパルス幅を有し、第1周波数と異なる第2周波数を有する矩形状の第2信号を生成するステップと、
    前記電気音響変換素子に対して、前記電気信号として、前記第1信号または前記第2信号のいずれかを出力するステップと、
    を備えることを特徴とする音声発生方法。
  10. ブザーの発生開始から所定時間、電気音響変換素子に対して、矩形波状の第1信号を間引いた第2信号を出力するステップと、
    前記所定時間経過後、電気音響変換素子に対して、前記第1信号を出力するステップと、
    を備えることを特徴とするブザー発生方法。
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