JP2009188787A - スピーカ駆動方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電容量を有するスピーカを高周波で駆動する場合の消費電力の低減を図る。
【解決手段】圧電スピーカ10の両端子間にインダクタ24を接続してLC並列共振回路26を構成する。LC並列共振回路26の共振周波数を可聴周波数よりも高く設定する。発音しようとする音声信号をスイッチング素子S1,S2を介して圧電スピーカ10に印加する。LC並列共振回路26の共振周期に近似した周期ごとに該共振周期に比べて十分に短い期間前記スイッチング素子S1,S2をオンし、それ以外の期間は該スイッチング素子S1,S2をオフする。
【選択図】図1

Description

この発明は圧電スピーカ、静電スピーカ等の静電容量を有するスピーカを高周波で駆動する方法および装置に関し、消費電力の低減を図ったものである。
従来のスピーカの駆動方法は発音しようとする音声信号で直接スピーカを駆動するものであった。これに対し可聴域外の高周波信号を搬送波として該高周波信号を発音しようとする音声信号で振幅変調し、該振幅変調された高周波信号でスピーカを駆動する方法が考えられている。該振幅変調された高周波信号でスピーカを駆動すると、高周波信号による音声は可聴域外なので聞こえず、その包絡線成分である音声信号による音を聞くことができる。
上記音声信号で振幅変調された高周波信号でスピーカを駆動する駆動方法によれば、音声信号で直接駆動する場合に比べて大きな音圧を得ることができる。すなわち音圧は振動板の加速度に比例し、同じ音圧を得るのに必要な振動板の振幅は周波数の二乗に反比例する。したがって振動板の振幅が同じであれば音声信号で直接駆動するよりも高周波信号で駆動した方が大きな音圧が得られる。この振幅変調された高周波信号で駆動する方法を用いれば、振幅を大きくとれない小口径の振動板であっても大きな音圧を得ることができる。
また圧電スピーカは周波数特性が平坦でないという欠点があるが、上記振幅変調された高周波信号で駆動する方法で駆動すれば、圧電スピーカは特定の周波数の高周波で駆動されることになるので、圧電スピーカの本来の周波数特性に左右されず平坦な周波数特性を得ることができる。
また超指向性を得る目的で高周波信号を音声信号で振幅変調して放射するスピーカとしてパラメトリックアレイスピーカが従来より知られている(例えば下記特許文献1記載のもの)。
特許第3000982号公報
ここで圧電スピーカを例にとりこれを音声信号で振幅変調された高周波信号で駆動する具体例を説明する。単純化のために単音の場合について説明する。いま音声信号の角振動数をω、高周波信号の角振動数をω0(ω0>>ω)とする。このときスピーカの振動板の、面に垂直な方向の原点からの変位y(t)が時間に応じて次式となるように駆動する。
Figure 2009188787
(但し、k=1,2,3,・・・、Aは振動板の振動振幅)
すなわち高周波信号の1周期(Δ)内では変位y(t)が正方向と負方向で等しくなるように駆動する。この駆動を実現するためには圧電スピーカの入力電圧V(t)を上記変位y(t)に対応したものとなるようにする。すなわち、
Figure 2009188787
(但し、Bは比例定数)
なる入力電圧V(t)で圧電スピーカを駆動する。
スピーカ駆動信号V(t)の生成過程を図2に示す。(a)は音声信号、(b)は変調前の高周波信号(正弦波)である。(c)は(b)の高周波信号を(a)の音声信号で振幅変調した信号V(t)である。この振幅変調された信号V(t)は正負両極性に振れる波形を有し、かつ該高周波の各周期ごとに正極性の波形の振幅と負極性の波形の振幅が等しいものである。つまり(c)において、波形(1),(3),(5),・・・,(21),(23),・・・は音声信号によって振幅変調された、該音声信号と同極性の高周波信号の半周期分の波形、波形(2),(4),(6),・・・,(22),(24),・・・は直前の高周波信号の半周期分の波形と振幅が同じ(波形(1)の振幅=波形(2)の振幅、波形(3)の振幅=波形(4)の振幅、・・・、波形(23)の振幅=波形(24)の振幅,・・・)で極性が反対の波形である。波形aは高周波波形(1),(3),(5),・・・,(21),(23),・・・の包絡線成分、波形bは高周波波形(2),(4),(6),・・・,(22),(24),・・・の包絡線成分である。包絡線成分aと包絡線成分bとは高周波信号の半周期分(高周波信号の角振動数をω0とするとπ/ω0)だけ相互に位相がずれている。したがって包絡線成分a、bは完全にはキャンセルされず、音声信号成分が出てくる。そしてこの振幅変調された高周波信号で圧電スピーカを駆動すると、高周波成分は可聴周波数よりもはるかに高いので(例えば200kHz〜20MHz)人の耳には聞こえず、その包絡線成分である音声信号成分のみが聞こえる。
ここで圧電スピーカの静電容量をCとすると、数2の入力電圧V(t)で駆動されたときに該圧電スピーカに溜まる電荷Q(t)は、
Q(t)=CV(t)
したがってこのとき圧電スピーカに流れる電流I(t)は、
Figure 2009188787
よって数3のV(t)に数2を代入して
Figure 2009188787
ここで圧電スピーカの駆動回路として図3の回路を用いた場合を考える(圧電スピーカ10は等価回路で示す)。この駆動回路は次のように構成されている。入力信号V(t)は増幅回路12,14に入力される。増幅回路12,14は電源ライン16の電圧を電源として入力信号V(t)を増幅し、増幅した電圧GV(t)(Gはゲイン)を出力信号路20,22間に出力する。出力信号路20,22間には圧電スピーカ10が接続され、圧電スピーカ10は該増幅された信号GV(t)で駆動される。
図3の回路に流れる電流を説明する。信号GV(t)の極性が正の期間は図3に矢印Iaで示す給電路を電流が流れる。すなわち電源ライン16からの電流は増幅回路12、信号路20、圧電スピーカ10、信号路22、増幅回路14、グランドライン18へと流れ、圧電スピーカ10を正方向にチャージする。また信号GV(t)の極性が負の期間は図3に矢印Ibで示す給電路を電流が流れる。すなわち電源ライン16からの電流は増幅回路14、信号路22、圧電スピーカ10、信号路20、増幅回路12、グランドライン18へと流れ、圧電スピーカ10を負方向にチャージする。このように図3の回路は圧電スピーカ10を振幅変調された高周波信号で常時駆動する。したがって圧電スピーカ10の電荷の変動の絶対値に相当する分の電流が電源ライン16からグランドライン18に流れるため、消費電力が大きくなる問題がある。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、圧電スピーカ、静電スピーカ等の静電容量を有するスピーカを高周波で駆動する際の消費電力の低減を図ったスピーカ駆動方法および装置を提供しようとするものである。
この発明のスピーカ駆動方法は静電容量を有するスピーカを駆動する方法であって、発音しようとする音声信号をスイッチング素子を介して前記スピーカの両端子間に印加し、前記スピーカの両端子間に前記スイッチング素子を経由せずにインダクタを接続して該スピーカと該インダクタの組み合わせでLC並列共振回路を構成し、該LC並列共振回路の共振周波数を可聴周波数よりも高い周波数に設定し、該LC並列共振回路の共振周期に近似した周期ごとに該共振周期に比べて十分に短い期間前記スイッチング素子をオンし、それ以外の期間は該スイッチング素子をオフするものである。
この発明のスピーカ駆動装置は静電容量を有するスピーカを駆動する装置であって、発音しようとする音声信号をスイッチング素子を介して前記スピーカの両端子間に印加する信号路と、前記スピーカの両端子間に前記スイッチング素子を経由せずに接続されて該スピーカとの組み合わせでLC並列共振回路を構成しかつ該LC並列共振回路の共振周波数を可聴周波数よりも高い周波数に設定するインダクタと、前記LC並列共振回路の共振周期に近似した周期ごとに該共振周期に比べて十分に短い期間前記スイッチング素子をオンし、それ以外の期間は該スイッチング素子をオフするスイッチング信号を発生するスイッチング信号発生回路とを具備してなるものである。
この発明によれば静電容量を有するスピーカとインダクタの組み合わせでLC並列共振回路を構成して該回路による共振を利用してスピーカを駆動し、共振周期ごとに共振のピーク近傍のタイミングで、音声信号から必要な分だけ電荷をスピーカに補給するので、該スピーカを音声信号で振幅変調された高周波信号で常時駆動する場合に比べて消費電力を低減することができる。
この発明は前記信号路による前記スピーカへの前記音声信号の印加を妨げない前記LC並列共振回路内の位置に該LC並列共振回路の共振路をオン、オフする第2のスイッチング素子を配置し、該第2のスイッチング素子を前記LC並列共振回路の共振路を外れた位置に配置された前記スイッチング素子である第1のスイッチング素子のオン、オフを反転させたタイミングでオン、オフさせることもできる。
この発明において前記音声信号は例えば、前記LC並列共振回路の共振周期に近似した周期単位で値を変化させる階段波とすることができ、このとき前記第1のスイッチング素子または前記第1,第2のスイッチング素子は該階段波の変化周期に同期してスイッチングすることができる。また前記音声信号は非階段波状に平滑に変化するアナログ音声信号とすることもできる。この発明において、前記静電容量を有するスピーカは例えば圧電スピーカ、静電スピーカ等とすることができる。
《実施の形態1》
この発明によるスピーカ駆動装置の実施の形態1を図1に示す。前出の図3と共通する部分には同一の符号を用いる。圧電スピーカ10の両端子間にはスイッチング素子S3,S4を介してインダクタ24が接続されている。圧電スピーカ10の静電容量とインダクタ24の組み合わせでLC並列共振回路26を構成する。入力信号は例えばサンプリング周波数が44.1kHzの16ビットPCMディジタル音声信号である。クロック発生回路30からは入力ディジタル音声信号に同期して所定周波数のクロック信号CK2が出力される。スイッチング信号発生回路32はクロック信号CK2を分周して可聴周波数よりも高い所定周波数(例えば200kHz〜20MHz)の高周波クロック信号CK1を発生する。LC並列共振回路26の共振周波数は信号CK1の周波数とほぼ等しく設定されている。DA変換器28はディジタル音声信号をクロック信号CK1に同期してDA変換しさらに該クロック信号CK1の周期単位で値を変化させる階段波状のアナログ音声信号V1(t)に変換する。
DA変換器28から出力される階段波状のアナログ音声信号V1(t)は増幅回路12,14に入力される。増幅回路12,14は電源ライン16の電圧を電源として、アナログ音声信号を増幅し、該増幅したアナログ音声信号GV1(t)を信号路20,22間に出力する。信号路20,22はそれぞれスイッチング素子S1,S2を介してLC並列共振回路26に接続される。LC並列共振回路26内には増幅回路12,14から圧電スピーカ10への給電を妨げない位置(圧電スピーカ10とインダクタ24の両側の接続点)にスイッチング素子S3,S4が配置されている。
スイッチング信号発生回路32はクロック信号CK1に同期してスイッチング信号SS1,SS2,SS3,SS4を出力してスイッチング素子S1,S2,S3,S4を次のようにオン・オフ制御する。
Figure 2009188787
すなわちクロック信号CK1の立ち上がり直後の所定の期間αのみスイッチング素子S1,S2をオンし、スイッチング素子S3,S4をオフする。期間α以外の期間はスイッチング素子S1,S2をオフし、スイッチング素子S3,S4をオンする。ここでαは微小な時間であり例えばスイッチング素子S1〜S4のスイッチング周期Δの10分の1程度である。後出の図4の例ではスイッチング周期ΔはLC並列共振回路26の共振周波数にほぼ等しく、期間αはクロック信号CK2の1周期分(Δ/10)の時間に設定している。
スイッチング素子S1,S2がオンし、スイッチング素子S3,S4がオフする期間αでは圧電スピーカ10はアナログ音声信号V1(t)に応じてチャージされる。このとき図1の回路に流れる電流を説明する。アナログ音声信号V1(t)の極性が正のときは図1に矢印Iaで示す給電路を電流が流れる。すなわち電源ライン16からの電流は増幅回路12、信号路20、スイッチング素子S1、圧電スピーカ10、信号路22、スイッチング素子S2、増幅回路14、グランドライン18へと流れ、圧電スピーカ10を正方向にチャージする。またアナログ音声信号V1(t)の極性が負のときは図1に矢印Ibで示す給電路を電流が流れる。すなわち電源ライン16からの電流は増幅回路14、信号路22、スイッチング素子S2、圧電スピーカ10、信号路20、スイッチング素子S1、増幅回路12、グランドライン18へと流れ、圧電スピーカ10を負方向にチャージする。
スイッチング素子S1〜S4のスイッチング周期ΔはLC並列共振回路26の共振周波数にほぼ等しく設定されているので、スイッチング素子S1,S2がオフし、スイッチング素子S3,S4がオンする期間(期間α以外の期間)ではLC並列共振回路26はほぼ1周期分共振動作をする。すなわち圧電スピーカ10の電圧はこの間に、共振動作開始前のピーク電圧から、該電圧の極性を反転させたピーク電圧を経て、再び共振動作開始前のピーク電圧に戻るように変化する。これにより圧電スピーカ10は1周期分駆動される。この動作がスイッチング周期Δごとに繰り返される。その結果圧電スピーカ10は次式の電圧Vs(t)、すなわち音声信号で振幅変調された角振動数がω0(=2π/Δ)の高周波信号で駆動されることになる。この駆動電圧Vs(t)は高周波の周期ごとに正極性の波形の振幅と負極性の波形の振幅が等しい信号である。
Figure 2009188787
図4は図1の回路の動作を示す。(c)はクロック発生回路30から発生されるクロック信号CK2である。スイッチング信号発生回路32はこの信号CK2を10分周して(b)のクロック信号CK1を発生する。DA変換器28は入力ディジタル音声信号(例えばサンプリング周波数が44.1kHzの16ビットPCMディジタル音声信号)をクロック信号CK1(例えば200kHz〜20MHz)に同期してDA変換しさらに該クロック信号CK1の周期単位で値を変化させる(a)の階段波状のアナログ音声信号V1(t)に変換する。スイッチング信号発生回路32はクロック信号CK1に同期して該信号CK1の立ち上がり時に該信号CK1の1/10周期(Δ/10)のパルス幅を有する(d)のスイッチング信号SS1,SS2を出力する。またスイッチング信号発生回路32はスイッチング信号SS1,SS2を反転した(e)のスイッチング信号SS3,SS4を出力する。スイッチング信号SS1,SS2,SS3,SS4はそれぞれスイッチング素子S1,S2,S3,S4をオン・オフする。
図4(a)の信号Vs(t)は圧電スピーカ10の両端の電圧波形を示す。時刻t1でスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると圧電スピーカ10は増幅回路12,14から出力されるアナログ音声信号GV1(t)の電圧Vkにチャージされる。時刻t2でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。圧電スピーカ10のチャージ電圧がほぼ正のピーク(約Vk)に戻る時刻t3で再びスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると、圧電スピーカ10は信号GV1(t)の電圧Vk+1にチャージされる。
時刻t4でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。圧電スピーカ10のチャージ電圧がほぼ正のピーク(約Vk+1)に戻る時刻t5で再びスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると、圧電スピーカ10は信号GV1(t)の電圧Vk+2にチャージされる。時刻t6でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。以後同様の動作が繰り返される。
以上の動作によれば圧電スピーカ10の両端の電圧は図4(a)に二点鎖線で示す角振動数ω0(=2π/Δ)の高周波信号で駆動した場合(つまり共振を使用しない場合)と同等になる。そして電源ライン16からグランドライン18へは周期Δごとに所定の期間αだけ「共振による到達電圧」と「音声信号に応じた所望の電圧」との差分に応じた電流が流れるだけであるので、図4(a)に二点鎖線で示す高周波信号で駆動する場合(つまり共振を使用しない場合)に比べて消費電力を低減することができる。
《実施の形態2》
この発明によるスピーカ駆動装置の実施の形態2を図5に示す。これは非階段波状に平滑に変化するアナログ音声信号を入力信号としたものである。図1と共通する部分には同一の符号を用いる。入力信号V2(t)は最初からアナログ信号である音声信号またはディジタル音声信号をDA変換して得られる音声信号であり、非階段波状に平滑に変化するアナログ音声信号である。入力信号V2(t)がアナログ信号であるため図1のDA変換器28は設けられていない。またDA変換は不要であるためスイッチング信号発生回路32はクロック信号CK1は発生しない。それ以外の構成は図1に示したスピーカ駆動装置と同じである。
図6は図5の回路の動作を示す。クロック信号CK2、スイッチング信号SS1,SS2は図4のクロック信号CK2、スイッチング信号SS1,SS2と同じである。図6(a)の信号GV2(t)は増幅回路12,14から出力される非階段波の電圧波形を示す。信号Vs(t)は圧電スピーカ10の両端の電圧波形を示す。時刻t1でスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると圧電スピーカ10は増幅回路12,14から出力されるアナログ音声信号GV2(t)の電圧Vk(正確には時刻t2でスイッチング素子S1,S2がオフされる直前の電圧)にチャージされる。時刻t2でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。圧電スピーカ10のチャージ電圧がほぼ正のピーク(約Vk)に戻る時刻t3で再びスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると、圧電スピーカ10は信号GV2(t)の電圧Vk+1にチャージされる。
時刻t4でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。圧電スピーカ10のチャージ電圧がほぼ正のピーク(約Vk+1)に戻る時刻t5で再びスイッチング素子S1,S2をオン、スイッチング素子S3,S4をオフすると、圧電スピーカ10は信号GV2(t)の電圧Vk+2にチャージされる。時刻t6でスイッチング素子S1,S2をオフ、スイッチング素子S3,S4をオンするとLC並列共振回路26による共振動作が開始され、圧電スピーカ10のチャージ電圧は正のピーク→負のピーク→正のピークと1周期分変化する。以後同様の動作が繰り返される。
以上の動作によれば圧電スピーカ10の両端の電圧は図6(a)に二点鎖線で示す角振動数ω0(=2π/Δ)の高周波信号で駆動した場合(つまり共振を使用しない場合)と同等になる。そして電源ライン16からグランドライン18へは周期Δごとに所定の期間αだけ「共振による到達電圧」と「音声信号に応じた所望の電圧」との差分に応じた電流が流れるだけであるので、図6(a)に二点鎖線で示す高周波信号で駆動する場合(つまり共振を使用しない場合)に比べて消費電力を低減することができる。
《その他の実施の形態3》
前記実施の形態ではLC並列共振回路26内にスイッチング素子S3,S4を配置したが、これは動作を確実にするためであり、図7に示すようにスイッチング素子S3,S4を設けない構成とすることもできる。また前記実施の形態ではLC並列共振回路26の外のスイッチング素子として信号路20,22ごとにスイッチング素子S1,S2配置したが、これは動作を確実にするためであり、増幅回路12,14と圧電スピーカ10間に流れる電流を遮断できればよいので、スイッチング素子S1,S2のうち一方だけ設けるようにしてもよい。また前記実施の形態ではLC並列共振回路26内のスイッチング素子として圧電スピーカ10とインダクタ24の両側の接続点ごとにスイッチング素子S3,S4配置したが、これは動作を確実にするためであり、スイッチング素子S3,S4のうち一方だけ設けるようにしてもよい。また前記実施の形態ではこの発明を圧電スピーカの駆動に用いた場合について説明したが、この発明は静電スピーカその他の静電容量を有するスピーカの駆動に用いることもできる。
この発明によるスピーカ駆動装置の実施の形態1を示す回路図である。 音声信号で振幅変調された高周波信号でスピーカを駆動する場合の駆動信号V(t)の生成過程の一例を示す波形図である。 図2(c)のスピーカ駆動信号を使用する圧電スピーカの駆動回路の一例を示す回路図である。 図1のスピーカ駆動装置の動作を示す波形図である。 この発明によるスピーカ駆動装置の実施の形態2を示す回路図である。 図5のスピーカ駆動装置の動作を示す波形図である。 この発明によるスピーカ駆動装置のその他の実施の形態を示す回路図である。
符号の説明
10…圧電スピーカ(静電容量を有するスピーカ)、12,14…増幅回路、20,22…信号路、24…インダクタ、26…LC並列共振回路、28…DA変換器、32…スイッチング信号発生回路、S1,S2…第1のスイッチング素子、S3,S4…第2のスイッチング素子、Ia,Ib…給電路。

Claims (7)

  1. 静電容量を有するスピーカを駆動する方法であって、
    発音しようとする音声信号をスイッチング素子を介して前記スピーカの両端子間に印加し、
    前記スピーカの両端子間に前記スイッチング素子を経由せずにインダクタを接続して該スピーカと該インダクタの組み合わせでLC並列共振回路を構成し、
    該LC並列共振回路の共振周波数を可聴周波数よりも高い周波数に設定し、
    該LC並列共振回路の共振周期に近似した周期ごとに該共振周期に比べて十分に短い期間前記スイッチング素子をオンし、それ以外の期間は該スイッチング素子をオフするスピーカ駆動方法。
  2. 前記静電容量を有するスピーカが圧電スピーカまたは静電スピーカである請求項1記載のスピーカ駆動方法。
  3. 静電容量を有するスピーカを駆動する装置であって、
    発音しようとする音声信号をスイッチング素子を介して前記スピーカの両端子間に印加する信号路と、
    前記スピーカの両端子間に前記スイッチング素子を経由せずに接続されて該スピーカとの組み合わせでLC並列共振回路を構成しかつ該LC並列共振回路の共振周波数を可聴周波数よりも高い周波数に設定するインダクタと、
    前記LC並列共振回路の共振周期に近似した周期ごとに該共振周期に比べて十分に短い期間前記スイッチング素子をオンし、それ以外の期間は該スイッチング素子をオフするスイッチング信号を発生するスイッチング信号発生回路と
    を具備してなるスピーカ駆動装置。
  4. 前記信号路による前記スピーカへの前記音声信号の印加を妨げない前記LC並列共振回路内の位置に配置され、該LC並列共振回路の共振路をオン、オフする第2のスイッチング素子をさらに具備し、
    前記スイッチング信号発生回路は前記LC並列共振回路の共振路を外れた位置に配置された前記スイッチング素子である第1のスイッチング素子のオン、オフを反転させたタイミングで前記第2のスイッチング素子をオン、オフするスイッチング信号をさらに発生させる
    請求項3記載のスピーカ駆動装置。
  5. 前記音声信号が前記LC並列共振回路の共振周期に近似した周期単位で値を変化させる階段波であり、
    前記スイッチング信号発生回路は該階段波の変化周期に同期して前記スイッチング信号を発生させる請求項3または4記載のスピーカ駆動装置。
  6. 前記音声信号が非階段波状に平滑に変化するアナログ音声信号である請求項3または4記載のスピーカ駆動装置。
  7. 前記静電容量を有するスピーカが圧電スピーカまたは静電スピーカである請求項3から6のいずれか1つに記載のスピーカ駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102184933B1 (ko) * 2019-10-08 2020-12-01 한국과학기술원 음향 통신용 스피커 드라이버

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KR102184933B1 (ko) * 2019-10-08 2020-12-01 한국과학기술원 음향 통신용 스피커 드라이버

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