JP2008231638A - シート状物の製造方法およびシート状物 - Google Patents
シート状物の製造方法およびシート状物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008231638A JP2008231638A JP2007076061A JP2007076061A JP2008231638A JP 2008231638 A JP2008231638 A JP 2008231638A JP 2007076061 A JP2007076061 A JP 2007076061A JP 2007076061 A JP2007076061 A JP 2007076061A JP 2008231638 A JP2008231638 A JP 2008231638A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- polyurethane
- self
- fiber
- ppm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
Abstract
【解決手段】(1)〜(3)の工程をこの順番で有するシート状物の製造方法。
(1)テレフタル酸とエチレングリコールを主たる構成成分とし、全酸成分に対し5〜12mol%の5−スルホイソフタル酸ナトリウムを含有し、チタン原子またはアルミニウム原子を0.1ppm以上100ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まない、または30ppm以下含有する共重合ポリエステルを、少なくとも1成分として用いてなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作製する工程、
(2)不織布に自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸して、自己乳化型ポリウレタンを付与する工程、
(3)不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。
【選択図】なし
Description
また、ポリマー中のアンチモン触媒残渣は比較的大きな粒子状となりやすく、異物となって成形加工時のフィルターの濾圧上昇、紡糸の際の糸切れの原因になるなどの好ましくない特性を有しており、操業性を低下させる一因となっている。
すなわち、
[1]次の(1)〜(3)の工程をこの順番で有することを特徴とするシート状物の製造方法。
(1)テレフタル酸とエチレングリコールを主たる構成成分としてなり、かつ、全酸成分に対し、5〜12mol%の5−スルホイソフタル酸ナトリウムを含有する共重合ポリエステルであって、該共重合ポリエステルがチタン原子またはアルミニウム原子を0.1ppm以上100ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まない、または30ppm以下含有する共重合ポリエステルを少なくとも1成分として用いてなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作製する工程、
(2)前記(1)で作製された不織布に自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸して、自己乳化型ポリウレタンを付与する工程、
(3)前記(2)で該自己乳化型ポリウレタンを付与した不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。
(1)テレフタル酸とエチレングリコールを主たる構成成分としてなり、かつ、全酸成分に対し、5〜12mol%の5−スルホイソフタル酸ナトリウムを含有する共重合ポリエステルであって、該共重合ポリエステルがチタン原子またはアルミニウム原子を0.1ppm以上100ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まない、または30ppm以下含有する共重合ポリエステルを少なくとも1成分として用いてなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作製する工程、
(2)前記(1)で作製された不織布に自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸して、自己乳化型ポリウレタンを付与する工程、
(3)該自己乳化型ポリウレタンを付与した前記(2)の不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。
(A)ジカルボン酸成分とジオール成分との反応であるエステル化反応、
(B)ジカルボン酸のエステル形成性誘導体成分とジオール成分との反応であるエステル交換反応、
(C)実質的にエステル反応またはエステル交換反応が終了し、得られたポリエチレンテレフタレート低重合体を脱ジオール反応にて高重合度化せしめる重縮合反応。
本発明におけるアルミニウム化合物触媒としては、無機アルミニウム化合物として、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウム等が挙げられ、アルミニウムアルコレートとして、アルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムトリ−n−ブチレート、アルミニウムトリ−sec−ブチレート、アルミニウムトリ−tert−ブチレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられ、アルミニウムキレートとして、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセテート)、アルミニウムモノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート等が挙げられ、カルボン酸アルミニウム塩として、酢酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。
(1)ポリマーの固有粘度IV
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
ポリマー中の金属元素含有量は蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)、またはICP(誘導結合型プラズマ)発光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製、SPS1700)により求めた。
繊維の紡出から72時間後の口金孔周辺の堆積物量を、長焦点顕微鏡を用いて観察した。
堆積物がほとんど認められない状態を○、堆積物は認められるものの操業可能な状態を△、堆積物が認められ頻繁に糸切れが発生する状態を×として判定した。
含浸に使用する固形分濃度のポリウレタン水分散液において、分散媒のガスクロマトグラフィー分析(HITACHI製263−50、カラム:有機溶剤の種類によって異なるが、N,N−ジメチルホルムアミドの場合はPEG20Mを使用。)にて含有有機溶剤量を定量した。
ポリウレタンのNMRによる測定において、シロキサン結合に起因するピークにより、シロキサン結合の存在有無を確認した。また、シート状物、またはシート状物から抽出したポリウレタン、自己乳化型ポリウレタン水分散液の元素分析を行うことで、シリコン原子の含有量を定量した。
ポリウレタンのNMRによる測定において、基準物質に起因するピークとポリエチレングリコールに起因するピーク(例えば、酸素原子隣のエチレン鎖部分のプロトン)の面積を比較することで、算出した。
試験管に固形分濃度10重量%のポリウレタン水分散液を10g入れ、95℃の恒温熱水浴中で昇温し、ポリウレタン水分散液が流動性を失ってゲル化・凝固するときの温度を感熱ゲル化温度とした。
ポリウレタン水分散液をタテ10cm×ヨコ10cmのポリエチレン製不織布(タテ糸15本/cm、ヨコ糸20本/cmの密度)に含浸し、120℃30分乾燥することで、不織布重量に対して75重量%のポリウレタンを付与したシートを得た。
次に、得られたシートを濃度15g/L水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して90℃30分処理後の重量を測定し、浸漬処理前の重量と比較して重量減少率を算出した。
極細繊維の断面が円形または円形に近い楕円形の場合は、シート状物(もしくは不織布)表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を倍率2000倍で撮影し、極細繊維をランダムに100本選び、繊維径を測定して素材ポリマーの比重から繊度に換算し、さらにその100本の平均値を計算することで算出される。一方、不織布を構成する極細繊維が異形断面の場合は、同様にして、異形断面の外周円直径を繊維径として算出する。さらに、円形断面と異形断面が混合している場合、繊度が大きく異なるものが混合している場合などは、それぞれが同数程度となるように100本を選び、算出する。
不織布、またはシート状物の内部の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率2000倍で観察し、その写真から、束状繊維の1つの束内を構成する極細繊維の繊維径を測定し、繊維径から各単繊維の繊度に換算して、繊維束を構成する繊維の繊度標準偏差を束内平均繊度で割った値を百分率(%)で表した。5つの束状繊維について、同様の測定を行い、平均値を繊度CVとした。
シート状物の内部の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率300倍で観察し、その写真から自己乳化型ポリウレタンと極細繊維の密着状態、自己乳化型ポリウレタン部分の構造を判断した。
JIS L1096−8.19.1(2005年度版)記載のA法(45°カンチレバー法)に基づき、タテ方向とヨコ方向へそれぞれ2×15cmの試験片を5枚作製し45℃の斜面を有する水平台へ置き、試験片を滑らせて試験片の一端の中央点が斜面と接したときのスケールを読み、5枚の平均値を求めた。
シート状物の表面品位は目視と官能評価にて下記のように評価した。
○:立毛長・繊維の分散状態共に良好である。
△:立毛長は良好であるが、繊維の分散は不良である。
×:立毛がほとんど無く不良である。
各実施例・比較例で用いた化学物質の略号の意味は以下の通りである。
PET :ポリエチレンテレフタレート
H12MDI:4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
HDI :ヘキサメチレンジイソシアネート
MDI :4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
NMP :N−メチルピロリドン
DMF :N,N−ジメチルホルムアミド
C5C6PC:1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールから誘導される数平均分子量2,000の共重合ポリカーボネートポリオール
PHC :1,6−ヘキサンジオールから誘導される数平均分子量2,000のポリカーボネートジオール
3MPC :3−メチルペンタンジオールから誘導される数平均分子量2,000のポリカーボネートジオール
[ポリウレタン種]
実施例、比較例で用いたポリウレタン水分散液の組成は下記の通りである。各ポリウレタンの特性を表1に示した。
(1)自己乳化型ポリウレタン水分散液A(固形分濃度:30重量%)
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :C5C6PC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :水
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.05重量%
(2)自己乳化型ポリウレタン水分散液B(固形分濃度:30重量%)
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :C5C6PC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :水
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.04重量%
(3)自己乳化型ポリウレタン水分散液C(固形分濃度:30重量%)
ポリイソシアネート:HDI
ポリオール :C5C6PC
内部乳化剤 :ジメチロールプロピオン酸トリエチルアミン塩
鎖伸長剤 :水
内部架橋剤 :γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン
含有有機溶剤 :0.08重量%
(4)自己乳化型ポリウレタン水分散液D(固形分濃度:30重量%)
ポリイソシアネート:HDI
ポリオール :3MPC
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
鎖伸長剤 :水
内部架橋剤 :なし
含有有機溶剤 :0.07重量%
(5)溶剤系ポリウレタンE(固形分濃度:10重量%)
ポリイソシアネート:MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :なし
鎖伸長剤 :水
内部架橋剤 :なし
含有有機溶剤 :100重量%(溶媒:DMF)
(6)強制乳化型ポリウレタンF(固形分濃度:30重量%)
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHC
内部乳化剤 :なし
外部乳化剤 :ノニオン系界面活性剤
内部架橋剤 :なし
含有有機溶剤 :0.09重量%。
実施例、比較例で用いた極細繊維発生型繊維を構成するポリマーの組成は下記の通りである。
高純度テレフタル酸とエチレングリコールから常法に従って製造した、触媒を含有しない低重合体を250℃で溶融、攪拌し、該溶融物に、リン酸をリン原子換算で得られる共重合ポリエステル組成物に対して20ppmとなるように添加した。さらに酢酸リチウム2水和物の30重量%エチレングリコール溶液を、酢酸リチウム2水和物が共重合ポリエステル組成物に対して0.1重量%となるように添加した。次いで、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステルとエチレングリコールのエステル交換反応により合成したエステル交換反応率70%の40重量%エチレングリコール分散液を、5−ナトリウムスルホイソフタル酸が共重合成分として全酸成分に対して8モル%となるように添加し、さらにその後、ジメトキシジアセチルアセトナートチタネートの2重量%エチレングリコール溶液を、得られる共重合ポリエステル中でチタン原子の含有量が5ppmとなるように添加した。その後、低重合体を15rpmで撹拌しながら、反応系を250℃から280℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の撹拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてIVが0.50dlg−1の共重合ポリエステルAのペレットを得た。
ジメトキシジアセチルアセトナートチタネートに替わり三酸化アンチモンを、得られる共重合ポリエステル中でアンチモン原子の含有量が300ppmとなるように添加した以外はポリエステルAの合成例と同様にして共重合ポリエステルBを得た。
高純度テレフタル酸とエチレングリコールから常法のエステル化反応に従って製造した、触媒を含有しない低重合体を250℃で溶融、攪拌し、該溶融物に、リン酸をリン原子換算で得られるポリエステル組成物に対して10ppmとなるように添加した。酸化チタン粒子の12重量%エチレングリコールスラリーを、酸化チタン粒子がポリエステル組成物に対して0.1重量%となるように添加、次いで、酢酸コバルト4水和物の5重量%エチレングリコール溶液をコバルト原子換算でポリエステル組成物に対して30ppm、酢酸マグネシウム4水和物の5重量%エチレングリコール溶液をマグネシウム原子換算でポリエステル組成物に対して20ppmとなるように添加し、さらにその後、ジメトキシジアセチルアセトナートチタネートの2重量%エチレングリコール溶液を、得られるポリエステル中でチタン原子の含有量が10ppmとなるように添加した。その後、低重合体を30rpmで撹拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40 Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の撹拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてIVが0.72dlg−1のポリエステルCのペレットを得た。
ジメトキシジアセチルアセトナートチタネートに替わり三酸化アンチモンを、得られるポリエステル中でアンチモン原子の含有量が300ppmとなるように添加した以外はポリエステルCの合成例と同様にしてポリエステルDを得た。
共重合ポリエステルAを海成分として45部、島成分としてポリエステルCが55部からなる割合で、1フィラメント中に島成分が36島含まれる形態であり、平均繊度が2.8dtexの海島型繊維のステープル(繊維長51mm)を用いて、カード、クロスラッパーを通してウェブを形成し、ニードルパンチ処理により、不織布(1)とした。なお、溶融紡糸工程においては、紡糸時の口金孔周辺の堆積物及び濾圧上昇はほとんど認められず、紡糸の操業性は良好であった。
次に、このシートを90℃に加熱した濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分処理を行い、海島型繊維の海成分を除去した脱海シートを得た。脱海シート表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、平均単繊維繊度は0.04dtex、繊度CVは7.4%であることを確認した。
自己乳化型ポリウレタン水分散液Aに替わり、自己乳化型ポリウレタン水分散液Bを用いた以外は実施例1と同様にしてシート状物を得た。
共重合ポリエステルAを海成分として20部、島成分としてポリエステルDが80部からなる割合で、1フィラメント中に島成分が16島含まれる形態であり、平均繊度が3.8dtexの海島型繊維のステープル(繊維長51mm)を用いて、カード、クロスラッパーを通してウェブを形成し、ニードルパンチ処理により、不織布(2)とした。なお、溶融紡糸工程においては、紡糸時の口金孔周辺の堆積物及び濾圧上昇はやや認められるものの紡糸の操業は可能であった。
自己乳化型ポリウレタン水分散液Cに替わり、自己乳化型ポリウレタン水分散液Dを用いた以外は実施例3と同様にしてシート状物を得た。
共重合ポリエステルBを海成分として45部、島成分としてポリエステルDが55部からなる割合で、1フィラメント中に島成分が36島含まれる形態であり、平均繊度が2.8dtexの海島型繊維のステープル(繊維長51mm)を用いて、カード、クロスラッパーを通してウェブを形成し、ニードルパンチ処理により、不織布(3)とした。なお、溶融紡糸工程においては、紡糸時の口金孔周辺の堆積物及び濾圧上昇が認められ、頻繁に糸切れが発生して操業性に劣っていた。
比較例1において、ポリウレタンを付与する前の不織布(3)を濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分処理を行い、海島型繊維の海成分を除去した脱海不織布を作製し、その後、自己乳化型ポリウレタン水分散液Aを含浸し、100℃で5分湿熱処理後、乾燥温度125℃で10分熱風乾燥することで、不織布の島成分重量に対するポリウレタン重量が80重量%となるようにポリウレタンを付与したシートを得た以外は比較例1と同様に処理を行い、シート状物を得た。
比較例1において、ポリウレタンを付与する前の不織布(3)を濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分処理を行い、海島型繊維の海成分を除去した脱海不織布を作製し、その後、溶剤系ポリウレタンEを含浸し、40℃の水中に浸漬して60分間湿式凝固することで、不織布の島成分重量に対するポリウレタン重量が80重量%となるようにポリウレタンを付与したシートを得た以外は比較例1と同様に処理を行い、シート状物を得た。
自己乳化型ポリウレタン水分散液Aに替わり、強制乳化型ポリウレタン水分散液Fを用いた以外は比較例1と同様にしてシート状物を得た。
Claims (10)
- 次の(1)〜(3)の工程をこの順番で有することを特徴とするシート状物の製造方法。
(1)テレフタル酸とエチレングリコールを主たる構成成分としてなり、かつ、全酸成分に対し、5〜12mol%の5−スルホイソフタル酸ナトリウムを含有する共重合ポリエステルであって、該共重合ポリエステルがチタン原子またはアルミニウム原子を0.1ppm以上100ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まない、または30ppm以下含有する共重合ポリエステルを少なくとも1成分として用いてなる極細繊維発生型繊維を用いて不織布を作製する工程、
(2)前記(1)で作製された不織布に自己乳化型ポリウレタン水分散液を含浸して、自己乳化型ポリウレタンを付与する工程、
(3)前記(2)で自己乳化型ポリウレタンを付与した不織布をアルカリ水溶液で処理して極細繊維を発現せしめる工程。 - 前記極細繊維がポリエステル系極細繊維であることを特徴とする請求項1に記載のシート状物の製造方法。
- 前記ポリエステル系極細繊維がチタン原子またはアルミニウム原子を0.5ppm以上150ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まない、または30ppm以下含有する極細繊維であることを特徴とする請求項2に記載のシート状物の製造方法。
- 前記極細繊維発生型繊維として、海島型複合繊維を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記自己乳化型ポリウレタン水分散液として、有機溶剤を含まないか、または1重量%以下含有するものを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記自己乳化型ポリウレタンが、その分子構造内のシリコン原子の含有量がポリウレタン重量に対して0重量%よりも多く、1重量%以下のものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記自己乳化型ポリウレタンが、ポリウレタン全重量に対して3重量%以上30重量%以下のポリエチレングリコールを有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 前記自己乳化型ポリウレタンが、その内部乳化剤がノニオン系のものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のシート状物の製造方法。
- 平均単繊維繊度が0.001dtex以上0.5dtex以下の極細繊維からなる不織布に自己乳化型ポリウレタンが含有されたシート状物であって、該極細繊維がチタン原子またはアルミニウム原子を0.5ppm以上150ppm以下含有し、かつアンチモン原子を含まないか、または30ppm以下含有し、さらに該自己乳化型ポリウレタンと前記極細繊維は実質的に密着しておらず、かつ該自己乳化型ポリウレタン部分は無孔構造であることを特徴とするシート状物。
- 前記自己乳化型ポリウレタン分子構造内にシロキサン結合による架橋構造を有することを特徴とする請求項9に記載のシート状物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007076061A JP4973265B2 (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | シート状物の製造方法およびシート状物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007076061A JP4973265B2 (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | シート状物の製造方法およびシート状物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008231638A true JP2008231638A (ja) | 2008-10-02 |
JP4973265B2 JP4973265B2 (ja) | 2012-07-11 |
Family
ID=39904781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007076061A Expired - Fee Related JP4973265B2 (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | シート状物の製造方法およびシート状物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4973265B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013226815A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-11-07 | Kuraray Co Ltd | 加飾シート、プレフォーム成形体及び加飾成形体 |
JPWO2020174899A1 (ja) * | 2019-02-25 | 2021-03-11 | Dic株式会社 | ウレタン樹脂水分散体、皮革シート、及び、皮革シートの製造方法 |
WO2021084953A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-05-06 | Dic株式会社 | 発泡シート、及び、合成皮革 |
WO2021084954A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-05-06 | Dic株式会社 | 繊維基材、及び、人工皮革 |
WO2022196529A1 (ja) | 2021-03-18 | 2022-09-22 | 東レ株式会社 | 人工皮革およびその製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE202015005969U1 (de) | 2015-08-27 | 2015-09-28 | Carl Freudenberg Kg | Vliesstoff umfassend antimonfreien Polyester |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220774A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-08-09 | Toyobo Co Ltd | 不織布 |
JP2002317386A (ja) * | 2001-02-16 | 2002-10-31 | Toray Ind Inc | 皮革様シート状物の製造方法 |
JP2003221789A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-08-08 | Toray Ind Inc | 皮革様シート状物の製造方法 |
-
2007
- 2007-03-23 JP JP2007076061A patent/JP4973265B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220774A (ja) * | 2001-01-25 | 2002-08-09 | Toyobo Co Ltd | 不織布 |
JP2002317386A (ja) * | 2001-02-16 | 2002-10-31 | Toray Ind Inc | 皮革様シート状物の製造方法 |
JP2003221789A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-08-08 | Toray Ind Inc | 皮革様シート状物の製造方法 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013226815A (ja) * | 2012-03-28 | 2013-11-07 | Kuraray Co Ltd | 加飾シート、プレフォーム成形体及び加飾成形体 |
JPWO2020174899A1 (ja) * | 2019-02-25 | 2021-03-11 | Dic株式会社 | ウレタン樹脂水分散体、皮革シート、及び、皮革シートの製造方法 |
WO2021084953A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-05-06 | Dic株式会社 | 発泡シート、及び、合成皮革 |
WO2021084954A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-05-06 | Dic株式会社 | 繊維基材、及び、人工皮革 |
JPWO2021084954A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-11-25 | Dic株式会社 | 繊維基材、及び、人工皮革 |
JPWO2021084953A1 (ja) * | 2019-10-28 | 2021-11-25 | Dic株式会社 | 発泡シート、及び、合成皮革 |
CN114302990A (zh) * | 2019-10-28 | 2022-04-08 | Dic株式会社 | 纤维基材及人造皮革 |
CN114364745A (zh) * | 2019-10-28 | 2022-04-15 | Dic株式会社 | 发泡片及合成皮革 |
CN114302990B (zh) * | 2019-10-28 | 2024-05-03 | Dic株式会社 | 纤维基材及人造皮革 |
WO2022196529A1 (ja) | 2021-03-18 | 2022-09-22 | 東レ株式会社 | 人工皮革およびその製造方法 |
KR20230157309A (ko) | 2021-03-18 | 2023-11-16 | 도레이 카부시키가이샤 | 인공피혁 및 그 제조 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4973265B2 (ja) | 2012-07-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4788551B2 (ja) | 皮革様シート状物、その製造方法、並びにそれを用いてなる内装材、衣料用資材及び工業用資材 | |
JP5958060B2 (ja) | シート状物およびその製造方法 | |
JP6225917B2 (ja) | シート状物及びそのシート状物の製造方法 | |
JP4973265B2 (ja) | シート状物の製造方法およびシート状物 | |
JP2013112905A (ja) | シート状物 | |
JP5880721B2 (ja) | シート状物の製造方法及びこの製造方法より得られるシート状物 | |
JP4872687B2 (ja) | シート状物及びその製造方法、並びにそれを用いてなる内装材及び衣料用資材並びに工業用資材 | |
JP6277591B2 (ja) | シート状物およびその製造方法 | |
JP4983470B2 (ja) | シート状物、その製造方法、並びにそれを用いてなる内装材、衣料用資材及び工業用資材 | |
JP5070852B2 (ja) | シート状物の製造方法 | |
JP5162837B2 (ja) | シート状物、その製造方法、並びにそれを用いてなる内装材および衣料資材 | |
JP5088293B2 (ja) | 皮革様シート状物、それを用いた内装材、衣料用資材および工業用資材ならびに皮革様シート状物の製造方法 | |
JP2009052165A (ja) | シート状物およびその製造方法 | |
JP5168083B2 (ja) | 皮革様シート状物、それを用いた内装材、衣料用資材および工業用資材ならびに皮革様シート状物の製造方法 | |
JP2008208510A (ja) | 皮革様シート状物、その製造方法、並びに該皮革様シート状物を用いた内装材、衣料用資材および工業用資材および研磨布 | |
JP5223661B2 (ja) | ポリウレタン付繊維シート状物の製造方法 | |
JP4392255B2 (ja) | 立毛調皮革様シート状物 | |
JP2006306999A (ja) | ポリウレタン組成物およびそれを用いてなるシート状物ならびに内装材 | |
TWI807050B (zh) | 片狀物之製造方法 | |
JP5387653B2 (ja) | シート状物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111025 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120313 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120326 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150420 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |