JP2008230866A - 空隙形成剤及び多孔質成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形体に空隙を簡便に形成できる空隙形成剤を提供する。
【解決手段】吸水倍率が自重の50〜1500倍である架橋親水性セルロース誘導体で構成された空隙形成剤を調製する。前記架橋親水性セルロース誘導体は、カルボキシメチル基含有セルロースエーテル又はその塩の架橋体であってもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、加熱又は活性エネルギー線の照射により架橋されていてもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、自重の100〜1000倍程度の吸水倍率を有していてもよい。前記空隙形成剤は、平均粒径50〜500μmのペレット状であってもよい。成形材料に対して、親水性溶媒を吸収させた前記空隙形成剤を添加して成形する工程と、得られた成形体を乾燥又は焼成する工程とを含む製造方法で多孔質成形体を製造できる。
【選択図】なし
【解決手段】吸水倍率が自重の50〜1500倍である架橋親水性セルロース誘導体で構成された空隙形成剤を調製する。前記架橋親水性セルロース誘導体は、カルボキシメチル基含有セルロースエーテル又はその塩の架橋体であってもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、加熱又は活性エネルギー線の照射により架橋されていてもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、自重の100〜1000倍程度の吸水倍率を有していてもよい。前記空隙形成剤は、平均粒径50〜500μmのペレット状であってもよい。成形材料に対して、親水性溶媒を吸収させた前記空隙形成剤を添加して成形する工程と、得られた成形体を乾燥又は焼成する工程とを含む製造方法で多孔質成形体を製造できる。
【選択図】なし
Description
本発明は、セラミックスや樹脂などの成形体に空隙を形成するための空隙形成剤に関し、詳しくは、架橋親水性セルロース誘導体で構成された空隙形成剤に関する。
従来より、セラミックスなどの無機材料や樹脂などの有機材料を原料とする成形体に空隙を形成する方法としては、主原料に充填剤を添加し、鉱酸水溶液又は他の溶剤を使用して充填剤を溶出する方法、発泡剤を使用して空隙を形成する方法、有機又は無機粒子を樹脂などのバインダー成分で固定する方法などが知られている。
しかし、充填剤を溶出する方法では、主原料中に充填剤を最密に近い状態で充填しなければならないため、所望の孔径や空隙率に達するのが困難である。また、発泡剤を用いる方法では、発泡剤の使用量や成形時の条件管理が困難である。さらに、バインダー成分で固定する方法でも、孔径や空隙率の制御が困難である。
そこで、特開平6−184349号公報(特許文献1)には、非水溶性合成樹脂に、水溶性高分子及び水溶性微粒子粉末を混練して得られる成形体を水に浸漬して両水溶性物質を溶出することにより、連通多孔体を製造する方法が開示されている。この文献には、水溶性高分子としては、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミドが例示され、水溶性微粒子粉末としては、塩化ナトリウムや塩化カリウムなどの無機化合物、カルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)やヒドロキシエチルセルロースなどの有機化合物が例示されている。
しかし、この方法では、水溶性高分子を主原料が溶出するのに時間がかかり、工程のロスが大きい。さらに、水溶性高分子の量、粒径によって連通多孔体の孔径及び空隙率を制御しているため、孔径や空隙率の制御が困難であり、特に、大きな孔径や空隙率を有する空孔を得るのが困難である。
また、特開平5−51279号公報(特許文献2)には、湿式法により成形した成形体を溶媒が乾燥する前に凍結乾燥した後、焼成して多孔質セラミックスを製造する方法が開示されている。しかし、この方法では、凍結乾燥という煩雑な工程が必要であるため、生産性が低い。
特開平6−184349号公報(請求項1及び2、段落[0019][0020]、実施例)
特開平5−51279号公報(請求項1、段落[0006])
従って、本発明の目的は、成形体に空隙を簡便に形成できる空隙形成剤、この空隙形成剤を用いた多孔質成形体の製造方法、及びこの製造方法より得られる多孔質成形体を提供することにある。
本発明の他の目的は、孔径や空隙率の大きな多孔質成形体を簡便に製造できる空隙形成剤、この空隙形成剤を用いた多孔質成形体の製造方法、及びこの製造方法より得られる多孔質成形体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、孔径や空隙率の制御が容易な多孔質成形体の製造方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討の結果、高い吸水性を有する架橋親水性セルロース誘導体を用いることにより、成形体に空隙を簡便に形成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の空隙形成剤は、吸水倍率が自重の50〜1500倍である架橋親水性セルロース誘導体で構成されている。前記架橋親水性セルロース誘導体は、カルボキシメチル基含有セルロースエーテル又はその塩の架橋体であってもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、加熱又は活性エネルギー線の照射により架橋されていてもよい。前記架橋親水性セルロース誘導体は、自重の100〜1000倍程度の吸水倍率を有していてもよい。本発明の空隙形成剤は、平均粒径50〜500μmのペレット状であってもよい。
本発明には、成形材料に対して、親水性溶媒を吸収させた前記空隙形成剤を添加して成形する工程と、得られた成形体を乾燥及び/又は焼成する工程とを含む多孔質成形体の製造方法も含まれる。この方法において、自重の120〜500倍の水を吸収させた空隙形成剤を用いてもよい。また、本発明には、この方法により得られる多孔質成形体も含まれる。さらに、本発明には、前記空隙形成剤を用いて、成形体の空隙率及び孔径を調整する方法も含まれる。
本発明では、高い吸水性を有する架橋親水性セルロース誘導体を空隙形成剤として用いることにより、成形体に空隙を簡便に形成できる。特に、本発明の空隙形成剤は、吸水倍率が大きいため、孔径や空隙率の大きな多孔質成形体であっても簡便に製造できる。さらに、本発明の空隙形成剤を用いた多孔質の製造方法は、孔径や空隙率の制御が容易である。
[空隙形成剤]
本発明の空隙形成剤は、高い吸水性を有する架橋親水性セルロース誘導体で構成されている。
本発明の空隙形成剤は、高い吸水性を有する架橋親水性セルロース誘導体で構成されている。
親水性セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシアルキルセルロース[例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、アセチルヒドロキシエチルセルロース、アセチルヒドロキシプロピルセルロースなど]、カルボキシアルキルセルロース[例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、メチルカルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロースなど]、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、イソプロピルセルロース、ブチルセルロースなど)などが挙げられる。
これらのセルロース誘導体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのセルロース誘導体のうち、カルボキシC1−4アルキルセルロースなどのセルロースエーテル、特に、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのカルボキシメチル基含有セルロースエーテルが好ましい。
セルロース誘導体は、塩の形態を有していてもよい。このようなセルロース誘導体の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、第四級アンモニウム塩、又はこれらの複塩などが挙げられる。CMCの場合、通常、ナトリウム塩などのアルカリ金属塩が使用される。
セルロース誘導体(特にCMCなどのセルロースエーテル)の平均エーテル化度(無水グルコース単位に対する平均置換度)は、例えば、0.1〜3.0程度の範囲から選択でき、特に0.3〜2.2(例えば、0.5〜2.0)、好ましくは0.6〜1.3、さらに好ましくは0.7〜1.2程度である。
親水性セルロース誘導体の粘度は、例えば、1重量%水溶液の粘度(25℃、B型粘度計、No.4ローター、60rpm)が、4000〜12000mPa・s、好ましくは5000〜11000mPa・s、さらに好ましくは6000〜10000mPa・s(特に7000〜9000mPa・s)程度である。
親水性セルロース誘導体の平均重合度(粘度平均重合度)は、特に制限されないが、例えば、10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好ましくは200〜800程度である。
このようなセルロース誘導体(セルロースエーテル)は、慣用のスラリー法やニーダー法などの種々の方法、例えば、セルロースとアルカリとを反応させてアルカリセルロースを生成させる工程(アルセル化工程)と、アルカリセルロースとエーテル化剤(モノクロロ酢酸、モノクロロプロピオン酸などのハロカルボン酸など)との反応によりセルロースエーテルを生成させる工程(エーテル化工程)とで構成された方法により製造できる。
セルロースとしては、種々の原料、例えば、木材パルプ、リンターパルプなどが使用できる。アルカリとしては、アルカリ(リチウム、カリウム、ナトリウムなど)、アンモニアなどが利用できる。アルカリとしては、通常、ナトリウムが使用される。アルカリは、通常、水酸化物又は水溶液として使用される。
アルセル化工程において、アルカリ(水酸化ナトリウムなど)の使用量は、通常、セルロース(パルプ)100重量部に対して40〜80重量部、好ましくは45〜75重量部程度である。なお、スラリー法において、アルカリ(水酸化ナトリウムなど)の使用量は、通常、セルロース100重量部に対して40〜70重量部、好ましくは45〜65重量部程度である。スラリー法では、セルロース濃度1〜7重量%程度、ニーダー法では、セルロース濃度10〜20重量%程度でアルセル化を行う場合が多い。また、アルセル化工程でのアルカリ濃度は、スラリー法、ニーダー法などにより異なるが、スラリー法では、通常、1〜20重量%程度の水性媒体中で行うことができ、ニーダー法では、通常、濃度1〜5重量%程度の水性媒体中で行うことができる。
アルセル化工程は、適当な溶媒の存在下で行ってもよい。溶媒としては、例えば、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)などが例示できる。
このようにして生成したセルロースエーテルは、脱液、洗浄して乾燥することにより精製できる。なお、必要であれば、反応終了後、粘度調整のため、過酸化水素、過酢酸などの過酸化物で処理してもよい。
本発明では、このような親水性セルロース誘導体が架橋化された架橋体を用いる。架橋体は、多価金属化合物、官能基(アルデヒド基、エポキシ基、ハロゲン原子など)を2個以上有する化合物などの架橋剤によって化学的に架橋されていてもよいが、吸水倍率や環境保全などの点から、加熱や活性エネルギー線の照射により自己架橋されているのが好ましい。なかでも、吸水性の高い架橋体を得ることができる点から、加熱により架橋するのが特に好ましい。
加熱により架橋する方法としては、例えば、温度60〜180℃、好ましくは80〜160℃、さらに好ましくは100〜150℃程度で加熱処理する方法が挙げられる。加熱時間は、温度に応じて選択できるが、例えば、5分〜10時間、好ましくは10分〜5時間、さらに好ましくは30分〜3時間程度である。
さらに、加熱による架橋においては、架橋剤や架橋促進剤を添加してもよい。特に、後述する水などの溶媒に加えて、pHを調整し、架橋を促進する点から、有機酸(例えば、クエン酸、酒石酸、りんご酸、乳酸など)や無機酸(例えば、塩酸、硫酸など)などの酸成分を添加してもよい。酸成分としては、安全性を考慮すると、有機酸が好ましい。酸成分の割合は、親水性セルロース誘導体及び溶媒の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部程度である。
活性エネルギー線の照射により架橋する方法において、活性エネルギー線としては、例えば、紫外線や各種放射線(α線、β線、γ線、X線、電子線など)などが挙げられるが、通常、紫外線、電子線などが利用できる。活性エネルギー線の露光方法としては、通常、紫外線照射装置や電子線照射装置などの露光源によって、活性エネルギー線を照射する方法が利用できる。照射量は、例えば、0.5〜100kGy(グレイ)、好ましくは1〜50kGy、さらに好ましくは2〜10kGy程度である。
加熱又は活性エネルギー線の照射のいずれの架橋処理においても、溶媒の有無は問わないが、架橋を促進する点や粒径を制御する点から、溶媒(水などの親水性溶媒)を用いるのが好ましい。親水性セルロース誘導体と溶媒(水)との割合(重量比)は、親水性セルロース誘導体/溶媒=10/90〜1/99、好ましくは30/70〜10/90、さらに好ましくは50/50〜20/80程度である。
このような架橋親水性セルロース誘導体は、高い吸水性を有しており、具体的には、自重の50〜1500倍の吸水倍率を有している。吸水倍率は、好ましくは100〜1000倍、さらに好ましくは120〜500倍(特に130〜300倍)程度である。このように、本発明における架橋親水性セルロース誘導体は、高い吸水性を有し、大量の親水性溶媒(特に水)を吸収して膨潤可能であるため、このような性質を利用して、空隙形成剤として用いられる。すなわち、親水性溶媒を吸収して膨張した状態の空隙形成剤を、製造過程において成形体に混入し、乾燥して溶媒を蒸発させることにより、空隙形成剤が収縮し、成形体に空隙を形成できる。
空隙形成剤の形状は、特に限定されず、成形体に形成する空隙の形状に応じて選択すればよいが、通常、簡便性などの点から、粉粒状又はペレット状である。空隙形成剤の大きさも、成形体の用途によって必要とされる空隙の大きさに応じて選択すればよい。本発明の空隙形成剤は、成形体に対して大きな空隙を容易に形成可能であり、例えば、平均粒径10〜1000μm、好ましくは30〜800μm、さらに好ましくは50〜500μm程度のペレットであってもよい。粉粒状又はペレット状の不定形粒子の場合、得られた架橋体を粉砕した後、分級することにより簡便に調製可能である。例えば、市販のコーヒーミルなどの粉砕機を用いると、粉砕と分級とを同時に行って調製できる。
[多孔質成形体及びその製造方法]
本発明の空隙形成剤は、自らが吸収した親水性溶媒の蒸発に伴う収縮により、成形体に空隙を形成するため、材料の種類は問わず、乾燥工程を経ることが可能な成形体の製造方法に適用できる。すなわち、本発明では、このような空隙形成剤を用いて、各種材料で構成された多孔質成形体を簡便に製造できる。
本発明の空隙形成剤は、自らが吸収した親水性溶媒の蒸発に伴う収縮により、成形体に空隙を形成するため、材料の種類は問わず、乾燥工程を経ることが可能な成形体の製造方法に適用できる。すなわち、本発明では、このような空隙形成剤を用いて、各種材料で構成された多孔質成形体を簡便に製造できる。
具体的に、本発明の多孔質成形体の製造方法は、成形材料に対して、親水性溶媒を吸収させた前記空隙形成剤を添加して成形する工程と、得られた成形体を乾燥及び/又は焼成する工程とを含む方法であればよく、各種成形体で用いられる慣用の方法を利用できる。なお、成形体の材料によっては、空隙形成剤が乾燥状態で添加され、材料中の親水性溶媒を吸収してもよい。
成形体として利用可能な成形材料としては、無機材料であってもよく、有機材料であってもよい。無機材料としては、例えば、金属単体(アルカリ又はアルカリ土類金属、鉄、銅、アルミニウム、ケイ素、マンガンなど)、金属酸化物(アルミナ、シリカ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタンなど)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど)、金属炭酸塩(炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、金属酢酸塩(酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸バリウムなど)、金属珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、アルミノ珪酸マグネシウムなど)、金属窒化物(窒化ケイ素など)、鉱物質材料(ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪成土、タルク、カオリン、イライト、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト、クレーなど)、炭素質材料(カーボンブラック、ホワイトカーボンなど)、瀝青質材料(石油又は石炭系コークス、石油又は石炭系ピッチなど)、水硬性無機材料(セメント、モルタル、石膏、しっくいなど)などが挙げられる。
有機材料としては、例えば、熱可塑性樹脂(セルロース誘導体、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂など)、ゴム又は熱可塑性エラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体など)、熱硬化性樹脂(フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなど)、天然材料(天然ゴム、セルロース、炭水化物、蛋白質、脂肪、食物繊維、ビタミン、ミネラル、動植物由来の粉末又はエキスなど)などが挙げられる。
さらに、成形材料には、成形体の用途に応じて、慣用の添加剤、例えば、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤、熱安定化剤など)、粘着剤又は結合剤、充填剤、賦形剤、難燃剤、核剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色剤、色相改良剤、流動性改良剤、分散剤、界面活性剤、崩壊剤、抗菌剤、脱臭剤、芳香剤などが含まれていてもよい。
これらの成形材料は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの成形材料から得られる成形体としては、例えば、セラミックス、コンクリート、アスファルト、ガラス、レンガ、活性炭などの炭素材、プラスチック又は樹脂組成物、有機又は無機繊維、食用又は薬用組成物などで構成された成形体などが挙げられる。
これらの成形体の中でも、本発明では、親水性溶媒(特に水)を吸収した空隙形成剤を用いるため、取り扱い性の点から、特に、親水性溶媒を用いて成形をする方法(湿式法)や、親水性材料を成形材料とする成形体の製造方法などが好ましい。親水性溶媒としては、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)などが例示できる。これらの親水性溶媒は、単独で又は二種以上混合して使用できる。これらの親水性溶媒のうち、水、又は水と他の親水性溶媒との混合溶媒が好ましく、通常、水である。
さらに、親水性溶媒の蒸発のし易さの点から、粉粒状成形材料を粘着剤(又は結合剤)によって結合する成形方法が好ましい。粘着剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどのビニル系重合体、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコールなどの親水性高分子などが挙げられる。
本発明の多孔質成形体の製造方法において、空隙形成剤には、水などの親水性溶媒を吸収させて用いられるが、空隙形成剤に吸収させる親水性溶媒の量は、空隙形成剤の粒径などに応じて選択でき、前述の吸水倍率と同様に、例えば、自重の50〜1500倍、好ましくは100〜1000倍、さらに好ましくは120〜500倍(特に130〜300倍)程度の量を吸収させてもよい。特に、本発明では、空隙形成剤に吸収する親水性溶媒の量(膨潤の度合い)を調整することにより、容易に多孔質成形体の孔径や空孔率を制御できるとともに、大孔径の空孔を容易に形成できる。さらに、空隙形成剤の粒径を前述の範囲で調整することによっても、孔径及び空隙率を制御できる。なお、空隙形成剤が材料中の親水性溶媒を吸収する場合も同様である。
空隙形成剤の割合(吸収される親水性溶媒を含む割合)も、成形体の用途(要求される孔径及び空隙率)に応じて選択でき、成形材料(成形体を構成する主原料)100重量部に対して、例えば、1〜500重量部程度の範囲から選択でき、例えば、5〜400重量部、好ましくは10〜300重量部、さらに好ましくは30〜200重量部(特に50〜150重量部)程度である。粘着剤又は結合剤を用いる場合、粘着剤又は結合剤の割合は、成形材料100重量部に対して、例えば、0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部程度である。溶媒を用いる場合、親水性溶媒の割合は、成形材料100重量部に対して、例えば、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは10〜30重量部程度である。
本発明では、乾燥(又は焼成)によって、空隙形成剤に吸収された親水性溶媒を蒸発させるが、溶媒を蒸発させるための温度は、特に限定されず、自然乾燥(10〜35℃程度の常温)であってもよいが、生産性などの点から、加熱による乾燥又は焼成するのが好ましい。具体的には、乾燥又は焼成の温度は、親水性溶媒の種類に応じて選択でき、例えば、60℃以上、好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃以上である。乾燥工程を設ける場合、乾燥温度は、通常、60〜200℃程度であり、好ましくは80〜150℃、さらに好ましくは90〜120℃程度である。なお、焼成工程を有する場合には、乾燥工程は設けなくてもよいが、成形性や生産性などの点から、乾燥工程を設ける場合が多い。焼成又は焼結温度は、例えば、600〜3000℃、好ましくは800〜2000℃、さらに好ましくは1000〜1500℃程度である。
本発明の方法を用いると、幅広い孔径及び空隙(空孔)率を有する多孔質成形体の製造が可能であり、特に、大きな孔径を有する多孔質成形体の製造も容易に可能である。従って、得られる多孔質成形体の平均孔径は、用途や大きさに応じて、0.1μm〜100mm程度の広い範囲から適宜選択でき、例えば、1μm〜10mm、好ましくは10μm〜1mm、さらに好ましくは100〜500μm(特に200〜300μm)程度であってもよい。空隙(空孔)率も、用途に応じて、5〜90%程度の範囲から選択でき、例えば、10〜85%、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜70%(特に40〜60%)程度であってもよい。
各種多孔質成形体の製造方法の中で、例えば、セラミックスで構成された多孔質成形体の製造方法としては、湿式法により成形した後、乾燥及び焼成を行う方法などが挙げられる。特に、セラミックス多孔質成形体が燃料電池用セパレータなどの多孔質シートである場合、まず、成形材料[アルミナや粘土鉱物(カオリン、イライトなど)の粉粒体]、粘着剤(メチルセルロース、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子など)及び親水性溶媒(特に水)の混合物に対して、親水性溶媒(特に水)を吸収させた空隙形成剤を添加して混合し、ドープを調製する。
空隙形成剤の割合は、成形材料100重量部に対して、例えば、30〜200重量部(特に50〜150重量部)程度である。粘着剤の割合は、成形材料100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部(特に0.5〜5重量部)程度である。混合物の溶媒としての親水性溶媒の割合は、成形材料100重量部に対して、例えば、5〜50重量部(特に10〜30重量部)程度である。空隙形成剤の平均粒径は、例えば、30〜200μm(特に50〜150μm)程度であってもよく。空隙形成剤は、自重に対して、例えば、100〜300倍(特に120〜250倍)程度の親水性溶媒を含んでいてもよい。
次に、成形材料、粘着剤、親水性溶媒及び空隙形成剤を含むドープは、慣用の方法でシート状に流延される。このシートは、通常、60〜150℃(特に80〜120℃)程度で乾燥され、グリーンシートが得られる。さらに、グリーンシートは、例えば、800〜2000℃(特に1000〜1500℃)程度で焼成されて、セラミックス多孔質シートが得られる。このようにして得られた多孔質シートは、空隙率30〜70%(特に40〜60%)程度、平均孔径100〜500μm(特に200〜300μm)程度である。
本発明では、前述の如く、空隙形成剤の粒径を調整することにより、多孔質成形体の孔径を容易に制御できるとともに、その添加量を調整することにより、空隙率も容易に制御できる。また、本発明の空隙形成剤は、吸水性が高く、少量で大きい空隙を形成できるため、成形体に対する残存量も少量となる。さらに、本発明の空隙形成剤は、天然物由来のセルロース誘導体で構成されているため、合成樹脂などと異なり、環境的な負荷も小さい。さらに、燃焼時のエネルギーも低いため、焼成工程を経て成形される成形体にも有効である。
本発明の空隙形成剤は、成形体に空隙を簡便に形成できるため、各種の多孔質成形体の製造に利用できる。さらに、本発明の空隙形成剤を用いて得られた多孔質成形体は、多孔を有する幅広い用途、例えば、電気・電子器具用資材、建築用資材、農業・園芸用資材、実験器具、医療用資材、衣料用資材、日用品、医用又は食用品などの各種用途に利用できる。なかでも、容易に空隙を制御できるため、燃料電池用セパレータなどの電池用セパレータ、各種フィルター、軽量化プラスチックなどに好適に利用できる。また、燃焼体、例えば、固形燃料、廃棄物固形燃料(RDF)などの燃焼スピードの向上や制御にも有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、空隙形成剤における吸水性(吸水倍率)、空隙率の測定方法は次の通りである。
[水の吸水性]
得られた空隙形成剤を50mm×100mmのポリアミド製メッシュ(♯160)の袋に入れ、2リットルのイオン交換水の中に24時間浸漬させた。水中から引き上げた後、15分後の重量を測定し、次式により吸水性(吸水倍率)を求めた。
得られた空隙形成剤を50mm×100mmのポリアミド製メッシュ(♯160)の袋に入れ、2リットルのイオン交換水の中に24時間浸漬させた。水中から引き上げた後、15分後の重量を測定し、次式により吸水性(吸水倍率)を求めた。
吸水性(倍)=浸漬後の重量/元の重量(乾燥重量)。
[空隙率]
得られた成形体に対して、下記式により空隙率を測定した。
得られた成形体に対して、下記式により空隙率を測定した。
空隙率=[1−(A/B)]×100
(式中、Aは細孔を有するサンプルの単位体積当たりの重量を示し、Bは粒子を最密充填したときの理論上の単位体積当たりの重量を示す)。
(式中、Aは細孔を有するサンプルの単位体積当たりの重量を示し、Bは粒子を最密充填したときの理論上の単位体積当たりの重量を示す)。
[平均孔径]
500μmまでの平均孔径の測定には、オートポア9500((株)島津製作所製)を用いて測定し、500μm以上の平均孔径の測定には、光学顕微鏡の画像解析で測定した。
500μmまでの平均孔径の測定には、オートポア9500((株)島津製作所製)を用いて測定し、500μm以上の平均孔径の測定には、光学顕微鏡の画像解析で測定した。
(CMC粉体の製造例)
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(IPA)を使用する有機溶媒法(スラリー法)により、CMC及びその塩を製造した。すなわち撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1580gと水168g及び原料となる市販の粉砕パルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム38gと水38gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分間撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸39gをIPA32gに溶解したIPA溶液を供給及び混合して、70℃の温度条件下で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%濃度のメタノール水溶液で洗浄し、脱液、及び乾燥を行った。次いで、得られたCMC−Naを60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、100メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度は0.8であり、1重量%水溶液の粘度は8200mPa・sであった。
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(IPA)を使用する有機溶媒法(スラリー法)により、CMC及びその塩を製造した。すなわち撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1580gと水168g及び原料となる市販の粉砕パルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下で、水酸化ナトリウム38gと水38gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分間撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。これにモノクロロ酢酸39gをIPA32gに溶解したIPA溶液を供給及び混合して、70℃の温度条件下で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから得られた反応物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%濃度のメタノール水溶液で洗浄し、脱液、及び乾燥を行った。次いで、得られたCMC−Naを60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕を行い、100メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度は0.8であり、1重量%水溶液の粘度は8200mPa・sであった。
(熱架橋CMCの製造例)
300mlのビーカーに、前記製造例で得られたCMC−Na粉体30重量部、水70重量部、及び酒石酸1重量部を投入し、手撹拌した。続いて、140℃で1.5時間加熱し、熱架橋を行った。さらに、得られた架橋物をコーヒーミルで粉砕・分級し、粒径を100μm又は500μmに揃え、平均粒径100μmの熱架橋CMC1、及び平均粒径500μm熱架橋CMC2をそれぞれ得た。得られた熱架橋CMCの吸水倍率は212倍であった。
300mlのビーカーに、前記製造例で得られたCMC−Na粉体30重量部、水70重量部、及び酒石酸1重量部を投入し、手撹拌した。続いて、140℃で1.5時間加熱し、熱架橋を行った。さらに、得られた架橋物をコーヒーミルで粉砕・分級し、粒径を100μm又は500μmに揃え、平均粒径100μmの熱架橋CMC1、及び平均粒径500μm熱架橋CMC2をそれぞれ得た。得られた熱架橋CMCの吸水倍率は212倍であった。
(放射線架橋CMCの製造例)
300mlのビーカーに、前記製造例で得られたCMC−Na粉体30重量部及び水70重量部を投入し、手撹拌した。続いて、厚さ10mm程度に延展し、5kGyの電子線を照射し、乾燥を行った。さらに、得られた架橋物をコーヒーミルで粉砕・分級し、粒径を100μmに揃え、平均粒径100μmの放射線架橋CMCを得た。得られた放射線架橋CMCの吸水倍率は148倍であった。
300mlのビーカーに、前記製造例で得られたCMC−Na粉体30重量部及び水70重量部を投入し、手撹拌した。続いて、厚さ10mm程度に延展し、5kGyの電子線を照射し、乾燥を行った。さらに、得られた架橋物をコーヒーミルで粉砕・分級し、粒径を100μmに揃え、平均粒径100μmの放射線架橋CMCを得た。得られた放射線架橋CMCの吸水倍率は148倍であった。
(実施例1)
アルミナ(平均粒径0.5μm)100重量部、メチルセルロース2重量部、及び水25重量部を遊星式撹拌装置で1時間混合し、均一なスラリー状にし、次いで、空隙形成剤(自重の200倍の水を吸収させた熱架橋CMC1)100重量部を添加し、同様に1時間混合を行った。得られた混合物をドクターブレードを用いて1mm厚のシート状にし、100℃で15分間乾燥させ、グリーンシートを得た。得られたグリーンシートを電気炉で乾燥温度の100℃から1℃/分の速度で1300℃まで昇温し、この温度で24時間保持した。その後、2℃/分の速度で室温まで冷却し、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
アルミナ(平均粒径0.5μm)100重量部、メチルセルロース2重量部、及び水25重量部を遊星式撹拌装置で1時間混合し、均一なスラリー状にし、次いで、空隙形成剤(自重の200倍の水を吸収させた熱架橋CMC1)100重量部を添加し、同様に1時間混合を行った。得られた混合物をドクターブレードを用いて1mm厚のシート状にし、100℃で15分間乾燥させ、グリーンシートを得た。得られたグリーンシートを電気炉で乾燥温度の100℃から1℃/分の速度で1300℃まで昇温し、この温度で24時間保持した。その後、2℃/分の速度で室温まで冷却し、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
(実施例2)
熱架橋CMC1に代えて放射線架橋CMCを用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
熱架橋CMC1に代えて放射線架橋CMCを用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
(実施例3)
熱架橋CMC1に代えて熱架橋CMC2を用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
熱架橋CMC1に代えて熱架橋CMC2を用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
(比較例1)
空隙形成剤を添加しない以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
空隙形成剤を添加しない以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
(比較例2)
空隙形成剤を添加せず、かつメチルセルロースの割合を10重量部用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
空隙形成剤を添加せず、かつメチルセルロースの割合を10重量部用いる以外は実施例1と同様にして、焼結成形体を得た。得られた成形体の空隙率及び平均孔径を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、本発明の空隙形成剤を用いた実施例では、容易に空隙率や孔径の制御が可能であり、空隙形成剤をさらに小さく粉砕することにより、小孔径の多孔質成形体が容易に作製可能である。
Claims (10)
- 吸水倍率が自重の50〜1500倍である架橋親水性セルロース誘導体で構成された空隙形成剤。
- 架橋親水性セルロース誘導体がカルボキシメチル基含有セルロースエーテル又はその塩の架橋体である請求項1記載の空隙形成剤。
- 架橋親水性セルロース誘導体が、加熱又は活性エネルギー線の照射により架橋されている請求項1記載の空隙形成剤。
- 平均粒径50〜500μmのペレット状である請求項1記載の空隙形成剤。
- 架橋親水性セルロース誘導体が、自重の100〜1000倍の吸水倍率を有する請求項1記載の空隙形成剤。
- 成形材料に対して、親水性溶媒を吸収させた請求項1記載の空隙形成剤を添加して成形する工程と、得られた成形体を乾燥及び/又は焼成する工程とを含む多孔質成形体の製造方法。
- 自重の120〜500倍の水を吸収させた空隙形成剤を用いる請求項6記載の製造方法。
- 請求項6記載の方法により得られる多孔質成形体。
- セラミックスで構成された請求項8記載の多孔質成形体。
- 請求項1記載の空隙形成剤を用いて、成形体の空隙率及び孔径を調整する方法。
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JP2007068852A JP2008230866A (ja) | 2007-03-16 | 2007-03-16 | 空隙形成剤及び多孔質成形体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2007
- 2007-03-16 JP JP2007068852A patent/JP2008230866A/ja active Pending
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