<全体構成>
図1は本発明の一実施形態に係る遊技台Aの正面図である。遊技台Aはパチンコ機であって、その正面には正面扉10を備える。正面扉10は遊技台Aの本体(不図示)に対して開閉可能に取り付けられている。正面扉10の略中央には円形の窓部11が形成されている。窓部11には透明の部材(ガラス板或いはプラスチック板)が設けられており、窓部11を介して正面扉10の背後の遊技領域21が見えるように構成されている。
遊技領域21は遊技盤20の正面に形成されている。遊技領域21には釘22が複数配設されている。また、遊技領域21には特図始動入賞口31、普図始動入賞口32、可変入賞口33、大入賞口34、複数の入賞口35が設けられている。本実施形態の場合、普図始動入賞口32はゲート式の入賞口であり、遊技球(パチンコ球)の入球後も遊技領域21を流下する。一方、特図始動入賞口31、可変入賞口33、大入賞口34、入賞口35はいずれも、遊技球の入球後には遊技領域21から排出される。これらの各入賞口にはいずれも入球を検出するセンサ(不図示)が設けられている。
可変入賞口33は、いわゆる電動チューリップであり、一対の開閉部材33aを有する。可変入賞口33は、開閉部材33aが閉鎖すること(図1において実線により示す。)により遊技球の入球が規制される規制状態と、開閉部材33aが開放すること(図1において破線により示す。)により規制状態よりも遊技球が入球し易い開放状態と、の間で状態が変化する。
可変入賞口33が開放状態にある場合には、開閉部材33aが開放することにより、可変入賞口33の入口の広さが大きくなり、規制状態よりも遊技球が入球し易くなる。一方、規制状態にある場合には、可変入賞口33の入口の広さが狭くなり、遊技球が入球しにくくなる。なお、規制状態において可変入賞口33の入口を閉鎖し、可変入賞口33に遊技球が入球しなくなる構成も採用可能である。
大入賞口34には、これを開閉する開閉部材34aが設けられている。開閉部材34は図1に示す閉鎖位置と、同図手前側へ回動する開放位置(不図示)との間で回動可能である。開閉部材34aが閉鎖位置にある場合は大入賞口34が閉鎖されて遊技球は入球不能となり、開閉部材34aが開放位置にある場合は遊技球が大入賞口34に入球可能となる。以下、開閉部材34aが閉鎖位置にある場合を大入賞口34が閉鎖と、開閉部材34aが開放位置にある場合を大入賞口34が開放ともいう。
遊技領域21には、また、アウト口24が設けられている。アウト口24は遊技領域21の最下部に設けられており、いずれの入賞口にも入球しなかった遊技球はこのアウト口24に入球して遊技領域21から排除される。
遊技領域21の略中央には役物装置40が設けられている。役物装置40は区画壁41を備える。区画壁41は遊技球が役物装置40内に進入することを阻止するための壁体である。区画壁41にはこれが途切れた開口部42を備え、遊技球は開口部42を介してのみ役物装置40内(区画壁41内)に進入する。
開口部42にはこれを開閉する開閉部材43が設けられている。開閉部材43は開口部42を閉鎖する閉鎖位置(図1において実線で示す。)と、開口部42を開放する開放位置(図1において破線で示す。)と、の間で回動可能である。遊技球は開閉部材43が開放位置にある場合に開口部42を介して役物装置40内に進入することができる。以下、開閉部材43が閉鎖位置にある場合を役物装置40が閉鎖と、開閉部材43が開放位置にある場合を役物装置40が開放ともいう。
役物装置40内には液晶表示装置(LCD)44と、特定入賞口45と、入賞口46とが配置されている。LCD44は各種の情報を表示する画像表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置を採用するが他の画像表示装置であってもよい。特定入賞口45と入賞口46とは役物装置40内に遊技球が進入しないと入球することはない。したがって、特定入賞口45と入賞口46とは開閉部材43が開放位置にある場合に入球可能となる入賞口である。本実施形態の場合、特定入賞口45と入賞口46とに遊技球が入球した後には遊技球が遊技領域21から排出される。これらの各入賞口にはいずれも入球を検出するセンサ(不図示)が設けられている。
遊技領域21の下方には、普通図柄表示装置51(以下、普図表示装置ともいう。)、特別図柄表示装置61(以下、特図表示装置ともいう)が設けられている。本実施形態の場合、これらはいずれも7セグメントLED表示器である。また、普図表示装置51の近傍には普図抽選保留記憶数表示装置52が、特図表示装置61の近傍には特図抽選保留記憶数表示装置62が、それぞれ設けられている。普図抽選保留記憶数表示装置52は小当たり判定用の乱数の保留回数を表示し、特図抽選保留記憶数表示装置62は第1大当たり判定用の乱数の保留回数を表示する。本実施形態の場合、普図抽選保留記憶数表示装置52、特図抽選保留記憶表示装置62をいずれも複数のLEDで構成し、乱数の保留回数に応じた数のLEDを点灯する。
次に、遊技台Aは、その正面下部に下部ユニット70を備える。下部ユニット70は、その左上部に遊技球の払出口71を備える。下部ユニット70は払出口71と連続した上皿72を備え、遊技球を上皿72に一時的に貯留可能にしている。上皿72上の遊技球はレバー72aを遊技者が操作することにより下皿73へ移動可能である。下皿73上の遊技球はレバー73aを遊技者が操作することにより下方へ落下させることができる。
発射ハンドル74は遊技者の球発射操作を受け付けるためのハンドルである。下部ユニット70は上皿72が貯留している遊技球を一球ずつ、不図示の遊技球発射装置の発射位置に供給する不図示の遊技球供給装置を内蔵している。遊技球発射装置は発射ハンドル74に対する遊技者の操作量に応じた強さで、上述した遊技球供給装置により上皿72から発射位置に供給された遊技球を、その弾発動作により発射する。発射された遊技球は遊技領域21に設けた内レール23と、窓部11の周縁に沿って遊技領域21に設けた不図示の外レールと、の間の通路を通って遊技領域21の上方へ打ち込まれることになる。
本実施形態における特図始動入賞口31、普図始動入賞口32、可変入賞口33の配置関係について説明すると、特図始動入賞口31は遊技領域21の下部に、可変入賞口33は遊技領域21の上部にそれぞれ配置されており、両者の間にLCD44を有する役物装置40が配置されている。したがって、遊技者はハンドル74の操作量を調整することで、特図始動入賞口31よりも可変入賞口33を狙い易いようにしている。
また、普図始動入賞口32は特図始動入賞口31から左右方向に離間して配置されている。したがって、遊技者はハンドル74の操作量を調整することで、特図始動入賞口31に入球させずに普図始動入賞口32に入球するように遊技球の発射を調整し易いようにしている。加えて、本実施形態の場合、普図始動入賞口32が特図始動入賞口31よりも上方に設けられているため、特図始動入賞口31に入球させずに普図始動入賞口32に入球させ易くしている。
<制御回路の構成>
次に遊技台Aの制御回路の構成について説明する。図2は主制御基板100及びこれに関連する構成のブロック図である。図3は副制御基板200及びこれに関連する構成のブロック図である。これらの構成は遊技盤20の背面側に設けられる。
<主制御基板>
図2を参照して、主制御基板100は主制御回路110を搭載する。主制御回路110は遊技の進行を制御するCPU110aと、CPU110aが実行するプログラム及びデータを記憶したROM110bと、一時的なデータを記憶するRAM110cと、CPU110aと外部デバイスとの入出力インターフェースであるI/O110dと、を備え、不図示のデータバス、アドレスバスがこれらを電気的に接続している。なお、ROM110b、RAM110cは他の種類の記憶手段を採用してもよい。また、RAM110cの記憶内容は不図示のバックアップ回路により電源断時にも消失しないようにしている。
主制御回路110は、また、カウンタタイマ110eを備える。カウンタタイマ110eは割り込み信号を所定周期(例えば2msec毎)で発生する。CPU110aは割り込み信号を受信すると予め定割り込み処理を実行する。
主制御基板100は水晶発振器111、カウンタ回路112を搭載する。水晶発振器111はCPU110aのシステムクロックとなるクロック信号を発生する。カウンタ回路112は水晶発振器111が発生するクロック信号を一定の数値範囲で循環的に高速でカウントし、第1大当たり抽選用の乱数を生成するために使用する。なお、本実施形態ではカウンタ回路112が水晶発振器111が発生するクロック信号をカウントする構成としたが、別の水晶発振器を設け、これが定期的に出力する信号を一定の数値範囲で循環的に高速でカウントする構成としてもよい。
センサ回路113aは各種センサ114からの信号を処理してI/O110dに出力する。CPU110aはI/O110dの入力ポートから各種センサ114の検出結果を取得することができる。各種センサ114は、特図始動入賞口31、普図始動入賞口32、可変入賞口33、大入賞口34、入賞口35、特定入賞口45、入賞口46にそれぞれ設けた遊技球の入球を検出するセンサ、不図示の電源回路の電源断(電圧降下)を検出するセンサを含む。
駆動回路113b及び113cはI/O110dが出力する制御信号に基づき特図表示装置61、普図表示装置51、の表示制御を行なう。駆動回路113dはI/O110dが出力する制御信号に基づき各種ソレノイド115を駆動制御する。各種ソレノイド115は可変入賞口33の開閉部材33a、大入賞口34の開閉部材34a、役物装置40の開閉部材43を開閉するソレノイドを含む。駆動回路113e及び113fはI/O110dが出力する制御信号に基づき特図抽選保留記憶数表示装置62、普図抽選保留記憶数表示装置52の表示制御を行なう。CPU110aはI/O110dの出力ポートを介してこれらの各デバイスに制御信号を出力して制御することができる。
CPU110aはI/O110dを介して副制御基板200へ制御コマンドを出力する。また、CPU110aは情報出力回路116を介して情報入力回路117へ制御信号を出力する。情報入力回路117は、例えば、遊技台A毎にこれを設置する島に配した表示器の駆動回路である。
CPU110aはI/O110dを介して払出装置制御基板120へ制御信号を出力する。払出装置制御基板120はCPU110aからの制御信号に基づき、払出装置121を制御して、遊技球の払出処理を行なう。払出センサ122は払出装置121が払出した遊技球を検出するセンサであり、払出す遊技球の数量をカウントするために用いる。
払出装置制御基板120は発射装置制御基板130へ遊技球の発射を許可する信号を出力する。発射装置制御基板130は発射ハンドル74に対する操作量を検出するハンドルセンサ131からの信号に応じて、下部ユニット70が内蔵する遊技球発射装置を構成する発射モータ132を駆動する。また、上皿72から遊技球発射装置へ遊技球を導く球送り装置133を制御する。
<副制御基板>
図3を参照して、副制御基板200は副制御回路210を搭載する。副制御回路210は演出内容を制御するCPU210aと、CPU210aが実行するプログラム及びデータを記憶したROM210bと、一時的なデータを記憶するRAM210cと、CPU210aと外部デバイスとの入出力インターフェースであるI/O210dと、を備え、不図示のデータバス、アドレスバスがこれらを電気的に接続している。なお、ROM210b、RAM210cは他の種類の記憶手段を採用してもよい。また、RAM210cの記憶内容は不図示のバックアップ回路により電源断時にも消失しないようにしている。
副制御回路210は、また、カウンタタイマ210eを備える。カウンタタイマ210eは割り込み信号を所定周期(例えば2msec毎)で発生する。CPU210aは割り込み信号を受信すると予め定割り込み処理を実行する。副制御基板200は水晶発振器211を搭載する。水晶発振器211はCPU210aのシステムクロックとなるクロック信号を発生する。
音源IC212はスピーカ(不図示)が出力する効果音のデータを記憶し、I/O210dが出力する制御信号に基づき、スピーカが出力する音を制御する。駆動回路213はI/O210dが出力する制御信号に基づき演出用のLED(不図示)の駆動制御を行なう。CPU210aはI/O210dの出力ポートを介してこれらの各デバイスに制御信号を出力して制御することができる。また、CPU210aはLCD制御基板230に制御コマンドを送出する。LCD制御基板230はLCD44の表示制御を行なう。
<遊技の概要>
遊技者が発射ハンドル74を操作すると、遊技球が遊技領域21の上方へ打ち込まれる。遊技球は、その後、遊技領域21に立設した複数の釘22と衝突を繰り返しながら遊技領域21の下方に流れ落ちる。遊技領域21の上方から下方へ遊技球が流れ落ちる過程で、特図始動入賞口31、普図始動入賞口32、可変入賞口33、大入賞口34、入賞口35、特定入賞口45、入賞口46に遊技球が入球することで入賞となり、遊技者に対して特典が与えられる。
遊技者に対する特典として、特図始動入賞口31、入賞口35に遊技球が入球した場合は一定数の賞球、例えば3個の遊技球が払出される。特定入賞口45、入賞口46に遊技球が入球した場合は一定数の賞球、例えば13個の遊技球が払出される。大入賞口34に遊技球が入球した場合は一定数の賞球、例えば15個の遊技球が払出される。普図始動入賞口32に入球した場合は遊技球を払出してもよいが、本実施形態では払出はない。
次に、本実施形態では遊技状態として、通常遊技状態、第1大当たり状態、第2大当たり状態、及び、特殊遊技状態のいずれかが設定される。図4は遊技状態の変遷を示す図である。第1大当たり状態、第2大当たり状態、及び、特殊遊技状態は通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。
まず、通常遊技状態において所定の条件が成立すると、第1大当たり状態又は第2大当たり状態が設定される。第2大当たり状態が終了すると通常遊技状態に戻るが、第1大当たり状態が終了した場合には特殊遊技状態が設定される。特殊遊技状態が終了すると通常遊技状態に戻る。
特殊遊技状態において所定の条件が成立すると、第1大当たり状態又は第2大当たり状態が設定される。特殊遊技状態において第2大当たり状態が設定されると、通常遊技状態において設定された場合と異なり、第2大当たり状態が終了すると特殊遊技状態が設定される。
つまり、第1大当たり状態が終了し、特殊遊技状態が設定されると、特殊遊技状態において第1大当たり状態又は第2大当たり状態が設定されることで再び特殊遊技状態が設定され、遊技者にとって有利な状態が継続することになる。
<第1大当たり>
遊技台Aは特図始動入賞口31に遊技球が入球したことを条件として第1大当たりの抽選を行なう。抽選の結果は特図表示装置61により表示する。特図表示装置61は所定時間の間、図柄(特別図柄)を変動表示した後、抽選結果に応じた特別図柄を確定表示する。図16(a)は特図表示装置61により確定表示される特別図柄の例を示す図である。確定表示される特別図柄は8種類あり、そのうちの6種類が第1大当たりの成立を示す図柄である。
本実施形態では第1大当たりの抽選は、乱数を取得し、取得した乱数が予め定めた値に該当するか否かを判定(第1大当たりの判定)することにより行なう。第1大当たりの当選確率は各抽選毎に例えば1/350である。本実施形態の場合、第1大当たりの判定は、特別図柄の変動中には行なわない。特別図柄の変動中に特図始動入賞口31への遊技球の入球があった場合は、その入球に対応する乱数を保留し、特別図柄の確定表示後に第1大当たりの判定を行なう。乱数の保留数は例えば最大4つである。従って、最大保留回数を超えて、特図始動入賞口31に入球があった場合、その入球に対応する第1大当たりの抽選は行なわない。なお、第1大当たり用の乱数の保留数を「特図抽選保留記憶数」といい、特図抽選保留記憶数表示装置62によりその数が表示される。
抽選の結果はLCD44にも表示される。LCD44は、図柄(装飾図柄)の組合せを変動して表示した後、第1大当たりの判定結果に応じた装飾図柄の組合せを表示する。LCD44は、特図表示装置61の特別図柄の変動開始及び変動終了と略同期して装飾図柄の組合せの表示の変動を開始し、終了する。図16(c)はLCD44が表示する装飾図柄の例及びその組合せの表示例を示す。装飾図柄は6種類ある。また、第1大当たりの成立を示す装飾図柄の組合せは6種類ある。
次に、遊技台Aは、第1大当たりの抽選結果が第1大当たりであることを条件として、予め定めた了条件が成立するまで、遊技状態として第1大当たり状態を設定する。第1大当たり状態が設定されている間、大入賞口34の開閉部材34aが所定回数(例えば15回)開放し、大入賞口34に遊技球が入球可能となる。1回の開放は大入賞口34に一定数の遊技球の入球(例えば9個)があるか、一定時間の経過(例えば30秒)により終了する。開閉部材34aが開放状態にあることをラウンドという。大入賞口34が上記の所定回数開放すると、つまり、ラウンド数が所定回数に達すると第1大当たり状態を終了する。
<第2大当たり>
遊技台Aは特定入賞口45に遊技球が入球したことを条件として、予め定めた終了条件が成立するまで、遊技状態として第2大当たり状態を設定する。特定入賞口45は通常時には役物装置40の開閉部材43が閉鎖位置にあるため、遊技球が入球することはない。しかし、可変入賞口33に遊技球が入球すると、一定時間(例えば1秒)だけ、役物装置40の開閉部材43が開放位置に移動し、特定入賞口45に遊技球が入球可能となる。可変入賞口33には、これが開放状態にあると遊技球が入球し易くなる。可変入賞口33は小当たりが成立すると規制状態から開放状態に状態が変化する。
遊技台Aは普図始動入賞口32に遊技球が入球したことを条件として小当たりの抽選を行なう。抽選の結果は普図表示装置51により表示する。普図表示装置51は所定時間の間、図柄(普通図柄)を変動表示した後、抽選結果に応じた普通図柄を確定表示する。図16(b)は普図表示装置51により確定表示される普通図柄の例を示す図である。確定表示される普通図柄は2種類あり、そのうちの1種類が小当たりの成立を示す図柄である。
本実施形態では小当たりの抽選は、乱数を取得し、取得した乱数が予め定めた値に該当するか否かを判定(小当たりの判定)することにより行なう。本実施形態の場合、小当たりの判定は、普通図柄の変動中には行なわない。普通図柄の変動中に普図始動入賞口32への遊技球の入球があった場合は、その入球に対応する乱数を保留し、普通図柄の確定表示後に小当たりの判定を行なう。乱数の保留数は例えば最大4つである。従って、最大保留回数を超えて、普図始動入賞口32に入球があった場合、その入球に対応する小当たりの抽選は行なわない。なお、小当たり用の乱数の保留数を「普図抽選保留記憶数」といい、普図抽選保留記憶数表示装置52によりその数が表示される。
遊技台Aは、小当たりの抽選結果が小当たりであることを条件として、可変入賞口33を規制状態から開放状態に一定時間(例えば0.3秒)変化させる。よって、小当たりが成立すると可変入賞口33に遊技球が入球し易くなる。可変入賞口33に遊技球が入球すると、役物装置40の開閉部材43が開放位置に移動して特定入賞口45に遊技球が入球可能となるので、小当たりが成立すると第2大当たりが成立する可能性が高まることになる。
第2大当たり状態が設定されている間、大入賞口34の開閉部材34aが所定回数(例えば8回)開放し、大入賞口34に遊技球が入球可能となる。1回の開放は大入賞口34に一定数の遊技球の入球(例えば9個)があるか、一定時間の経過(例えば30秒)により終了する。第2大当たり状態においても、開閉部材34aが開放状態にあることをラウンドという。大入賞口34が上記の所定回数開放すると、つまり、ラウンド数が所定回数に達すると第2大当たり状態を終了する。
但し、第2大当たり状態の場合は、特定入賞口45に遊技球が入球することがラウンドの継続要件となる。つまり、開放部材34aが閉じた後、役物装置40の開閉部材43が一定の時間(例えば5秒)の間、開放位置に位置する。その間に、特定入賞口45に遊技球が入球すると再び大入賞口34の開閉部材34aが開放する。特定入賞口45に遊技球が入球しなかった場合は第2大当たり状態を終了する(いわゆるパンク)。
なお、本実施形態の場合、特定入賞口45に遊技球が入球することをラウンド継続要件としたが、これを継続要件とせず、単に大入賞口34の開閉部材34aが所定回数開放したら第2大当たり状態を終了する構成、つまり、パンクのない構成としてもよい。
<特殊遊技状態>
遊技台Aは第1大当たり状態が終了するか、または、特殊遊技状態が設定されている間に第2大当たり状態が設定され、当該第2大当たり状態が終了することを条件として、特殊遊技状態を設定する。特殊遊技状態が設定されている間、遊技台Aは可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングを遊技者に報知する。変化タイミングを報知する報知手段としては、音、表示、機械動作(例えば、特定の構成が動く、或いは、発射ハンドル74が振動する等)のいずれでもよいが、本実施形態ではLCD44に変化タイミングを表示することで報知する。
図18及び図19はLCD44による変化タイミングの表示例を示す図である。図18の例は、可変入賞口33が規制状態から開放状態に至るまでの残り時間をカウントダウン表示する例である。図18(a)に示すように、LCD44にはまず、残り時間が秒単位で表示される。この残り時間は経時と共に図18(b)に示すように更新され、開放状態に至るまでカウントダウンされる。
そして、図18(c)に示すように可変入賞口33が開放状態に変化したことを示す最終表示がなされる。残り時間は普図表示装置51の変動表示時間と確定表示から可変入賞口33が開放状態に変化する時間とから算出することができる。図17(a)は普図表示装置51の変動開始及び停止(確定表示)と可変入賞口33の状態の変化のタイミングを示す図であり、普図表示装置51の確定表示から可変入賞口33が開放状態に変化するまでの時間はt0秒である。
遊技者はLCD44の表示を見て、適当なタイミングで発射ハンドル74を操作することで、可変入賞口33が開放状態となった時に遊技球を入球させることができる。
ここで、遊技球は発射ハンドル74に対する遊技者の操作により遊技球発射装置(発射モータ132)から発射されてから可変入賞口33に到達するまで、一定の滞空時間(1秒弱)を有する。そこで、LCD44により表示する残り時間として、滞空時間を考慮した時間を表示するようにしてもよい。つまり、可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングとして遊技球の発射タイミングを報知してもよい。
図19の例は、遊技球の発射タイミングまでの残り時間をカウントダウン表示する例であり、残り時間は図18の例よりも1秒減らしてある。図19(a)に示すように、LCD44にはまず、残り時間(6秒=7秒−滞空時間1秒)が秒単位で表示される。この残り時間は経時と共に図19(b)に示すように更新され、発射タイミングに至るまでカウントダウンされる。そして、図19(c)に示すように遊技者に遊技球の発射を促す最終表示がなされる。
次に、特殊遊技状態においては、上述した報知のほか、他の特典を遊技者に与えることができる。例えば、特殊遊技状態においては通常遊技状態よりも小当たりの当選確率を高くすることができる。また、特殊遊技状態においては通常遊技状態よりも可変入賞口33が開放状態にある時間(図17(a)のt1)を長くすることもできる。図17(b)は可変入賞口33が開放状態にある時間のパターン(開放時間パターン)の例を示す図である。
開放時間パターン1の場合は可変入賞口33が開放状態にある時間が0.3秒に設定され、開放時間パターン2の場合は5.0秒に設定される。そして、通常遊技状態の場合は、開放時間パターン1を設定し、特殊遊技状態の場合は開放時間パターン2を設定することができる。また、開放時間パターンを抽選で選択するようにしてもよく、この場合、通常遊技状態の場合は、開放時間パターン1が選択される確率を高くし、特殊遊技状態の場合は開放時間パターン2が選択される確率を高くすることができる。
また、特殊遊技状態が設定されている間、普図表示装置51の変動表示時間を短縮してもよい。図17(c)は普図表示装置51の変動表示時間のパターン(普通図柄変動パターン)の例を示す図である。同図の例の場合、普通図柄変動パターンは4種類あり、パターン1が30秒、パターン2が11秒、パターン4が3秒である。そして、例えば、通常遊技状態の場合は普通図柄変動パターン1のみを設定し、特殊遊技状態の場合は普通図柄変動パターン2乃至4の中からいずれかを抽選により選択して設定する。
また、いずれの遊技状態の場合においても普通図柄変動パターンを抽選により選択するようにしてもよく、この場合、通常遊技状態では普通図柄変動パターン1や2が選択される確率を高くし、特殊遊技状態では普通図柄変動パターン3や4が選択される確率を高くするようにし、変動表示時間の期待値が特殊遊技状態の方が通常遊技状態よりも短くなるようにしてもよい。更に、通常遊技状態の場合は、普通図柄変動パターン1乃至3の中から抽選で選択し、特殊遊技状態の場合は普通図柄変動パターン3又は4のいずれかを抽選で選択するようにし、選択され得る変動表示時間の最長時間が特殊遊技状態の方が通常遊技状態よりも短くなるようにしてもよい。
また、特殊遊技状態が設定されている間、特図表示装置61の変動表示時間を短縮してもよい。短縮の方式は普図表示装置51の場合と同様である。
特殊遊技状態の終了条件は、本実施形態の場合、
(1)第1大当たり状態の設定終了から、または、特殊遊技状態が設定されている間に第2大当たり状態が設定された場合は、当該第2大当たり状態の設定終了から、特図表示装置61による特別図柄の確定表示回数が予め定めた回数(例えば100回)に達するまで、
(2)第1大当たり状態が設定されるまで、換言すれば、特図表示装置61が第1大当たりの成立を示す特別図柄を確定表示するまで、
(3)第2大当たり状態が設定されるまで、
のいずれかが成立した場合である。なお、上記(1)の場合、遊技状態は通常遊技状態に設定される。
<遊技台Aの遊技性>
遊技台Aでは、遊技者が第1大当たりを得るための遊技性と第2大当たりを得るための遊技性とを楽しむことができる。そして、特殊遊技状態が設定されている間、可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングが遊技者に報知される。遊技者がこの報知を手がかりとしてタイミングよく遊技球を遊技領域21に打ち込めば、これが可変入賞口33へ入球し、役物装置40の開閉部材43が開いて特定入賞口45が入球可能となる。特定入賞口45に遊技球が入球すると第2大当たりが設定される。よって、遊技者の操作により、遊技者は第1大当たりの後、第2大当たりを得やすくなり、遊技者の操作内容が遊技結果に反映される。特に、上述した通り、本実施形態では可変入賞口33が遊技領域21の上部に配置されているため、可変入賞口33への入球を狙い易く、遊技者の操作内容がより遊技結果に反映され易くしている。
特殊遊技状態では第2大当たりが得やすく、しかも、第2大当たりを得ればその後、再び特殊遊技状態が設定されることから、第2大当たりを連続的に得られる可能性がある。したがって、遊技者としては特殊遊技状態が設定されると第2大当たりを狙うことになる。
ここで、特殊遊技状態は特図表示装置61による特別図柄の確定表示回数が予め定めた回数に達すると終了する。よって、特殊遊技状態では特図始動入賞口31には遊技球が入球しない方が遊技者にとって有利である。遊技者は、まず、普図始動入賞口32を狙って遊技球を発射し、小当たりの成立を待つ。上述した通り、本実施形態では普図始動入賞口32は特図始動入賞口31から左右方向に離間して配置されているので、遊技者は、その技量により、特図始動入賞口31に遊技球がなるべく入球せず、普図始動入賞口32に遊技球が入球するように遊技球を発射することができる。
そして、LCD44による報知にしたがい可変入賞口33を狙って遊技球を発射する。この場合、本実施形態では特図始動入賞口31は遊技領域21の下部に、可変入賞口33は遊技領域21の上部にそれぞれ配置されており、両者の間にLCD44を有する役物装置40が配置されているため、可変入賞口33を狙って遊技球を発射としても、それが直ちに特図始動入賞口31に遊技球が入球することにならないという利点がある。可変入賞口33に遊技球が入球すると役物装置40の開口部42を狙って遊技球を発射する。遊技球が運良く特定入賞口45に入球すると第2大当たりを得られることになる。
<遊技の進行の制御処理>
次に、主制御回路110のCPU110aが実行する処理の例について図5乃至図13を参照して説明する。図5(a)はCPU110aが実行するメイン処理の例を示すフローチャート、図5(b)はカウンタタイマ110eからの割り込み信号を契機としてCPU110aが実行するタイマ割り込み処理の例を示すフローチャートである。
<メイン処理>
電源の投入により、CPU110aはS1で初期処理を行なう。ここではRAM110cが記憶しているデータの破損チェック、電源断時にRAM110cに退避したCPU110aのレジスタの記憶内容の復帰処理等を行なう。
S2では乱数カウンタの初期値を更新する処理を行ない、その後、電源断となるまでS2の処理を繰り返す。乱数カウンタはRAM110cの一部の記憶領域にカウント値を記憶することで行なうソフトウエアカウンタであり、その種類として「特図抽選用乱数カウンタ」、「特図変動時間抽選用乱数カウンタ」、「小当たり抽選用乱数カウンタ」、「普図変動時間抽選用乱数カウンタ」がある。これらのカウンタは一定の数値範囲で循環的に数値をカウントし、乱数の生成に使用する。初期値とはカウントが一巡したときに、次にカウントを開始する時の値を意味する。
例えば、0〜127の数値範囲で数値をカウントする場合であって、初期値が50であった場合、次のカウントは50、51...127、0...49となる。
「特図抽選用乱数カウンタ」は、第1大当たりの判定結果に基づき、特図表示装置61に表示する特別図柄の種類を、図16(a)に示した、図柄の中から抽選で選択するための乱数を生成するために使用する。
「特図変動時間抽選用乱数カウンタ」は、特図表示装置61に表示する特別図柄の変動時間を抽選で選択するための乱数を生成するために使用する。「小当たり抽選用乱数カウンタ」は、小当たりの判定を行うための乱数を生成するために使用する。本実施形態の場合、図16(b)に示したように、普図表示装置51が表示する普通図柄は当たり図柄と外れ図柄との2種類であるため、この判定結果により、普図表示装置51が表示する普通図柄の種類も定まる。「普図変動時間抽選用乱数カウンタ」は普図表示装置51に表示する普通図柄の変動時間を抽選で選択するための乱数を生成するために使用する。
<タイマ割り込み処理>
S11ではI/O110dの入力ポートから各種センサ114の検出結果を取得する。S12では乱数カウンタを更新する。乱数カウンタとは上述した、「特図抽選用乱数カウンタ」、「特図変動時間抽選用乱数カウンタ」、「小当たり抽選用乱数カウンタ」、「普図変動時間抽選用乱数カウンタ」であり、これらのカウント値を一つ加算する。また、カウントが一巡していた場合には、S2で更新した初期値にカウント値を更新する。
S13では始動入賞判定処理を行なう。ここでは、特図始動入賞口31又は普図始動入賞口32への遊技球の入球の有無に関連する処理を行なう。詳細は後述する。S14では特図関連処理を行なう。ここでは、主として第1大当たりの判定や第1大当たり状態設定中の処理を行う。詳細は後述する。S15では普図関連処理を行なう。ここでは、主として小当たりの判定に関連する処理を行う。詳細は後述する。S16では役物関連処理を行なう。ここでは主として第2大当たりの判定や第2大当たり状態設定中の処理を行なう。詳細は後述する。
S17ではS13乃至S16での処理結果に応じて副制御基板200へ制御コマンドを出力する。S18ではS13乃至S16での処理結果に応じてI/O110dの出力ポートから各デバイスへ制御信号を出力する。S19ではカウンタ更新処理を行なう。
カウンタ更新処理では時間を計時する各種カウンタのカウント値の更新等を行なう。時間を計時するカウンタの種類には、「特図変動時間カウンタ」、「普図変動時間カウンタ」、「可変入賞口開放時間カウンタ」、「パンク判定時間カウンタ」、「大入賞口開放時間カウンタ」、「役物開放時間カウンタ」、「大入賞口開放待ちカウンタ」、「役物開放待ちカウンタ」等がある。これらのカウンタは、RAM110cの一部の記憶領域にカウント値を記憶することで行なうソフトウエアカウンタである。
「特図変動時間カウンタ」は特図表示装置61に表示する特別図柄の変動時間を計時するカウンタである。「普図変動時間カウンタ」は普図表示装置51に表示する普通図柄の変動時間を計時するカウンタである。「可変入賞口開放時間カウンタ」は可変入賞口33の開放時間を計時するカウンタである。「大入賞口開放時間カウンタ」は大入賞口34の開閉部材34aを開放位置に位置させた状態の時間を計時するカウンタである。「役物開放時間カウンタ」は役物装置40の開閉部材43を開放位置に位置させた状態の時間を計時するカウンタである。
「大入賞口開放待ちカウンタ」は大入賞口34の開閉部材34aを開放位置に移動させるまでの待ち時間を計時するカウンタである。「役物開放待ちカウンタ」は役物装置40の開閉部材43を開放位置に移動させるまでの待ち時間を計時するカウンタである。これらの待ち時間はLCD44等による演出を行うための時間を確保するために設定される。S19のカウンタ更新処理の詳細は後述する。
S20ではS11で取得したI/O110dの入力ポートのデータのうち、電源断を検出する上記のセンサの検出結果を取得し、電源断か否かを判定する。該当する場合にはS21へ進み、該当しない場合は一単位のタイマ割り込み処理を終了する。S21では電源断時の処理を行なう。ここでは例えばCPU110aのレジスタの記憶内容をRAM110cに退避する処理等を行ない、処理が終了する。
<始動入賞判定処理>
次に、図6を参照してS13の始動入賞判定処理について説明する。図6は始動入賞判定処理のフローチャートである。S31ではS11で取得したI/O110dの入力ポートのデータに基づき、特図始動入賞口31に対する入球が検出されたか否かを判定する。該当する場合はS32へ進み、該当しない場合はS36へ進む。
S32では特図抽選保留記憶数が規定数(例えば4)未満か否かを判定する。該当する場合はS33へ進み、該当しない場合はS36へ進む。なお、特図抽選保留記憶数はRAM110cの一部の記憶領域に記憶する。S33では特図抽選保留記憶数を更新する(一つ加算する)。また、更新後の特図抽選保留記憶数に応じて特図抽選保留記憶数表示装置62の表示データをI/O110dにセットする。S34ではカウンタ回路112から第1大当たり判定用の乱数を取得する。S35では、S34で取得した第1大当たり判定用の乱数、「特図抽選用乱数カウンタ」及び「特図変動時間抽選用乱数カウンタ」の各乱数(カウント値)を1セットにしてRAM110cの一部の特図乱数記憶領域に特図抽選保留乱数として記憶する。
S36ではS11で取得したI/O110dの入力ポートのデータに基づき、普図始動入賞口32に対する入球が検出されたか否かを判定する。該当する場合はS37へ進み、該当しない場合は一単位の始動入賞判定処理を終了する。
S37では普図抽選保留記憶数が規定数(例えば4)未満か否かを判定する。該当する場合はS38へ進み、該当しない場合は一単位の始動入賞判定処理を終了する。なお、普図抽選保留記憶数はRAM110cの一部の記憶領域に記憶する。S38では普図抽選保留記憶数を更新する(一つ加算する)。また、更新後の普図抽選保留記憶数に応じて普図抽選保留記憶数表示装置52の表示データをI/O110dにセットする。S30では、「小当たり抽選用乱数カウンタ」、「普図変動時間抽選用乱数カウンタ」の各乱数(カウント値)を1セットにしてRAM110cの一部の普図乱数記憶領域に普図抽選保留乱数として記憶する。その後、一単位の始動入賞判定処理を終了する。
<特図関連処理>
次に、図7及び図8を参照してS14の特図関連処理について説明する。図7及び図8は特図関連処理のフローチャートである。S41では遊技状態として第2大当たり状態が設定中か否かを判定する。遊技状態はRAM110cの一部の記憶領域に設定したフラグのON、OFFにより設定する。該当する場合は一単位の特図関連処理を終了し、該当しない場合はS42へ進む。ここで、第2大当たり状態が設定中か否かを判定するのは、第1大当たり状態と第2大当たり状態との双方が同時に設定されないようにするためである。
S42〜S51の処理は、主として第1大当たり状態が設定されている際の処理である。S42では遊技状態として第1大当たり状態が設定中か否かを判定する。該当する場合はS43へ進み、該当しない場合はS52へ進む。S43では大入賞口34を開放中か否かを判定する。該当する場合はS44へ進み、該当しない場合はS50へ進む。大入賞口34が開放中か否かはRAM110cの一部の記憶領域を用いた大入賞口開放中フラグがONかOFFかで判定する。
S44では大入賞口入賞数管理処理を行なう。ここでは大入賞口34への遊技球の入球数をカウントする処理を行なう。S45では大入賞口34の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。該当する場合はS46へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理を終了する。ここでは、S44の処理の結果、大入賞口34への遊技球の入球数が一定値に達した場合、又は、大入賞口34の開放時間が一定時間に達した場合(「大入賞口開放時間カウンタ」のカウント値が0の場合)に、閉鎖条件成立と判定する。
S46では大入賞口閉鎖処理を行なう。ここでは、大入賞口34を閉鎖すべく、I/O110dにデータをセットするといった処理を行なう。また、大入賞口開放中フラグをOFFにする。S47ではラウンド管理処理を行なう。ここでは大入賞口34の開放回数をカウントする処理、及び、開放回数が所定回数に達したか否かを判定する処理等を行なう。また、大入賞口34の開放回数が所定回数に達していない場合には、「大入賞口開放待ちカウンタ」に初期値を設定する。
S48ではS47の処理結果に応じて第1大当たり状態を終了するか否かを判定する。大入賞口34の開放回数が所定回数に達した場合に第1大当たり状態を終了する。該当する場合はS49へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理を終了する。S49では遊技状態として特殊遊技状態を設定する。また、特殊遊技状態の設定に伴う設定を行なう。これには、特殊遊技状態の終了条件となる、特別図柄の確定表示回数の初期値の設定が含まれる。確定表示回数のカウント値はRAM110cの一部の記憶領域を利用した「表示回数カウンタ」により管理する。
S50では「大入賞口開放待ちカウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS51へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理を終了する。S51では大入賞口開放処理を行なう。ここでは、大入賞口34を開放すべく、I/O110dにデータをセットするといった処理を行なう。また、「大入賞口開放時間カウンタ」に初期値をセットし、大入賞口開放中フラグをONにする。その後、一単位の特図関連処理を終了する。
S52〜S69の処理は、主に、通常遊技状態または特殊遊技状態において、特図の変動、第1大当たりの抽選に関する処理である。
S52では「特図変動時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS53へ進み、該当しない場合はS57へ進む。S53では特図表示装置61に特別図柄を確定表示するための表示データをI/O110dにセットする。S57では特図表示装置61に特別図柄を変動表示するための表示データをI/O110dにセットする。
S54ではRAM110cの一部の記憶領域を用いた第1大当たりフラグがONか否かを判定する。該当する場合はS55へ進み、該当しない場合はS61へ進む。S55では第1大当たりフラグをOFFにする。S56では遊技状態として第1大当たり状態を設定する。また、「大入賞口開放待ちカウンタ」に初期値を設定する。
S61では特図抽選保留乱数がRAM110cに記憶されているか否かを判定する。該当する場合はS62へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理を終了する。S62では、特図抽選乱数保留記憶更新処理を行なう。ここでは最古の特図抽選保留乱数を取得し、特図乱数記憶領域から消去する。また、特図抽選保留記憶数を一つ減算する。更に、更新後の特図抽選保留記憶数に応じて特図抽選保留記憶数表示装置62の表示データをI/O110dにセットする。
S63では第1大当たりの判定を行う。第1大当たりの判定は、S62で取得した特図抽選保留乱数の第1大当たり判定用の乱数と、ROM110bに記憶した第1大当たり抽選データとに基づき行なう。そして、第1大当たり判定用の乱数が第1大当たり抽選データで示された数値の範囲に含まれる場合に第1大当たり成立と判定する。
S64ではS63の第1大当たりの判定の結果、第1大当たり成立と判定した場合はS65へ進み、そうでない場合はS66へ進む。S65では第1大当たりフラグをONにする。S66では特図抽選を行う。特図抽選は第1大当たりフラグがONの場合とOFFの場合とで異なる。
第1大当たりフラグがONの場合の特図抽選は、最古の特図抽選保留乱数の「特図抽選用乱数カウンタ」から抽出した乱数と、ROM110bに記憶した第1大当たり時の特別図柄抽選データとに基づき行なう。つまり、第1大当たり成立を示す特別図柄の中からいずれかの特別図柄を抽選で選択する。
第1大当たりフラグがOFFの場合の特図抽選は、最古の特図抽選保留乱数の「特図抽選用乱数カウンタ」から抽出した乱数と、ROM110bに記憶した外れ時の特別図柄抽選データとに基づき行なう。つまり、外れを示す特別図柄の中からいずれかの特別図柄を抽選で選択する。
S67では変動パターン抽選処理を行う。ここでは変動パターンを抽選で選択して決定する。変動パターンはS66で選択した特別図柄の種類と、最古の特図抽選保留乱数の「特図変動時間抽選用乱数カウンタ」から抽出した乱数と、ROM110bに記憶した変動パターン抽選データとに基づき行なう。
変動パターンは、特図表示装置61が表示する特別図柄及びLCD44が表示する装飾図柄の組合せの変動時間を規定する。また、変動パターンはLCD44が表示する装飾図柄の組合せ、LCD44が表示する装飾図柄の組合せの変動時の表示内容(演出態様)を規定する。また、選択した変動パターンの種類はI/O110dにセットされ、副制御基板200へ出力することになる。
S68ではS67で選択した変動パターンに規定されている変動時間に応じて「特図変動時間カウンタ」の初期値を設定する。S69では特図表示装置61に特別図柄を変動表示するための表示データをI/O110dにセットする。
S70〜S73の処理は、主として特殊遊技状態の終了に関する処理である。S70では遊技状態として特殊遊技状態を設定中か否かを判定する。該当する場合はS71へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理を終了する。S71では「表示回数カウンタ」を更新する。ここでは「表示回数カウンタ」のカウント値を一つ減算する(但し、0まで。)。S72では「表示回数カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS73へ進み、該当しない場合は一単位の特図関連処理が終了する。S73では遊技状態として通常遊技状態を設定する。その後、一単位の特図関連処理が終了する。
<普図関連処理>
次に、図9を参照してS15の普図関連処理について説明する。図9は普図関連処理のフローチャートである。S81では可変入賞口33が開放状態か否かを判定する。該当する場合はS82へ進み、該当しない場合はS84へ進む。可変入賞口33が開放状態か否かは、RAM110cの一部の記憶領域を用いた可変入賞口フラグがONかOFFかで判定する。
S82では「可変入賞口開放時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS83へ進み、該当しない場合は一単位の普図関連処理を終了する。S83では可変入賞口閉鎖処理を行なう。ここでは、可変入賞口33を規制状態にすべく、I/O110dにデータをセットするといった処理を行なう。また、可変入賞口フラグをOFFにする。
S84では「普図変動時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS85へ進み、該当しない場合はS90へ進む。S90では普図表示装置51に普通図柄を変動表示するための表示データをI/O110dにセットし、その後、一単位の普図関連処理を終了する。
S85ではRAM110cの一部の記憶領域を用いた小当たりフラグがONか否かを判定する。該当する場合はS86へ進み、該当しない場合はS91へ進む。S86では小当たりフラグをOFFにする。S87では「可変入賞口開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S88では普図表示装置51に普通図柄を変動表示するための表示データをI/O110dにセットする。S89では可変入賞口開放処理を行う。ここでは、I/O110dの出力ポートに可変入賞口33を開放状態に変化させるデータをセットするといった処理を行なう。また、可変入賞口フラグをONにする。
S91では普図抽選保留乱数がRAM110cに記憶されているか否かを判定する。該当する場合はS92へ進み、該当しない場合は一単位の普図関連処理を終了する。S92では普図抽選乱数保留記憶更新処理を行なう。ここでは最古の普図抽選保留乱数を取得し、普図乱数記憶領域から消去する。また、普図抽選保留記憶数を一つ減算する。更に、更新後の普図抽選保留記憶数に応じて普図抽選保留記憶数表示装置52の表示データをI/O110dにセットする。
S93では小当りの判定を行う。小当たりの判定は、最古の普図抽選保留乱数の「小当たり抽選用乱数カウンタ」から抽出した乱数と、ROM110bに記憶した小当たり抽選データとに基づき行なう。抽選の方式は第1大当たり抽選の場合と同様である。S94ではS93の小当たりの判定の結果、小当たりと判定した場合はS95へ進み、そうでない場合はS96へ進む。S95では小当たりフラグをONにする。
S96では「普図変動時間カウンタ」に初期値を設定する。また、小当たりの判定結果及び普図変動時間を示す情報がI/O110dにセットされ、副制御基板200へ出力することになる。S97では普図表示装置51に普通図柄を変動表示するための表示データをI/O110dにセットする。以上により一単位の普図関連処理を終了する。
<役物関連処理>
次に、図10乃至図12を参照してS16の役物関連処理について説明する。図10乃至図12は役物関連処理のフローチャートである。S101〜S114の処理は、主として、通常遊技状態または特殊遊技状態において、第2大当たりの成立に関わる処理である。
S101では第1大当たり状態を設定中か否かを判定する。該当する場合は一単位の役物関連処理を終了し、該当しない場合はS102へ進む。S102では第2大当たり状態を設定中か否かを判定する。該当する場合はS121へ進み、該当しない場合はS103へ進む。
S103では可変入賞口33に遊技球が入球したことが検出されたか否かを判定する。該当する場合はS104へ進み、該当しない場合はS106へ進む。S104では「役物開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S105では役物開放処理を行なう。ここでは、開閉部材43を開放位置に移動させるためのデータをI/O110dにセットする。また、RAM110cの一部の記憶領域を用いた役物開放中フラグをONにする。S106では「役物開放時間カウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。該当する場合はS107へ進み、該当しない場合はS108へ進む。
S107では役物閉鎖処理を行なう。ここでは、開閉部材43を閉鎖位置に移動させるためのデータをI/O110dにセットする。また、役物開放中フラグをOFFにする。S108では特定入賞口45に遊技球が入球したことが検出されたか否かを判定する。該当する場合はS109へ進み、該当しない場合は一単位の役物関連処理を終了する。
S109では特殊遊技状態が設定中か否かを判定する。該当する場合はS110へ進み、該当しない場合はS111に進む。S110は特殊遊技開始フラグをONにする。特殊遊技開始フラグはRAM110cの一部の記憶領域を用いたフラグであり、第2大当たり状態終了時にONの場合は第2大当たり状態終了後に特殊遊技状態が設定され、OFFの場合は第2大当たり状態終了後に通常遊技状態が設定される。
S111では遊技状態として第2大当たり状態を設定する。また、第2大当たり状態の設定に伴う他の設定(ラウンド数のセット等)を行なう。更に、第1大当たりフラグがONであり、かつ、特図表示装置61が特別図柄を変動表示している場合には、第2大当たり状態終了後に第1大当たりを発生させるために必要な設定をRAM110cの一部の記憶領域に退避する。すなわち、本実施形態ではこのような場合には第2大当たり状態の終了後に第1大当たり状態を発生させるようにしている。
S112では、「大入賞口開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S113では「大入賞口開放待ちカウンタ」に初期値を設定する。S114ではRAM110cの一部の記憶領域を用いた大入賞口開放開始フラグをONに設定する。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
S121〜S159の処理は主として第2大当たり状態が設定されている際の処理である。S121では特定入賞口45に遊技球が入球したことが検出されたか否かを判定する。該当する場合はS122へ進み、該当しない場合はS126へ進む。特定入賞口45への遊技球の入球が検出されるとラウンドが継続する。S122では役物閉鎖処理を行なう。ここでは開閉部材43を閉鎖位置に移動させるためのデータをI/O110dにセットする。S123では「大入賞口開放待ちカウンタ」に初期値を設定する。S124では「大入賞口開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S125では大入賞口開放開始フラグをONに設定する。
S126では大入賞口34を開放中か否かを判定する。大入賞口開放中フラグがONかOFFかで判定する。該当する場合はS133へ進み、該当しない場合はS127へ進む。S127では大入賞口開放開始フラグがONか否かを判定する。該当する場合はS128へ進み、該当しない場合はS132へ進む。S128では「大入賞口開放待ちカウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。該当する場合はS129へ進み、該当しない場合はS151へ進む。
S129では大入賞口開放開始フラグをOFFにする。S130では「大入賞口開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S131では大入賞口開放処理を行なう。ここでは、ここでは、大入賞口34を開放すべく、I/O110dにデータをセットするといった処理を行なう。また、大入賞口開放中フラグをONにする。
S132では「パンク判定時間カウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。この処理は、残りのラウンドがあるが、特定入賞口45に遊技球が入球しなかった場合の処理(パンク)である。役物装置40が閉鎖して一定時間内に特定入賞口45への遊技球の入球が検出されなかった場合、第2大当たり状態は終了する。S132で該当する場合はS142へ進み、該当しない場合はS151へ進む。
S133では、「大入賞口開放時間カウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。該当する場合はS136へ進み、該当しない場合はS134へ進む。S134では大入賞口入賞数管理処理を行なう。ここでは大入賞口34への遊技球の入球数をカウントする処理を行なう。S135では大入賞口34への遊技球の入球数が一定値に達していないか否かを判定する。該当する場合は一単位の役物関連処理を終了し、該当しない場合はS136へ進む。
S136では大入賞口閉鎖処理を行なう。ここでは、大入賞口34を閉鎖すべく、I/O110dにデータをセットするといった処理を行なう。また、大入賞口開放中フラグをOFFにする。S137では残りラウンド更新処理を行なう。ここでは、大入賞口34の開放回数を更新する処理を行なう。S138ではS137での更新結果に基づき、残りラウンドがあるか否かを判定する。該当する場合はS139へ進み、該当しない場合はS142へ進む。
S139では「役物開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S140では「役物開放待ちカウンタ」に初期値を設定する。S141ではRAM110cの一部の記憶領域を用いた役物開放開始フラグをONにする。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
S142からS145の処理は、第2大当たり状態の終了後に設定する遊技状態を決定する処理である。第2大当たり状態の設定時に特殊遊技状態が設定されていた場合は特殊遊技状態が設定され、通常遊技状態が設定されていた場合は通常遊技状態が設定される。
S142では特殊遊技開始フラグがONか否かを判定する。該当する場合はS143へ進み、該当しない場合はS145へ進む。S143では特殊遊技開始フラグをOFFにする。S144では遊技状態として特殊遊技状態を設定する。また、特殊遊技状態の設定に伴う設定を行なう。これには、特殊遊技状態の終了条件となる、特別図柄の確定表示回数の初期値の設定が含まれる。更に、S111で第2大当たり状態終了後に第1大当たりを発生させるために必要な設定を退避していた場合にはその復帰処理を行ない、第1大当たりが発生するよう、特図の変動から処理を再開できるようにする。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
S145では遊技状態として通常遊技状態を設定する。また、S111で第2大当たり状態終了後に第1大当たりを発生させるために必要な設定を退避していた場合にはその復帰処理を行ない、第1大当たりが発生するよう、特図の変動から処理を再開できるようにする。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
S151では役物装置40が開放中か否かを判定する。役物装置40が開放中か否かは役物開放中フラグがONかOFFかで判定する。該当する場合はS152へ進み、該当しない場合はS155へ進む。
S152では「役物開放時間カウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。該当する場合はS153へ進み、該当しない場合は一単位の役物関連処理を終了する。S153では役物閉鎖処理を行なう。ここでは、開閉部材43を閉鎖位置に移動させるためのデータをI/O110dにセットする。また、役物開放中フラグをOFFにする。S154では「パンク判定時間カウンタ」に初期値を設定する。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
S155では役物開放開始フラグがONか否かを判定する。該当する場合はS156へ進み、該当しない場合は一単位の役物関連処理を終了する。S156では「役物開放待ちカウンタ」のカウント値が0か否かを判定する。該当する場合はS157へ進み、該当しない場合は一単位の役物関連処理を終了する。S157では役物開放開始フラグをOFFにする。S158では「役物開放時間カウンタ」に初期値を設定する。S159では役物開放処理を行なう。ここでは、開閉部材43を開放位置に移動させるためのデータをI/O110dにセットする。その後、一単位の役物関連処理を終了する。
<カウンタ更新処理>
次に、図13を参照してS19のカウンタ更新処理について説明する。図13はカウンタ更新処理のフローチャートである。S161では「特図変動時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS165へ進み、該当しない場合はS162へ進む。
S162では「特図変動時間カウンタ」のカウント値を一つ減算する。S163では「特図変動時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS164へ進み、該当しない場合はS165へ進む。S164では副制御基板200へ図柄停止コマンドを送信する。副制御基板200はこのコマンドを受けてLCD44が表示する装飾図柄の変動を停止させることになる。
S165では「普図変動時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS167へ進み、該当しない場合はS166へ進む。S166では「普図変動時間カウンタ」のカウント値を一つ減算する。S167では「可変入賞口開放時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS169へ進み、該当しない場合はS168へ進む。S168では「可変入賞口開放時間カウンタ」を一つ減算する。S169では、「パンク判定時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS171へ進み、該当しない場合はS170へ進む。S170では「パンク判定時間カウンタ」を一つ減算する。
S171では、「大入賞口開放時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS173へ進み、該当しない場合はS172へ進む。S172では「大入賞口開放時間カウンタ」を一つ減算する。S173では、「役物開放時間カウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS175へ進み、該当しない場合はS174へ進む。S174では「役物開放時間カウンタ」を一つ減算する。
S175では、「大入賞口開放待ちカウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS177へ進み、該当しない場合はS176へ進む。S176では「大入賞口開放待ちカウンタ」を一つ減算する。S177では、「役物開放待ちカウンタ」が0か否かを判定する。該当する場合はS179へ進み、該当しない場合はS178へ進む。S178では「役物開放待ちカウンタ」を一つ減算する。S179ではその他のカウンタの更新処理を行なう。以上により一単位のカウンタ更新処理を終了する。
<演出の制御処理>
次に、副制御回路210のCPU210aが実行する処理の例について図14を参照して説明する。図14(a)はCPU210aが実行するメイン処理の例を示すフローチャート、図14(b)はカウンタタイマ210eからの割り込み信号を契機としてCPU210aが実行するタイマ割り込み処理の例を示すフローチャートである。
<メイン処理>
電源の投入により、CPU210aはS201で初期処理を行なう。ここではCPU210aのレジスタの初期設定等、副制御回路210全体の各種初期設定を行う。S202では主制御基板100からの制御コマンドに応じた処理を実行する。詳細は後述する。S203ではS202の処理結果に応じてI/O210dの出力ポートから各デバイスへ制御信号を出力する。その後、S202へ戻り、電源断まで同様の処理を繰り返す。
<タイマ割り込み処理>
S211では主制御基板100から制御コマンドを受信したか否かを判定する。該当する場合はS212へ進み、該当しない場合はS213へ進む。S212では受信した制御コマンドをRAM210cに保存する。S213ではRAM210cの一部の記憶領域を利用した各種のソフトウエアカウンタの更新処理を行なう。このカウンタには、可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングを計時するための「報知タイミングカウンタ」が含まれる。S213では図13で説明したカウンタ更新処理と同様な処理により各ソフトウエアカウンタを更新する。以上により一単位のタイマ割り込み処理が終了する。
<コマンド処理>
次に、S202のコマンド処理について図15を参照して説明する。図15はコマンド処理のフローチャートである。ここでは可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングを報知(以下報知演出という)する処理に関わるものを説明する。
S221ではRAM210cにおける制御コマンドの記憶領域を参照して、未処理の主制御基板100からの制御コマンドの有無を判定する。未処理の制御コマンドがある場合は最古の制御コマンドを取得してS222へ進み、ない場合は一単位のコマンド処理を終了する。
S222では現在の遊技状態が特殊遊技状態か否かを判定する。該当する場合はS224へ進み、該当しない場合はS223へ進む。S223ではS221で取得した制御コマンドに応じた処理を行なって一単位のコマンド処理を終了する。
S224ではS221で取得した制御コマンドが小当たり成立時の普図表示装置51の普図の変動表示時間を示すものであるか否かを判定する。該当する場合はS225へ進み、該当しない場合はS228へ進む。S225ではRAM210cの一部の記憶領域を利用した報知フラグをONにする。S226では「報知タイミングカウンタ」に初期値を設定する。
この初期値は、S213のカウンタ更新処理により順次更新され、カウント値が0になった時に可変入賞口33が規制状態から開放状態に変化する変化タイミングに合わせて設定される。S227では報知演出を開始するコマンドをセットする処理を行なう。ここでは、LCD制御基板230に対する制御コマンドとして、報知演出の初期画面(例えば図18(a)、図19(a))をLCD44に表示させるための制御コマンドをI/O210dにセットする。
S228では、「報知タイミングカウンタ」のカウント値が0か否かを判定する該当する場合はS231へ進み、該当しない場合はS229へ進む。S229では「報知タイミングカウンタ」のカウント値がLCD44の表示更新タイミング(カウントダウンタイミング)を示すか否かを判定する該当する場合はS230へ進み、該当しない場合はS234へ進む。
S230では、報知演出の途中のカウントダウン表示に関するコマンドをセットする処理を行なう。ここでは、LCD制御基板230に対する制御コマンドとして、報知演出のカウントダウン途中画面(例えば図18(b)、図19(b))をLCD44に表示させるための制御コマンドをI/O210dにセットする。その後、S234へ進む。
S231では報知フラグがONか否かを判定する。該当する場合はS232へ進み、該当しない場合はS234へ進む。S232では報知演出の最終画面に関するコマンドをセットする処理を行なう。ここでは、LCD制御基板230に対する制御コマンドとして、報知演出のカウントダウンの最終画面(例えば図18(c)、図19(c))をLCD44に表示させるための制御コマンドをI/O210dにセットする。その後、S233へ進む。S233では報知フラグをOFFにする。S234では特殊遊技状態設定中のその他の演出に関わる処理を行なう。その後、一単位のコマンド処理を終了する。
<他の実施形態>
<特殊遊技状態の設定>
上記実施形態では、第1大当たり状態の終了後、特殊遊技状態が一律に設定されるようにしたが、第1大当たり状態が設定された時の、特図表示装置61により確定表示された特別図柄の種類に応じて、特殊遊技状態が設定されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1大当たり状態が終了するか、または、特殊遊技状態が設定されている間に第2大当たり状態が設定され、当該第2大当たり状態が終了することを条件として、特殊遊技状態を設定したが、特殊遊技状態の設定は抽選としてもよい。
また、上記実施形態では、特殊遊技状態が設定されている間に第2大当たり状態が設定され、当該第2大当たり状態の終了後、特殊遊技状態を設定したが、第1大当たり状態の終了後のみ、特殊遊技状態を設定するようにしてもよい。この場合、特殊遊技状態の終了条件は、第1大当たり状態の設定終了から特図表示装置61による特別図柄の確定表示回数が予め定めた回数(例えば100回)に達するまで、または、第1大当たり状態が設定されるまで(換言すれば、特図表示装置61が第1大当たりの成立を示す特別図柄を確定表示するまで)、とすることができる。そして、特殊遊技状態中に第2大当たりが成立した場合には、特殊遊技状態を中断して第2大当たり状態を設定し、第2大当たり状態の終了後、特殊遊技状態を再開する構成とすることができる。再開の際、特殊遊技状態の終了条件となる特別図柄の確定表示回数はクリアせずに、中断時の回数を保持しておき、再開時には、保持した回数から計算していくことができる。この構成の場合、特殊遊技状態の設定中は、遊技者が更に特図始動入賞口31を狙わないように遊技球の発射を調整する遊技性が生じる。
<第1大当たりの抽選確率>
上記実施形態では第1大当たりの成立確率を一律としたが、いわゆる確変としてもよい。すなわち、第1大当たりの成立を示す図柄のうち、特定の図柄を確変図柄とし、これが確定表示されて第1大当たりが設定された場合には、次に第1大当たりが設定されるまで、第1大当たりの成立確率を高くすることもできる。