JP2008227015A - 露光装置並びにデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影光学系内の投影レンズの駆動により生じる振動を低減する。
【解決手段】投影レンズを駆動するレンズ駆動機構を有した投影光学系を介してレチクルを透過した露光光によりウエハを露光する露光装置において、レンズ制御部は、レンズ駆動機構のためのレンズ駆動信号を生成し、レンズ駆動機構を制御する。また、露光装置のアクチュエータ制御部は、レンズ駆動信号に基づいて、レンズ駆動機構による投影レンズの駆動に起因する振動を低減するように、投影光学系に直接的又は間接的に制御力を加えるアクチュエータを駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成し、当該アクチュエータを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投影光学系にレンズ駆動機構を有する露光装置における防振制御に関するものである。
半導体露光装置の高精度化にともない、より高性能な除振・制振技術が求められている。これは、露光に悪影響を及ぼす振動が露光用ステージや露光装置本体を構成する構造体や投影レンズ等に発生しないようにするためである。そのような除振・制振技術では、露光装置本体を、装置設置基礎等の外部の振動から極力絶縁するとともに、装置本体に搭載されたステージ装置などの駆動部を有する機器の動作によって発生する振動を速やかに低減する技術が求められる。
半導体露光装置では、回路パターンを露光するシリコンウエハ、または、回路パターンの原版であるレチクルを移動させながら露光を行う。より具体的には、ステップ・アンド・リピート、或いは、ステップ・アンド・スキャンという断続的な動作パターンでウエハを載置するステージ装置(及びレチクルを載置するステージ装置)を駆動するようステージ装置を制御する。従って、ステージ装置を駆動する際の反力によって、装置本体の振動が励起されないようにしなければならない。装置本体に振動が発生すると、ステージ装置自身や、ステージ装置が搭載された定盤上に搭載されている光学系や計測系の性能に悪影響を及ぼすためである。
このような要求に対応すべく、半導体露光装置では、能動除振装置が開発され、広く適用されている。能動除振装置は、装置本体を搭載する定盤の振動および位置をセンサで検出し、その検出に基いて、定盤に制御力を加えるアクチュエータを駆動して装置本体の振動を除去する。また、能動除振装置においては、定盤に搭載されたステージ装置などの駆動部を有する機器からの駆動信号を補償して上記アクチュエータにフィードフォワードすることにより、より効果的に振動を抑制する技術も適用されている。
特許文献1に記載された能動除振装置は、定盤を支持する空気ばねをエアアクチュエータとして利用するとともに、これと力学的に並列に配置された電磁駆動のリニアモータを併用して、該定盤の振動を低減・抑制する。この能動除振装置は、センサにより定盤の変位、加速度などを検出し、その検出結果に補償演算を施して得た信号を用いて除振のための各アクチュエータを制御している。さらに、この能動除振装置では、定盤に搭載されたステージ装置からの信号を補償して得た信号も用いて各アクチュエータを制御することにより、より効果的な振動制御を行なっている。
特に、駆動装置を有するステージ装置を搭載した能動除振装置では、該ステージ装置の駆動反力に相当する信号を、該定盤に制御力を加えるアクチュエータにフィードフォワードすることで迅速にその振動を低減・減衰させる制御手法が用いられてきた。この種の技術は、特許文献1や特許文献2で開示されている。
特開平11−294520(図1、図4) 特開平10−311364(第4頁、第5頁、図1)
最近、この種の能動除振装置では、装置設置基礎から伝達する振動の絶縁・除振性能をさらに向上させるために、防振支持機構の支持剛性を従来よりもより一層小さく設計する傾向がある。しかしながら、除振性能向上のために防振支持機構の支持剛性を小さくすることは、これまでは問題とならなかった、除振装置上に搭載されたより小さな駆動反力を有する機器の動作の影響を顕在化させる。
例えば、最近の半導体露光装置では、像面の収差または倍率変化を補正するために所定の目標値に基いて投影光学系内の投影レンズを駆動する方法が検討されている。この種の装置では、露光動作を行なう際に、投影レンズが駆動されるため、その駆動反力による振動に注意を払う必要がある。
また、最近の半導体露光装置では、シリコンウエハを載置したステージ装置とレチクル(原版)を載置したステージ装置を同期走査させ、レチクル上の回路パターンをウエハ上に走査露光する、走査露光方式が広く普及している。このような走査露光型の装置では、ステージ装置の駆動と同期して露光動作を行なうため、投影レンズの駆動もリアルタイムで行なう必要がある。そのため、ステージ装置や投影レンズの駆動の反力によって生じる振動をより速やかに抑制して、露光性能を満足するようにしなければならない。
従来の半導体露光装置では、定盤に特に大きな作用力を及ぼす、ステージ装置の駆動反力による該定盤の振動を低減することが重要課題としてあげられ、各種技術の開発が進められてきた。
しかし、前述のように投影レンズを駆動すると、その駆動反力が投影レンズを搭載する定盤に作用する。特に走査型の露光装置において、精度良く像面の収差補正等を行なうためには、ステージの走査速度に合わせて高速且つ高精度に投影レンズの位置制御を行なう必要がある。そのため、定盤への作用力は大きくなるとともに、定盤の振動に対する敏感度も上がってしまう。しかもこのレンズ駆動は、より高速化するステージ動作、露光動作と同期させて行われ得る。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、投影光学系内の投影レンズの駆動反力により露光装置に生じる振動を低減することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の一態様による露光装置は以下の構成を備える。即ち、
投影レンズを駆動するレンズ駆動機構を有する投影光学系を介してレチクルを透過した露光光によりウエハを露光する露光装置であって、
前記レンズ駆動機構のためのレンズ駆動信号を生成し、前記レンズ駆動機構を制御するレンズ制御手段と、
前記投影光学系に直接的又は間接的に制御力を加えるアクチュエータと、
前記レンズ駆動信号に基づいて、前記レンズ駆動機構による前記投影レンズの駆動に起因する振動を低減するように前記アクチュエータを駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成し、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを備える。
また、上記の目的を達成するための本発明の他の態様による露光装置は以下の構成を備える。即ち、
投影レンズを駆動するレンズ駆動機構を有した投影光学系を介してレチクルを透過した露光光によりウエハを露光する露光装置であって、
前記レンズ駆動機構のためのレンズ駆動信号を生成し、前記レンズ駆動機構を制御するレンズ制御手段と、
前記レンズ駆動機構により前記投影レンズが駆動される際に、前記投影レンズの駆動方向と同一自由度方向で且つ逆方向に動作するように、前記投影光学系に設けられた慣性負荷とを備える。
本発明によれば、投影光学系内の投影レンズの駆動反力により露光装置に生じる振動を低減することができる。そのため、より高速でより高精度の露光を実現することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
上述したように、最近の半導体露光装置では、投影光学系内の投影レンズを駆動して像面の収差または倍率変化を補正する機構が開発され、実現されている。このようなレンズ駆動機構によれば、露光状況に応じて投影レンズ自体を駆動することにより投影光学系の像性能を高め、それによってより極限に近い露光性能を得ることができるようになる。しかもこのような投影レンズの駆動は、ステージ動作、露光動作と同期させて行なうことがある。
以下の実施形態による露光装置の防振制御では、上記のように投影レンズを駆動する際に生じる駆動反力を、投影光学系、定盤に制御力を加えるアクチュエータにより相殺するように制御する。これによって、像面の収差または倍率変化を補正するように投影レンズを駆動する際の駆動反力により生じる定盤および投影レンズシステムの振動を迅速に低減する。
特に最近では、露光装置の性能向上により、走査型露光装置において、ステージ装置の走査にあわせてレンズ駆動を行ないながら露光を行なう装置が開発されている。このような装置では、走査速度が向上に伴ってレンズ駆動も高速化されるため、レンズ駆動により生じる駆動反力も大きくなる。これに対して、以下に説明する実施形態によれば、より厳しくなる装置動作条件にも対応して、従来以上に静寂に振動環境を実現することが可能であり、より良好な振動制御性能、さらには、半導体露光装置の露光性能を実現することが可能となる。
[第1実施形態]
図1は第1実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の露光装置は、装置設置基礎100の上に設置される、第1の基礎構造物5及び第2の基礎構造物3からなる基礎構造物を有する。基礎構造物は、パレットやベースフレームなどと称されることもある。ウエハステージ装置42を搭載するステージ定盤41は、防振支持機構4を介して第1の基礎構造物5に設置されている。また、ステージ定盤41には、回路パターンで露光されるシリコンウエハが載置されるウエハステージ装置42が設置されている。
更に、第2の基礎構造物3には、防振支持機構2を介して、鏡筒定盤1が設置されている。鏡筒定盤1は、レチクルステージ装置32が設置されるレチクルステージ定盤31と、投影レンズシステム10を搭載している。投影レンズシステム10は、レチクルステージ装置32に載置された原版(以下、レチクル33)の回路パターンをシリコンウエハに投影露光するための光学系である。
尚、本実施形態の半導体露光装置では、防振支持機構4,2は基礎構造物に設置されているが、装置設置基礎100に直接設置される場合もある。
基礎構造物3,5は、防振支持機構4や防振支持機構2に搭載された機器相互や、防振支持機構4や防振支持機構2上には搭載されていない他の機器(不図示)との相対位置関係を維持するための基準として機能する。また、基礎構造物3,5は、当該半導体露光装置の全体を載置して、一括して搬送するための基礎部材としても機能することもある。
投影光学系としての投影レンズシステム10は、レチクルステージ装置32とウエハステージ装置42との間に配置される。照明光学系6aからレチクル33に照射され、レチクル33を透過した露光光は、投影レンズシステム10を介してウエハステージ装置42上のシリコンウエハに投影される。こうして、レチクル33上の回路パターンが、ウエハステージ装置42上のシリコンウエハに投影され、シリコンウエハに回路パターンが形成される。
半導体露光装置は、その露光方式により一括露光型(ステッパ)、走査露光型(スキャナ)などに分類される。一括露光型の装置の場合は、ウエハステージ装置42をステップ&リピートとよばれる間欠的な動作方式で逐次駆動しながら、ある一定の露光エリア、例えば、ICなどの集積回路の1個分のエリアを一括して露光する。一方、走査露光型の装置の場合は、ウエハステージ装置42とレチクルステージ装置32を同期動作させ、レチクル上の回路パターンをウエハ上に走査露光する。
なお、最近のウエハステージ装置42は、高性能化により、所定性能を達成するために防振支持機構4を必要としない場合がある。そのような装置では、装置設置基礎100或いは第1の基礎構造物5の上に、防振支持機構4を介さずに、ステージ定盤41、ウエハステージ装置42が設置されることになる。
また、同様にレチクルステージ装置32の高性能化も進んでいる。そのような高性能なレチクルステージ装置32を適用する場合は、投影レンズシステム10や鏡筒定盤1とは別の、防振支持機構2によって支持されていない構造体にレチクルステージ装置32を搭載する場合もある。
以下の実施形態では、投影レンズシステム10に組み込まれた投影レンズのいくつかが駆動される際に、投影レンズシステム10を搭載する鏡筒定盤1への駆動反力の影響を低減し、該鏡筒定盤1の振動を低減・抑制する半導体露光装置を説明する。
図1に示されるように、第1実施形態の半導体露光装置は、投影レンズシステム10をはじめとする当該装置の嫌振機器を搭載する鏡筒定盤1を防振支持機構2により防振支持する構成を有する。また、この半導体露光装置は、鏡筒定盤1に制御力を加えるアクチュエータ21を備える。投影レンズシステム10は鏡筒定盤1によって支持されているので、アクチュエータ21は、鏡筒定盤1を介して投影レンズシステム10に制御力を加える。尚、鏡筒定盤1の防振支持機構及びアクチュエータに関しては、図1では図示の便宜上、それぞれ、2つの防振支持機構2および2つアクチュエータ21を示している。しかしながら、実際の装置においては、図示しないものを含め、防振支持機構2及びアクチュエータ21はそれぞれ3つ以上とすることが望ましい。より具体的には、鏡筒定盤1の周辺の3箇所以上に防振支持機構2とアクチュエータ21を構成し、かつ、鉛直・水平あわせて6自由度の剛体運動を制御可能なように配置することが望ましい。なお、鏡筒定盤1の位置・姿勢・振動に関する要求によっては、鉛直方向の3自由度だけに作用するように防振支持機構2及びアクチュエータ21を配置することも可である。尚、防振支持機構2、アクチュエータ21は、第2の基礎構造物3の上に搭載されており、第2の基礎構造物3は装置設置基礎100に設置された第1の基礎構造物5に設置されている。但し、これら第1の構造物5及び第2の構造物3をそれぞれ個別に装置設置基礎100に設置する構成とすることも可能である。
図1に示すように、投影レンズシステム10は、ウエハステージ装置42の上方に配置される。そして、投影レンズシステム10の上方には、レチクルステージ定盤31が配置され、レチクルステージ定盤31にはレチクル33を載置してその位置決め制御を行なうレチクルステージ装置32が搭載されている。また、さらにその上方には、回路パターンの露光のための照明光を照射するための照明光学系6aを有する照明系6が配置されている。
上述したように、レチクルステージ定盤31、レチクルステージ装置32、および、照明系6は、図示のように鏡筒定盤1に剛に締結される形で設置されても良いし、鏡筒定盤1とは別に装置設置基礎100から支持されている構造物に設置されても良い。
投影レンズシステム10は、投影レンズを駆動するレンズ駆動機構としての駆動レンズユニット11を有する。駆動レンズユニット11は、ウエハステージ装置42やレチクルステージ装置32の動作と同期して、或いはその他の装置環境的な要因に応じて、像面の収差または倍率変化を補正するように動作する。駆動レンズユニット11は、投影レンズ11a、投影レンズ11aの姿勢を変化させるレンズ駆動部11b、投影レンズ11aの姿勢を検出するレンズセンサ11cを具備する。駆動レンズユニット11は、投影レンズシステム10に構成された複数枚数の投影レンズのうち、少なくとも1枚のレンズに構成されている。なお、図1では、簡単のため投影レンズシステム10内に1つの駆動レンズユニット11しか示していないが、実際には、投影レンズシステム10は駆動レンズユニット11を含めた複数の投影レンズを有する。また、投影レンズシステム10に複数の駆動レンズユニット11が設けられても良い。
駆動レンズユニット11の駆動は、制御部7により制御される。制御部7の詳細は図2により後述する。制御部7(図2のレンズ制御部71)は、像面の収差または倍率変化を補正するべく駆動レンズユニット11を駆動するためのレンズ駆動信号を生成し、これをレンズ駆動回路9に出力する。レンズ駆動回路9は、制御部7(図2のレンズ制御部71)から入力したレンズ駆動信号に基づいて駆動レンズユニット11を駆動する。こうして、レンズ制御部71は駆動レンズユニット11を制御する。
また、制御部7(図2の振動制御部72)は、鏡筒定盤1の振動を検出する振動検出センサ22からの信号及び上記レンズ駆動信号に対して補償演算を施してアクチュエータ21を駆動するアクチュエータ駆動信号を生成する。アクチュエータ駆動回路8は、制御部7(図2の振動制御部72)から入力したアクチュエータ駆動信号に応じて対応するアクチュエータ21を駆動する。即ち、制御部7は、上記のレンズ駆動信号に基づいて、駆動レンズユニット11による投影レンズ11aの駆動に起因する振動を低減するようにアクチュエータ21を駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成し、アクチュエータ21を制御する。
振動検出センサ22は、鏡筒定盤1の振動を検出する。また、アクチュエータ21としては、駆動信号に対して良好な応答性能を示す、リニアモータなどの電磁駆動アクチュエータを用いることができる。
鏡筒定盤1に制御力を加えるアクチュエータ21は、基本的には、鏡筒定盤1に対して鉛直方向に制御力を加えるアクチュエータと、水平方向に制御力を加えるアクチュエータとを含む。ただし、構成上実質的に制御力を加える必要のない方向があれば、当該方向のみに関わるアクチュエータは省略することができる。
鏡筒定盤1を防振支持する防振支持機構2として、空気ばねとその内部圧力を調整する電空比例弁などからなる空気圧駆動式アクチュエータを用いることができる。この場合、防振支持機構2は、鏡筒定盤1の基準位置に対する変位を検出する変位検出センサと、鏡筒定盤1の速度または加速度を検出する振動検出センサの出力信号の少なくとも一方に基づいて空気圧駆動式アクチュエータを制御する。こうして、空気圧駆動式アクチュエータにより鏡筒定盤1の振動を低減する。より具体的には、制御部7は、変位検出センサ及び/又は振動検出センサからの検出信号に基いて、鏡筒定盤1の振動を低減するための補償演算を行い、その補償演算結果に基づいて空気圧駆動式アクチュエータを制御する。つまり、変位検出センサ、振動検出センサ、制御部7、空気圧駆動式アクチュエータ等により、鏡筒定盤1の位置・姿勢を所定の状態に正しく維持するとともに、鏡筒定盤1の振動を能動的に制御する、能動除振装置が防振支持機構2として構成されている。
尚、防振支持機構2として能動除振装置を適用する場合、振動検出センサ22の出力信号に基づく鏡筒定盤1の振動制御に用いられるアクチュエータ21を防振支持機構2として、或いはその一部として用いることができる。
図2は、制御部7の構成を詳細に示すブロック図である。制御部7は、レンズ制御部71と振動制御部72を有する。図3は制御部7の動作を説明するフローチャートである。
レンズ制御部71は、レンズセンサ11cからの投影レンズ11aの姿勢を示す信号、レチクルステージ装置32の動作状態を示すレチクル駆動情報34、上位システムからのコマンド15を入力する(S301)。そして、レンズ制御部71は、これら入力された信号や情報に基づいて、駆動レンズユニット11に、像面の収差または倍率変化を補正させるためのレンズ駆動信号を生成する(S302)。レンズ制御部71で生成されたレンズ駆動信号は、レンズ駆動回路9と振動制御部72へ送られる(S303)。
振動制御部72は、振動検出センサ22からの検出信号を入力し(S311)、この検出信号に基づき、鏡筒定盤1の振動を適切な状態に制御するべくアクチュエータ21を駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成する補償演算を行なう(S312)。また、振動制御部72は、レンズ制御部71より出力されたレンズ駆動信号を入力する(S313)。振動制御部72は、レンズ駆動信号に補償演算を施して、駆動レンズユニット11(投影レンズ11a)の駆動により発生する反力を実質的に打ち消すような制御力をアクチュエータ21に発生させるためのアクチュエータ駆動信号を生成する(S314)。次に、振動制御部72は、S312で生成したアクチュエータ駆動信号とS314で生成したアクチュエータ駆動信号を合成してアクチュエータ21の各々を駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成する(S315)。そして、振動制御部72bは、S315で得られたアクチュエータ駆動信号を対応するアクチュエータ駆動回路8に出力する(S316)。アクチュエータ駆動回路8は、振動制御部72から供給されたアクチュエータ駆動信号に基づいて対応するアクチュエータ21を駆動し、鏡筒定盤1に生じた振動を低減する。
以下、上記半導体露光装置による防振の作用について詳細に説明する。
駆動レンズユニット11のレンズ駆動部11bが、レンズ制御部71からのレンズ駆動信号に基づき駆動されると、投影レンズ11aの姿勢は、当該レンズ駆動信号に応じて変化する。この際、投影レンズ11aの姿勢を変化させるための駆動の反作用は、投影レンズシステム10、および、それを搭載した鏡筒定盤1に伝わり、これらに振動を発生させる。
通常、投影レンズ11aの駆動力は比較的小さい。しかしながら、この種の分野で要求される微振動レベルは極めて小さいため、投影レンズ11aの駆動に起因した振動が、鏡筒定盤1に搭載された他の機器、とりわけ露光装置を構成する各種計測系や、投影レンズシステム10に影響を与えかねない。本実施形態による装置では、このような駆動レンズユニット11からの駆動反力を、鏡筒定盤1に制御力を加えるアクチュエータ21によって実質的に相殺することにより、鏡筒定盤1の振動を低減している。
具体的には、上述したように、駆動レンズユニット11を駆動するためにレンズ制御部71で生成されるレンズ駆動に関する情報を振動制御部72に送る。ここで送られる情報は、レンズ駆動信号や、レンズ駆動の開始・停止のタイミング、各種駆動方法に関する情報の少なくともいずれかを含む。振動制御部72は、レンズ制御部71から受け取ったこれらの情報に基づき、レンズ駆動によって鏡筒定盤1に振動が生じることがないようにアクチュエータ21を駆動するための駆動信号を生成する。
振動制御部72は、例えばレンズ制御部71から受け取った信号がレンズ駆動信号であった場合、まず、当該駆動信号からレンズ駆動部11bで生じる制御力を算出する。この際の制御力の算出では、レンズ駆動部11bへの駆動信号から制御力までのダイナミクスを考慮する。レンズ駆動部11bで発生する制御力が、レンズ駆動信号に対して考慮すべき周波数領域内では実質遅れの無い比例関係であれば、駆動信号と駆動ゲインを参照してアクチュエータ駆動信号を生成すればよい。一方、制御力が駆動信号に対して有意な遅れを有する場合は、その遅れ分を補正するような位相進み補償演算などが考慮されることになる。振動制御部72は、こうして算出したレンズ駆動部11bの制御力に対して適切なゲイン処理・フィルタ処理を施すことで、当該制御力を実質的に相殺するためのアクチュエータ21の駆動信号を生成する。
なお、アクチュエータ21が応答性の優れた電磁アクチュエータであれば、アクチュエータ21への駆動信号をほとんど遅れのない制御力とみなすことができる。従って、算出されたレンズ駆動部11bの制御力に適切なゲインを乗じた信号をアクチュエータ駆動信号としてもよい。
尚、上記ではレンズ駆動信号を用いてレンズ駆動の反力に起因した振動を防止したが、レンズ駆動信号以外の信号を用いることも可能である。例えば、レンズ駆動の結果、鏡筒定盤1がどのように揺らされるかをモニタし、その状況をもとに、振動を打ち消す駆動信号を生成するようレンズ制御部71からの信号に応じた処理を予め用意しておく等の方法があげられる。より具体的には、実測に基づいてレンズ駆動信号とアクチュエータ駆動信号を予め対応付けてテーブル等により保持しておくことが挙げられる。
更に振動制御部72は、振動検出センサ22から鏡筒定盤1の振動を表す信号を入力し、当該信号に基づいて、検出された振動を低減するためのアクチュエータ駆動信号を生成する。
従って、振動制御部72では、
(1)レンズ駆動に基づく補償信号(S314で得られる、レンズ駆動に起因する振動を低減するためのアクチュエータ駆動信号)と、
(2)振動検出センサ22からの信号に基づく補償信号(S312で得られる、検出された振動を低減するためのアクチュエータ駆動信号)とが得られる。
そして、振動制御部72は、これら補償信号を合成してアクチュエータ駆動信号を生成し(S315)、アクチュエータ駆動回路8に送る。アクチュエータ駆動回路8は、制御部7(振動制御部72)からのアクチュエータ駆動信号に基づき、対応するアクチュエータ21を駆動する。アクチュエータ21の駆動により、結果として、レンズ駆動部11bによる投影レンズシステム10や鏡筒定盤1への作用力が相殺され、投影レンズシステム10や鏡筒定盤1の振動が、該制御構成を用いていない場合に比較して格段に低減される。
以上のように、第1実施形態によれば、像面の収差または倍率変化を補正するように投影レンズを駆動する際に、当該レンズ駆動の駆動反力により生じる鏡筒定盤1および投影レンズシステム10の振動を迅速に低減することが可能である。
[第2実施形態]
制御部7において、レンズ制御部71からの情報として、レンズ駆動に関する情報を投影レンズ11aの並進・回転の剛体運動モードごとに得ることで、さらに精度よく、かつ、見通しよく、振動制御が可能となる。即ち、レンズや鏡筒定盤の剛体運動挙動(X、Y、Z、θx、θy、θz)ごとに制御調整を行なえるため、物体挙動にあわせた調整を可能とする。第2実施形態では、そのような制御部7について説明する。
図4は、第2実施形態による制御部の構成例を示すブロック図である。図2に示した第1実施形態の構成と区別するために、制御部、レンズ制御部、振動制御部にそれぞれ7b、71b、72bの参照番号を付してある。
制御部7bにおいて、レンズ制御部71bがレンズ駆動のためのレンズ駆動信号を生成するところまでは第1実施形態(図2)と同様であるが、振動制御部72bに提供されるレンズ駆動信号の形態が異なる。即ち、第2実施形態のレンズ制御部71bは、レンズ駆動信号を並進・回転の剛体運動モードごとの信号に分けて、振動制御部72bへ送る。図3では、そのような駆動信号の例として、鉛直並進Zの駆動信号と、相互に直交する水平X・Y軸まわりの回転θx、θyの駆動信号が示されている。
振動制御部72bは、受け取った運動モードごとの信号にそれぞれ補償演算を施し、鏡筒定盤1に、投影レンズ11aの駆動により生じる反力を抑制する制御力をアクチュエータ21に発生させるべく駆動信号を分配(推力配分演算)する。この際、振動制御部72bは、複数個配置されたアクチュエータ21に対して、鏡筒定盤1のZ、θx、θyの運動方向に所定の制御力が加えられるように、該運動モードごとの制御演算結果が分配される。尚、上記の推力分配演算は、鏡筒定盤1におけるアクチュエータ21の幾何配置情報などに基いて定式化され得る。
なお、図4では、鏡筒定盤1のZ、θx、θyの運動自由度を制御するため、少なくとも3個以上のアクチュエータを駆動する必要があるため、3つのアクチュエータ駆動回路を明示している。
以上のような第2実施形態の構成によれば、投影レンズ11aと鏡筒定盤1との姿勢の関係を捉えやすく、見通しよく双方の制御調整を行なうことが可能となり、結果的に、より良好な振動制御効果を得ることができる。
以上のように、第1、第2実施形態によれば、像面の収差または倍率変化を補正するように投影レンズを駆動する際、このレンズ駆動の駆動反力により生じる定盤および投影レンズの振動を迅速に低減することが可能である。特に最近では、露光装置の性能向上により、レチクルとウエハを同期走査する走査型露光装置において、ステージ装置の走査にあわせてレンズ駆動を行ないつつ露光を行なう装置が登場しつつある。このような装置では、走査速度が向上すれば、レンズ駆動反力も大きくなる。上記各実施形態によれば、より厳しくなる動作条件にも対応して、従来以上に静寂に振動環境を実現することが可能であり、より良好な振動制御性能、さらには、半導体露光装置の露光性能を実現可能である。即ち、レチクルステージ装置32とウエハステージ装置42の同期走査にあわせて投影レンズを駆動するように駆動レンズユニット11を制御した場合でも、その駆動反力に起因する振動を良好に低減できる。
なお、第1、第2実施形態では、投影レンズシステム10が鏡筒定盤1に搭載されるものとして説明したがこれに限られるものではない。例えば、明確なかたちの鏡筒定盤1がなく、防振支持機構2、アクチュエータ21が直接、投影レンズシステム10に作用するものであっても、第1、第2実施形態を適用して制御可能であることは明らかである。即ち、アクチュエータ21は、投影レンズシステム10に対して直接的又は間接的に制御力を加えるものであればよい。
更に、アクチュエータ21が投影レンズシステム10に設けられた質量体を駆動することにより、投影レンズの駆動反力に起因する振動を低減するようにしてもよい。尚、この場合、質量体を投影レンズの駆動方向と同一の自由度方向で且つ逆方向に動作する慣性負荷とすれば、投影レンズを駆動するためのレンズ駆動信号でもって質量体を駆動させることにより、投影レンズの駆動反力に起因する振動を低減することができる。よって、振動制御部72によって、アクチュエータ21の投影レンズの駆動に対応した駆動信号の算出を省略することができる。この点については、第3実施形態(図6)において後述する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態では、駆動レンズユニット11において投影レンズ11aの駆動時に発生する反力を吸収するための構成を設ける。
図5は第3実施形態による投影レンズシステムの構成例を示す図である。尚、図5では、第1実施形態の投影レンズシステム10と区別するため、投影レンズシステム10bと記載する。第1実施形態と同様に、投影レンズシステム10bは、防振支持機構2によって防振支持された鏡筒定盤1に支持されている。
投影レンズシステム10bは、第1実施形態と同様に、投影レンズ11a、レンズ駆動部11b、レンズセンサ11cを有する駆動レンズユニット11を備える。駆動レンズユニット11の各部の機能、動作は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態における半導体露光装置の投影レンズシステム10bは、更に、投影レンズ11aがレンズ駆動部11bによって駆動される際に、該レンズ駆動部11bと同一自由度方向で逆方向に移動する慣性負荷12aが装着されている。
第3実施形態では、レンズ駆動部11bが投影レンズ11aに制御力を加える際に生じる反作用力を投影レンズシステム10bや鏡筒定盤1ではなく、慣性負荷12aに伝えるように、レンズ駆動部11bを構成する。この場合、レンズ駆動部11bは、投影レンズ11aと慣性負荷12aとの間に力を作用させるようにアクチュエータを配置する。即ち、レンズ駆動部11bは、投影レンズ11aを駆動すると共に慣性負荷12aを投影レンズ12aの駆動方向とは逆方向に駆動する。ここに用いるアクチュエータとしては、電磁駆動のリニアモータなど、その駆動信号に比例して力を発生するタイプのアクチュエータが好適である。
第1実施形態で説明したように、レンズ制御部71は、レンズセンサ11cで検出した投影レンズ11aの位置・姿勢の情報などに基づいて得られた補償演算結果により、レンズ駆動部11bを制御する。この際、レンズ駆動部11bは、投影レンズ11aと慣性負荷12aとの間に力を作用させるように配置されているために、その駆動反力は投影レンズシステム10bや鏡筒定盤1ではなく、慣性負荷12aに伝えられる。その結果、レンズ駆動反力の投影レンズシステム10bや鏡筒定盤1への伝達量は大幅に低減され、それらに生じる振動を小さく抑えることが可能となる。この場合、振動制御部72による、駆動レンズユニット11の駆動反力を低減するための駆動信号の生成(S313〜S315)を省略することができる。
なお、慣性負荷12aは、レンズ駆動部11bの反作用力ではなく、図6のように、レンズ制御部71からの信号に基いて、慣性負荷駆動部12bによって駆動される構成としてもよい。この場合、レンズ駆動部11bの極力近くに、慣性負荷駆動部12bを配置し、双方が生じる制御力が実質的に等価となるように制御することが望ましい。図6に示される構成は、慣性負荷12aを機器配置設計の制約などからレンズ駆動部11bと一体的に構成できないような場合に有効である。この場合も、慣性負荷12aはレンズ駆動信号に従って駆動されるので、振動制御部72による、駆動レンズユニット11の駆動反力を低減するための駆動信号の生成(S313〜S315)を省略することができる。
尚、上記説明では、駆動レンズユニット11や慣性負荷12a、慣性負荷駆動部12bをひとつの制御軸の部分のみをとりあげて説明した。しかし、実際のレンズ駆動においては、これらを複数組み合わせて配置する場合が多く、上記の構成をそのような形で適用した場合も本発明の範囲内にはいることはいうまでもない。
また、本発明は、半導体露光装置に構成されるレンズ駆動機構、除振装置、および、その制御方法として利用可能である。
次に上記説明した露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図7は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す。ステップS11(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップS12(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップS13(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハ基板を製造する。
ステップS14(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップS15(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップS14によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組立て工程を含む。ステップS16(検査)ではステップS15で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップS17)する。
前工程と後工程はそれぞれ専用の別の工場で行い、これらの工場毎に上記説明した遠隔保守システムによって保守がなされる。また前工程工場と後工程工場との間でも、インターネットまたは専用線ネットワークを介して生産管理や装置保守のための情報がデータ通信される。
図8は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップS21(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を成膜する。ステップS23(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップS25(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップS26(露光)では上記説明したX線露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップS27(現像)では露光したウエハを現像する。ステップS28(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップS29(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
第1実施形態による半導体露光装置の概略構成を示す図である。 第1実施形態による制御部の構成例を示すブロック図である。 第1実施形態による制御部の動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態による制御部の構成例を示すブロック図である。 第3実施形態による投影レンズシステムの構成を模式的に示す図である。 第3実施形態による投影レンズシステムの構成を模式的に示す図である。 半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。 図7に示したウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。

Claims (10)

  1. 投影レンズを駆動するレンズ駆動機構を有する投影光学系を介してレチクルを透過した露光光によりウエハを露光する露光装置であって、
    前記レンズ駆動機構のためのレンズ駆動信号を生成し、前記レンズ駆動機構を制御するレンズ制御手段と、
    前記投影光学系に直接的又は間接的に制御力を加えるアクチュエータと、
    前記レンズ駆動信号に基づいて、前記レンズ駆動機構による前記投影レンズの駆動に起因する振動を低減するように前記アクチュエータを駆動するためのアクチュエータ駆動信号を生成し、前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御手段とを備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記投影光学系を支持する定盤と、
    前記アクチュエータを含み、前記定盤を防振支持する支持手段とを更に備え、
    前記アクチュエータは前記定盤を介して前記投影光学系に制御力を加えることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記アクチュエータは、前記投影光学系に装着された質量体を移動させることにより、前記投影光学系に制御力を加えることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記アクチュエータ制御手段は、前記アクチュエータによって前記レンズ駆動機構の駆動反力と等価な制御力が前記投影光学系に加えられるように前記アクチュエータ駆動信号を生成することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の露光装置。
  5. 前記アクチュエータ制御手段は、前記レンズ駆動信号を並進及び回転の剛体運動モードに分け、剛体運動モードごとに補償演算を施して前記アクチュエータ駆動信号を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 投影レンズを駆動するレンズ駆動機構を有した投影光学系を介してレチクルを透過した露光光によりウエハを露光する露光装置であって、
    前記レンズ駆動機構のためのレンズ駆動信号を生成し、前記レンズ駆動機構を制御するレンズ制御手段と、
    前記レンズ駆動機構により前記投影レンズが駆動される際に、前記投影レンズの駆動方向と同一自由度方向で且つ逆方向に動作するように、前記投影光学系に設けられた慣性負荷とを備えることを特徴とする露光装置。
  7. 前記レンズ駆動信号に基づいて、前記慣性負荷を駆動する駆動機構を更に備えることを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記レンズ制御手段は、像面の収差または倍率変化を補正するように前記レンズ駆動信号を生成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の露光装置。
  9. レチクルを載置するレチクルステージ装置と、
    ウエハを載置するウエハステージ装置と、
    前記レチクルステージ装置と前記ウエハステージ装置を相互に同期して走査させながら、前記レチクル上のパターンを前記投影光学系を介して前記ウエハに投影するように、前記レチクルステージ装置及び前記ウエハステージ装置の移動を制御するステージ制御手段とを更に備え、
    前記レンズ制御手段は、前記レチクルステージ装置と前記ウエハステージ装置の同期走査にあわせて前記投影レンズを駆動するように前記レンズ駆動機構を制御することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の露光装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の露光装置により基板を露光するステップと、
    前記露光された基板を現像するステップとを備えることを特徴とするデバイス製造方法。
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