JP2008225329A - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】未現像トナー及び逆極性粒子を回収する現像装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーとキャリアと荷電粒子とを含む現像剤を用いる現像装置であって、当該現像装置は、供給ローラと、現像ローラと、未現像トナーを搬送する回収ローラと、供給ローラが保持している現像剤中のトナーを現像ローラに移動させる第1の電界形成手段と、現像ローラが保持しているトナーを静電潜像担持体の静電潜像に移動させる第2の電界形成手段と、現像ローラが保持している未現像トナーを回収ローラに移動させる第3の電界形成手段と、を備えており、回収ローラが現像ローラに対して離間しており、現像ローラ電位の平均値をVBavg、回収ローラ電位の平均値をVRavg、現像ローラと回収ローラとの間隙をDsrとするとき、−1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、及び当該画像形成装置に使用される現像装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に採用されている現像方式として、現像剤の主成分としてトナーのみを用いる一成分現像方式と、現像剤の主成分としてトナー及びキャリアを用いる二成分現像方式と、が知られている。
一成分現像方式の現像装置は、トナーを担持して搬送するローラ状のトナー像担持部材と該トナー像担持部材のトナー担持面に接触する摩擦荷電部材を備えている。トナー担持部材に担持されているトナーは、摩擦荷電部材の接触位置を通過する際、摩擦荷電部材と摩擦接触して薄層化されると共に所定の極性に帯電される。このように、一成分現像装置は、トナーの帯電を摩擦荷電部材との摩擦接触によって行っていることから、構成が簡単・小型・安価であるという利点がある。しかしながら、摩擦荷電部材の接触位置で強いストレスを受けることからトナーが劣化し易く、そのためにトナーの帯電性が比較的早期に損なわれる。また、トナー担持部材と摩擦荷電部材との接触圧によって両者にトナーが徐々に付着するため、トナーを帯電する能力が低下し、結果的に、現像装置の寿命が比較的短くなる。
二成分現像方式の現像装置では、トナーとキャリアとを摩擦接触させることによって両者を所定の極性に荷電させるために、トナーの受けるストレスが一成分現像装置に比べて少ない。キャリアも、その表面積がトナーに比べて大きいことから、トナーが付着して汚れることも少ない。しかしながら、2成分現像方式では、磁気ブラシを直接に像担持体に接触させて現像するため、ブラシによる掃きムラが生じて摺刷ノイズが画像に現れるという不具合があった。
上述したような一成分現像方式及び二成分現像方式の双方の利点を生かすという観点から、トナーの帯電はストレスの小さい二成分現像方式で行い、静電潜像の現像はかぶりの問題が比較的少ない一成分現像方式で行う、いわゆるハイブリッド現像方式の現像装置が特許文献1,2に記載されている。このハイブリッド現像方式では、比較的大粒径のトナーが選択的にトナー担持体から静電潜像に供されやすいために、連続印刷を行うと高電位に帯電した比較的小粒径のトナーがトナー担持体上に堆積して選択現像が起こりやすく、形成される画像に濃度低下が起こる傾向があった。そのため、トナー担持体上においてトナーが現像に供されなかった部分(現像残部)と現像に供されて消費された部分(現像部)があると、現像残部のトナーのうち現像剤担持体上の磁気ブラシによって機械的に掻き取られやすい低帯電トナーのみが回収され、高帯電トナーが残ったままになる一方で、現像部に対しては磁気ブラシから平均的な帯電量のトナーがトナー担持体に新たに供給されるために、前回の現像画像の一部が次回の現像時に残像(メモリー画像)として現れる現象、いわゆる履歴現象が発生しやすいという不具合がある。
上述したハイブリッド現像方式における履歴現象を解消するためには、現像領域を通過した後の位置でトナー担持体又は現像ローラからのトナー回収性を高める必要がある。このため、特許文献3では、現像ローラから未現像トナーを回収する回収ローラを設け、当該回収ローラに対して回収バイアスを印加して未現像トナーを回収する現像装置が開示されている。特許文献3の現像装置では、未現像トナーだけを目的としているために、大きな回収バイアスが印加されている。
しかしながら、トナーには流動性を高めるためや帯電量の調整のために微粒子が外添剤として外添されている。したがって、特許文献3に開示された回収バイアスによって未現像トナー及びトナーと同極性の微粒子を回収することは可能であるが、未現像トナーと逆極性の微粒子を回収することはできない。その結果、現像トナーと逆極性の微粒子が現像ローラ上に残り、印刷枚数を重ねると、逆極性の微粒子が現像ローラ上に薄く付着するいわゆるフィルミング現象が発生するために、現像剤の搬送量の低下を招いて高品質な画像を維持できないという問題がある。
特開昭56−40862号公報 特開2006−308687号公報 特開2005−3811号公報
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤のキャリアに長期に亘って安定したトナー帯電性を付与し得るように、未現像トナー及びトナーと逆極性の粒子(以下、未現像トナー等という。)を回収する現像装置及び画像形成装置を提供することである。
課題を解決するための手段および作用・効果
前記技術的課題を解決するために、本発明によれば、
第1の極性に帯電されるトナーと、
摩擦接触によって前記トナーの第1の極性とは逆の第2の極性に帯電されるキャリアと、
前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され、前記トナーの表面から分離したあとに前記キャリアの表面に保持される第2の極性に帯電された荷電粒子と、を含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、当該現像装置は、
前記現像剤を搬送する供給ローラと、
第1の領域を介して前記供給ローラに対向し、第2の領域を介して前記静電潜像担持体に対向して、前記トナーを搬送する現像ローラと、
前記現像ローラに対向するとともに、静電潜像担持体上での静電潜像の可視像化に供されなかった未現像トナーを搬送する回収ローラと、
前記供給ローラに対して供給ローラ電位を印加するとともに前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加することによって第1の電界を形成して、前記供給ローラが保持している現像剤中のトナーを前記現像ローラに移動させる第1の電界形成手段と、
前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記静電潜像担持体に対して潜像電位を印加することによって第2の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記トナーを前記静電潜像担持体の静電潜像に移動させて前記静電潜像を可視像化する第2の電界形成手段と、
前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記回収ローラに対して回収ローラ電位を印加することによって第3の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記未現像トナーを前記回収ローラに移動させる第3の電界形成手段と、を備えており、
前記回収ローラが前記現像ローラに対して離間しており、
前記現像ローラ電位の平均値をVBavg、前記回収ローラ電位の平均値をVRavg、前記現像ローラと回収ローラとの間隙をDsrとするとき、
−1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たすことを特徴とする現像装置が提供される。
請求項1に係る現像装置は、回収ローラが現像ローラに対して離間配設されていて、回収ローラが、現像ローラ上に保持されている未現像トナー等を非接触で掻き取ることのできるいわば非接触掻き取りタイプのものである。非接触で未現像トナー等を掻き取る際に、現像ローラと回収ローラとの間に、トナー回収だけを目的にした従来技術のものよりも比較的小さな所定電界を印加することによって、現像ローラ上に保持された未現像トナー等が移動しやすくなって、上記回収ローラのトナー掻き取り能力をさらに向上させることができる。
回収ローラは、磁極の磁力線に沿って形成されている磁気ブラシによって未現像トナー等を非接触で掻き取ることのできるマグネットローラから構成されている。
マグネットローラ内部に配設された互いに引き合う磁極対から形成された磁気ブラシによって未現像トナー等が非接触で掻き取られるが、磁気ブラシによるトナーせき止め能力をさらにアップさせるために、回収ローラと前記現像ローラとが対向する前記現像ローラの対向部の内部にも、前記回収ローラの磁極と逆の磁極が配置されていることが好ましい。
回収された未現像トナー等を、静電潜像担持体の方向にすなわち現像剤容器とは反対方向に回転搬送させると、現像装置の外方に搬送させることになるために、トナー飛散の問題が発生する。そこで、回収された未現像トナー等が現像装置の内部に搬送されるように、現像ローラと前記回収ローラとが、対向する領域において互いに反対方向に回転することが好ましい。
また、本発明によれば、
第1の極性に帯電されるトナーと、
摩擦接触によって前記トナーの第1の極性とは逆の第2の極性に帯電されるキャリアと、
前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され、前記トナーの表面から分離したあとに前記キャリアの表面に保持される第2の極性に帯電された荷電粒子と、を含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、当該現像装置は、
前記現像剤を搬送する供給ローラと、
第1の領域を介して前記供給ローラに対向し、第2の領域を介して前記静電潜像担持体に対向して、前記トナーを搬送する現像ローラと、
前記現像ローラに対向するとともに、静電潜像担持体上での静電潜像の可視像化に供されなかった未現像トナーを搬送する回収ローラと、
前記供給ローラに対して供給ローラ電位を印加するとともに前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加することによって第1の電界を形成して、前記供給ローラが保持している現像剤中のトナーを前記現像ローラに移動させる第1の電界形成手段と、
前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記静電潜像担持体に対して潜像電位を印加することによって第2の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記トナーを前記静電潜像担持体の静電潜像に移動させて前記静電潜像を可視像化する第2の電界形成手段と、
前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記回収ローラに対して回収ローラ電位を印加することによって第3の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記未現像トナーを前記回収ローラに移動させる第3の電界形成手段と、を備えており、
前記回収ローラが前記現像ローラに対して接触しており、
前記現像ローラ電位の平均値をVBavg、前記回収ローラ電位の平均値をVRavgとするとき、
−50V≦VRavg−VBavg≦50Vの関係を満たすことを特徴とする現像装置が提供される。
上記現像装置は、回収ローラが現像ローラに対して接触配置されていて、回収ローラが、現像ローラ上に保持されている未現像トナー等を接触して掻き取ることのできるいわば接触掻き取りタイプのものである。前述した非接触掻き取りタイプのものと同様に、接触して未現像トナー等を掻き取る際に、現像ローラと回収ローラとの間に、トナー回収だけを目的にした従来技術のものよりも比較的小さな所定電位差を設けることによって、現像ローラ上に保持された未現像トナー等が移動しやすくなって、上記回収ローラのトナー掻き取り能力をさらに向上させることができる。
例えば、回収ローラは、発泡性樹脂材料で形成されている。現像ローラ上に保持されている未現像トナー等は、発泡性樹脂材料と接触することによって機械的に掻き取られる。
また、回収ローラは、ブラシを備えている。現像ローラ上に保持されている未現像トナー等は、ブラシと接触することによって機械的に掻き取られる。
前述した非接触掻き取りタイプのものであれば、マグネットローラ内部に設けられた反発し合う磁極対から形成された反発磁界で、回収ローラに保持されている未現像トナー等を放出させることによって回収ローラをクリーンにすることが可能である。接触掻き取りタイプのものも、何からのトナー放出手段を設けなければ、掻き取られた未現像トナー等が蓄積されてトナー掻き取り能力が次第に低下してしまう。
そこで、第3の電界とは逆の極性の放出電界を現像ローラと回収ローラとの間に印加して、回収ローラに保持されている未現像トナーを所定のタイミング(例えば、非画像形成時に)で現像ローラに向けて放出させる。現像ローラ上に保持された未現像トナーを供給ローラに対向する領域まで搬送し、第一の電界と逆の極性の回収電界を印加して、未現像トナーを供給ローラに向けて放出させる。供給ローラ上に保持された未現像トナーを離脱させて未現像トナーを回収する。
第3の電界と同じ極性の放出電界を現像ローラと回収ローラとの間に印加して、回収ローラに保持されている未現像トナーに持着されている荷電粒子を所定のタイミング(例えば、非画像形成時に)で現像ローラに向けて放出させる。現像ローラ上に保持された荷電粒子を供給ローラに対向する領域まで搬送し、第一の電界と同じ極性の回収電界を印加して、荷電粒子を供給ローラに向けて放出させる。供給ローラ上に保持された荷電粒子を離脱させて未現像トナーを回収する。
上述した現像装置は、電子写真方式の画像形成装置に組み込んで使用される。
以下に、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明では、特定の方向を意味する用語(例えば、「上」、「下」、「左」、「右」、およびそれらを含む他の用語、「時計回り方向」、「反時計回り方向」)を使用するが、それらの使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明は限定的に解釈されるべきものでない。また、以下に説明する画像形成装置及び現像装置では、同一又は類似の構成部分には同一の符号を用いている。
図1、7乃至14を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明する。
〔1.画像形成装置〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子写真式画像形成装置1の画像形成に関連する部分を示す。画像形成装置1は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、およびそれらの機能を複合的に備えた複合機のいずれであってもよい。画像形成装置1は、静電潜像坦持体である感光体12を有する。実施形態において、感光体12は円筒体で構成されているが、本発明はそのような形態に限定されるものでなく、代わりに無端ベルト式の感光体も使用可能である。感光体12は、図示しないモータに駆動連結されており、モータの駆動に基づいて矢印方向に回転するようにしてある。感光体12の周囲には、感光体12の回転方向に沿って、帯電ステーション16、露光ステーション18、現像ステーション20、転写ステーション22、およびクリーニングステーション24が配置されている。
帯電ステーション16は、感光体12の外周面である感光体層を所定の電位に帯電する帯電装置26を備えている。実施形態では、帯電装置26は円筒形状のローラとして表されているが、これに代えて他の形態の帯電装置(例えば、回転型又は固定型のブラシ式帯電装置、ワイヤ放電式帯電装置)も使用できる。露光ステーション18は、感光体12の近傍又は感光体12から離れた場所に配置された露光装置28から出射された画像光30が、帯電された感光体12の外周面に向けて進行するための通路を有する。露光ステーション18を通過した感光体12の外周面には、画像光が投射されて電位の減衰した部分とほぼ帯電電位を維持する部分からなる、静電潜像が形成される。実施形態では、電位の減衰した部分が静電潜像画像部、ほぼ帯電電位を維持する部分が静電潜像非画像部である。現像ステーション20は、粉体現像剤を用いて静電潜像を可視像化する現像装置34を有する。現像装置34の詳細は後に説明する。転写ステーション22は、感光体12の外周面に形成された可視像を紙やフィルムなどのシート38に転写する転写装置36を有する。実施形態では、転写装置36は円筒形状のローラとして表されているが、他の形態の転写装置(例えば、ワイヤ放電式転写装置)も使用できる。クリーニングステーション24は、転写ステーション22でシート38に転写されることなく感光体12の外周面に残留する未転写トナーを感光体12の外周面から回収するクリーニング装置40を有する。実施形態では、クリーニング装置40は板状のブレードとして示されているが、代わりに他の形態のクリーニング装置(例えば、回転型又は固定型のブラシ式クリーニング装置)も使用できる。
このような構成を備えた画像形成装置1の画像形成時、感光体12はモータ(図示せず)の駆動に基づいて時計周り方向に回転する。このとき、帯電ステーション16を通過する感光体外周部分は、帯電装置26で所定の電位に帯電される。帯電された感光体外周部分は、露光ステーション18で画像光30が露光されて静電潜像が形成される。静電潜像は、感光体12の回転と共に現像ステーション20に搬送され、そこで現像装置34によって現像剤像として可視像化される。可視像化された現像剤像は、感光体12の回転と共に転写ステーション22に搬送され、そこで転写装置36によりシート38に転写される。現像剤像が転写されたシート38は図示しない定着ステーションに搬送され、そこでシート38に現像剤像が固定される。転写ステーション22を通過した感光体外周部分はクリーニングステーション24に搬送され、そこでシート38に転写されることなく感光体12の外周面に残存する現像剤が回収される。
〔2.現像装置〕
現像装置34は、第1の成分粒子である非磁性のトナー6と第2の成分粒子である磁性キャリアを含む2成分の現像剤2と、以下に説明する種々の部材を収容するハウジング42とを備えている。図面を簡略化することで発明の理解を容易にするため、ハウジング42の一部は削除してある。ハウジング42は感光体12に向けて開放された開口部を備えており、この開口部の近傍に形成された空間にトナー搬送部材である現像ローラ48が設けてある。現像ローラ48は、円筒状の部材であり、感光体12と平行に且つ感光体12の外周面と所定の現像ギャップ50を介して、回転可能に配置されている。
現像ローラ48の背後には、別の空間が形成されている。当該空間には、現像剤搬送部材である供給ローラ54が、現像ローラ48と平行に且つ現像ローラ48の外周面と所定の供給ギャップ56を介して配置されている。供給ローラ54は、回転不能に固定された磁石体58と、磁石体58の周囲を回転可能に支持された円筒スリーブ60と、を有するマグネットローラである。スリーブ60の上方には、ハウジング42に固定され、スリーブ60の中心軸と平行に伸びる規制板62が、所定の規制ギャップ64を介して対向配置されている。
磁石体58は、供給ローラ54の内面に対向して、供給ローラ54の中心軸方向に延在する複数の磁極を有する。実施形態では、複数の磁極は、規制板62の近傍にある供給ローラ54の上部内周面部分に対向する磁極S1、供給回収ギャップ56の近傍にある供給ローラ54の左側内周面部分に対向する磁極N1、供給ローラ54の下部内周面部分に対向する磁極S2、供給ローラ54の右側内周面部分に対向する、2つの隣接する同極性の磁極N2,N3を含む。
供給ローラ54の背後には、現像剤攪拌室66が形成されている。攪拌室66は、供給ローラ54の近傍に形成された前室と供給ローラ54から離れた後室を有する。前室には図面の表面から裏面に向かって現像剤を攪拌しながら搬送する前攪拌搬送部材である前スクリュー72が回転可能に配置され、後室には図面の裏面から表面に向かって現像剤2を攪拌しながら搬送する後攪拌部材搬送部材である後スクリュー74が回転可能に配置されている。図示するように、前室と後室は、両者の間に設けた隔壁76で分離してもよい。この場合、前室と後室の両端近傍にある隔壁部分は除かれて連絡通路が形成されており、前室の下流側端部に到達した現像剤が連絡通路を介して後室へ送り込まれ、また後室の下流側端部に到達した現像剤が連絡通路を介して前室に送り込まれるようにしてある。
ハウジング42の内部に配設された回収ローラ102は、円筒状の部材であり、現像ローラ48と平行に且つ現像ローラ48の外周面と所定の回収ギャップ108を介して、回転可能に配置されている。現像ローラ48に対して離間配置された回収ローラ102は、回転不能に固定された磁石体104と、磁石体104の周囲を回転可能に支持された円筒スリーブ106を有するマグネットローラである。磁石体104は、回収ローラ102の内面に対向して、回収ローラ102の中心軸方向に延在する複数の磁極を有する。実施形態では、複数の磁極は、現像ローラ48に対向する磁極N1、反時計回りに順に、磁極S2、2つの隣接する同極性の磁極N2,N3、磁極S1を含む。
このように構成された現像装置34の動作を説明する。画像形成時、図示しないモータの駆動に基づいて、現像ローラ48と供給ローラ54のスリーブ60とは、それぞれ矢印方向に回転する。前スクリュー72と後スクリュー74は、それぞれ矢印方向に回転する。これにより、現像剤攪拌室66に収容されている現像剤2は、前室と後室を循環搬送されながら、攪拌される。その結果、現像剤2に含まれるトナー6とキャリアが摩擦接触し、互いに逆の極性に帯電される。実施形態では、キャリアは正極性、トナー6は負極性に帯電されるものとする。キャリアはトナー6に比べて相当大きい。そのため、正極性に帯電したキャリアの周囲に、負極性に帯電したトナー6が、主として両者の電気的な吸引力に基づいて付着している。
図1に示すように、帯電された現像剤2は、前スクリュー72によって前室を搬送される過程で供給ローラ54に供給される。前スクリュー72から供給ローラ54に供給された現像剤2は、磁極N3の近傍で、磁極N3の磁力によって、スリーブ60の外周面に保持される。スリーブ60に保持された現像剤2は、磁石体58によって形成された磁力線に沿って磁気ブラシを構成しており、スリーブ60の回転に基づいて反時計周り方向に搬送される。規制板62の対向領域(規制領域86)で磁極S1に保持されている現像剤2は、規制板62により、規制ギャップ64を通過する量が所定量に規制される。規制ギャップ64を通過した現像剤2は、磁極N1が対向する、現像ローラ48と供給ローラ54が対向する領域(供給領域)90に搬送される。後に詳細に説明するように、供給領域90では、現像ローラ48とスリーブ60との間に形成された電界の存在により、キャリアに付着しているトナー6が現像ローラ48に電気的に供給される。また、回収領域92では、後に説明するように、現像に寄与することなく供給領域90に送り戻された現像ローラ48上の未現像トナー及び荷電粒子すなわち未現像トナー等7が、磁極N1の磁力線に沿って形成されている磁気ブラシによって掻き取られて、回収ローラ102のスリーブ106に回収される。磁性を有するキャリアは、磁石体58の磁力によってスリーブ60の外周面に保持されており、スリーブ60から現像ローラ48に移動することはない。
供給領域90で現像ローラ48上に保持されたトナー6は、現像ローラ48の回転と共に反時計周り方向に搬送され、感光体12と現像ローラ48が対向する現像領域96で、感光体12の外周面に形成されている静電潜像画像部に付着する。実施形態の画像形成装置1では、感光体12の外周面は帯電装置26で負極性の所定の潜像電位が付与され、露光装置28で画像光30が投射された静電潜像画像部が所定の電位まで減衰し、露光装置28で画像光30が投射されていない静電潜像非画像部はほぼ帯電電位を維持している。したがって、現像領域96では、感光体12と現像ローラ48との間に形成されている電界の作用を受けて、負極性に帯電したトナー6が静電潜像画像部に付着し、この静電潜像を現像剤像として可視像化する。
このようにして現像剤2からトナー6が消費されると、消費された量に見合う量のトナーが現像剤2に補給されることが好ましい。そのために、現像装置34は、ハウジング42に収容されているトナー6とキャリアの混合比を測定する手段を備えている。また、後室の上方にはトナー補給部が設けてある。トナー補給部は、トナー6を収容するための容器を有する。容器の底部には開口部が形成されており、この開口部に補給ローラが配置されている。補給ローラは図示しないモータに駆動連結されており、トナー6とキャリアの混合比を測定する手段の出力に基づいてモータが駆動し、トナー6が後室に落下補給するようにしてある。
図示しないモータの駆動に基づいて、現像ローラ48が反時計回りに回転し、回収ローラ102のスリーブ106が時計回りに回転していることから、両者は、対向する領域において互いに反対方向に回転する、いわゆるウイズ回転している。現像に供されなかった未現像トナー及び該未現像トナーに付随している荷電粒子(未現像トナー等7)は、現像ローラ48の外周面に保持されながら、回収ローラ102の近くまで搬送される。回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、磁極N1の磁力線に沿って形成されている磁気ブラシで掻き取られて、回収ローラ102のスリーブ106に回収される。回収領域92を通過した未現像トナー等7は、磁石体104の磁力に保持され、スリーブ106の回転と共に磁極S2の対向部を通過して磁極N2とN3の放出領域に到達すると、磁極N2とN3によって形成される反発磁界によってスリーブ106の外周面から放出され、前室内に存在する現像剤2に混合される。
〔3.現像剤〕
一般に、トナー6とキャリアを主成分とする2成分の現像剤2は、キャリアの表面にトナー6が付着してできる汚れ(スペント)が発生し、これがキャリアの寿命を低下させる。そこで、この問題を解消するために、本発明では、2成分現像剤に第3の成分として荷電粒子(インプラント粒子)が添加されている。
本発明の画像形成装置1及び現像装置34は、トナー6とキャリアの他に、トナー6との摩擦接触によりトナー6を正規の極性(実施形態では負極性)に帯電する、トナー6よりも小径の荷電粒子を含む。荷電粒子は、トナー6の外周面に離脱可能に保持されており、トナー補給部からトナー6と共に補給される。
画像形成時、荷電粒子はトナー6やキャリアとともに、ハウジング42の中を搬送された後、供給ローラ54のスリーブ60に保持されて規制領域86、供給領域90、放出領域を基本的に移動する。この搬送過程で、トナー6の表面に保持されて正極性に帯電している荷電粒子は、供給領域90の電界中に置かれると、トナー6に作用する電気的な力とは逆の方向の電気的な力を受けてトナー6の外周面から離脱する。離脱した荷電粒子は、該分離した荷電粒子とキャリアとの間に作用するストレスによってキャリアの外周面に保持される又は打ち込まれる。キャリアの外周面の一部又は全体がスペントで覆われている場合、荷電粒子はスペントに打ち込まれる。キャリアの外周面に保持され又は打ち込まれた荷電粒子は、トナー6との摩擦接触によりトナー6と逆の極性に帯電する。実施形態では、トナー6は負極性に帯電されるため、荷電粒子は正極性に帯電される。その結果、荷電粒子が打ち込まれたキャリアは、たとえその外周面の少なくとも一部がスペントに被覆されていても、スペントの無い状態と同様の荷電性を維持し、トナー6を所定の極性に帯電させる。
上述のように、荷電粒子は、トナー6と逆の極性に帯電される。そのため、供給領域90では、現像ローラ48と供給ローラ54のスリーブ60との間に形成される第1の電界に基づいてトナー6は供給ローラ54のスリーブ60から現像ローラ48に移動する。また、トナー6から分離した荷電粒子は、供給領域90でトナー6が奪われることによって比較的キャリアリッチとなっている現像剤のキャリア表面に素早く保持されて、トナー6と共に現像ローラ48に供給されることがない、または現像ローラ6に供給されるとしてもその量は極めて僅かである。
ところで、図1に示す現像装置34から現像ローラ48を除いた形態の他の現像装置に同様の荷電粒子を用いた場合、異なる結果を招く。具体的に、他の現像装置の供給ローラ54が対向する感光体12の外周面には静電潜像が形成されている。静電潜像は、例えば、ほぼ帯電電位を維持している高電位の静電潜像非画像部と、露光装置28で光30が投射されて電位の減衰している低電位の静電潜像画像部を有し、これら高電位の静電潜像非画像部と低電位の静電潜像画像部が供給ローラ54の対向部を通過していく。そして、画像形成時、現像領域において、例えば、負極性に帯電されているトナー6は、低電位の静電潜像画像部に付着し、静電潜像非画像部には付着しない。しかし、トナー6を負極性に帯電させる荷電粒子は、それ自身が正極性に帯電している。したがって、現像領域で自由状態にある荷電粒子は、静電潜像非画像部に付着する。このように、他の現像装置によれば、トナー6から分離した荷電粒子が現像領域で感光体12の静電潜像非画像部に大量消費される。その結果、上述した現像装置34に比べてキャリアの外周面に打ち込まれる荷電粒子の数が極めて少なく、スペントが付着したキャリアは十分なトナー荷電性能を持ち得ない。
ところで、上述の特許文献2で説明した現像装置では、荷電粒子は、トナーとキャリアのいずれの表面にも保持されることなく両者の間に比較的自由な状態で存在する。また、現像装置に初期導入された荷電粒子は、トナーの帯電極性とは逆の極性に帯電している。そのため、トナーと電気的に結合してトナーと共に現像ローラに供給された後、感光体上の静電潜像非画像部に付着して徐々に無くなり、それと共にトナーの荷電性が低下する。しかし、本願発明の現像装置では、上述のように、供給領域90でトナー6から分離した荷電粒子は、その後素早くキャリアに保持されて回収ローラ54のスリーブ60の外周面に留まることから、トナー6と同じように現像ローラ48を介して感光体12に供給されて消費されることはないので、長期に亘って安定したトナー6の荷電性が得られる。もっとも、本実施例においてもいくらかの荷電粒子はトナー6と共に現像ローラ48に供給されるが、荷電粒子8はトナー6と共に補給部から新たに補給されるため、無くなることはなく、よって、長期に亘って安定したトナー6の荷電性が得られる。
なお、実施形態では、トナー6とキャリアとの摩擦接触によりトナー6が負極性、キャリアが正極性に帯電される。また、荷電粒子は、トナー6との接触により該トナー6を負極性に帯電させるとともに、荷電粒子は正極性に帯電する。本発明に用いるトナー6、キャリア、荷電粒子の帯電性は、そのような組み合わせに限るものでない。具体的に、トナー6とキャリアとの摩擦接触によりトナー6が正極性、キャリアが負極性に帯電され、荷電粒子は、トナー6との接触により該トナー6を正極性に帯電するとともに、荷電粒子は負極性に帯電する組み合わせも考えられる。
〔4.具体的な材料〕
トナー6、キャリア、荷電粒子、および現像剤2に含まれる他の粒子の具体的な材料を説明する。
〔荷電粒子〕
好適に使用される荷電粒子は、トナー6の帯電極性に応じて適宜選択される。荷電粒子の個数平均粒径は、例えば、100〜1000nmである。キャリアとの摩擦接触により負極性に帯電するトナー6を用いる場合、荷電粒子は、トナー6との接触により正極性に帯電する微粒子が用いられる。そのような微粒子は、例えば、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、アルミナ等の無機微粒子やアクリル樹脂、ベンゾグァナミン樹脂、ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成できる。微粒子を構成する樹脂にトナーとの接触により正極性に帯電する正荷電制御剤を含有させてもよい。正荷電制御剤には、例えば、ニグロシン染料、四級アンモニウム塩等が使用できる。荷電粒子は含窒素モノマーで構成してもよい。含窒素モノマーを構成する材料には、例えば、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、アクリル酸2−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル、ビニールピリジン、N−ビニールカルバゾール、ビニールイミダゾールがある。
キャリアとの摩擦接触により正極性に帯電するトナー6の場合、荷電粒子は、トナー6との接触により負極性に帯電する微粒子が用いられる。このような微粒子は、例えば、シリカ、酸化チタン等の無機微粒子、また、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂で構成された微粒子が使用できる。トナーとの接触により負極性に帯電する負荷電制御剤を、荷電粒子を構成する樹脂に含有させてもよい。負荷電制御剤には、例えば、サリチル酸系、ナフトール系のクロム錯体、アルミニウム錯体、鉄錯体、亜鉛錯体等を使用できる。荷電粒子は、含フッ素アクリル系モノマーや含フッ素メタクリル系モノマーの共重合体であってもよい。
荷電粒子の帯電性および疎水性を制御するために、無機微粒子の表面をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理してもよい。特に、無機微粒子に正極帯電性を付与する場合、アミノ基含有カップリング剤で表面処理することが好ましい。微粒子に負極性帯電性を付与する場合、フッ素基含有カップリング剤で表面処理することが好ましい。
〔トナー〕
トナー6には、画像形成装置1で従来から一般に使用されている公知のトナーを使用できる。トナー粒径は、例えば約3〜15μmである。バインダー樹脂中に着色剤を含有させたトナーや、荷電制御剤や離型剤を含有するトナーや、表面に添加剤を保持するトナーも使用できる。
トナー6は、例えば、粉砕法、乳化重合法、懸濁重合法等の公知の方法で製造できる。
〔バインダー樹脂〕
トナー6に使用されるバインダー樹脂は、限定的ではないが、例えば、スチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、またはそれらの樹脂を任意に混ぜ合わせたものである。バインダー樹脂は、軟化温度が約80〜160℃の範囲、ガラス転移点が約50〜75℃の範囲であることが好ましい。
〔着色剤〕
着色剤は、公知の材料、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、活性炭、マグネタイト、ベンジンイエロー、パーマネントイエロー、ナフトールイエロー、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ウルトラマリンブルー、ローズベンガル、レーキーレッド等を用いることができる。着色剤の添加量は、一般に、バインダー樹脂100重量部に対して、2〜20重量部であることが好ましい。
〔荷電制御剤〕
荷電制御剤は、従来から荷電制御剤として知られている材料が使用できる。具体的に、正極性に帯電するトナー6には、例えばニグロシン系染料、4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂が荷電制御剤として使用できる。負極性に帯電するトナー6には、Cr、Co、Al、Fe等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物が荷電制御剤として使用できる。荷電制御剤は、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
離型剤は、従来から離型剤として使用されている公知のものを使用できる。離型剤の材料には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルナバワックス、サゾールワックス、又はそれらを適宜組み合わせた混合物が用いられる。離型剤は、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の割合で用いることが好ましい。
〔その他の添加剤〕
その他、現像剤の流動化を促進する流動化剤を添加してもよい。流動化剤には、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微粒子や、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂微粒子が使用できる。特にシランカップリング剤、チタンカップリング剤、およびシリコンオイル等で疎水化した材料を用いるのが好ましい。流動化剤は、トナー100重量部に対して、0.1〜5重量部の割合で添加させることが好ましい。これら添加剤の個数平均一次粒径は9〜100nmであることが好ましい。
〔キャリア〕
キャリアは、従来から一般に使用されている公知のキャリアを使用できる。バインダー型キャリアやコート型キャリアのいずれを用いてもよい。キャリア粒径は、限定的ではないが、約15〜100μmが好ましい。
バインダー型キャリアは、磁性体微粒子をバインダー樹脂中に分散させたものであり、表面に正極性または負極性に帯電する微粒子又はコーティング層を有するものが使用できる。バインダー型キャリアの極性等の帯電特性は、バインダー樹脂の材質、帯電性微粒子、表面コーティング層の種類によって制御できる。
バインダー型キャリアに用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂等の硬化性樹脂が例示される。
バインダー型キャリアの磁性体微粒子としては、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(Mn、Ni、Mg、Cu等)を一種または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄や合金の粒子を用いることができる。キャリアの形状は、粒状、球状、針状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合には、鉄系の強磁性微粒子を用いることが好ましい。化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量を適宜選択することにより、所望の磁化を有する磁性樹脂キャリアを得ることができる。磁性体微粒子は磁性樹脂キャリア中に50〜90重量%の量で添加することが適当である。
バインダー型キャリアの表面コート材としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂等が用いられる。これらの樹脂をキャリア表面にコートし硬化させてコート層を形成することにより、キャリアの電荷付与能力を向上できる。
バインダー型キャリアの表面への帯電性微粒子あるいは導電性微粒子の固着は、例えば、磁性樹脂キャリアと微粒子とを均一混合し、磁性樹脂キャリアの表面にこれら微粒子を付着させた後、機械的・熱的な衝撃力を与えることにより微粒子を磁性樹脂キャリア中に打ち込むことで行われる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリア中に完全に埋設されるのではなく、その一部が磁性樹脂キャリア表面から突出するように固定される。帯電性微粒子には、有機、無機の絶縁性材料が用いられる。具体的に、有機系の絶縁性材料としては、ポリスチレン、スチレン系共重合物、アクリル樹脂、各種アクリル共重合物、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂およびこれらの架橋物などの有機絶縁性微粒子がある。電荷付与能力および帯電極性は、帯電性微粒子の素材、重合触媒、表面処理等に調整できる。無機系の絶縁性材料としては、シリカ、二酸化チタン等の負極性に帯電する無機微粒子や、チタン酸ストロンチウム、アルミナ等の正極性に帯電する無機微粒子が用いられる。
コート型キャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子を樹脂で被覆したキャリアであり、バインダー型キャリア同様に、キャリア表面に正極性または負極性に帯電する帯電性微粒子を固着することができる。コート型キャリアの極性等の帯電特性は、表面コーティング層の種類や帯電性微粒子の選択により調整できる。コーティング樹脂は、バインダー型キャリアのバインダー樹脂と同様の樹脂が使用可能である。
トナー6とキャリアの混合比は所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナー比はトナー6とキャリアとの合計量に対して3〜50重量%、好ましくは6〜30重量%が好ましい。
〔5.電界形成手段〕
供給領域90で供給ローラ54のスリーブ60から現像ローラ48にトナー6を効率的に移動させるために、現像ローラ48と供給ローラ54のスリーブ60とは、第1の電界形成装置と電気的に接続されている。第1の電界形成装置は、現像ローラ48の現像ローラ電位(VB)を制御するための第1の電源112と、供給ローラ54のスリーブ60の供給ローラ電位を制御するための第2の電源114とから構成されている。
また、現像領域96で現像ローラ48から感光体12にトナー6を効率的に移動させるために、現像ローラ48と感光体12とは、第2の電界形成装置と電気的に接続されている。第2の電界形成装置は、現像ローラ48の現像ローラ電位(VB)を制御するための第1の電源112と、感光体12の潜像電位を制御するための電源とから構成されている。
また、回収領域92で現像ローラ48から回収ローラ102に未現像トナー等7をより効率的に移動させるために、現像ローラ48と回収ローラ102とは、第3の電界形成装置と電気的に接続されている。第3の電界形成装置は、現像ローラ48の現像ローラ電位(VB)を制御するための第1の電源112と、回収ローラ102の回収ローラ電位を制御するための第3の電源116とから構成されている。
供給ローラ54や現像ローラ48や回収ローラ102に印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流電圧である場合(図7)、一部が直流電圧+交流電圧の場合(図8乃至13)、すべてが直流電圧+交流電圧である場合(図14)の合計8通りがある。
図7は、供給ローラ電位と現像ローラ電位と回収ローラ電位のすべてが直流電圧である場合を示している。図8は、現像ローラ電位が直流電圧+交流電圧であり、供給ローラ電位と回収ローラ電位が直流電圧である場合を示している。図9は、回収ローラ電位が直流電圧+交流電圧であり、供給ローラ電位と現像ローラ電位が直流電圧である場合を示している。図10は、供給ローラ電位が直流電圧+交流電圧であり、現像ローラ電位と回収ローラ電位が直流電圧である場合を示している。図11は、現像ローラ電位が直流電圧であり、供給ローラ電位と回収ローラ電位が直流電圧+交流電圧である場合を示している。図12は、供給ローラ電位が直流電圧であり、現像ローラ電位と回収ローラ電位が直流電圧+交流電圧である場合を示している。図13は、回収ローラ電位が直流電圧であり、供給ローラ電位と現像ローラ電位が直流電圧+交流電圧である場合を示している。図14は、供給ローラ電位と現像ローラ電位と回収ローラ電位のすべてが直流電圧+交流電圧である場合を示している。
まず、印加される電圧のすべてが直流電圧である場合について図7を参照しながら説明する。
現像ローラ48に接続された第1の電源112は、現像ローラ48とグランド126との間に接続された直流電源であり、トナー6の帯電極性と同一極性の直流の現像ローラ電圧を現像ローラ48に印加している。第2の電源114は、供給ローラ54のスリーブ60とグランド126との間に接続された直流電源であり、トナー6の帯電極性と同一極性で且つ現像ローラ電圧よりも低電位で直流の供給ローラ電圧を供給ローラ54のスリーブ60に印加している。この結果、供給領域90では、現像ローラ48と供給ローラ54のスリーブ60との間に形成された直流電界の作用を受けて、負極性に帯電しているトナー6がスリーブ60から現像ローラ48に電気的に吸引される。このとき、正極性に帯電しているキャリアは、供給ローラ54のスリーブ60から現像ローラ48に吸引されることはない。また、現像領域96では、現像ローラ48上に保持されている負極性のトナー6が、現像ローラ48の現像ローラ電位と静電潜像画像部の潜像電位との間の電位差に基づき、静電潜像画像部に付着する。このとき、負極性のトナー6は、現像ローラ48の現像ローラ電位と静電潜像非画像部の潜像電位との間の電位差により、静電潜像非画像部に付着することはない。また、第3の電源116は、回収ローラ102のスリーブ106とグランド126との間に接続された直流電源であり、トナー6の帯電極性と同一極性で且つ現像ローラ電圧よりも高電位で直流の回収ローラ電圧を回収ローラ106のスリーブ106に印加する。この結果、回収領域92では、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間に形成された直流電界の作用を受けて、負極性に帯電している未現像トナー等7が現像ローラ48から回収ローラ102のスリーブ106に電気的に吸引される。ところで、未現像トナー等7に付随していて正極性に帯電している荷電粒子は、現像ローラ48に引き寄せられるが、直流電界の作用で荷電粒子の可動状態が増していると考えられるので、磁気ブラシによる強力な掻き取り作用で回収ローラ102の側に回収される。
次に、印加される電圧の一部が直流電圧+交流電圧である場合について図9を参照しながら説明する。
第1の電源112は、現像ローラ48とグランド126との間に直流電圧を印加しているが、回収ローラ102に接続された第3の電源116は、回収ローラ102とグランド126との間に直流電圧+交流電圧を印加している。第1の電源112は、トナー6の帯電極性と同一極性の直流の現像ローラ電圧を現像ローラ48に印加している。第3の電源116において、直流電源は、トナー6の帯電極性と同一極性で且つ現像ローラ電圧よりも高電位で直流の回収ローラ電圧を回収ローラ102に印加し、交流電源は、回収ローラ102とグランド126との間にピーク・ツー・ピーク電圧が例えば50ボルトの交流電圧を印加して、平均回収ローラ電位VRavgを印加する。その結果、回収領域92では、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間に形成された脈流電界の作用を受けて、負極性に帯電している未現像トナー等7が現像ローラ48から回収ローラ102のスリーブ106に電気的に吸引されて回収される。ところで、未現像トナー等7に付随していて正極性に帯電している荷電粒子は、現像ローラ48に一時的に引き寄せられるが、脈流電界の作用で荷電粒子の可動状態が増していると考えられるので、磁気ブラシによる強力な掻き取り作用で回収ローラ102の側に回収される。
次に、印加される電圧のすべてが直流電圧+交流電圧である場合について図14を参照しながら説明する。
現像ローラ48に接続された第1の電源112は、現像ローラ48とグランド126との間に直流電圧+交流電圧を印加している。回収ローラ102に接続された第3の電源116は、回収ローラ102とグランド126との間に直流電圧+交流電圧を印加している。第1の電源112において、直流電源は、トナー6の帯電極性と同一極性で且つ直流の回収ローラ電圧を回収ローラ102に印加し、交流電源は、現像ローラ48とグランド126との間にピーク・ツー・ピーク電圧が例えば50ボルトの交流電圧を印加して、平均現像ローラ電位VBavgを印加する。第3の電源116において、直流電源は、トナー6の帯電極性と同一極性で且つ平均現像ローラ電位VBavgよりも高電位で直流の回収ローラ電圧を回収ローラ102に印加し、交流電源は、回収ローラ102とグランド126との間にピーク・ツー・ピーク電圧が例えば50ボルトの交流電圧を印加して、平均回収ローラ電位VRavgを印加する。その結果、回収領域92では、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間に形成された脈流電界の作用を受けて、負極性に帯電している未現像トナー等7が現像ローラ48から回収ローラ102のスリーブ106に電気的に吸引される。ところで、未現像トナー等7に付随していて正極性に帯電している荷電粒子は、現像ローラ48に一時的に引き寄せられるが、脈流電界の作用で荷電粒子の可動状態が増していると考えられるので、磁気ブラシによる強力な掻き取り作用で回収ローラ102の側に回収される。
〔実験〕
図1の現像装置34を備えた画像形成装置1を用いて、電界印加の効果を調べた。
〔トナー〕
トナー6の製造方法は以下のとおりである。湿式造粒法で作成された体積平均粒径約6.5μmのトナー母材100重量部に、複数の添加剤−第1の疎水性シリカ0.2重量部、第2の疎水性シリカ0.5重量部、疎水性酸化チタン0.5重量部−を添加した。次に、三井鉱山社製のヘンシェルミキサを用い、添加剤が添加されたトナー母材を攪拌して添加剤をトナー母材の表面に付着させ、負極帯電性のトナー6を得た。ミキサの回転速度は40m/秒、攪拌時間は3分間であった。第1の疎水性シリカは、個数平均一次粒径16nmのシリカ(#130:日本アエロジル社製)を疎水化剤のヘキサメチルジラザン(HMDS)で表面処理して得たものである。第2の疎水性シリカは、固体平均一次粒径20nmのシリカ(#90:日本アエロジル社製)をHMDSで表面処理して得たものである。疎水性酸化チタンは、個数平均一次粒径30nmのアナターゼ型酸化チタンを、水系湿式環境で、疎水化剤のイソブチルトリメトキシシランにより表面処理して得たものである。
〔荷電粒子〕
上記トナー6に、荷電粒子として個数平均粒径350nmのチタン酸ストロンチウムを添加した。荷電粒子の添加量は、トナー6に含まれるトナー母材粒子100重量部に対して、2重量部であった。次に、荷電粒子が添加されたトナー6を三井鉱山社製のヘンシェルミキサで攪拌し、トナー6の表面に荷電粒子を付着させた。ミキサの回転速度は40m/秒、攪拌時間は3分間であった。
〔キャリア〕
実験に用いたキャリアは、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhub C350キャリアである。このキャリアは、磁性体からなるキャリアコア粒子にアクリル系樹脂をコーティングしたコート型キャリアである。
〔実施例1〕
現像装置34は、図1に示す形態の現像装置を使用した。現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。電界形成のために、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102のスリーブ106に、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
現像ローラ48に印加される現像ローラ電位VBの平均値(VBavg)及び回収ローラ102のスリーブ106に印加される回収ローラ電位VRの平均値(VRavg)との間の差と、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間隙(Dsr)すなわち回収ギャップ108とを、それぞれ、表1乃至4のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
ここで、電界強度とは、回収ローラ電位VRの平均値と現像ローラ電位VBの平均値との間の電位差(VRavg−VBavg)を間隙(Dsr)で除したもの((VRavg−VBavg)/Dsr)である。各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
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表1乃至4は、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間隙(Dsr)すなわち回収ギャップ108を、それぞれ、25μm、28μm、30μm、35μmに変化させた場合に関する実験結果を示している。回収ローラ電位VRの平均値と現像ローラ電位VBの平均値との間の電位差(VRavg−VBavg)は同じであるが、間隙(Dsr)を変化させているので、現像ローラ48と回収ローラ102のスリーブ106との間の電界強度が変化している。
表1乃至4の実験結果からわかるように、−1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、回収ローラ102のトナー掻き取り能力をさらに向上させることができるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例1は、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
次に、図2を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明するが、基本的な構成は同様であるので、前述した第1実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34と共通する部分を省略して両者の相違点を中心に説明する。
第2実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34は、回収ローラ102aが現像ローラ48に対して接触していることを特徴としている。
現像装置34は、現像剤2を搬送する供給ローラ54と、供給領域90を介して供給ローラ54に対向し、現像ギャップ50を介して静電潜像担持体12に対向して、トナー6を搬送する現像ローラ48と、現像ローラ48に対向するとともに、静電潜像担持体12上での静電潜像の可視像化に供されなかった未現像トナー等7を搬送する回収ローラ102aと、を備えている。
そして、現像装置34は、供給ローラ54に対して供給ローラ電位を印加するとともに現像ローラ54に対して現像ローラ電位を印加することによって第1の電界を形成して、供給ローラ54が保持している現像剤2中のトナー6を現像ローラ48に移動させる第1の電界形成装置と、現像ローラ48に対して現像ローラ電位を印加するとともに静電潜像担持体12に対して潜像電位を印加することによって第2の電界を形成して、現像ローラ48が保持しているトナー6を静電潜像担持体12の静電潜像に移動させて静電潜像を可視像化する第2の電界形成装置と、現像ローラ54に対して現像ローラ電位を印加するとともに回収ローラ102aに対して回収ローラ電位を印加することによって第3の電界を形成して、現像ローラ48が保持している未現像トナー等7を回収ローラ102aに移動させる第3の電界形成装置と、を備えている。
現像剤2は、第1の極性に帯電されるトナー6と、摩擦接触によってトナー6の第1の極性とは逆の第2の極性に帯電されるキャリアと、トナー6の表面に離脱可能に保持された状態で供給され、トナー6の表面から分離したあとにキャリアの表面に保持される第2の極性に帯電された荷電粒子と、を含んでいる。
現像装置34のハウジング42の内部に配設された回収ローラ102aは、円筒状の部材であり、現像ローラ48と平行に且つ現像ローラ48の外周面に対して、回転可能に配置されている。現像ローラ48に対して接触配置された回収ローラ102aは、円筒状の芯金の外周面に、発泡ウレタンで形成された構成をしている。そして、回収ローラ102aが現像ローラ48に対して接触するように構成されている。
図示しないモータの駆動に基づいて、現像ローラ48が反時計回りに回転し、回収ローラ102aが時計回りに回転する。したがって、両者は、対向する領域において互いに反対方向に回転する、いわゆるウイズ回転している。現像に供されなかった未現像トナー及び該未現像トナーに付随している荷電粒子(未現像トナー等7)は、現像ローラ48の外周面に保持されながら、回収ローラ102aの近くまで搬送される。回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、発泡ウレタンで掻き取られて回収ローラ102aの発泡ウレタン部分で回収される。
図2の現像装置34での電界印加の効果を調べるために、以下のような実験を行った。
〔実施例2〕
現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。電界形成のために、図9に示したように、回収ローラ102aに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102aに、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
現像ローラ48に印加される現像ローラ電位VBの平均値(VBavg)及び回収ローラ102aに印加される回収ローラ電位VRの平均値(VRavg)との間の差を、表5のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
表5は、回収ローラ102aの回収ローラ電位VRの平均値と現像ローラ48の現像ローラ電位VBの平均値との間の電位差(VRavg−VBavg)を変化させたときの画像品質を比較している。
表5の実験結果からわかるように、−50V≦VRavg−VBavg≦50Vの関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、回収ローラ102aのトナー掻き取り能力をさらに向上させることができるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例2は、図9に示したように、回収ローラ102aに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
なお、多くの未現像トナー等7が発泡ウレタン部分で回収されると、その回収能力が次第に低下するので、現像処理に関与しない非現像動作時に、回収された未現像トナー等7を適宜放出することが好適である。
例えば、回収用に印加される第3の電界と逆の電界を印加して、発泡ウレタン部分に回収されていた未現像トナー等7を現像ローラ48に移動させる。そして、未現像トナー等7を現像ローラ48上に保持させながら供給ローラ54の近傍まで搬送し、供給用に印加される第1の電界と逆の電界を印加して、現像ローラ48上に保持されていた未現像トナー等7を供給ローラ54に移動させる。さらに、供給ローラ54の磁石体58の磁極S2,S3によって形成される反発磁界によって供給ローラ54のスリーブ60の外周面から放出され、後室内に存在する現像剤2と混合して回収される。
また、回収用に印加される第3の電界と同じ電界を印加して、発泡ウレタン部分に回収されていた荷電粒子を現像ローラ48に移動させる。そして、荷電粒子を現像ローラ48上に保持させながら供給ローラ54の近傍まで搬送し、供給用に印加される第1の電界と同じ電界を印加して、現像ローラ48上に保持されていた荷電粒子を供給ローラ54に移動させる。さらに、供給ローラ54の磁石体58の磁極S2,S3によって形成される反発磁界によって供給ローラ54のスリーブ60の外周面から荷電粒子が放出され、後室内に存在する現像剤2と混合して回収される。
次に、図3を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明するが、基本的な構成は上記第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、前述した第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34と共通する部分を省略して両者の相違点を中心に説明する。
第3実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34は、回収ローラ102bが現像ローラ48に対して接触していることに加えて、回収ローラ102bがブラシ体から構成されていることを特徴としている。
現像装置34のハウジング42の内部に配設された回収ローラ102bは、円筒状の部材であり、現像ローラ48と平行に且つ現像ローラ48の外周面に対して、回転可能に配置されている。現像ローラ48に対して接触配置された回収ローラ102bは、円筒状の芯金の外周面に、ブラシ体(例えば、ナイロン製)が形成された構成をしている。そして、回収ローラ102bのブラシ体が現像ローラ48に対して接触するように構成されている。
図示しないモータの駆動に基づいて、現像ローラ48が反時計回りに回転し、回収ローラ102bが時計回りに回転する。したがって、両者は、対向する領域において互いに反対方向に回転する、いわゆるウイズ回転している。現像に供されなかった未現像トナー及び該未現像トナーに付随している荷電粒子(未現像トナー等7)は、現像ローラ48の外周面に保持されながら、回収ローラ102bの近くまで搬送される。回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、ブラシ体で掻き取られて回収ローラ102bのブラシ体に回収される。
図3の現像装置34での電界印加の効果を調べるために、前述と同様の実験を行った。
〔実施例3〕
現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤2中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。電界形成のために、図9に示したように、回収ローラ102bに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102bに、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
現像ローラ48に印加される現像ローラ電位VBの平均値(VBavg)及び回収ローラ102bに印加される回収ローラ電位VRの平均値(VRavg)との間の差を、表6のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
表6は、回収ローラ102bの回収ローラ電位VRの平均値と現像ローラ48の現像ローラ電位VBの平均値との間の電位差(VRavg−VBavg)を変化させたときの画像品質を比較している。
表6の実験結果からわかるように、−50V≦VRavg−VBavg≦50Vの関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、回収ローラ102bのトナー掻き取り能力をさらに向上させることができるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例3は、図9に示したように、回収ローラ102bに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
なお、多くの未現像トナー等7がブラシ体部分で回収されると、その回収能力が次第に低下するので、現像処理に関与しない非現像動作時に、回収された未現像トナー等7を適宜放出することが好適である。
例えば、回収用に印加される第3の電界と逆の電界を印加して、ブラシ体部分に回収されていた未現像トナー等7を現像ローラ48に移動させる。そして、未現像トナー等7を現像ローラ48上に保持させながら供給ローラ54の近傍まで搬送し、供給用に印加される第1の電界と逆の電界を印加して、現像ローラ48上に保持されていた未現像トナー等7を供給ローラ54に移動させる。さらに、供給ローラ54の磁石体58の磁極S2,S3によって形成される反発磁界によって供給ローラ54のスリーブ60の外周面から放出され、後室内に存在する現像剤2と混合して回収される。
また、回収用に印加される第3の電界と同じ電界を印加して、ブラシ体部分に回収されていた荷電粒子を現像ローラ48に移動させる。そして、荷電粒子を現像ローラ48上に保持させながら供給ローラ54の近傍まで搬送し、供給用に印加される第1の電界と同じ電界を印加して、現像ローラ48上に保持されていた荷電粒子を供給ローラ54に移動させる。さらに、供給ローラ54の磁石体58の磁極S2,S3によって形成される反発磁界によって供給ローラ54のスリーブ60の外周面から荷電粒子が放出され、後室内に存在する現像剤2と混合して回収される。
次に、図4を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明するが、基本的な構成は上記第1実施形態乃至第3実施形態と同様であるので、前述した第1実施形態乃至第3実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34と共通する部分を省略して両者の相違点を中心に説明する。
第4実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34は、回収ローラ102が現像ローラ48に対して非接触で配置されていることに加えて、ブラシ体から構成されている回収ローラ102bが現像ローラ48に対して接触して配置されていることを特徴としている。
回転不能に固定された磁石体104と、磁石体104の周囲を回転可能に支持された円筒スリーブ106を有して上述したのと同様の回収ローラ102が、現像ローラ48に対して所定の回収ギャップ108を介して離間配置されている。したがって、回収領域92では、回収ローラ102の磁石体104の磁極N1の磁力線に沿って形成されている磁気ブラシによって、現像ローラ48上の未現像トナー等7が掻き取られて回収ローラ102のスリーブ106に回収される。
また、円筒状の芯金の外周面に、ブラシ体(例えば、ナイロン製)が形成された構成をして上述したのと同様の回収ローラ102bが、現像ローラ48に対して接触配置されている。したがって、供給ローラ54寄りの回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、回収ローラ102bのブラシ体で掻き取られて回収ローラ102bのブラシ体に回収される。
図4の現像装置34での電界印加の効果を調べるために、前述と同様の実験を行った。
〔実施例4〕
現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤2中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。
非接触タイプの回収ローラ102での電界形成のために、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102のスリーブ106に、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
非接触タイプの回収ローラ102での電界を、以下の表7のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
表7の実験結果からわかるように、−1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、回収ローラ102のトナー掻き取り能力をさらに向上させることができるとともに、回収ローラ102bのブラシ体の掻き取り能力も加わるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例4は、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
次に、図5を参照しながら、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明するが、基本的な構成は上記第1実施形態乃至第4実施形態と同様であるので、前述した第1実施形態乃至第4実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34と共通する部分を省略して両者の相違点を中心に説明する。
第5実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34は、発泡ウレタンで覆われた2つの回収ローラ102aが現像ローラ48に対して接触している状態でそれぞれ配置されていることを特徴としている。
感光体12寄りの回収領域92において、円筒状の芯金の外周面に、発泡ウレタンで形成された構成の回収ローラ102aが、現像ローラ48に対して接触配置されている。同様に、供給ローラ54寄りの回収領域92においても、円筒状の芯金の外周面に、発泡ウレタンで形成された構成の回収ローラ102aが、現像ローラ48に対して接触配置されている。感光体12寄りの回収領域92に配設されている回収ローラ102aは、回収ローラ102aの回収ローラ電位を制御するための第3の電源116に電気的に接続されている。したがって、感光体12寄りの回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、回収ローラ102aの発泡ウレタンによる掻き取りと、第3の電界印加装置による電界印加とによって、回収ローラ102aの発泡ウレタンに回収される。また、供給ローラ54寄りの回収領域92では、現像ローラ48上の未現像トナー等7が、回収ローラ102aの発泡ウレタンによる掻き取りによって、回収ローラ102aの発泡ウレタンに回収される。
図5の現像装置34での電界印加の効果を調べるために、前述と同様の実験を行った。
〔実施例5〕
現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤2中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。
発泡ウレタン接触タイプの回収ローラ102aでの電界形成のために、図9に示したように、感光体12寄りの回収ローラ102aに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102のスリーブ106に、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
発泡ウレタン接触タイプの回収ローラ102aでの電位差を、以下の表8のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
表8は、回収ローラ102aの回収ローラ電位VRの平均値と現像ローラ48の現像ローラ電位VBの平均値との間の電位差(VRavg−VBavg)を変化させたときの画像品質を比較している。
表8の実験結果からわかるように、−50V≦VRavg−VBavg≦50Vの関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、感光体12寄りの回収ローラ102aのトナー掻き取り能力をさらに向上させることができることに加えて、供給ローラ54寄りの回収ローラ102aの発泡ウレタンによって掻き取られるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例5は、図9に示したように、回収ローラ102aに直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
次に、図6を参照しながら、本発明の第6実施形態に係る画像形成装置1及び当該装置に使用される現像装置34について説明するが、基本的な構成は上記第1実施形態と同様であるので、前述した第1実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34と共通する部分を省略して両者の相違点を中心に説明する。
第6実施形態に係る画像形成装置1及び現像装置34は、回収ローラ102が現像ローラ48に対して非接触で配置されていることに加えて、回収ローラ102と現像ローラ48とが対向する現像ローラ48の対向部の内部にも、回収ローラ102の磁極と逆の磁極が配置されていることを特徴としている。
回転不能に固定された磁石体104と、磁石体104の周囲を回転可能に支持された円筒スリーブ106を有して上述したのと同様の回収ローラ102が、現像ローラ48に対して所定の回収ギャップ108を介して離間配置されている。さらに、回収ローラ102と現像ローラ48とが対向する現像ローラ48の対向部の内部にも、回収ローラ102の磁極N1と逆の磁極S1が配置されている。したがって、回収領域92では、回収ローラ102の磁極N1と現像ローラ48の磁極S1とからなる互いに引き合う磁極対から形成された磁気ブラシの穂がさらに立つことによって、磁気ブラシによるトナーせき止め能力がさらにアップするので、未現像トナー7等を非接触でより効率的に掻き取ることができる。
図6の現像装置34での電界印加の効果を調べるために、前述と同様の実験を行った。
〔実施例6〕
現像剤2は、上述のキャリアとトナー6と荷電粒子とを含んでいる。現像剤2中のトナー比率を8%に調整した。トナー比率は、現像剤全体の重量に対する、トナー6と荷電粒子を含む添加材との合計重量の割合である。
非接触タイプの回収ローラ102での電界形成のために、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する形態を採用した。例えば、供給ローラ54のスリーブ60に直流電圧−550ボルトを印加し、現像ローラ48には、直流電圧−450ボルトを印加し、回収ローラ102のスリーブ106に、直流電圧−400ボルトに対して、周波数:2kHz、振幅:400V、デューティ比:50%の矩形波の交流電圧を重畳して印加した。
非接触タイプの回収ローラ102での電界を、以下の表9のように変化させて、電界印加効果を調べる実験を行った。
各ローラに印加される電位は、図7乃至14に示すように、すべてが直流である場合(図7)、一部が直流+交流である場合(図8乃至13)、すべてが直流+交流である場合(図14)の合計8通りがある。交流電圧を含む場合を考慮して、現像ローラ電位VBの平均値をVBavg、回収ローラ電位VRの平均値をVRavgとしている。また、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)の有無及び、画像メモリの有無を、電界印加効果の評価基準とした。
Figure 2008225329
表9の実験結果からわかるように、−1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たしていれば、現像ローラ48上に保持された未現像トナー等7が移動しやすくなって、回収ローラ102のトナー掻き取り能力をさらに向上させることができるとともに、磁気ブラシの穂がさらに立つことによる掻き取り能力のアップも加わるので、1万枚耐刷後の現像ローラ48上の汚染(紙上での白斑点ノイズ)が無く、画像メモリも無い、良好な現像装置を得ることができた。なお、上記実施例6は、図9に示したように、回収ローラ102のスリーブ106に直流電圧+交流電圧を印加し、供給ローラ54のスリーブ60及び現像ローラ48に直流電圧を印加する場合であるが、図7、8、10、11、12、13、14に示した他の電界印加形態でも、同様の結果が得られた。
本発明の第1実施形態に係る現像装置及び画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る現像装置の概略構成を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。 供給ローラ、現像ローラ、回収ローラへの印加電圧を示す図である。
符号の説明
1:画像形成装置
2:現像剤
6:トナー
7:未現像トナー等
12:感光体
16:帯電ステーション
18:露光ステーション
20:現像ステーション
22:転写ステーション
26:帯電装置
28:露光装置
30:画像光
34:現像装置
36:転写装置
38:シート
42:ハウジング
48:現像ローラ
50:現像ギャップ
54:供給ローラ
56:供給ギャップ
58:磁石体
60:スリーブ
62:規制板
64:規制ギャップ
66:現像剤攪拌室
72:前スクリュー
74:後スクリュー
76:隔壁
86:規制領域
90:供給領域
92:回収領域
96:現像領域
102:回収ローラ
102a:回収ローラ
102b:回収ローラ
104:磁石体
106:スリーブ
108:回収ギャップ(Dsr)
112:第1の電源
114:第2の電源
116:第3の電源
126:グランド

Claims (10)

  1. 第1の極性に帯電されるトナーと、
    摩擦接触によって前記トナーの第1の極性とは逆の第2の極性に帯電されるキャリアと、
    前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され、前記トナーの表面から分離したあとに前記キャリアの表面に保持される第2の極性に帯電された荷電粒子と、を含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、当該現像装置は、
    前記現像剤を搬送する供給ローラと、
    第1の領域を介して前記供給ローラに対向し、第2の領域を介して前記静電潜像担持体に対向して、前記トナーを搬送する現像ローラと、
    前記現像ローラに対向するとともに、静電潜像担持体上での静電潜像の可視像化に供されなかった未現像トナーを搬送する回収ローラと、
    前記供給ローラに対して供給ローラ電位を印加するとともに前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加することによって第1の電界を形成して、前記供給ローラが保持している現像剤中のトナーを前記現像ローラに移動させる第1の電界形成手段と、
    前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記静電潜像担持体に対して潜像電位を印加することによって第2の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記トナーを前記静電潜像担持体の静電潜像に移動させて前記静電潜像を可視像化する第2の電界形成手段と、
    前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記回収ローラに対して回収ローラ電位を印加することによって第3の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記未現像トナーを前記回収ローラに移動させる第3の電界形成手段と、を備えており、
    前記回収ローラが前記現像ローラに対して離間しており、
    前記現像ローラ電位の平均値をVBavg、前記回収ローラ電位の平均値をVRavg、前記現像ローラと回収ローラとの間隙をDsrとするとき、
    −1800kV・m−1≦(VRavg−VBavg)/Dsr≦1800kV・m−1の関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  2. 前記回収ローラは、マグネットローラから構成されていることを特徴とする、請求項1記載の現像装置。
  3. 前記回収ローラと前記現像ローラとが対向する前記現像ローラの対向部の内部にも、前記回収ローラの磁極と逆の磁極が配置されていることを特徴とする、請求項2記載の現像装置。
  4. 前記現像ローラと前記回収ローラとが、対向する領域において互いに反対方向に回転することを特徴とする、請求項1乃至3記載の現像装置。
  5. 第1の極性に帯電されるトナーと、
    摩擦接触によって前記トナーの第1の極性とは逆の第2の極性に帯電されるキャリアと、
    前記トナーの表面に離脱可能に保持された状態で供給され、前記トナーの表面から分離したあとに前記キャリアの表面に保持される第2の極性に帯電された荷電粒子と、を含む現像剤を用いて、静電潜像担持体上の静電潜像を可視像化する現像装置であって、当該現像装置は、
    前記現像剤を搬送する供給ローラと、
    第1の領域を介して前記供給ローラに対向し、第2の領域を介して前記静電潜像担持体に対向して、前記トナーを搬送する現像ローラと、
    前記現像ローラに対向するとともに、静電潜像担持体上での静電潜像の可視像化に供されなかった未現像トナーを搬送する回収ローラと、
    前記供給ローラに対して供給ローラ電位を印加するとともに前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加することによって第1の電界を形成して、前記供給ローラが保持している現像剤中のトナーを前記現像ローラに移動させる第1の電界形成手段と、
    前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記静電潜像担持体に対して潜像電位を印加することによって第2の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記トナーを前記静電潜像担持体の静電潜像に移動させて前記静電潜像を可視像化する第2の電界形成手段と、
    前記現像ローラに対して現像ローラ電位を印加するとともに前記回収ローラに対して回収ローラ電位を印加することによって第3の電界を形成して、前記現像ローラが保持している前記未現像トナーを前記回収ローラに移動させる第3の電界形成手段と、を備えており、
    前記回収ローラが前記現像ローラに対して接触しており、
    前記現像ローラ電位の平均値をVBavg、前記回収ローラ電位の平均値をVRavgとするとき、
    −50V≦VRavg−VBavg≦50Vの関係を満たすことを特徴とする現像装置。
  6. 前記回収ローラは、発泡性樹脂材料で形成されていることを特徴とする、請求項5記載の現像装置。
  7. 前記回収ローラは、ブラシを備えていることを特徴とする、請求項5記載の現像装置。
  8. 前記回収ローラに保持されている未現像トナーを所定のタイミングで現像ローラに向けて放出させることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれかに記載の現像装置。
  9. 前記回収ローラに保持されている未現像トナーに持着されている荷電粒子を所定のタイミングで現像ローラに向けて放出させることを特徴とする、請求項5乃至7のいずれかに記載の現像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の現像装置を含むことを特徴とする、画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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