JP2008224986A - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレンシャッタ Download PDF

Info

Publication number
JP2008224986A
JP2008224986A JP2007062351A JP2007062351A JP2008224986A JP 2008224986 A JP2008224986 A JP 2008224986A JP 2007062351 A JP2007062351 A JP 2007062351A JP 2007062351 A JP2007062351 A JP 2007062351A JP 2008224986 A JP2008224986 A JP 2008224986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
shutter
hole
base plate
drive pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007062351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4980103B2 (ja
Inventor
Koji Arai
康志 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP2007062351A priority Critical patent/JP4980103B2/ja
Publication of JP2008224986A publication Critical patent/JP2008224986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4980103B2 publication Critical patent/JP4980103B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Shutters For Cameras (AREA)

Abstract

【課題】主アームの孔と駆動部材の駆動ピンとの間のガタツキを好適に無くせるようにした、低コストで実現性の高いカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供すること。
【解決手段】先羽根は、アーム16,17と、それらに枢支された3枚の羽根18,19,20とで構成されていて、それらのアーム16,17の一端を、夫々シャッタ地板1の軸1g,1iに対して回転可能に取り付けられている。先羽根用駆動部材6は、羽根室外において、シャッタ地板1の軸1dに対して回転可能に取り付けられていて、その駆動ピン6cを羽根室内でアーム16の孔16aに挿入している。アーム16は、先端を孔16a側にして孔16aの縁の一部となるように形成された可撓性を有する舌部16bを有しているため、駆動ピン6cを挿入した状態においては、舌部16bの弾性によって、駆動ピン6cとの間にガタツキがないようになっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一つ又は二つのシャッタ羽根を備えているカメラ用フォーカルプレンシャッタに関する。
カメラ用フォーカルプレンシャッタの中には、シャッタ地板,中間板,補助地板と称されている3枚の板部材の間に二つの羽根室を構成し、それらの羽根室に、先羽根,後羽根と称されている二つのシャッタ羽根を個別に配置するようにしたものと、シャッタ地板と補助地板との間に構成された羽根室に、一つのシャッタ羽根を配置するようにしたものとが知られている。そして、前者のフォーカルプレンシャッタは、銀塩フィルムカメラにもデジタルカメラにも採用することができるが、後者のフォーカルプレンシャッタは、デジタルカメラにだけ採用することができるものである。
また、いずれのフォーカルプレンシャッタの場合でも、シャッタ羽根の構成は略同じであり、長さ方向の一端をシャッタ地板に回転可能に取り付けている複数のアームと、それらのアームに枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されている。
更に、シャッタ羽根の駆動部材は、シャッタ地板の羽根室外の面に回転可能に取り付けられており、その駆動ピンを、シャッタ地板に形成された円弧状の長孔から羽根室内に延伸させ、上記のアームの一つに形成されている孔に嵌合させている。それによって、駆動部材が往復回転をすると、シャッタ羽根が露光開口の開閉作動を行うようになっている。そして、その駆動部材は、一方へは、駆動ばねの付勢力によって回転させられ、他方へは、シャッタ地板に回転可能に取り付けられたセット部材によって回転させられるように構成されているのが普通であるが、最近では、そのような駆動ばねを用いることなく、電磁アクチュエータによって、両方向へ回転させるようにしたものも知られている。
このような構成のフォーカルプレンシャッタは、アームに形成されている上記の孔と駆動部材の駆動ピンとの間に大きな嵌合公差(以下、ガタツキという)があると、シャッタ羽根の作動が安定して得られない。そのため、従来から、そのガタツキを無くすための多くの提案がなされているが、それを可能にする一つの構成が、下記の特許文献1に記載されている。
特開平9−171206号公報
特許文献1に記載されているフォーカルプレンシャッタの場合には、シャッタ羽根が、主アームと補助アームと称されている二つのアームと4枚の羽根とで構成されている。そして、主アームは、江戸時代の捕物役人が用いた十手のように二股形状をしており、その二股部(特許文献1においては弾性部)の付勢力を利用して、駆動ピンを挟持するようにしている。しかしながら、周知のように、アームは、薄い材料で製作されているものであるため、アームの一部を、その薄い板厚方向とは直交する方向へ撓み得るようにし、弾性が得られるように製作することは、実際上、非常に難しい。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、主アームの形状を工夫することによって、主アームの孔と駆動部材の駆動ピンとの間のガタツキを好適に無くせるようにした、低コストで実現性の高いカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、補助地板との間に少なくとも一つの羽根室を構成しているシャッタ地板と、主アームを含む複数のアームとそれらのアームに枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されておりそれらのアームの一端が前記シャッタ地板に立設された複数の羽根取付軸に対し個々に回転可能に取り付けられている少なくとも一つのシャッタ羽根と、前記シャッタ地板に形成された円弧状の長孔を貫通し前記主アームの孔に挿入した駆動ピンを有していて前記シャッタ地板の羽根室外の面に回転可能に取り付けられており往復回転をすることによって前記シャッタ羽根に開閉作動を行わせる少なくとも一つの駆動部材と、を備えているフォーカルプレンシャッタにおいて、前記主アームは、先端を前記孔側にして前記孔の縁の一部となるように形成し且つ板厚方向へ可撓性を有するようにした舌部を有していて、該舌部は、前記孔に前記駆動ピンを挿入した状態では撓まされていて、その弾性によって、前記先端を前記駆動ピンに接触させるとともに前記先端とは反対側になる前記孔の縁を前記駆動ピンと接触状態にしているようにする。
その場合、前記舌部の先端は、撮影時における前記駆動ピンの移動方向の反対側で前記駆動ピンに接触しているようにすると、撮影時におけるシャッタ羽根の作動開始状態がより安定する。また、前記舌部が、前記駆動ピンを挿入する前には、前記主アームと同一平面になるように形成されているようにすると、コスト上で有利である。
本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、主アームに、先端が駆動ピンを挿入する孔の一部を規制するようにして舌部を形成し、その孔に駆動ピンを挿入した状態においては、主アームの板厚方向へ撓まされていて、その弾性によって、その先端を駆動ピンに接触させるとともに、その先端とは反対側の孔の縁をも駆動ピンに接触させるようにしたものであるから、アームの製作が非常に容易であってコスト上で有利であり、孔と駆動ピンの間におけるガタツキを確実に無くすことができ、撮影時におけるシャッタ羽根の作動を安定化させることができるという利点がある。
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。本発明は、上記のように、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタにも、一つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタにも適用することができるものであるが、実施例は、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタに適用したものである。また、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタは、上記のように、銀塩フィルムカメラにも、デジタルカメラにも採用することができるが、実施例は、デジタルカメラに採用された場合で説明する。
図1〜図5を用いて本実施例を説明する。尚、図1は、セット状態を被写体側から見た平面図であり、図2は、その同じセット状態を固体撮像素子側から見た平面図である。また、図3は、先羽根の主アームを図2と同様にして示したものであって、図3(a)は平面図であり、図3(b)は図3(a)のA―A線断面図であり、図3(c)は駆動ピンによって撓まされた状態を図3(b)と同じようにして示した断面図である。また、図4は、後羽根の主アームを図2と同様にして示した平面図である。更に、図5は、露光作動を終了した直後の状態を図1と同様にして見て示した平面図であり、図6は、そのときの状態を図2と同様にして見て示した平面図である。
そこで先ず、主に図1〜図4を用いて、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1は、合成樹脂製であって、その略中央部に長方形を横長にした被写体光路用の開口部1aを有している。シャッタ地板1の固体撮像素子側には、所定の間隔を空けて金属製の中間板2と合成樹脂製の補助地板3が、適宜な手段によって順に取り付けられていて、シャッタ地板1と中間板2との間に先羽根の羽根室を構成し、中間板2と補助地板3の間に後羽根の羽根室を構成している。尚、シャッタ地板1は、図1においては、中間板2と補助地板3の一部が見えるようにするために、右下部を一部切除して示している。また、中間板2の全体形状は、図2に示されている。更に、補助地板3は、その一部が図1に示されているだけであって全体形状を示していないが、シャッタ地板1と略同じ輪郭をしている。そして、図1には、補助地板3に設けられていてシャッタ地板1の被写体側の縁に掛けている二つのフック部3a,3bが示されている。
図2に示されているように、中間板2の略中央部には、上記の開口部1aと重なるところに、開口部1aよりも若干大きい形状の開口部2aが形成されている。また、図示していないが、補助地板3の略中央部にも、上記の開口部1aと重なるところに、開口部1aよりも若干大きい形状の開口部が形成されている。そのため、本実施例におけるシャッタユニットとしての露光開口は、シャッタ地板1の開口部1aによって規制されている。
シャッタ地板1は、図1において、開口部1aの左側の領域に、略円弧状をした二つの大きな長孔1b,1cを有しており、それらの下端には、平面形状がC字形をした周知の緩衝部材4,5を取り付けている。そして、図2から分かるように、中間板2の右側の形状は、これらの長孔1b,1cとの重なりを避けるように形成されている。また、図示されていないが、合成樹脂製の補助地板3には、これらの長孔1b,1cと重なる領域に、略同じ形状をしているが、貫通をしていない長溝が形成されている。
図1に示されているように、シャッタ地板1の被写体側の面には、軸1d,1e,1fが立設されていて、それらに先羽根用駆動部材6,後羽根用駆動部材7,セット部材8が回転可能に取り付けられている。そして、それらのうち、先羽根用駆動部材6と後羽根用駆動部材7は、被押動部6a,7aと、取付部6b,7bと、駆動ピン6c,7cとを有していて、図示していない周知の先羽根用駆動ばねと後羽根用駆動ばねによって、各々時計方向へ回転するように付勢されている。また、取付部6b,7bには、周知の鉄片部材9,10が取り付けられている。更に、駆動ピン6c,7cは、根元側が大径部として形成され、先端側が小径部として形成されていて、上記の長孔1b,1cから羽根室内に挿入されている。
また、セット部材8は、押動部8a,8bと被押動部8cとを有していて、図示していない周知の復帰ばねによって反時計方向へ回転するように付勢されているが、図1においては、図示していないカメラ側の部材が被押動部8cに接触して、その反時計方向への回転を抑止している。そのため、その抑止が解かれたときには、セット部材8は、反時計方向へ回転させられることになるが、その回転は、シャッタ地板1に設けられた図示していないストッパによって停止させられるようになっている。図5には、そのセット部材8の反時計方向への回転停止位置が示されているが、以下においては、その停止位置を初期位置ということにする。
シャッタ地板1の被写体側の面には、上記の軸1d,1e,1fのほか、開口部1aの左側に、図示していない複数の軸が立設されており、それらの軸の先端に、シャッタ地板1と平行になるようにして、図示していない周知の支持板とプリント配線板とを重ねて取り付けている。そして、プリント配線板よりもシャッタ地板1側に取り付けられた支持板には、周知の先羽根用電磁石と後羽根用電磁石が取り付けられているが、図1及び図5においては、それらの鉄芯11,12の配置状態だけが二点鎖線で示されている。
図2に示されているように、シャッタ地板1の羽根室側の面には、被写体側の面に立設されている上記の軸1d,1eと同心になるようにして軸1g,1hが立設されているほか、軸1i,1j,1kが立設されている。そして、それらの軸のうち、軸1kの周囲には、リング状をした緩衝部材13が取り付けられている。また、シャッタ地板1の下方に形成されされている外壁部1mには、二つの緩衝部材14,15が取り付けられている。
上記したように、シャッタ地板1と中間板2との間の羽根室には先羽根が配置され、中間板2と補助地板3との間の羽根室には後羽根が配置されている。そこで先ず、先羽根の構成を説明する。図2に示されているように、先羽根は、二つのアーム16,17と、それらの長さ方向へ順に枢支された3枚の羽根18,19,20とで構成されており、アーム16,17は、羽根18,19,20よりもシャッタ地板1側に配置されていて、それらの一端が上記の軸1g,1iに回転可能に取り付けられている。そして、二つのアーム16,17のうち、アーム16が主アームであって、アーム17が副アームであり、3枚の羽根18,19,20のうち、羽根20がスリット形成羽根である。
また、先羽根の主アームであるアーム16には、孔16aが形成されており、そこに、上記の駆動ピン6cが嵌合していて、その先端を、補助地板3に形成された上記の図示していない円弧状の長溝に挿入している。そこで、駆動ピン6cと孔16aの具体的な嵌合構成を、図3を用いて説明する。図3(a)には、アーム16が図2と同じ姿勢で示されているが、その平面形状から分かるように、アーム16には、先端を孔16a側にして孔16aの縁の一部とした舌部16bが形成されている。そして、その舌部16bは、図3(b)に示されているように、アーム16の板面と同一面になるように形成されているが可撓性を有していて、図3(c)に示されているように、駆動ピン6cを孔16aに挿入すると撓まされ、その弾性で先端が駆動ピン6cに圧接するとともに、駆動ピン6cを孔16aの反対側の縁に圧接させている。
尚、本実施例の場合には、このように構成されているが、図3(c)において、駆動ピン6cの挿入方向(図3(c)の下方)へ撓まされている舌部16bを、予め、反対方向(図3(c)の上方)へ撓ませておき、そこへ駆動ピン6cを挿入するようにしても構わない。また、本実施例の場合、舌部16bは、図3(b)に示されているように、製作段階ではアーム16の板面と同一面になるように形成されているが、予め、図3(b)の上方又は下方に所定の角度で曲げ加工を施してあってもよい。更に、本実施例のアーム16,17は、金属製である必要はなく、合成樹脂製であっても構わない。
他方、図2において、後羽根は、二つのアーム21,22と、それらの長さ方向へ順に枢支された3枚の羽根23,24,25とで構成されているが、羽根室内には、先羽根を裏返した状態にして配置されているため、アーム21,22は、羽根23,24,25よりも補助地板3側に配置されており、それらの一端が上記の軸1h,1jに回転可能に取り付けられている。そして、二つのアーム21,22のうち、アーム21が主アームであって、アーム22が副アームであり、3枚の羽根23,24,25のうち、羽根25がスリット形成羽根である。
また、後羽根の主アームであるアーム21には、孔21aが形成されており、そこに、上記の駆動ピン7cが嵌合していて、その先端を、補助地板3に形成された上記の図示していない円弧状の長溝に挿入している。そして、アーム21には、図2と同じ姿勢で示してある図4から分かるように、先端を孔21a側にして孔21aの縁の一部を規制するようにした舌部21bが形成されている。しかしながら、図3(a)と比較してみれば分かるように、先羽根のアーム16の舌部16bの場合には、孔16aに対して、羽根18の枢支部側に形成されていたが、後羽根のアーム21の舌部21bは、孔21aに対して、羽根23の枢支部側に形成されておらず、反対側に形成されている。それ以外のことは、アーム16について図3を用いて説明したことが、全てアーム21にも言えるので、それらについての説明は省略する。
尚、このように、本実施例のシャッタ羽根は、先羽根も後羽根も、駆動ピン6c,7cに連結されていない副アームは一つずつであるが、二つ以上にしたものも知られている。また、本実施例の場合には、先羽根も後羽根も、3枚ずつの羽根を枢支しているが、1枚ずつにすることも、3枚以外の複数枚ずつにすることも知られているほか、先羽根と後羽根では異なる枚数にすることも知られている。本発明のシャッタ羽根は、それらのうちのどの構成であっても構わない。
次に、本実施例の作動を説明する。図1及び図2は、セット状態、即ち撮影待機状態を示したものである。このとき、セット部材8は、図1に示されているように、図示していないカメラ本体側の部材によって被押動部8cを押され、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して、初期位置からセット位置まで時計方向へ回転させられ、セット状態を維持されている。また、先羽根用駆動部材6は、セット部材8によって、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転されており、鉄片部材9を先羽根用電磁石の鉄芯11に接触させている。そして、先羽根は、3枚の羽根18〜20の重なり量を最小にして開口部1aを覆っている。他方、後羽根用駆動部材7も、セット部材8によって、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させられており、鉄片部材10を後羽根用電磁石の鉄芯12に接触させている。そのため、後羽根は、3枚の羽根23〜25の重なり量を最大にして開口部1aの上方位置に格納されている。
撮影に際して、レリーズボタンが押されると、先ず、先羽根用電磁石と後羽根用電磁磁石に通電されるので、夫々の鉄芯11,12が、鉄片部材9,10を吸着保持する。その後、セット部材8の被押動部8cに対する図示していないカメラ本体側の部材による抑止力が解かれ、セット部材8は、図示していない復帰ばねの付勢力によって図1の位置から反時計方向へ回転させられる。そして、その回転の初期段階において、セット部材8の押動部8a,8bが各駆動部材6,7の被押動部6a,7aから離れることになるが、その段階においては、各駆動部材6,7は、既に上記のように鉄片部材9,10が鉄芯11,12に吸着保持されているので、露光作動を開始してしまうことがない。その後、セット部材8が初期位置に復帰して停止すると、二つの電磁石に対する通電が、露光制御回路によって決められた時間間隔で順に断たれることになる。
そこで先ず、先羽根用電磁石に対する通電が断たれると、鉄片部材9に対する鉄芯11の吸引力が失われるため、先羽根用駆動部材6は、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力によって急速に時計方向へ回転させられる。そのため、先羽根は、駆動ピン6cによって露光作動を行わされ、3枚の羽根18〜20は、羽根同士の重なりを大きくしつつ略下方へ移動し、開口部1aを上方から開いていく。次に、後羽根用電磁石に対する通電が断たれると、鉄片部材10に対する鉄芯12の吸引力が失われるため、後羽根用駆動部材7は、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって急速に時計方向へ回転させられる。そのため、後羽根は、駆動ピン7cによって露光作動を行わされ、3枚の羽根23〜25は、羽根同士の重なりを小さくしつつ略下方へ移動し、開口部1aを上方から閉じていく。従って、その後は、先羽根の羽根20と後羽根の羽根25との間に形成されるスリットにより、固体撮像素子の撮像面を順に露光していくことになるが、本実施例の場合には、アーム16,21の孔16a,21aの縁が作動方向の前後で駆動ピン6c,7cに接触しているので、安定した作動が得られる。
その後、先羽根の羽根20が開口部1aから完全に退くと、先羽根用駆動部材6の駆動ピン6cが緩衝部材4に当接し、また、先羽根のアーム16が緩衝部材13,14に当接し、さらに、先羽根の羽根18〜20が緩衝部材15に当接することによって、先羽根用駆動部材6と先羽根の作動が停止し、先羽根の3枚の羽根18〜20は、開口部1aの下方位置に格納された状態になる。
ところで、このようにして、先羽根用駆動部材6の駆動ピン6cが緩衝部材4に当接したときには、緩衝部材4が、その弾性によって変形し、先羽根用駆動部材6を制動して停止させるようにしているが、駆動ピン6cが緩衝部材4に当接したときの力は極めて大きいため、その当接時には、駆動ピン6cの力がアーム16の孔16aの縁に大きくかかることになる。ところが、本実施例の場合には、露光作動時において、駆動ピン6cが舌部16bとは反対側になる孔16aの縁を押すようにしてあるため、可撓性を有する舌部16を変形させて、駆動ピン6cと孔16aとの間にガタツキを生じさせるおそれが殆どない。そのため、先羽根はバウンドも抑制されて好適に停止する。しかしながら、仕様により舌部16が変形させられてもよい場合や、他の構成の工夫によってガタツキが生じにくいようにした場合には、舌部16bの形成位置を変え、駆動ピン6cが露光作動時に舌部16bの先端を押すようにしても構わない。そして、そのことは、後羽根の主アームであるアーム21の場合も同様である。
先羽根の露光作動は、上記のようにして終了するが、後羽根の方は、羽根25が開口部1aを覆い終わると、その直後に、後羽根用駆動部材7の駆動ピン7cが緩衝部材5に当接する。そして、後羽根用駆動部材7は、駆動ピン7cが緩衝部材5に当接すると、緩衝部材5を一時的に圧縮させることによって制動され、上記の先羽根の場合と同様に、バウンドも抑制されて停止する。図5及び図6は、このようにして、後羽根の3枚の羽根23〜25によって開口部1aを閉鎖した露光作動の終了状態を示したものであって、この状態において、撮像情報が固体撮像素子から記憶装置に転送される。
撮像情報が記憶装置に転送されると、直ちにセット作動が行われる。その場合には、図5の状態において、図示していないカメラ本体側の部材がセット部材8の被押動部8cを押して、セット部材8を、図示していない復帰ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させる。それによって、セット部材8は、先ず、その押動部8aが、先羽根用駆動部材6の被押動部6aを押し、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して先羽根用駆動部材6を反時計方向へ回転させ始める。そして、その後、先羽根のスリット形成用の羽根20が、後羽根のスリット形成用の羽根25に所定量重なると、セット部材8の押動部8bが、後羽根用駆動部材7の被押動部7aを押すことにより、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して後羽根用駆動部材7を反時計方向へ回転させ始める。そのため、それ以後は、先羽根の羽根18〜20が、羽根同士の重なりを小さくしつつ上方へ作動し、後羽根の羽根23〜25が、羽根同士の重なりを大きくしつつ上方へ作動していくが、このときには、アーム16,21の舌部16b,21bは、駆動ピン6c,7cに押されても、全く撓まされることがない。
このようにして、セット作動が行われてゆき、先羽根の羽根18〜20が展開して開口部1aを覆い、後羽根の羽根23〜25が重畳して開口部1aの上方位置に格納された状態になると、各駆動部材6,7に取り付けられている鉄片部材9,10が、先羽根用電磁石と後羽根用電磁石の鉄芯11,12に接触するようになる。そして、その状態になると、図示していないカメラ本体側の部材による押動が停止することによって、図1,図2に示されたセット状態になり、次の撮影までこの状態で待機することになる。
尚、上記においては、本実施例のフォーカルプレンシャッタがデジタルカメラに採用された場合で説明したが、銀塩フィルムを使用するカメラにも採用できることは言うまでもない。また、デジタルカメラに採用するときには、本実施例のように、シャッタ地板1を被写体側にせず、補助地板3を被写体側にして配置する場合もある。また、本実施例における先羽根用駆動部材6,先羽根,先羽根用電磁石を備えなければ、一つのシャッタ羽根を備えたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタになる。そして、そのように構成したものも本発明に含まれる。更に、本実施例の駆動部材6,7は、露光作動時に、駆動ばねの付勢力によって回転させられるが、最近では、上記のような電磁石や駆動ばねを備えず、電磁アクチュエータによって往復回転させられるものも知られている。本発明は、そのような構成のものにも適用される。
セット状態を被写体側から見た実施例の平面図である。 セット状態を固体撮像素子側から見た実施例の平面図である。 実施例における先羽根の主アームを示したものであって、図3(a)は図2と同様にして示した平面図であり、図3(b)は図3(a)のA―A線断面図であり、図3(c)は駆動ピンによって撓まされた状態を図3(b)と同じようにして示した断面図である。 実施例における後羽根の主アームを示した平面図である。 露光作動を終了した直後の状態を図1と同様にして見て示した実施例の平面図である。 露光作動を終了した直後の状態を図2と同様にして見て示した実施例の平面図である。
符号の説明
1 シャッタ地板
1a,2a 開口部
1b,1c 長孔
1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k 軸
1m 外壁部
2 中間板
3 補助地板
3a,3b フック部
4,5,13,14,15 緩衝部材
6 先羽根用駆動部材
6a,7a,8c 被押動部
6b,7b 取付部
6c,7c 駆動ピン
7 後羽根用駆動部材
8 セット部材
8a,8b 押動部
9,10 鉄片部材
11,12 鉄芯
16,17,21,22 アーム
16a,21a 孔
16b,21b 舌部
18,19,20,23,24,25 羽根

Claims (3)

  1. 補助地板との間に少なくとも一つの羽根室を構成しているシャッタ地板と、主アームを含む複数のアームとそれらのアームに枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されておりそれらのアームの一端が前記シャッタ地板に立設された複数の羽根取付軸に対し個々に回転可能に取り付けられている少なくとも一つのシャッタ羽根と、前記シャッタ地板に形成された円弧状の長孔を貫通し前記主アームの孔に挿入した駆動ピンを有していて前記シャッタ地板の羽根室外の面に回転可能に取り付けられており往復回転をすることによって前記シャッタ羽根に開閉作動を行わせる少なくとも一つの駆動部材と、を備えているフォーカルプレンシャッタにおいて、前記主アームは、先端を前記孔側にして前記孔の縁の一部となるように形成し且つ板厚方向へ可撓性を有するようにした舌部を有していて、該舌部は、前記孔に前記駆動ピンを挿入した状態では撓まされていて、その弾性によって、前記先端を前記駆動ピンに接触させるとともに前記先端とは反対側になる前記孔の縁を前記駆動ピンと接触状態にしていることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記舌部の先端は、撮影時における前記駆動ピンの移動方向の反対側で前記駆動ピンに接触していることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記舌部が、前記駆動ピンを挿入する前には、前記主アームと同一平面になるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
JP2007062351A 2007-03-12 2007-03-12 カメラ用フォーカルプレンシャッタ Expired - Fee Related JP4980103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007062351A JP4980103B2 (ja) 2007-03-12 2007-03-12 カメラ用フォーカルプレンシャッタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007062351A JP4980103B2 (ja) 2007-03-12 2007-03-12 カメラ用フォーカルプレンシャッタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008224986A true JP2008224986A (ja) 2008-09-25
JP4980103B2 JP4980103B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=39843693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007062351A Expired - Fee Related JP4980103B2 (ja) 2007-03-12 2007-03-12 カメラ用フォーカルプレンシャッタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4980103B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4980103B2 (ja) 2012-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4264453B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2007298544A (ja) デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2004061865A (ja) デジタルスチルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4667657B2 (ja) デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP5253903B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP3965314B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2007155774A (ja) デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4652166B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP4980103B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP3995488B2 (ja) デジタルスチルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2008275778A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4290284B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4060671B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4413389B2 (ja) デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2016139100A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたデジタルカメラ
JP5117096B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP6228628B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ及びそれを備えたデジタルカメラ
JP4394294B2 (ja) フォーカルプレーンシャッタ
JP4450493B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4721547B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4216620B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP6529361B2 (ja) カメラ用フォーカルプレーンシャッタ及びカメラ
JP6246060B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラ
JP2015068906A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2008191174A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120321

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120418

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4980103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees