JP2008224635A - 光ファイバケーブルセンサ計測装置用固定治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】FBGを有する光ファイバケーブルにつき計測対象を挟んで二点で固定し、計測対象の変位を計測する光ファイバケーブルセンサ計測装置用一対の固定治具であり、固定治具は、長手方向中央に略凹状に湾曲する凹み部が設けられた取付台座と、取付台座表面部に一端側が取り付けられた丁番状連結部材と、連結部材の回動部を軸として取付台座に着脱自在とされた光ファイバケーブル固定部材とを備え、光ファイバ固定部材は、略円柱状をなす回転基部と、回転基部に装着され、外周表面には滑り止め粗面が形成されたリング状光ファイバケーブル巻き取り部を有する、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
例えば、土木構造物の健全性を計測する際などに、FBGつき光ファイバケーブルを前記土木構造物の健全性を計測するための計測対象を挟んで2点間で固定し、その間の伸縮などの変位を、FBGによるひずみから算出して計測し、土木構造物における長期間の変位、変状を検知するがごときである。
そして、時間分割多重化、波長分割多重化などの多重化の方式を問わず、光ファイバケーブルの現地への固定点間に少なくとも1つのFBGを配置する必要があり、前記時間分割多重化、波長分割多重化などの多重化の方式のいずれによっても、現地の状況にあわせて一番ベターな状態で設置されるものとなる。
ところで、前記FBGつき光ファイバケーブルセンサ装置を所定の計測箇所に取り付ける固定治具については、特開2004−163294号公開公報の図面に記載されたものが一般に知られている。
さらに、FBGつき光ファイバケーブルの場合、計測箇所が接近しているときには、計測すべき箇所に設置するFBGと、次の計測箇所に設置するFBGとの間においては光ファイバケーブルに所定の長さを確保してから設置しなければならない。
また、波長分割多重化などの多重化の方式を採用し、FBG間において、所定の間隔をあけて配置する必要がない場合であったとしても、光ファイバケーブルの現地への固定点間に少なくとも1つのFBGを配置する際に、確実に光ファイバケーブルの長さ調整が行え、しかも確実に所定の設置箇所に固定することが出来る固定治具の開発も行われている。
(1)光ファイバケーブルをリール状に巻いて固定する治具では、該光ファイバケーブルに初期緊張を与える必要があるため、ファイバを巻きなおしたり、ファイバをリール上で移動し締めなおしたりする必要が比較的頻繁に生じる。しかし、当該課題に対応した固定治具は開発されていない。
(2)リールなどの巻き取り部材を計測対象の壁面などに設置する際、ネジなどで固定する必要があるが、該リールに光ファイバケーブルを巻きつけた状態でなくては壁面に固定しにくい。よってこの面でも作業性が悪い。しかし、当該課題に対応した固定治具についても開発されてはいない。
(3)通常、リールなど巻き取り部材の表面は滑らかに形成されており、もって光ファイバケーブルを巻きつけても、前記リール上で光ファイバケーブルが滑ってしまい、計測器として正確に機能しない。そしてかかる課題につき対応した固定治具も開発されてはいない。
FBGを有する光ファイバケーブルにつき計測対象を挟んで二点で固定し、前記計測対象の変位を計測する光ファイバケーブルセンサ計測装置用一対の固定治具であり、
前記固定治具は、
長手方向中央において、幅方向に向かい略凹状に湾曲する凹み部が設けられた取付台座と、
前記凹み部両脇一方側の取付台座表面部に一端側が取り付けられた丁番状連結部材と、
前記連結部材の他端側に取り付けられ、該連結部材の回動部を軸として取付台座に着脱自在とされた光ファイバケーブル固定部材と、
を備え、
前記光ファイバ固定部材は、略円柱状をなす回転基部と、該回転基部に回転自在に装着され、外周表面には滑り止め粗面が形成されたリング状光ファイバケーブル巻き取り部を有する、
ことを特徴とし、
または、
前記固定治具は、防錆性、防蝕性を有する金属性部材で形成された、
ことを特徴とするものである。
ファイバを巻きなおしたり、ファイバをリール上で移動し締めなおしたりする必要が比較的頻繁に生じた場合でも迅速、確実に対応できて作業性がよく、光ファイバケーブルを巻きつけた状態でも簡単に壁面に固定でき、巻き取り部材に光ファイバケーブルを巻きつけても、光ファイバケーブルが滑ることがなく、もって設置、固定作業が大幅に向上する光ファイバケーブルセンサ計測装置用固定治具を提供できるとの優れた効果を奏する。
ここで、符号3は、本発明による一対の光ファイバケーブルセンサ計測装置用の固定治具であり、該固定治具3,3によりFBG2を有する光ファイバケーブル18が所定箇所に調整作業を効率よくして確実に固定されるものとなる。
次に、固定治具3の詳細な構成につき図2及び図3に基づき説明する。
取付台座4には、その長手方向中央部分において、取付台座4の幅方向に向かい略凹状に湾曲して凹む凹み部7が設けられている。
また、その長手方向両端部には、幅方向に延びる取付固定用の長穴状取付穴8,8が設けられている。
この光ファイバ固定部材5についてもその回転基部9の長手方向両端側に取り付け用の貫通孔12,12が設けられており、取付ねじ13,13を前記貫通孔12,12に螺挿することにより取付台座4に固定できるものとされている。
ここで、前記凹み部7の両脇一方側の取付台座表面部14には、前記丁番状連結部材6の一端側が取り付けられており、丁番状連結部材6の他端側には光ファイバケーブル固定部材5の回転基部9の一端面15とが連結されて取り付けられている。
よって、光ファイバケーブル固定部材5は丁番状該連結部材6の回動部16を軸として、取付台座4に対し、着脱自在になるよう構成されている。
なお、本発明による固定治具3は主として長期間室外において設置されているものであり、防錆性、防蝕性を有する金属性部材、例えばステンレス製で形成されるのが好ましい。
まず、計測対象1のある例えば壁面17の固定すべき箇所に一対の固定治具3,3を長穴状取付穴8,8に取付ねじ13,13を通して設置する。
長穴状取付穴8は取付台座4の幅方向に長穴状に形成されており、壁面17への取付誤差が吸収できるようになっている。
また、この際、光ファイバ固定部材5は丁番状連結部材6によって一端側が接続されているが、丁番状連結部材6は開いた状態としておく。
そして、丁番状連結部材6は開いた状態で光ファイバケーブル18を光ファイバケーブル巻き取り部11の滑り止め粗面10上に、所定長さ分巻きつける。この巻き付け長さは、設置箇所などの現場の状況によって異なるが、3回以上となる。
なお、前記のように、取付台座4の長手方向中央部分において、該取付台座4の幅方向に向かい略凹状に湾曲して凹む凹み部7が設けられており、もって、前記取付ねじ13,13で軽く固定した状態において光ファイバケーブル巻き取り部11が回転できる構成になっている。
その後、所定の初期緊張が与えられたことをFBG2から得られるひずみ(波長の変化)によって確認する。
前記の確認が得られた後、取付ねじ13,13でかたく締め付け、光ファイバケーブル固定部材5を取付台座4に固定するものとする。
すなわち、大量の光ファイバケーブルセンサ計測装置用固定治具3・・・を設置したり、はずしたりすることによる調整作業が本発明によってきわめて効率的に行えるのである。よってこの面からの労力が軽減され、かつ設置費用もきわめて安価にすることができる。
しかも、光ファイバケーブル18は、光ファイバケーブル巻き取り部11の滑り止め粗面10上に巻き取られているため、当該光ファイバケーブル18が滑るおそれがなく、この面からも調整作業が効率的である。
しかして、当該法枠工によるコンクリートブロック21上に光ファイバ計測装置である地盤などの斜面20の挙動監視計測装置が本発明の固定治具3により、大量に設置されるものとなる。
2 FBG
3 固定治具
4 取付台座
5 光ファイバケーブル固定部材
6 丁番状連結部材
7 凹み部
8 長穴状取付穴
9 回転基部
10 滑り止め粗面
11 光ファイバケーブル巻き取り部
12 貫通孔
13 取付ねじ
14 一方側の取付台座表面部
15 一端面
16 回動部
17 壁面
18 光ファイバケーブル
19 トンネル
20 斜面
21 コンクリートブロック
Claims (2)
- FBGを有する光ファイバケーブルにつき計測対象を挟んで二点で固定し、前記計測対象の変位を計測する光ファイバケーブルセンサ計測装置用一対の固定治具であり、
前記固定治具は、
長手方向中央において、幅方向に向かい略凹状に湾曲する凹み部が設けられた取付台座と、
前記凹み部両脇一方側の取付台座表面部に一端側が取り付けられた丁番状連結部材と、
前記連結部材の他端側に取り付けられ、該連結部材の回動部を軸として取付台座に着脱自在とされた光ファイバケーブル固定部材と、
を備え、
前記光ファイバ固定部材は、略円柱状をなす回転基部と、該回転基部に回転自在に装着され、外周表面には滑り止め粗面が形成されたリング状光ファイバケーブル巻き取り部を有する、
ことを特徴とする光ファイバケーブルセンサ計測装置用固定治具。
- 前記固定治具は、防錆性、防蝕性を有する金属性部材で形成された、
ことを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブルセンサ計測装置用固定治具。
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