JP2021156708A - ひずみ検知方法および固定治具 - Google Patents

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昂雄 落合
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博幸 早野
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Abstract

【課題】既設の構造物の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を長期的に検知するひずみ検知方法を提供する。【解決手段】コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法であって、コンクリート構造物の表面21上に、プレート部105およびプレート部上に固定された柱状の突起部103を有する少なくとも一組の固定治具を、予め定められた間隔で設置する工程と、ひずみを検出する光ファイバセンサ200を、各突起部103の外周を通り巻き付けるように設置する工程と、光ファイバセンサに計測器を接続し、光ファイバセンサ200中を伝搬する光波の特性変化に基づいて、コンクリート構造物のひずみを測定する工程と、を少なくとも含み、検出したひずみの経時的変化の特性に基づいて、コンクリート構造物の変形挙動を検知する。【選択図】図2

Description

本発明は、コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法および固定治具に関する。
従来から、コンクリート表面を対象とした膨張や収縮などの長さ変化の挙動の計測では、ひずみゲージやひずみ計等の計測センサをコンクリート表面に接着、または治具を介して固定し、常時計測する方法(特許文献3)や、長さ変化測定用チップなどの標点をコンクリート表面に設置し、コンタクトゲージ等の計測機器を用いて定期的に長さ変化を計測する方法が用いられている。
前者の方法では、測定区間長は、計器の長さに依存するため、区間長が一般的には長くても数10cmなど長さが限定され、長い測定区間での計測は困難である。そして、前者の方法で用いられるセンサは、一般的に電気抵抗値の変化をもとにひずみを計測する原理であり、センサのケーブル長が長距離にわたる場合には、ケーブル自体の電気抵抗に対する補正が必要である。また、正確な測定値が得られにくい場合もある。さらに、電気的な計測を併用、もしくは磁場の影響を受ける環境下では、測定値に影響を受け、正確な測定値を得ることが困難である。また、後者の方法についても同様に、一般的に測定区間は短いため、長い測定区間の計測には不向きである。
また、近年では、光ファイバセンサを橋梁などの構造物表面に設置し、たわみや疲労、ひび割れ幅の変化などの計測を行う技術も開発されている。
特許文献1では、コンクリート構造物の内部または表面に全体的に光ファイバセンサを縦横状に設置し、光ファイバケーブルに光パルスを入射させ、光パルスの伝搬過程において発生したブリルアン散乱光の周波数の変化を検知することにより、構造物のひずみを検知する技術が記載されている。
また、特許文献2では、既設の検知対象物に2つの係止部を設けられ、両係止部の間に正円リング状としたループ部を形成した一本の光ファイバケーブルが2つの係止部に係止され、光ファイバケーブル内の光損失の変化に基づき構造物の変位等をモニタリングする構造物変位・変状システムに関する技術が記載されている。
また、特許文献3では、ひずみゲージを用いた構造物の損傷検出方法に関する技術であって、既設の構造物の表面に、2つの基部が離間された状態で固定され、2つの基部の間に所定の張力を付与した検出用部材を配置し、検出用部材に設けたひずみゲージに出力された値と、予め準備された基準値とを比較して、構造物の損傷を検出している。
特開2005−077113号公報 特開2005−345179号公報 特開2013−250120号公報
しかしながら、特許文献1では、ブリルアン散乱光の周波数の変化から損傷した箇所、損傷の大きさ等を特定できるとしているが、具体的な記載はされていない。また、光ファイバセンサに引張力を付与することについても言及されていない。
また、特許文献2では、両係止部間に光ファイバセンサで形成されたループの径の変化による光損失データに基づいて構造物の変位等をモニタリングしているが、光ファイバセンサでループを形成させる必要があり、設置に手間がかかる。
また、特許文献3では、被検面となる既設の構造物に一対の基部を設け、一対の基部間に検出用部材に設け、構造物のひずみを検出しているが、基部の構造が複雑であり、作製と設置に手間がかかる。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、既設のコンクリート構造物に容易に設置することができ、かつ長期的に構造物の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することを可能にするひずみ検知方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明のひずみ検知方法は、コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法であって、前記コンクリート構造物の表面上に、プレート部および前記プレート部上に固定された柱状の突起部を有する少なくとも一組の固定治具を、予め定められた間隔で設置する工程と、ひずみを検出する光ファイバセンサを、前記各突起部の外周を通り巻き付けるように設置する工程と、前記光ファイバセンサに計測器を接続し、前記光ファイバセンサ中を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリート構造物のひずみを測定する工程と、を少なくとも含み、前記検出したひずみの経時的変化の特性に基づいて、前記コンクリート構造物の変形挙動を検知することを特徴としている。これにより、既設のコンクリート構造物の損傷状況や、膨張または収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
(2)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサを前記突起部に固定する際に、前記光ファイバセンサに対して、波長変化量に基づいた引張力を付与する工程と、をさらに含むことを特徴としている。これにより、膨張または収縮等の経時的変化の挙動をより正確に検知することが可能となる。また、付与された引張力により、突起部から光ファイバセンサが剥がれにくくなる。
(3)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサを前記突起部に固定する際に、前記光ファイバセンサに対して、引張応力に基づいた引張力を付与する工程と、をさらに含むことを特徴としている。これにより、膨張または収縮等の経時的変化の挙動をより正確に検知することが可能となる。また、付与された引張力により、突起部から光ファイバセンサを剥がれにくくなる。
(4)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサは、前記各突起部の同一の高さに固定されることを特徴としている。これにより、コンクリート構造物の表面の一次元方向の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
(5)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサは、前記各突起部の異なる高さに固定されることを特徴としている。これにより、コンクリート構造物の表面の多次元方向の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
(6)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサが固定された複数組の固定治具を、相互に前記光ファイバセンサが平行とならないように、前記コンクリート構造物に設置する工程と、をさらに含むことを特徴としている。これにより、コンクリート構造物の表面の多次元方向の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
(7)また、本発明のひずみ検知方法において、前記光ファイバセンサを保護部材で被覆する工程と、をさらに含むことを特徴としている。これにより、光ファイバセンサの破損を防ぐことができ、長期的にコンクリート構造物の膨張や収縮等の経時的変化の挙動をモニタリングすることが可能となる。
(8)また、本発明の固定治具は、コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法に用いられる固定治具であって、プレート部と、前記プレート部の一方の主面に直交するように固定され、ひずみを検出する光ファイバセンサを巻き付けるための柱状の突起部と、前記プレート部の両主面を貫通するように設けられ、固定用ビスを挿通させる貫通孔と、を備えることを特徴としている。前記プレート部および柱状の突起部の2種類の部材は、ビスまたは溶接等により両者を固定することで本発明の固定治具を形成する。なお、前記プレート部および柱状の突起部の固定方法は限定されず、両部材が一体物となるように成形して固定治具を作製してもよい。このように、シンプルな構造を有する固定治具であるため、容易に製造することが可能となる。また、コンクリート構造物への設置方法も、アンカーを貫通孔に挿入させ、コンクリート構造物の表面に係止させるのみであるため、容易に設置することが可能である。
本発明によれば、既設のコンクリート構造物に容易に設置することができ、かつ長期的に構造物の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
固定治具の概略構成を示す斜視図である。 固定治具の概略構成を示す上面図である。 本実施形態に係るひずみ計測装置をコンクリートの表面に設置した様子を模式的に示す図である。 本実施例に係るコンクリート供試体の概略構成を示す図である。 本実施例に係る固定治具の概略を示す斜視図である。 本実施例に係る固定治具の概略を示す上面図である。 コンクリート供試体の膨張挙動の計測結果を示すグラフである。
本発明者らは、既設のコンクリート構造物を長期的に膨張や収縮等の経時的変化の挙動の把握が困難であることに着目し、固定治具と光ファイバセンサを用いることで、容易に既設のコンクリート構造物を長期的に膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明のひずみ検知方法は、コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法であって、前記コンクリート構造物の表面上に、プレート部および前記プレート部上に固定された柱状の突起部を有する少なくとも一組の固定治具を、予め定められた間隔で設置する工程と、ひずみを検出する光ファイバセンサを、前記各突起部の外周を通り巻き付けるように設置する工程と、前記光ファイバセンサに計測器を接続し、前記光ファイバセンサ中を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリート構造物のひずみを測定する工程と、を少なくとも含み、前記検出したひずみの経時的変化の特性に基づいて、前記コンクリート構造物の変形挙動を検知することを特徴としている。これにより、本発明者らは、既設のコンクリート構造物の損傷状況や、膨張または収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能とした。以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[ひずみ測定装置の構成]
ひずみ測定装置は、複数の固定治具と、ひずみを検出する検出部を有する光ファイバセンサと、を備える。ひずみ測定装置を構成する固定治具と光ファイバセンサについて、以下、具体的に説明する。
図1Aは、固定治具100の概略構成を示す斜視図である。図1Bは、固定治具100の概略構成を示す上面図である。固定治具100は、プレート部105の一方の主面に、円柱状に形成された突起部(以下、棒材103とも称する。)が、プレート部105の両主面に対し垂直になるようにビスまたは溶接等により固定されるが、その固定方法は限定されない。例えば、プレート部105および棒材103の両者が一体となるように成形して固定治具を作製してもよい。また、固定治具100は、例えば、ステンレス(SUS304)のような耐腐食性を有する金属で形成されていることが好ましいが、これに限定されない。
プレート部105には、複数の孔107が設けられている。この孔107は、固定治具100を構造物に固定するアンカー109を挿入する貫通穴である。予め構造物にアンカー用の下穴を削孔しておき、孔107にアンカー109を挿入し、構造物の削孔した穴にアンカー109を係止させることで、固定治具100を構造物に固定させることができる。本実施形態では、孔107は4つ設けられているが、これに限定されるわけではない。アンカー109で固定する箇所の間隔、つまり孔107の位置は、骨材の直径以上の距離があればよく、構造物に固定治具100を固定するのに必要なだけ設けられていればよい。例えば、孔107の数は2つまたは3つでもよいし、5つ以上でもよい。また、アンカーではなく、ビスを用いて固定してもよい。
円柱状に形成された棒材103の外周には、光ファイバセンサ200を巻回させるため、棒材103の半径は、光ファイバ(素線部)205の最小曲げ半径以上の半径を有することが好ましい。
光ファイバセンサ200は、光ファイバ(素線部)205とFBG(Fiber Bragg Grating)部203と、を備え、FBG部203が光ファイバコアの屈折率の周期的な変化を有し、ひずみの変化を光波長の変化として検出することができる。光ファイバセンサ200は、構造物表面に固定された2つの固定治具100それぞれの棒材103の外周表面に掛け渡されて、巻回されるように設けられている。棒材103に光ファイバセンサを巻き付ける際には、棒材に光ファイバセンサが密着し、周回するように、またはらせん状に巻き付ける。また、光ファイバセンサ200は、各棒材103の外周表面の接触部分(固定部111)に、固定する。
このように棒材103の外周表面に固定箇所を設け、光ファイバセンサ200を棒材103に巻き付けることにより、光ファイバセンサ200と棒材103が、点ではなく面で接することとなるため、光ファイバセンサ200と棒材103との間に摩擦力が生じ、光ファイバセンサ200が各棒材103から剥がれてしまうことを抑制する。なお、固定箇所は光ファイバセンサ200と棒材103の接触部分を固定するが、固定方法および固定範囲を限定するわけではなく、接触部分上に2箇所以上の固定箇所を設けて光ファイバセンサ200を各棒材103の外周表面に固定しても良い。また、光ファイバセンサ200は、計測器(不図示)へ接続されており、検知部での計測結果を計測器に出力する。
本実施形態では、2つの固定治具を用いて、1次元方向のひずみを検出する例を説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、2つの固定治具に光ファイバセンサが設置されたひずみ測定装置を、構造物の表面の複数箇所に、各光ファイバセンサが平行とならないように設置してもよい。このように、複数のひずみ測定装置を設置することにより、2次元的、3次元的など多次元的にひずみを検出することができる。また、3つ以上の複数の固定治具を設置し、1本の光ファイバセンサを、複数の固定治具に掛け渡されるように設置することで、2次元的にひずみを検出するようにしてもよい。
[ひずみ測定装置の設置方法]
図2は、本実施形態に係るひずみ測定装置をコンクリートの表面に設置した様子を模式的に示す図である。まず、コンクリートの表面21に、固定治具100をコンクリートの表面21に固定するためのアンカー用の穴を削孔する。図2に示すように、棒材103とプレート部105から構成される2つの固定治具を、アンカー109を用いて、コンクリートの表面21に固定する。固定治具間のコンクリートの表面21が、ひずみを測定する対象箇所となるため、コンクリートの表面21の測定したい箇所を2つの固定治具で挟むように予め定められた間隔に離間して設置する。また、コンクリートの表面の膨張・収縮の挙動をより正確にモニタリングするため、固定治具間の距離(測定区間)は、各棒材の中心軸間の距離が100mm程度となるよう設置することが好ましいが、これに限定されない。固定治具間の距離(測定区間)は、光ファイバセンサに引張力を付与させた状態で、光ファイバセンサ200を固定治具100に固定できる距離であればよい。
次に、光ファイバセンサ200を設置する。図2に示すように、1本の光ファイバセンサ200を、各固定治具100の各棒材103の外周表面に掛け渡し、巻回させる。棒材103に光ファイバセンサを巻き付ける際には、棒材に光ファイバセンサが密着し、周回するように、またはらせん状に巻き付ける。巻き付けた後、光ファイバセンサ200が各棒材103の外周表面に接触する部分(固定部111)を、固定する。なお、固定箇所は、光ファイバセンサ200と棒材103の接触部分の全体を固定するが、固定方法および固定範囲はこれに限定されない。例えば、光ファイバセンサ200と棒材103の接触部分の2箇所以上に固定箇所を設けて、光ファイバセンサ200を固定しても良い。このように、光ファイバセンサ200を棒材103に巻き付けることにより、光ファイバセンサ200と棒材103が、点ではなく面で接することとなるため、光ファイバセンサ200が棒材103から剥がれてしまうなどの破損を防ぐことが可能となる。光ファイバセンサ200を固定治具に固定する際には、測定区間の両端にある各固定治具において引張力を付与して固定する。付与する引張力の大きさは、波長変化量:0.1nm〜2.0nm程度(引張応力:10MPa〜130MPa)が好ましく、0.5nmがより好ましい。このように、光ファイバセンサを棒材に巻き付けることで、供用中の引張力の損失を防ぐことが可能となる。
また、光ファイバセンサ200は、本実施形態では、構造物の表面に平行となるように設置しているが、これに限定されない。棒材の異なる高さの外周表面を通るように、光ファイバセンサを設置してもよい。例えば、構造物の表面に対し、45度に光ファイバセンサを傾斜させて設けた場合、構造物の表面に対し傾斜方向のひずみを測定することが可能となる。このように光ファイバセンサの設置角度を変えたり、角度を変えたものを複数組み合わせて設置することで、2次元、3次元方向等、多次元方向のひずみを検出することができる。
さらに、光ファイバセンサ200の素線部205を保護することを目的とし、素線部205の外側に鋼製または樹脂製等の剛性を有する材料製の保護カバーで被覆してもよい。または、予め、光ファイバセンサ200を保護チューブに挿入して、保護チューブに挿入された状態の光ファイバセンサを各固定治具に固定してもよい。
(実施例)
次に、ひずみ測定装置の実施例について説明する。図3は、本実施例に係るコンクリート供試体の概略構成を示す図である。図4Aは、本実施例に係る固定治具の概略を示す斜視図である。図4Bは、本実施例に係る固定治具の概略を示す上面図である。300mm×300mm×400mmのコンクリート供試体40を作製し、固定治具100および光ファイバセンサ200を、各棒材の中心軸がコンクリート供試体40の上面から100mmの位置、各棒材の中心軸間の距離が100mm、光ファイバセンサの検知部がコンクリート供試体40の左右側面から200mmの位置となるよう設置した。図4Aに示すように、固定治具100は、平板状のプレート部105(50mm×50mm×3mm)に、円柱状の棒材103(φ30mm×高さ30mm)が平板状のプレート部105に対し垂直に設けられている。図4Bに示すように、棒材103はプレート部105の一方の主面の中心部に設けられている。
コンクリート供試体40の使用材料は、次の表に示す通りである。本実施例では、反応性骨材を安山岩、非反応性骨材に石灰岩砕石を使用したペシマム配合とした。なお、アルカリ量は、NaOeqで5.5kg/cmとなるように、試薬を添加した。
Figure 2021156708
コンクリートの配合は、次の表に示す通りである。
Figure 2021156708
また、光ファイバセンサは、例えば、以下の仕様のものを用いる。
Figure 2021156708
固定治具100は、ステンレス製(SUS304)で形成されており、図2に示すように、コンクリート供試体40の表面に予めアンカー用の穴を削孔し、2つの固定治具100をコンクリート供試体40の表面に固定する。固定治具100間の距離(測定区間)は、各棒材103の中心軸間の距離が100mm程度となるよう設置した。1本の光ファイバセンサ200を、2つの棒材103の外周表面を通り、巻き付けるように設置し、光ファイバの波長変化量で0.5nmの引張力を付与して棒材103に固定した。固定方法は、1本の光ファイバセンサが接触している各棒材の外周表面(固定部111)に固定した。なお、本実施例では、光ファイバセンサは、各棒材の同一の高さに固定した。
固定治具100および光ファイバセンサ200を設置したコンクリート供試体40を、コンクリート供試体40が膨張しやすくなるよう、コンクリート供試体40を金網などの保護材および乾燥を防ぐために不織布で覆い、促進環境下(温度40℃、湿度95%の恒温恒湿槽内)に置き、コンクリート供試体40の膨張挙動を60日間計測した。
図5は、コンクリート供試体40の膨張挙動の計測結果を示すグラフである。計測開始から10日頃にかけて10μ程度、20日頃から35日頃にかけて20μ程度ひずみの値が小さくなっており、収縮挙動が観察される。この収縮挙動は、促進環境下でコンクリート供試体表面がわずかに乾燥した影響で生じた収縮挙動である。いずれも計測期間中にコンクリート供試体の表面に霧吹きで給水した後は、ひずみの値は大きくなっていることから、膨張挙動を確認することができた。つまり、この膨張挙動は、促進養生中のコンクリート供試体表面のひずみの変化を捉えたものであると考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、既設のコンクリート構造物に容易に設置することができ、かつ長期的に構造物の膨張や収縮等の経時的変化の挙動を検知することが可能となる。
21 コンクリートの表面
40 コンクリート供試体
100 固定治具
103 棒材
105 プレート部
107 孔
109 アンカー
111 固定部
200 光ファイバセンサ
203 FBG部
205 素線部

Claims (8)

  1. コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法であって、
    前記コンクリート構造物の表面上に、プレート部および前記プレート部上に固定された柱状の突起部を有する少なくとも一組の固定治具を、予め定められた間隔で設置する工程と、
    ひずみを検出する光ファイバセンサを、前記各突起部の外周を通り巻き付けるように設置する工程と、
    前記光ファイバセンサに計測器を接続し、前記光ファイバセンサ中を伝搬する光波の特性変化に基づいて、前記コンクリート構造物のひずみを測定する工程と、を少なくとも含み、
    前記検出したひずみの経時的変化の特性に基づいて、前記コンクリート構造物の変形挙動を検知することを特徴とするひずみ検知方法。
  2. 前記光ファイバセンサを前記突起部に固定する際に、前記光ファイバセンサに対して、波長変化量に基づいた引張力を付与する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のひずみ検知方法。
  3. 前記光ファイバセンサを前記突起部に固定する際に、前記光ファイバセンサに対して、引張応力に基づいた引張力を付与する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のひずみ検知方法。
  4. 前記光ファイバセンサは、前記各突起部の同一の高さに固定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のひずみ検知方法。
  5. 前記光ファイバセンサは、前記各突起部の異なる高さに固定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のひずみ検知方法。
  6. 前記光ファイバセンサが固定された複数組の固定治具を、相互に前記光ファイバセンサが平行とならないように、前記コンクリート構造物に設置する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のひずみ検知方法。
  7. 前記光ファイバセンサを保護部材で被覆する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のひずみ検知方法。
  8. コンクリート構造物の変形挙動を検知するひずみ検知方法に用いられる固定治具であって、
    プレート部と、
    前記プレート部の一方の主面に直交するように固定され、ひずみを検出する光ファイバセンサを巻き付けるための柱状の突起部と、
    前記プレート部の両主面を貫通するように設けられ、固定用ビスを挿通させる貫通孔と、を備えることを特徴とする固定治具。
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