JP2008224055A - 冷媒液位検出装置、満液式蒸発器、氷蓄熱装置及びヒートポンプシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】検出対象が気液状態または凝縮しやすい冷媒のようなものあっても、液位を正確に検出できる装置を提案する。
【解決手段】冷媒Cを蒸発させる蒸発容器14に上部導管24b及び下部導管24aを介して連結されて蒸発容器14内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部29を備える冷媒液位検出装置20において、下部導管24aは、蒸発容器14と前記差圧検出部29との間において上下方向に向けて設置されることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】冷媒Cを蒸発させる蒸発容器14に上部導管24b及び下部導管24aを介して連結されて蒸発容器14内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部29を備える冷媒液位検出装置20において、下部導管24aは、蒸発容器14と前記差圧検出部29との間において上下方向に向けて設置されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷媒液位検出装置、満液式蒸発器、氷蓄熱装置及びヒートポンプシステムに関する。
従来、一般に、満液式蒸発器は、下部側に液体状の冷媒の入口部を、上部側に気体状の冷媒の出口部を設けた蒸発器本体内に、複数の伝熱管を配設して構成される。具体的には、蒸発器本体内に一定量の液体状の冷媒を満たし、伝熱管を介して、液体上または気体上の冷媒と伝熱管に流れる流体との熱伝達を行うものである(例えば特許文献1)。
このとき、液体状の冷媒と伝熱管が接触し、伝熱管の表面温度が液体状の冷媒の沸点を上回っていれば、冷媒は沸騰し、熱伝達は熱伝達効率のよい沸騰熱伝達によって行われることになる。
このとき、液体状の冷媒と伝熱管が接触し、伝熱管の表面温度が液体状の冷媒の沸点を上回っていれば、冷媒は沸騰し、熱伝達は熱伝達効率のよい沸騰熱伝達によって行われることになる。
ところで、所望の熱伝達効率を実現するために、蒸発器内の液体状の冷媒の液位を測定し、その結果に基づいて膨張弁の開閉を行い、蒸発器に流入する冷媒の量が制御されている。液位の検出には、差圧伝送器が用いられ、蒸発器本体内の上部と下部の圧力差(差圧)を検出することによって間接的に行われる。
特公平7−113498号公報
しかしながら、液体の冷媒は沸騰によって泡立ってしまうため、液面高さを適切に検出することは困難であった。すなわち、蒸発器またはヘッダーと差圧伝送器とを連結する下部導管には、液体上の冷媒の他に気体状の冷媒(気泡)が入り込んでしまう。
一方、蒸発器またはヘッダーと差圧伝送器とを連結する上部導管には、気体状の冷媒の他に液体状の冷媒が泡となって入り込んだり、気体状の冷媒が凝縮して液体となったりするため、正確な差圧の検出が困難であるという問題がある。
一方、蒸発器またはヘッダーと差圧伝送器とを連結する上部導管には、気体状の冷媒の他に液体状の冷媒が泡となって入り込んだり、気体状の冷媒が凝縮して液体となったりするため、正確な差圧の検出が困難であるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、液位を正確に検出することができる冷媒液位検出装置、満液式蒸発器、氷蓄熱装置及びヒートポンプシステムを提案することを目的としている。
本発明に係る冷媒液位検出装置、満液式蒸発器、氷蓄熱装置及びヒートポンプシステムでは、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、冷媒を蒸発させる蒸発容器に上部導管及び下部導管を介して連結されて前記蒸発容器内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部を備える冷媒液位検出装置において、前記下部導管は、前記蒸発容器と前記差圧検出部との間において上下方向に向けて設置されることを特徴とする。
また、冷媒を蒸発させる蒸発容器に上部導管及び下部導管を介して連結されて前記蒸発容器内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部を備える冷媒液位検出装置において、前記上部導管の一部に前記冷媒を加熱するヒーターを備えることを特徴とする。
また、前記上部導管は、前記蒸発容器の上部から上方に向けて設置された部位を有することを特徴とする。
また、前記上部導管は、前記蒸発容器の上部から上方に向けて設置された部位を有することを特徴とする。
また、第2の発明は、液体が流れる複数の伝熱管を容器内に有し、前記容器内に供給された冷媒により前記伝熱管内の液体を冷却する満液式蒸発器において、前記容器内の冷媒の液位を検出する冷媒液位検出部として、第1の発明に係る冷媒液位検出装置を用いることを特徴とする。
また、第3の発明は、水を過冷却水へと変化させる過冷却装置と、過冷却水の過冷却状態を解除する過冷却状態解除装置と、水または氷を収容する蓄熱槽と、蓄熱槽内の水を前記過冷却装置に供給する供給装置と、からなる氷蓄熱装置において、前記過冷却装置として、第2の発明に係る満液式蒸発器を用いることを特徴とする。
また、第4の発明は、蒸発器と圧縮機と凝縮器と膨張器からなるヒートポンプシステムにおいて、第2の発明に係る満液式蒸発器を用い、かつ、前記冷媒液位検出装置の検出結果に基づいて前記膨張器の開度制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
第1の発明は、蒸発容器内に満たされる冷媒が気液二相状態であっても、下部導管が蒸発容器またはヘッダーと差圧検出部との間において上下方向に向けて設置されることにより、下部導管に気泡が混入したとしても、この気泡は液面まで戻されるので、気泡が差圧検出部にまで達せず、正確に差圧を検出することができる。
第1の発明は、蒸発容器内に満たされる冷媒が気液二相状態であっても、下部導管が蒸発容器またはヘッダーと差圧検出部との間において上下方向に向けて設置されることにより、下部導管に気泡が混入したとしても、この気泡は液面まで戻されるので、気泡が差圧検出部にまで達せず、正確に差圧を検出することができる。
また、凝縮した冷媒を過熱するヒーターを上部導管に備えることにより、凝縮した冷媒を気化させるため、液体が差圧検出部にまで達せず、正確に差圧を検出することができる。また、上部導管を蒸発容器またはヘッダーの上部から上方に向けて設置された部位を有することにより、液状の冷媒が混入しづらいため、正確に差圧を検出することができる。
また、第2の発明は、満液式蒸発器において第1の発明である冷媒液位検出装置を用いることにより、正確な差圧の検出及び液状の冷媒の液位を検出できるので、例えば、冷媒液面高による液バック運転及び冷媒液面低による蒸発温度の低下や伝熱管内冷水の閉塞を防止することができる。
また、第3の発明は、氷蓄熱装置において、過冷却装置として、第2の発明である満液式蒸発器を用いることにより、連続的に安定した氷蓄熱装置の運転を行うことができる。
また、第4の発明は、第2の発明である満液式蒸発器を用いてヒートポンプシステムを構成して、正確な冷媒液位の検出結果に基づいて前記膨張器の開度制御を行うことにより、連続的に安定したヒートポンプシステムの運転を行うことができる。
以下、本発明に係る冷媒液位検出装置、満液式蒸発器、氷蓄熱装置及びヒートポンプシステムの実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る氷蓄熱装置1の概略構成を示す模式図である。
図1は本発明の実施の形態に係る氷蓄熱装置1の概略構成を示す模式図である。
氷蓄熱装置1は、シャーベッド状の氷Iの蓄積及び水Wを収容する蓄熱槽70と、蓄熱槽70下部から水循環路65aを介して水Wを吸い込み水循環路65bに送り出すポンプ67と、水循環路65bを介してポンプ67から供給された水Wを過冷却水W´へと変化させる過冷却装置10と、過冷却水W´にエアを吹き込むことにより衝撃を与えて過冷却状態を解除し過冷却水W´をシャーベット状の氷Iに変化させる過冷却状態解除装置66によって構成されている。なお、ポンプ67は、後述する制御装置CONTにより制御される。
過冷却装置(満液式蒸発器)10は、下部側に液体状の冷媒Cの入口部を、上部側に気体状の冷媒Cの出口部を設けた蒸発容器14内に、複数の伝熱管12を配設して構成される(図2参照)。また、気体状の冷媒Cの出口部の前部には冷媒液ミスト除去用の衝突板13、例えばパンチングメタル等が備えられている。
蒸発容器14は、円筒形状であり水平方向に横たわるように配置されている。また、蒸発容器14の側面(曲面部)には、後述のヘッダー23に冷媒Cを導入するための導入管21a,21bが設けられている。そして、導入管21aには開閉弁22aが,導入管21bには開閉弁22bが設けられている。
また、伝熱管12は、断面形状が中空円形のものであり、複数本が蒸発容器側壁(管板)16a,16bを貫通するように水平方向にそれぞれ平行に配置されている。
冷媒Cとしては、例えば、フロンR134aが使用される(以下、適宜、液体状の冷媒をC1、気体状の冷媒をC2とする)。氷蓄熱装置1の運転時には蒸発容器14内の圧力は約150kPa〜190kPaであって、液体状の冷媒C1が蒸発容器14内の下部に溜まるようにされている。
ここで、水Wの過冷却は、蒸発容器14内に満たされた液体状の冷媒C1が伝熱管12に接触し冷媒C1が沸騰することで、沸騰熱伝達により行われる。そして、蒸発容器14内の伝熱管12を流れる水Wは−2℃〜0℃の過冷却水W´となった後に、過冷却状態解除装置66を経て、シャーベッド状の氷Iとなって蓄熱槽70内に排出される。
ここで、水Wの過冷却は、蒸発容器14内に満たされた液体状の冷媒C1が伝熱管12に接触し冷媒C1が沸騰することで、沸騰熱伝達により行われる。そして、蒸発容器14内の伝熱管12を流れる水Wは−2℃〜0℃の過冷却水W´となった後に、過冷却状態解除装置66を経て、シャーベッド状の氷Iとなって蓄熱槽70内に排出される。
そして、液体状の冷媒C1及び気体状の冷媒C2の差圧が液位検出装置20により検出されることで、液位の制御が行われる。
また、過冷却装置10には、過冷却装置10の出口部より流入した気体状の冷媒C2を断熱圧縮する圧縮装置30と、気体状の冷媒Cから放熱し液体状の冷媒Cに凝縮させる凝縮装置40と、冷媒Cを断熱膨張させる電動膨張弁50とが配管(冷媒循環路)15を介して環状に接続される。これによりヒートポンプシステム3が構成されている。なお、圧縮装置30は圧縮器容量制御装置31、圧縮機32、駆動装置33から構成される。
そして、制御装置CONTによって、圧縮装置30、凝縮装置40、電動膨張弁50の冷媒Cの流量が制御されるようになっている。
そして、制御装置CONTによって、圧縮装置30、凝縮装置40、電動膨張弁50の冷媒Cの流量が制御されるようになっている。
図2は、本発明の実施の形態に係る液位検出装置20の概略構成を示す模式図である。
液位検出装置(冷媒液位検出装置)20は、蒸発容器14に対して導入管21a,21bを介して連結されたヘッダー23と、ヘッダー23の上部及び下部にその一端を連結した導圧管24a,24bと、導圧管24bの一部に取り付けられたヒーター25と、導圧管24a,24bの他端が連結された差圧伝送器29から構成されている。
液位検出装置(冷媒液位検出装置)20は、蒸発容器14に対して導入管21a,21bを介して連結されたヘッダー23と、ヘッダー23の上部及び下部にその一端を連結した導圧管24a,24bと、導圧管24bの一部に取り付けられたヒーター25と、導圧管24a,24bの他端が連結された差圧伝送器29から構成されている。
ヘッダー23は円筒形状であり、蒸発容器14の曲面側の側方に垂直に配置されており、過冷却装置10の開閉弁22a及び22bを全開にすれば、液体状の冷媒C1が21aを介して、また気体上の冷媒C2が21bを介してヘッダー23内に流入し、ヘッダー23内と蒸発容器14内の冷媒の液位差圧が等しくなるようになっている。
差圧伝送器29は、導圧管24a,24bを介して、ヘッダー23内の高圧側圧力(液体側、下部)と低圧側圧力(気体側、上部)との差圧を検出し、この差圧に応じた電気信号を制御装置CONTに出力するものである。制御装置CONTは、その出力結果に応じて、電動膨張弁50の開度の調整を行う。その結果、蒸発容器14内の液体状の冷媒C1の液位が間接的に制御される。
高圧側導圧管(下部導管)24aは、ヘッダー23下端と差圧伝送器29の高圧側連結部26aとの間において、上下方向に向けて配置されている。
また、低圧側導圧管(上部導管)24bは、ヘッダー23上端と差圧伝送器29の低圧側連結部26bを繋いでいる。低圧側導圧管24bは、ヘッダー23上端から上方に向けた後に、一旦横斜め上方に屈曲し、さらに屈曲して下方に向けて配置されている。さらに、低圧側導圧管24bの連結部26b近傍部位27には、ヒーター25が巻きつけられている。
また、低圧側導圧管(上部導管)24bは、ヘッダー23上端と差圧伝送器29の低圧側連結部26bを繋いでいる。低圧側導圧管24bは、ヘッダー23上端から上方に向けた後に、一旦横斜め上方に屈曲し、さらに屈曲して下方に向けて配置されている。さらに、低圧側導圧管24bの連結部26b近傍部位27には、ヒーター25が巻きつけられている。
次に液位検出装置20の作用を説明する。
上記の通り、ヘッダー23内の液位差圧は蒸発容器14内の液位差圧に等しいから、ヘッダー23内の差圧を検出して、制御装置CONTにその信号を出力すれば、電動膨張弁50の開閉によってほぼ一定に冷媒C1の液位を制御することが可能である。
上記の通り、ヘッダー23内の液位差圧は蒸発容器14内の液位差圧に等しいから、ヘッダー23内の差圧を検出して、制御装置CONTにその信号を出力すれば、電動膨張弁50の開閉によってほぼ一定に冷媒C1の液位を制御することが可能である。
しかし、電動膨張弁50から蒸発容器14内に流入される冷媒C(C1,C2)は気液二相流体であり、さらには蒸発容器14内において液体状の冷媒C1が沸騰している。そのため、従来のように、高圧側導圧管(下部導管)が水平方向に設置されると、気泡状の冷媒C2が混入し、気泡が溜まってしまうので、液体状の冷媒C1の正確な圧力、ひいては差圧を検出することができず、差圧伝送器29の誤指示・誤動作が発生する。
一方、図2に示すように、本実施形態では、高圧側導圧管24aをほぼ垂直に配置しているので、導圧管24a内の28部に気泡が混入したとしても、気泡状の冷媒C2はヘッダー23内の液面まで戻されるために、気泡が差圧伝送器29の検出部に到達したり、溜まったりすることもなく、正確な圧力及び差圧を検出することができる。
また、従来では沸騰により生じた泡の破裂により飛散した液状の冷媒C1及び泡が低圧側導圧管(上部導圧管)内に混入すると、液状の冷媒C1が低圧側導圧管に溜まってしまい、気体状の冷媒C2の正確な圧力ひいては差圧を検出することができず、差圧伝送器の誤指示・誤動作が発生する。特に、ヒートポンプシステム3の周囲温度が低くなると、低圧側導圧管内の気体状の冷媒C2が凝縮してしまうため、差圧伝送器の誤指示・誤動作が発生する。
一方、図2に示すように、本実施形態では、低圧側導圧管24bを蒸発容器14の上部から上方に向けて垂直に設置して低圧側連結部26bに連結しているので、沸騰により生じた泡の破裂により飛散した液状及び泡状の冷媒Cが低圧側導圧管24b内に混入しづらく、正確な圧力及び差圧を検出することができる。
さらに、ヒートポンプシステム3の周囲温度が低くなり低圧側導圧管24b内の気体状の冷媒C2が凝縮してしまったとしても、ヒーター25によって熱を与えるので冷媒Cは気化する。そのため、ヒートポンプシステム3の周囲温度が低くなった状況下であっても、気体状の冷媒C2の正確な圧力及び差圧を検出することができる。
以上のように、上述の実施形態によれば、蒸発容器14が気液二層状態の冷媒Cであっても、また周囲温度が低い状況であっても、その差圧を正確に検出することができ、それによって正確な冷媒Cの液位制御が可能となる。
また、冷水出口温度に応じて液位制御の設定値を変更可能とすれば、液バック現象も有効に防止することができる。
ここで、液バック現象とは、沸騰により生じた泡の破裂により飛散した粒上の冷媒液Cが圧縮装置30へ吸い込まれる現象のことである。液バック現象が発生すると、圧縮装置30が液体を圧縮することになり、圧縮装置30に損傷が生じる。氷蓄熱装置運転開始後、一定時間が経過し、水Wの温度が十分に低下すれば沸騰現象も安定するために液バック現象が生じにくくなるが、運転開始直後においては蓄熱槽70内の水Wは常温に近く伝熱管12の表面温度も高いために、沸騰現象が激しくなって液バック現象が起こる。なお、液バック現象は液位の高さに比例して起きやすい。
ここで、液バック現象とは、沸騰により生じた泡の破裂により飛散した粒上の冷媒液Cが圧縮装置30へ吸い込まれる現象のことである。液バック現象が発生すると、圧縮装置30が液体を圧縮することになり、圧縮装置30に損傷が生じる。氷蓄熱装置運転開始後、一定時間が経過し、水Wの温度が十分に低下すれば沸騰現象も安定するために液バック現象が生じにくくなるが、運転開始直後においては蓄熱槽70内の水Wは常温に近く伝熱管12の表面温度も高いために、沸騰現象が激しくなって液バック現象が起こる。なお、液バック現象は液位の高さに比例して起きやすい。
つまり、運転開始直後等の冷水出口温度が目標設定値よりも高いときには、液位が低めになるように電動膨張弁50の開度を絞るよう制御し、水Wの温度の低下にしたがって電動膨張弁50を開放して冷媒C1の液位を徐々に高くしていけば、液バック現象を防止しつつ、冷媒C1と伝熱管12の接触面積を広げていくことができ、効率的に熱伝達効率を上げていくことが可能となる。
さらに、液体状の冷媒C1の液位が急激に変化すると伝熱管12の伝熱性能が変化して、局部的に伝熱管12内で過冷却状態が解除されて、瞬時に過冷却水W´から氷Iへと状態変化し閉塞が生じる。このため伝熱管12内で被冷却流体である水Wを連続的に流して過冷却水W´を得るためには、冷媒Cの循環流量が大きく変動し、冷却負荷が大きく変動したときであっても、蒸発容器14内の冷媒C1の液位を一定に制御する必要がある。
しかし、上述したように、液位検出装置20を用いれば、正確な差圧の検出が可能であり、電動膨張弁50によって液位を一定に制御することが可能である。したがって、閉塞を防止しつつ、連続して安定した過冷却水W´を得ることができる。
このように、液位検出装置20を用いれば、蒸発容器14内の液位差圧を正確に検出することができ、冷媒Cの液位の正確な制御も可能となる。また、連続的に安定して過冷却水W´を得ることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、図3に示すように、低圧側導圧管24b´のように上方に向かう垂直な部分がなくても、ヒーター25の設置によって、気体状の冷媒C2の圧力を正確に検出することが可能であるし、ヒーター25は低圧側導圧管の他の一部または一部だけでなく全部に設置しても構わない。また、低圧側導圧管内の気体状の冷媒C2が凝縮しない圧力、温度で氷蓄熱装置1を運転するならば、ヒーター25の設置は必ずしも要しない。
また、図3に示すように、高圧側導圧管24a´は上下方向にさえ配置されていれば、混入した気泡は上昇していくため、傾斜をつけて配置されていても構わない。
また、液位検出装置20を用いて発電プラント等における蒸気ドラムの液位(水位)を適切な範囲に保ってタービンへの水のキャリーオーバ(液バック)を防ぐこともできる。
また、液位検出装置20を冷凍機における凝縮容器や液化プラント等における凝縮容器に用いることにより、液位(水位)を適切な範囲に保つこともできる。これにより、凝縮容器の最適な熱伝達効率が得られる。
1…氷蓄熱装置、3…ヒートポンプシステム、10…過冷却装置(満液式蒸発器)、12…伝熱管、14…蒸発容器、20…液位検出装置(冷媒液位検出装置)、23…ヘッダー、24a…高圧側導圧管(下部導管)、24b…低圧側導圧管(上部導管)、25…ヒーター、29…差圧伝送器(差圧検出部)32…圧縮機、40…冷媒凝縮装置(凝縮器)、50…電動膨張弁(膨張器)、66…過冷却状態解除装置、67…ポンプ、70…蓄熱槽、W…水、W´…過冷却水、I…氷、C(C1,C2)…冷媒、CONT…制御装置
Claims (7)
- 冷媒を蒸発させる蒸発容器に上部導管及び下部導管を介して連結されて前記蒸発容器内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部を備える冷媒液位検出装置において、
前記下部導管は、前記蒸発容器と前記差圧検出部との間において上下方向に向けて設置されることを特徴とする冷媒液位検出装置。 - 冷媒を蒸発させる蒸発容器に上部導管及び下部導管を介して連結されて前記蒸発容器内の上部と下部の差圧を測定する差圧検出部を備える冷媒液位検出装置において、
前記上部導管に前記冷媒を加熱するヒーターを備えることを特徴とする冷媒液位検出装置。 - 前記上部導管は、前記蒸発容器の上部から上方に向けて設置された部位を有することを特徴とする請求項2に記載の冷媒液位検出装置。
- 前記蒸発器に連結されたヘッダーを備え、かつ、前記上部導管及び下部導管が前記ヘッダーに連結されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の冷媒液位検出装置。
- 液体が流れる複数の伝熱管を容器内に有し、前記容器内に供給された冷媒により前記伝熱管内の液体を冷却する満液式蒸発器において、
前記容器内の冷媒の液位を検出する冷媒液位検出部として、請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の冷媒液位検出装置を用いることを特徴とする満液式蒸発器。 - 水を過冷却水へと変化させる過冷却装置と、過冷却水の過冷却状態を解除する過冷却状態解除装置と、水または氷を収容する蓄熱槽と、蓄熱槽内の水を前記過冷却装置に供給する供給装置と、からなる氷蓄熱装置において、
前記過冷却装置として、請求項5に記載の満液式蒸発器を用いることを特徴とする氷蓄熱装置。 - 蒸発器と圧縮機と凝縮器と膨張器からなるヒートポンプシステムにおいて、
前記蒸発器として、請求項5に記載の満液式蒸発器を用い、かつ、前記冷媒液位検出装置の検出結果に基づいて前記膨張器の開度制御を行うことを特徴とするヒートポンプシステム。
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