JP2008222064A - 車体下部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体下部構造10は、センターピラー18に対して車体前方にフロントクロスメンバー14が設けられ、フロントクロスメンバー14の外端部14aがサイドシル11のフロント結合部47に結合されている。この車体下部構造10は、サイドシル11の内部にセンターピラー18からフロントクロスメンバー14に向けて補強ビーム21が下り勾配に配置され、補強ビーム21の上取付部材23が天井部36のピラー根元36bで結合され、補強ビーム21の下取付部材24が底面37のクロスメンバー結合部37aで結合されている。
【選択図】図2
Description
図10は従来の車体下部構造を示す断面図である。
車体下部構造100は、センターピラーインナー102の根元102aに係合部103が取り付けられ、係合部103にパイプ部材104の縦棒部104aが取り付けられ、パイプ部材104の横棒部104bがサイドシル105内に複数のフシ部材107で取り付けられている。
このパイプ部材104の縦棒部104aにドアヒンジ108がボルト止めされている。すなわち、パイプ部材104はドアヒンジ108を支える部材である。
一方、車体下部構造100はパイプ部材104の横棒部104bがサイドシル105内の略中央に設けられている。
このため、センターピラーインナー102の根元102aおよびサイドシル105内に亘ってパイプ部材104を設けても、センターピラー101がサイドシル105とともに車室110内に倒れ込んでしまう虞がある。
この要求に対応するために、パイプ部材104を比較的複雑な形状とし、かつ大きな形状とする必要があった。
そこで、請求項1において、サイドシルの内部に直線状の補強ビームを下り勾配に配置して、上端部をサイドシルの天井面においてセンターピラーの根元で結合し、下端部をサイドシルの底面においてクロスメンバーとの結合部で結合した。
ここで、補強ビームの下端部が、クロスメンバーを利用してサイドシルの底面に強固に取り付けられている。
加えて、補強ビームに伝わった捩り荷重を補強ビームの下端部を経てクロスメンバーに良好に分散させることができる。
これにより、センターピラーに作用した荷重を補強ビームで良好に支え、センターピラーが車室内に倒れ込むことを防止できるという利点がある。
このように、補強ビームを直線状に形成することで簡素な形状にすることができるという利点がある。
さらに、補強ビームをサイドシルの内部に配置することでコンパクト化を図ることができるという利点がある。
図1は本発明に係る車体下部構造(第1実施の形態)を示す斜視図、図2は第1実施の形態に係る車体下部構造を示す分解斜視図である。
車体下部構造10は、車体前後方向に向けて延出されたサイドシル11と、サイドシル11から車体幅中心に向けて張り出されたフロアパネル12と、フロアパネル12の上面12aにサイドシル11から車体幅中心に向けて延出されたフロントクロスメンバー(クロスメンバー)14およびミドルクロスメンバー16と、サイドシル11の略中央に立設されたセンターピラー18と、サイドシル11内に設けられた補強ビーム21(図2参照)とを備える。
側壁部35には、フロアパネル12の端部12b、フロントクロスメンバー14の外端部(端部)14a、およびミドルクロスメンバー16の端部16aが結合されている。
リーインフォース33は、断面略コ字状に形成され、上張出片(上フランジ)44および下張出片(下フランジ)45を有する。
フロアパネル12の上面12aにフロントクロスメンバー14およびミドルクロスメンバー16がそれぞれ設けられている。
フロント結合部47は、サイドシルインナー31の側壁部35のうち、フロントクロスメンバー14の外端部14aが結合される部位35aと、天井部36のうち、外端部14a近傍の部位36aと、底部37のうち、外端部14a近傍の部位37aとからなる。
以下、底部37のうち、外端部14a近傍の部位37aを、「クロスメンバー結合部37a」として説明する。
センターピラー18に対して車体前方に向けて所定間隔S1おいてフロントクロスメンバー14が設けられている。
補強ビーム21は、ビーム部材22と、上取付部材(上端部)23と、下取付部材(下端部)24とを備える。
ビーム部材22は、サイドシルインナー31の内部50に配置された状態で、図2に示すセンターピラー18の根元51からフロントクロスメンバー14に向けて下り勾配に配置されている。
以下、根元部位18aの近傍部位36bを、「ピラー根元36b」として説明する。
上端部22aを先細状に形成することで、上端縁22cがサイドシル11の天井部36に沿うように形成されている。
下端部22bを先細状に形成することで、下端縁22dがサイドシル11の底部37に沿うように形成されている。
上取付部材23は、断面略コ字状に形成された下向き凹部23aと、下向き凹部23aの外縁から車体外側に向けて張り出された外張出片23bと、下向き凹部23aの内縁から車体中央に向けて張り出された内張出片23cとを有する。
外張出片23bおよび内張出片23cは、面一に形成されている。
この状態で、ビーム部材22の上端縁22cは、外張出片23bおよび内張出片23cに対して僅かに下方に位置している。
すなわち、ビーム部材22の上端部22aは、上取付部材23を介して天井部36のピラー根元36bで結合されている。
下取付部材24は、断面略コ字状に形成された上向き凹部24aと、上向き凹部24aの外縁から車体外側に向けて張り出された外張出片24bと、上向き凹部24aの内縁から車体中央に向けて張り出された内張出片24cとを有する。
外張出片24bおよび内張出片24cは、面一に形成されている。
この状態で、ビーム部材22の下端縁22dは、外張出片24bおよび内張出片24cに対して僅かに上方に位置している。
すなわち、ビーム部材22の下端部22bは、下取付部材24を介して底部37のクロスメンバー結合部37aで結合されている。
このように、補強ビーム21(すなわち、ビーム部材22)を直線状に形成することで簡素な形状にすることができる。
さらに、補強ビーム21をサイドシル11の内部50に配置することでコンパクト化を図ることができる。
側面衝突によりセンターピラー18に荷重F1が作用した場合、荷重F1の一部がセンターピラー18の根元部位18aを経てサイドシル11のピラー根元36bに荷重F2として伝わる。
よって、ピラー根元36bに伝わった荷重F2は、上取付部材23を介してビーム部材22の上端部22aに伝わる。
ビーム部材22の上端部22aに伝わった荷重F2は、ビーム部材22に矢印A(図3も参照)の如く捩り荷重(捩り応力)として伝わる。
よって、ビーム部材22の下端部22bは、フロントクロスメンバー14を利用してサイドシル11の底部37に強固に取り付けられている。
したがって、サイドシル11を車室55内に向けて傾倒させようとする荷重F2をビーム部材22で良好に支えることができる。
また、サイドシル11の前端部11a(図1参照)には、車体の骨格の一部を構成するアウトリガー62が設けられている。
図6(a),(b)は第1実施の形態のセンターピラーに荷重が作用した状態を説明する図である。
(a)において、センターピラー18に作用した荷重F1のうち、一部の荷重F2が根元部位18aを経てピラー根元36bに荷重F2として伝わる。
ピラー根元36bに伝わった荷重F2は、上取付部材23を介してビーム部材22の上端部22aに伝わる。
ビーム部材22の下端部22bは、フロントクロスメンバー14を利用してクロスメンバー結合部37aに下取付部材24で強固に取り付けられている。
これにより、サイドシル11を車室55内に向けて傾倒させようとする荷重F2をビーム部材22で良好に支えることができる。
荷重F2をビーム部材22で良好に支えることで、サイドシル11が下端部11bを支点にして車室55内に傾くことを防止できる。
このように、サイドシル11が車室55内に傾くことを防止することで、センターピラー18がサイドシル11とともに車室55内に倒れ込むことを防止できる。
第2実施の形態の車体下部構造70は、第1実施の形態の補強ビーム21に代えて補強ビーム71を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の車体下部構造10と同様である。
補強ビーム71は、補強ビーム71の上半分を構成する上ビーム部材72と、補強ビーム71の下半分を構成する下ビーム部材73とを有する。
外取付片78は、外張出片76の下端部に連結されている。
内取付片79は、内張出片77の下端部に連結されている。
外取付片85は、外張出片83の上端部に連結されている。
内取付片86は、内張出片84の上端部に連結されている。
さらに、上ビーム部材72の外取付片78および内取付片79が、サイドシル11の底部37においてクロスメンバー結合部37aでスポット溶接されている。
これにより、補強ビーム71の上端部71bに伝わった荷重を、補強ビーム71の下端部71aで良好に支えることができる。
さらに、第2実施の形態の車体下部構造70によれば、補強ビーム71を上ビーム部材72および下ビーム部材73の2部材で構成することで、第1実施の形態の補強ビーム21と比較して部品点数を減らして、一層簡素な構成とすることができる。
第3実施の形態の車体下部構造90は、第1実施の形態の補強ビーム21に代えて補強ビーム91を用いたもので、その他の構成は第1実施の形態の車体下部構造10と同様である。
すなわち、下ビーム部材73は、第2実施の形態と同じ部材が用いられている。
上ビーム部材92は、断面略コ字状に形成され、下方に開口した上ビーム本体95と、上ビーム本体95の下端部95aに張り出された外取付片98および内取付片99とを有する。
さらに、上ビーム部材92の外取付片98および内取付片99が、図8(a)に示すサイドシル11の底部37においてクロスメンバー結合部37aでスポット溶接されている。
これにより、補強ビーム91の上端部91bに伝わった荷重を、補強ビーム91の下端部91aで良好に支えることができる。
さらに、第3実施の形態の車体下部構造90によれば、補強ビーム91を上ビーム部材92および下ビーム部材73の2部材で構成することで、第1実施の形態の補強ビーム21と比較して部品点数を減らして、一層簡素な構成とすることができる。
補強ビーム21の下端部をミドルクロスメンバー16を利用して強固に取り付けることで、第1〜第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
Claims (1)
- サイドシルからセンターピラーが立設され、前記センターピラーに対して車体前後方向の少なくとも一方においてクロスメンバーが車幅方向に延出され、前記クロスメンバーの端部が前記サイドシルの結合部に結合された車体下部構造において、
前記サイドシルの内部に前記センターピラーから前記クロスメンバーに向けて直線状の補強ビームが下り勾配に配置され、
前記補強ビームの上端部が、前記サイドシルの天井面において、前記センターピラーの根元で結合され、
前記補強ビームの下端部が、前記サイドシルの底面において、前記結合部で結合されたことを特徴とする車体下部構造。
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