JP2008221567A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水系着色剤を用いているにも関わらず「ブラシ傷」や「ケバ立ち」の発生を確実に防止でき、有機溶剤系着色剤を使用した場合と同等の優れた意匠性を得ることのできる、化粧板の製造方法を提供する。
【解決手段】化粧板を製造する際には、(a)少なくとも表面が木質材によって形成されている化粧基板12を準備し、(b)化粧基板12の表面を面均一に研削し、(c)研削により生じた微小木切片を除去する。その後、(d)化粧基板の表面に水系着色剤を塗布し、(e)水系着色剤を乾燥させ、(f)化粧基板の表面に透明樹脂塗料を塗布する。化粧基板12の表面に生じた微小木切片を除去した後に、水系着色剤を塗布して乾燥させるようにしているので、微小木切片に起因する「ケバ立ち」は生じない。
【選択図】図1

Description

本発明は、戸パネル、ドアパネル、床材、天井材または壁材等の住宅内装材に使用される化粧板の製造方法に関し、特に、一般的な水系着色剤を用いて化粧基板の木質表面を塗装するようにした、化粧板の製造方法に関する。
従来の「化粧板の製造方法」では、(イ)合板やMDF(中質繊維板)等の基板の表面に木質の薄単板を貼着することによって化粧基板を構成し、(ロ)化粧基板の表面をベルトサンダー等の研削装置を用いて面均一に研削し、(ハ)化粧基板の表面に着色剤を塗布し、(ニ)着色剤を乾燥させ、その後、(ホ)化粧基板の表面に樹脂塗料を塗布するようにしていた。
このような「化粧板の製造方法」では、有機溶剤系着色剤を使用することが一般的であったが、近年では、揮発性有機化合物(VOC)に起因する健康被害の問題が社会問題化していることもあって、住宅環境等への配慮から、より安全な水系着色剤を使用することが望まれている。ところが、前記工程(ハ)で使用される着色剤を単に水系化しただけでは、化粧板の表面(以下、「化粧面」という。)に「ケバ立ち」が発生するため、有機溶剤系着色剤を使用した場合に比べて化粧面の意匠性が悪くなるという問題があった。
すなわち、工程(ロ)において化粧基板の表面を研削装置で面均一に研削し、工程(ハ)で水系の着色剤を塗布し、その後、工程(ニ)で乾燥させると、研削で生じた微小木切片が含水率の急変によって起き上がり、化粧基板の表面に「ケバ立ち」が発生する。そのため、後の工程(ホ)で樹脂塗料を塗布したとしても化粧面の「ケバ立ち」を抑制できず、有機溶剤系着色剤を使用した場合に比べて意匠性が格段に劣ることになる。
この問題の解決手段として、特許文献1には、『化粧基板の表面に「ケバ立ち」や「目ぶくれ」が生じるように水分を塗布し、針状物が植設されたブラシ(真鍮製ハンドブラシ等)で当該表面を欠き取って「ケバ立ち」や「目ぶくれ」を除去し、当該表面を乾燥させた後にサンドペーパー等で研磨し、水性塗料にて塗装するようにした塗装方法』が開示されている。
特開2001−198907号公報
特許文献1の塗装方法では、化粧基板の表面をブラシで欠き取って「ケバ立ち」や「目ぶくれ」を除去するようにしているので、その後に水性塗料にて塗装しても、大きな「ケバ立ち」が生じることはないと考えられる。
しかし、この塗装方法では、化粧基板の表面をブラシで欠き取る際に「ブラシ傷」が生じるため、この「ブラシ傷」によって化粧面の意匠性が損なわれるという問題があった。また、化粧基板の表面をサンドペーパー等で研磨する際に微小木切片が生じるため、この微小木切片に起因する小さな「ケバ立ち」によっても化粧面の意匠性が損なわれるという問題があった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、水系着色剤を用いているにも関わらず「ブラシ傷」や「ケバ立ち」の発生を防止でき、有機溶剤系着色剤を使用した場合と同等の優れた意匠性を得ることのできる、化粧板の製造方法を提供することである。
請求項1に記載した発明は、「(a)少なくとも表面が木質材によって形成されている化粧基板12を準備し、(b)前記化粧基板12の表面を面均一に研削し、(c)研削により生じた微小木切片を除去し、(d)前記化粧基板の表面に水系着色剤を塗布し、(e)前記水系着色剤を乾燥させ、(f)前記化粧基板の表面に透明樹脂塗料を塗布する、化粧板の製造方法」である。
本発明では、微小木切片を除去した後に、化粧基板12の表面に水系着色剤を塗布するようにしているので、その後に水系着色剤を乾燥させたとしても「微小木切片の起立」が生じることはなく、化粧基板12の表面に「ケバ立ち」が生じることはない。
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「化粧板の製造方法」において、「前記工程(b)の後であって前記工程(c)の前に、(g1)前記化粧基板12の表面に水打ちした後、(g2)前記化粧基板12の表面を乾燥させるようにした」ことを特徴とする。
化粧基板12の表面に水打ちした後、化粧基板12の表面を乾燥させると、研削工程(b)で生じた微小木切片が起き上がる。したがって、工程(c)では、起き上がった微小木切片を効率よく除去することができる。
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した「化粧板の製造方法」において、「前記工程(c)では、前記化粧基板12の表面に均一にブラスト処理を行うようにした」ことを特徴とする。
本発明は、微小木切片の除去手段を「ブラスト処理」に限定したものである。
請求項4に記載した発明は、請求項1または2に記載した「化粧板の製造方法」において、「前記工程(c)では、繊維集合体からなる除去材26を用いて前記微小木切片を絡め取るようにした」ことを特徴とする。
本発明は、微小木切片の除去手段を「繊維集合体による絡め取り」に限定したものである。
請求項1〜4に記載した発明によれば、水系着色剤を用いているので、揮発性有機化合物(VOC)による健康被害の問題を解消できる。
また、化粧基板の表面に生じた微小木切片を除去した後に、化粧基板の表面に水系着色剤を塗布するようにしているので、微小木切片に起因する「ケバ立ち」が発生することはない。しかも、従来のような「ブラシによる欠き取り」は行わないので、「ブラシ傷」が発生することもない。したがって、化粧面の意匠性を飛躍的に高めることができ、有機溶剤系着色剤を使用した場合と同等の優れた意匠性を得ることができる。
請求項2に記載した発明によれば、含水率を急変させることによって微小木切片を起立させ、その状態で微小木切片を除去するようにしているので、微小木切片を効率よく確実に除去することができる。
請求項3および4に記載した発明によれば、研削工程(b)で生じた微小木切片を「ブラスト処理」または「繊維集合体による絡め取り」によって除去するようにしているので、木切片除去工程(c)において新たな微小木切片が生じることはなく、「ケバ立ち」の発生をより確実に防止できる。
以下には、本発明が適用された「化粧板の製造方法」を図1に従って説明する。
この「化粧板の製造方法」は、戸パネル、ドアパネル、床材、天井材または壁材等の住宅内装材として用いられる化粧板の製造に使用されるものであり、化粧基板準備工程(a)、研削工程(b)、木切片除去工程(c)、着色剤塗布工程(d)、乾燥工程(e)および樹脂塗料塗布工程(f)によって構成されている。
化粧基板準備工程(a)は、少なくとも表面が木質材によって形成されている化粧基板12を準備する工程である。
本実施例における化粧基板12は、「芯材」と、「芯材」の表面に貼着された木質の「化粧材」とによって構成されている。
「芯材」は、化粧基板12の強度を確保するものであり、所定の厚さ(本実施例では10〜15mm程度)を有する板状に形成されている。「芯材」の材質は、特に限定されるものではなく、合板、MDF(中質繊維板)、パーティクルボード、集成材等の木質材の他、石膏ボード、木毛セメント板、火山性ガラス質複層板等の無機質材や、これらを複合した複合材を用いることができる。
一方、「化粧材」は、化粧基板12の意匠性を確保するものであり、所定の厚さ(本実施例では0.2〜3mm程度)を有する薄板状に形成されている。「化粧材」を構成する木質材の種類は、特に限定されるものではないが、優れた意匠性を確保する観点からは、カバ等の「散孔材」、ナラやタモ等の「環孔材」、マツやヒノキ等の「針葉樹」等のような木目、色調または艶等に特徴のあるものを用いることが望ましい。
なお、本実施例では、「芯材」と「化粧材」とを貼着した「複合材」を化粧基板12として用いるようにしているが、「無垢材」または「集成材」等からなる1枚の木質板をそのまま化粧基板12として用いるようにしてもよい。
研削工程(b)は、化粧基板12の表面を面均一に研削する工程である。
化粧基板準備工程(a)で準備された化粧基板12の表面は、平滑ではないことが通常である。そこで、研削工程(b)では、研磨シート、サンドペーパー、鉄やすり、研磨材入りバフ等の研削材を用いて化粧基板12の表面を面均一に研削する。
研削方法としては、ベルトサンダーまたはバフサンダー等の研削装置を用いる方法や、手作業による方法を任意に選択することができる。ベルトサンダーを用いる方法を選択した場合には、図1(b)に示すように、化粧基板12の表面に対向する位置にベルトサンダー14を配設し、このベルトサンダー14を構成する環状の駆動ベルトに研磨シート14aを装着する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面に研磨シート14aを当接させ、駆動ベルトと共に研磨シート14aを回転させることによって化粧基板12の表面を研削する。
なお、「研削粗さ」および「研削量」は、特に限定されるものではないが、本実施例では、240〜320番手程度の研磨シートを用いて、0.03〜0.05mm程度の研削量で研削するようにしている。
木切片除去工程(c)は、研削により生じた微小木切片を除去する工程である。
研削工程(b)で化粧基板12の表面を研削すると、当該表面が研磨シート等で削られることによって微小木切片が生じるが、この微小木切片を残したまま後工程(d)〜(f)を実行すると、化粧面に「ケバ立ち」が生じることになる。そこで、木切片除去工程(c)では、化粧基板12の表面に均一に「ブラスト処理」を施すことによって、微小木切片を除去する。
「ブラスト処理」は、微細な粒状のブラスト用研磨材を化粧基板12の表面に衝突させることによって、化粧基板12の表面を研磨する研磨法であり、一般には、「浮造り加工」のように木質材の表面に凹凸加工を施す際に用いられている。本実施例における「ブラスト処理」は、「凹凸加工を施すもの」ではなく「微小木切片を除去するもの」ではあるが、一般的な「ブラスト処理」と同じブラスト装置およびブラスト用研磨材(以下、単に「研磨材」という。)を用いて行うことができる。
ブラスト装置16は、図1(c)に示すように、研磨材18を吐出する複数のノズル16aと、ノズル16aから吐出される研磨材18に吐出圧を付与する加圧装置(図示省略)とを備えている。ブラスト装置16を用いて微小木切片を除去する際には、複数のノズル16aを化粧基板12の表面に対向する位置において、化粧基板12の搬送方向(矢印方向)に対して直交する方向へ並べて配設し、ノズル16aから化粧基板12の表面へ研磨材18を噴射することによって当該表面を研磨する。
研磨材18は、硬質の微細粒子であり、具体的には、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ケイ素等の「無機質粒子」、アルミナ等の「金属粒子」、胡桃や桃の種等の「硬質有機粒子」、ドライアイスを細かく粉砕した「ドライアイス粒子」等である。研磨材18の粒径は、特に限定されるものではないが、「仕上がりの滑らかさ」や「研磨効率」等を総合的に勘案すると、90〜150μm程度であることが望ましい。
研磨材18の粒径を90〜150μm程度に揃える際には、いわゆる「ふるい法」を用いて研磨材18を段階的に選別する。たとえば、まず、目開き径が180μmの「ふるい」を用いて、所定量の研磨材18から180μmより大きい粒径の研磨材18を除去する(第1段階)。次に、目開き径が150μmの「ふるい」を用いて、残った研磨材18から150μmより大きい粒径の研磨材18を除去する(第2段階)。そして、目開き径が90μmの「ふるい」を用いて、残った研磨材18から90μmより小さい粒径の研磨材を除去する(第3段階)。これにより、90μm以上150μm以下の粒径の研磨材18が約70%以上含まれるように「ブラスト処理」に供される研磨材18の粒径割合が調整される。残りの約30%の研磨材は、扁平形状や鋭利な形状のもの、または、目開き径が90μmの「ふるい」によってふるいきれなかったものである。
なお、本実施例では、ノズル16aから化粧基板12の表面へ研磨材18を勢いよく噴射するようにしているが、研磨材をノズルから自然落下させるようにしてもよい。いずれの場合であっても、研磨深さは、化粧面の平滑性を確保する観点から0.05mm未満に抑えることが望ましい。
着色剤塗布工程(d)は、化粧基板12の表面に水系着色剤を塗布する工程である。
着色剤は、希釈剤や洗浄液にラッカーシンナーやウレタンシンナー等の有機溶剤を用いた「有機溶剤系着色剤」と、希釈剤に水を用いた「水系着色剤」とに大別されるが、本発明では、揮発性有機化合物(VOC)に起因する問題を回避するために「水系着色剤」を用いている。なお、水系着色剤の種類は、特に限定されるものではなく、水溶性ウレタン樹脂、ウレタン樹脂エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョン等をベースにした着色剤等を任意に選択することができる。また、水系着色剤を安定させるために、分散剤や凍結防止剤等の安定剤を希釈剤(水)に添加するようにしてもよい。
水系着色剤の塗布方法としては、スプレー法、ロールコーター法、静電塗装法等を任意に選択することができる。ロールコーター法を用いる場合には、図1(d)に示すように、化粧基板12の表面に対向する位置に塗布ローラ20を配設し、塗布ローラの表面に水系着色剤を供給する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面に塗布ローラ20を回転可能に当接させ、塗布ローラ20の表面に付着した水系着色剤を化粧基板12の表面に塗布する。
乾燥工程(e)は、水系着色剤を乾燥させる工程である。
乾燥工程(e)では、化粧基板12の表面に対向する位置に熱風ドライヤーまたは赤外線ヒーター等の乾燥装置22を配設する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面を乾燥装置22によって乾燥させる。つまり、化粧基板12の表面に塗布された水系着色剤の水分を熱風または熱線によって蒸発させる。乾燥装置22として熱風ドライヤーを用いる場合には、「熱風の温度」を60〜100℃程度に設定し、「吹付け時間」を30〜90秒程度に設定することが望ましい。
樹脂塗料塗布工程(f)は、化粧基板12の表面に透明樹脂塗料を塗布する工程である。
透明樹脂塗料は、化粧基板12の表面を保護する透明保護層を形成するものである。透明樹脂塗料の種類は、特に限定されるものではないが、揮発性有機化合物(VOC)に起因する問題を回避するためには、「無溶剤系透明樹脂塗料」を用いることが望ましい。
透明樹脂塗料の塗布方法としては、スプレー法、ロールコーター法、静電塗装法等を任意に選択することができる。ロールコーター法を用いる場合には、図1(f)に示すように、化粧基板12の表面に対向する位置に塗布ローラ24を配設し、塗布ローラ24の表面に透明樹脂塗料を供給する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面に塗布ローラ24を回転可能に当接させ、塗布ローラ24の表面に付着した透明樹脂塗料を化粧基板12の表面に塗布する。なお、化粧基板12の表面温度は、先の乾燥工程(e)において上昇しているため、塗装品質を安定させるためには、当該表面温度が35〜40℃程度に下がってから樹脂塗料塗布工程(f)を開始することが望ましい。
透明樹脂塗料を塗布した後は、透明樹脂塗料の種類に応じた方法を用いてこれを硬化させる(図示省略)。つまり、「熱硬化型の透明樹脂塗料」では熱風を吹き付けて硬化させ、「紫外線硬化型の透明樹脂塗料」では紫外線を照射して硬化させ、「電子線硬化型の透明樹脂塗料」では電子線を照射して硬化させる。
なお、透明保護層の「耐久性」や「意匠性」を高める観点からは、樹脂塗料塗布工程(f)を「下塗り」、「中塗り」、「上塗り」等の複数工程に分けて行うことが望ましい。3つの工程に分けて行う場合には、まず、化粧基板12の表面に下塗用透明樹脂塗料を塗布し、これを硬化させて下塗層を形成する(下塗り)。次に、下塗層の上に中塗用透明樹脂塗料を塗布し、これを硬化させて中塗層を形成する(中塗り)。中塗層が十分に硬化すると、中塗層の表面を面均一に研磨する。そして、中塗層の上に上塗用透明樹脂塗料を塗布し、これを硬化させて上塗層を形成する(上塗り)。
本実施例によれば、研削工程(b)で生じた微小木切片を木切片除去工程(c)で除去し、その後、着色剤塗布工程(d)で水系着色剤を塗布するようにしているので、微小木切片に起因する「ケバ立ち」の発生を抑制でき、有機溶剤系着色剤を使用した場合と同等の優れた意匠性を得ることができる。
なお、上述の実施例では、木切片除去工程(c)において、化粧基板12の表面に「ブラスト処理」を施すようにしているが、図2に示すように、繊維集合体からなる除去材26を用いて微小木切片を絡め取るようにしてもよい。
除去材26は、クラフト紙または不織布等のような繊維集合体であり、微細な構成繊維によって微小木切片を絡め取る機能を有している。除去材26を用いて微小木切片を除去する際には、図2に示すように、一般的なベルトサンダー28を構成する環状の駆動ベルトにシート状の除去材26を装着し、化粧基板12の表面に対向する位置にベルトサンダー28を配設する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面に除去材26を当接させ、駆動ベルトと共に除去材26を回転させることによって化粧基板12の表面に生じた微小木切片を絡め取る。
なお、同時に使用するベルトサンダー28の数は、特に限定されるものではなく、図2に示すように、化粧基板12の搬送方向(矢印方向)と同じ方向に2つのベルトサンダー28を並べて配設するようにしてもよい。また、この場合には、一方のベルトサンダー28を搬送方向と同じ方向に回転駆動するとともに、他方のベルトサンダー28を搬送方向とは逆の方向へ回転駆動するようにしてもよい。このように、2つのベルトサンダー28を互いに逆方向へ回転駆動すると、微小木切片を2方向から絡め取って効率よく除去することができる。
また、図3に示すように、研削工程(b)の後であって木切片除去工程(c)の前に木切片起立工程(g)を実行するようにしてもよい。木切片起立工程(g)は、化粧基板12の表面に水打ちした後、化粧基板12の表面を乾燥させることによって微小木切片を起立させる工程であり、水打工程(g1)と乾燥工程(g2)とによって構成されている。
水打工程(g1)を実行する際には、化粧基板12の表面に対向する位置にスプレーまたはスポンジロールコーター等の給水装置(本実施例ではスプレー)30を配設する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面に給水装置30から水を供給し、10〜50g/m程度の含水量を目安として、当該表面に水を均一に含ませる。
ここで、給水量が少な過ぎると、十分な起立効果を得ることができず、後の木切片除去工程(c)において微小木切片を効率よく除去することができなくなる。一方、給水量が多過ぎると、後の乾燥工程(g2)において乾燥機の負担が増大し、大型の乾燥機が必要になることから効率が悪くなる。また、大型の乾燥機を用いるとなると、化粧基板12の全体の温度が不所望に上昇するため、後の着色剤塗布工程(d)において「着色が安定しない」、「水系着色剤が塗布ローラの表面で硬化する」といった問題を生じる恐れがある。そのため、給水量は、化粧基板12の樹種や環境条件(気温、湿度等)等に応じて最適に調整する必要がある。
乾燥工程(g2)を実行する際には、化粧基板12の表面に対向する位置に熱風ドライヤーまたは赤外線ヒーター等の乾燥装置32を配設する。そして、搬送ベルト等によって搬送されていく化粧基板12の表面を乾燥装置によって一気に乾燥させる。つまり、化粧基板12の表面の水分を熱風または熱線によって一気に蒸発させる。
この乾燥工程(g2)では、後の着色剤塗布工程(d)に及ぼす影響を緩和するために、化粧基板12の表面温度だけを一気に上昇させる必要がある。したがって、「広範囲に面的に配設すること」ができ、かつ、「高温を得ること」ができる赤外線ヒーターを乾燥装置32として用いることが望ましい。また、赤外線ヒーターの配設位置は、化粧基板12の表面から10〜20cm程度離れた位置であることが望ましい。
後の着色剤塗布工程(d)における「着色が安定しない」等の問題を回避するためには、化粧基板12の表面温度を40℃以下(好ましくは30℃以下)に下げておく必要があるが、乾燥工程(g2)から着色剤塗布工程(d)までの時間間隔が短い場合には、表面温度を十分に下げることができない。その場合には、化粧基板12の表面を扇風機等の冷却装置で強制冷却し、表面温度を40℃以下(好ましくは30℃以下)に下げるようにする。
図3の実施例によれば、木切片除去工程(c)の前に微小木切片を起立させるようにしているので、木切片除去工程(c)においては、微小木切片を効率よく確実に除去することができる。特に、繊維集合体からなる除去材26を用いて微小木切片を絡め取る場合(図2)には、起立した微小木切片に対して除去材26を容易に絡めることができるので、微小木切片の除去効率を飛躍的に高めることができる。
化粧板の製造工程(a)〜(f)を示す工程図 木切片除去工程(c)の変形例を示す工程図 木切片起立工程(g)を示す工程図
符号の説明
12… 化粧基板
14,28… ベルトサンダー
14a… 研磨シート
16… ブラスト装置
16a… ノズル
18… 研磨材
20,24… 塗布ローラ
22… 乾燥装置
26… 除去材
30… 給水装置
32… 乾燥装置

Claims (4)

  1. (a)少なくとも表面が木質材によって形成されている化粧基板を準備し、
    (b)前記化粧基板の表面を面均一に研削し、
    (c)研削により生じた微小木切片を除去し、
    (d)前記化粧基板の表面に水系着色剤を塗布し、
    (e)前記水系着色剤を乾燥させ、
    (f)前記化粧基板の表面に透明樹脂塗料を塗布する、化粧板の製造方法。
  2. 前記工程(b)の後であって前記工程(c)の前に、(g1)前記化粧基板の表面に水打ちした後、(g2)前記化粧基板の表面を乾燥させるようにした、請求項1に記載の化粧板の製造方法。
  3. 前記工程(c)では、前記化粧基板の表面に均一にブラスト処理を行うようにした、請求項1または2に記載の化粧板の製造方法。
  4. 前記工程(c)では、繊維集合体からなる除去材を用いて前記微小木切片を絡め取るようにした、請求項1または2に記載の化粧板の製造方法。
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