JP2008220078A - ブラシレスdcモータの制御装置及び換気送風装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】直流電源5からインバータ回路1に供給される電流値の変化率に基づいてあらかじめ記憶されたブラシレスDCモータ2の固定子4の巻線に誘起される誘起電圧に対する固定子4の巻線に印加する電圧との位相を推定し、推定した位相があらかじめ定められた目標位相に追従するように転流タイミングを決定するブラシレスDCモータ2の制御装置14としたものである。
【選択図】図1
Description
図1に示すように、インバータ回路1は3相インバータブリッジの構成であり、Q1、Q2、Q3はそれぞれU、V、W相の上アームスイッチング素子であり、同様にQ4、Q5、Q6はそれぞれU、V、W相の下アームスイッチング素子である。各スイッチング素子には、それぞれ並列に還流ダイオードD1、D2、D3、D4、D5、D6を接続する。ブラシレスDCモータ2は回転子3と固定子4から構成され、固定子4には電気角で120度の位相差を持つように固定子巻線L1、L2、L3が配置される。直流電源5とスイッチング素子の間には、図示するように直流電源5の出力電流を検出する電流検出抵抗6を配置する。
トルクを一定にして、固定子巻線に誘起される誘起電圧に対する固定子巻線に印加する電圧との位相を例えば−30度から30度まで変化させた時の電流変化率を式1により求めると、図3(a)のような電流変化率と固定子巻線に印加する電圧との位相関係が得られる。この位相関係から、演算処理の負担を軽減するために、図3(b)に示すような電流変化率と固定子巻線に印加する電圧との位相関係に簡略化し、これをあらかじめ記憶しておく。したがって、式1で得られた電流の変化率から図3(b)を用いて現在の位相を得ることができる。
実施の形態1と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する同期運転中は固定子巻線に誘起される誘起電圧と固定子巻線に印加する電圧のタイミングが回転子の位置によらず固定子巻線に通電を行って回転磁界を発生させているため、誘起電圧と固定子巻線に印加する電圧の通電切換えタイミングが必ずしも回転子を回転させるのに効率よく、適切なタイミングになっているとは限らず、位置センサレス運転に比べてモータ電流値が大きくなり、遅れ位相の波形となる。
実施の形態1、2と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図6は、同期運転中の周波数、モータ印加電圧の時間変化と電流検出抵抗に流れる電流波形を示している。図に示す通り電流の変化率があらかじめ定められた変化率に到達したときに同期運転を終了し、位置センサレス運転に切換えるようにする。
実施の形態1乃至3と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。同期運転中は固定子巻線に誘起される誘起電圧と固定子巻線に印加する電圧のタイミングが回転子の位置によらず固定子巻線に通電を行って回転磁界を発生させているため、誘起電圧と固定子巻線に印加する電圧の通電切換えタイミングが必ずしも回転子を回転させるのに効率よく、適切なタイミングになっているとは限らず、位置センサレス運転に比べてモータ電流値が大きくなり、遅れ位相の波形となることから、同期運転と位置センサレス運転時の電流の変化率を変えて、それぞれの運転毎に目標位相をもつことによって、同期運転から位置センサレス運転へ切換時の脱調を軽減するとともに、位置センサレス運転時の安定性を向上できる。
実施の形態1乃至4と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図7は、同期運転中に脱調・軸拘束等により回転していない時の電流検出抵抗に流れる電流波形を示す。この時の電流波形は相似形の波形が連続しており、電流の変化率は同じ傾向にある。
実施の形態1乃至5と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図8は、同期運転中において回転磁界と回転子の位置が適切ではなく、回転子の位置に対して回転磁界が進みまたは遅れ位相の時の電流検出抵抗に流れる電流波形を示す。
実施の形態1乃至6と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。同様にして、同期運転中に電流の変化率が第1のしきい値を下回り、再度始動シーケンスをやりなおす際に、前回の始動シーケンスにおけるモータ印加電圧よりも小さな電圧を与えることとする。
実施の形態1乃至7と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。同様にして、同期運転中に電流の変化率が第2のしきい値を上回り、再度始動シーケンスをやりなおす際に、前回の始動シーケンスにおけるモータ印加電圧よりも大きな電圧を与えることとする。
実施の形態1乃至8と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図11に示すように、ブラシレスDCモータの制御装置を熱交換型冷却機に搭載したものである。
2 ブラシレスDCモータ
3 回転子
4 固定子
5 直流電源
6 電流検出抵抗
7 マイクロコンピュータ
8 A/D変換器
9 位相推定手段
10 転流タイミング決定手段
11 ドライブ回路
12 同期運転手段
13 運転切換え手段
14 制御装置
Claims (11)
- 直流電源に接続されたインバータ回路を介してブラシレスDCモータが接続され、前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてブラシレスDCモータの磁極位置を検出し、前記インバータ回路のスイッチング素子をオン/オフさせて回転させる制御装置であって、強制的にスイッチング素子をオン/オフして通電相を切換えて起動する同期運転手段と、同期運転から位置センサレス運転との切換えを行う運転切換え手段を備え、前記ブラシレスDCモータの起動時に前記ブラシレスDCモータの回転子を所定位置に位置決めし、あらかじめ定められた始動シーケンスにしたがって起動するようにしたことを特徴とするブラシレスDCモータの制御装置。
- 直流電源に複数のスイッチング素子をブリッジ接続してなるインバータ回路を介して接続された回転子と固定子巻線を有するブラシレスDCモータを前記インバータ回路のスイッチング素子をオン/オフさせて回転させ、前記直流電源からインバータ回路に供給される電流の変化率に基づいてあらかじめ記憶された前記ブラシレスDCモータの前記固定子巻線に誘起される誘起電圧に対する前記固定子巻線に印加する電圧との位相を推定する位相推定手段と、前記位相推定手段によって推定した位相があらかじめ定められた目標位相に追従するように転流タイミングを決定する転流タイミング決定手段と強制的にスイッチング素子をオン/オフして通電相を切換えて起動する同期運転手段と、同期運転から位置センサレス運転との切換えを行う運転切換え手段を備え、前記ブラシレスDCモータの起動時に前記ブラシレスDCモータの回転子を所定位置に位置決めし、あらかじめ定められた始動シーケンスにしたがって起動するようにしたことを特徴とする請求項1記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転終了時における電流の変化率から得られる位相に基づいて位置センサレス運転に切換えることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転から位置センサレス運転に切換えられた後、電流の変化率が安定したと判断されるまでの間、モータの駆動電圧を同期運転終了時のまま一定に保つことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、電流の変化率があらかじめ定められた変化率に到達したときに同期運転を終了し、位置センサレス運転に切換えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転時と位置センサレス運転時で電流の変化率を変えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転中に連続して電流の変化率が同じであった時は、脱調と判断し、同期運転を終了し、再度始動シーケンスをやりなおすことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転中に電流の変化率があらかじめ定められた第1のしきい値をした回った時、または、第2のしきい値を上回った時は、脱調と判断し、同期運転を終了し、再度始動シーケンスをやりなおすことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転中に電流の変化率が第1のしきい値をした回り、再度始動シーケンスをやりなおす際に前回の始動シーケンスにおけるモータ印加電圧よりも小さな電圧を与えることを特徴とする請求項8記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 前記運転切換え手段は、同期運転中に電流の変化率が第2のしきい値を上回り、再度始動シーケンスをやりなおす際に前回の起動シーケンスにおけるモータ印加電圧よりも大きな電圧を与えることを特徴とする請求項8記載のブラシレスDCモータの制御装置。
- 請求項1及至10のいずれかに記載のブラシレスDCモータの制御装置を搭載した換気送風装置。
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