JP2008219574A - アンテナ装置、及び無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成により放射指向性を切り替えることが可能なアンテナ装置、及び無線装置を提供すること。
【解決手段】地板110上に並置された2つの寄生素子130、140と、2つの寄生素子130、140の間に配置された1つの給電素子120と、地板110と2つの寄生素子130、140とを各々短絡させるための2つのスイッチ132、142と、を備え、スイッチ132、142の短絡又は開放に応じて放射指向性が切り替わることを特徴とするアンテナ装置100が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、アンテナ装置、及び無線装置に関する。
近年、建造物内に位置する移動体通信端末に対する不感知対策、又は通信負荷の分散を図る目的で、建造物内に移動通信システムが導入されるケースが増加している。その場合、建造物内に設置される基地局用のアンテナ装置は、屋外を飛び交う電波とのオーバーラップを避けるため、高いFB(Front to Back)比を実現可能な構成であることが望ましい。また、建造物内に対しても、そのアンテナ装置のカバーエリアを広く確保することが望ましい。これらの要求に対し、最近、放射指向性が繭型の形状をするアンテナ装置が考案された。これによると、地板上に形成された放射器の周囲に導波器として機能する寄生素子を配置したパッチアンテナ又はλ/4短絡型のマイクロストリップアンテナを利用することで、水平面内の放射指向性を繭型に形成することが可能になる。
一方、放射方向を切り替えることが可能な指向性切替型のアンテナ装置の需要も高まっている。この点に関し、例えば、下記の特許文献1〜3には、放射指向性を切り替える手段の一例が開示されている。これによると、1つの給電素子の周囲に複数の無給電素子を配置して形成されたパッチアンテナについて、その無給電素子の短絡/開放を切り替えることで放射指向性を制御する手段が提案されている。また、無給電素子の入力ポートを選択して指向性を切り替える手段が提案されている。
特開2006−074697号公報 特開2006−261941号公報 特開2006−115451号公報
しかし、上記の指向性切り替え手段を適用すると、給電回路が複雑になる上、無給電素子と給電素子とが同程度の大きさを有するため、アンテナ装置を小型化するのが困難である。その結果、小型の端末装置等に搭載することが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、より簡単な構造で放射指向性を切り替えることが可能な、新規かつ改良されたアンテナ装置、及び無線装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、地板上に並置された2つの寄生素子と、前記2つの寄生素子の間に配置された1つの給電素子と、前記地板と前記2つの寄生素子とを各々短絡させるための2つのスイッチとを備え、各前記スイッチの短絡又は開放に応じて放射指向性が切り替わることを特徴とする、アンテナ装置が提供される。
また、前記寄生素子及び前記給電素子は、前記地板に略並行な平板状に形成された平板部分と、前記平板部分の一端に形成されて前記地板に短絡された短絡部分と、前記短絡部分に対向する前記平板部分の他端に形成された開口部分とを有する構成であってもよい。
また、前記給電素子が有する前記開口部分が所定の方向に向いて形成され、前記2つの寄生素子が有する前記開口部分がいずれも前記所定の方向と逆方向に向いて形成されてもよい。
また、前記2つの寄生素子と前記1つの給電素子とが第1の方向に沿って並置される場合、各前記寄生素子が有する前記短絡部分と前記開口部分とは、前記第1の方向に略直交する第2の方向に沿って前記平板部分の両端部に各々形成され、前記給電素子が有する前記短絡部分と前記開口部分とは、前記第2の方向と逆向きの方向に沿って前記平板部分の両端部に各々形成されてもよい。
また、前記地板と各前記寄生素子の平板部分との間の距離hpは、前記地板と前記給電素子の平板部分との距離hrよりも大きく(hp>hr)なるように構成されてもよい。さらに、前記寄生素子の幅Sxは、前記給電素子の幅Srxよりも小さく(Sx<Srx)なるように構成されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の観点によれば、上記のアンテナ装置を備える無線装置が提供される。例えば、一般的な無線装置が備えるアンテナ装置に代えて前記のアンテナ装置を備える無線装置を構成することができる。
上記の構成を採用すると、寄生素子の短絡/開放を用いて寄生素子付きのパッチアンテナ又はλ/4短絡型マイクロストリップアンテナの指向性を切り替えることが可能になり、指向性切替型のアンテナ装置及び無線装置をより小型化することができる。
以上説明したように本発明によれば、簡単な構造で放射指向性を切り替えることが可能なアンテナ装置、及び無線装置を提供することが可能になる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[繭型指向性を有するアンテナ装置10の構成]
本発明の実施形態に係るアンテナ装置の構成について説明をするに先立ち、図1を参照しながら、繭型の放射指向性を実現することが可能なアンテナ装置10の構成について説明する。図1(A)は、繭型指向性を実現可能なアンテナ装置10の構成を示す説明図である。図1(B)は、アンテナ装置10による放射指向性を示す説明図である。
図1(A)に示すように、アンテナ装置10は、主に、地板12と、給電素子14と、給電部16と、2つの寄生素子18、20とにより構成される。給電素子14、及び2つの寄生素子18、20は、例えば、λ/4短絡型マイクロストリップアンテナ(以下、MSA)により構成される。このとき、給電素子14は、放射器として機能する。また、2つの寄生素子18、20は、給電素子14の両側にそれぞれ並置され、H面(yz)内に導波器として機能する。
上記の構成を適用すると、図1(B)に示すような繭型のH面指向性H10が得られる。図1(B)を参照すると、H面指向性H10は、z方向の前方に膨らみ、+45度及び−45度付近に放射ピークが位置する形状(所謂、繭型)を成すことが分かる。このように、アンテナ装置10の構成を適用すると、アンテナ素子にMSAを用いることで小型化が実現され、2つの寄生素子18、20が設置されることで繭型のH面指向性H10が実現されている。そこで、以下に示す実施形態では、上記のアンテナ装置10が有する利点を生かしながら、H面指向性を切り替えることが可能なアンテナ装置について、その構成及び効果について詳細に説明する。
<第1実施形態>
次に、図2を参照しながら、本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置100の構成について説明する。また、図3を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置100により得られる指向性の特徴について説明する。図2は、本実施形態に係るアンテナ装置100の全体構造を示す説明図である。図3は、本実施形態に係るアンテナ装置100により得られる指向性の特徴を示す説明図である。
本実施形態に係るアンテナ装置100は、上記のアンテナ装置10の構成を基本とし、2つの寄生素子の中で片方の寄生素子による影響を除去することで、H(yz)面の放射指向性を切り替える構成に特徴を有する。なお、地板と寄生素子の上部とを短絡させることによって寄生素子の影響を除去することができる。
[アンテナ装置100の構成]
図2に示すように、アンテナ装置100は、主に、地板110と、給電素子120と、給電部122と、2つの寄生素子130、140と、スイッチ132、142とにより構成される。
給電部122は、給電素子120に接続され、給電素子120に対して電力を供給する。給電素子120、及び2つの寄生素子130、140は、所定の方向(y方向)に沿って地板110上に並置されており、2つの寄生素子130、140の間に給電素子120が配置されている。寄生素子130には、スイッチ132が接続されており、スイッチ132のオン/オフに応じて寄生素子130と地板110との間の短絡/開放が制御される。同様に、寄生素子140には、スイッチ142が接続されており、スイッチ142のオン/オフに応じて寄生素子140と地板110との間の短絡/開放が制御される。従って、2つのスイッチ132、142のオン/オフを切り替えることにより、アンテナ装置100のH面指向性を切り替えることが可能である。
図2に示すように、2つの寄生素子130、140と、給電素子120とは、地板110に略平行な平板状の部分(以下、平板部分)と、平板部分の一端から延設され、地板110に短絡される短絡部分と、平板部分の他端に形成される開口部分とにより構成される。アンテナ装置100は、上記のアンテナ装置10と同様に、2つの寄生素子130、140の開口部分と、給電素子120の開口部分とが同じ方向(y方向)を向いて形成されている。
以下、2つの寄生素子130、140の平板部分について、x方向の長さをSx、y方向の長さをSyと表記する。また、給電素子120の平板部分について、x方向の長さをSrx、y方向の長さをSryと表記する。さらに、給電素子120の平板部分と地板110との間の距離をhr、2つの寄生素子130、140の平板部分と地板110との間の距離をhpと表記する。そして、給電素子120と各寄生素子130、140との間のx方向の距離をLpと表記する。
ここで、距離hrは、距離hpよりも小さい(hr<hp)と仮定する。また、給電素子120の平板部分(上面)から各寄生素子130、140の平板部分(上面)までの距離HpをHp=hp−hrと定義する。但し、これらの表記又は定義は、実施の態様に応じて、アンテナ素子の厚み等が考慮されて適当な誤差が含まれることがある。なお、以下の説明において、パラメータSx、Sy、Srx、Sry、hp、hr、Hp、Lpは、特に断らない限り上記と同様の意味を有するものと仮定する。
[アンテナ装置100のH面指向性]
次に、図3を参照しながら、アンテナ装置100によるH面指向性の特徴について説明する。図3(A)は、アンテナ装置100によるH面指向性H100を示す説明図である。図3(B)は、図3(A)よりも好適なH面指向性H200を示す説明図である。
図3(A)を参照すると、図1(B)に示した繭型のH面指向性H10に比べて左側(a方向)に傾いていることが分かる。これは、給電素子120の開口部分に向かって右側(−y方向)に位置する寄生素子130を短絡させたことによる。つまり、スイッチ132をオンにして短絡させ、スイッチ142をオフにして開放した状態を示している。その結果、右側の寄生素子130が無効にされ、左側の寄生素子140のみが導波器として機能するため、H面指向性H100がa方向にチルトするのである。
ところで、図3(A)を参照すると、H面指向性H100に2つの放射ピークP1、P2が存在することが分かる。このような繭型のH面指向性は、H面前方に満遍なく電波を行き渡らせる目的においては好適であるが、特定の方向に対して強い放射を得る目的の場合、図3(B)に示すような一方向に最大放射ピークPを持つH面指向性の方が好適である。本実施形態のように指向性を切り替えて運用するようなケースでは、図3(B)に示すようなH面指向性が望まれるケースが多いと思われる。そこで、図3(B)と同様に1つの最大放射ピークを有するH面指向性を実現可能なアンテナ装置の構成について以下で説明する。
<第2実施形態>
まず、図4〜図6を参照しながら、本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置200の構成について説明する。次いで、図7を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置200の電流分布について説明する。次いで、図8を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置200により得られる指向性の特徴について説明する。次いで、図9を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置200におけるLp依存性について説明する。次いで、図10を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置200におけるHp依存性について説明する。次いで、図11を参照しながら、本実施形態に係るアンテナ装置200におけるSx依存性について説明する。
図4は、本実施形態に係るアンテナ装置200の全体構造を示す説明図である。図5は、本実施形態に係るアンテナ装置200の断面構造を示す説明図である。図6は、本実施形態の変形例に係るアンテナ装置200の断面構造を示す説明図である。図7は、本実施形態に係るアンテナ装置200の電流分布を示す説明図である。図8は、本実施形態に係るアンテナ装置200により得られる指向性の特徴を示す説明図である。図9は、本実施形態に係るアンテナ装置200におけるLp依存性を示す説明図である。図10は、本実施形態に係るアンテナ装置200におけるHp依存性を示す説明図である。本実施形態に係るアンテナ装置200におけるSx依存性を示す説明図である。
[アンテナ装置200の構成]
図4に示すように、アンテナ装置200は、主に、地板210と、給電素子220と、給電部222と、2つの寄生素子230、240と、スイッチ232、242とにより構成される。
給電部222は、給電素子220に接続され、給電素子220に対して電力を供給する。給電素子220、及び2つの寄生素子230、240は、所定の方向(y方向)に沿って地板210上に並置されており、2つの寄生素子230、240の間に給電素子220が配置されている。寄生素子230には、スイッチ232が接続されており、スイッチ232のオン/オフに応じて寄生素子230と地板210との間の短絡/開放が制御される。同様に、寄生素子240には、スイッチ242が接続されており、スイッチ242のオン/オフに応じて寄生素子240と地板210との間の短絡/開放が制御される。従って、2つのスイッチ232、242のオン/オフを切り替えることにより、アンテナ装置200のH面指向性を切り替えることが可能である。
図4に示すように、2つの寄生素子230、240と、給電素子220とは、地板210に略平行な平板状の部分(以下、平板部分)と、平板部分の一端から延設され、地板210に短絡される短絡部分と、平板部分の他端に形成される開口部分とにより構成される。なお、短絡部分は、例えば、地板210、又は平板部分に対して略垂直な平面板により構成される。アンテナ装置200は、上記の第1実施形態に係るアンテナ装置100とは異なり、2つの寄生素子130、140の開口部分(−y方向)と、給電素子120の開口部分(y方向)とが逆方向を向いて形成されている。
以下、2つの寄生素子230、240の平板部分について、x方向の長さをSx、y方向の長さをSyと表記する。さらに、給電素子220の平板部分と地板210との間の距離をhr、2つの寄生素子230、240の平板部分と地板210との間の距離をhpと表記する。そして、給電素子220と各寄生素子230、240との間のx方向の距離をLpと表記する。また、給電素子220の平板部分(上面)から各寄生素子230、240の平板部分(上面)までの距離HpをHp=hp−hrと定義する。但し、これらの表記又は定義は、実施の態様に応じて、アンテナ素子の厚み等が考慮されて適当な誤差が含まれることがある。
上記の通り、給電素子220が有する開口部分がy方向に向いて形成され、2つの寄生素子230、240が有する開口部分がいずれも−y方向に向いて形成される点が、上記の第1実施形態との構成上の相違点である。また、H面指向性が単方向に最大放射ピークを有する放射特性を実現するため、例えば、2つの寄生素子230、240の幅Sxを給電素子220の幅Srxよりも小さく(Sx<Srx)なるように構成してもよい。
次に、図5を参照しながら、アンテナ装置200の構造について説明する。図5は、図4に示すI−I線に沿って切断し、−x方向に見たアンテナ装置200の断面図である。
図5を参照すると、給電素子220と寄生素子230とのz方向の高さ関係が理解される。また、寄生素子230と地板210とを短絡/開放するためのスイッチ232の構成も理解される。図5では、スイッチ232を模式的に表現しているが、例えば、図6に示すように、ショートピン234により構成され、そのショートピン234の上下に設けられたギャップを短絡/開放する2つのスイッチ236、238により実現することも可能である。このとき、一方のスイッチ236は、ショートピン234の一端と寄生素子230の平板部分とに接続され、他方のスイッチ238は、ショートピン234の他端と地板210とに接続される。なお、後述するが、寄生素子230の高さhpと給電素子220の高さhrとの差分Hp(=hp−hr)は、H面指向性の最大放射方向Am、及びその方向に対するアンテナ利得Lfに影響を与える。
[アンテナ装置200の電流分布]
次に、図7を参照しながら、アンテナ装置200の電流分布について説明する。図7(A)は、スイッチ242をオンにして寄生素子240を短絡させ、かつ、スイッチ232をオフにして寄生素子230を開放した状態の電流分布を示している。一方、図7(B)は、2つのスイッチ232、242をオフにし、2つの寄生素子230、240を開放した状態での電流分布を示している。また、給電素子220、及び2つの寄生素子230、240に対応する位置において、濃色の部分で大きな電流が流れていることを示しており、淡色の部分にはあまり電流が流れていないことを示している。
図7(A)に示すように、寄生素子240を短絡すると、寄生素子240上に流れていた電流が打ち消され、寄生素子240が導波器として動作しなくなることが分かる。一方、寄生素子230が導波器として動作していることから、寄生素子240を短絡すると、H面指向性が寄生素子230の方向に傾けられる。
[アンテナ装置200のH面指向性]
そこで、図8を参照しながら、具体的なアンテナ装置200のH面指向性について説明する。図8(A)は、寄生素子240のみを短絡させた状態におけるH面指向性H202を示している。図8(B)は、2つの寄生素子230、240を開放した状態におけるH面指向性H204を示している。
図8(A)及び図8(B)を比較すると、寄生素子240のみを短絡させた場合に、H面指向性H202の最大放射方向が、H面指向性H204に比べて30°程度チルトしていることが分かる。もちろん、この傾斜角度は、給電素子220と寄生素子230、240との間の距離Lp及びHp、又は寄生素子230、240の幅Sx等に依存する。しかし、図8からは、(1)給電素子220の開口部分と寄生素子230、240の開口部分とを逆方向に向けて配置することで、単数の最大放射ピークを有するH面指向性が実現される点、及び(2)2つの寄生素子230、240のいずれかを短絡することにより、H面指向性を所望の方向に切り替えることができる点が理解される。
[アンテナ装置200のLp依存性]
次に、図9を参照しながら、アンテナ装置200のLp依存性について考察する。図9(A)は、H面(yz)指向性に関するLp依存性を示している。一方、図9(B)は、E面(zx)指向性に関するLp依存性を示している。
まず、最大放射方向Am(実線)に関するLp依存性について考察する。図9(A)を参照すると、H面指向性に関して、最大放射方向Amは、給電素子220と寄生素子230、240との距離Lpが大きくなるにつれてチルト角が正の方向に向けて変化している。特に、所定のLp値(この例では約33mm)を超えると反対方向にチルト角が振れることも分かる。逆に、所定のLp値(この例では約15mm)以下の場合、チルト角に対する影響が小さいことも分かる。
一方、図9(B)を参照すると、E面指向性に関して、最大放射方向Amは、距離Lpが大きくなるにつれてチルト角が負の方向に向けて変化している。特に、所定のLp値(この例では約33mm)を超えると反対方向にチルト角が振れることも分かる。逆に、所定のLp値(この例では約15mm)以下の場合、チルト角に対する影響が小さいことも分かる。
次に、Am方向の利得Lf(鎖線)に関するLp依存性について考察する。図9(A)を参照すると、H面指向性に関して、利得Lfは、距離Lpが大きくなるにつれて、なだらかに増加している。また、図9(B)を参照すると、E面指向性についても、利得Lfは、距離Lpが大きくなるにつれて、なだらかに増加している。そして、いずれの場合も、所定のLp値を超えると利得Lfの増加率が減少することが分かる。
[アンテナ装置200のHp依存性]
次に、図10を参照しながら、アンテナ装置200のHp依存性について考察する。図10(A)は、H面(yz)指向性に関するHp依存性を示している。一方、図10(B)は、E面(zx)指向性に関するHp依存性を示している。
まず、最大放射方向Am(実線)に関するHp依存性について考察する。図10(A)を参照すると、H面指向性に関して、最大放射方向Amは、給電素子220の高さhrと寄生素子230、240の高さhpとの差分Hpが大きくなるにつれてチルト角が負の方向に向けて変化する。特に、所定のHp値(この例では約2mm)を超えると反対方向にチルト角が振れることも分かる。さらに、所定のHp値(この例では約8mm)を超えると、チルト角に対する影響が小さくなると共に、そのグラフが振動的な振る舞いを示している。
一方、図10(B)を参照すると、E面指向性に関して、最大放射方向Amは、給電素子220と寄生素子230、240との距離Hpが大きくなるにつれてチルト角が正の方向に向けて変化する。特に、所定のHp値(この例では約2mm)を超えると反対方向にチルト角が振れることも分かる。さらに、所定のHp値(この例では約8mm)を超えると、チルト角に対する影響が小さくなると共に、そのグラフが振動的な振る舞いを示している。
次に、Am方向の利得Lf(鎖線)に関するHp依存性について考察する。図10(A)を参照すると、H面指向性に関して、利得Lfは、平均的にみると距離Hpが大きくなるにつれて減少している。また、図10(B)を参照すると、E面指向性についても、利得Lfは、平均的にみると距離Hpが大きくなるにつれて減少している。
[アンテナ装置200のSx依存性]
次に、図11を参照しながら、アンテナ装置200のSx依存性について考察する。図11(A)は、H面(yz)指向性に関するSx依存性を示している。一方、図10(B)は、E面(zx)指向性に関するSx依存性を示している。
まず、最大放射方向Am(実線)に関するSx依存性について考察する。図11(A)を参照すると、H面指向性に関して、最大放射方向Amは、寄生素子230、240の幅Sxが大きくなるにつれてチルト角が一旦負の方向に向けて変化した後、正の方向に向けて変化している。一方、図11(B)を参照すると、E面指向性に関して、最大放射方向Amは、寄生素子230、240の幅Sxが大きくなるにつれてチルト角が正の方向に向けて変化している。従って、Sx依存性に関しては、H面指向性とE面指向性との間で大きく影響が異なることが分かる。
次に、Am方向の利得Lf(鎖線)に関するSx依存性について考察する。図11(A)を参照すると、H面指向性に関して、利得Lfは、幅Sxが大きくなるにつれて減少している。また、図11(B)を参照すると、E面指向性についても、利得Lfは、幅Sxが大きくなるにつれて減少している。
上記の結果が示すように、アンテナ装置200の最大放射方向Amは、少なくともLp値、Hp値、又はSx値に依存しており、これらを適切に設定することによって所望の放射角を実現することが可能になる。また、利得LfについてもLp値、Hp値、又はSx値に依存するため、利得Lfを十分に確保しつつ、上記のチルト角を決定することが望ましい。
以上説明したように、上記の実施形態を適用すると、λ/4短絡型パッチアンテナの周辺に寄生素子を配置し、その寄生素子の短絡/開放を制御することで指向性を切り替えるアンテナ装置を実現することができる。そのため、寄生素子の入力ポートの選択により指向性を切り替える手段を利用するよりも、より給電回路の構造を簡単化することが可能になるため、小型の指向性切替型λ/4短絡型パッチアンテナを実現することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、λ/4短絡型マイクロストリップアンテナをアンテナ素子に適用する例について説明したが、本発明は係る例に限定されない。例えば、寄生素子付きのパッチアンテナに本発明と同様のスイッチ機構を付加して指向性を切り替える構成を適用することも可能である。
繭型指向性を実現可能なアンテナ装置の構成を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置の全体構造を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置の指向性の特徴を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置の全体構造を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置の断面構造を示す説明図である。 同実施形態の変形例に係るアンテナ装置の断面構造を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置の電流分布を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置の指向性の特徴を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置のLp依存性を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置のHp依存性を示す説明図である。 同実施形態に係るアンテナ装置のSx依存性を示す説明図である。
符号の説明
10 アンテナ装置
12 地板
14 給電素子
16 給電部
18、20 寄生素子
100 アンテナ装置
110 地板
120 給電素子
122 給電部
130、140 寄生素子
132、142 スイッチ
200 アンテナ装置
210 地板
220 給電素子
222 給電部
230、240 寄生素子
234 ショートピン
232、236、238、242 スイッチ

Claims (7)

  1. 地板上に並置された2つの寄生素子と、
    前記2つの寄生素子の間に配置された1つの給電素子と、
    前記地板と前記2つの寄生素子とを各々短絡させるための2つのスイッチと、
    を備え、
    各前記スイッチの短絡又は開放に応じて放射指向性が切り替わることを特徴とする、アンテナ装置。
  2. 前記寄生素子、及び前記給電素子は、前記地板に略並行な平板状に形成された平板部分と、前記平板部分の一端に形成されて前記地板に短絡された短絡部分と、前記短絡部分に対向する前記平板部分の他端に形成された開口部分と、を有することを特徴とする、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記給電素子が有する前記開口部分が所定の方向に向いて形成され、前記2つの寄生素子が有する前記開口部分がいずれも前記所定の方向と逆方向に向いて形成されることを特徴とする、請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記2つの寄生素子と前記1つの給電素子とが第1の方向に沿って並置される場合、
    各前記寄生素子が有する前記短絡部分と前記開口部分とは、前記第1の方向に略直交する第2の方向に沿って前記平板部分の両端部に各々形成され、
    前記給電素子が有する前記短絡部分と前記開口部分とは、前記第2の方向と逆向きの方向に沿って前記平板部分の両端部に各々形成されることを特徴とする、請求項2又は3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記地板と各前記寄生素子の平板部分との間の距離hpは、前記地板と前記給電素子の平板部分との距離hrよりも大きい(hp>hr)ことを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載のアンテナ装置。
  6. 前記寄生素子の幅Sxは、前記給電素子の幅Srxよりも小さい(Sx<Srx)ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 上記の請求項1〜6のいずれかに記載のアンテナ装置を備えることを特徴とする、無線装置。
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