JP2008216321A - 表示媒体及び表示装置 - Google Patents

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智 辰浦
Kiyoshi Shigehiro
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Yoshinori Machida
義則 町田
Daisuke Nakayama
大輔 中山
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Abstract

【課題】画像保持性の低下を抑制すると共に、高い発色性を得ることの可能な表示媒体を提供する。
【解決手段】表示媒体12を、表示基板16と背面基板18との間に、複数の層からなる多孔質構造体26を隙間無く充填し、この複数の層からなる多孔質構造体26の表示基板16に接する層を粒子拘束層22とし、この粒子拘束層22の背面基板18側に着色中間層24を積層した構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示媒体及び表示装置に関する。
従来、繰り返し書き換えが可能な表示媒体として、着色粒子を用いた表示媒体が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)。
この画像表示媒体は、例えば一対の基板と、一対の基板間に形成された電界に応じて基板間を移動可能に該基板間に封入された粒子群と、を含んで構成されている。また、基板間には、粒子が基板内の特定の領域に偏るのを防ぐため等の理由により、基板間を複数のセルに仕切るための間隙部材が設けられる場合もある。
一対の基板間に封入された粒子群としては、特定の色に着色された1種類の粒子群である場合や、互いに色及び移動に必要な電界強度の異なる複数種類の粒子群である場合等がある。
特許文献1の技術によれば、一対の基板間に多孔質構造体を配置し、この多孔質構造体が基板間を流動する流動体が第1の移動度で流動する第1の多孔質領域と、流動体が第2の移動度で移動する第2の多孔質領域と、を有し、第1の移動度を第2の移動度より低い多孔質構造体とすることによって、画質を保持するための画像保持性を簡便に実現している。なお、特許文献1においては、着色粒子と着色泳動液との組み合わせにより、所望の色へ発色させている。
特許文献2の技術によれば、1つの色調を有し、単一層構造である多孔性部材と、多孔性部材の空孔内に充填された流動性着色物と、からなり、この流動性着色物の色を多孔性部材とは異なる色調とすることにより、表示特性を向上させている。
特許文献3の技術によれば、着色された多孔質層として、カラーフィルムにレーザ加工で貫通孔を形成したものを用い、高い着色性を維持している。
特開2006−071909号公報 特開2002−244163号公報 特開2005−156808号公報
本発明は、画像保持性の低下を抑制すると共に、高い発色性を得ることの可能な表示媒体及び表示装置を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、光透過性を有する表示基板と、前記表示基板に間隙を持って対向して配置された背面基板と、前記表示基板と前記背面基板との基板間に封入された分散媒と、前記分散媒中に分散され、前記基板間に形成された電界に応じて該分散媒中を移動する粒子群と、前記表示基板と前記背面基板との基板間に充填され、前記粒子群が移動する孔を有する複数の層からなり、少なくとも前記表示基板に接し前記粒子群を拘束する機能を有する第1の粒子拘束層と、前記粒子群とは異なる光学的反射特性を有し該第1の粒子拘束層の前記背面基板側に積層された中間層と、を備えた多孔質構造体と、を備えたことを特徴とする表示媒体である。
請求項2に係る発明は、前記多孔質構造体の少なくとも前記背面基板に、前記粒子群を拘束する機能を有する第2の粒子拘束層が積層された事を特徴とする請求項1に記載の表示媒体である。
請求項3に係る発明は、前記粒子拘束層が光透過性の樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体である。
請求項4に係る発明は、前記樹脂層が、ポリエチレン、またはポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項3に記載の表示媒体である。
請求項5に係る発明は、前記中間層が不織布であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体である。
請求項6に係る発明は、前記不織布が、ポリエチレン繊維、またはポリプロピレン繊維の集合体であることを特徴とする請求項5に記載の表示媒体である。
請求項7に係る発明は、前記中間層が、着色樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体である。
請求項8に係る発明は、前記着色樹脂層が、ポリエチレン、またはポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項7に記載の表示媒体である。
請求項9に係る発明は、前記中間層が、2層以上の積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体である。
請求項10に係る発明は、光透過性を有する表示基板と、前記表示基板に間隙を持って対向して配置された背面基板と、前記表示基板と前記背面基板との基板間に封入された分散媒と、前記分散媒中に分散され、前記基板間に形成された電界に応じて該分散媒中を移動する粒子群と、前記表示基板と前記背面基板との基板間に充填され、前記粒子群が移動する孔を有する複数の層からなり、少なくとも前記表示基板に接し前記粒子群を拘束する機能を有する第1の粒子拘束層と、前記粒子群とは異なる光学的反射特性を有し該第1の粒子拘束層の前記背面基板側に積層された中間層と、を備えた多孔質構造体と、を備えた表示媒体と、前記表示媒体に電界を付与する電界付与手段を有することを特徴とする表示装置である。
本発明によれば、画像保持性の低下を抑制するとともに、高い発色性を有する表示媒体及び表示装置を提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明の一の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る表示装置10は、表示媒体12と、電界付与装置14と、を含んで構成されている。
表示媒体12は、画像表示面とされる表示基板16、表示基板16に間隙をもって対向する背面基板18、これらの基板間を所定間隔に保持すると共に、表示基板16と背面基板18との基板間を複数のセルに区画する間隙部材20、各セル内に封入された分散媒38、分散媒38中に分散された粒子群28、及び表示基板16と背面基板18との基板間(すなわちセル内)に充填された多孔質構造体26と、を含んで構成されている。
上記セルとは、表示基板16と、背面基板18と、間隙部材20と、によって囲まれた領域を示している。このセル中には、分散媒38が封入されていると共に、上述のように、多孔質構造体26が隙間無く充填されている。粒子群28は、複数の粒子から構成されており、この分散媒38中に分散されている。多孔質構造体26は、詳細は後述するが、粒子群28を構成する各粒子が、多孔質構造体26の内部を、少なくとも表示基板16と背面基板18との一方側から他方側の基板、及び他方側の基板から一方側の基板へと移動する孔を有した構造となっている。
すなわち、粒子群28は、セル内に形成された電界強度に応じて表示基板16と背面基板18との基板間を、多孔質構造体26の孔を通って移動する。
なお、この表示媒体12に画像を表示したときの各画素に対応するように間隙部材20を設け、各画素に対応するようにセルを形成することで、表示媒体12を、画素毎の表示が可能となるように構成することができる。
なお、本実施の形態では、説明を簡易化するために、1つのセルに注目した図を用いて本実施の形態を説明する。
表示基板16は、支持基板30上に表示電極32を積層して構成されている。背面基板18は、支持基板34上に背面電極36を積層して構成されている。
表示基板16、または表示基板16と背面基板18との双方は、光透過性を有している。ここで、本実施の形態における「光透過性」とは、可視光領域(400nm〜700nm)の光の透過率が80%以上、好ましくは90%以上であることを示している。
上記支持基板30及び支持基板34としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等が挙げられ、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PRT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレンが挙げられる。
背面電極36及び表示電極32には、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機材料等を使用する。これらは単層膜、混合膜あるいは複合膜として使用でき、蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成できる。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常100〜2000Åである。背面電極36及び表示電極32は、従来の液晶表示素子あるいはプリント基板のエッチング等従来公知の手段により、所望のパターン、例えば、マトリックス状、あるいはパッシブマトリックス駆動を可能とするストライプ状に形成することができる。
なお、表示基板16は、表示電極32を支持基板30に埋め込んだ構成であってもよい。また、背面基板18は、背面電極36を支持基板34に埋め込んだ構成であってもよい。この場合、支持基板30及び支持基板34の材料が粒子群28の各粒子の電気的特性または磁気的特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、粒子群28の各粒子の組成等に応じて選択する。
この表示電極32及び背面電極36は、電界付与装置14に信号授受可能に接続されている。電界付与装置14は、表示電極32及び背面電極36に電圧を印加することによって、表示電極32と背面電極36との間(すなわち、表示基板16と背面基板18との基板間)に電界を形成するための装置である。電界付与装置14としては、表示電極32と背面電極36とに電圧を所定の電圧値で所定の電圧印加時間印加可能な装置であればいかなる装置であってもよい。
上記表示媒体12において(図1参照)、アクティブマトリックス駆動を可能にするために、支持基板30及び支持基板34は、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えていてもよい。配線の積層化及び部品実装が容易であることから、TFTは表示基板ではなく背面基板18に形成することが好ましい。
なお、表示媒体12を単純マトリクス駆動とすると、表示媒体12を備えた詳細を後述する表示装置10の構成を簡易な構成とすることができ、TFTを用いたアクティブマトリックス駆動とすると、単純マトリクス駆動に比べて表示速度を速くすることができる。
ここで、上記表示電極32及び背面電極36の破損や、粒子群28の各粒子の固着を招く電極間のリークの発生を防止するため、必要に応じて表示電極32及び背面電極36各々上には、誘電体膜としての表面層を形成することが好ましい。
この表面層を形成する材料としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、熱硬化性フッ素樹脂、シランカップリング剤等を用いることができる。
間隙部材20は、表示基板16の可視領域の光の透過性を損なわないように形成され、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化樹脂、ゴム、金属等で形成することができる。
間隙部材20は表示基板16及び背面基板18の何れか一方と一体化されてもよい。この場合には、支持基板30または支持基板34をエッチングするエッチング処理、レーザー加工処理、予め作製した型を使用してプレス加工処理または印刷処理等を行うことによって作製することができる。
この場合、間隙部材20は、表示基板16側、背面基板18側のいずれか、又は双方に作製することができる。
間隙部材20は有色でも無色でもよいが、表示媒体12に表示される表示画像に悪影響を及ぼさないように無彩色あるいは無色透明であることが好ましく、その場合には、例えば、ポリスチレンやポリエステルやアクリルなどの透明樹脂等を使用することができる。
―分散媒38―
粒子群28が分散される分散媒38としては、高抵抗液体(以下,絶縁性液体は高抵抗液体と記載してください)であることが好ましい。ここで、「絶縁性」とは、体積抵抗率が1010Ω・cm以上、望ましくは1012Ω・cm以上であることを示している。
上記絶縁性液体として具体的には、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、デカン、ヘキサデカン、ケロセン、パラフィン、イソパラフィン、シリコーンオイル、ジククロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、高純度石油、エチレングリコール、アルコール類、エーテル類、エステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、N−メチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ベンジン、ジイソプロピルナフタレン、オリーブ油、イソプロパノール、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロエタン、ジブロモテトラフルオロエタンなどや、それらの混合物が好適に使用できる。
また、下記体積抵抗値となるよう不純物を除去することで、水(所謂、純水)も、分散媒38として使用することができる。該体積抵抗値としては、103Ωcm以上で使用でき、1010Ωcm以上であることが好適であり、さらに1012Ωcm以上であることがより好ましい。
なお、絶縁性液体には、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加することができるが、上記で示した特定の体積抵抗値の範囲となるように添加することが好ましい。
また、絶縁性液体には、帯電制御剤として、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類等を添加して使用できる。
イオン性および非イオン性の界面活性剤としては、より具体的には以下があげられる。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸等がある。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等があげられる。これら帯電制御剤は、粒子固形分に対して0.01重量%以上、20重量%以下が好ましく、特に0.05〜10重量%の範囲が好ましい。0.01重量%を下回ると、希望とする帯電制御効果が不充分であり、また20重量%を越えると、現像液の過度な電導度の上昇を引き起こす。
なお、上記粒子群28は、分散媒38として高分子樹脂に分散されていることも好ましい。この高分子樹脂としては、高分子ゲル、ネットワークポリマー等であることも好ましい。
この高分子樹脂としては、アガロース、アガロペクチン、アミロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、イソリケナン、インスリン、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カードラン、カゼイン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、カロース、寒天、キチン、キトサン、絹フィブロイン、クアーガム、クインスシード、クラウンゴール多糖、グリコーゲン、グルコマンナン、ケラタン硫酸、ケラチン蛋白質、コラーゲン、酢酸セルロース、ジェランガム、シゾフィラン、ゼラチン、ゾウゲヤシマンナン、ツニシン、デキストラン、デルマタン硫酸、デンプン、トラガカントゴム、ニゲラン、ヒアルロン酸、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プスツラン、フノラン、分解キシログルカン、ペクチン、ポルフィラン、メチルセルロース、メチルデンプン、ラミナラン、リケナン、レンチナン、ローカストビーンガム等の天然高分子由来の高分子ゲルが挙げられる他、合成高分子の場合にはほとんどすべての高分子ゲルが挙げられる。
更に、アルコール、ケトン、エーテル、エステル、及びアミドの官能基を繰り返し単位中に含む高分子等が挙げられ、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミドやその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシドやこれら高分子を含む共重合体を挙げることができる。
これら中でも、製造安定性、電気泳動特性等の観点から、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミド等が好ましく用いられる。
これら高分子樹脂は、前記絶縁性液体と共に分散媒38として用いることが好ましい。
―粒子群28―
粒子群28は、電界中に置かれた場合に電界勾配方向に沿って分散媒中を移動できるように、正負いずれかの極性に帯電する特性を有する粒子として、ガラスビーズ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物粒子等、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂粒子、これらの樹脂粒子の表面に着色剤を固定したもの、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂中に着色剤を含有する粒子、及び分散媒に分散した状態で発色する特性を有する粒子等を用いることができる。
粒子群28の製造に使用される熱可塑性樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
また、粒子群28の製造に使用される熱硬化性樹脂としては、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合体や架橋ポリメチルメタクリレート等の架橋樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
着色剤としては、有機若しくは無機の顔料や、油溶性染料等を使用することができ、マグネタイト、フェライト等の磁性紛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、フタロシアニン銅系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼンタ色材、レッド色材、グリーン色材、ブルー色材等の公知の着色剤を挙げることができる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等を代表的なものとして例示することができる。
また、空気を内包した多孔質のスポンジ状粒子や中空粒子は白色粒子として使用できる。
粒子群28の樹脂には、必要に応じて、帯電制御剤を混合してもよい。帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属粒子を挙げることができる。
粒子群28の内部や表面には、必要に応じて、磁性材料を混合してもよい。磁性材料は必要に応じてカラーコートした無機磁性材料や有機磁性材料を使用する。また、透明な磁性材料、特に、透明有機磁性材料は着色顔料の発色を阻害せず、比重も無機磁性材料に比べて小さく、より望ましい。
着色した磁性粉として、例えば、特開2003−131420公報記載の小径着色磁性粉を用いることができる。核となる磁性粒子と該磁性粒子表面上に積層された着色層とを備えたものが用いられる。そして、着色層としては、顔料等により磁性粉を不透過に着色する等、選定して差し支えないが、例えば光干渉薄膜を用いるのが好ましい。この光干渉薄膜とは、SiO2やTiO2等の無彩色材料を光の波長と同等な厚みを有する薄膜にしたものであり、薄膜内の光干渉により光を波長選択的に反射するものである。
粒子群28の表面には、必要に応じて、外添剤を付着させてもよい。外添剤の色は、粒子の色に影響を与えないように、透明であることが好ましい。
外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物等の無機粒子が用いられる。この無機粒子の帯電性、流動性、及び環境依存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理することができる。
カップリング剤には、アミノシラン系カップリング剤、アミノチタン系カップリング剤、ニトリル系カップリング剤等の正帯電性のものと、窒素原子を含まない(窒素以外の原子で構成される)シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アクリルシランカップリング剤等の負帯電性のものがある。また、シリコーンオイルには、アミノ変性シリコーンオイル等の正帯電性のものと、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等の負帯電性のものが挙げられる。これらは外添剤の所望の抵抗に応じて選択される。
上記外添剤の中では、よく知られている疎水性シリカや疎水性酸化チタンが好ましく、特に特開平10−3177記載のTiO(OH)2と、シランカップリング剤等のシラン化合物との反応で得られるチタン化合物が好適である。シラン化合物としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。このチタン化合物は、湿式工程の中で作製されるTiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成工程を通らないため、Ti同士の強い結合が形成されず、凝集が全くなく、粒子は一次粒子の状態である。さらに、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを直接反応させるため、シラン化合物やシリコーンオイルの処理量を多くすることができて、シラン化合物の処理量等を調整することにより帯電特性を制御でき、且つ付与できる帯電能も従来の酸化チタンのそれより顕著に改善することができる。
外添剤の一次粒子は、一般的には5〜100nmであり、望ましくは10〜50nmであるが、これに限定されない。
外添剤と粒子群28の配合比は、粒子群28の粒径と外添剤の粒径の兼ね合いから調整される。外添剤の添加量が多すぎると粒子表面から該外添剤の一部が遊離し、これが他方の粒子の表面に付着して、所望の帯電特性が得られなくなる。一般的には、外添剤の量は、粒子100重量部に対して、0.01〜3重量部、より望ましくは0.05〜1重量部である。
粒子群28の表面に外添剤を添加する場合は、粒子群28表面に外添剤を衝撃力で打込んだり、粒子群28表面を加熱して外添剤を粒子表面に強固に固着することが望ましい。これにより、外添剤が粒子群28から遊離し、異極性の外添剤が強固に凝集して、電界で解離させることが困難な外添剤の凝集体を形成することが防止され、ひいては画質劣化が防止される。
上記粒子群28を作成する方法としては、従来公知のどの方法を用いてもよい。例えば、特開平7−325434公報記載のように、樹脂、顔料および帯電制御剤を所定の混合比になるように計量し、樹脂を加熱溶融させた後に顔料を添加して混合、分散させ、冷却した後、ジェットミル、ハンマーミル、ターボミル等の粉砕機を用いて粒子を調製し、得られた粒子をその後分散媒に分散する方法が使用できる。また、懸濁重合、乳化重合、分散重合等の重合法やコアセルベーション、メルトディスパージョン、エマルジョン凝集法で帯電制御剤を粒子中に含有させた粒子を調製し、その後分散媒に分散して粒子分散液を作成してもよい。さらにまた、樹脂が可塑化可能で、分散媒が沸騰せず、かつ、樹脂、帯電制御剤および/または着色剤の分解点より低い温度で、前記の樹脂、着色剤、帯電制御剤および分散媒の原材料を分散および混錬することができる適当な装置を用いる方法がある。具体的には、流星型ミキサー、ニーダー等で顔料と樹脂、帯電制御剤を分散媒中で加熱溶融し、樹脂の溶媒溶解度の温度依存性を利用して、溶融混合物を撹拌しながら冷却し、凝固/析出させて粒子群28を作成することができる。
さらにまた、分散および混練のための粒状媒体を装備した適当な容器、例えばアトライター、加熱したボールミルの等の加熱された振動ミル中に上記の原材料を投入し、この容器を好ましい温度範囲、例えば80〜160℃で分散および混練する方法が使用できる。粒状媒体としては、ステンレス鋼、炭素鋼等の鋼、アルミナ、ジルコニア、シリカ等が好ましく用いられる。この方法によって粒子群28を作成するには、あらかじめ流動状態にした原材料をさらに粒状媒体によって容器内に分散させた後、分散媒を冷却して分散媒から着色剤を含む樹脂を沈殿させる。粒状媒体は冷却中および冷却後にも引き続き運動状態を保ちながら、剪断および/または、衝撃を発生させ粒子径を小さくする。
また、本実施の形態で用いる粒子群28としては、分散媒38に分散した状態で発色する特性を有する粒子群を用いてもよい。
この「分散媒に分散した状態で発色する」とは、粒子群28が分散媒中に分散している状態で、粒子群28が分散している分散液を目視したときに観測できる色相を呈することをいう。なお、この場合の色相の観測は、目視方向に対する分散液の厚みが10μm〜1cm程度の範囲内で観測されることを意味する。色相は、粒子群28の形状や粒径等、また粒子群28を構成する材料等を変化させることにより多彩とすることができる。
分散した状態で発色する粒子群28としては、有機顔料、無機顔料、着色ガラス、染料等の着色剤や、これら着色剤を含んでなる樹脂粒子、また、金属粒子などが利用でき、必要に応じて、これら粒子の表面にシランカップリング剤等により表面処理を施したものも利用できる。一例を挙げれば、懸濁重合法により作製される黒色のカーボンを分散させたPMMA(ポリメチルメタアクリレート)樹脂から構成される粒子を用いることができる。
なお、着色剤として用いられる有機顔料、無機顔料、染料としては公知のものが利用できるが、有機顔料としては、例えばアゾ系顔料、ポリ縮合アゾ系顔料、メタルコンプレックスアゾ系顔料、フラバンスロン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、チオインジゴ系顔料、インダンスレン系顔料等が挙げられ、無機顔料としては、例えば亜鉛華、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アンチモン白、カーボンブラック、鉄黒、硼化チタン、ベンガラ、マピコエロー、鉛丹、カドミウムエロー、硫化亜鉛、リトポン、硫化バリウム、セレン化カドミウム、硫酸バリウム、クロム酸鉛、硫酸鉛、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、アルミナホワイト等が挙げられ、染料としては、たとえば、ニグロシン系染料、フタロシアニン系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料、メチン系染料等が挙げられる。
なお、着色剤を含んでなる樹脂粒子は、例えば、着色剤を分散させた樹脂固形物を混練粉砕する等の公知の乾式製法や、着色剤や樹脂等の原料を分散させた分散液中で造粒して樹脂粒子を得る公知の湿式製法により作製したものが利用できる。
分散状態で発色する粒子群28としては、金属粒子も利用でき、必要に応じて、この粒子の表面にシランカップリング剤等により表面処理を施したものも利用できる。なお、金属粒子としては貴金属を含む金属粒子が特に好ましい。
粒子群28として利用される金属粒子は、プラズモン発色機能を有し、粒子そのものが発色する特性を有する。
金属粒子のプラズモン発色は、電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収と呼ばれる発色機構によるものである。このプラズモン吸収による発色は、金属中の自由電子が光電場により揺さぶられ、粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためであるとされている。この金属粒子による発色は、彩度や光線透過率が高く、耐久性等に優れている。この金属粒子による発色は、粒径が数nm〜数十nm程度の、いわゆるナノ粒子において見られるものである。なお、色相の鮮やかさの観点からは、粒径分布がより狭い金属粒子であるほど有利である。それゆえ、金属粒子の平均粒径(体積平均一次粒径)としては1〜100nmの範囲内であることが好ましく、5〜50nmの範囲内であることが好ましい。
金属粒子は、この粒子に含まれる金属の種類や、粒子の形状、体積平均一次粒径により、様々な色に発色させることができる。そのため、これらを制御した金属粒子を用いることにより、RGB発色を含む様々な色相を得ることができる。それゆえ、分散媒中にプラズモン発色機能を有する金属粒子を分散させた分散液を用いて表示媒体作製すればカラー表示が可能である上に、R、G、Bに対応した各色の金属粒子分散液を用いればRGB方式の表示媒体を作製することもできる。
RGB方式のR、G、Bそれぞれの色を呈するための金属粒子の体積平均一次粒径としては、用いる金属や、粒子の調製条件、形状等に依存するため、特に限定することができないが、例えば、金コロイド粒子の場合、体積平均一次粒径が大きくなるに従って、R発色、G発色、B発色を呈する傾向にある。
本実施の形態における体積平均一次粒径の測定方法としては、粒子群にレーザ光を照射し、そこから発せられる回折、散乱光の強度分布パターンから平均粒径を測定する、レーザ回折散乱法を採用する。例えば、日機装社製マイクロトラック粒度分布測定装置MT3300を用いて粒径の測定が可能である。
金属粒子に含まれる金属としては、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金等の公知の貴金属類が好ましく、特に金および/または銀が好ましい。また、貴金属類以外の金属(例えば、銅)なども利用できる。また、金属粒子には2種類以上の金属が含まれていてもよい。
また、粒子群28の帯電性を制御するために、必要に応じて粒子群28表面を表面処理(親水性処理又は疎水性処理)することもできる。
表面処理方法としては、シランカップリング剤などの表面処理剤による化学的処理法や粒子群28表面に何らかの物理的刺激を付与して表面改質する物理的処理法が挙げられるが、本発明においては、化学的処理法を利用することが好ましい。
使用可能な表面処理剤は、粒子群28の粒子本体を構成する材料との親和性も考慮して選択することができるが、例えば、疎水性処理には、シラン系化合物やシリコーン化合物、脂肪酸類等が利用できる。
ここで疎水性処理に用いられるシラン系化合物としては、粒子群28本体と反応する反応性部分と疎水性部分とを含む分子構造を持つ公知のシランカップリング剤が利用できる。
具体的には、Octadecyltrimethoxysilane、Phenethyltrimethoxysilane、Aminopropyltriethoxysilane、3−Aminopropyltrimethoxysilane、Metacryloxytrimethoxysilane、Methoxytrimethylsilane、3−Aminopropyldiethoxymethylsilane、N−(2−Aminoethyl)−3−aminopropyltrimethoxysilane、N−(2−Aminoethyl)−3−aminopropylmethyldimethoxysilane等を挙げることができる。
疎水性処理に用いられるシリコーン化合物としては、メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタンシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等を挙げることができる。
疎水性処理に用いられる脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ヒドロキシ脂肪酸、カプロン酸、カプリル酸、パルミチン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、エルカ酸、これらの、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩またはエステル等を挙げることができる。
セル中の全質量に対する粒子群28の含有量(質量%)としては、所望の色相が得られる濃度であれば特に限定されるものではなく、セルの厚さ(すなわち、表示基板16と背面基板18との基板間の距離)に応じて含有量を調整する。即ち、所望の色相を得るために、セルが厚くなるほど含有量は少なくなり、セルが薄くなるほど含有量を多くする。一般的には、0.01〜50質量%である。
なお、表示媒体12における上記セルの大きさとしては、特に限定されないが、粒子群28の表示面内の偏りによる表示濃度むらを防止するために、通常、表示媒体12の表示基板16の板面方向の長さが10μm〜1mm程度である。
―多孔質構造体26―
多孔質構造体26は、表示基板16と背面基板18との間に隙間無く充填され、上記粒子群28を構成する各粒子が移動する孔を有する複数の層から構成されている。
すなわち、多孔質構造体26は、複数の層からなる積層構造とされている。
なお、本実施の形態において、この積層構造とは、表示媒体12の表示電極32と背面電極36とに電圧が印加されたときに形成される電界勾配方向に複数の層が積層された構成であることを示している。
また、多孔質構造体26を構成する各層に設けられている孔は、各層を各層の厚み方向に通じる孔、すなわち、少なくとも該電界勾配方向に多孔質構造体26を通じる孔とされている。このため、この多孔質構造体26の孔は、少なくとも粒子群28を構成する粒子が孔を通じて一方の基板面側から他方の基板面側へと移動する大きさに構成されている。
このように、多孔質構造体26は、表示基板16と背面基板18との間を充填するように、各セル内の表示基板16と背面基板18との面方向全体に渡って、且つ表示基板16と背面基板18との向かい合う方向全体に渡って隙間無く充填されており、且つ表示基板16と背面基板18との対向方向に積層された複数の層から構成されている。
このため、表示媒体12の内部に多孔質構造体26が隙間無く充填されていない場合に比べて、表示媒体12の機械的強度を向上させることができると考えられる。
この複数の層からなる多孔質構造体26は、少なくとも粒子群28を拘束する機能を有する粒子拘束層22と、粒子群28とは異なる光学的反射特性を有する着色中間層24と、を含んで構成され、少なくとも表示基板16に接する層が粒子拘束層22であり、着色中間層24は、この表示基板16に接する粒子拘束層22の背面基板18側に積層されている。
なお、本実施の形態では、複数の層からなる多孔質構造体26の表示基板16に接する層のみが粒子拘束層22である場合を説明するが、表示基板16に接する層と共に背面基板18に接する層もまた粒子拘束層22であってもよい(詳細後述)。
また本実施の形態では、着色中間層24は単層である場合を説明するが、着色中間層24を複数の層から構成してもよい(詳細後述)。
まず、粒子拘束層22について説明する。
粒子拘束層22は、シート状(層状)であって、粒子群28が層方向(厚み方向)に通過する複数の孔を有すると共に粒子群28を拘束する機能を有し、且つ分散媒38に浸された状態において光透過性を有している。
この分散媒38に浸された状態とは、粒子拘束層22の孔内に分散媒38が満たされた状態を示しており、粒子拘束層22は、この孔内に分散媒38が満たされた状態において光透過性を有する。
この粒子拘束層22を、分散媒38に浸された状態において光透過性を有する構成とすることにより、粒子拘束層22を、光透過性を有し且つ粒子群28を拘束する層として機能させることができる。
上述のように粒子拘束層22は、粒子群28を拘束する機能を有している。この粒子群28を拘束する機能とは、粒子拘束層22の表面に粒子群28を付着させて拘束する機能を示している。
なお、本実施の形態において、この「粒子拘束層22の表面」とは粒子拘束層22における分散媒38と接する領域、すなわち、粒子拘束層22に設けられている孔の内壁を示している。
また、「拘束」とは、粒子群28が粒子拘束層22から離脱が生じない程度の付着力が、粒子群28と粒子拘束層22との間に作用している事を意味している。
より具体的には、「拘束」とは、本実施の形態の表示媒体12において、表示基板16と背面基板18との基板間に電界を形成して粒子群28を移動させた後にこの電界の形成を停止し、電界形成停止直後の反射率を基準(100%)として、電界形成停止から10日後における反射率の変動が、−5%以内であることを意味する。
この粒子群28を拘束する機能は、粒子群28と粒子拘束層22との物体間に作用する力や、粒子拘束層22の孔による立体障害による物理的な拘束によって調整する。物体間に作用する力としては、静電力や、磁力、分子間力等がある。
この立体障害による物理的な拘束や、静電力や、磁力、分子間力等の調整は、粒子群28を構成する材料の選択、粒子拘束層22を構成する材料の選択、粒子拘束層22の表面への表面処理、粒子拘束層22の表面への帯電処理、粒子拘束層22の空隙率、孔の開口率、及び孔の平均孔径等の各々またはこれらを組み合わせて調整することによって、実現することができると考えられる。
粒子拘束層22の空隙率としては60%以上90%以下であることが表示に必要な数の粒子群28を含有させ、所望の拘束力を維持するとの理由から好ましく、75%以上85%以下であることがより好ましい。
粒子拘束層22の孔の平均孔径は、粒子群28を構成する粒子が通過可能なサイズであれば特に限定されないが、粒子群28の平均粒径が、粒子群28の体積平均一次粒径の1.2倍以上10倍以下の範囲内であることが好ましく、2倍以上5倍以下の範囲内であることがより好ましい。
粒子拘束層22の孔の平均孔径が、粒子群28の体積平均一次粒径の1.2倍未満であると、粒子の移動度が低下し電場応答性が悪くなると言う問題があり、10倍を超えると、粒子と拘束層の衝突確率が小さくなり、粒子の捕集効率が低下すると言う問題が生じる場合がある。
上記粒子拘束層22、及び後述する着色中間層24の平均孔径、厚み、空隙率は、粒子拘束層22及び着色中間層24各々の断面のSEM観察により求めた。平均孔径は、断面に観察される孔の任意の5つのエリアについて平均孔径を測定し、各点における孔径の平均値として求めた。また、厚みや、空隙率は、断面について5つのエリアをSEMによって観察し、各点における厚みや空隙率の平均値として求めた。
粒子拘束層22の厚みは、表示基板16と背面基板18との基板間の距離や、空隙率等にも依存するが、1μm以上20μm以下であることが好ましく、5μm以上10μm以下であることが更に好ましい。粒子拘束層22の厚みが1μm未満であると粒子拘束による十分な色素濃度が得られないと言う問題が生じる場合があり、厚みが20μmを超えると、電極間距離が大きくなり高い駆動電圧が必要になると言う問題がある。
次に、粒子拘束層22を構成する材料や好適な光学的特性等について説明する。
粒子拘束層22は、上述したように、シート状(層状)であって、粒子群28が通過する複数の孔を有すると共に粒子群28を拘束する機能を有し、且つ分散媒38に浸された状態において光透過性を有するものであれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリプロピレン、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素化樹脂等からなる樹脂シートを適用することができる。
特に望ましく適用できるのは、機械強度が高く、基板間の間隙を良好に保持出来るとの理由から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、ポリエチレン(PE)である。
なお、粒子拘束層22の極性や帯電性は、粒子拘束層22を構成する主たる材料そのものによって制御することもできるが、必要に応じて帯電制御剤を添加することが好ましい。
帯電制御剤としては、例えば、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属粒子などが利用できる。
また、粒子拘束層22の帯電性を制御するために必要に応じて表面処理を施したものを用いることができる。
表面処理方法としては、シランカップリング剤などの表面処理剤による化学的処理法や電気泳動粒子表面に何らかの物理的刺激を付与して表面改質する物理的処理法が挙げられるが、本発明においては、化学的処理法を利用することが好ましい。
使用可能な表面処理剤は、例えば、疎水性処理には、シラン系化合物やシリコーン化合物、脂肪酸類等が利用でき、親水性処理にはアルコール、親水性樹脂、無機酸化物等が利用できる。
ここで疎水性処理に用いられるシラン系化合物としては、粒子群28と反応する反応性部分と疎水性部分とを含む分子構造を持つ公知のシランカップリング剤が利用できる。
具体的には、Octadecyltrimethoxysilane、Phenethyltrimethoxysilane、Aminopropyltriethoxysilane、3−Aminopropyltrimethoxysilane、Metacryloxytrimethoxysilane、Methoxytrimethylsilane、3−Aminopropyldiethoxymethylsilane、N−(2−Aminoethyl)−3−aminopropyltrimethoxysilane、N−(2−Aminoethyl)−3−aminopropylmethyldimethoxysilane等を挙げることができる。
疎水性処理に用いられるシリコーン化合物としては、メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタンシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等を挙げることができる。
疎水性処理に用いられる脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ヒドロキシ脂肪酸、カプロン酸、カプリル酸、パルミチン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、エルカ酸、これらの、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩またはエステル等を挙げることができる。
親水性処理に用いられるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロパノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等を挙げることができる。
親水性処理に用いられる親水性樹脂としては、アクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポリイミド等を挙げることができる。
親水性処理に用いられる無機酸化物としては、シリカ、アルミナ、チタニア等を挙げることができる。
なお、粒子群28が軟磁性材料や、強磁性材料を含む場合、粒子拘束層22には、磁性材料が含まれていてもよい。これによって、粒子群28と粒子拘束層22との間に働く拘束力を静電力に加えて磁力によっても制御することが可能である。
ここで、粒子群28が軟磁性材料を含む場合には、粒子拘束層22には、強磁性材料を添加することができ、粒子群28が強磁性材料を含む場合には、粒子拘束層22には、軟磁性材料または強磁性材料を添加することができる。粒子群28や粒子拘束層22に用いることができる磁性材料としては公知のものが利用できるが、軟磁性材料としては、例えば、ケイ素鋼、パーマロイ、アモルファス金属材料などが利用でき、強磁性材料としては酸化鉄、炭素鋼、フェライト、サマリウムなどが利用できる。なお、粒子群28や粒子拘束層22に用いられる磁性材料の種類や添加量は、粒子群28が基板間を移動するために基板間に印加する電圧の範囲が所望の範囲となるように、選択することができる。
粒子拘束層22をエレクトレット(帯電)化する処理条件としては、PTFE、PE共通で、100℃に加熱した状態で20mmの距離に設置した針状電極に−10kVの電圧を5分印加した。エレクトレット(帯電)化状態は表面電位計により計測し、膜厚10μmの粒子拘束層22に対し、未処理の粒子拘束層22は0Vだったのが、処理後は−25Vが観測された。これにより、泳動粒子を静電引力によって、粒子拘束層22の繊維表面に吸着し、拘束することが可能になる。
さらに、粒子拘束層22の屈折率は、分散媒38の屈折率−0.2以上、分散媒38の屈折率+0.2以下の範囲内であることが好ましく、分散媒38の屈折率−0.05以上分散媒38の屈折率+0.05以下の範囲内であることがより好ましく、分散媒38の屈折率と同一であることが最も好ましい。
粒子拘束層22の屈折率が上記範囲内であれば、屈折率が上記範囲を外れる場合と比較して、粒子拘束層22に起因する光散乱をより抑制できるため、さらに彩度が高い鮮明な色表示を行うことができると考えられる。
屈折率は、レーザーによる測定器を用いる他、粒子に関しては、ベッケ線法、液浸法、波長ごとの減衰を測定する方法や、屈折臨界角を測定する方法などにより測定できる。
次に、着色中間層24について説明する。
着色中間層24は、シート状(層状)であって、粒子群28が層方向(厚み方向)に通過する複数の孔を有すると共に、粒子群28とは異なる光学的反射特性を有しており、表示基板16に接して設けられた粒子拘束層22の背面基板18側に積層されている。
また、着色中間層24は、粒子拘束層22とは異なり、粒子群28を拘束する機能を有さない層である。
ここで、「粒子群28とは異なる光学的反射特性を有する」とは、粒子群28のみが分散されている分散媒38と、着色中間層24のみが浸された分散媒38と、を対比して目視で観察した場合に、色相や明度、鮮度などにおいて両者の差異が識別できる程度に差異があることを意味している。
なお、表示媒体12における発色度を向上させるためには、着色中間層24は、粒子群28とは異なる色相を有していることが好ましい。このようにすれば、着色中間層24を粒子群28とは異なる色相に着色された層として機能させ、また、粒子群28とは異なる色を表示する効果が得られる。
着色中間層24を、粒子群28を拘束する機能を有さない構成とするためには、例えば、着色中間層24の孔の立体障害による物理的な拘束や、静電力や、磁力、分子間力等を調整すればよく、これを調整するために、着色中間層24の空隙率や、孔の開口率や、孔の平均孔径や、着色中間層24を構成する材料等を調整すればよい。
着色中間層24の空隙率としては50%以上80%以下であることが、粒子の透過性と高い発色性を両立させるとの理由から好ましい。
着色中間層24の孔の平均孔径は、粒子群28を構成する粒子が通過可能なサイズであれば特に限定されないが、粒子群28の平均粒径が、粒子群28の体積平均一次粒径の1.2倍以上10倍以下の範囲内であることが好ましく、2倍以上5倍以下の範囲内であることがより好ましい。
着色中間層24の孔の平均孔径が、粒子群28の体積平均一次粒径の1.2倍未満であると、粒子の移動度が低下すると言う問題があり、10倍を超えると、相対的に顔料濃度が低下するため発色度が低下すると言う問題が生じる場合がある。
着色中間層24の厚みは、表示基板16と背面基板18との基板間の距離や、フィラー含有率等にも依存するが、5μm以上50μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることが更に好ましい。着色中間層24の厚みが5μm未満であると十分な発色性が得られないと言う問題が生じる場合があり、厚みが50μmを超えると、電極間距離が大きくなり高い駆動電圧が必要になると言う問題がある。
次に、着色中間層24を構成する材料や好適な光学的特性等について説明する。
着色中間層24は、上記示したように、シート状であって、粒子群28が層方向(厚み方向)に通過する複数の孔を有すると共に、粒子群28とは異なる光学的反射特性を有しており、且つ粒子群28を拘束する機能を有さない層であれば特に限定されない。
この着色中間層24としては、例えば、樹脂シートや不織布等を用いる。
この樹脂シートや不織布等としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアクリル、ポリプロピレン、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素化樹脂を用いる。
これらのフッ素化樹脂の中でも、特に望ましく適用できるのは、機械強度が高く、基板間の間隙を良好に保持出来るとの理由から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、ポリエチレン(PE)である。
着色中間層24は、上述のように、粒子群28とは異なる光学反射特性を有している。このような粒子群28とは異なる光学反射特性を有するために、着色中間層24は、粒子群28とは異なる色相に着色されていることが好ましく、その色相は特に限定されるものではないが、白色であることが好ましい、
着色中間層24の色が白色である場合には、電界を印加することによってセル中の粒子群28が分散媒38中で分散した状態から、背面基板18側に移動した場合には、高い白色度の白色表示を行うことができると考えられる。
着色中間層24を、上述のように粒子群28とは異なる色相に着色した状態とするには、着色中間層24を構成する上記樹脂繊維を、色剤等を用いてコーティングする方法や、フィラーを樹脂繊維間に含有させる方法等が挙げられる。
上記色剤としては、一般的な色剤を用いればよい。
上記フィラーとしては、具体的には、酸化チタン、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、タルク、鉛白、亜鉛華、炭酸カルシウム、カオリンなどがあり、白色以外の場合は各種有機顔料、無機顔料等が挙げられる。
これらの中でも、高い屈折率により発色性が高く、安全性に優れるとの理由から、酸化チタン、チタン酸バリウムを用いることが好ましい。
着色中間層24における上記フィラーの充填率は、10%以上90%以下であり、60%以上75%以下であることが好ましい。
着色中間層24におけるフィラーの充填率が10%未満であると、十分な発色性が得られない場合があり、90%を超えると、泳動粒子の移動度が低下する場合がある。
着色中間層24を構成するフィルム(フィラー及び上記色剤を含まない膜)24の屈折率は、分散媒38の屈折率−0.2以上、分散媒38の屈折率+0.2以下の範囲内であることが好ましく、分散媒38の屈折率−0.05以上分散媒38の屈折率+0.05以下の範囲内であることがより好ましく、分散媒38の屈折率と同一であることが最も好ましい。
着色中間層24を構成するフィルムの屈折率が上記範囲内であれば、屈折率が上記範囲を外れる場合と比較して、着色中間層24を構成するフィルムに起因する光散乱をより抑制でき、フィラーの発色のみを利用できるため、さらに彩度が高い鮮明な色表示ができると考えられる。但し反射層を白色とする場合は、フィルムと溶媒の屈折率差に由来する光散乱により反射率の向上が期待できるため、この限りではない。
−表示媒体12の製造方法−
表示媒体12の製造方法は特に限定されないが、例えば以下のプロセスにより作製することができる。まず、一対の基板として、背面基板18と、表示基板16とを準備する。これら基板としては電極が予め設けられていてもよい。続いて、背面基板18及び表示基板16のいずれか一方(例えば、背面基板18)の面に間隙部材20を形成する。
次に、この背面基板18の間隙部材20によって区切られた領域(セル)内における背面基板18の板面に着色中間層24を配置した後に、粒子拘束層22を積層する。このとき、着色中間層24と粒子拘束層22による多孔質構造体26が背面基板18と表示基板16との間を隙間無く埋めるように、着色中間層24と粒子拘束層22の厚みを調整することが重要である。次に、この各セル内に配置された多孔質構造体26に、上記粒子群28を分散した分散媒38を間隙部材20の高さまで満たし、表示基板16と背面基板18とを間隙部材20を介して貼り合わせることによって、表示媒体12を作製する。
なお、複数の層からなる多孔質構造体26は、各層を単に積層させた構成であってもよいが、積層させた後に熱融着してもよい。
また、上記表示基板16及び背面基板18を、間隙部材20を介して互いに固定するには、ボルトとナットの組み合わせ、クランプ、クリップ、基板固定用の枠等の固定手段を使用することができる。また、接着剤、熱溶融、超音波接合等の固定手段も使用することができる。
このように構成される表示媒体12は、画像の保存及び書換えが可能な掲示板、回覧版、電子黒板、広告、看板、点滅標識、電子ペーパー、電子新聞、電子書籍、及び複写機・プリンタと共用できるドキュメントシート等に使用することができる。
次に、本実施の形態に係る表示装置10について説明する。
上記に示したように、本実施の形態に係る表示装置10は、上記表示媒体12と、上記電界付与装置14と、を含んで構成されている。
電界付与装置14は、表示媒体12の表示電極32と背面電極36とに電圧印加可能に接続されている。
このような表示装置10において、例えば、表示媒体12中に分散されている粒子群28が表示基板16側へ移動するような電界勾配を形成するための電圧が表示電極32と背面電極36とに印加されて、該電界勾配が基板間に形成されると、図1に示すように、表示媒体12中に分散されていた粒子群28は、着色中間層24の孔を通って、表示基板16側に移動して、図2に示すように、表示基板16に接触して配置された粒子拘束層22の孔内に入り、粒子拘束層22によって拘束される。
この状態で、電界形成が停止された場合であっても、表示基板16側に移動した粒子群28は粒子拘束層22によって拘束されているため、粒子群28が基板間を移動することを抑制することができ、表示媒体12における画像保持性(メモリー性)の低下を抑制すると考えられる。
また、粒子拘束層22の背面基板18側には着色中間層24が積層されているため、表示基板16側から視認されたときに、着色中間層24と粒子群28とのコントラストにより、鮮明に粒子群28の色を表示することができ、着色中間層24が設けられていない場合に比べて発色性を向上させると考えられる。
一方、粒子群28が背面基板18側へ移動するような電界勾配を形成すると共に、粒子拘束層22に拘束されている粒子を拘束状態から解除して離脱するための強度の電圧が表示電極32と背面電極36とに印加されて、このような強度の電界勾配が基板間に形成されると、粒子拘束層22に拘束されていた粒子は背面基板18側へと移動する。このとき、表示基板16から視認されると、表示媒体12は、着色中間層24の色が視認される。
このように、本実施の形態の表示媒体12によれば、表示基板16と背面基板18との間に多孔質構造体26が隙間無く充填され、この多孔質構造体26が複数層からなり、表示基板16に接する層が粒子拘束層22であり、この粒子拘束層22の背面基板18側に着色中間層24が積層されていることから、表示媒体12の画像保持性(メモリ性)の低下を抑制することができるとともに、発色性を向上させる効果を奏する。
また、多孔質構造体26を、層状の着色中間層24と、層状の粒子拘束層22を積層した構成とすることができるので、各層毎の有する特性を容易に異ならせることができ、また各層毎に機能分離をすることができ、各層毎に特開した特性を付与するという効果を奏すると考えられる。
なお、上記実施の形態においては、図1に示すように、表示媒体12の表示基板16と背面基板18との間に隙間無く充填されている多孔質構造体26は、表示基板16に接する層が粒子拘束層22であり、この粒子拘束層22の背面基板18側に着色中間層24が積層された2層構造である場合を説明したが、多孔質構造体26は、2層に限られるものではなく、3層以上であっても良い。
例えば、複数層からなる多孔質構造体26の表示基板16に接する層が粒子拘束層22であると共に、更に、背面基板18に接する層が粒子拘束層22であってもよい。
具体的には、図3に示すように、表示装置11は、表示媒体13と、電界付与装置14と、を含んで構成されている。なお、図1で説明した表示装置10と同一部分には、同一符号を付与して詳細な説明を省略する。
表示媒体13は、表示基板16と、背面基板18と、間隙部材20と、を含んで構成あされており、表示基板16と背面基板18との間の領域(各セル)内には、多孔質構造体27が隙間無く充填されているとともに、分散媒38及び粒子群28が封入されている。
多孔質構造体27は、多孔質構造体26と同じ構成であるが、異なる点は、表示基板16に接する層と共に、背面基板18に接する層もまた粒子拘束層22である点である。すなわち、図3に示す表示媒体13においては、多孔質構造体27は、多孔質構造体27を構成する複数の層の内の、表示基板16に接する層と、背面基板18に接する層と、の双方が粒子拘束層22であり、この一対の粒子拘束層22の間の層が、着色中間層24で構成されている。
図3に示す表示媒体13の構成とすることによって、電界付与装置14により、表示媒体13中に分散されている粒子群28が表示基板16側へ移動するような電界勾配を形成するための電圧が表示電極32と背面電極36とに印加されて、該電界勾配が基板間に形成されると、図4に示すように、表示媒体13中に分散されていた粒子群28は、着色中間層24の孔を通って、表示基板16側に移動して、図4に示すように、表示基板16に接触して配置された粒子拘束層22の孔内に入り、粒子拘束層22によって拘束される。
この状態で、電界形成が停止された場合であっても、表示基板16側に移動した粒子群28は粒子拘束層22によって拘束されているため、粒子群28が基板間を移動することを抑制することができ、表示媒体13における画像保持性(メモリー性)の低下を抑制する。
また、粒子拘束層22の背面基板18側には着色中間層24が積層されているため、表示基板16側から視認されたときに、着色中間層24と粒子群28とのコントラストにより、鮮明に粒子群28の色を表示する。
一方、粒子群28が背面基板18側へ移動するような電界勾配を形成すると共に、粒子拘束層22に拘束されている粒子を拘束状態から解除して離脱するための強度の電圧が表示電極32と背面電極36とに印加されて、このような強度の電界勾配が基板間に形成されると、粒子拘束層22に拘束されていた粒子は背面基板18側へと移動して、図5に示すように、背面基板18に積層された粒子拘束層22の孔内に到り、粒子拘束層22に拘束される。
この状態で電界形成が停止された場合であっても、背面基板18側に移動した粒子群28は粒子拘束層22によって拘束されているため、粒子群28が基板間を移動することを抑制し、表示媒体13における画像保持性(メモリー性)の低下を抑制すると考えられる。
このため、図3に示すように、多孔質構造体27を構成する複数の層の内、表示基板16に接する層と、背面基板18に接する層と、の双方を粒子拘束層22とし、この一対の粒子拘束層22の間に着色中間層24を挟んだ構成とすることによって、表示基板16に接する層のみを粒子拘束層22とした場合に比べて、更に画像保持性を向上させると言う効果を奏する。
なお、上記実施の形態では、着色中間層24は単層である場合を説明したが、着色中間層24を、複数層からなる積層体として構成してもよい。
具体的には、図6に示すように、表示装置15は、表示媒体17と、電界付与装置14と、を含んで構成されている。なお、図1で説明した表示装置10と同一部分には、同一符号を付与して詳細な説明を省略する。
表示媒体17は、表示基板16と、背面基板18と、間隙部材20と、を含んで構成あされており、表示基板16と背面基板18との間の領域(各セル)内には、多孔質構造体29が隙間無く充填されているとともに、分散媒38及び粒子群28が封入されている。
多孔質構造体29は、多孔質構造体27と同じ構成であるが、異なる点は、着色中間層24が複数層からなる点である。図6に示す例では、着色中間層24は、着色中間層24A、着色中間層24B、着色中間層24Cの3層構成とされている。なお、図6に示す例では、着色中間層24は3層である場合を説明しているが、2層であってもよく、また4層以上であってもよい。
このように、着色中間層24を多層構成とすることによって、着色中間層24を単層で構成する場合に比べて、着色中間層24の厚み方向における物性のばらつきを抑制するという効果を奏する。
以下に上記実施の形態を、実施例を挙げて説明するが、本発明は以下に示す実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示す構成を有する表示媒体13を以下の手順で作製した。
まず、表示媒体13の作製に先立ち、分散媒38を用意すると共に、粒子群28を作製した。
分散媒38としては、シリコーンオイル(信越化学社製、KF−96)を用意した。
−粒子群28の作製−
−分散液Aの調整−
・メタクリル酸シクロヘキシル:53重量部
・マゼンタ顔料(カーミン6B;大日精化社製)3重量部
・帯電制御剤(COPY CHARGE PSY VP2038;クラリアントジャパン製)2重量部
以上の成分を混合したものを直径10mmのジルコニアボールを使用して、ボールミル粉砕を20時間実施することにより、分散液Aを調整した。
−分散液Bの調整−
・炭酸カルシウム:40重量部
・水:60重量部
以上の成分を混合したものをボールミルにて微粉砕することにより、分散液Bを調整した。
−混合液Cの調整−
・2重量%セロゲン水溶液:4.3g
・分散液B:8.5g
・20重量%食塩水:50g
以上の成分を混合し、超音波機で脱気を10分間行い、乳化機で攪拌することにより、混合液Cを調整した。
−粒子の作製−
分散液A35gとジビニルベンゼン1g、重合開始剤AIBN(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル):0.35gを、充分混合し、超音波機で脱気を10分行う。これを混合液Cの中にいれ、乳化機で乳化を実施する。
次に得られた乳化液をビンにいれ、シリコン詮をし、注射針を使用し、減圧脱気を充分行い、窒素ガスで封入する。次に60℃で10時間反応させ粒子を作製した。得られた微粒子粉をイオン交換水中に分散させ、1規定(1N)塩酸水で炭酸カルシウムを分解させ、ろ過を行った。その後充分な蒸留水で洗浄し、粒度を揃え、これを乾燥させた。
この粒子群28は、分散媒38として用いるシリコーンオイル中で正に帯電していた。また、この粒子群28は、マゼンタ色を呈していた。
また、この粒子群28の体積平均一次粒径は0.25μmであった。
なお、実施例において粒子群28の体積平均一次粒径は、粒子をSEMまたはTEMにより観察し、得られたSEM像またはTEM像をもとに10個の粒子の面積から求めた粒径の平均値として求めた。
―表示媒体13の作製―
まず、50mm×50mm、厚さ0.7mmのガラスから構成される透明基板の片面に透明電極(表示電極32)としてITO膜をスパッタリング法により50nmの厚さで成膜することによって表示基板16を作製した。
一方、50mm×50mm、厚さ0.7mmのアルミナセラミックスから構成される基板の片面に背面電極36として膜厚500nmの銅をスパッタ法により形成することによって背面基板18を作製した。続いて、背面基板18の背面電極36が設けられた側の面に、エポキシ樹脂(MicroChem Corp.製SU−8)を塗布した後、露光及びウエットエッチングを行うことにより背面基板18上に、背面基板18の面を20mm×20mmに区画するように、高さ50μm、幅2mmの間隙部材20を形成した。
次に、この背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に、多孔質構造体27を配置した。
この多孔質構造体27の配置としては、まず、着色中間層24及び粒子拘束層22各々を作製した。
粒子拘束層22としては、まず、多孔質PTFEシート(ゴアテックス社製、平均孔径0.5μm、厚さ10μm)を用意し、この多孔質PTFEシートに下記方法でエレクトレット加工処理を行い、帯電特性(エレクトレット性)を付与して、粒子拘束層22を作製した。
エレクトレット加工処理は、春日電機社製エレクトレット加工機を用いて行った。具体的には、大気中で、この多孔質PTFEシートを100℃に加熱し、このPTFEシート上20mmの位置で、針状電極に10kVの電圧を5分間印加することにより行った。
着色中間層24としては、まず、白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシート(帝人社製、商品名:ソルフィル、平均孔径2.5μm、厚さ30μm、空隙率70%、白色フィラー充填率68%、白色フィラーの種類 酸化チタンを用意した。
そして、この白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシートを、粒子群28の拘束機能を有さない特性とするために、オクタデシルトリエトキシシラン中に浸漬させ、80℃で30分減圧乾燥することで表面をコートし、着色中間層24を作製した。作製した着色中間層24は、白色を呈していた。
本実施例1で調整した粒子拘束層22及び着色中間層24を用いて、本実施例1で作製した背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内の、背面基板18上に、粒子拘束層22(厚さ10μm)、着色中間層24(厚さ30μm)、粒子拘束層22(厚さ10μm)の順に配置した後に、上記調整した粒子群28を分散媒38としてのシリコーンオイルに7重量%の含有量で分散した分散液を間隙部材20の高さまで満たした。
つづいて、実施例1で作製した表示基板16を、背面基板18に間隙部材20を介して重ね合わせた後に、多孔質構造体27との間に空気が混入しないように多孔質構造体27と表示基板16の面とを密着させ、周囲を紫外線硬化型接着剤(Norland社製)で封止固定して表示媒体13を作製した。
このようにして作製した表示媒体13を用いて、表示媒体13の表示基板16が設けられた側から表示媒体13を観察し、メモリー性及び発色度について確認した。
まず、組み立て直後の表示媒体13の表示基板16側の電極がマイナスとなり、且つ背面基板18側の電極がプラスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に15Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面にはマゼンタ色が表示されていた。
なお、「この表示濃度が十分飽和するまで」とは、表示媒体13の表示基板1側の色濃度を光学濃度(Optical Density=OD)はX-rite社の反射濃度計で測定しながら、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に電圧を印加して、電圧印加時間を増加させても濃度変化が0.1以下である状態を示している。
次に、表示媒体13の表示基板16側の電極がプラスとなり、且つ背面基板18側の電極がマイナスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に15Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には白色が表示されていた。
―発色性の評価―
上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率4%(マゼンタ色表示時の反射率)であった。
また、上記白色表示時において、表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率52%(白色表示時の反射率)であった。
また、上記黒色表示時において表示濃度が飽和したときと、上記白色表示時において表示濃度が飽和したときと、の明暗差(コントラスト)を、アドバンテスト社製オプティカルパワーメータTQ8210を用いて測定したところ、コントラストは13であった。
また、上記黒色表示時において表示濃度が飽和した状態から、表示媒体13の表示基板16側の電極と背面基板18側の電極に印加する電圧の極性を反転させて15Vの電圧を印加して、上記白色表示がなされて且つ表示濃度が飽和した状態となるまでの時間を、5回計測した平均値を応答速度として算出したところ、500msecであった。
−メモリー性の評価−
次に、画像保持性(メモリー性)を評価した。
メモリー性の評価は、電圧を印加して表示状態を飽和濃度とした後に、電圧の印加を中止し、その時の表示基板16の面の反射率をX−Rite社製X−Rite404により求め、これを初期反射率とした。そして、電圧の印加を中止してから1日間放置した後の表示基板16の面の反射率を同様に測定し、これを放置後反射率とした。そして、初期反射率と放置後反射率との差を算出し、算出結果を評価した。
本実施例1において、上記マゼンタ色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、2%であり、白色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、2%であった。このように、実施例1においては、白色表示時及びマゼンタ色表示時の何れにおいても、初期反射率と放置後反射率との差は、2%以下であり良好なメモリー性を示していた。
なお、上記反射率の測定は、各々表示基板16の面方向に9点の反射率を測定し、その測定結果の平均値を、反射率の測定結果として用いた。
また、上記マゼンタ色表示時において、表示濃度が飽和したときの表示基板16の面方向に9点の反射率を測定した測定結果の最大値と最小値との差を、反射率の測定結果のばらつき、すなわち表示の均一性として求めたところ、±15%であった。
(実施例2)
上記実施例1では、図3に示す構成を有する表示媒体13を作製したが、本実施例2では、図1に示す構成を有する表示媒体12を作製する場合を説明する。
本実施例2では、実施例1で用いた多孔質構造体27に換えて、図1に示す多孔質構造体26用い、この多孔質構造体26を背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に配置した以外は、実施例1と同様にして表示媒体13を作製し、実施例1と同様にして、反射率、コントラスト、応答速度、及びメモリー性を評価した。
実施例2における多孔質構造体26としては、実施例1で作製した着色中間層24及び粒子拘束層22を用い、上記実施例1で作製した背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内の、背面基板18上に、着色中間層24(厚さ30μm)、粒子拘束層22(厚さ10μm)の順に配置することによって、多孔質構造体26を背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に配置した。
この後に、実施例1と同様にして、実施例1で調整した粒子群28を分散媒38としてのシリコーンオイルに7重量%の含有量で分散した分散液を間隙部材20の高さまで満たし、実施例1と同様にして表示媒体12を作製した。
なお、実施例2においては、間隙部材20の高さを40μmとした。
このようにして作製した表示媒体12を用いて、表示媒体12の表示基板16が設けられた側から表示媒体12を観察し、実施例1と同様にしてメモリー性及び発色度について確認した。
まず、組み立て直後の表示媒体12の表示基板16側の電極がマイナスとなり、且つ背面基板18側の電極がプラスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に15Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面にはマゼンタ色が表示されていた。
次に、表示媒体12の表示基板16側の電極がプラスとなり、且つ背面基板18側の電極がマイナスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に15Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には白色が表示されていた。
―発色性の評価―
上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときの反射率を、実施例1と同様にして、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率4%(マゼンタ色表示時の反射率)であった。
また、上記白色表示時において、表示濃度が飽和したときの反射率を、実施例1と同様にしてX−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率45%(白色表示時の反射率)であった。
また、上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときと、上記白色表示時において表示濃度が飽和したときと、の明暗差(コントラスト)を、アドバンテスト社製オプティカルパワーメータTQ8210を用いて測定したところ、コントラストは11であった。
また、実施例1と同様にして応答速度を算出したところ、500msecであった。
−メモリー性の評価−
次に、画像保持性(メモリー性)を実施例1と同様にして評価した。
本実施例2において、上記マゼンタ色表示時の初期反射率と放置後反射率との差、及び白色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、何れも5%であった。このように、実施例2においては、白色表示時及びマゼンタ色表示時の何れにおいても、初期反射率と放置後反射率との差は、5%以下であり良好なメモリー性を示していた。
また、上記マゼンタ色表示時において、表示濃度が飽和したときの表示基板16の面方向に9点の反射率を測定した測定結果の最大値と最小値との差を、反射率の測定結果のばらつき、すなわち表示の均一性として求めたところ、±10%であった。
(実施例3)
上記実施例1では、図3に示す構成を有する表示媒体13を作製したが、本実施例3では、図6に示す構成を有する、すなわち、多孔質構造体29の着色中間層24が複数の層からなる表示媒体17を作製する場合を説明する。なお、図6の説明においては、着色中間層24が3層である場合を説明したが、本実施例3では、4層である場合を作製した。
なお、実施例3においては、間隙部材20の高さは40μmとした。
本実施例3では、実施例1で用いた多孔質構造体27に換えて、図6に示す多孔質構造体29(着色中間層24が複数の層からなる場合)を用い、この多孔質構造体29を背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に配置した以外は、実施例1と同様にして表示媒体17を作製し、実施例1と同様にして、反射率、コントラスト、応答速度、及びメモリー性を評価した。
実施例3における多孔質構造体29としては、実施例1で作製した粒子拘束層22を用いると共に、実施例1で作製した厚み23μmの着色中間層24に換えて、厚み5μmの着色中間層24を4枚用意した。
この厚み5μmの着色中間層24は、まず、白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシート(帝人社製、商品名:ソルフィル、平均孔径2.5μm、厚さ5μm、
空隙率70%、白色フィラー含有率68%、白色フィラーの種類 酸化チタン)を用意した。
そして、この白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシートを、粒子群28の拘束機能を有さない特性とするために、オクタデシルトリエトキシシラン中に浸漬させ、80℃で30分減圧乾燥することで表面をコートし、着色中間層24を作製した。作製した着色中間層24は、白色を呈していた。
次に、上記実施例1で作製した背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内の、背面基板18上に、実施例1で作製した粒子拘束層22(厚さ10μm)を配し、本実施例3で作製した着色中間層24(厚さ5μm)を4層重ねて配置し、さらにその上に、実施例1で作製した粒子拘束層22(厚さ10μm)を順に配置することによって、多孔質構造体29を背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に配置した。
この後に、実施例1と同様にして、実施例1で調整した粒子群28を分散媒38としてのシリコーンオイルに7重量%の含有量で分散した分散液を間隙部材20の高さまで満たし、実施例1と同様にして表示媒体17を作製した。
このようにして作製した表示媒体17を用いて、表示媒体17の表示基板16が設けられた側から表示媒体17を観察し、実施例1と同様にしてメモリー性及び発色度について確認した。
まず、組み立て直後の表示媒体17の表示基板16側の電極がマイナスとなり、且つ背面基板18側の電極がプラスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に13Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面にはマゼンタ色が表示されていた。
次に、表示媒体17の表示基板16側の電極がプラスとなり、且つ背面基板18側の電極がマイナスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に13Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には白色が表示されていた。
―発色性の評価―
上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率4%(マゼンタ色表示時の反射率)であった。
また、上記白色表示時において、表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により実施例1と同様にして各々測定したところ、反射率52%(白色表示時の反射率)であった。
また、上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときと、上記白色表示時において表示濃度が飽和したときと、の明暗差(コントラスト)を、アドバンテスト社製オプティカルパワーメータTQ8210を用いて測定したところ、コントラストは13であった。
また、実施例1と同様にして応答速度を算出したところ、500msecであった。
−メモリー性の評価−
次に、画像保持性(メモリー性)を実施例1と同様にして評価した。
本実施例3において、上記マゼンタ色表示時の初期反射率と放置後反射率との差、及び白色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、何れも2%であった。このように、実施例3においては、白色表示時及び黒色表示時の何れにおいても、初期反射率と放置後反射率との差は、2%以下であり良好なメモリー性を示していた。
また、上記黒色表示時において、表示濃度が飽和したときの表示基板16の面方向に9点の反射率を測定した測定結果の最大値と最小値との差を、反射率の測定結果のばらつき、すなわち表示の均一性として求めたところ、±5%であった。
(実施例4)
上記実施例1では、着色中間層24として白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシートを用いて図3に示す構成を有する表示媒体13を作製した場合を説明したが、本実施例4では、この白色フィラー含有多孔質ポリエチレンシートに換えて、着色中間層24として不織布を用いて図3に示す構成を有する表示媒体13を作製する場合を説明する。
本実施例4では、不織布であるエルタスアクアPA3020(旭化成せんい:目付 20g/m、厚さ170μm)を用意した。このエルタスアクアPA3020の繊維太さの平均値は20μm、繊維間隔の平均値は100μm程度であった。また、フィラーとしてポリマ微小球(体積平均一次粒径 13μm)を用意した。このフィラーとしてのポリマ微小球は、主成分がポリメチルメタクリレートで、酸化チタンを40%以上70%以下含有しており、白色を呈していた。
この用意した不織布を、トルエン溶媒に定着剤としてのSIS(スチレン−イソプレンブロック共重合体)5質量%及び該用意したポリマ微小球30質量%を混入した溶液に浸透させ、引き上げた後に、減圧乾燥を2時間行った。得られた処理後の不織布を顕微鏡にて観察したところ、ポリマ微小球同士およびポリマ微小球と不織布繊維間に架橋が認められ、白色状のシートとして一体化していることが確認された。
本実施例4では、この白色状のシート(不織布)を、着色中間層24として用いた。
具体的には、本実施例4では、実施例1で用いた着色中間層24に換えて、上述のように不織布としてのエルタスアクアPA3020にフィラーを含有させた白色状のシート(不織布)を着色中間層24として用い、この着色中間層24及び実施例1で作製した粒子拘束層22を用い、上記実施例1で作製した背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内の、背面基板18上に、上記実施例1で作製した粒子拘束層22(厚さ10μm)、該着色中間層24(厚さ170μm)、粒子拘束層22(厚さ10μm)の順に配置することによって、多孔質構造体27を背面基板18上の間隙部材20によって区切られた領域内に配置した。
この後に、実施例1と同様にして、実施例1で調整した粒子群28を分散媒38としてのシリコーンオイルに7重量%の含有量で分散した分散液を間隙部材20の高さまで満たし、実施例1と同様にして表示媒体12を作製した。
なお、実施例4においては、間隙部材20の高さを190μmとした。
実施例4で作製した表示媒体13について、実施例1と同様にして表示媒体13を作製し、実施例1と同様にして、反射率、コントラスト、応答速度、及びメモリー性を評価した。
まず、実施例4で組み立てた直後の表示媒体13の表示基板16側の電極がマイナスとなり、且つ背面基板18側の電極がプラスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に70Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面にはマゼンタ色が表示されていた。
次に、表示媒体12の表示基板16側の電極がプラスとなり、且つ背面基板18側の電極がマイナスとなるように、表示基板16の電極と背面基板18の電極との両電極に70Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には白色が表示されていた。
―発色性の評価―
上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときの反射率を、実施例1と同様にして、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率4%(マゼンタ色表示時の反射率)であった。
また、上記白色表示時において、表示濃度が飽和したときの反射率を、実施例1と同様にしてX−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率45%(白色表示時の反射率)であった。
また、上記マゼンタ色表示時において表示濃度が飽和したときと、上記白色表示時において表示濃度が飽和したときと、の明暗差(コントラスト)を、アドバンテスト社製オプティカルパワーメータTQ8210を用いて測定したところ、コントラストは11であった。
また、実施例1と同様にして応答速度を算出したところ、500msecであった。
−メモリー性の評価−
次に、画像保持性(メモリー性)を実施例1と同様にして評価した。
本実施例4において、上記マゼンタ色表示時の初期反射率と放置後反射率との差、及び白色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、何れも5%であった。このように、実施例4においては、白色表示時及びマゼンタ色表示時の何れにおいても、初期反射率と放置後反射率との差は、5%以下であり良好なメモリー性を示していた。
また、上記マゼンタ色表示時において、表示濃度が飽和したときの表示基板16の面方向に9点の反射率を測定した測定結果の最大値と最小値との差を、反射率の測定結果のばらつき、すなわち表示の均一性として求めたところ、±10%であった。
(比較例1)
比較例1における表示媒体を以下の手順で作製した。
まず、表示媒体の作製に先立ち、分散媒を用意すると共に粒子群を用意した。
粒子群としては、黒色の粒子として、体積平均一次粒径が0.5ミクロンのカーボンブラックを使用した。
また、分散媒としては、IsoparG(エクソンモービル製)を用い、上記黒色の粒子を、混合重量率が1%となるようにこの分散媒に混合し、分散安定性向上のため、界面活性剤を0.1重量%添加して分散液を調整した。黒色の粒子の帯電極性は正極であった。
―表示媒体の作製―
まず、50mm×50mm、厚さ0.7mmのガラスから構成される透明基板の片面に透明電極(表示電極)としてITO膜をスパッタリング法により50nmの厚さで成膜することによって表示基板を作製した。
一方、50mm×50mm、厚さ0.7mmのアルミナセラミックスから構成される基板の片面に背面電極として膜厚500nmの銅をスパッタ法により形成することによって背面基板を作製した。続いて、背面基板の背面電極が設けられた側の面に、エポキシ樹脂(MicroChem Corp.製SU−8)を塗布した後、露光及びウエットエッチングを行うことにより背面基板上に、背面基板の面を20mm×20mmに区画するように、高さ60μm、幅2mmの間隙部材を形成した。
次に、この背面基板上の間隙部材によって区切られた領域内に、多孔質構造体を配置した。多孔質構造体としては、平均孔径5μm、厚さ50μmのテフロン(登録商標)シートを用いた。
本比較例1で作製した背面基板上の間隙部材によって区切られた領域内の、背面基板上に、本比較例1の多孔質構造体(厚み50μm)を配置した後に、上記調整した分散液を間隙部材の高さまで満たした。
つづいて、比較例1で作製した表示基板を、背面基板に間隙部材を介して重ね合わせた後に、周囲を紫外線硬化型接着剤(Norland社製)で封止固定して表示媒体を作製した。
このようにして比較例1において作製した表示媒体を用いて、表示媒体の表示基板が設けられた側から表示媒体を観察し、実施例1と同様にしてメモリー性及び発色度について確認した。
まず、組み立て直後の表示媒体の表示基板側の電極がマイナスとなり、且つ背面基板側の電極がプラスとなるように、表示基板の電極と背面基板の電極との両電極に20Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には黒色が表示されていた。
次に、表示媒体の表示基板側の電極がプラスとなり、且つ背面基板側の電極がマイナスとなるように、表示基板の電極と背面基板の電極との両電極に20Vの電圧を、表示面の表示濃度が十分飽和するまで印加した。この時、表示面には灰色が表示されていた。これはテフロン(登録商標)の散乱に由来すると考えられる。
―発色性の評価―
上記黒色表示時において表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により各々測定したところ、反射率4%(黒色表示時の反射率)であった。
また、上記白色表示時において、表示濃度が飽和したときの反射率を、X−Rite社製X−Rite404により実施例1と同様にして各々測定したところ、反射率35%(白色表示時の反射率)であった。
また、上記黒色表示時において表示濃度が飽和したときと、上記白色表示時において表示濃度が飽和したときと、の明暗差(コントラスト)を、アドバンテスト社製オプティカルパワーメータTQ8210を用いて測定したところ、コントラストは8.6であった。
また、実施例1と同様にして応答速度を算出したところ、500msecであった。
−メモリー性の評価−
次に、画像保持性(メモリー性)を実施例1と同様にして評価した。
本比較例1において、上記黒色表示時の初期反射率と放置後反射率との差、及び白色表示時の初期反射率と放置後反射率との差は、何れも10%であった。
また、上記黒色表示時において、表示濃度が飽和したときの表示基板16の面方向に9点の反射率を測定した測定結果の最大値と最小値との差を、反射率の測定結果のばらつき、すなわち表示の均一性として求めたところ、±20%であった。
上記実施例1、実施例2、及び実施例3に示すように、表示基板16と背面基板18との間に複数の層からなる多孔質構造体(多孔質構造体26、多孔質構造体27、多孔質構造体29)を隙間無く充填し、この多孔質構造体を構成する複数の層の内の表示基板16に接する層を粒子拘束層22とし、この粒子拘束層22の背面基板18側に着色中間層24とすると、このような構成を有さない比較例1に比べて、メモリー性に優れ、白色表示時の反射率が高く、且つ良好なコントラストを得る事ができるという結果が得られた。
これは、多孔質構造体の粒子拘束層が、粒子群を構成する粒子を拘束する機能を有することから、表示媒体が優れたメモリー性を得ることができたと考えられる。また、粒子拘束層の背面基板側には、粒子群とは異なる色(白色)の着色中間層が設けられていることから、比較例に比べて白色表示時の反射率が高く且つ良好なコントラストを得ることができ、良好な発色性を得ることができたと考えられる。
また、実施例3で作製した表示媒体17は、実施例1及び実施例2で作製した表示媒体12及び表示媒体13に比べて、表示の均一性が10%程度向上していることから、着色中間層を多層構造とすることにより、着色中間層を単層構造とした場合に比べて、表示の均一性を向上させることができたといえる。
これは、着色中間層を多層構造とすることで、着色中間層を単層構造とした場合に比べて、着色中間層の製造時における特性の不均一性が抑制されて平均化されたためと考えられる。
また、実施例3においては、実施例1及び実施例2に比べて低い電圧値(13V)の電圧印加で、実施例1及び実施例2で作製した表示媒体12及び表示媒体13と同じ応答速度が得られているが、これは、着色中間層を多層構造とすることで、着色中間層を単層構造とした場合に比べて、複数層からなる着色中間層の各層の分散媒に対する浸透性が高いことから、粒子群が基板間を移動する移動速度が向上したためと考えられる。
この浸透性は、一般的に、実施例1や実施例3で用いた着色中間層は、作製時に表層部分と内部において孔の径やフィラーの分布状態にわずかな差が生じるが、層が薄くなるほどこれらの差が小さくなることに由来すると考えられる。
また、実施例2に比べて、実施例1および実施例3で作製した表示媒体が高い白色表示時の反射率を示しているのは、多孔質構造体の表示基板に接する層と背面基板に接する層の双方を粒子拘束層で構成する方が、表示基板に接する層のみを粒子拘束層で構成した場合に比べて、両方の基板の面で効果的に粒子を拘束することができ、電圧印加後の粒子の拡散を防止することができるためと考えられる。
本実施の形態に係る表示装置の一例を示す概略構成図である。 本実施の形態に係る表示装置の一例を示す概略構成図であって、図1に示す表示装置の表示媒体内の粒子が移動した状態を示す図である。 本実施の形態に係る表示装置の図1とは異なる一例を示す概略構成図である。 本実施の形態に係る表示装置の一例を示す概略構成図であって、図3に示す表示装置の表示媒体内の粒子が移動した状態を示す図である。 本実施の形態に係る表示装置の一例を示す概略構成図であって、図3に示す表示装置の表示媒体内の粒子が移動した状態を示す図である。 本実施の形態に係る表示装置の図1及び図3とは異なる一例を示す概略構成図である。
符号の説明
12、13、17 表示媒体
16 表示基板
18 背面基板
22 粒子拘束層
24、24A、24B、24C 着色中間層
26、27、29 多孔質構造体
28 粒子群
32 表示電極
36 背面電極
38 分散媒

Claims (10)

  1. 光透過性を有する表示基板と、
    前記表示基板に間隙を持って対向して配置された背面基板と、
    前記表示基板と前記背面基板との基板間に封入された分散媒と、
    前記分散媒中に分散され、前記基板間に形成された電界に応じて該分散媒中を移動する粒子群と、
    前記表示基板と前記背面基板との基板間に充填され、前記粒子群が移動する孔を有する複数の層からなり、少なくとも前記表示基板に接し前記粒子群を拘束する機能を有する第1の粒子拘束層と、前記粒子群とは異なる光学的反射特性を有し該第1の粒子拘束層の前記背面基板側に積層された中間層と、を備えた多孔質構造体と、
    を備えたことを特徴とする表示媒体。
  2. 前記多孔質構造体の少なくとも前記背面基板に、前記粒子群を拘束する機能を有する第2の粒子拘束層が積層された事を特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  3. 前記粒子拘束層が光透過性の樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  4. 前記樹脂層が、ポリエチレン、またはポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項3に記載の表示媒体。
  5. 前記中間層が不織布であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  6. 前記不織布が、ポリエチレン繊維、またはポリプロピレン繊維の集合体であることを特徴とする請求項5に記載の表示媒体。
  7. 前記中間層が、着色樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  8. 前記着色樹脂層が、ポリエチレン、またはポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項7に記載の表示媒体。
  9. 前記中間層が、2層以上の積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体。
  10. 光透過性を有する表示基板と、
    前記表示基板に間隙を持って対向して配置された背面基板と、
    前記表示基板と前記背面基板との基板間に封入された分散媒と、
    前記分散媒中に分散され、前記基板間に形成された電界に応じて該分散媒中を移動する粒子群と、
    前記表示基板と前記背面基板との基板間に充填され、前記粒子群が移動する孔を有する複数の層からなり、少なくとも前記表示基板に接し前記粒子群を拘束する機能を有する第1の粒子拘束層と、前記粒子群とは異なる光学的反射特性を有し該第1の粒子拘束層の前記背面基板側に積層された中間層と、を備えた多孔質構造体と、
    を備えた表示媒体と、前記表示媒体に電界を付与する電界付与手段を有することを特徴とする表示装置。
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