JP2008214702A - 成膜方法および成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微粒子の吹きつけによる成膜方法であって、良好な膜質で成膜を行うことが可能な成膜方法と、当該成膜方法を実施する成膜装置を提供する。
【解決手段】 微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度とされることを特徴とする成膜方法。
【選択図】 図4

Description

本発明は、エアロゾルによる成膜およびエアロゾルによる成膜を行う成膜装置に関する。
近年、低温で成膜することが可能である成膜方法として、エアロゾルを用いた成膜方法が着目されている。エアロゾルとは、気体中に浮遊する微小な粒子(微粒子)のことをいう。例えば、無機材料よりなる微粒子を所定のガス中に分散させ、微粒子が分散されたガスを搬送して成膜対象(例えば基板など)に吹き付けて衝突させることにより、成膜対象に無機材料よりなる膜を形成することができる。このような成膜方法をエアロゾルデポジション(ASD)と呼ぶ場合がある。エアロゾルデポジションでは、粒子が音速レベルに加速されて成膜対象に吹き付けられて衝突する(特許文献1参照)。
上記のエアロゾルでポジションは、成膜温度を従来のCVD法やスパッタリング法などと比べて低温にすることが可能であり、例えば成膜温度を室温程度にすることが可能である。このため、加熱に弱い材料や構造に対しても熱による衝撃を抑制して成膜を行うことが可能であり、上記のエアロゾルでポジションを様々な分野に応用することが検討されている。
また、エアロゾルデポジションにおいては、エアロゾル(微粒子)の吹き付け角度を最適化することで、形成される膜の膜質を良好とする方法が提案されていた(例えば特許文献2参照)。
特許第3015869号公報 特許第3338422号公報 特許第3850257号公報
しかし、実際にエアロゾルデポジジョンを行うための微粒子の粒径には様々な大きさのものがあり、微粒子の粒径によっては従来提案されていたエアロゾルの吹きつけ角度で成膜を行った場合であっても、必ずしも良好な膜質を得られない場合が生じており、吹きつけの角度を検討する必要が生じていた。
そこで、本発明では、上記の問題を解決した、新規で有用な成膜方法および成膜装置を提供することと統括的課題としている。
本発明の具体的な課題は、微粒子の吹きつけによる成膜方法であって、良好な膜質で成膜を行うことが可能な成膜方法と、当該成膜方法を実施する成膜装置を提供することである。
本発明の第1の観点では、上記の課題を、微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度とされることを特徴とする成膜方法により、解決する。
また、本発明の第2の観点では、上記の課題を、微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、内部が減圧空間とされる処理容器と、前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、を有し、前記微粒子の吹き付けの流れの前記基板への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度となるように前記吹き付け手段と前記基板とが配置されることを特徴とする成膜装置により、解決する。
また、本発明の第3の観点では、上記の課題を、微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、内部が減圧空間とされる処理容器と、前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、前記微粒子の粒径を検出する検出手段と、を有し、前記検出手段によって検出される粒径に対応して、前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が制御されるよう構成されていることを特徴とする成膜装置により、解決する。
本発明によれば、微粒子の吹きつけによる成膜方法であって、良好な膜質で成膜を行うことが可能な成膜方法と、当該成膜方法を実施する成膜装置を提供することが可能となる。
微粒子(気体中に浮遊する微小な粒子、これらをエアロゾルと呼ぶ場合もある)を加速させて成膜対象に吹きつけることによって行う成膜(エアロゾルデポジション)では、微粒子を音速レベルに加速させて行う。このため、エアロゾルデポジションを行う成膜装置は、微粒子を吹き付ける吹きつけ手段(ノズル)と、微粒子が加速されるための、内部が減圧される処理容器を有している。
まず、上記のエアロゾルによる成膜を行うための成膜装置について説明する。図1は、エアロゾルによる成膜を行うための成膜装置を模式的に示した図である。
図1を参照するに、本図に示す成膜装置500は、処理容器(成膜室)501と、処理容器501内に設置された、成膜が行われる被処理基板Sを保持する保持台502とを有している。また、処理容器501内は、ポンプなどの排気手段512によって排気ライン511から真空排気され、減圧状態とすることが可能になっている。
また、成膜の原料となる粉末(微粒子)Pが内部に保持される原料容器508は、振動機509に設置されている。振動機509は、原料容器508に振動(超音波)を加えるとともに加熱手段(図示せず)によって加熱することが可能となるように構成されている。
原料容器508には、内部を減圧状態とするための排気ライン506と、内部に酸素などのキャリアガスを導入するためのガスライン507が接続されている。ガスライン507にはガスタンク513が接続され、バルブ510を開放することで、キャリアガスが原料容器508内に導入される。
また、処理容器501内には、エアロゾルを噴射するための吹き付け手段(ノズル)504が設置され、ノズル504には供給ライン505を介して原料容器508からエアロゾルが供給される構造になっている。
上記の成膜装置500によって成膜を行う場合には、まず、原料容器508内の粉末Pに対して、振動機509によって振動(超音波)を加えて加熱することで粉末表面に付着した水分などを除去する。
次に、原料容器508に、ガスライン507からキャリアガスを導入して粉末Pをエアロゾル化する。エアロゾル化された粉末Pは、供給ライン505を介してノズル504から処理容器501内の基板S上に噴射され、成膜が行われる。また、成膜にあたって処理容器501内は排気ライン511から真空排気が行われて減圧状態とされていることが好ましい。
図2は、上記の成膜装置500によって基板上に成膜された絶縁層を拡大したものを模式的に示した図である。
図2を参照するに、微粒子の成膜対象への衝突(吹きつけ)によって形成された絶縁層は、例えばBaTiOなどの金属酸化物の微粒子の衝突により形成され、絶縁層は、扁平した微細な粒子が積層されて構成される。また、絶縁層の底部近傍の粒子は、基板に一部が食い込む構造(いわゆるアンカー構造)となっており、このために絶縁層と基板の密着力が良好となっている。
また、上記の絶縁層を構成する粒子は、従来の焼結セラミックを構成する粒子に比べて微細である特徴がある。例えば、従来の焼結セラミックを構成する粒子は、大きさが数μm程度であるのに対し、上記の絶縁層を構成する粒子は、大きさが数nm〜数十nm程度(実質的に100μm以下の粒子)と小さくなっている。
図3は、上記の成膜装置500によって基板上に成膜された絶縁層の断面SEM(走査型電子顕微鏡)写真である。図3では、基板上に、エアロゾルの衝突によって扁平した微細な粒子が積層されて、絶縁層が形成されている状態を確認することができる。
上記のエアロゾルデポジションでは、粒子が成膜対象(基板)に衝突したあと、粒子は塑性変形し、場合によっては破砕されて基板上にめり込んで粒子が付着し、これが繰り返
されることで膜が成長する。
図4は、上記の成膜装置500の処理容器501、吹きつけ手段(ノズル)504近傍の一部拡大図である。ただし、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する(以下の図、実施例についても同様)。
図4を参照するに、ノズル504から噴射されるエアロゾル(吹きつけの流れ)は、所定の入射角θをもって基板Sに入射するように保持台502とノズル504が設置されている。この場合、入射角θは、基板Sの法線に対して、成膜の原料となる微粒子の吹きつけの流れ(エアロゾルの流れ)が形成する角度をいう。すなわち、入射角θが0°の場合、微粒子は基板Sの法線方向に沿って基板Sに吹き付けられることになる。
エアロゾルデポジションでは、成膜にあたって上記の入射角θを変更することで、形成される膜の膜質が異なってしまう。例えば、入射角が小さくなると、粒子が基板へ衝突する場合の衝撃力は大きくなる傾向にある。一方で、入射角が大きくなると、粒子の基板に対する衝撃力を含めた力学的作用が小さくなる。
例えば、特許第3338422号公報(特許文献2)には、上記の入射角は、5°〜60°、もしくは−5°〜―60°にされることが好ましいとの記載がある。
しかし、本発明の発明者が鋭意研究の結果、上記の特許文献2に記載された入射角とは異なる、膜質が好適となるための入射角があることを見出した。
例えば、上記の入射角が小さくなると、粒子が基板へ衝突する場合の衝撃力は大きくなるため、形成される膜を緻密とすることができるとも考えられる。しかし一方では、入射角が小さい場合には、例えば膜の欠陥となるような要素がある場合、当該要素を基点として膜の欠陥が成長してしまう可能性が大きくなってしまう傾向を有している。
例えば、入射角が大きくなると、衝突する粒子によって、既に基板に到達していた粒子をはじき飛ばす(エッチングする)効果が大きくなり、例えば欠陥の基点となるような不具合を有する部分を除去する効果が大きくなる。
例えば、粒子の大きさにばらつきが少なく、粒径の大きさの分布が狭い場合(シャープである場合)には、膜中に欠陥の基点となる構造が形成される可能性が小さくなる。このため、入射角を小さくすることで、粒子が基板へ衝突する場合の衝撃力を大きくし、緻密な膜を形成することができる。
例えば、微粒子が脆性材料(例えばセラミック材料)よりなる場合であって、粒径が10μm以上の粒子を実質的に含まずに、粒径が10μm未満のもので実質的に構成されている場合(粒径の大きさの分布が狭い場合)、入射角は、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)または、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)とされることが好ましい。
例えば、微粒子が金属材料よりなる場合であって、粒径が100μm以上の粒子を実質的に含まずに、粒径が100μm未満のもので実質的に構成されている場合(粒径の大きさの分布が狭い場合)、入射角は、上記の第1の角度θ1または、第2の角度θ2とされることが好ましい。
一方で、粒子の大きさのばらつきが大きく、粒径の大きさの分布が広い場合(ブロードである場合)、例えば、基板に衝突して塑性変形して基板に食い込む粒子と、基板に衝突しても変形せずに基板と密着しない粒子や、または粉砕されずに中途半端に塑性変形する粒子の割合が増えてしまう。このような接合されない不揃いの粒子が、後から衝突する粒子によって圧力で押し固められ、形成される膜の凹凸の原因となったり、または巣(空隙、ボイド)の発生の原因となって膜の密度を低下させてしまう場合がある。
このため、粒径の大きさ分布が広い場合には、入射角を大きくすることで衝突する粒子による不揃いの粒子のエッチング(除去)の効果を大きくし、膜の凹凸や巣の発生を抑制し、膜質を良好とすることができる。
例えば、微粒子が脆性材料(例えばセラミック材料)よりなる場合であって、粒径が20μm以上の粒子を実質的に含む場合、(粒径の大きさの分布が広い場合)、入射角は、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、または、第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)とされることが好ましい。
例えば、微粒子が金属材料よりなる場合であって、粒径が200μm以上の粒子を実質的に含む場合(粒径の大きさの分布が広い場合)、入射角は、上記の第3の角度θ3または、第4の角度θ4とされることが好ましい。
また、図1の成膜装置500においては、前記微粒子の吹き付けの流れの成膜対象(例えば基板S)への入射角が、上記の第1の角度θ1、第2の角度θ2、第3の角度θ3、および第4の角度θ4よりなる群より選択される角度となるように吹き付け手段504と基板S(保持台502)とを配置すればよい。
上記の特許第3338422号公報(特許文献2)に記載された発明には、このような粒径に対する考察がなかった。そこで、本発明の発明者は、鋭意研究の結果、上記の入射角が好ましいことを見出した。
次に、上記の入射角と膜質の関係について調べた結果について説明する。
以下に説明する測定に用いた膜の成膜は、図1に示した成膜装置を用いて以下のようにして行った。図1を参照して説明する。まず、原料容器508内に平均粒径0.5μmの市販のBaTiOの粉末(微粒子)Pを充填し、さらに原料容器508に対して、振動機509によって振動(超音波)を加えて、150℃で30分間加熱することで真空脱気して、粉末表面に付着した水分などを除去した。
次に、原料容器508に、ガスライン507からキャリアガスとして高純度酸素ガス(ガス圧2kg/cm2,ガス流量4L/min)を導入して粉末Pをエアロゾル化した。また、処理容器501内を排気ライン511から排気手段512によって排気し、圧力が10Pa以下とした。ここで、エアロゾル化された粉末Pを、供給ライン505を介して吹きつけ手段(ノズル)504から、減圧された処理容器501内の基板S(Cu/Si)上に噴射して成膜を行った。この場合の処理容器508内の圧力は、200Paでほぼ一定に保持された(以下文中、上記の成膜方法を成膜方法1とする)。
上記の成膜方法1において、入射角θを25°として成膜を行い、形成された膜についての測定結果を以下の表の実験Aとして示す。また、上記の実験Aにおいて、平均粒径0.5μmの市販のBaTiOの粉末を分級処理して、1μm以上の粒子を除去した粉末を用いて同様の実験を行った結果について、実験Bとして示す。実験Aと実験Bでは、用いた粉末(微粒子)以外の条件は同じである。すなわち、実験Bの場合には、分級処理によって、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている。以下の表には、成膜時の入射角(入射角度)、成膜速度、形成された膜の誘電率、tanδ、リーク電流を示してある。


上記の表を参照するに、実験Aと実験Bとを比較した場合、実験Bのほうが実験Aに比べて成膜速度が高く、また、誘電率が高くなっている。このように、粉末の粒径の大きさの分布によって、成膜の挙動や形成される膜の膜質は異なることが確認された。
例えば、入射角が25°の場合、粉末の粒径の大きさの分布が狭い方が誘電率が高く、良好な膜質であることが確認された。
次に、実施例1の場合の実験A,実験Bに相当する実験、測定を、成膜時の入射角を3°に変更して行った結果を以下の表に実験C,実験Dとしてそれぞれ示す。すなわち、実験Dの場合には、分級処理によって、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている。また、下記の表には比較のために実施例1の実験Aの結果についても併記している。
上記の表を参照するに、分級処理を行って、粒径の大きさの分布がより狭くなっている実験Dの場合には、入射角が3°の場合に誘電率が200となって、より良好な膜質となっていることが確認された。例えば、分級処理を行っていない粉末を用いた場合の入射角が3°の場合(実験C)や25°の場合(実験A)と比べると、実験Dの場合に誘電率が高くなっていることがわかる。
上記のことから、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている実験Dのような場合には、入射角を小さくすることが好ましいことが分かる。すなわち、粉末(微粒子)が脆性材料(例えばBaTiOなどのセラミック材料)よりなる場合であって、粒径が10μm以上の粒子を実質的に含まずに、粒径が10μm未満のもので実質的に構成されている場合(粒径の大きさの分布が狭い場合)、入射角は、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)または、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)とされることが好ましいことがわかる。
次に、実施例1の場合の実験Aに相当する実験、測定を、成膜時の入射角を70°に変更して行った結果を以下の表に実験Eとして示す。また、当該実験Eにおいて、用いた粉末を、平均粒径0.5μmの市販のBaTiOの粉末と、平均粒径5μmのBaTiOの粉末を混合した粉末に変更した場合の実験、測定を、実験Fとして示す。すなわち、実験Fの場合には、平均粒径の異なる混合粉末を用いたことで、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより広くなっている。例えば、平均粒径が5μmのBaTiOの粉末は、粒径が30〜40μm程度のBaTiOの粉末を実質的に含んでいる。また、平均粒径0.5μmのBaTiOの粉末においては、実質的に含まれる粒径の大きさの上限は、3〜4μm程度である。なお、下記の表には比較のために実施例1の実験Aの結果についても併記している。
上記の表を参照するに、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより大きくなっている実験Fの場合には、入射角が70°の場合に誘電率が120となって、より良好な膜質となっていることが確認された。例えば、混合粉末を用いていない場合(平均粒径0.5μmの粉末のみ)であって、入射角が70°の場合(実験E)や25°の場合(実験A)と比べると、実験Fの場合に誘電率が高くなっていることがわかる。
上記のことから、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより大きくなっている実験Fのような場合には、入射角を大きくすることが好ましいことが分かる。すなわち、粉末(微粒子)が脆性材料(例えばBaTiOなどのセラミック材料)よりなる場合であって、粒径が20μm以上の粒子を実質的に含む場合(粒径の大きさの分布が広い場合)、入射角は、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)または第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)とされることが好ましいことがわかる。
次に、上記の実施例1〜実施例3に相当する実験、測定を、粉末を脆性材料から金属材料よりなるものに変更して行った。これらの結果について、実施例4〜実施例6で説明する。
まず、実施例1の実験A,実験Bにおいて、粉末を金属材料とした場合の実験、測定を、実験a,実験bとして下記の表に示す。但し、実験aにおいては、成膜の原料の粉末(微粒子)として、平均粒径20μmの市販Cu粉末を用いており、実験bにおいては、平均粒径20μmの市販Cu粉末を分級処理し、100μm以上の粒子を除去した粉末を用いている。実験aと実験bでは、用いた粉末(微粒子)以外の条件は同じである。すなわち、実験bの場合には、分級処理によって、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている。以下の表には、成膜時の入射角(入射角度)、成膜速度、形成された膜の体積抵抗率がそれぞれ示してある。
上記の表を参照するに、実験aと実験bとを比較した場合、実験bのほうが実験aに比べて成膜速度が高く、また、体積抵抗率が小さくなっている。このように、金属材料よりなる粉末の場合であっても、粉末の粒径の大きさの分布によって、成膜の挙動や形成される膜の膜質は異なることが確認された。
例えば、入射角が25°の場合、粉末の粒径の大きさの分布が狭い方が体積抵抗率が小さく、良好な膜質であることが確認された。
次に、実施例4の場合の実験a,実験bに相当する実験、測定を、成膜時の入射角を3°に変更して行った結果を以下の表に実験c,実験dとしてそれぞれ示す。すなわち、実験dの場合には、分級処理によって、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている。また、下記の表には比較のために実施例1の実験aの結果についても併記している。
上記の表を参照するに、分級処理を行って、粒径の大きさの分布がより狭くなっている実験dの場合には、入射角が3°の場合に体積抵抗率が1.9となって、より良好な膜質となっていることが確認された。例えば、分級処理を行っていない粉末を用いた場合の入射角が3°の場合(実験c)や25°の場合(実験a)と比べると、実験dの場合に体積抵抗率が低くなっていることがわかる。
上記のことから、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより狭くなっている実験dのような場合には、粉末が金属よりなる場合であっても、入射角を小さくすることが好ましいことが分かる。すなわち、粉末(微粒子)が、例えばCuなどの金属材料よりなる場合であって、粒径が100μm以上の粒子を実質的に含まずに、粒径が100μm未満のもので実質的に構成されている場合(粒径の大きさの分布が狭い場合)、入射角は、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)または、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)とされることが好ましいことがわかる。
次に、実施例4の場合の実験aに相当する実験、測定を、成膜時の入射角を70°に変更して行った結果を以下の表に実験eとして示す。また、当該実験eにおいて、用いた末を、平均粒径20μmの市販のCuの粉末と、平均粒径200μmのCuの粉末を混合した粉末に変更した場合の実験、測定を、実験fとして示す。すなわち、実験fの場合には、平均粒径の異なる混合粉末を用いたことで、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより広くなっている。さらに、下記の表には比較のために実施例4の実験aの結果についても併記している。
上記の表を参照するに、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより大きくなっている実験fの場合には、入射角が70°の場合に体積抵抗率が2.2となって、より良好な膜質となっていることが確認された。例えば、混合粉末を用いていない場合(平均粒径20μmの粉末のみ)であって、入射角が70°の場合(実験e)や25°の場合(実験a)と比べると、実験fの場合に体積抵抗率が低くなっていることがわかる。
上記のことから、成膜に用いられた粉末(微粒子)の粒径の大きさの分布がより大きくなっている実験fのような場合には、入射角を大きくすることが好ましいことが分かる。すなわち、粉末(微粒子)が例えばCuなどの金属材料よりなる場合であって、粒径が200μm以上の粒子を実質的に含む場合(粒径の大きさの分布が広い場合)、入射角は、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)または第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)とされることが好ましいことがわかる。
また、実施例1に示した成膜装置500においては、上記の実施例1〜実施例6に示したように、微粒子の吹き付けの流れの成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度となるように吹き付け手段504と基板S(保持台502)とを配置すればよい。
また、上記の成膜装置500において、吹き付け手段504に供給される微粒子の粒径を検出する粒径検出手段を設け、検出された粒径に対応して入射角が制御されるように成膜装置を構成してもよい。
図5は、実施例7による成膜装置600を模式的に示した図である。ただし、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5を参照するに、本実施例による成膜装置600においては、吹き付け手段(ノズル)504にエアロゾル(微粒子)を供給する供給ライン505に、微粒子の粒径を検出する粒径検出手段602を備えていることが特徴である。例えば、粒径検出手段602は、レーザ式の検出手段よりなり、エアロゾルにレーザを照射することで粒径の大きさの分布(粒度分布)を検出することが可能に構成される。
また、吹き付け手段504は、入射角制御手段603の曲面状を稼働するように構成されている。入射角制御手段603の曲面は、例えば、基板Sを中心とする円に沿って形成される。
また、上記の成膜装置600が有する制御手段601は、上記の粒径検出手段602によって検出された粒径(粒度分布)に対応して入射角制御手段603を制御して吹き付け手段504を稼働し、入射角を制御することが可能に構成されている。
上記の成膜装置600によれば、様々な粒径(粒度分布)を有する粉末を用いた場合に、良好な膜質で成膜を行うことが可能となる効果を奏する。
上記の実施例1〜7については、おもに微粒子の粒径(粒度分布)を変化させた場合について説明したが、本発明の発明者は、微粒子の内部歪みと膜質についても相関があることを見出した。
従来は、微粒子の吹き付けによる成膜において、膜の形成しやすさ(成膜速度や微粒子の接合など)の観点から、微粒子の内部歪みの好適な数値が示された例はあったが(特許第3850257号公報、特許文献3)、内部歪みと膜質の関係に着目した例はこれまで無かった。
そこで、本発明の発明者は、以下に説明するように、微粒子の内部歪みと膜質の関係について検証し、膜質が好適となる内部歪みの値を見出した。なお、微粒子の内部歪みとは、微粒子に含まれる格子歪みのこという。格子歪みは、例えばX線回折測定によって測定することが可能である。例えば、以下の文中では、微粒子を充分にアニールした状態を基準として、基準からのずれを百分率表示して内部歪みを示している。また、例えば微粒子のボールミル加工を行うことで、微粒子の内部歪みを大きくすることができる。
そこで、まず内部歪みが異なるように粉末に処理を行って、異なる内部歪みを有する粉末(微粒子)を形成し、これらの粉末を用いて、実施例1に示した成膜方法1を実施してBaTiOよりなる膜を形成し、それらの膜質を比較した。上記の結果について、下記の表に示す。
上記の表において、実験Gの場合には、成膜に用いた粉末は、平均粒径0.5μmの市販のBaTiOの粉末にボールミル加工を施し、内部歪みを1.5%としたものである。また、実験Hの場合には、平均粒径0.5μmの市販のBaTiOの粉末を600℃で熱処理を行い、内部歪みを0としたものを用いている。
上記の表を参照するに、実験Gの場合に比べて実験Hの場合に、形成された膜の誘電率が大幅に大きくなっており、膜質が良好となっていることが確認された。また、実験Gの場合に比べて実験Hの場合に、形成された膜のリーク電流が小さいことも確認された。
上記の結果から、成膜に用いる微粒子の内部歪みは小さいことが好ましいことが確認された。例えば、上記の内部歪みは、膜質の観点から0.25%未満であることが好ましい。上記のように、微粒子の内部歪みが大きい場合に、膜質が悪化(誘電率の減少、リーク電流の増大)する現象が見られる原因としては以下のことが考えられる。
例えば、予め内部歪みを有する微粒子の吹き付けによって形成された膜は、結晶の格子歪みや転移などが多く、さらに吹き付け時の衝撃によって結晶内の原子配列が変化してしまう可能性が大きくなっていると考えられる。これらの現象が誘電率の低下やリーク電流の増大の原因となっていると考えられる。
従来は、成膜時の微粒子の接合のしやすさから、微粒子は所定値以上の内部歪みを有することが好ましいとされた例(特許文献3)があったが、少なくとも膜質の観点からは、内部歪みは小さい方が有利であることが明らかとなった。
次に、上記の微粒子の内部歪みと膜質の関係について、微粒子が金属材料よりなる場合について調べた。
まず、内部歪みが異なるようにCu粉末に処理を行って、異なる内部歪みを有するCuよりなる粉末(微粒子)を形成し、これらの粉末を用いて、先に説明した成膜方法1に相当する方法を用いて、Cuよりなる膜を形成した。上記のCuよりなる膜を比較した結果について、下記の表に示す。
上記の表において、実験gの場合には、成膜に用いた粉末は、平均粒径20μmの市販のCuの粉末にボールミル加工を1分間施し、内部歪みを1.5%としたものを用いている。また、実験hの場合には、平均粒径20μmの市販のCuの粉末を300℃の窒素中で熱処理を行い、内部歪みを0としたものを用いている。また、実験iの場合には、成膜に用いた粉末は、平均粒径20μmの市販のCuの粉末にボールミル加工を1時間施し、内部歪みを10%としたものを、実験jの場合には、ボールミル加工を100時間施し、内部歪みを50%としたものをそれぞれ用いている。
上記の表を参照するに、実験jの場合に比べて実験g,h,iの場合に、形成された膜の体積抵抗率が小さくなっており、膜質が良好となっていることが確認された。
上記の結果から、微粒子が金属材料よりなる場合であっても、成膜に用いる微粒子の内部歪みは小さいことが好ましいことが確認された。例えば、上記の内部歪みは、膜質の観点から15%以下であることが好ましい。上記のように、微粒子の内部歪みが大きい場合に、膜質が悪化(体積抵抗率が増大)する現象が見られる原因としては以下のことが考えられる。
例えば、微粒子が金属材料よりなる場合には、微粒子が予め内部歪みを有する場合(例えば15%を超える場合)、微粒子の吹き付けによって形成された膜は、ポーラス状になりやすく、このために体積抵抗率が増大すると考えられる。
従来は、脆性材料よりなる微粒子の内部歪みについて調べた例(特許文献3)があったが、金属材料よりなる微粒子の内部歪みについて調べた例はこれまで無かった。本実施例では、微粒子が金属材料よりなる場合について、内部歪みは小さい方が有利であることが初めて明らかとなった。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
例えば、微粒子を構成する脆性材料として、BaTiOを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばAl,SiC,Si,AlN,PZT,TiOなどよりなる微粒子を用いてもよい。また、微粒子を構成する金属材料として、Cuを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばAl,W,Ti,Co,Ag,Au,Crなどよりなる微粒子を用いてもよい。
(付記1)
微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、
前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度とされることを特徴とする成膜方法。
(付記2)
前記微粒子は実質的に粒径が10μm未満の脆性材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする付記1記載の成膜方法。
(付記3)
前記微粒子は脆性材料よりなるとともに粒径が20μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする付記1記載の成膜方法。
(付記4)
前記微粒子は実質的に粒径が100μm未満の金属材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする付記1記載の成膜方法。
(付記5)
前記微粒子は金属材料よりなるとともに粒径が200μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする付記1記載の成膜方法。
(付記6)
微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、
内部が減圧空間とされる処理容器と、
前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、を有し、
前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度となるように前記吹き付け手段と前記基板とが配置されることを特徴とする成膜装置。
(付記7)
前記微粒子は実質的に粒径が10μm未満の脆性材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする付記6記載の成膜装置。
(付記8)
前記微粒子は脆性材料よりなるとともに粒径が20μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする付記6記載の成膜装置。
(付記9)
前記微粒子は実質的に粒径が100μm未満の金属材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする付記6記載の成膜装置。
(付記10)
前記微粒子は金属材料よりなるとともに粒径が200μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする付記6記載の成膜装置。
(付記11)
微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、
前記微粒子は脆性材料よりなり、該微粒子の内部歪みは、0.25%未満であることを特徴とする成膜方法。
(付記12)
微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、
前記微粒子は金属材料よりなり、該微粒子の内部歪みは、15%以下であることを特徴とする成膜方法。
(付記13)
微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、
内部が減圧空間とされる処理容器と、
前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、
前記微粒子の粒径を検出する検出手段と、を有し、
前記検出手段によって検出される粒径に対応して、前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が制御されるよう構成されていることを特徴とする成膜装置。
本発明によれば、微粒子の吹きつけによる成膜方法であって、良好な膜質で成膜を行うことが可能な成膜方法と、当該成膜方法を実施する成膜装置を提供することが可能となる。
エアロゾルを用いた成膜を行う成膜装置の一例を示す図である。 エアロゾルを用いた成膜によって形成される膜の構造を模式的に示した図である。 エアロゾルを用いた成膜よって形成された膜の断面SEM写真である。 図1の成膜装置の一部拡大図である。 図1の成膜装置の変形例を示す図である。
符号の説明
500,600 成膜装置
501 処理容器
502 保持台
503 保持台支持
504 吹き付け手段
505 供給ライン
506 排気ライン
507 ガスライン
508 原料容器
509 振動機
510 バルブ
511 排気ライン
512 排気手段
513 ガスタンク
601 制御手段
602 粒径検知手段
603 入射角制御手段

Claims (7)

  1. 微粒子を成膜対象へ吹き付けることによって、前記微粒子により構成される膜を形成する成膜方法であって、
    前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度とされることを特徴とする成膜方法。
  2. 前記微粒子は実質的に粒径が10μm未満の脆性材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 前記微粒子は脆性材料よりなるとともに粒径が20μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  4. 前記微粒子は実質的に粒径が100μm未満の金属材料より構成され、前記入射角は前記第1の角度または前記第2の角度であることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  5. 前記微粒子は金属材料よりなるとともに粒径が200μm以上のものを実質的に含み、前記入射角は前記第3の角度または前記第4の角度であることを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  6. 微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、
    内部が減圧空間とされる処理容器と、
    前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、を有し、
    前記微粒子の吹き付けの流れの前記基板への入射角が、第1の角度θ1(但し、−5°<θ1<0)、第2の角度θ2(但し、0<θ2<5°)、第3の角度θ3(但し、―90°<θ3<−60°)、および第4の角度θ4(但し、60°<θ4<90°)よりなる群より選択される角度となるように前記吹き付け手段と前記基板とが配置されることを特徴とする成膜装置。
  7. 微粒子を基板へ吹き付けることによって、該基板上に前記微粒子により構成される膜を形成する成膜装置であって、
    内部が減圧空間とされる処理容器と、
    前記処理容器内に保持される前記基板に前記微粒子を吹き付ける吹きつけ手段と、
    前記微粒子の粒径を検出する検出手段と、を有し、
    前記検出手段によって検出される粒径に対応して、前記微粒子の吹き付けの流れの前記成膜対象への入射角が制御されるよう構成されていることを特徴とする成膜装置。
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