JP2008214032A - 塵芥収集車の積込装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】押込板による押込工程中に回転板が塵芥によって押し下げられたことに原因した押込不能を解消する。
【解決手段】制御装置により、回転板1がその正転により掻揚完了位置に移動したことを契機に、回転板1を停止させるとともに塵芥7を塵芥収容箱2に押し込む押込工程を押込板3に実行させる。その押込工程中に制御装置は、回転板1が逆転した特定の状況を認識したときは、押込工程を中断して押込板3を後退させた後、回転板を掻揚完了位置まで正転させ、押込工程を再開させる。回転板1が逆転した特定の状況は、スイッチ式センサやロータリーエンコーダーの検出信号に基づき、必要により計時して行う。
【選択図】図1
【解決手段】制御装置により、回転板1がその正転により掻揚完了位置に移動したことを契機に、回転板1を停止させるとともに塵芥7を塵芥収容箱2に押し込む押込工程を押込板3に実行させる。その押込工程中に制御装置は、回転板1が逆転した特定の状況を認識したときは、押込工程を中断して押込板3を後退させた後、回転板を掻揚完了位置まで正転させ、押込工程を再開させる。回転板1が逆転した特定の状況は、スイッチ式センサやロータリーエンコーダーの検出信号に基づき、必要により計時して行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、塵芥収集車の積込装置であって、回転板と押込板とを備えた回転板式の積込装置に関する。
家庭ゴミや産業廃棄物といった塵芥の収集手段として塵芥収集車が知られている。この様な塵芥収集車には、車両の荷台上に備えられた塵芥収容箱の後側の端部に塵芥投入箱を設け、この塵芥投入箱に内設された回転板及び押込板を駆動して塵芥を前記塵芥収容箱に積載するいわゆる回転板方式を採用するものがある。
図5〜図7に示すように回転板方式の積込装置は、油圧モータの駆動により回転する回転板1と、回転板の上部に設けられ油圧シリンダの駆動により塵芥収容箱2の前後方向と平行に往復揺動運動をする押込板3とを有する。
図5(a)において押込板3は押込完了位置にあり、破線で示す回転板1は、掻揚完了位置にある。押込板3の押込完了位置は、押込板3の下端が車両の前側に振れ、塵芥収容箱2の入口4に近接した位置である。回転板1の掻揚完了位置は、回転板1が塵芥収容箱2の床部分5と水平となる位置である。通常この状態で停止する。この停止状態において操作者により積込ボタンが押されると、積込装置の制御装置は、制御信号を出力して矢印a1で示すように回転板1を正転させる。図5〜図7において時計回りが回転板1の正転方向である。図5〜図7において時計回りが押込板3の正転方向である。
図5(a)において押込板3は押込完了位置にあり、破線で示す回転板1は、掻揚完了位置にある。押込板3の押込完了位置は、押込板3の下端が車両の前側に振れ、塵芥収容箱2の入口4に近接した位置である。回転板1の掻揚完了位置は、回転板1が塵芥収容箱2の床部分5と水平となる位置である。通常この状態で停止する。この停止状態において操作者により積込ボタンが押されると、積込装置の制御装置は、制御信号を出力して矢印a1で示すように回転板1を正転させる。図5〜図7において時計回りが回転板1の正転方向である。図5〜図7において時計回りが押込板3の正転方向である。
次に、図5(b)に示すように、回転板1が押込板3の揺動範囲を抜けた所定の回転角度を超えると、これを検出するスイッチが切替わり、積込装置の制御装置はこのスイッチの切替信号に基づき制御して押込板3を矢印a2で示すように逆転させ後側へ揺動させる。回転板1は矢印a3で示すように正転を続ける。
ちょうど図6(a)に示すように、押込板3の下端が回転板1の回転軸付近に移動すると、これを検出するスイッチが切替わり、積込装置の制御装置はそのスイッチの切替信号に基づき制御して押込板3を停止させる。回転板1が矢印a4で示すとおり正転を続け、投入箱6に投入され保持された塵芥7を掻き揚げる。
図6(b)に示すように、回転板1が矢印a5で示すとおりさらに正転し掻揚完了位置に移動すると、これを検出するスイッチが切替わり、積込装置の制御装置はそのスイッチの切替信号に基づき制御して回転板1を停止させるとともに、押込板3を矢印a6で示すように正転させ前側へ揺動させる。押込板3は前側へ動き始める。
図7に示すように、押込板3が矢印a7で示すとおり押込完了位置まで揺動することにより、回転板1上の塵芥7は、押込板3により塵芥収容箱2に押し込まれる。これにより塵芥収容箱2への塵芥7の積込みは完了する。押込板3が押込完了位置に達したとき、これを検出するスイッチが切替わり、積込装置の制御装置はそのスイッチの切替信号に基づき制御して押込板3を停止させる。
以上は正常な動作である。しかし塵芥の状態によっては回転板や押込板に過剰な負荷がかかり、積込動作が停止することがある。このような問題に対処するための発明が特許文献1〜3に記載されている。
特許文献1に、詰まり等により回転板に過負荷が生じた場合に、回転板を逆転させ再び正転させることで過負荷の原因を取り除く過負荷除去装置が記載されている。
特許文献2には、押込板の過負荷を所定時間検出したとき、押込板を後方へ戻すとともに回転板を逆転させてから、通常の積込サイクルに復帰する積込装置の制御が記載されている。
特許文献3には、所定時間が経過しても回転板が掻揚完了位置まで回動しない場合に、押込板による押込動作により塵芥を圧縮した後、押込板を後退させて回転板を正転させる積込装置が記載されている。
特昭60−114104号公報
特開平3−243503号公報
特開2005−343604号公報
特許文献2には、押込板の過負荷を所定時間検出したとき、押込板を後方へ戻すとともに回転板を逆転させてから、通常の積込サイクルに復帰する積込装置の制御が記載されている。
特許文献3には、所定時間が経過しても回転板が掻揚完了位置まで回動しない場合に、押込板による押込動作により塵芥を圧縮した後、押込板を後退させて回転板を正転させる積込装置が記載されている。
しかし、以上の従来技術にあってもさらに次のような問題があった。
本発明者により、押込板の押込を完了できない次のような現象が確認されている。
押込板3による押込工程(図6(b)→図7)において、押込板3により圧力を受けた塵芥7aによって回転板1が図1(a)に示すように押し下げられることがある。これは、既に大量の塵芥が積込まれている塵芥収容箱2に反発力の高い塵芥を積み込む時に発生しやすい。
押込板3による押込工程中に回転板1が塵芥7aによって押し下げられると、回転板1を押し下げて塵芥収容箱2の床部分5より下に落ち込んだ塵芥7aが押込板3と投入箱6のスロープ部8との間に挟まり、押込板3による押込みの大きな妨げとなってしまい、押込板3を押込完了位置まで押込み切れないことがある。
本発明者により、押込板の押込を完了できない次のような現象が確認されている。
押込板3による押込工程(図6(b)→図7)において、押込板3により圧力を受けた塵芥7aによって回転板1が図1(a)に示すように押し下げられることがある。これは、既に大量の塵芥が積込まれている塵芥収容箱2に反発力の高い塵芥を積み込む時に発生しやすい。
押込板3による押込工程中に回転板1が塵芥7aによって押し下げられると、回転板1を押し下げて塵芥収容箱2の床部分5より下に落ち込んだ塵芥7aが押込板3と投入箱6のスロープ部8との間に挟まり、押込板3による押込みの大きな妨げとなってしまい、押込板3を押込完了位置まで押込み切れないことがある。
上記現象に対して、特許文献1、3に記載の発明では、一旦回転板1は掻揚完了位置まで上がっているから、特別な処理はなされず積込サイクルが停止してしまう。
上記現象に対して、特許文献2に記載の発明では、押込板3の所定時間の過負荷を検出し、押込板3を後方へ戻すとともに回転板1を逆転させてから、通常の積込サイクルに復帰する。
しかし、特許文献2に記載の発明では、回転板1が押し下がっていない場合にも同じ動作をする。回転板1が押し下がっていない場合でも、塵芥が満載状態となった後は、押込板3の所定時間の過負荷が検出されることがあり、このような場合にまで押込板や回転板を逆転し、積込サイクルを再始動するのは有効でない。
また、回転板1が塵芥7aによって押し下がった状態に対し回転板1をさらに逆転させる動作は、積込動作不良の原因を取り除く動作として必ずしも有効でない。
回転板1を押し下げた塵芥7aに原因して押込板3が停止してしまう場合は、積込サイクル動作を一旦停止し、押込板3を後方へ戻し、積込サイクルを再始動することによって、原因が解消し押込可能となり、さらに幾分かの量の塵芥を積込めることがある。これは、本発明者の調査によると作業員等の経験によって知られている。
しかし、特許文献2に記載の発明では、回転板1が押し下がっていない場合にも同じ動作をする。回転板1が押し下がっていない場合でも、塵芥が満載状態となった後は、押込板3の所定時間の過負荷が検出されることがあり、このような場合にまで押込板や回転板を逆転し、積込サイクルを再始動するのは有効でない。
また、回転板1が塵芥7aによって押し下がった状態に対し回転板1をさらに逆転させる動作は、積込動作不良の原因を取り除く動作として必ずしも有効でない。
回転板1を押し下げた塵芥7aに原因して押込板3が停止してしまう場合は、積込サイクル動作を一旦停止し、押込板3を後方へ戻し、積込サイクルを再始動することによって、原因が解消し押込可能となり、さらに幾分かの量の塵芥を積込めることがある。これは、本発明者の調査によると作業員等の経験によって知られている。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、押込板による押込工程中に回転板が塵芥によって押し下げられたことに原因した押込不能を解消できる塵芥収集車の積込装置を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、運転席後方の塵芥収容箱の後側端部に配設された塵芥投入箱内に、前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱側に掻き揚げるように正転する回転板と、該回転板が掻き揚げた塵芥を前記塵芥収容箱へ押し込む押込板とが設けられ、
前記回転板及び前記押込板を駆動する駆動装置と、
前記駆動装置を制御する制御装置とを備えた塵芥収集車の積込装置であって、
前記制御装置は、前記回転板がその正転により掻揚完了位置に移動したことを契機に、前記回転板を停止させるとともに前記塵芥を前記塵芥収容箱に押し込む押込工程を前記押込板に実行させ、該押込工程中に前記回転板が逆転した特定の状況を認識したときは、前記押込工程を中断して前記押込板を後退させた後、前記回転板を前記掻揚完了位置まで正転させ、前記押込工程を再開させるように前記駆動装置を制御することを特徴とする塵芥収集車の積込装置である。
前記回転板及び前記押込板を駆動する駆動装置と、
前記駆動装置を制御する制御装置とを備えた塵芥収集車の積込装置であって、
前記制御装置は、前記回転板がその正転により掻揚完了位置に移動したことを契機に、前記回転板を停止させるとともに前記塵芥を前記塵芥収容箱に押し込む押込工程を前記押込板に実行させ、該押込工程中に前記回転板が逆転した特定の状況を認識したときは、前記押込工程を中断して前記押込板を後退させた後、前記回転板を前記掻揚完了位置まで正転させ、前記押込工程を再開させるように前記駆動装置を制御することを特徴とする塵芥収集車の積込装置である。
請求項2記載の発明は、前記掻揚完了位置以降の所定の角度範囲に前記回転板が存在することを検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するスイッチを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
請求項3記載の発明は、前記掻揚完了位置以降の所定の角度範囲に前記回転板が存在することを検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するスイッチを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えた状態が所定時間計測されたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えた状態が所定時間計測されたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
請求項4記載の発明は、前記制御装置は、前記押込工程中に、特定の操作を検出したことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
請求項5記載の発明は、前記回転板の回転角を検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するロータリーエンコーダーを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号に基づき前記掻揚完了位置より所定の角度以上前記回転板が逆転したことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号に基づき前記掻揚完了位置より所定の角度以上前記回転板が逆転したことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置である。
本発明によれば、押込板による押込工程中に回転板が逆転した特定の状況を認識したときは、押込工程を中断して押込板を後退させた後、回転板を掻揚完了位置まで正転させ、押込工程を再開させるので、押込板による押込工程中に回転板が塵芥によって押し下げられたことに原因した押込不能を解消できるという効果がある。
以下に本発明の一実施の形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1、図2は本発明の一実施形態に係る塵芥収集車の後部を側面から描いた後部側面図である。従来技術と同様に、本実施形態の塵芥収集車は、運転席後方の塵芥収容箱2の後側端部に塵芥投入箱6が配設され、塵芥投入箱6に回転板方式の積込装置が設けられている。この回転板方式の積込装置は油圧モータの駆動により回動する回転板1と、回転板1の上部に設けられ油圧シリンダの駆動により塵芥収容箱2の前後方向と平行に往復揺動運動をする押込板3とを有する。
また、本積込装置は、油圧モータ、油圧シリンダ等の駆動装置を制御する制御装置と、操作部と、回転板検出スイッチと、押込完了検出スイッチと、押込板戻し完了スイッチとを有する。操作部には、積込サイクル動作を始動させるための積込ボタンと、積込動作を停止させるための停止ボタンとが備えられる。
本積込装置の通常の積込サイクル動作は、図5〜図7を参照して説明した従来の動作と同様である。本積込装置は、本発明特有の動作として回転板1が逆転した特定の状況(図1(a))に対する回避動作(図1(b)及び図2)を行う。図3は、通常動作に係る各種信号の時間変化を示すタイムチャートである。図4は、回避動作を含む各種信号の時間変化を示すタイムチャートである。以下これらの図面を参照して詳細に説明する。
信号S1〜S5、P1〜P3は、制御装置で処理される信号である。
積込ボタン押下信号S1は、積込ボタンの押下時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
回転板正転出力信号P1は、回転板1を正転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板正転出力信号P2は、押込板3を正転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板逆転出力信号P3は、押込板3を逆転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
回転板検出スイッチ信号S2は、回転板1が掻揚完了位置から正転方向に押込板3の揺動範囲を抜けた所定の回転角度までの角度範囲にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込完了検出スイッチ信号S3は、押込板3が押込完了位置にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板戻し完了検出スイッチ信号S4は、押込板3が押込板戻し完了位置にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
特定条件信号S5は、押込工程(t3−t4)中に回転板検出スイッチ信号がOFFの場合に、ONを示し、その他の場合にOFFを示す。
積込ボタン押下信号S1は、積込ボタンの押下時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
回転板正転出力信号P1は、回転板1を正転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板正転出力信号P2は、押込板3を正転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板逆転出力信号P3は、押込板3を逆転させる駆動力の出力時にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
回転板検出スイッチ信号S2は、回転板1が掻揚完了位置から正転方向に押込板3の揺動範囲を抜けた所定の回転角度までの角度範囲にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込完了検出スイッチ信号S3は、押込板3が押込完了位置にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
押込板戻し完了検出スイッチ信号S4は、押込板3が押込板戻し完了位置にある場合にONを示し、その他の場合にOFFを示す。
特定条件信号S5は、押込工程(t3−t4)中に回転板検出スイッチ信号がOFFの場合に、ONを示し、その他の場合にOFFを示す。
図2(b)、図5(a)及び図7に示す押込板3は押込完了位置にある。押込板3の押込完了位置は、押込板3の下端が車両の前側に振れ、塵芥収容箱2の入口4に近接した位置である。図2及び図7に示す回転板1並びに図5(a)中破線で示す回転板1は、掻揚完了位置にある。回転板1の掻揚完了位置は、回転板1が塵芥収容箱2の床部分5と水平となる位置である。図1(b)、図2(a)及び図6(a)に示す押込板3は押込板戻し完了位置にある。押込板3の押込板戻し完了位置は、押込板3の下端が車両の後側に振れ、回転板1の回転軸に近接した位置である。
回転板1の正転方向は、回転板1が投入箱6の底部と回転軸との間を通って塵芥収容箱2の入口4に接近する方向、すなわち、図1、図2、図5〜図7において時計回りである。押込板3の正転方向は、押込板3が塵芥収容箱2に塵芥を押込む方向、すなわち、図1、図2、図5〜図7において時計回りである。
図3に挿絵c1〜c5を、図4に挿絵c1〜c4及びd1〜d3を挿入した。挿絵c1〜c5は、順に図5(a)(b)、図6(a)(b)、図7に相当する。挿絵d1〜d3は、順に図1(b)、図2(a)(b)に相当する。各挿絵を時間軸上のほぼ該当する位置に示した。
〔通常の積込サイクル動作〕
ここで、通常の積込サイクル動作につき説明する。
時点t0で、回転板1が掻揚完了位置にあり、押込板3が押込完了位置にあるとする。この時、回転板検出スイッチ信号S2及び押込完了検出スイッチ信号S3はONを示している。
ここで、通常の積込サイクル動作につき説明する。
時点t0で、回転板1が掻揚完了位置にあり、押込板3が押込完了位置にあるとする。この時、回転板検出スイッチ信号S2及び押込完了検出スイッチ信号S3はONを示している。
時点t0で積込装置が停止した状態において操作者により積込ボタンが押されたとする。制御装置は積込ボタン押下信号S1のON信号の入力を受け、回転板1を正転させる制御信号を回転板1の駆動装置に出力する。従って、回転板正転出力信号P1はONに切替わり、回転板1は正転を開始する。
図5(b)に示すように、回転板1が押込板3の揺動範囲を抜けた所定の回転角度を超えると、回転板検出スイッチがOFFに切替わる(時点t1)。すなわち、回転板検出スイッチ信号S2はOFFに切替わる。
制御装置は、回転板検出スイッチ信号S2がOFFに切替わったことを契機に、押込板3を逆転させる制御信号を押込板3の駆動装置に出力する。従って、押込板逆転出力信号P3はONに切替わり、押込板3は逆転を開始する。押込板3が逆転を開始したため、押込完了検出スイッチ信号がOFFに切替わる。この時点t1においても回転板正転出力信号P1はONを維持し、回転板1は正転を続ける。
制御装置は、回転板検出スイッチ信号S2がOFFに切替わったことを契機に、押込板3を逆転させる制御信号を押込板3の駆動装置に出力する。従って、押込板逆転出力信号P3はONに切替わり、押込板3は逆転を開始する。押込板3が逆転を開始したため、押込完了検出スイッチ信号がOFFに切替わる。この時点t1においても回転板正転出力信号P1はONを維持し、回転板1は正転を続ける。
ちょうど図6(a)に示すように、押込板3が押込板戻し完了位置に移動すると、これを検出する押込板戻し完了検出スイッチがONに切替わる(時点t2)。すなわち、押込板戻し完了検出スイッチ信号S4はONに切替わる。制御装置は、押込板戻し完了検出スイッチ信号S4がONに切替わったことを契機に、押込板3を逆転させる制御信号の出力を断つ。従って、押込板逆転出力信号P3はOFFに切替わり、押込板3は停止する。この時点t2においても回転板正転出力信号P1はONを維持し、回転板1は正転を続け、投入箱6に投入され保持された塵芥7を掻き揚げる。
図6(b)に示すように、回転板1が矢印a5で示すとおりさらに正転し掻揚完了位置に移動すると、これを検出する回転板検出スイッチがONに切替わる(時点t3)。すなわち、回転板検出スイッチ信号S2はONに切替わる。制御装置は、回転板検出スイッチ信号S2がONに切替わったことを契機に、回転板1を正転させる制御信号の出力を断つとともに、押込板3を正転させる制御信号を出力する。従って、回転板正転出力信号P1はOFFに切替わり、押込板正転出力信号P2はONに切替わり、回転板1は停止し、押込板3は正転を開始する。押込板3が正転を開始したため、押込板戻し完了検出スイッチ信号はOFFに切替わる。押込板3は、回転板1が掻き揚げた塵芥7を塵芥収容箱2へ押し込む。
図7に示すように、押込板3が矢印a7で示すとおり押込完了位置まで揺動することにより、回転板1上の塵芥7は、押込板3により塵芥収容箱2に押し込まれる。これにより塵芥収容箱2への塵芥7の積込みは完了する。押込板3が押込完了位置に達したとき、これを検出する押込完了検出スイッチがONに切替わる(時点t4)。すなわち、押込完了検出スイッチ信号S3はONを示す。制御装置は、押込完了検出スイッチ信号S3がONに切替わったことを契機に、押込板3を正転させる制御信号の出力を断つとともに、制御サイクルを時点t0に戻して回転板1を正転させる制御信号を回転板1の駆動装置に出力する。時点t3から時点t4までが押込工程に相当する。
以後、停止ボタンが押下されるまで、制御装置は時点t0〜t4を1サイクルとした積込サイクル制御を繰り返し実行する。
〔回避動作1〕
次に、押込工程(t3−t4)中に、回転板1が逆転した特定の状況(図1(a))に対する回避動作(図1(b)及び図2)が挿入された場合の動作につき説明する。
次に、押込工程(t3−t4)中に、回転板1が逆転した特定の状況(図1(a))に対する回避動作(図1(b)及び図2)が挿入された場合の動作につき説明する。
図4に示すように、上述した通常の積込サイクルがt0〜t3まで進行する。押込工程(t3−t4)中の時点e0で、図1(a)に示すように、押込板3によって矢印b1のように押圧された塵芥7aによって回転板1が矢印b2のように押し下がったとする。すると、回転板検出スイッチ信号S2はOFFに切替わる。回転板検出スイッチ信号S2がOFFに切替わり、押込完了検出スイッチ信号S3がOFFであるため、特定条件信号S5はONに切替わる。制御装置は、特定条件信号S5がONに切替わったことを契機に、押込板3を逆転させる制御信号を押込板3の駆動装置に出力する。従って、押込板逆転出力信号P3がONに切替わり、図1(b)矢印b3に示すように押込板3は押込みの途中で逆転を開始する。この時、塵芥7aは押込板による一度目の押圧によってある程度圧縮されている。
その後の時点e1で、押込板戻し完了検出スイッチ信号がONになると、制御装置は、押込板3を逆転させる制御信号の出力を断つとともに、回転板1を正転させる制御信号を出力する。従って、押込板逆転出力信号P3がOFFに切替わり、回転板正転出力信号P1がONに切替わり、押込板3は停止し、回転板1は正転を開始する。図2(a)矢印b4で示すように、回転板1は塵芥7aを押し上げて正転する。
その後、回転板1が矢印b4で示すとおりさらに正転し掻揚完了位置に移動すると、これを検出する回転板検出スイッチがONに切替わる(時点e2)。すなわち、回転板検出スイッチ信号S2はONに切替わる。制御装置は、時点t3と同様に、回転板検出スイッチ信号S2がONに切替わったことを契機に、回転板1を正転させる制御信号の出力を断つとともに、押込板3を正転させる制御信号を出力する。従って、回転板正転出力信号P1はOFFに切替わり、押込板正転出力信号P2はONに切替わり、回転板1は停止し、押込板3は正転を開始する。押込板3が正転を開始したため、押込板戻し完了検出スイッチ信号はOFFに切替わる。回転板検出スイッチ信号S2はONに切替わったため、特定条件信号S5はOFFに切替わる。これにより、制御は通常の積込サイクル制御に復帰し、回転板1が押し揚げた塵芥7を押込板3が塵芥収容箱2へ押し込む。
再び、特定条件信号S5がONになれば、時点e0―e2に相当する回避制御を繰り返す。
一方、図2(b)に示すように、押込板3が矢印b5で示すとおり押込完了位置まで揺動すれば、制御は時点t4に達し、制御サイクルを時点t0に戻して回転板1を正転させる制御信号を回転板1の駆動装置に出力する。
一方、図2(b)に示すように、押込板3が矢印b5で示すとおり押込完了位置まで揺動すれば、制御は時点t4に達し、制御サイクルを時点t0に戻して回転板1を正転させる制御信号を回転板1の駆動装置に出力する。
〔回避動作2〕
上記回避動作1においては、特定条件信号S5がONに切替わったことを契機に回避制御を開始したが、図4に示すように、特定条件信号S5がONである時間Tをカウントしておき、かかる時間Tが所定時間を超えたことを契機に、回避制御を開始することも有効である。
上記回避動作1においては、特定条件信号S5がONに切替わったことを契機に回避制御を開始したが、図4に示すように、特定条件信号S5がONである時間Tをカウントしておき、かかる時間Tが所定時間を超えたことを契機に、回避制御を開始することも有効である。
〔回避動作3〕
上記回避動作1,2においては、押込工程(t3−t4)中に特定条件信号S5に基づき回避動作に開始を制御したが、押込工程(t3−t4)中に特定の操作を検出したことを条件に回避制御を開始することも有効である。上記回避動作1又は2と併用してよい。特定の操作は単一の操作とすることが好ましく、単一の操作は、単一の操作ボタンの押下とすることが好ましい。操作の簡単のためである。また、その操作ボタンを上述の積込ボタンとすることも有効である。既存の操作ボタンを使用することにより、新たな操作ボタンの増設を回避することができる。
上記回避動作1,2においては、押込工程(t3−t4)中に特定条件信号S5に基づき回避動作に開始を制御したが、押込工程(t3−t4)中に特定の操作を検出したことを条件に回避制御を開始することも有効である。上記回避動作1又は2と併用してよい。特定の操作は単一の操作とすることが好ましく、単一の操作は、単一の操作ボタンの押下とすることが好ましい。操作の簡単のためである。また、その操作ボタンを上述の積込ボタンとすることも有効である。既存の操作ボタンを使用することにより、新たな操作ボタンの増設を回避することができる。
〔その他〕
以上の実施形態においては、回転板1の検出にON/OFF信号で知らせるスイッチ式センサを使用したが、これに代え、回転板1の回転角を検出し、その検出信号を制御装置に入力するロータリーエンコーダーを使用しても良い。
さらにこの場合に、制御装置は、押込工程中にロータリーエンコーダーの検出信号に基づき掻揚完了位置より所定の角度以上回転板1が逆転したことを条件として、回避制御を開始することとすることが有効である。
以上の実施形態においては、回転板1の検出にON/OFF信号で知らせるスイッチ式センサを使用したが、これに代え、回転板1の回転角を検出し、その検出信号を制御装置に入力するロータリーエンコーダーを使用しても良い。
さらにこの場合に、制御装置は、押込工程中にロータリーエンコーダーの検出信号に基づき掻揚完了位置より所定の角度以上回転板1が逆転したことを条件として、回避制御を開始することとすることが有効である。
また、上記回避動作をするか否か選択できる積込装置を構成することが好ましい。その場合、操作部に回避動作の有効・無効を切り替える操作スイッチを設け、使用者において使用中に簡単に切り替えられるようにすることが好ましい。
1 回転板
2 塵芥収容箱
3 押込板
4 入口
5 床部分
6 塵芥投入箱
7 塵芥
8 スロープ部
2 塵芥収容箱
3 押込板
4 入口
5 床部分
6 塵芥投入箱
7 塵芥
8 スロープ部
Claims (5)
- 運転席後方の塵芥収容箱の後側端部に配設された塵芥投入箱内に、前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱側に掻き揚げるように正転する回転板と、該回転板が掻き揚げた塵芥を前記塵芥収容箱へ押し込む押込板とが設けられ、
前記回転板及び前記押込板を駆動する駆動装置と、
前記駆動装置を制御する制御装置とを備えた塵芥収集車の積込装置であって、
前記制御装置は、前記回転板がその正転により掻揚完了位置に移動したことを契機に、前記回転板を停止させるとともに前記塵芥を前記塵芥収容箱に押し込む押込工程を前記押込板に実行させ、該押込工程中に前記回転板が逆転した特定の状況を認識したときは、前記押込工程を中断して前記押込板を後退させた後、前記回転板を前記掻揚完了位置まで正転させ、前記押込工程を再開させるように前記駆動装置を制御することを特徴とする塵芥収集車の積込装置。 - 前記掻揚完了位置以降の所定の角度範囲に前記回転板が存在することを検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するスイッチを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置。 - 前記掻揚完了位置以降の所定の角度範囲に前記回転板が存在することを検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するスイッチを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号が途絶えた状態が所定時間計測されたことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置。 - 前記制御装置は、前記押込工程中に、特定の操作を検出したことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置。
- 前記回転板の回転角を検出し、その検出信号を前記制御装置に入力するロータリーエンコーダーを備え、
前記制御装置は、前記押込工程中に、前記検出信号に基づき前記掻揚完了位置より所定の角度以上前記回転板が逆転したことを以って前記特定の状況と認識することを特徴とする請求項1に記載の塵芥収集車の積込装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007054051A JP2008214032A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | 塵芥収集車の積込装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007054051A JP2008214032A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | 塵芥収集車の積込装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008214032A true JP2008214032A (ja) | 2008-09-18 |
Family
ID=39834543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007054051A Pending JP2008214032A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | 塵芥収集車の積込装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008214032A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017052637A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 極東開発工業株式会社 | 塵芥収集車 |
JP2017052636A (ja) * | 2015-09-11 | 2017-03-16 | 極東開発工業株式会社 | 塵芥収集車 |
-
2007
- 2007-03-05 JP JP2007054051A patent/JP2008214032A/ja active Pending
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