JP2008213350A - 複合体及び複合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 表面にポリフェニレンスルフィド層を有する金属及びポリフェニレンスルフィドからなる複合体、及び射出成形機の金型内に、ポリフェニレンスルフィドオリゴマーの加熱硬化を行い表面にポリフェニレンスルフィド層を有する金属部品を装着した後、ポリフェニレンスルフィドを溶融状態で射出し、インサート成形を行う複合体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
得られた複合体を−25℃に1時間放置した後、150℃まで昇温し150℃で放置した後、さらに−25℃まで降温する工程を1サイクルとする耐低高温試験を100サイクル行い界面での破壊の有無により接着性の評価を行った。
直径1mm、長さ2mmのダイスを装着した高化式フローテスター(島津製作所製、商品名CFT−500)にて、測定温度315℃、荷重10kgの条件下で溶融粘度の測定を行った。
超高温ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算値として測定を行った。測定条件は以下の通りである。
溶媒:1−クロロナフタレン
試料濃度:0.2重量%
試料流量:1ml/分
カラム温度:210℃
カラム充填剤:ポリスチレンゲル
検出器:UV検出器(UV吸収波長:360nm)
合成例1
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、Na2S・2.9H2O621g及びN−メチル−2−ピロリドン16.7リットルを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に205℃まで昇温して、135gの水を留去した。この系を140℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン716gとN−メチル−2−ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて2時間重合させた後、30分かけて250℃に昇温し、さらに250℃にて3時間重合を行った。重合終了後、室温まで冷却し遠心分離機により固液分離を行った。
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、Na2S・2.9H2O6214g及びN−メチル−2−ピロリドン16.7リットルを仕込み、窒素気流下攪拌しながら徐々に205℃まで昇温して、1355gの水を留去した。この系を140℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン7160gとN−メチル−2−ピロリドン5000gを添加し、窒素気流下に系を封入した。この系を2時間かけて225℃に昇温し、225℃にて2時間重合させた後、30分かけて250℃に昇温し、さらに250℃にて3時間重合を行った。重合終了後、室温まで冷却し固形分を遠心分離機により単離した。該固形分を温水で繰り返し洗浄し100℃で一昼夜乾燥することによりPPS(以下、PPS(1)と記す。)を得た。得られたPPS(1)の溶融粘度は、280ポイズであった。
攪拌機を装備する50リットルオートクレーブに、N−メチル−2−ピロリドン11リットルと5水塩硫化ナトリウム7930gを仕込み、窒素気流下約2時間かけて撹拌しながら徐々に205℃まで昇温して、水を3230g留出させた。140℃まで冷却した後、p−ジクロロベンゼン6620gとN−メチル−2−ピロリドン4リットルを加えて、250℃に昇温し、250℃で3時間重合させて、スラリーを得た。次に、オートクレーブにn−デカン7000gを注入し、250℃に昇温し、5時間重合させた。重合終了後、室温まで冷却し固形分を遠心分離機により単離した。該固形分を温水で繰り返し洗浄し100℃で一昼夜乾燥することによりPPS(以下、PPS(3)と記す。)を得た。得られたPPS(3)の溶融粘度は、1600ポイズであった。
合成例2により得られたPPS(2)100重量部に対し、ガラス繊維(エヌエスジー・ヴェトロテックス(株)製、(商品名)RES03−TP91)20重量部配合し、310℃に加熱した二軸押出機(東芝機械製、(商品名)TEM−35−102B)に投入しスクリュー回転数200rpmにて溶融混練し、ダイより流出する溶融樹脂を冷却後裁断し、PPS組成物(以下、PPS(4)と記す。)ペレットとした。
合成例1により得られたPPSオリゴマーを5重量%の濃度で塩化メチレンに溶解しPPSオリゴマー−塩化メチレン溶液を得た。
合成例1により得られたPPSオリゴマーを3重量%の濃度でアセトンに溶解しPPSオリゴマー−アセトン溶液を得た。
合成例1により得られたPPSオリゴマーを8重量%の濃度でN−メチル−2−ピロリドンに溶解しPPSオリゴマー−N−メチル−2−ピロリドン溶液を得た。
PPS(2)ペレットの代わりに、合成例4により得られたPPS(4)ペレットを用いた以外は、実施例1と同様の方法により複合体を得、その評価を行った。
アルミニウム合金(A1100)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))を射出成形金型内に装着し、合成例2により得られたPPS(2)ペレットを、310℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)のホッパーに投入しインサート成形を行い複合体を得た。
アルミニウム製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))を射出成形金型内に装着し、合成例3により得られたPPS(3)ペレットを、310℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)のホッパーに投入しインサート成形を行い複合体を得た。
マグネシウム製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))を射出成形金型内に装着し、合成例3により得られたPPS(3)ペレットを、310℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)のホッパーに投入しインサート成形を行い複合体を得た。
アルミニウム合金(A1100)製試験片(35mm(長辺)×13mm(短辺)×2mm(厚さ))を射出成形金型内に装着し、合成例4により得られたPPS(4)ペレットを、310℃に加熱した射出成形機(住友重機械工業製、(商品名)SE75)のホッパーに投入しインサート成形を行い複合体の製造を試みたが、成形後金型から取り出す際に界面で破壊し、複合体を得ることは出来なかった。
Claims (6)
- 表面にポリフェニレンスルフィド層を有する金属及びポリフェニレンスルフィドからなることを特徴とする複合体。
- 金属がアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅、銅合金及びチタン合金からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の複合体。
- 射出成形機の金型内に、表面にポリフェニレンスルフィド層を有する金属部品を装着した後、ポリフェニレンスルフィドを溶融状態で射出し、インサート成形を行うことを特徴とする複合体の製造方法。
- 金属部品がアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、銅、銅合金及びチタン合金からなる群より選択される少なくとも1種からなる金属製であることを特徴とする請求項3に記載の複合体の製造方法。
- 請求項3又は4のいずれかに記載の複合体の製造方法において、
前記金属部品が、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー溶液を金属部品に塗工した後、加熱硬化を行い表面にポリフェニレンスルフィド層を有する金属部品としたことを特徴とする複合体の製造方法。 - ポリフェニレンスルフィドオリゴマー−塩化メチレン溶液、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー−N−メチル−2−ピロリドン溶液、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー−アセトン溶液、ポリフェニレンスルフィドオリゴマー−1−シクロヘキシル−2−ピロリドン溶液からなる群より選択される少なくとも1種以上のポリフェニレンスルフィドオリゴマー溶液であることを特徴とする請求項5に記載の複合体の製造方法。
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