JP2008212786A - 搬送体清浄システム - Google Patents
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Abstract
【課題】カート等の搬送体を容易かつ確実に除菌可能な搬送体清浄システムを提供する。
【解決手段】取っ手4を備えた搬送体2の搬送エリアに搬送体清浄ユニット50を設置し、この搬送体清浄ユニット50の装置本体51に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、その電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、搬送エリアに搬送された搬送体2に対し、電解水ミストを少なくとも搬送体2の取っ手4に向けて吹き出す吹出部とを設けた。
【選択図】図1
【解決手段】取っ手4を備えた搬送体2の搬送エリアに搬送体清浄ユニット50を設置し、この搬送体清浄ユニット50の装置本体51に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、その電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、搬送エリアに搬送された搬送体2に対し、電解水ミストを少なくとも搬送体2の取っ手4に向けて吹き出す吹出部とを設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、ショッピングカート等の搬送体を清浄化する技術に属し、特に、搬送体の取っ手等に付着した細菌、ウィルス、真菌等の空中浮遊微生物(以下、単に「ウィルス等」という)の除去が可能な搬送体清浄システムに関する。
従来より、スーパーマーケット等の店舗では、この店舗で使用するショッピングカートを手作業で清掃している。また、近年では、ショッピングカートを洗浄するための機器を荷室に収容したトラックが提案されており、このトラックを店舗に呼び出すことによってショッピングカートを洗浄可能にしている。
また、この種のカートを清掃する装置には、ショッピングセンタの入口に埋め込まれる清掃装置が提案されており、この清掃装置では、カートが通る清掃マットを無端状に形成して循環し、この循環の際に、清掃マットに付着したゴミや水分を除去してカートの車輪を清掃している(特許文献1参照)。
特表2001−524004号公報
また、この種のカートを清掃する装置には、ショッピングセンタの入口に埋め込まれる清掃装置が提案されており、この清掃装置では、カートが通る清掃マットを無端状に形成して循環し、この循環の際に、清掃マットに付着したゴミや水分を除去してカートの車輪を清掃している(特許文献1参照)。
ところで、ショッピングセンター等の店舗は、多数の人が出入りするため、空気中に浮遊するウィルス等が店舗内に侵入するおそれがある。
しかし、この種のウィルスがショッピングカートに付着した場合、従来の手作業で清掃する方法では、カートに付着したウィルスを確実に除去することは難しい。一方、上記トラックで洗浄する方法では、カートの移動等の作業が繁雑である。
しかし、この種のウィルスがショッピングカートに付着した場合、従来の手作業で清掃する方法では、カートに付着したウィルスを確実に除去することは難しい。一方、上記トラックで洗浄する方法では、カートの移動等の作業が繁雑である。
そこで、本発明の目的は、カート等の搬送体を容易かつ確実に除菌可能な搬送体清浄システムを提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、搬送体清浄システムにおいて、取っ手を備えた搬送体の搬送エリアに装置本体を設置し、この装置本体に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、前記電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、前記搬送エリアに搬送された搬送体に対し、前記電解水ミストを少なくとも取っ手に向けて吹き出す吹出部とを設けたことを特徴とする。
この発明によれば、取っ手を備えた搬送体の搬送エリアに装置本体を設置し、この装置本体に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、前記電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、前記搬送エリアに搬送された搬送体に対し、前記電解水ミストを少なくとも取っ手に向けて吹き出す吹出部とを設けたので、カート等の搬送体を容易かつ確実に除菌することができる。
この発明によれば、取っ手を備えた搬送体の搬送エリアに装置本体を設置し、この装置本体に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、前記電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、前記搬送エリアに搬送された搬送体に対し、前記電解水ミストを少なくとも取っ手に向けて吹き出す吹出部とを設けたので、カート等の搬送体を容易かつ確実に除菌することができる。
上記構成において、前記装置本体を、前記搬送体を通過可能なゲート型に構成し、当該ゲートを通過する前記搬送体に向けて前記電解水ミストを吹き出すことが好ましい。この構成によれば、搬送体の利用者が搬送体をゲート型の装置本体に通すように構成することによって清浄する行為を実感することができる。
また、上記構成において、前記装置本体は、前記ゲートを通過する搬送体の上部に位置する屋根部を備え、この屋根部の底面に、前記電解水ミストの吹出口を有することが好ましい。この構成によれば、搬送体が備える取っ手や椅子に確実に電解水ミストを吹き付けることができる。また、上記構成において、前記ゲートの入口から出口に向けて前記搬送体を搬送する自動搬送装置を設けるようにしてもよい。
また、上記構成において、前記装置本体は、前記搬送体が通る間隔を空けて前記搬送体の左右に立設する複数の支持部と、各支持部に支持されて支持部間を通る搬送体の略取っ手の左右に位置する複数列のレール部とを備え、各レール部に沿って前記電解水ミストの吹出口を設けることが好ましい。この構成によれば、装置本体のレール部間に搬送体を配置して除菌することができ、待機状態の搬送体を除菌することが可能である。
また、上記構成において、前記装置本体を、前記搬送体を利用する店舗のエントランス室に配置することが好ましい。また、上記構成において、前記搬送体を利用する店舗のエントランス室に連なる個室を設け、この個室に前記装置本体を設置すると共に、この個室を介して前記搬送体を前記店舗外から搬送可能に構成してもよい。
また、上記構成において、前記エントランス室を2重扉構造で形成し、このエントランス室の店内側扉の側に空間清浄ユニットを設置し、この空間清浄ユニットに、水を電気分解して生成された活性酸素種を含む電解水が供給される気液接触部材と、前記気液接触部材に前記エントランス室内の空気を送風して前記気液接触部材を通過した空気を上方へ送風する送風部とを設け、前記エントランス室内に店内の空気を取り入れて、前記エントランス室の天井と前記空気清浄ユニットとの間に送風して前記空気清浄ユニットの上方にエアカーテンを形成する送風ファンを設けることが好ましい。この構成によれば、人が通るエリアの空気を効率よく除菌することができる。また、上記構成において、上記レール部は前記搬送体の移動ガイドを兼用することが好ましい。
本発明は、取っ手を備えた搬送体の搬送エリアに装置本体を設置し、この装置本体に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、前記電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、前記搬送エリアに搬送された搬送体に対し、前記電解水ミストを少なくとも取っ手に向けて吹き出す吹出部とを設けたので、カート等の搬送体を容易かつ確実に除菌することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る搬送体清浄システム(カート清浄システム)を示す図である。この搬送体清浄システム1は、多数の人が出入りするスーパーマーケット等の店舗の出入口エリアに設置され、このエリアにてショッピングカート等の搬送体2や空気中のウィルスを効果的に除菌して快適空間を提供するシステムである。以下、この搬送体清浄システム1を、店舗の出入口に存在する2重扉構造のエントランス室(カート等の搬送エリア)100に配置した場合を例に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る搬送体清浄システム(カート清浄システム)を示す図である。この搬送体清浄システム1は、多数の人が出入りするスーパーマーケット等の店舗の出入口エリアに設置され、このエリアにてショッピングカート等の搬送体2や空気中のウィルスを効果的に除菌して快適空間を提供するシステムである。以下、この搬送体清浄システム1を、店舗の出入口に存在する2重扉構造のエントランス室(カート等の搬送エリア)100に配置した場合を例に説明する。
この搬送体清浄システム1は、エントランス室100の店内側扉101及び屋外側扉102との間のエリアに各々配置される空気清浄ユニット10、搬送体清浄ユニット50、及び、店内空気をエントランス室100内に取り入れる送風ファン(サーキュレータ)80とを備えている。
この送風ファン80は、店内側扉101の上方に取り付けられ、店内空気を室外側扉102側に向けて略水平に吹き出す。これによって、この送風ファン80が、空気清浄ユニット10の上方に略水平に延びるエアカーテンCA1を形成し、このエントランス室100内の天井側空気が人の通るエリアMA0内に侵入するのを抑制することができる。なお、図1に示すように、エントランス室100の屋外側扉102側の上方に、屋外の空気がエントランス室100内に入るのを遮断するエアカーテン形成用の送風ファン81を更に設けることによって、ウィルス、埃、花粉等の侵入をより抑制することが可能である。しかも、上述のエアカーテン形成によって店内とエントランス室100との熱的な遮断が保たれ、店内の空調された空気が店外へ漏れにくくなる。
この送風ファン80は、店内側扉101の上方に取り付けられ、店内空気を室外側扉102側に向けて略水平に吹き出す。これによって、この送風ファン80が、空気清浄ユニット10の上方に略水平に延びるエアカーテンCA1を形成し、このエントランス室100内の天井側空気が人の通るエリアMA0内に侵入するのを抑制することができる。なお、図1に示すように、エントランス室100の屋外側扉102側の上方に、屋外の空気がエントランス室100内に入るのを遮断するエアカーテン形成用の送風ファン81を更に設けることによって、ウィルス、埃、花粉等の侵入をより抑制することが可能である。しかも、上述のエアカーテン形成によって店内とエントランス室100との熱的な遮断が保たれ、店内の空調された空気が店外へ漏れにくくなる。
次に空気清浄ユニット10について説明する。図2は空気清浄ユニット10の外観を示す図であり、図3はその内部構成を示す概略図である。
この空気清浄ユニット10は、エントランス室100内の空気を除菌する装置であり、空気除菌機構を内蔵する箱形の装置本体11を備えている。この装置本体11の下部には、吸込口(不図示)が形成され、この装置本体11の上部に吹出口11Xが形成され、内蔵する送風ファンにより装置本体11の下部の吸込口から空気を吸い込んで吹出口11Xから吹き出す床置き式上方吹出タイプに構成されている。
この空気清浄ユニット10は、エントランス室100内の空気を除菌する装置であり、空気除菌機構を内蔵する箱形の装置本体11を備えている。この装置本体11の下部には、吸込口(不図示)が形成され、この装置本体11の上部に吹出口11Xが形成され、内蔵する送風ファンにより装置本体11の下部の吸込口から空気を吸い込んで吹出口11Xから吹き出す床置き式上方吹出タイプに構成されている。
このため、図1に示すように空気清浄ユニット10を配置した場合には、上方に吹き出した空気が、エアカーテンCA1の流れに沿って室外側扉102に向かって流れた後、下方に流れてエントランス室100の床近辺を流れ、これにより、エアカーテンCA1の下方空間、つまり、人が通るエリアMA0内を循環する空気循環経路αが形成される。
なお、図2において、符号11Aは脚片であり、符号11B及び11Cは前パネル及び天パネルであり、符号11Dは、空気清浄ユニット10操作用の操作部を露出可能に開閉する操作蓋であり、符号2Eは給水タンク12(図3参照)を取出自在に開閉する開閉蓋である。
なお、図2において、符号11Aは脚片であり、符号11B及び11Cは前パネル及び天パネルであり、符号11Dは、空気清浄ユニット10操作用の操作部を露出可能に開閉する操作蓋であり、符号2Eは給水タンク12(図3参照)を取出自在に開閉する開閉蓋である。
空気清浄ユニット10の装置本体11は、図3に示すように、水道水を蓄える給水タンク12と、この給水タンク12の下方に配置される貯留部13と、貯留部13に貯留された水を吸い出す循環ポンプ14と、循環ポンプ14に配管接続された電解部15と、電解部15に配管接続された気液接触部材16と、気液接触部材16から滴下した水を受ける水受皿17と、気液接触部材16に送風する送風ファン18とが配設され、これらによって空気除菌機構が構成されている。
給水タンク12の水(水道水)は、タンク12の給排水口に設けられたフロートバルブによって貯留部13の水面が所定水位になるように貯留部13に供給され、この貯留部13に貯留された水は循環ポンプ14を駆動することによって電解部15に供給される。
電解部15は、一方がカソード電極、他方がアノード電極となる対の電極(不図示)を収容する電解槽を有し、電極間に制御部(不図示)から供給される電圧が印加されることによって水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成して気液接触部材16に供給する。ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
電解部15は、一方がカソード電極、他方がアノード電極となる対の電極(不図示)を収容する電解槽を有し、電極間に制御部(不図示)から供給される電圧が印加されることによって水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成して気液接触部材16に供給する。ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ酸素と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。
例えば、電解部15の電極にベースがチタン(Ti)で皮膜層がイリジウム(Ir)、白金(Pt)から構成された電極板を適用し、アノード電極として外部電源から正電位が与えられることにより活性酸素種として次亜塩素酸を生成する。この次亜塩素酸は広義の活性酸素種に含まれるもので、強力な酸化作用や漂白作用を有するものである。
詳述すると、電極により水道水に通電すると、カソード電極では、
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
の反応が起こり、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応が起こると同時に、
水に含まれる塩化物イオン(Cl-:水道水に予め添加されているもの)が、
2Cl-→Cl2+2e-
のように反応し、塩素(Cl2)が発生する。さらにこの塩素は水と反応し、
Cl2+H2O→HClO+HCl
次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
の反応が起こり、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応が起こると同時に、
水に含まれる塩化物イオン(Cl-:水道水に予め添加されているもの)が、
2Cl-→Cl2+2e-
のように反応し、塩素(Cl2)が発生する。さらにこの塩素は水と反応し、
Cl2+H2O→HClO+HCl
次亜塩素酸(HClO)と塩化水素(HCl)が発生する。
気液接触部材16は、気液接触部材16の上部に渡って延在して複数の散水孔が形成されたトレー部材からなる散水ボックス20を有し、この散水ボックス20により電解水が各散水孔を通って気液接触部材16の上部全体に滴下される。気液接触部材16は、波板状のフィルタ部材と平板状のフィルタ部材とを積層して多数の開口(通風口)を形成したエレメント部とフレーム部とを備える。従って、エレメント部全体に電解水を湿潤させた状態で、送風ファン18からの空気を通過させる際の気体接触面積を広く確保でき、目詰まりしにくい構造になっている。
水受皿17は、気液接触部材16から滴下される水を受けて貯留部13に戻すものである。この水受皿17と貯留部13との間にはフィルタ部材22が配設され、このフィルタ部材22は、貯留部13に流れ込む水に混入する固形物(例えばスケール)を捕集し、気液接触部材16の目詰まりを未然に防止するものである。
このようにして、この空気清浄ユニット10は、電解部15で生成した電解水を気液接触部材16に供給して電解水を湿潤した状態に保持し、この気液接触部材16に、送風ファン18により室内空気を供給して気液接触させる。
このようにして、この空気清浄ユニット10は、電解部15で生成した電解水を気液接触部材16に供給して電解水を湿潤した状態に保持し、この気液接触部材16に、送風ファン18により室内空気を供給して気液接触させる。
この場合、電解水、つまり、次亜塩素酸等の活性酸素種が溶解した水溶液は、ウィルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮するので、室内空気中に浮遊するウィルス等が不活化されると共に、当該空気に含まれる臭気物質が次亜塩素酸と反応して分解され、或いはイオン化して溶解する。従って、空気の除菌及び脱臭がなされ、清浄化された空気が室内に供給される。
この活性酸素種によるウィルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウィルスの例を挙げる。上述した活性酸素種は、インフルエンザの感染に必須とされるインフルエンザウィルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウィルスと、インフルエンザウィルスが感染するのに必要な受容体(レセプタ)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウィルスは、気液接触部材16において活性酸素種を含む電解水に接触することにより、いわば感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
この活性酸素種によるウィルス等の不活化の作用機序として、インフルエンザウィルスの例を挙げる。上述した活性酸素種は、インフルエンザの感染に必須とされるインフルエンザウィルスの表面蛋白(スパイク)を破壊、消失(除去)する作用を有する。この表面蛋白が破壊された場合、インフルエンザウィルスと、インフルエンザウィルスが感染するのに必要な受容体(レセプタ)とが結合しなくなり、感染が阻止される。このため、空気中に浮遊するインフルエンザウィルスは、気液接触部材16において活性酸素種を含む電解水に接触することにより、いわば感染力を失うこととなり、感染が阻止される。
次に、搬送体清浄ユニット50について説明する。この搬送体清浄ユニット50は、上記空気清浄ユニット10と同様に活性酸素種を含む電解水を用いて除菌する装置であり、特に店舗で使用される搬送体2の除菌に適した構成を有する装置である。なお、本実施形態では、搬送体2として、図1に示すように、買い物かごや商品を置くためのかご部3と取っ手4を備えたショッピングカート2Aと、幼児を載せる椅子5と取っ手4を備えたベビー用カート2Bとを想定している。
図4は搬送体清浄ユニット50の外観を示す図である。この搬送体清浄ユニット50は、電解水ミスト生成機構を内蔵する装置本体51を備え、この装置本体51は、左右一対の支持部52、52と、これら支持部52、52の上部間に架け渡される屋根部53とを備えたゲート型(門型)に構成されており、これらが囲む開口54が搬送体2を通過可能な大きさに形成されている。
図5はこの搬送体清浄ユニット50の内部構成の一例を示す図である。
本実施形態では、装置本体51の支持部52内に電解水ミストMを生成する機構を内蔵すると共に支持部52内側に吸込口52A(図4参照)を形成しており、また、装置本体51の屋根部53内に、電解水ミストMを搬送体2に向けて吹き出す吹出通路55及び吹出口(吹出部)56を形成している。
図5はこの搬送体清浄ユニット50の内部構成の一例を示す図である。
本実施形態では、装置本体51の支持部52内に電解水ミストMを生成する機構を内蔵すると共に支持部52内側に吸込口52A(図4参照)を形成しており、また、装置本体51の屋根部53内に、電解水ミストMを搬送体2に向けて吹き出す吹出通路55及び吹出口(吹出部)56を形成している。
詳述すると、支持部52内には、水道水を蓄える給水タンク62と、この給水タンク62の下方に配置される貯留部63と、貯留部63に貯留された水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部65と、貯留部63の下部に配置されて電解水ミストMを生成するミスト生成部66と、電解水ミストMの通路を形成するミスト通路ケース67と、ミスト通路ケース67内の電解水ミストMを屋根部53に送風する送風ファン68とが配設されている。
給水タンク62内の水は、給排水口に設けられたフロートバルブによって貯留部63の水面が所定水位になるように貯留部63に供給される。
電解部65は、一方がカソード電極、他方がアノード電極となる対の電極65A、65Bを有し、各電極65A、65B間に制御部(不図示)から供給される電圧が印加されることによって貯留部63内の水(水道水)を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する。これによって、貯留部63内には電解水が貯留されることとなる。
ミスト生成部66は、超音波振動子66Aとこの超音波振動子66Aを加振させる加振部(不図示)とを有し、加振部により超音波振動子66Aを加振させることによって電解水をミスト状にして電解水ミストを水面から上方へ送り出す。
電解部65は、一方がカソード電極、他方がアノード電極となる対の電極65A、65Bを有し、各電極65A、65B間に制御部(不図示)から供給される電圧が印加されることによって貯留部63内の水(水道水)を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する。これによって、貯留部63内には電解水が貯留されることとなる。
ミスト生成部66は、超音波振動子66Aとこの超音波振動子66Aを加振させる加振部(不図示)とを有し、加振部により超音波振動子66Aを加振させることによって電解水をミスト状にして電解水ミストを水面から上方へ送り出す。
ミスト通路ケース67は、ミスト生成部66近傍から略上方に向けて延びる筒状箱形状に形成され、より具体的には、入口67Aが、ミスト生成部66の超音波振動子66Aの周囲を囲むように貯留部63内の水に侵入し、その入口67Aから略上方へ延びた後に側方へ向けて屈曲し、この屈曲端に上方へ延びる大容量の送風室67Bが一体に形成されている。
このため、ミスト生成部66が生成した電解水ミストMを全てミスト通路ケース67内に送り出すことができ、また、ミスト通路ケース67外の空間に電解水ミストMが侵入してしまうのを確実に防止することができる。すなわち、このミスト通路ケース67は、電解水ミストMが電解部65等の電気部品へ付着することを防止するミスト散乱防止部材も兼ねている。
このため、ミスト生成部66が生成した電解水ミストMを全てミスト通路ケース67内に送り出すことができ、また、ミスト通路ケース67外の空間に電解水ミストMが侵入してしまうのを確実に防止することができる。すなわち、このミスト通路ケース67は、電解水ミストMが電解部65等の電気部品へ付着することを防止するミスト散乱防止部材も兼ねている。
このミスト通路ケース67の送風室67Bには、底部に送風ファン68の送風口68Aが挿入される開口67B1が形成され、この送風口68Aの上方に、送風口68Aを覆う断面谷型の露受け部67Cが設けられ、送風室37Bの上部に開口67B2が形成されている。
このため、露受け部67Cは、送風室67B内で水滴化した水分を受けて送風ファン68内に侵入するのを防止する水分防止部材として機能すると共に、送風ファン68の送風を左右に分岐させてこの送風室67B内に満たされた電解水ミストMを効率よく上部開口67B2から吹き出させる風向き調整部材として機能する。また、上部開口67B2は、ダクト69を介して屋根部53内の吸気口57に連設され、これによって、電解水ミストMが屋根部53に供給される。
このため、露受け部67Cは、送風室67B内で水滴化した水分を受けて送風ファン68内に侵入するのを防止する水分防止部材として機能すると共に、送風ファン68の送風を左右に分岐させてこの送風室67B内に満たされた電解水ミストMを効率よく上部開口67B2から吹き出させる風向き調整部材として機能する。また、上部開口67B2は、ダクト69を介して屋根部53内の吸気口57に連設され、これによって、電解水ミストMが屋根部53に供給される。
屋根部53は、この屋根部53の底部に開口する吹出口56と、屋根部53の吸気口57から吹出口56に向かう吹出通路55を形成する通路壁体70とを備えており、この通路壁体70によってミスト通路ケース67から供給される電解水ミストMを吹出口56から吹き出す。通路壁体70は、屋根部53内の空間を仕切り、この通路壁体70の外側空間に電解水ミストMが侵入するのを防止する機能も兼ねており、この通路壁体70の外側空間に図示せぬ操作パネルや制御部などの電気部品を配置することができる。
このようにして、この搬送体清浄ユニット50では、屋根部53の底部に形成された吹出口56から電解水ミストMを吹き出し可能に構成される。上述したように、この電解水ミストMは活性酸素種を含むため、ウィルス等の不活化、殺菌、有機化合物の分解等、種々の空気清浄効果を発揮する。
本構成では、図1及び図4に示すように、搬送体清浄ユニット50の開口54に搬送体2を搬送させるので、搬送体2の上部に設けられる取っ手4、かご部3及び椅子5に向けて電解水ミストMを吹き付けることができる。これにより、様々な人が触れる取っ手4や椅子5に付着したウィルスを確実に除菌することができる。また、電解水ミストMを吹き付けた場合、この電解水ミストMの水分量は少ないため、搬送体2がすぐに乾燥し、特別な乾燥作業が不要であるといった効果も奏する。
本構成では、図1及び図4に示すように、搬送体清浄ユニット50の開口54に搬送体2を搬送させるので、搬送体2の上部に設けられる取っ手4、かご部3及び椅子5に向けて電解水ミストMを吹き付けることができる。これにより、様々な人が触れる取っ手4や椅子5に付着したウィルスを確実に除菌することができる。また、電解水ミストMを吹き付けた場合、この電解水ミストMの水分量は少ないため、搬送体2がすぐに乾燥し、特別な乾燥作業が不要であるといった効果も奏する。
また、図5に示すように、ミスト通路ケース67内に室内空気が送風された場合に、その室内空気に含まれるウィルス(図に符号Vで示す)についても除菌することができ、エントランス室100の空気清浄が可能である。
なお、搬送体2を搬送体清浄ユニット50の開口54に通過させる方法は、人が行っても良いが、図1に示すように、搬送体清浄ユニット50の下方に自動搬送装置90を配設し、この自動搬送装置90によって上記開口54の入口から出口に向けて搬送体2を自動搬送させるようにしてもよい。
なお、搬送体2を搬送体清浄ユニット50の開口54に通過させる方法は、人が行っても良いが、図1に示すように、搬送体清浄ユニット50の下方に自動搬送装置90を配設し、この自動搬送装置90によって上記開口54の入口から出口に向けて搬送体2を自動搬送させるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、搬送体清浄ユニット50が活性酸素種を含む電解水ミストMを、搬送体2の取っ手4に向けて吹き出すので、搬送体2を容易かつ確実に除菌することができ、特に人が触れる取っ手4や椅子5に付着したウィルスを確実に除菌することができる。
また、この搬送体清浄ユニット50を搬送体2を通過可能なゲート型に構成すると共に、このゲートを通過する搬送体2に向けて上方から電解水ミストMを吹き出すので、搬送体2の取っ手4や椅子5に確実に電解水ミストMを吹き付けることができる。このように、本構成では、店舗の利用者が搬送体2を搬送体清浄ユニット50に通すので、清浄する行為を実感することができる。
また、本構成では、自動搬送装置90を設けることによって搬送体2の除菌をより容易に行うことが可能である。
また、この搬送体清浄ユニット50を搬送体2を通過可能なゲート型に構成すると共に、このゲートを通過する搬送体2に向けて上方から電解水ミストMを吹き出すので、搬送体2の取っ手4や椅子5に確実に電解水ミストMを吹き付けることができる。このように、本構成では、店舗の利用者が搬送体2を搬送体清浄ユニット50に通すので、清浄する行為を実感することができる。
また、本構成では、自動搬送装置90を設けることによって搬送体2の除菌をより容易に行うことが可能である。
さらに、本構成では、搬送体清浄ユニット50を店舗のエントランス室100(搬送エリア)に配置したので、搬送体2を受け取った利用者はすぐに搬送体2の除菌を行って搬送体2を利用することができる。しかも、本構成では、エントランス室100内に空気清浄ユニット10を配置してエントランス室100内の空気を除菌するので、屋外側扉102が空いた際に屋外から侵入したウィルス等を迅速に除菌することができ、また、店舗利用者に清浄空気が満たされた快適空間を提供することができる。
さらに、本構成では、この空気清浄ユニット10を店内扉101側に設置すると共に、エントランス室100内に店内空気を取り入れて天井と空気清浄ユニット10との間に送風する送風ファン80を設けたので、人が通るエリアMA0内の空気だけを効率よく除菌することができる。このため、例えば、空気清浄ユニット10や搬送体清浄ユニット50の最大除菌能力を抑えることができ、過剰な設備投資を避けることが可能である。
さらに、本構成では、この空気清浄ユニット10を店内扉101側に設置すると共に、エントランス室100内に店内空気を取り入れて天井と空気清浄ユニット10との間に送風する送風ファン80を設けたので、人が通るエリアMA0内の空気だけを効率よく除菌することができる。このため、例えば、空気清浄ユニット10や搬送体清浄ユニット50の最大除菌能力を抑えることができ、過剰な設備投資を避けることが可能である。
図6(A)及び図6(B)は空気清浄ユニット10及び搬送体清浄ユニット50の配置例を示す図である。図6(A)では、店内側扉101の左右に空気清浄ユニット10を配置して比較的広いエントランス室100内の空気清浄を行い、搬送体清浄ユニット50を、搬送体2の待機エリア2ARと反対側に設置している。この場合、エントランス室100に入る人の移動経路を矢印で示すように、搬送体2(カート)を持つ→搬送体清浄ユニット50で清浄化する→搬送体2を受け取って店内に入る、といった一連の作業を円滑に行うことができる。なお、図中、符号7は買い物かごである。
また、図6(B)は、エントランス室100の左右に屋外側扉102がそれぞれ存在する場合を示している。この場合、左右の屋外側扉102の間に、搬送体2の待機エリア2ARを設置し、店内側扉101の左右いずれか一方側に搬送体清浄ユニット50を設置し、エントランス室100側から搬送体2を搬送体清浄ユニット50に通し、店内側から搬送体2を受け取るように構成している。
この構成によれば、エントランス室100に入る人の移動経路を矢印で示すように、搬送体2(カート)を持つ→搬送体清浄ユニット50で清浄化する→店内に入って搬送体2を受け取る、といった一連の作業を円滑に行うことができ、しかも、店内側から搬送体2を受け取るので、エントランス室100に搬送体2を受け取るスペースを設ける必要がなく、エントランス室100を広く使用することができる。
この構成によれば、エントランス室100に入る人の移動経路を矢印で示すように、搬送体2(カート)を持つ→搬送体清浄ユニット50で清浄化する→店内に入って搬送体2を受け取る、といった一連の作業を円滑に行うことができ、しかも、店内側から搬送体2を受け取るので、エントランス室100に搬送体2を受け取るスペースを設ける必要がなく、エントランス室100を広く使用することができる。
<第2実施形態>
図7は第2実施形態に係る搬送体清浄システム1の搬送体清浄ユニット50を示す図である。第2実施形態では搬送体清浄ユニット50が、第1実施形態の搬送体清浄システム1と異なる。以下、上記第1実施形態と略同一のものは同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
この搬送体清浄ユニット50の装置本体51は、搬送体2が通る間隔を空けて左右に立設する複数(本例では前後左右の4本)の支持部152、152、152、152と、各支持部152に支持されて支持部152間を通る搬送体2の取っ手4の左右に位置する複数列(本例では左右一対)のレール部160とを備えている。このレール部160は、搬送体2の移動ガイドとなっている。
図7は第2実施形態に係る搬送体清浄システム1の搬送体清浄ユニット50を示す図である。第2実施形態では搬送体清浄ユニット50が、第1実施形態の搬送体清浄システム1と異なる。以下、上記第1実施形態と略同一のものは同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
この搬送体清浄ユニット50の装置本体51は、搬送体2が通る間隔を空けて左右に立設する複数(本例では前後左右の4本)の支持部152、152、152、152と、各支持部152に支持されて支持部152間を通る搬送体2の取っ手4の左右に位置する複数列(本例では左右一対)のレール部160とを備えている。このレール部160は、搬送体2の移動ガイドとなっている。
支持部152のいずれか(本例では支持部152A)には、電解水ミストMを生成する機構(給水タンク62、貯留部63、電解部65、ミスト生成部66、ミスト通路ケース67、送風ファン68等)が内蔵され、各レール部160に沿って電解水ミストMの吹出口(吹出部)161、161(図7では一方のみ図示)が形成される。
この構成では、支持部152A内で生成された電解水ミストMがこの支持部152Aにつながるレール部160内に供給されると共に、床下等を介して他方の支持部152を通って他方のレール部160内に供給されて、各吹出口161、161から吹き出す。
この吹出口161、161は搬送体2の両側から取っ手4に向かって電解水ミストMを吹き出し、これによって、レール部160間に配置された一又は複数の搬送体2の取っ手4を中心に除菌することができる。
この構成では、支持部152A内で生成された電解水ミストMがこの支持部152Aにつながるレール部160内に供給されると共に、床下等を介して他方の支持部152を通って他方のレール部160内に供給されて、各吹出口161、161から吹き出す。
この吹出口161、161は搬送体2の両側から取っ手4に向かって電解水ミストMを吹き出し、これによって、レール部160間に配置された一又は複数の搬送体2の取っ手4を中心に除菌することができる。
この構成によれば、この搬送体清浄ユニット50を、搬送体2の待機エリア2ARに設置することで、待機状態の搬送体2を除菌することができる。また、レール部160が搬送体2の移動ガイドと電解水ミストMの吹出部とを兼用するので、構成部品の低減、全体形状の簡素化、及び、デザインの自由度向上が可能である。
図8(A)及び図8(B)は第2実施形態の搬送体清浄システム1のユニット配置例を示す図である。図8(A)に示す例では、この搬送体清浄ユニット50を、エントランス室100に割り当てた搬送体2の待機エリア2ARに設置した場合を示している。この構成によれば、エントランス室100に入った人の移動経路を矢印で示すように、待機エリア2ARから搬送体2を受け取った時点でその搬送体2は除菌済みであり、利用者は今まで通りの手順で搬送体2を受け取って店内に入ることが可能になる。なお、図8(A)の例では、搬送体清浄ユニット50のうち、左右に搬送体2が配置されるレール部160には、両側に吹出口161が形成されるものとする。
図8(A)及び図8(B)は第2実施形態の搬送体清浄システム1のユニット配置例を示す図である。図8(A)に示す例では、この搬送体清浄ユニット50を、エントランス室100に割り当てた搬送体2の待機エリア2ARに設置した場合を示している。この構成によれば、エントランス室100に入った人の移動経路を矢印で示すように、待機エリア2ARから搬送体2を受け取った時点でその搬送体2は除菌済みであり、利用者は今まで通りの手順で搬送体2を受け取って店内に入ることが可能になる。なお、図8(A)の例では、搬送体清浄ユニット50のうち、左右に搬送体2が配置されるレール部160には、両側に吹出口161が形成されるものとする。
また、図8(B)に示す例では、エントランス室100の店内側扉101の左右いずれか一方側を搬送体2の待機エリア2ARとし、この待機エリア2ARに搬送体清浄ユニット50を設置し、かつ、エントランス室100側から搬送体2を搬送体清浄ユニット50内に返却し、店内側から搬送体2を受け取るように構成している。この構成によれば、搬送体2の先入れ後出しが可能になる。また、店舗の利用者は、エントランス室100を通って店内に入った後に除菌済みの搬送体2を受け取ることとなり、エントランス室100を通る人の経路が直線的になり、エントランス室100での混雑を効果的に避けることが可能になる。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、エントランス室に連なる個室110を設け、この個室110の屋外側扉102Aを介して搬送体2を屋外から搬送可能に構成すると共に、この個室110内に、上述したような電解水ミストで搬送体2を除菌する搬送体清浄ユニット50(図示略)を設置するようにしてもよい。
この図9に示す例では、エントランス室100内の搬送体2の待機エリア2ARとは別に、個室110内に、搬送体2を置く第1待機エリア2AR1と第2待機エリア2AR2とを設けて各エリア2AR1、2AR2を壁で仕切ると共に、各エリア2AR1、2AR2に搬送体清浄ユニット50(図示略)を設置している。
この図9に示す例では、エントランス室100内の搬送体2の待機エリア2ARとは別に、個室110内に、搬送体2を置く第1待機エリア2AR1と第2待機エリア2AR2とを設けて各エリア2AR1、2AR2を壁で仕切ると共に、各エリア2AR1、2AR2に搬送体清浄ユニット50(図示略)を設置している。
この場合、図9に矢印で示すように、店舗の店員が屋外から使用済みの搬送体2や買い物かご7を個室110の第2待機エリア2AR2に配置し、ここで搬送体2を確実に除菌する。そして、第1待機エリア2AR1内の搬送体2が少ない場合に、第2待機エリア2AR2内の搬送体2を第1待機エリア2AR1内に移動し、店員は、エントランス室100内の搬送体2の数に応じて、第1待機エリア2AR1内の搬送体2をエントランス室100内に補充すればよい。
この構成によれば、エントランス室100とは別の個室(清浄室に相当)110内で搬送体2の除菌を行うので、より確実な清浄効果を得ることができ、かつ、屋外からの搬送体2の回収作業と除菌作業を兼用することができる。また、この個室110内の様子を外部から視認可能等にすることにより、店舗利用者に清浄作業を行っていることをアピールすることが可能である。
この構成によれば、エントランス室100とは別の個室(清浄室に相当)110内で搬送体2の除菌を行うので、より確実な清浄効果を得ることができ、かつ、屋外からの搬送体2の回収作業と除菌作業を兼用することができる。また、この個室110内の様子を外部から視認可能等にすることにより、店舗利用者に清浄作業を行っていることをアピールすることが可能である。
また、上述の各実施形態において、搬送体清浄ユニット50の吸込口52A及び吹出口56、161の位置は上記位置に限定されず、搬送体2の取っ手4に向けて電解水ミストを吹き出し可能な範囲で変更してもよい。
また、活性酸素種としてオゾン(O3)や過酸化水素(H2O2)を発生させる構成としても良い。この場合、電極として白金タンタル電極を用いると、イオン種が希薄な水から、電気分解により高効率に安定して活性酸素種を生成できる。
このとき、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応と同時に、
3H2O→O3+6H++6e-
2H2O→O3+4H++4e-
の反応が起こりオゾン(O3)が生成される。またカソード電極では、
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
O2 -+e-+2H+→H2O2
のように、電極反応により生成したO2 -と溶液中のH+とが結合して、過酸化水素(H2O2)が生成される。
このとき、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応と同時に、
3H2O→O3+6H++6e-
2H2O→O3+4H++4e-
の反応が起こりオゾン(O3)が生成される。またカソード電極では、
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
O2 -+e-+2H+→H2O2
のように、電極反応により生成したO2 -と溶液中のH+とが結合して、過酸化水素(H2O2)が生成される。
この構成では、電極に通電することにより、殺菌力の大きいオゾン(O3)や過酸化水素(H2O2)が発生し、これらオゾン(O3)や過酸化水素(H2O2)を含んだ電解水を作ることができる。この電解水中におけるオゾンもしくは過酸化水素の濃度を、対象ウィルス等を不活化させる濃度に調整し、この濃度の電解水が供給された気液接触部材16に空気を通過させることにより、空気中に浮遊する対象ウィルス等を不活化することができる。また、臭気も気液接触部材16を通過する際に、電解水中のオゾンまたは過酸化水素と反応し、イオン化して溶解することで、空気中から除去され、脱臭される。
水道水を電気分解することにより、電極上(カソード)にスケールが堆積した場合、電気伝導性が低下し、継続的な電気分解が困難となる。
この場合、電極の極性を反転(電極のプラスとマイナスを切り替える)させることが効果的である。カソード電極をアノード電極として電気分解することで、カソード電極上に堆積したスケールを取り除くことができる。この極性反転制御では、例えばタイマを利用して定期的に反転させてもよいし、運転起動の度に反転させる等、不定期的に反転させてもよい。また、電解抵抗の上昇(電解電流の低下、あるいは電解電圧の上昇)を検出し、この結果に基づいて、極性を反転させてもよい。
この場合、電極の極性を反転(電極のプラスとマイナスを切り替える)させることが効果的である。カソード電極をアノード電極として電気分解することで、カソード電極上に堆積したスケールを取り除くことができる。この極性反転制御では、例えばタイマを利用して定期的に反転させてもよいし、運転起動の度に反転させる等、不定期的に反転させてもよい。また、電解抵抗の上昇(電解電流の低下、あるいは電解電圧の上昇)を検出し、この結果に基づいて、極性を反転させてもよい。
また、上記実施形態では、空気清浄ユニット10及び搬送体清浄ユニット50がそれぞれ給水タンク12、62及び電解部15、65等を備える構成を説明したが、これに限らず、各ユニット10、50で共通使用する給水タンク及び電解部等を設けてもよい。
また、上記実施形態では、出し入れ自在な給水タンク12、62による給水方式とする場合を説明したが、これに限らず、この給水タンク12、62の代わりに、例えば水道管を接続して、市水を直接導く水配管給水方式としてもよいことは云うまでもない。
また、上記実施形態では、出し入れ自在な給水タンク12、62による給水方式とする場合を説明したが、これに限らず、この給水タンク12、62の代わりに、例えば水道管を接続して、市水を直接導く水配管給水方式としてもよいことは云うまでもない。
1 搬送体清浄システム
2 搬送体
2A ショッピングカート
2B ベビー用カート
3 かご部
4 取っ手
5 椅子
10 空気清浄ユニット
11 空気清浄ユニットの装置本体
11X、52A、56、161 吹出口(吹出部、送風部)
12、62 給水タンク
13、63 貯留部
14 循環ポンプ
15、65 電解部
16 気液接触部材
17 水受皿
18、68、80、81 送風ファン
50 搬送体清浄ユニット
51 搬送体清浄ユニットの装置本体
52、152、152A 支持部
53 屋根部
66 ミスト生成部
66A 超音波振動子
67 ミスト通路ケース
90 自動搬送装置
100 エントランス室
101 店内側扉
102、102A 屋外側扉
110 個室
160 レール部
2 搬送体
2A ショッピングカート
2B ベビー用カート
3 かご部
4 取っ手
5 椅子
10 空気清浄ユニット
11 空気清浄ユニットの装置本体
11X、52A、56、161 吹出口(吹出部、送風部)
12、62 給水タンク
13、63 貯留部
14 循環ポンプ
15、65 電解部
16 気液接触部材
17 水受皿
18、68、80、81 送風ファン
50 搬送体清浄ユニット
51 搬送体清浄ユニットの装置本体
52、152、152A 支持部
53 屋根部
66 ミスト生成部
66A 超音波振動子
67 ミスト通路ケース
90 自動搬送装置
100 エントランス室
101 店内側扉
102、102A 屋外側扉
110 個室
160 レール部
Claims (9)
- 取っ手を備えた搬送体の搬送エリアに装置本体を設置し、
この装置本体に、水を電気分解して活性酸素種を含む電解水を生成する電解部と、前記電解水をミスト状にして電解水ミストを生成するミスト生成部と、前記搬送エリアに搬送された搬送体に対し、前記電解水ミストを少なくとも取っ手に向けて吹き出す吹出部とを設けたことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項1に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記装置本体を、前記搬送体を通過可能なゲート型に構成し、当該ゲートを通過する前記搬送体に向けて前記電解水ミストを吹き出すことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項2に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記装置本体は、前記ゲートを通過する搬送体の上部に位置する屋根部を備え、この屋根部の底面に、前記電解水ミストの吹出口を有することを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項2又は3に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記ゲートの入口から出口に向けて前記搬送体を搬送する自動搬送装置を設けたことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項1に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記装置本体は、前記搬送体が通る間隔を空けて前記搬送体の左右に立設する複数の支持部と、各支持部に支持されて支持部間を通る搬送体の略取っ手の左右に位置する複数列のレール部とを備え、各レール部に沿って前記電解水ミストの吹出口を設けたことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記装置本体を、前記搬送体を利用する店舗のエントランス室に配置したことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記搬送体を利用する店舗のエントランス室に連なる個室を設け、この個室に前記装置本体を設置すると共に、この個室を介して前記搬送体を前記店舗外から搬送可能に構成したことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項6又は7に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記エントランス室を2重扉構造で形成し、このエントランス室の店内側扉の側に空間清浄ユニットを設置し、
この空間清浄ユニットに、水を電気分解して生成された活性酸素種を含む電解水が供給される気液接触部材と、前記気液接触部材に前記エントランス室内の空気を送風して前記気液接触部材を通過した空気を上方へ送風する送風部とを設け、
前記エントランス室内に店内の空気を取り入れて、前記エントランス室の天井と前記空気清浄ユニットとの間に送風して前記空気清浄ユニットの上方にエアカーテンを形成する送風ファンを設けたことを特徴とする搬送体清浄システム。 - 請求項5に記載の搬送体清浄システムにおいて、
前記レール部は、前記搬送体の移動ガイドを兼用していることを特徴とする搬送体清浄システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007051099A JP2008212786A (ja) | 2007-03-01 | 2007-03-01 | 搬送体清浄システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007051099A JP2008212786A (ja) | 2007-03-01 | 2007-03-01 | 搬送体清浄システム |
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JP2007051099A Pending JP2008212786A (ja) | 2007-03-01 | 2007-03-01 | 搬送体清浄システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008212786A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012086167A (ja) * | 2010-10-20 | 2012-05-10 | Toshiba Corp | 過酸化水素水の生成装置および除菌システム |
JP2012090671A (ja) * | 2010-10-25 | 2012-05-17 | Daikin Industries Ltd | 空気浄化装置 |
WO2015129071A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | シャープ株式会社 | 機能水生成装置 |
WO2021062469A1 (en) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | Glenn Campbell | A sanitising system |
-
2007
- 2007-03-01 JP JP2007051099A patent/JP2008212786A/ja active Pending
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