JP2008212400A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】 縫針を左針落ち位置と右針落ち位置とに針振りさせながら縫製する場合に、確実に目飛びを防止できるようにすること。
【解決手段】 上軸プーリ42aとこれにスプライン結合された上軸用カム体47とが上軸23に外装され、上軸23を挿通した伝達ピン46が上軸用カム体47に形成された傾斜状のカム溝49に係合している。位相変更モータ55に固着した作動レバー56の先端部に固着した係合ピン54が上軸用カム体47の環状溝53に係合している。縫針が右針落ち位置NRのときであって右側出会いタイミングに際して、位相変更モータ55の駆動で作動レバー56が左方へ揺動して上軸用カム体47が左方に移動するので、ベルト伝動機構43を介して、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相が遅くなり、右側出会いタイミングが遅れ側へ調整される。
【選択図】 図3
【解決手段】 上軸プーリ42aとこれにスプライン結合された上軸用カム体47とが上軸23に外装され、上軸23を挿通した伝達ピン46が上軸用カム体47に形成された傾斜状のカム溝49に係合している。位相変更モータ55に固着した作動レバー56の先端部に固着した係合ピン54が上軸用カム体47の環状溝53に係合している。縫針が右針落ち位置NRのときであって右側出会いタイミングに際して、位相変更モータ55の駆動で作動レバー56が左方へ揺動して上軸用カム体47が左方に移動するので、ベルト伝動機構43を介して、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相が遅くなり、右側出会いタイミングが遅れ側へ調整される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、針棒を左針落ち位置と右針落ち位置とに針振りさせる針振り機構を有するミシンに関するものである。
従来、ジグザグ縫いが可能な本縫いミシンには、上糸が挿通可能な目孔を有する縫針を下端部に装着した針棒と、この針棒を上下動させる針棒上下動機構と、縫針の目孔に形成される上糸のループを捕捉する回転釜等が設けられ、回転釜として水平釜を採用したものが広く実用に供されている。この水平釜においては、外釜が針棒の上下動と同期して鉛直軸心回りに回転し、その外釜の外周部に有する剣先が縫針の目孔付近に形成される上糸のループを捕捉し、縫目が形成されるようになっている。
ところで、針棒を左針落ち位置と右針落ち位置とに亙って左右方向に針振り可能な針振り機構を備えたミシンでは、針棒が左針落ち位置にあるときに剣先が上糸ループを捕捉するタイミングと、針棒が右針落ち位置にあるときに剣先が上糸ループを捕捉するタイミングとは異なってくる。つまり、剣先が上糸ループを捕捉する位置を出会いタイミングとした場合、針棒が左針落ち位置にあるときの左側出会いタイミングにおける剣先に対する縫針の目孔の高さよりも、針棒が右針落ち位置にあるときの右側出会いタイミングにおける剣先に対する縫針の目孔の高さの方が低くなる。その結果、剣先が上糸ループの上部の幅が小さい領域を通過するようになり、剣先が上糸ループを確実に引っ掛けて捕捉できない可能性が高くなり、目飛びが発生する虞も生じることになる。
そこで、例えば、特許文献1に記載のミシンの回転釜装置は、上軸に設けた非円形歯車と中間軸に設けた非円形歯車とを噛合させ、中間軸と下軸とをタイミングベルトで連結してある。そのため、上軸と下軸の回転数を同じにする一方、下軸の回転速度を変化(不等速回転)させ、回転釜の剣先が上糸を捕捉する前において回転釜の回転速度を遅くして、回転釜による上糸の捕捉を適正にし、縫目を確実に形成できるようにしてある。
また、特許文献2に記載のジグザグミシンは、縫針を下端に装着した針棒を上下動させる針駆動用モータと、針棒を左基線と右基線とに針振りさせる針振り用モータと、糸輪捕捉器である外釜を駆動する釜駆動モータとを備え、針が右基線と左基線の何れに振られて針落ちしても、かま剣先が糸輪を捕捉する際に、かま剣先が確実に捕捉し得る最適な糸輪が形成できるように、針駆動用モータと釜駆動用モータとを駆動制御するようにしてある。
特開平4−166187号公報(第2〜3頁、図1,図2)
特開平3−261497号公報(第2〜3頁、図1,図2)
特許文献1に記載のミシンの回転釜装置においては、上軸の非円形歯車と中間軸の非円形歯車とを噛合させているので、上軸の回転を中間軸に伝達する際の回転トルクが不均一になる。それ故、特に縫製速度が高速になると、これら非円形歯車のバックラッシュによる騒音やガタが発生するようになり、作業環境が悪化するだけでなく、ミシンの耐久性に欠ける等の問題がある。
特許文献2に記載のジグザグミシンにおいては、針振り用モータと釜駆動用モータを夫々縫製データに基づいて独立して駆動制御するので、モータ制御が複雑化するという問題がある。更に、これら針振り用モータや釜駆動用モータを搭載させるため、ミシン自体の重量が重く且つ大型化すること、高価になること、等の問題がある。
本発明の目的は、縫針を左針落ち位置と右針落ち位置とに針振りさせながら縫製する場合に、確実に目飛びを防止できるようにすることである。
請求項1のミシンは、縫針が装着された針棒と、この針棒を上軸を介して上下に駆動する針棒上下動機構と、針棒を左右に針振り可能な針振り機構と、縫針の目孔から延びる上糸のループを捕捉可能な剣先を有する外釜と、この外釜を前記針棒の上下動と調時して回転駆動する下軸と、上軸の回転を前記下軸に伝達するタイミングベルトを含むベルト伝動機構とを備えたミシンにおいて、ベルト伝動機構のタイミングベルトが掛けられる上軸プーリと上軸との間又はタイミングベルトが掛けられる下軸プーリと下軸との間に設けられ、上軸の回転位相に対する下軸の回転位相を変更可能な位相変更機構と、位相変更機構を駆動するアクチュエータと、アクチュエータを制御する制御手段とを備え、縫針が左針落ち位置のときに剣先で上糸のループを捕捉する左側出会いタイミングと縫針が右針落ち位置のときに剣先で上糸のループを捕捉する右側出会いタイミングの少なくとも一方を調整するように位相変更機構が駆動されるものである。
針振り機構により縫針が左針落ち位置と右針落ち位置とに針振りされながら縫製する場合、外釜の回転方向は一定なので、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングとは異なる。そこで、制御手段によりアクチュエータが駆動されて位相変更機構が駆動される。その結果、上軸の回転位相に対する下軸の回転位相が変更され、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングとの少なくとも一方が調整される。
即ち、左側出会いタイミングのときの縫針の高さ位置と、右側出会いタイミングのときの縫針の高さ位置との差を小さくすることができる。つまり左側出会いタイミングと右側出会いタイミングにおける剣先による上糸ループの捕捉タイミングが夫々良好になり、剣先が確実に捕捉し得る最適な上糸ループが形成される。従って、剣先はこの上糸ループを確実に捕捉できるので、目飛びの発生を防止することができる。
請求項2のミシンは、請求項1において、前記位相変更機構は、上軸に固定されたピン部材と、ピン部材を介して上軸の回転を上軸プーリに伝達する上軸用カム体であって、ピン部材が係合するカム溝が形成され且つ上軸プーリにスプライン結合された上軸用カム体と、ピン部材とカム溝との係合位置を変更する為にピン部材に対する上軸用カム体の位置を軸心方向へ移動させる位置移動手段とを備えるものである。
請求項3のミシンは、請求項1において、前記位相変更機構は、下軸に固定されたピン部材と、下軸プーリの回転をピン部材を介して下軸に伝達する下軸用カム体であって、ピン部材が係合するカム溝が形成され且つ下軸プーリにスプライン結合された下軸用カム体と、ピン部材とカム溝との係合位置を変更する為にピン部材に対する下軸用カム体の位置を軸心方向へ移動させる位置移動手段とを備えるものである。
請求項4のミシンは、請求項2において、前記位置移動手段は、上軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、アクチュエータは、上軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように係合部材を駆動するものである。
請求項5のミシンは、請求項3において、前記位置移動手段は、下軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、アクチュエータは、下軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように係合部材を駆動するものである。
請求項6のミシンは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記アクチュエータは、パルスモータで構成されたものである。
請求項1のミシンによれば、針棒と針棒上下動機構と針振り機構と剣先を有する外釜と下軸とベルト伝動機構とを備えたミシンにおいて、位相変更機構と、アクチュエータと、制御手段とを備え、縫針が左針落ち位置のときに剣先で上糸のループを捕捉する左側出会いタイミングと縫針が右針落ち位置のときに剣先で上糸のループを捕捉する右側出会いタイミングの少なくとも一方を調整するように位相変更機構が駆動されるので、ジグザグ縫い等の針振り時に、左側及び右側出会いタイミングにおける縫針の高さ位置の差を小さくすることができる。このため、左側及び右側出会いタイミングにおける縫針の高さ位置を、剣先が確実に捕捉し得る最適な上糸ループが形成される位置にすることができる。従って、剣先はこの上糸ループを確実に捕捉できるので、目飛びの発生を防止することができる。
請求項2のミシンによれば、前記位相変更機構は、ピン部材と、上軸用カム体と、位置移動手段とを備えるので、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングの何れかの調整時点において、位置移動手段により上軸用カム体が軸心方向へ移動されて、ピン部材とカム溝との係合位置が変更されると、上軸用カム体にスプライン結合された上軸プーリとベルト伝動機構を介して下軸プーリと下軸の回転位相が上軸の回転位相に対して変更され、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングとの少なくとも一方を確実に調整することができる。その他請求項1と同様の効果を奏することができる。
請求項3のミシンによれば、前記位相変更機構は、ピン部材と、下軸用カム体と、位置移動手段とを備えるので、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングの何れかの調整時点において、位置移動手段により下軸用カム体が軸心方向へ移動されて、ピン部材とカム溝との係合位置が変更されると、下軸用カム体にスプライン結合された下軸プーリと下軸の回転位相が上軸の回転位相に対して変更され、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングとの少なくとも一方を確実に調整することができる。その他請求項1と同様の効果を奏することができる。
請求項4のミシンによれば、前記位置移動手段は、上軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、アクチュエータは、上軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように係合部材を駆動するので、上軸用カム体をアクチュエータにより軸心方向へ瞬時に移動させて、上軸の回転位相に対する下軸の回転位相を瞬時に変更させることができる。その他請求項2と同様の効果を奏することができる。
請求項5のミシンによれば、前記位置移動手段は、下軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、アクチュエータは、下軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように係合部材を駆動するので、下軸用カム体をアクチュエータにより軸心方向へ移動させて、上軸の回転位相に対する下軸の回転位相を変更させることができる。その他請求項3と同様の効果を奏することができる。
請求項6のミシンによれば、前記アクチュエータは、パルスモータで構成されたので、パルスモータの駆動制御を簡単化できるとともに、小型で且つ安価なパルスモータを用いて、出会いタイミング調整の為の下軸位相変更を実現させることができる。その他請求項1〜5の何れかと同様の効果を奏することができる。
本実施例のミシンは、水平回転釜の剣先が縫針の目孔に形成される上糸ループに出会う出会いタイミングを、縫針が右針落ち位置に揺動した右側出会いタイミングのときに遅れるように調整することで、縫針の上糸ループを左右両側の出会いタイミングにおいて剣先で確実に捕捉できるようにし、目飛びを防止するようにしてある。
図1、図2に示すように、ミシンMは、ベッド部1、脚柱部2、アーム部3を備えている。ベッド部1の右端部に脚柱部2が立設され、脚柱部2の上部からアーム部3が左方へ延設され、アーム部3の左端側に頭部4が設けられている。頭部4と対向するベッド部1の上面に針板5が設けられ、脚柱部2の前面に液晶ディスプレイ6が設けられ、アーム部3と頭部4の前面に種々の操作スイッチ類7が設けられている。ミシンMは、針棒10と、縫針11と、天秤15と、針棒上下動機構20と、天秤揺動機構21と、針振り機構30と、水平回転釜35と、釜駆動機構40を備えている。
図2に示すように、針棒10は上下動可能且つ左右に揺動可能に頭部4に設けられ、頭部4から下側へ突出する針棒10の下端部に、上糸8を挿通可能な目孔11bを有する縫針11が装着されている。頭部4には針棒台12が設けられている。この針棒台12の上端部が前後方向向きの支軸13に回動自在に支持され、針棒10は針棒台12の上下1対のガイド部12aに上下動自在に支持されている。
針棒10は1対のガイド部12aの間に位置する部分において針棒上下動機構20に連動連結されて支持され、この針棒上下動機構20により針棒10が上下動される。図2に示すように、天秤15は上下に揺動可能に頭部4に設けられ、天秤揺動機構21により上下に揺動駆動される。
上糸供給源である糸駒(図示略)がアーム部3の所定部位に装着され、この糸駒から延びる上糸8が糸調子器(図示略)と天秤15を経由して縫針11に供給される。この縫針11は、図5に示すように、縫針11の下端部分に、上下に長い凹溝11aが左側に形成され、その凹溝11aの下端に目孔11bが形成されている。そこで、天秤15から延びる上糸8が目孔11bに左側から糸通しされ、特に縫針11が加工布Wに刺さった状態では、目孔11bを挿通した上糸8は1針前の加工布Wに連なっている。ここで、図5に示す縫針11は、ミシンMの正面に対して右側面視の図であるので、上下に長い凹溝11aは正面側に形成され、目孔11bは、正面側から後方に貫通するよう形成されている。
図2に示すように、針棒上下動機構20と天秤揺動機構21は、大部分が共通に構成され、ミシンモータ22、上軸23、タイミングベルト24、クランク部材25を有し、更に、針棒上下動機構20は針棒クランクロッド26と針棒抱き27を有し、天秤揺動機構21は天秤アーム28を有する。
ミシンモータ22は脚柱部2に配設され、上軸23はアーム部3に左右方向に延設され回転自在に支持されている。ミシンモータ22の出力軸と上軸23の右端部分に夫々プーリ24a,24bが固定され、これらプーリ24a,24bにタイミングベルト24が掛装されている。尚、上軸23の右端部には、脚柱部2から右方へ突出して上軸23を回動操作する為の操作用プーリ23aが固定されている。また、上軸23には、上軸23の位相角を検出する為の複数の扇形状の遮蔽板からなる回転シャッター23bと複数の微細なスリットが形成されたエンコーダディスク23cとが固定されている。この回転シャッター23bとエンコーダディスク23cの回転を光学的に検出する上軸角度センサ23d(図4参照)が、ミシンMの機枠Fに設けられている。
上軸23の左端部にクランク部材25が固定され、このクランク部材25のうち上軸23に対して偏心した偏心部に針棒クランクロッド26の一端部が左右軸心回りに回動自在に連結されている。針棒10のうち1対のガイド部12aの間に位置する部分に針棒抱き27が固定され、この針棒抱き27に針棒クランクロッド26の他端部が左右軸心回りに回動自在に且つ針棒10の左右揺動を許容するように連結されている。天秤アーム28の一端部がクランク部材25の偏心部に針棒クランクロッド26の一端部を介して固定され、天秤アーム28の他端部が天秤本体16の基端部に左右軸心回りに回動自在に連結されている。
図2に示すように、針振り機構30は、脚柱部2に配設されたステッピングモータからなる針振りモータ31と、この針振りモータ31の駆動力を針棒台12の下端部に伝達する駆動伝達系32とを有す。それ故、この針振り機構30により、針棒10(縫針11)が、図5に示す右針落ち位置NRと、図6に示す左針落ち位置NLとに亙って左右に針振りされる。
ここで、左針落ち位置NLと右針落ち位置NRとの振り幅は最大で約7mmであり、左針落ち位置NLが通常針落ち位置に設定されている。即ち、針振り機構30による針振り時には、縫針11は通常針落ち位置である左針落ち位置NLから右針落ち位置NRに針振りし、ジグザグ縫い、まつり縫い、裁ち目かがり等の縫目が形成される。
図2、図5、図6に示すように、水平回転釜35はベッド部1において針板5の下側に配設され、外釜36と内釜(図示略)を有する。外釜36は外釜本体37と、この外釜本体37に固着される鉛直向きの釜軸部38と、この釜軸部38に挿入されて外釜本体37を回転可能に支持する釜軸(図示略)とを有する。外釜本体37には、縫針11の目孔11bから延びる上糸8との出会いタイミングで、縫針11の目孔11bに形成される上糸8のループ8aを捕捉可能な剣先39が形成されている。
外釜本体37は釜軸部38を介して釜駆動機構40に連動連結されている。それ故、外釜36は、釜駆動機構40により針棒10の上下動と調時して平面視にて反時計回りに回転駆動される。剣先39は外釜本体37に形成されている。そこで、外釜36が縫製中に反時計回りに回転駆動されるので、剣先39で縫針11の目孔11bに形成される上糸8のループ8aを捕捉するようになっている。
即ち、縫針11が図5に示す右針落ち位置NRに落ちるときに、剣先39は右側出会いタイミング(上軸回転角θが約200°)で上糸8のループ8aを捕捉する。また、縫針11が図6に示す左針落ち位置NLに落ちるときに、剣先39は左側出会いタイミング(上軸回転角θが約210°)で上糸8のループ8aを捕捉する。
次に、釜駆動機構40は、針棒上下動機構20及び天秤揺動機構21と共通のミシンモータ22と、上軸23に外装された上軸プーリ42aと、下軸41及びこの下軸プーリ42cと、タイミングベルト42と、下軸41の左端部に装着された下軸ギヤ(図示略)と、水平回転釜35の釜軸部38に装着された釜ギヤ(図示略)等を有する。下軸41はベッド部1に左右方向向きに配設され回転自在に支持されている。
上軸プーリ42aと、下軸41の右端部に固着された下軸プーリ42cとに亙ってタイミングベルト42が掛装されている。ここで、タイミングベルト42と、これら上軸プーリ42a及び下軸プーリ42c等から、上軸23の回転を下軸41に伝達するベルト伝動機構43が構成されている。
尚、タイミングベルト42は、途中部に設けられたテンショナープーリ44で充分に張られるようにしてある。下軸ギヤは、ねじれ方向が右方向のはすば歯車からなる。釜ギヤは、ねじれ方向が右方向のはすば歯車からなり、釜軸部38に固着されている。そこで、これら水平向きの下軸ギヤと鉛直向きの釜ギヤとが噛合している。ここで、下軸ギヤと釜ギヤのピッチ円直径の比は2:1になっており、下軸41が1回転すると、外釜36は2回転する。
次に、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相を遅れ側に変更可能な位相変更機構45について説明する。
図2、図3に示すように、位相変更機構45は、上軸23に固着された伝達ピン46と、上軸プーリ42aにスプライン結合された上軸用カム体47と、伝達ピン46に対する上軸用カム体47の位置を軸心方向へ移動させる位置移動機構48を有している。
図2、図3に示すように、位相変更機構45は、上軸23に固着された伝達ピン46と、上軸プーリ42aにスプライン結合された上軸用カム体47と、伝達ピン46に対する上軸用カム体47の位置を軸心方向へ移動させる位置移動機構48を有している。
伝達ピン46(ピン部材)は、所定長さを有するストレートピンであり、上軸23にその軸心と直交状に貫通させてある。この場合、伝達ピン46の両端部は上軸23から夫々食み出している。上軸用カム体47は、所定幅のカム形成部47aを左端部に一体的に有し上軸23に外嵌された筒体である。このカム形成部47aには、伝達ピン46の両端部が係合する傾斜状の1対のカム溝49が夫々形成されている。
これら1対のカム溝49の各々は、図3において、右側から視て時計回りに捩じれる傾斜状になっている。上軸用カム体47のほぼ右半部分には、内側に延出するギヤ歯47bが形成され、このギヤ歯47bが、上軸プーリ42aの左側に延出させて形成された外向きのギヤ歯42bと噛合している。即ち、上軸用カム体47と上軸プーリ42aとは、これらギヤ歯42b,47bを介してスプライン結合されている。
また、上軸23に形成した凹溝にEリング50が嵌め込んであり、このEリング50によって、上軸プーリ42aは上軸23に対しては回転可能で、且つ軸心方向には移動不能に支持されている。この場合、上軸23の回転は、伝達ピン46とカム溝49との係合を介して上軸用カム体47に伝達され、この上軸用カム体47とスプライン結合された上軸プーリ42aが一体的に回転してタイミングベルト42に伝達され、下軸プーリ42cを介して下軸41が回転する。
次に、上軸用カム体47の位置を、上軸23の軸心方向へ移動させる位置移動機構48(位置移動手段)について説明する。
この位置移動機構48は、上軸用カム体47の外周部に形成された環状溝53と、この環状溝53に係合する係合ピン54(係合部材)を有している。
この位置移動機構48は、上軸用カム体47の外周部に形成された環状溝53と、この環状溝53に係合する係合ピン54(係合部材)を有している。
図3に示すように、上軸用カム体47のカム形成部47aとギヤ歯47bとの間の外周部に、所定幅で所定深さの環状溝53が形成されている。一方、上軸用カム体47の上側のミシン機枠Fに、パルスモータからなる位相変更モータ55が固定されている。この位相変更モータ55の駆動軸に作動レバー56の基端部が固着され、作動レバー56の先端部が上軸23まで延びている。この作動レバー56の先端部(下端部)に係合ピン54が固着され、この係合ピン54は環状溝53に前側から係合している。
次に、位相変更モータ55を駆動する制御手段であるコントロールユニット(C/U)58について説明する。図4に示すように、このコントロールユニット58は、マイクロコンピュータからなり、上軸角度センサ23dから上軸23の回転角度信号が入力されるので、針振りに際して、縫針11が右針落ち位置NRのときに、針振りモータ31が駆動されるとともに、位相変更モータ55が駆動される。
その結果、図3,図8に示すように、上軸23の回転角が120°のときから175°に亙って位相変更モータ55が駆動されると、作動レバー56は実線で示す待機位置から2点鎖線で示す作動位置に回動する。このとき、上軸用カム体47は、係合ピン54と傾斜状のカム溝49との係合により、所定寸法だけ左方に移動する際に、右側から視て約8°だけ時計回りに回動する。即ち、前述したように、縫針11が右針落ち位置NRのときに、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相が約8°遅れ側に調整される。
ここで、図7は、縫針11の最上位位置(針棒10の最上位位置)を0°とした上軸23の回転角度θを横軸とし、針板5の上面を高さ「0」として縫針11の先端部(下端部)の位置を縦軸とした針棒曲線を示したものである。ここで、出会いタイミングを調整しない従来の通常のミシンの場合においては、縫針11が右針落ち位置NRにあって、上軸23の回転角度θが約200°のときに、水平回転釜35の剣先39が縫針11の目孔11bに形成されるループ8aを捕捉する右側出会いタイミングとなっている。このとき、縫針11は最下位位置から約1mm上昇した位置となっている。
そして、針棒10が左針落ち位置NLにあって、上軸23の回転角度θが約210°のときに、水平回転釜35の剣先39が縫針11の目孔11bに形成されるループ8aを捕捉する左出会いタイミングとなっている。このとき、縫針11は最下位位置から約3mm上昇した位置となっている。
つまり、縫針11が左針落ち位置NLにあるときに剣先39がループ8aを捕捉する左側出会いタイミングよりも、縫針11が右側針落ち位置にあるときに剣先39がループ8aを捕捉するの方が早くなり、左側出会いタイミングにおける縫針11の目孔11bの高さの方が、右側出会いタイミングにおける縫針11の目孔11bの高さよりも約2mm高くなっている。即ち、左側出会いタイミングの縫針11の目孔11bの高さと、右側出会いタイミングとの縫針11の目孔11bの高さとの差は約2mmある。
そこで、本実施例の場合、図3,図8に示すように、右側出会いタイミングに達するよりも早い時点である約120°から約175°にかけて位相変更モータ55が正回転駆動され、前述したように、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相が約8°遅れ側に調整される。その後、位相変更モータ55は、約175°〜約220°まで駆動停止された後、約220°〜約270°に亙って逆回転駆動され、約270°の時点で駆動停止される。
この場合、図示を省略している送り歯は、上軸回転角θが約100°〜約300°の範囲において針板5よりも下側の沈降状態にある。その結果、上軸回転角θが175°〜220°に亙って、水平回転釜35の回転位相が約16°(下軸41の回転位相の2倍)遅れた状態(図9の点線参照)となり、縫針11が右針落ち位置NRにあって、上軸23の回転角度θが約205°のときに、右側出会いタイミングとなるように調整される。それ故、右側出会いタイミングが調整された場合であっても、送り歯により加工布の布送りに影響を与えることは無い。
更に、下軸41の遅れ状態が約270°で元の回転位相に復帰し、その後上軸回転角θが約300°において、上糸8のループ8aが外釜36から外れる(抜ける)ので、縫目形成にも何ら悪影響を与えることも無い。図5、図7に示すように、縫針11が右針落ち位置NRにあるときに剣先39がループ8aを捕捉する右側出会いタイミングのときの縫針11の最下位位置からの高さが約2mmに調整される。
但し、次の縫製サイクルのときであって、縫針11が左針落ち位置NLのときには、位相変更モータ55は駆動されることがなく、図8における直線に沿って外釜36が回転駆動されるので、左側出会いタイミングが調整されることはない。それ故、左側出会いタイミングの縫針11の目孔11bの高さと、調整したときの右側出会いタイミングとの縫針11の目孔11bの高さとの差は約1mmと小さくなる。
このように、針棒10と針棒上下動機構20と針振り機構30と剣先39を有する外釜36と下軸41とベルト伝動機構43とを備えたミシンMにおいて、位相変更機構45と、位相変更モータ55と、コントロールユニット58とを備えたので、縫針11が左針落ち位置NLと右針落ち位置NRとに針振りされながら縫製する場合、左側出会いタイミングを基準とし、これに対して右側出会いタイミングを合わせるように遅れ側へ調整することができる。つまり、左側出会いタイミングを剣先39が確実に捕捉し得る最適な上糸ループ8aが形成される適正なタイミングに設定できるとともに、左側出会いタイミングに対して進み側であって、上糸ループ8aの形成が不十分な右側出会いタイミングを遅れ側へ調整することができる。従って、右側出会いタイミングにおいても、剣先39が確実に捕捉し得る十分な上糸ループ8aが形成される。従って、目飛びを確実に防止することができる。
また、位相変更機構45は、伝達ピン46と、上軸用カム体47と、位置移動機構48とを備えるので、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングの何れかの調整時点において、位置移動機構48により上軸用カム体47が軸心方向へ移動されて、伝達ピン46とカム溝49との係合位置が変更されると、上軸用カム体47にスプライン結合された上軸プーリ42aとベルト伝動機構43を介して下軸プーリ42cと下軸41の回転位相が上軸23の回転位相に対して変更され、右側出会いタイミングを確実に調整することができる。
また、位置移動機構48は、上軸用カム体47の外周部に形成された環状溝53と、この環状溝53に係合する係合ピン54とを有し、位相変更モータ55は、上軸用カム体47をその軸心方向へ移動させるように係合ピン54を駆動するので、上軸用カム体47を位相変更モータ55により軸心方向へ移動させて、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相を変更させることができる。
前述した位相変更機構45を上軸23側に設けるのではなく、この位相変更機構45と同様に構成された位相変更機構60を下軸41側に設けるようにし、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相を遅れ側に変更するようにしてもよい。但し、この位相変更機構60は位相変更機構45と同様に構成されているため、簡単に説明する。そこで、この位相変更機構60以外の各種の機構、コントロールユニット58については、前記実施例と同様に設けられているものとする。
図9に示すように、位相変更機構60は、下軸41に貫通するように固着させた伝達ピン61と、下軸プーリ42cにスプライン結合された下軸用カム体62と、伝達ピン61に対する下軸用カム体62の位置を軸心方向へ移動させる位置移動機構63を有している。下軸用カム体62のカム形成部62aに傾斜状の1対のカム溝64が形成され、伝達ピン61の両端部が係合している。
下軸用カム体62のほぼ右半部分に形成されたギヤ歯62bと、下軸プーリ42cの左側に延出させたギヤ歯42dとが噛合し、スプライン結合されている。但し、下軸プーリ42cは、下軸41に嵌め込んだEリング65により、下軸41に対しては回転可能で、且つ軸心方向には移動不能に支持されている。
下軸用カム体62の位置を、下軸41の軸心方向へ移動させる位置移動機構63(位置移動手段)は、下軸用カム体62の外周部に形成された環状溝68と、位相変更モータ70の駆動軸に固着された作動レバー71の先端部に設けられ環状溝68に係合する係合ピン69(係合部材)を有している。針振りに際して、縫針11が右針落ち位置NRのときに、コントロールユニット58により針振りモータ31が駆動されるとともに、位相変更モータ70が駆動される。
その結果、前述したように、上軸23の回転角が120°のときから175°に亙って位相変更モータ70が駆動されると、作動レバー71は実線で示す待機位置から2点鎖線で示す作動位置に回動し、下軸用カム体62が所定寸法だけ左方に移動する際に、カム溝64によって伝達ピン61を介して下軸41が右側から視て約8°だけ時計回りに回動する。即ち、縫針11が右針落ち位置NRのときに、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相が約8°遅れ側に調整される。
その結果、上軸回転角θが175°〜220°に亙って、水平回転釜35の回転位相が約16°(下軸41の回転位相の2倍)遅れた状態(図9の点線参照)となり、縫針11が右針落ち位置NRにあって、上軸23の回転角度θが約205°のときに、右側出会いタイミングとなるように調整される。
このように、針棒10と針棒上下動機構20と針振り機構30と剣先39を有する外釜36と下軸41とベルト伝動機構43とを備えたミシンMにおいて、位相変更機構60と、位相変更モータ70と、コントロールユニット58とを備えたので、縫針11が左針落ち位置NLと右針落ち位置NRとに針振りされながら縫製する場合、左側出会いタイミングを基準とし、これに対して右側出会いタイミングを合わせるように遅れ側へ調整することができる。つまり、左側出会いタイミングを剣先39が確実に捕捉し得る最適な上糸ループ8aが形成される適正なタイミングに設定できるとともに、左側出会いタイミングに対して進み側であって、上糸ループ8aの形成が不十分な右側出会いタイミングを遅れ側へ調整することができる。従って、右側出会いタイミングにおいても、剣先39が確実に捕捉し得る十分な上糸ループ8aが形成される。従って、目飛びを確実に防止することができる。
また、位相変更機構60は、伝達ピン61と、下軸用カム体62と、位置移動機構63とを備えるので、右側出会いタイミングの調整時点において、位置移動機構63により下軸用カム体62が軸心方向へ移動されて、伝達ピン61とカム溝64との係合位置が変更されると、ベルト伝動機構43を介して下軸用カム体62と下軸41の回転位相が上軸23の回転位相に対して変更され、右側出会いタイミングを遅れ側に確実に調整することができる。
また、位置移動機構63は、下軸用カム体62の外周部に形成された環状溝68と、この環状溝68に係合する係合ピン69とを有し、位相変更モータ70は、下軸用カム体62をその軸心方向へ移動させるように係合ピン69を駆動するので、下軸用カム体62を位相変更モータ70により軸心方向へ移動させて、上軸23の回転位相に対する下軸41の回転位相を変更させることができる。
尚、前記実施例を次のように変更してもよい。
1)上軸用カム体47のカム形成部47aに形成する傾斜状のカム溝49による下軸41の遅れ量、或いは下軸用カム体62のカム形成部62aに形成する傾斜状のカム溝64による下軸41の遅れ量を大きくする、即ちカム溝49、64の傾斜角度を大きくするようにすれば、縫針11の針振り幅を、現在の7mmよりも大きくすることができる。
1)上軸用カム体47のカム形成部47aに形成する傾斜状のカム溝49による下軸41の遅れ量、或いは下軸用カム体62のカム形成部62aに形成する傾斜状のカム溝64による下軸41の遅れ量を大きくする、即ちカム溝49、64の傾斜角度を大きくするようにすれば、縫針11の針振り幅を、現在の7mmよりも大きくすることができる。
2)カム形成部47aに形成するカム溝49が上軸23の軸心と平行であり、上軸用カム体47のギヤ歯47bと上軸プーリ42aのギヤ歯42bが夫々、はすば歯車のように捩じれ形状でスプライン結合されるように構成してもよい。この場合にも同様に、上軸23に対する下軸41の回転位相を遅れ側に変更することができる。
3)カム形成部62aに形成するカム溝64が下軸41の軸心と平行であり、下軸用カム体62のギヤ歯62bと下軸プーリ42cのギヤ歯42dが夫々、はすば歯車のように捩じれ形状でスプライン結合されるように構成してもよい。この場合にも同様に、上軸23に対する下軸41の回転位相を遅れ側に変更することができる。
4)位相変更モータ55,70に変えて電動ソレノイドを設け、この電動ソレノイドを適宜駆動させたり、駆動を停止させるようにして、上軸用カム体47を上軸23の軸心方向へ移動させ、或いは下軸用カム体62を下軸41の軸心方向へ移動させるように構成してもよい。
5)前記実施例においては、左針落ち位置NLが通常針落ち位置に設定されているので、右側出会いタイミングを調整する場合について説明したが、右針落ち位置NRが通常針落ち位置に設定されている場合には、左側出会いタイミングを調整するようにしてもよい。また、左針落ち位置NLと右針落ち位置NRの中間の針落ち位置(所謂、中基線位置)が通常針落ち位置に設定されている場合には、左側出会いタイミングと右側出会いタイミングの両タイミングを夫々調整するようしにしてもよい。
6)位相変更モータ55,70による作動レバー56,71の作動量、即ち上軸用カム体47又は下軸用カム体62の移動量を変更することにより、下軸41の回転位相の遅れ量を適宜変更するようにしてもよい。
7)その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加して実施可能であり、針振り機構と垂直回転釜とを備えた種々のミシンに、本発明を適用可能である。
M ミシン
8 上糸
8a 上糸ループ
10 針棒
11 縫針
11b 目孔
20 針棒上下動機構
30 針振り機構
36 外釜
39 剣先
41 下軸
43 ベルト伝動機構
45 位相変更機構
46 伝達ピン(ピン部材)
47 上軸用カム体
48 位置移動機構(位置移動手段)
49 カム溝
53 環状溝
54 係合ピン(係合部材)
55 位相変更モータ(アクチュエータ)
60 位相変更機構
61 伝達ピン(ピン部材)
62 下軸用カム体
63 位置移動機構(位置移動手段)
64 カム溝
68 環状溝
69 係合ピン(係合部材)
70 位相変更モータ(アクチュエータ)
NL 左針落ち位置
NR 右針落ち位置
8 上糸
8a 上糸ループ
10 針棒
11 縫針
11b 目孔
20 針棒上下動機構
30 針振り機構
36 外釜
39 剣先
41 下軸
43 ベルト伝動機構
45 位相変更機構
46 伝達ピン(ピン部材)
47 上軸用カム体
48 位置移動機構(位置移動手段)
49 カム溝
53 環状溝
54 係合ピン(係合部材)
55 位相変更モータ(アクチュエータ)
60 位相変更機構
61 伝達ピン(ピン部材)
62 下軸用カム体
63 位置移動機構(位置移動手段)
64 カム溝
68 環状溝
69 係合ピン(係合部材)
70 位相変更モータ(アクチュエータ)
NL 左針落ち位置
NR 右針落ち位置
Claims (6)
- 縫針が装着された針棒と、この針棒を上軸を介して上下に駆動する針棒上下動機構と、前記針棒を左右に針振り可能な針振り機構と、前記縫針の目孔から延びる上糸のループを捕捉可能な剣先を有する外釜と、この外釜を前記針棒の上下動と調時して回転駆動する下軸と、前記上軸の回転を前記下軸に伝達するタイミングベルトを含むベルト伝動機構とを備えたミシンにおいて、
前記ベルト伝動機構の前記タイミングベルトが掛けられる上軸プーリと前記上軸との間又は前記タイミングベルトが掛けられる下軸プーリと前記下軸との間に設けられ、前記上軸の回転位相に対する下軸の回転位相を変更可能な位相変更機構と、
前記位相変更機構を駆動するアクチュエータと、
前記アクチュエータを制御する制御手段とを備え、
前記縫針が左針落ち位置のときに前記剣先で上糸のループを捕捉する左側出会いタイミングと前記縫針が右針落ち位置のときに前記剣先で上糸のループを捕捉する右側出会いタイミングの少なくとも一方を調整するように前記位相変更機構が駆動されることを特徴とするミシン。 - 前記位相変更機構は、
前記上軸に固定されたピン部材と、
前記ピン部材を介して前記上軸の回転を前記上軸プーリに伝達する上軸用カム体であって、前記ピン部材が係合するカム溝が形成され且つ前記上軸プーリにスプライン結合された上軸用カム体と、
前記ピン部材と前記カム溝との係合位置を変更する為に前記ピン部材に対する前記上軸用カム体の位置を軸心方向へ移動させる位置移動手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記位相変更機構は、
前記下軸に固定されたピン部材と、
前記下軸プーリの回転を前記ピン部材を介して前記下軸に伝達する下軸用カム体であって、前記ピン部材が係合するカム溝が形成され且つ前記下軸プーリにスプライン結合された下軸用カム体と、
前記ピン部材と前記カム溝との係合位置を変更する為に前記ピン部材に対する前記下軸用カム体の位置を軸心方向へ移動させる位置移動手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記位置移動手段は、前記上軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、
前記アクチュエータは、前記上軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように前記係合部材を駆動することを特徴とする請求項2に記載のミシン。 - 前記位置移動手段は、前記下軸用カム体の外周部に形成された環状溝と、この環状溝に係合する係合部材とを有し、
前記アクチュエータは、前記下軸用カム体をその軸心方向へ移動させるように前記係合部材を駆動することを特徴とする特徴とする請求項3に記載のミシン。 - 前記アクチュエータは、パルスモータであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007054130A JP2008212400A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | ミシン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007054130A JP2008212400A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | ミシン |
Publications (1)
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JP2008212400A true JP2008212400A (ja) | 2008-09-18 |
Family
ID=39833179
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007054130A Pending JP2008212400A (ja) | 2007-03-05 | 2007-03-05 | ミシン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008212400A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010082184A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Aisin Seiki Co Ltd | 針釜タイミング調節装置付きミシン装置 |
KR101585181B1 (ko) * | 2014-11-26 | 2016-01-21 | 김창식 | 단발셔틀콕 발사장치 |
JP2016086841A (ja) * | 2014-10-29 | 2016-05-23 | 蛇の目ミシン工業株式会社 | ミシンおよびミシンの制御方法 |
-
2007
- 2007-03-05 JP JP2007054130A patent/JP2008212400A/ja active Pending
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JP2016086841A (ja) * | 2014-10-29 | 2016-05-23 | 蛇の目ミシン工業株式会社 | ミシンおよびミシンの制御方法 |
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