JP2010115359A - ミシンの釜駆動機構 - Google Patents

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祥吾 世古
Hitomi Otoshi
人美 大利
Hiroyasu Iwakoshi
弘恭 岩越
Yasushi Mizuno
靖 水野
Koji Kuwabara
幸治 桑原
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Abstract

【課題】縫針に対する釜の位置の調整を簡単且つ容易に行うことができるミシンの釜駆動機構を提供する。
【解決手段】外釜23を有し釜軸歯車28が固定された外釜軸27を下軸25の軸方向に沿って移動可能な釜土台26に回転可能に支持し、釜軸歯車28と噛合する駆動歯車30が固定された釜駆動軸29を下軸25と略平行に延びる配置で釜土台26に回転可能且つ軸方向には移動不能に支持する。下軸25と一体に回転する駆動プーリ34と、釜駆動軸29と一体に回転する従動プーリ35とにタイミングベルト36を掛架する。駆動プーリ34の軸方向の長さを、釜土台26の軸方向の移動に伴って従動プーリ35とタイミングベルト36が軸方向に移動しても駆動プーリ34とタイミングベルト36との係合を維持する長さにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ミシンの釜駆動機構に関する。
従来、2本の縫針を備え、加工布に2列の縫目を同時に形成するように縫製する2本針ミシンが知られている。このような2本針ミシンにおいて、縫目の列の間隔は適宜変更可能に構成されており、このような構成は、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の構成を説明すると、下軸には軸方向に沿って移動可能な駆動スパイラルギヤが設けられている。駆動スパイラルギヤは、ねじによって下軸に取付けられて下軸と一体に回転する。一方、釜土台に回転可能に支持された釜軸には、従動スパイラルギヤが設けられている。この従動スパイラルギヤは、駆動スパイラルギヤと噛合している。この特許文献1の場合、加工布に形成される縫目の列の間隔を変更するには、まず、2本の縫針の間隔を所定の間隔に調整する。その後、釜土台を固定しているねじと、駆動スパイラルギヤを下軸に取付けているねじとを緩める。そして、釜の剣先と縫針との間隔が所定の隙間になるように、釜土台と駆動スパイラルギヤとを下軸の軸方向に沿って移動させる。その後、緩めたねじを夫々締め付ける。以上のような調節作業を行うことにより、縫目の列の間隔が変更される。
次に、特許文献2に記載の構成を説明すると、下軸に第1の歯車が設けられている。第1のミシン釜を回転可能に支持する第1の釜軸には第2の歯車が設けられている。第2のミシン釜を回転駆動する連結軸には第3の歯車が設けられている。そして、第1の歯車は、第2の歯車及び第3の歯車と噛合している。この第2の歯車及び第3の歯車は、いずれも軸方向に伸長した歯幅に形成されている。この特許文献2の場合、加工布に形成される縫目の列の間隔を変更するには、まず、2本の縫針の間隔を所定の間隔に調整する。次に、釜の剣先と縫針との間隔が所定の隙間になるように、第1の釜軸と、連結軸を回転可能に支持する釜ユニット台を、夫々下軸の軸方向に沿って移動させる。このとき、前記第2の歯車及び第3の歯車は、いずれも軸方向に伸長した歯幅に形成されているため、第1の歯車との噛合状態は維持されたまま移動する。
実開昭60−97580号公報 実開平6−81481号公報
しかしながら、特許文献1の場合、駆動スパイラルギヤを下軸に取付けているねじを一旦緩めると、駆動スパイラルギヤが下軸の周方向へ僅かに回転して、元の位置から僅かにずれるおそれがある。駆動スパイラルギヤが下軸の周方向にずれたままの状態でねじが締め付けられてしまうと、下軸と駆動スパイラルギヤとの相対的な位置関係、即ち回転位相が変化する。駆動スパイラルギヤは従動スパイラルギヤと噛合しているので、下軸と釜との回転位相がずれ、結果的に、釜の剣先と縫針との出会いタイミングにずれが生じる。このため、釜土台と駆動スパイラルギヤとを移動させた後には、釜の剣先と縫針との出会いタイミングを確認及び調整する必要があり、調整作業が煩雑であるという問題がある。
特許文献2の場合、縫針に対する釜の位置を調整するとき、連結軸を回転可能に支持する比較的大きなサイズの釜ユニット台を、微小距離ずつ移動させる必要がある。このため、調整作業が困難であるという問題がある。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、縫針に対する釜の位置の調整を簡単且つ容易に行うことができるミシンの釜駆動機構を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1記載のミシンの釜駆動機構は、ミシンベッドに回転可能に支持された下軸と、前記下軸の軸方向に沿って移動可能に前記ミシンベッドに設置された釜土台と、前記釜土台に回転可能に支持されて前記下軸から伝達された駆動力により回転する外釜軸と、前記外釜軸の一端に設けられ上糸を引っ掛ける剣先を有する外釜とを備えるミシンの釜駆動機構において、前記外釜軸に固定される釜軸歯車と、前記下軸と略平行に配置され前記釜土台に回転可能且つ軸方向には移動不能に支持される釜駆動軸と、前記釜駆動軸に固定され前記釜軸歯車と噛合する駆動歯車と、前記下軸に固定され前記下軸と一体に回転する第1回転部材と、前記釜駆動軸に固定され前記釜駆動軸と一体に回転する第2回転部材と、前記第1回転部材から前記第2回転部材へ駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、前記釜土台の軸方向の移動に伴って前記第2回転部材が軸方向に移動しても、前記駆動力伝達部材は前記第1回転部材から前記第2回転部材に駆動力を伝達することを特徴とする。
上記構成によれば、縫針に対する外釜の位置を調整する際、釜土台の軸方向の移動に伴って第2回転部材が軸方向に移動しても、駆動力伝達部材は第1回転部材から第2回転部材に駆動力を伝達する。つまり、釜土台を下軸の軸方向に移動させても、下軸から釜駆動軸に駆動力が確実に伝達される。又、釜土台を移動させても、釜土台に回転可能に支持されている外釜軸と釜駆動軸との回転位相が何ら変化することはないので、外釜の剣先と縫針との出会いタイミングを確認及び調整する必要はない。よって、縫針に対する外釜の位置の調整作業を簡単且つ容易に行うことができる。
請求項2記載のミシンの釜駆動機構は、請求項1記載の発明において、前記第1回転部材は駆動プーリであり、前記第2回転部材は従動プーリであり、前記駆動力伝達部材は前記駆動プーリと前記従動プーリとに掛架されるタイミングベルトであることを特徴とする。
請求項3記載のミシンの釜駆動機構は、請求項2記載の発明において、前記駆動プーリの軸方向の長さは、前記釜土台の軸方向の移動に伴って前記従動プーリと前記タイミングベルトが軸方向に移動しても、前記タイミングベルトとの係合を維持する長さに設定されていることを特徴とする。
請求項4記載のミシンの釜駆動機構は、請求項3記載の発明において、前記従動プーリは、前記釜土台の外壁面近傍に配置されていることを特徴とする。
請求項5記載のミシンの釜駆動機構は、請求項1から4のいずれか一項記載の発明において、前記釜軸歯車及び前記駆動歯車は、いずれも傘歯車であることを特徴とする。
請求項6記載のミシンの釜駆動機構は、請求項5記載の発明において、前記釜軸歯車及び前記駆動歯車は、同一形状であることを特徴とする。
請求項1記載のミシンの釜駆動機構によれば、縫針に対する外釜の位置を調整する際、釜土台の軸方向の移動に伴って第2回転部材が軸方向に移動しても、駆動力伝達部材は第1回転部材から第2回転部材に駆動力を伝達する。つまり、釜土台を下軸の軸方向に移動させても、下軸から釜駆動軸に駆動力が確実に伝達される。又、釜土台を移動させても、釜土台に回転可能に支持されている外釜軸と釜駆動軸との回転位相が何ら変化することはないので、外釜の剣先と縫針との出会いタイミングを確認及び調整する必要はない。よって、縫針に対する外釜の位置の調整作業を簡単且つ容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、第1回転部材は駆動プーリであり、第2回転部材は従動プーリであり、駆動力伝達部材は駆動プーリと動プーリとに掛架されるタイミングベルトであるので、簡単な構成で、駆動力を確実に伝達することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加え、釜土台の軸方向の移動に伴って従動プーリと前記タイミングベルトが軸方向に移動しても、従動プーリとタイミングベルトとの係合が維持されるので、タイミングベルトが従動プーリに確実に駆動力を伝達することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加え、従動プーリは、釜土台の外壁面近傍に配置されているので、釜土台の外壁面からの従動プーリ及び釜駆動軸の突出を小さくすることができる。つまり、従動プーリを含む釜土台の全体の大きさを小さくすることができるので、縫針に対する外釜の位置を調整する際に、従動プーリを含む釜土台を微小距離ずつ移動させる調整作業を容易に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項記載の発明の効果に加え、釜軸歯車及び駆動歯車はいずれも傘歯車であるので、何れか一方の傘歯車が固定される位置を軸方向に移動させるように変更することで、バックラッシュの調整を容易に行うことができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明の効果に加え、釜軸歯車及び駆動歯車は同一形状、即ち同一部品で良いので、トータルでの部品コストを低減することができる。
以下、本発明を2本針ミシンに適用した一実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、各図面にはそれぞれ、前後、左右及び上下の各方向を矢印で示す。
図1は2本針ミシンの全体斜視図であり、図2は2本針ミシンの底面図である。図1に示すように、2本針ミシン10は、ミシンベッド11、脚柱部12及びアーム部13を備える。ミシンベッド11は、2本針ミシン10の下端部に位置し水平方向へ延びている。脚柱部12は、ミシンベッド11の右端部から上方へ立ち上がっている。アーム部13は、脚柱部12の上端部から左方へ延びており、内部に左右方向へ延びる図示しないミシン主軸を収容している。このアーム部13は、脚柱部12と反対側の左端部に頭部14を有している。頭部14には針棒15と天秤16が設けられている。
ミシン主軸は、図示しないミシンモータの駆動力によって回転する。針棒15は、ミシン主軸が回転すると図示しない針棒クランク機構を介して昇降し、ミシン主軸が一回転すると上下方向へ一往復する。天秤16は、ミシン主軸が回転すると図示しない天秤クランク機構を介して昇降する。針棒15は、下端部に針棒抱き17を着脱可能に装着している。針棒抱き17は、2本の縫針18を平行に固定している。針棒抱き17は、2本の縫針18の間隔が異なる複数種類が用意されている。ここで、詳しくは後述するが、縫目の列の間隔を変更する場合には、針棒15に装着している針棒抱き17を、作業者が所望する縫針の間隔に設定された針棒抱き17と交換する。
ミシンベッド11の上面には、頭部14と対向する位置に針板19が設けられている。針板19の左右に隣接する位置には滑り板20がそれぞれ設けられている。この滑り板20の下方に釜21(図3参照)が配置される。図2に示すように、ミシンベッド11は、内部に2個の釜21(図3参照)を駆動する釜駆動機構22と、図示しない加工布を送るための詳しくは図示しない布送り機構とを収容している。釜21は、外釜23(図3参照)と外釜23の内部に収容される詳しくは図示しない内釜とを有する水平回転釜である。外釜23は、上糸を引っ掛ける剣先24(図3参照)を有している。内釜は、内部に図示しない下糸ボビンを着脱可能に収容する。
図3〜図7に釜駆動機構22を示す。図3は釜駆動機構22の斜視図、図4は釜駆動機構22の正面図、図5は釜駆動機構22の平面図、図6は釜土台26の一部を断面で示した釜駆動機構22の正面図、図7は釜駆動機構22の左側面図である。各図面に示すように、釜駆動機構22は、外釜23、下軸25、釜土台26、外釜軸27、釜軸歯車28、釜駆動軸29、駆動歯車30、第1回転部材としての駆動プーリ34、第2回転部材としての従動プーリ35及び駆動力伝達部材としてのタイミングベルト36を備える。本実施形態の2本針ミシン10は、2本の縫針18に対応するため、下軸25以外の上記の各構成部材を2組備えている。そして、上記の各構成部材は、針棒15の中心軸線を通り且つ下軸25の中心軸線と直交する仮想平面に対して左右対称になっている。
ミシンベッド11は、図2に示すように左右方向に延びる下軸25を回転可能に支持している。下軸25は、右端部に下軸25と一体に回転する下軸プーリ31を有している。一方、ミシン主軸は、ミシン主軸と一体に回転する図示しないミシン主軸プーリを有している。下軸プーリ31とミシン主軸プーリとの間には、ミシン主軸から下軸25へ駆動力を伝達する図示しないタイミングベルトが掛架されている。これにより、下軸25はミシン主軸の回転に同期して回転する。
釜土台26は、図3〜図7に示すように一体成形のブロック状の部材であり、外釜23を回転可能に支持している。ミシンベッド11は、図2に示すように、下軸25の軸方向において隣り合う2個の釜土台26を収容している。2個の釜土台26は、下軸25の前方に位置している。釜土台26は、図2に示すように、長孔37が設けられ、この長孔37を通してボルト32によってミシンベッド11に取付けられている。釜土台26は、ボルト32を緩めることにより、長孔37の中でボルト32のねじ部(図示せず)が移動できる分だけ下軸25の軸方向への移動が可能である。
外釜軸27は、図7に示すように下軸25より前方に位置し、図4に示すように下軸25と垂直な上下方向へ延びている。釜土台26は、外釜軸27を回転可能に支持している。外釜軸27は、上端に外釜23を有し、下方には傘歯車からなる釜軸歯車28を有している。釜軸歯車28は、図示しないねじ部材によって外釜軸27に取付けられている。これにより、外釜23及び釜軸歯車28は、外釜軸27と一体に回転する。外釜軸27は釜土台26に支持されているので、外釜23、外釜軸27及び釜軸歯車28は釜土台26と一体に下軸25の軸方向へ移動が可能である。
ここで、前述したように、外釜23、釜土台26、外釜軸27、釜軸歯車28、釜駆動軸29、駆動歯車30、駆動プーリ34、従動プーリ35及びタイミングベルト36の各構成部材は左右対称であるから、以下、説明を簡略化するため右側の構成部材について説明する。
釜駆動軸29は、図2〜図7に示すように下軸25より前方に位置し、下軸25と平行に配置されている。釜駆動軸29は、左方に配置された第1ベアリング38と、右端に配置された第2ベアリング39により回転可能に支持されている。第1ベアリング38は、詳しくは図示しないが、外輪、内輪及び球部材を有し、外輪と内輪は相対的に回転可能である。外輪は釜土台26に固定されている。一方、内輪には第1ブッシュ40が固定されている。この第1ブッシュ40は、図示しないねじ部材によって釜駆動軸29に固定されている。
又、第2ベアリング39は、詳しくは図示しないが第1ベアリング38と同様に、外輪、内輪及び球部材を有し、外輪と内輪は相対的に回転可能である。外輪はミシンベッド11に固定されている。一方、内輪には第2ブッシュ41が固定されている。この第2ブッシュ41は、図3、図5に示すねじ部材42によって釜駆動軸29に固定されている。上記のように、釜駆動軸29は、第1ベアリング38及び第2ベアリング39によって、軸方向には移動不能に支持されている。
釜駆動軸29は、図4、図6に示すように左端部に釜軸歯車28と同一形状の傘歯車からなる駆動歯車30を有している。駆動歯車30は、釜駆動軸29の釜土台26側の先端に図示しないねじ部材によって取付けられている。釜軸歯車28と駆動歯車30とは釜土台26の内側で噛合している。よって、外釜軸27は釜駆動軸29の駆動力により回転する。ここで、釜軸歯車28を外釜軸27の軸方向に適宜移動させて取付けるか、又は駆動歯車30を釜駆動軸29の軸方向に適宜移動させて取付けることで、釜軸歯車28と駆動歯車30とのバックラッシュの調整を容易に行うことができる。
駆動プーリ34は、下軸25に図示しないねじ部材によって取付けられており、下軸25と一体に回転する。従動プーリ35は、釜駆動軸29の釜土台26の外壁面43の近傍、即ち第1ブッシュ40の直ぐ右隣に図示しないねじ部材により取付けられている。従って、釜駆動軸29に取付けられた従動プーリ35は、釜土台26と一体に下軸25の軸方向へ移動が可能である。タイミングベルト36は、駆動プーリ34と従動プーリ35との間に掛架されている。駆動プーリ34が回転すると、タイミングベルト36は駆動プーリ34の駆動力を従動プーリ35に伝達する。尚、従動プーリ35にはフランジ部44が設けられ、タイミングベルト36を左右方向に外れないようにガイドしている。そして、このフランジ部44により、従動プーリ35と共にタイミングベルト36も軸方向に移動する。
一方、図4、図6に示すように、駆動プーリ34の軸方向の長さLは、釜土台26の移動に伴って従動プーリ35とタイミングベルト36が下軸25の軸方向に移動可能な距離を最大限移動しても、タイミングベルト36との係合を維持する長さに設定されている。本実施形態の場合、釜土台26が移動可能な距離は、長孔37の中でボルト32のねじ部(図示せず)が移動できる距離に相当する。
次に、上記の構成による2本針ミシン10の釜駆動機構22の作用について説明する。
図示しないミシン主軸は、図示しないミシンモータから発生する駆動力により回転する。ミシン主軸が回転すると、これに連動して針棒15及び天秤16は同期して上下へ往復移動する。針棒15の上下移動に伴い、針棒15の下端部に装着された針棒抱き17に固定された2本の縫針18も上下移動する。
又、ミシン主軸が回転することにより、このミシン主軸の回転力が図示しないミシン主軸プーリ、図示しないタイミングベルト及び下軸プーリ31を介して下軸25に伝達され、下軸25も回転する。伝達された回転力によって下軸25が回転すると、下軸25の回転力は下軸25と一体に回転する駆動プーリ34からタイミングベルト36を経由して従動プーリ35と一体に回転する釜駆動軸29へ伝達する。伝達された回転力によって釜駆動軸29が回転すると、釜駆動軸29と一体に回転する駆動歯車30に噛合する釜軸歯車28及び外釜軸27を経由して外釜23に伝達され、外釜23は回転する。以上のように、2本の縫針18と、天秤16及び釜21がそれぞれ同期して作動することにより、これらは協働して加工布に2列の縫目を形成する。
縫目の列の間隔を変更する場合、作業者は、まず、所望する縫針18の間隔に設定された針棒抱き17に交換する。そして、この縫針18の位置に外釜23の剣先24の位置を合わせる調整を行う。以下、この調整作業を説明する。
まず、釜土台26をミシンベッド11に取付けているボルト32を緩める。次に、第2ブッシュ41を釜駆動軸29に固定しているねじ部材42を緩める。これで、釜土台26と釜駆動軸29が、下軸25の軸方向に移動可能になる。但し、釜駆動軸29は、前述したように第1ベアリング38によって釜土台26に支持されているので、釜土台26と一体的に移動する。そして釜駆動軸29の移動に伴い、釜駆動軸29に固定された従動プーリ35とタイミングベルト36も一体的に移動する。つまり、釜土台26、釜駆動軸29、従動プーリ35及びタイミングベルト36は一体的に移動する。そして、このように釜土台26を下軸25の軸方向に沿って移動させて、縫針18の位置に外釜23の剣先24の位置を合わせる。
このとき、駆動プーリ34の軸方向の長さLは、釜土台26が下軸25の軸方向に移動可能な距離を最大限移動しても、タイミングベルト36との係合を維持する長さに設定されているので、駆動プーリ34にはタイミングベルト36が掛架された状態が維持される。従って、下軸25と釜駆動軸29との回転位相は何ら変化することがない。その後、作業者は、ボルト32を締め付けて釜土台26をミシンベッド11に固定する。そして、ねじ部材42を締め付けて第2ブッシュ41を釜駆動軸29に固定する。以上のように、縫目の列の間隔の変更の調整作業は完了する。
次に、上記の構成による2本針ミシン10の釜駆動機構22の効果について説明する。
本実施形態の2本針ミシン10の釜駆動機構22によれば、縫針18に対する外釜23の位置を調整する際、釜土台26の下軸25の軸方向の移動に伴って従動プーリ35が従動プーリ35の軸方向に移動しても、タイミングベルト36は駆動プーリ34から従動プーリ35に回転力を伝達させることができる。つまり、釜土台26を下軸25の軸方向に移動させても、駆動プーリ34とタイミングベルト36との係合及びタイミングベルト36と従動プーリ35との係合が維持されるので、タイミングベルト36は下軸25から釜駆動軸29に駆動力を確実に伝達することができる。又、釜土台26を下軸25の軸方向に移動させても、釜土台26に回転可能に支持されている外釜軸27と釜駆動軸29との回転位相は何ら変化することがないので、外釜23の剣先24と縫針18との出会いタイミングを確認及び調整する必要はない。よって、縫針18に対する外釜23の位置の調整作業を簡単且つ容易に行うことができる。
第1回転部材に駆動プーリ34を用い、第2回転部材に従動プーリ35を用い、駆動伝達部材にタイミングベルト36を用いたので、簡単な構成で駆動力を確実に伝達することができる。
従動プーリ35を釜土台26の外壁面43近傍に配置することにより、釜土台26の外壁面43からの従動プーリ35及び釜駆動軸29の突出は小さくすることができる。つまり、従動プーリ35を含む釜土台26の全体の大きさを小さくすることができるので、作業者は、縫針18に対する外釜23の位置を調整する際に、従動プーリ35を含む釜土台26を下軸25の軸方向に沿って微小距離ずつ移動させる調整作業を容易に行うことができる。
釜軸歯車28及び駆動歯車30はいずれも傘歯車であるので、何れか一方の傘歯車が固定される位置を軸方向に移動させるように変更することで、バックラッシュの調整を容易に行うことができる。
釜軸歯車28及び駆動歯車30は同一形状、即ち同一部品で良いので、2本針ミシン10に使用する部品の種類を減らすことができ、2本針ミシン10の部品コストを低減することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形又は拡張してもよい。
本実施形態では、駆動プーリ34の軸方向の長さを、釜土台26の下軸25の軸方向の移動によって従動プーリ35とタイミングベルト36が軸方向に移動しても、タイミングベルト36との係合を維持する長さに設定していたが、駆動プーリ34ではなく従動プーリ35の軸方向の長さを上記の長さに設定するようにしても良い。
本実施形態では、第1回転部材、第2回転部材としてプーリ、駆動力伝達部材としてタイミングベルトを用いたが、プーリとタイミングベルトの代わりに、ローラーチェーンとスプロケットを用いても良い。
その他、当業者であれば本発明の趣旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の一実施形態に係る2本針ミシンの全体斜視図 2本針ミシンの底面図 釜駆動機構の斜視図 釜駆動機構の正面図 釜駆動機構の平面図 釜土台の一部を断面で示した釜駆動機構の正面図 釜駆動機構の左側面図
符号の説明
10 2本針ミシン
11 ミシンベッド
22 釜駆動機構
23 外釜
24 剣先
25 下軸
26 釜土台
27 外軸釜
28 釜軸歯車
29 釜駆動軸
30 駆動歯車
34 駆動プーリ(第1回転部材)
35 従動プーリ(第2回転部材)
36 タイミングベルト(駆動力伝達部材)
43 外壁面

Claims (6)

  1. ミシンベッドに回転可能に支持された下軸と、前記下軸の軸方向に沿って移動可能に前記ミシンベッドに設置された釜土台と、前記釜土台に回転可能に支持されて前記下軸から伝達された駆動力により回転する外釜軸と、前記外釜軸の一端に設けられ上糸を引っ掛ける剣先を有する外釜とを備えるミシンの釜駆動機構において、
    前記外釜軸に固定される釜軸歯車と、
    前記下軸と略平行に配置され前記釜土台に回転可能且つ軸方向には移動不能に支持される釜駆動軸と、
    前記釜駆動軸に固定され前記釜軸歯車と噛合する駆動歯車と、
    前記下軸に固定され前記下軸と一体に回転する第1回転部材と、
    前記釜駆動軸に固定され前記釜駆動軸と一体に回転する第2回転部材と、
    前記第1回転部材から前記第2回転部材へ駆動力を伝達する駆動力伝達部材とを備え、
    前記釜土台の軸方向の移動に伴って前記第2回転部材が軸方向に移動しても、前記駆動力伝達部材は前記第1回転部材から前記第2回転部材に駆動力を伝達することを特徴とするミシンの釜駆動機構。
  2. 前記第1回転部材は駆動プーリであり、前記第2回転部材は従動プーリであり、前記駆動力伝達部材は前記駆動プーリと前記従動プーリとに掛架されるタイミングベルトであることを特徴とする請求項1記載のミシンの釜駆動機構。
  3. 前記駆動プーリの軸方向の長さは、前記釜土台の軸方向の移動に伴って前記従動プーリと前記タイミングベルトが軸方向に移動しても、前記タイミングベルトとの係合を維持する長さに設定されていることを特徴とする請求項2記載のミシンの釜駆動機構。
  4. 前記従動プーリは、前記釜土台の外壁面近傍に配置されていることを特徴とする請求項3記載のミシンの釜駆動機構。
  5. 前記釜軸歯車及び前記駆動歯車は、いずれも傘歯車であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載のミシンの釜駆動機構。
  6. 前記釜軸歯車及び前記駆動歯車は、同一形状であることを特徴とする請求項5記載のミシンの釜駆動機構。
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