JP2008208762A - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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    • F01M1/12Closed-circuit lubricating systems not provided for in groups F01M1/02 - F01M1/10
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Abstract

【課題】エンジン低温時でも十分なオイル圧力及びオイル流量を確保すると共に、短時間でオイルを適正な作動温度まで上昇させることにより、エンジンの燃費向上を図ることができるエンジンの潤滑装置を提供する。
【解決手段】エンジンの潤滑部位に連通する給油路20と、エンジン駆動のオイルポンプ10を備えたエンジンの潤滑装置であって、給油路20は、連通路20Aと、分岐点22aで分岐しエンジン気筒のピストンの背面側にオイルを噴射するオイルジェットに連通する第1分流路22Aと、分岐点22bで分岐し第1分流路22Aに合流する第2分流路22Bと、バイパス路20Bとを備え、第1分流路,第2分流路,バイパス路には、逆止弁45,46,47が設けられ、分岐点22aと分岐点22bの間には電動アシストポンプ50が配置され、この電動アシストポンプは、エンジン低温時に作動するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの潤滑装置に係り、特に車両用エンジンの始動時等のエンジン低温時に潤滑用オイルの十分な流量を確保することが可能なエンジンの潤滑装置に関する。
車両エンジンの潤滑装置は、エンジン駆動による機械式のオイルポンプを備えており、このオイルポンプによってエンジン作動時にエンジン内の各部に潤滑用のオイルを供給している。
しかしながら、エンジン始動時のようなエンジン低温時には、オイルが低温で高粘性であるため作動抵抗が高くなり、オイルポンプによって十分なオイル圧力及びオイル流量を得ることができない。このため、オイルが適正な作動温度まで昇温するのに長い時間を要し、作動抵抗が高い状態での作動によりエンジンの燃費が低減されてしまうという問題があった。
例えば、特許文献1には、エンジン駆動の機械式のオイルポンプに加えて、機械式のオイルポンプの下流側に増圧ポンプを設けた構成が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の増圧ポンプも機械式のオイルポンプと同様にエンジン駆動であるため、エンジン低温時には十分なオイル圧力及びオイル流量を得ることが難しく、結果として、エンジンの燃費を改善することはできなかった。
特開昭64−7203号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、オイル温度が低いエンジン低温時でも十分なオイル圧力及びオイル流量を確保すると共に、短時間でオイルを適正な作動温度まで上昇させることにより、エンジンの燃費向上を図ることができるエンジンの潤滑装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、オイルパンと少なくともエンジンの潤滑部位との間を連通する給油路と、エンジン駆動によりオイルパンから給油路を介して潤滑部位に向けてオイルを圧送するオイルポンプと、を備えたエンジンの潤滑装置であって、給油路は、オイルポンプの吐出口に連通された連通路と、この連通路から第1分岐点で分岐し、エンジン気筒のピストンの背面側にオイルを噴射するオイルジェットに連通する第1分流路と、連通路から第1分岐点よりも上流側の第2分岐点で分岐し、第1分流路に第3分岐点で合流する第2分流路と、第1分岐点と第2分岐点とを短絡するバイパス路と、を備え、第1分流路には、オイルの流れ方向を第1分岐点側から第3分岐点側への一方向に規制する第1逆止弁が第1分岐点と第3分岐点との間に設けられ、第2分流路には、オイルの流れ方向を第2分岐点側から第3分岐点側への一方向に規制する第2逆止弁が第2分岐点と第3分岐点との間に設けられ、バイパス路には、オイルの流れ方向を第2分岐点側から第1分岐点側への一方向に規制する第3逆止弁が設けられ、連通路には、第1分岐点と第2分岐点の間に、第2分岐点側から第1分岐点側にオイルを圧送するための電動アシストポンプが配置され、この電動アシストポンプは、エンジン低温時に作動するように構成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、エンジン低温時には、エンジン駆動されるオイルポンプに加えて電動アシストポンプが作動する。オイルポンプだけではエンジン低温時の低温で高粘性なオイルを十分なオイル圧力まで昇圧し、十分なオイル流量を確保することは難しいが、本発明では、2つのポンプによってオイルを昇圧するので、十分なオイル圧力とオイル流量を確保することができる。
また、本発明では、電動アシストポンプが作動すると、オイルポンプから圧送されてきたオイルは、バイパス路及び第2分流路を通ることなく、電動アシストポンプに吸引されさらに昇圧される。このように電動アシストポンプによってさらに昇圧されたオイルは、第1分流路を通ってオイルジェットによってエンジン気筒のピストンの背面側に噴射される。これにより、ピストンの背面側、すなわちピストン冷却系に供給されるオイル量が積極的に増大される。
このように、本発明では、ピストンの背面側へのオイル供給量を増大させることによって、リターンオイルの熱によりオイル全体を適正な作動温度に短時間のうちに昇温させることができ、作動抵抗を早期に低減してエンジンの燃費向上を図ることができる。
また、エンジンが低温でなくなり電動アシストポンプが停止しているときには、オイルポンプのみで昇圧されたオイルを、第2分流路を通してピストンの背面側のオイルジェットに供給することができ、また、バイパス路を通して下流側へ供給することができる。
また、本発明において好ましくは、連通路は、エンジンのクランク軸の軸受部に連通するメインギャラリーを備え、このメインギャラリーは、第2分岐点よりも上流側の第4分岐点で連通路から分岐している。
このように構成された本発明によれば、エンジン気筒のピストンの背面側にオイルを噴射するためのオイルジェットに連通する第1分流路と、エンジンのクランク軸の軸受部に連通するメインギャラリーとが、別系統で構成されており、さらに、電動アシストポンプの上流にメインギャラリーが位置し、下流に第1分流路が位置する。これにより、エンジン低温時、メインギャラリーにはオイルポンプによって昇圧されたオイルが導かれ、第1分流路には電動アシストポンプによってさらに昇圧されたオイルが導かれる。
このように、電動アシストポンプによって昇圧されたオイルの送出部位を限定することによって、第1分流路を介して上記オイルジェットに供給するオイル量を効果的に増大させることができる。これにより、オイルの昇温化を早め、エンジンの燃費向上を図ることができる。
本発明のエンジンの潤滑装置によれば、オイル温度が低いエンジン低温時でも十分なオイル圧力及びオイル流量を確保すると共に、短時間でオイルを適正な作動温度まで上昇させることにより、エンジンの燃費向上を図ることができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。先ず、図1〜図3により、本発明のエンジンの潤滑装置を説明する。
図1は、本発明の潤滑装置1の全体構成図である。潤滑装置1は、自動車の4気筒エンジンを潤滑するものである。エンジンは、図示しないシリンダヘッド,シリンダブロック,クランクケース,エンジン内を循環する潤滑用オイルを回収及び貯留するオイルパンが上下に連結され、シリンダブロックに形成された4つのシリンダボア内をそれぞれ摺動可能なピストンと、クランクケースに回転自在に支持されたクランク軸とがコネクティングロッドで連結された構成となっている。
シリンダヘッドには、吸気ポート及び排気ポートを開閉する吸気弁及び排気弁が設けられており、吸気弁及び排気弁は、それぞれロッカーアームを介して吸気側のカム軸及び排気側のカム軸の回動によって駆動されるようになっている。
潤滑装置1は、クランク軸の回転によって駆動される機械式のオイルポンプ10と、オイルポンプ10に連結され昇圧されたオイルをエンジン各部の潤滑部位に導く給油路20とを備えている。
給油路20は、パイプや、シリンダブロック及びシリンダヘッド等に穿設された通路からなる。給油路20は、オイルポンプ10に連通され、オイルパン11からシリンダブロック内を通ってシリンダヘッドまで延びる連通路20Aと、シリンダブロック内の分岐点21aで連通路20Aと分岐して気筒列方向(エンジン前後方向)に伸びるメインギャラリー21と、シリンダブロック内でメインギャラリー21よりも下流側に位置しメインギャラリー21と平行に気筒列方向に延びるサブギャラリー22と、シリンダヘッド内で分岐する複数の油路23〜29を備えている。
オイルポンプ10の吸入口10aには、オイルパン11に臨むオイルストレーナ12が連結されている。オイルポンプ10の吐出口10bに連通する連通路20Aには、上流側から下流側に順にオイルフィルタ40,オイルクーラー41,オイルポンプ10からのオイル吐出圧を検知するオイルプレッシャースイッチ42,電動アシストポンプ50,この電動アシストポンプ50からのオイル吐出圧を検知するオイルプレッシャースイッチ43,上流側から下流側への一方向のみにオイル流れを規制する逆止弁44が配置されている。
また、オイルプレッシャースイッチ42の下流側の連通路20Aには、タイミングチェーン(図示せず)に潤滑用オイルを噴射するためのオイルジェット60が連結されている。
メインギャラリー21は、クランク軸を回動自在に支持する5つのジャーナル軸受部に配置されたメタルベアリングのオイル供給部61a〜61eと、コネクティングロッドのオイル供給部62a〜62eと、エンジン振動を軽減するバランサ装置のバランサシャフトのオイル供給部63a,63bに連通している。
サブギャラリー22は、分岐点22aで連通路20Aと分岐する第1分流路22Aを介して連通路20Aと連通し、分岐点22aよりも上流側の分岐点22bで連通路20Aと分岐する第2分流路22Bを介して連通路20Aと連通している。第1分流路22Aと第2分流路22Bとは、分岐点22cでサブギャラリー22と合流している。
サブギャラリー22は、4つのピストンの背面側に潤滑用オイルを噴射するためのオイルジェット64a〜64dに連通されている。
また、第1分流路22Aには、オイル流れ方向を連通路20Aからオイルジェット64a〜64dへの一方向のみに規制する逆止弁45が配置され、第2分流路22Bには、オイル流れ方向を連通路20Aからオイルジェット64a〜64dへの一方向のみに規制する逆止弁46が配置されている。
分岐点22bの下流には、タイミングチェーンのテンショナへオイルを供給するオイル供給部65が連結されている。
さらに、オイル供給部65への連結点よりも下流には、電動アシストポンプ50の吸入口50aと連通する分岐点20aで連通路20Aと分岐し、電動アシストポンプ50の吐出口50bと連通する分岐点20bで連通路20Aと合流するバイパス路20Bが設けられている。このバイパス路20Bは、吸入口50aと吐出口50bを短絡しており、バイパス路20Bには、オイル流れ方向を連通路20Aの上流から下流への一方向のみに規制する逆止弁47が配置されている。すなわち、逆止弁47は、バイパス路20B内でのオイル流れ方向を分岐点20aから分岐点20bへ向かう方向のみに規制している。
オイルプレッシャースイッチ43は、電動アシストポンプ50の下流側の連通路20Aに配置され、オイルプレッシャースイッチ43の下流には、可変バルブタイミング機構へのオイル供給部66a,66bが連結されている。
オイル供給部66a,66bよりも下流側では、逆止弁44までの間に油路23〜27がこの順番で分岐し、逆止弁44の下流側に油路28,29がこの順で分岐している。
油路23は、吸気弁のリフト量を可変制御するリフト可変機構のコントロールシャフトへのオイル供給部67a〜67eに連結されている。油路24は、吸気側のカム軸へのオイル供給部68a〜68eに連結され、油路25は、排気側のカム軸へのオイル供給部69a〜69eと、燃料ポンプへのオイル供給部70に連通されている。
油路26は、吸気側の油圧式ラッシュアジャスタのオイル供給部71に連通され、油路27は、排気側の油圧式ラッシュアジャスタのオイル供給部72に連通されている。油路28,29は、それぞれシリンダヘッド内でロッカーアーム等に潤滑用オイルを供給するオイル供給部73,74(オイルシャワー)に連通している。
図2は、電動アシストポンプ50を制御するための電気ブロック図である。
電動アシストポンプ50は、コントローラ80からの駆動信号によって作動するように構成されている。コントローラ80は、機械式のオイルポンプ10と電動アシストポンプ50との間の連通路20Aに配置されたオイルプレッシャースイッチ42と、エンジン冷却液の温度を検出する冷却液温度センサ81とに接続されている。
オイルプレッシャースイッチ42は、オイルポンプ10の吐出圧が低レベル又は高レベルのいずれにあるかを検出して、検出信号をコントローラ80に送出する。オイルプレッシャースイッチ42は、オイル圧力が所定圧未満では低レベル信号を送出し、オイル圧力が所定圧以上にあるときに高レベル信号を出力する。
冷却液温度センサ81は、シリンダヘッド及びシリンダブロックに設けられたウォータージャケット下流の冷却液の温度を検出して、温度検出信号を出力する。
本実施形態では、コントローラ80は、オイルプレッシャースイッチ42からの検出信号に基づいて電動アシストポンプ50の作動を制御するように構成されている。具体的には、コントローラ80は、オイルプレッシャースイッチ42から低レベル信号を受け取っている間はエンジンが低温状態であると判定して電動アシストポンプ50を作動させ、高レベル信号を受け取っている間はエンジンが低温状態ではないと判定して電動アシストポンプ50を停止させるように制御を行う。
次に、上述した実施形態による潤滑装置1の作用(動作)を説明する。
エンジン始動時等のエンジン低温時は、潤滑用オイルも低温で適切な作動温度でないため高粘性な状態である。このため、エンジンが始動してクランク軸が回転し始めたときには、給油路20及びこれに繋がる潤滑部位及び油圧式駆動部位の機械抵抗が大きい。これにより、エンジン駆動式の機械的なオイルポンプ10によって供給されるオイル流量が小さくなる。
本実施形態の潤滑装置1では、このようなエンジン低温時にオイル流量を確保すると共に、機械的なオイルポンプ10のみで十分なオイル流量を達成することができるように、オイルを適切な作動温度まで短時間で昇温可能なように構成されている。このようにオイルを短時間で昇温することによって、潤滑装置1は作動抵抗を早期に低減してエンジンの燃費を向上させることができるようになっている。
図3は、電動アシストポンプ50の作動タイミングチャートである。
時間t0にエンジンが始動されると、このとき連通路20A内のオイル圧力は低レベルにあるので、オイルプレッシャースイッチ42は低レベル信号をコントローラ80に出力する。コントローラ80は、低レベル信号を受け取ると、電動アシストポンプ50に駆動信号を出力する。これにより、電動アシストポンプ50は、時間t0に作動を開始する。
時間t0以降は、エンジンの作動に伴いクランク軸が低回転速度で回転しているので、クランク軸の回転に従動して機械式のオイルポンプ10が作動する。しかしながら、時間t0直後は、上述のようにオイルが低温で高粘性を有しており、オイルポンプ10の吐出圧は即座には上がらないので、オイルプレッシャースイッチ42は、しばらくの間、低レベル信号を出力し続ける。
機械式のオイルポンプ10は、オイルパン11に貯留されているオイルをオイルストレーナ12を介して吸入口10aから吸込み、昇圧して吐出口10bから排出する。オイルポンプ10で昇圧されたオイルは、オイルフィルタ40,オイルクーラー41を通り、一部がオイルジェット60からタイミングチェーンに供給される。そして、オイルは、分岐点21aでメインギャラリー21に送出されると共に、電動アシストポンプ50でさらに昇圧され、連通路20Aの下流及び第1分流路22Aへ送出される。
メインギャラリー21に送出されたオイルは、オイル供給部61a〜61eを通ってクランク軸のメタルベアリングを潤滑し、オイル供給部62a〜62eを通ってコネクティングロッドの摺動部を潤滑し、また、オイル供給部63a,63bを通ってバランサ装置のバランサシャフトに供給される。
第1分流路22Aへ送出されたオイルは、逆止弁45を開弁し、サブギャラリー22に送出され、オイルジェット64a〜64dからピストンの背面側に噴射される。
連通路20Aの下流に送出されたオイルは、上述した各潤滑部位及び油圧式駆動部位に供給される。
このように各部に供給された後、オイルはオイルパン11に回収及び貯留される。
本実施形態の潤滑装置1では、エンジン低温時には、オイルが適正な作動温度まで昇温するまでの間、電動アシストポンプ50が機械式のオイルポンプ10を補助しているので、給油路20内のオイル圧力及びオイル流量を確保することができる。
また、本実施形態の潤滑装置1では、エンジン低温時にオイルを短時間で適正な作動温度まで昇温させるために、オイルジェット64a〜64dを介してピストンの背面側に噴射するオイル量を、電動アシストポンプ50によって増加させるように構成されている。
すなわち、エンジン内で循環するオイルは、燃焼が生じている燃焼室に近接するピストンの背面側に供給されるものが、他の部位に供給されるものと比べて、最も昇温され易い。このため、ピストン冷却系のオイルジェット64a〜64dに供給されるオイル量を増大させることで、エンジン内を循環するオイル全体を効率よく短時間で適正な作動温度まで昇温することができる。
また、本実施形態の潤滑装置1では、オイルジェット64a〜64dは、メインギャラリー21に連結されておらず、メインギャラリー21の下流側に電動アシストポンプ50を介在させて設けられた別系統のサブギャラリー22に連結されている。そして、電動アシストポンプ50の吐出口50bは、逆止弁45を介してサブギャラリー22にオイル供給可能なように連通されているが、逆止弁46,47を介してメインギャラリー21にオイル供給不可能なように連通されているので、電動アシストポンプ50は、メインギャラリー21内を昇圧することなく、サブギャラリー22を重点的に昇圧することができる。これにより、電動アシストポンプ50は、オイルの供給部位が限定されるので、オイルジェット64a〜64dへのオイル供給量をより効率的に増大させることができる。
このようにして、オイル温度が上昇していくと、機械式のオイルポンプ10は、単独で適正なオイル圧力及びオイル流量でオイルを圧送することができるようになる。図3に示すように、時間t1にオイル圧力が所定圧に達すると、オイルプレッシャースイッチ42は高レベル信号を出力する。コントローラ80は、この高レベル信号を受け取ると、電動アシストポンプ50への駆動信号出力を停止し、電動アシストポンプ50の作動を停止させる。
電動アシストポンプ50の作動が停止すると、オイルポンプ10から送出されたオイルは、分岐点22bから第2分流路22Bを通り、逆止弁46を開弁して、サブギャラリー22へ流入する。これにより、サブギャラリー22下流のオイルジェット64a〜64dには、オイルポンプ10によって昇圧されたオイルが供給される。なお、このとき第1分流路22Aの逆止弁45はサブギャラリー22内のオイル圧力が高まったことにより閉弁する。また、オイルポンプ10から送出されたオイルは、バイパス路20Bを通って、逆止弁47を開弁して、連通路20Aの下流側へ流れる。
以上のような簡単な構成により、本実施形態の潤滑装置1では、エンジン低温時に機械式のオイルポンプ10を電動アシストポンプ50で補助し、オイル圧力及びオイル流量を確保することができると共に、ピストンの背面側に噴射されるオイル供給量を増大させて、オイル温度を短時間で適正な作動温度まで昇温することができる。これにより、エンジン始動時等のエンジン低温時の機械抵抗を早期に減少させて、エンジンの燃費向上を図ることができる。
なお、上記実施形態では、オイルポンプ10下流のオイル圧力が低レベル圧か高レベル圧のいずれであるかをオイルプレッシャースイッチ42によって二値的に検出していたが、これに限らず、オイルプレッシャーセンサによってオイル圧力の大きさを検出するように構成してもよい。この場合、コントローラ80は、オイルプレッシャーセンサから受け取ったオイル圧力信号が所定圧未満に相当するときに、エンジン低温時と判定して、電動アシストポンプ50を作動させるように構成することができる。
次に、図4により本実施形態の変形例を説明する。
上記実施形態では、エンジンが低温状態であるか否かを連通路20Aに配置したオイルプレッシャースイッチ42を用いて間接的に判定していたが、冷却液温度センサ81を用いて直接的に判定してもよい。
図4(A)の例では、冷却液温度センサ81からの温度検出信号を受け取ると、コントローラ80は、温度検出信号に基づいてエンジン冷却液の温度が所定温度T0以上であるか否かを判定する。コントローラ80は、時間t0〜t1の間は、エンジン冷却液の温度がT0未満であるので、エンジン低温時と判断し、電動アシストポンプ50に駆動信号を出力して作動させるが、時間t1にエンジン冷却液の温度がT0に達すると、エンジンが低温状態ではないと判断し、駆動信号出力を停止して、電動アシストポンプ50を作動停止させる。
このように構成しても、電動アシストポンプ50をエンジン低温時にのみ作動させるように制御することができる。また、冷却液温度センサ81は、新たに部材を追加することなく、エンジン冷却装置の温度センサを流用することができるので、製造コストを抑えることができる。
また、図4(B)は、電動アシストポンプ50の作動時間をタイマで制御する例を示している。コントローラ80は、時間t0で冷却液温度センサ81からの温度検出信号に基づいてエンジン冷却液の温度がT0未満であると判定すると、電動アシストポンプ50に駆動信号を出力して作動させると共に、時間t2を計時するタイマを作動させる。コントローラ80は、タイマに基づいて電動アシストポンプ50の作動開始から所定の時間t2経過後に、駆動信号出力を停止して、電動アシストポンプ50を作動停止させる。この場合、時間t2は、オイルが適正な作動温度に到達する時間以上に設定される。
このように構成しても、電動アシストポンプ50をエンジン低温時にのみ作動させるように制御することができる。また、図4(B)の例では、エンジンが低温状態であるか否かを冷却液温度センサ81を用いて判定していたが、これに限らず、上記実施形態と同様にオイルプレッシャースイッチ42を用いて判定してもよい。
また、上記実施形態では、電動アシストポンプ50の吐出口50bが、油路23〜29等にも連通しているが、これに限らず、電動アシストポンプ50によって昇圧されたオイルが、オイルジェット64a〜64dのみに供給されるように構成してもよい。この場合、吐出口50bと逆止弁45の上流側が連通路20Aと連通しないように、吐出口50bと逆止弁45とを直結するとよい。
本発明の実施形態の潤滑装置の構成図である。 本発明の実施形態の潤滑装置の電気ブロック図である。 本発明の実施形態の潤滑装置を構成する電動アシストポンプの作動を表すタイミングチャートである。 本発明の実施形態の変形例の電動アシストポンプの作動を表すタイミングチャートである。
符号の説明
1 潤滑装置
10 オイルポンプ
11 オイルパン
20 給油路
20A 連通路
20B バイパス路
20a,20b 分岐点
21 メインギャラリー
21a 分岐点(第4分岐点)
22 サブギャラリー
22a 分岐点(第1分岐点)
22b 分岐点(第2分岐点)
22c 分岐点(第3分岐点)
22A 第1分流路
22B 第2分流路
23〜29 油路
42,43 オイルプレッシャースイッチ
45 逆止弁(第1逆止弁)
46 逆止弁(第2逆止弁)
47 逆止弁(第3逆止弁)
50 電動アシストポンプ
61a〜61e オイル供給部
64a〜64d オイルジェット
80 コントローラ

Claims (2)

  1. オイルパンと少なくともエンジンの潤滑部位との間を連通する給油路と、エンジン駆動によりオイルパンから前記給油路を介して潤滑部位に向けてオイルを圧送するオイルポンプと、を備えたエンジンの潤滑装置であって、
    前記給油路は、
    前記オイルポンプの吐出口に連通された連通路と、
    この連通路から第1分岐点で分岐し、エンジン気筒のピストンの背面側にオイルを噴射するオイルジェットに連通する第1分流路と、
    前記連通路から前記第1分岐点よりも上流側の第2分岐点で分岐し、前記第1分流路に第3分岐点で合流する第2分流路と、
    前記第1分岐点と前記第2分岐点とを短絡するバイパス路と、を備え、
    前記第1分流路には、オイルの流れ方向を前記第1分岐点側から前記第3分岐点側への一方向に規制する第1逆止弁が前記第1分岐点と前記第3分岐点との間に設けられ、
    前記第2分流路には、オイルの流れ方向を前記第2分岐点側から前記第3分岐点側への一方向に規制する第2逆止弁が前記第2分岐点と前記第3分岐点との間に設けられ、
    前記バイパス路には、オイルの流れ方向を前記第2分岐点側から前記第1分岐点側への一方向に規制する第3逆止弁が設けられ、
    前記連通路には、前記第1分岐点と前記第2分岐点の間に、前記第2分岐点側から前記第1分岐点側にオイルを圧送するための電動アシストポンプが配置され、
    この電動アシストポンプは、エンジン低温時に作動するように構成されていることを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  2. 前記連通路は、エンジンのクランク軸の軸受部に連通するメインギャラリーを備え、
    このメインギャラリーは、前記第2分岐点よりも上流側の第4分岐点で前記連通路から分岐していることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012518741A (ja) * 2009-02-20 2012-08-16 アカーテース パワー,インク. 複数シリンダー対向ピストンエンジン
WO2012175100A1 (de) * 2011-06-21 2012-12-27 Daimler Ag Stelleinrichtung zum variablen einstellen eines verdichtungsverhältnisses einer verbrennungskraftmaschine
JP2016160925A (ja) * 2015-03-05 2016-09-05 マツダ株式会社 エンジンのオイル供給装置

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