JP2015209796A - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】始動時において確実に潤滑油を昇温させるとともに暖機後の過度の潤滑油の昇温を抑制し得る内燃機関の潤滑装置を提供する。【解決手段】本発明に係る内燃機関の潤滑装置は、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプにより圧送して内燃機関の各部に供給するものであって、オイルポンプから圧送される潤滑油の圧力が所定圧力以上であるときに開弁して余剰の潤滑油を内燃機関の各部に供給せずオイルパンへ戻すためのリリーフバルブの下流から潤滑油を取り出し、取り出した潤滑油を機関上部における始動後速やかに加熱される加熱部に供給する副オイル通路を設けた。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の各部に潤滑油を供給する内燃機関の潤滑装置に関するものである。
従来、内燃機関の潤滑装置として、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプにより吸引し吐出して供給する内燃機関の潤滑装置においては、冷間始動時においては早期に潤滑油の温度を昇温させることにより、潤滑油の粘度を下げて各部動作部分の良好な潤滑を促すといった、所謂早期暖機を図る工夫がなされてきた。斯かる潤滑装置の一例としては、内燃機関の上部からオイルパンへ戻るオイル戻し通路の途中に弁を設け、オイルポンプの吐出圧力が低い程オイルパンへ戻る潤滑油の流量が少なくなるように弁体が動作させて流路の開口面積を減少するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載のものは、オイルポンプの吐出圧力が小さいときにより多くの潤滑油を内燃期間内における温度が高くなる箇所(シリンダブロックにおけるシリンダボア近傍)に留まらせることにより、冷間始動時において油温を速やかに上昇させる、すなわち早期暖機を図ろうとするものである。
しかしながら上記特許文献1のようなものであると、油温が十分に上昇した暖機後においても弁体が動作するため、例えばアイドリング時や低・中回転時にはオイルポンプの吐出圧力が低下することで潤滑油が過度に加熱されてしまうということが頻繁に起こり、潤滑油が劣化し易くなってしまう懸念がある。
本発明は、このような不具合に着目したものであり、始動時において確実に潤滑油を昇温させるとともに暖機後の過度の潤滑油の昇温を抑制し得る内燃機関の潤滑装置を提供することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る内燃機関の潤滑装置は、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプにより圧送して内燃機関の各部に供給する内燃機関の潤滑装置であって、オイルポンプから圧送される潤滑油の圧力が所定圧力以上であるときに開弁して余剰の潤滑油を内燃機関の各部に供給せずオイルパンへ戻すためのリリーフバルブの下流から潤滑油を取り出し、取り出した潤滑油を機関上部における始動後速やかに加熱される加熱部に供給する副オイル通路を設けたことを特徴とする。
このようなものであれば、冷間始動時においては暖機後よりもオイルポンプの吐出圧が高くなりリリーフバルブが開弁し易い傾向にあることにより、リリーフバルブから流れる潤滑油を副オイル通路から温度が高い加熱部へ供給されるので、油温の昇温を有効に促し得る。また通常内燃機関の各部に供給される潤滑油に加えて、リリーフバルブからオイルパンへ戻されるはずの潤滑油を、油温の上昇のために有効に供することができる。そして潤滑油が十分に上昇し粘性が低くなると、冷間始動時にリリーフバルブが開弁していたような運転状態でも開弁する機会が少なくなるため、暖機後の過度の潤滑油の昇温は抑制される。すなわち本発明によれば、始動時において確実に潤滑油を昇温させるとともに暖機後の過度の潤滑油の昇温を抑制し得る内燃機関の潤滑装置を実現することが可能となる。
本発明によれば、始動時において確実に潤滑油を昇温させるとともに暖機後の過度の潤滑油の昇温を抑制し得る内燃機関の潤滑装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2に本実施形態に係る内燃機関の潤滑装置の構成を示す。本実施形態に係る内燃機関の潤滑装置は、内燃機関1内に形成される流路を通じて潤滑油を循環させ内燃機関各部を潤滑する装置である。図1に示すように、内燃機関の潤滑装置は、オイルパン3内の潤滑油を汲み上げて内燃機関1の上部へ潤滑油を圧送するオイルポンプ5を備えている。オイルポンプ5は、内燃機関1の駆動力を受けて作動し内燃機関1の駆動と連動するものが用いられる。オイルポンプ5は、例えばクランクシャフトから直接駆動力を得て駆動するものが用いられる。
このオイルポンプ5は、オイルストレーナ7を通じてオイルパン3内の潤滑油を吸引し、チェーンオイルノズル9、及びオイルフィルタ11を通じてメインギャラリ13に潤滑油を圧送する。
メインギャラリ13から流路を通じて潤滑油が内燃機関各部に供給される。例えば、メインギャラリ13から流路が複数に分岐し、各流路を通じてシリンダヘッド15、オイルプレッシャスイッチ17及びクランクジャーナル19にそれぞれ潤滑油が供給される。シリンダヘッド15に流下した潤滑油は、OCV(Oil Control Valve)21、VVT(Variable Valve Timing)23、オリフィス25、吸気カムシャフト側のインテークカムシャフトジャーナル27、排気カムシャフト側のエキゾーストカムシャフトジャーナル29及びチェーンテンショナー31にそれぞれに供給される。OCV21、インテークカムシャフトジャーナル27、及びチェーンテンショナー31及びエキゾーストカムシャフトジャーナル29を流通した潤滑油は、オイルパン3に戻される。
クランクジャーナル19に流下した潤滑油は、クランクピン33に供給される。このクランクピン33に供給された潤滑油は、オイルパン3に戻される。
しかして、本実施形態に係る内燃機関1の潤滑装置には、リリーフバルブ35が設けられている。リリーフバルブ35は、内燃機関1の各部を流通する潤滑油の量を調整するための弁手段であり、オイルポンプ5からオイルパン3に潤滑油を戻すオイル戻り通路37の途中に設けられている。
ここで、本実施形態に係る内燃機関1の潤滑装置は、図1及び図2に示すように、オイルポンプ5から圧送される潤滑油の圧力が所定圧力以上であるときに開弁して余剰の潤滑油を内燃機関1の各部に供給せずオイルパン3へ戻すためのリリーフバルブ35の下流から潤滑油を取り出し、取り出した潤滑油を機関上部たるシリンダヘッド15における始動後速やかに加熱される加熱部Xたるエキゾーストカムシャフトジャーナル29近傍の領域に供給する副オイル通路39を設けたことを特徴としている。
この副オイル通路39は、例えば、内燃機関1とは別体に設けられたものであるが、勿論内燃機関1に一体に形成されたものであっても良い。また副オイル通路を内燃機関1とは別体に設ける場合に用いる素材は、暖機後の潤滑油の流通を行い得るものであれば種々の素材を適用し得る。この副オイル通路39は、リリーフバルブ35の出口近傍のオイル戻り通路37から分岐し、シリンダヘッド15側の前記加熱部Xへ潤滑油を供給する途中の経路に、機関温度たる潤滑油の温度が所定温度を上回ると開弁して副オイル通路39の潤滑油の流通を許可する制御弁として機能するサーモスタット41を備えている。このサーモスタット41は、本実施形態では例えば、ワックス或いはパラフィンの膨張によって弁体を弁座に対して動作させることにより開閉する通常のものであっても良い。そして本実施形態における所定温度は、暖機が完了するタイミングよりも後に閉弁する温度に設定することが望ましい。通常暖機が完了する冷却水温度は80℃とされ、潤滑油の温度上昇は冷却水の温度上昇よりも遅れる傾向にあることから、潤滑油の温度が80℃となるか、或いは80℃よりも高い温度となるように構成することが望ましい。
そして本実施形態では、内燃機関11において始動後速やかに加熱される加熱部Xとして、シリンダヘッド15における排気の熱を効率よく受熱し得る排気カム近傍の領域を設定している。しかしながら本発明の加熱部Xは勿論、斯かる部位に限定されることはない。例えば内燃機関1における点火コイル近傍であったり、内燃機関1が排気マニホルド一体型のものである場合には当該排気マニホルド近傍を加熱部Xに設定し、副オイル通路39からの潤滑油を供給するようにしても良い。
上述したような内燃機関1の冷間始動時においては、粘性の高い潤滑油がオイルポンプ5によって圧送される際に速やかに圧力が上昇する。これによりリリーフバルブ35は暖機前に速やかに開弁し、副オイル通路39を通って、さらには開弁状態にあるサーモスタット41を通過し、上記の加熱部Xへ潤滑油が供給される。しかる後、潤滑油の温度が上昇すると、潤滑油の粘性が低くなるに伴いリリーフバルブ35が閉弁するか、或いはサーモスタット41が所定温度以上となった潤滑油温を検知し、パラフィン又はワックスの膨張が起こり潤滑油の流通を遮断し、加熱部Xへの潤滑油の供給が停止される。これにより、暖機後に不要に加熱部Xへ潤滑油が供給されることもない。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る内燃機関1の潤滑装置は、冷間始動時においては暖機後よりもオイルポンプ5の吐出圧が高くなりリリーフバルブ35が開弁し易い傾向にあることに着目することにより想到、実現されたものである。すなわち冷間始動時ではリリーフバルブ35から流れる潤滑油を副オイル通路39から温度が高い加熱部Xへ高い頻度で供給されるので、その結果、油温の昇温を有効に促している。また本実施形態では通常内燃機関1の各部に供給される潤滑油に加えて、リリーフバルブからオイルパン3へ戻されるはずの潤滑油を、油温の上昇のために有効に利用せしめている。換言すれば、早期暖機を目的としてオイルポンプ5の吐出量すなわち仕事量を増やすことを有効に回避しながら、より速やかな潤滑油の昇温を可能にしている。その結果、オイルポンプ5の仕事量の節約、ひいては燃費の向上にも資するものとなっている。そして潤滑油が十分に上昇し粘性が低くなると冷間始動時にリリーフバルブ35が開弁していたような運転状態でも開弁する機会が少なくなるため、暖機後の過度の潤滑油の昇温は抑制される。またリリーフバルブ35からオイルパン3へ戻される潤滑油を利用しているので、オイルポンプ5から内燃機関1の各部へ圧送される潤滑油の流通にはなんら影響を与えることが無い。その為、内燃機関1の潤滑に供されるためにメインギャラリ等を流れる潤滑油の挙動及び作用に何ら影響を与えることもない。すなわち本実施形態によれば、始動時において確実に潤滑油を昇温させるとともに暖機後の過度の潤滑油の昇温を抑制し得る内燃機関1の潤滑装置が実現されている。
特に本実施形態では、副オイル通路39にさらにサーモスタット41を設ける事によって、暖機後の過度の潤滑油の昇温をさらに有効に抑制し得るものとなっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では制御弁としてサーモスタットを適用した態様を開示したが勿論、冷却水の温度を水温センサにより検知し、検知された冷却水温度により電気的に開閉制御される電磁弁を適用しても良い。斯かる場合であっても勿論、暖機完了に伴う開弁タイミングは上記同様、冷却水温が80℃となるタイミングよりも後のタイミングとすべく、例えばタイムラグを設けたり、80℃よりも高いタイミングを閾値に設定したりしておくことが望ましい。また副オイル通路の具体的な配管経路や材質といった具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は内燃機関に潤滑油を供給する内燃機関の潤滑装置として利用することができる。
1…内燃機関
3…オイルパン
5…オイルポンプ
35…リリーフバルブ
39…副オイル流路
41…サーモスタット
X…加熱部
3…オイルパン
5…オイルポンプ
35…リリーフバルブ
39…副オイル流路
41…サーモスタット
X…加熱部
Claims (1)
- オイルパン内の潤滑油をオイルポンプにより圧送して内燃機関の各部に供給する内燃機関の潤滑装置であって、
オイルポンプから圧送される潤滑油の圧力が所定圧力以上であるときに開弁して余剰の潤滑油を内燃機関の各部に供給せずオイルパンへ戻すためのリリーフバルブの下流から潤滑油を取り出し、取り出した潤滑油を機関上部における始動後速やかに加熱される加熱部に供給する副オイル通路を設けた
内燃機関の潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014090905A JP2015209796A (ja) | 2014-04-25 | 2014-04-25 | 内燃機関の潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014090905A JP2015209796A (ja) | 2014-04-25 | 2014-04-25 | 内燃機関の潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015209796A true JP2015209796A (ja) | 2015-11-24 |
Family
ID=54612194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014090905A Pending JP2015209796A (ja) | 2014-04-25 | 2014-04-25 | 内燃機関の潤滑装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015209796A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017186927A (ja) * | 2016-04-01 | 2017-10-12 | 株式会社山田製作所 | 感温式弁機構及びその使用方法 |
JP2020139481A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関のシリンダヘッド |
CN112267927A (zh) * | 2020-09-12 | 2021-01-26 | 江苏里斯特通用机械制造有限公司 | 一种小型汽油机试车机油自动喷入系统及其工作方法 |
-
2014
- 2014-04-25 JP JP2014090905A patent/JP2015209796A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017186927A (ja) * | 2016-04-01 | 2017-10-12 | 株式会社山田製作所 | 感温式弁機構及びその使用方法 |
JP2020139481A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関のシリンダヘッド |
JP7280062B2 (ja) | 2019-02-28 | 2023-05-23 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関のシリンダヘッド |
CN112267927A (zh) * | 2020-09-12 | 2021-01-26 | 江苏里斯特通用机械制造有限公司 | 一种小型汽油机试车机油自动喷入系统及其工作方法 |
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