JP2011058458A - 内燃機関のオイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルポンプにおける駆動損失の増大を抑制しつつ、複数のオイル供給対象に必要とされる供給圧をもってそれらにオイルを供給することのできる内燃機関のオイル供給装置を提供する。
【解決手段】オイル供給装置は、オイル供給経路を通じて内燃機関の複数のオイル供給対象にオイルを供給する。第1の供給通路を介してオイル供給対象における可変バルブタイミング機構、油圧式ラッシュアジャスタ、潤滑部位の順にオイルが供給される一方、第2の供給通路を介して潤滑部位、油圧式ラッシュアジャスタ、可変バルブタイミング機構の順にオイルが供給される。各供給通路に供給されるオイルの量は、流量制御弁30によって制御される。ある機関運転状態においてその必要とされるオイルの供給圧が最も大きいオイル供給対象に他のオイル供給対象よりも多くのオイル量が供給されるように、流量制御弁30によってオイル供給通路が切り替えられる。
【選択図】図2

Description

この発明は、オイルポンプから吐出されるオイルを内燃機関の複数のオイル供給対象に供給する内燃機関のオイル供給装置に関する。
従来、オイルポンプから吐出されるオイルをオイル供給対象に供給する内燃機関のオイル供給装置が知られている(例えば特許文献1)。通常、こうしたオイル供給対象には、油圧式可変動弁機構や動弁系の油圧式ラッシュアジャスタ等、内燃機関に搭載される油圧作動機構や、クランクシャフトやカムシャフトの回転摺動部位といった内燃機関の潤滑部位等々が含まれ、オイルポンプから吐出されるオイルは、これら複数のオイル供給対象に対して、例えば、油圧式可変動弁機構、油圧式ラッシュアジャスタ、内燃機関の潤滑部位といった順にオイル供給経路を通じて供給される。
特開平5−312155号公報
ところで、上述したように、オイルポンプから吐出されるオイルを複数のオイル供給対象に対して順に供給するようにした場合には、以下のような不都合が無視できないものとなる。すなわち、オイル供給対象に必要とされるオイルの供給圧は機関回転速度等の機関運転状態に応じて変化するため、オイル供給対象のうちで必要とされるオイルの供給圧が最も高いオイル供給対象には高圧のオイルを、必要とされるオイルの供給圧が最も低いオイル供給対象には低圧のオイルをそれぞれ供給することが望ましい。
しかしながら、上述したように、オイルポンプから吐出されるオイルを、油圧式可変動弁機構、油圧式ラッシュアジャスタ、内燃機関の潤滑部位といった順に供給するようにしたオイル供給装置においては、最初に油圧式可変動弁機構にオイルが供給されるため、同油圧式可変動弁機構に供給されるオイルは他のオイル供給対象より高圧となる。一方、潤滑部位には最後にオイルが供給されるため、同潤滑部位に供給されるオイルは他のオイル供給対象より低圧となる。したがって、油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧が相対的に低く、潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧が相対的に高い機関運転状態になると、油圧式可変動弁機構には必要とされるオイルの供給圧よりも高圧のオイルが供給される一方、潤滑部位には必要とされるオイルの供給圧よりも低圧のオイルが供給されることとなる。
こうしたオイル供給対象へのオイル供給圧の過剰や不足を抑制すべく、以下のような対策を講じることが考えられる。
例えば、オイルポンプが内燃機関のクランクシャフトにより駆動される機関駆動式のオイルポンプである場合には、機関回転速度が低い状況、すなわちオイルの吐出量が少ない状況下にあっても、全てのオイル供給対象に対し十分な量(圧力)のオイルを供給可能にすべくオイルポンプを大型化することが考えられる。また、例えば、オイルポンプがオイル吐出量を機関回転速度に関係なく変更できる電動式のオイルポンプである場合には、全てのオイル供給対象に対し十分な量(圧力)のオイルが供給されるように、そのオイル吐出量を増大することが考えられる。
しかしながら、このようにしてオイルポンプを大型化したりオイル吐出量を増大したりすると、確かにオイルの供給圧が不足するオイル供給対象についてはその不足分が補えるようにはなるものの、もともとオイルの供給圧が過剰であったオイル供給対象についてはさらにその過剰分が大きくなることとなるため、オイルポンプの駆動損失の増大が避けられないものとなる。
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、オイルポンプにおける駆動損失の増大を抑制しつつ、複数のオイル供給対象に必要とされる供給圧をもってそれらにオイルを供給することのできる内燃機関のオイル供給装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、オイルポンプから吐出されるオイルをオイル供給経路を通じて内燃機関の複数のオイル供給対象に供給する内燃機関のオイル供給装置において、前記複数のオイル供給対象は、第1の供給対象及び第2の供給対象を含み、前記オイル供給経路は、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記第1の供給対象から前記第2の供給対象に順に供給する第1の供給通路と、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記第2の供給対象から前記第1の供給対象に順に供給する第2の供給通路とを含み、前記オイル供給経路には、前記オイルポンプから前記第1の供給通路及び前記第2の供給通路に供給されるオイルの量を制御する流量制御弁が設けられ、前記流量制御弁は、前記第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が前記第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第1の機関運転状態にあるときには、前記第1の供給通路に供給されるオイルの量が前記第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなるように前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御する一方、前記第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が前記第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第2の機関運転状態にあるときには、前記第2の供給通路に供給されるオイルの量が前記第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなるように前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御することをその要旨とする。
上記構成では、第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第1の機関運転状態にあるときには、オイルポンプから第1の供給通路に供給されるオイルの量が第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる。このため、第1の供給通路において上流側に位置する第1の供給対象には第2の供給対象よりも多くの量のオイルが供給されるようになり、そのオイル供給圧も第2の供給対象と比較して高いものとなる。一方、第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第2の機関運転状態にあるときには、オイルポンプから第2の供給通路に供給されるオイルの量が第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる。このため、第2の供給通路において上流側に位置する第2の供給対象には第1の供給対象よりも多くの量のオイルが供給されるようになり、そのオイル供給圧も第1の供給対象と比較して高いものとなる。その結果、オイルポンプにおける駆動損失の増大を抑制しつつ、各オイル供給対象に必要とされる供給圧をもってそれらにオイルを供給することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関のオイル供給装置において、前記第1の機関運転状態は機関回転速度が第1の機関回転速度領域となる状態であり、前記第2の機関運転状態は機関回転速度が前記第1の機関回転速度領域とは異なる第2の機関回転速度領域となる状態であることをその要旨とする。
上記構成によれば、第1の供給対象において必要とされるオイルの供給圧及び第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が機関回転速度に基づいてそれぞれ変化する場合であっても、この変化に応じたかたちでオイル供給経路におけるオイルの流通状態、すなわち第1の供給通路及び第2の供給通路にそれぞれ供給されるオイルの量を制御することにより、それら各オイル供給対象に対して適切な量のオイルを供給することができる。したがって、オイルポンプにおける駆動損失の増大を抑制しつつ、各オイル供給対象に必要とされる供給圧をもってそれらにオイルを供給することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の内燃機関のオイル供給装置において、前記第1の機関回転速度領域及び前記第2の機関回転速度領域は、前記第1の機関回転速度領域の最高回転速度が前記第2の機関回転速度領域の最低回転速度以下に設定されるものであり、前記第1の供給対象はオイルが作動媒体として機能する油圧作動機構であり、前記第2の供給対象は前記内燃機関のクランクシャフトにおける回転摺動部位を少なくとも含みオイルが潤滑媒体として機能する潤滑部位であることをその要旨とする。
油圧式可変動弁機構や動弁系の油圧式ラッシュアジャスタ等、内燃機関に搭載される油圧作動機構は、その正常な作動に必要とされるオイルの供給圧が機関回転速度に依らず略一定であるか、若しくは機関回転速度の上昇に伴って若干増大する傾向がある。
一方、内燃機関の潤滑部位、特にクランクシャフトの回転摺動部位は、機関回転速度が上昇するのにしたがって摺動抵抗やその摺動に伴って発生する熱量が大きくなる。また、オイルポンプから吐出されたオイルは、クランクシャフトを回転可能に支持する軸受を介して同クランクシャフトの内部に形成された内部通路に導入され、同内部通路を介してその他の軸受やクランクピンとコネクティングロッドとの連結部分等、潤滑が必要とされる部位に供給される。ここで、機関回転速度が上昇すると、こうした内部通路に存在するオイルに大きな遠心力が作用するようになるため、オイルが軸受から内部通路に導入され難くなる。そのため、こうした遠心力や上述した摺動抵抗等の増大の影響により、内燃機関の潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧は機関回転速度が高くなると著しく上昇するようになる。
そしてこの結果、機関回転速度が低い領域においては油圧作動機構に必要とされるオイルの供給圧が潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる一方、機関回転速度が高い領域においては潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧が油圧作動機構に必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる。
この点、上記構成によれば、機関回転速度が第1の機関回転速度領域にあるとき、すなわち低回転領域にあるときには、内燃機関の潤滑部位よりも油圧作動機構に対してより多くのオイルが供給されるようになるため、油圧作動機構に供給されるオイルの供給圧を同油圧作動機構が正常に作動し得る大きさまで高めることができる。その一方、機関回転速度が第2の機関回転速度領域にあるとき、すなわち高回転領域にあるときには、油圧作動機構よりも内燃機関の潤滑部位に対してより多くのオイルが供給されるようになるため、潤滑部位に供給されるオイルの供給圧を良好な潤滑状態とし得る大きさまで高めることができる。このように、上記構成によれば、油圧作動機構及び潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧が機関回転速度に応じて異なる状況にあっても、オイルポンプにおける駆動損失の増大を招くことなく、そうした状況に即したかたちで油圧作動機構及び潤滑部位にオイルを供給することができる。
なお、上述した油圧作動機構としては、請求項4に記載の発明によるように、機関バルブの開閉特性を変更する油圧式可変動弁機構を挙げることができる。なおここで、「機関バルブの開閉特性」には、吸気バルブ、排気バルブの開弁時期、閉弁時期、最大リフト量、作用角(開弁期間)、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間のうち、少なくとも一つ、若しくはそれらの組み合わせが含まれる。
また、その他の油圧作動機構としては、請求項5に記載の発明によるように、機関バルブのバルブクリアランスを調整する油圧式ラッシュアジャスタを挙げることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関のオイル供給装置において、前記各オイル供給対象は、前記油圧作動機構として機関バルブの開閉特性を変更する油圧式可変動弁機構及び機関バルブのバルブクリアランスを調整する油圧式ラッシュアジャスタを含むとともに、前記油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧をP1、前記油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧をP2、前記潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧をP3としたとき、前記第1の機関回転速度領域では前記各オイルの供給圧P1〜P3について(P1>P2>P3)なる関係が満たされる一方、前記第2の機関回転速度領域では前記各オイルの供給圧P1〜P3について(P3>P2>P1)なる関係が満たされるものであり、前記第1の供給通路は前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記油圧式可変動弁機構から前記油圧式ラッシュアジャスタを経て前記潤滑部位に順に供給するものであり、前記第2の供給通路は前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記潤滑部位から前記油圧式ラッシュアジャスタを経て前記油圧式可変動弁機構に順に供給するものであることをその要旨とする。
油圧作動機構においてその正常な作動に必要とされるオイルの供給圧は、油圧式可変動弁機構では機関回転速度に依らず略一定である一方、油圧式ラッシュアジャスタでは機関回転速度の上昇に伴って若干増大する傾向がある。このように油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧が機関回転速度の上昇に伴って増大するのは以下の理由による。すなわち、機関回転速度が高くなり、クランクシャフト等の回転部材の回転速度が高くなると、これら回転部材からオイルが飛散しつつオイルパンに戻されるようになるため、同オイルパンのオイルには多量の気泡が含まれるようになる。そしてこのように、気泡を含むオイルが油圧式ラッシュアジャスタに供給されると、その気泡の影響によってオイルの供給圧が低下するようになる。すなわち、油圧式ラッシュアジャスタにあっては、こうした気泡の影響を受けやすいためこれを考慮した上で、その必要とされるオイルの供給圧を設定する必要がある。このため、上述したように油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧は機関回転速度が高くなるほど上昇するようになる。
そしてこの結果、機関回転速度が低い領域においては油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧が油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる一方、機関回転速度が高い領域においては油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧が油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる。
さらには、上述の通り、機関回転速度が低い領域においては油圧式可変動弁機構や油圧式ラッシュアジャスタ等の油圧作動機構に必要とされるオイルの供給圧が潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる一方、機関回転速度が高い領域においては潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧が油圧作動機構に必要とされるオイルの供給圧よりも高くなる。そのため、各オイル供給対象に必要とされるオイルの供給圧は、機関回転速度が低い領域では、油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧>油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧>潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧といった関係が成立する一方、機関回転速度が高い領域では、潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧>油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧>油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧といった関係が成立する。
この点、上記構成によれば、機関回転速度が第1の機関回転速度領域にあるとき、すなわち低回転領域にあるときには、第2の供給通路よりも第1の供給通路に対してより多くのオイルがオイルポンプから供給されるようになる。その結果、油圧式可変動弁機構に供給されるオイルの量>油圧式ラッシュアジャスタに供給されるオイルの量>潤滑部位に供給されるオイルの量といった関係が成立するようになり、油圧式可変動弁機構及び油圧式ラッシュアジャスタを含む油圧作動機構に供給されるオイルの供給圧を同油圧作動機構が正常に作動し得る大きさまで高めることができる。その一方、機関回転速度が第2の機関回転速度領域にあるとき、すなわち高回転領域にあるときには、第1の供給通路よりも第2の供給通路に対してより多くのオイルがオイルポンプから供給されるようになる。その結果、潤滑部位に供給されるオイルの量>油圧式ラッシュアジャスタに供給されるオイルの量>油圧式可変動弁機構に供給されるオイルの量といった関係が成立するようになり、潤滑部位に供給されるオイルの供給圧を良好な潤滑機能を発揮し得る大きさまで高めることができる。このように、上記構成によれば、油圧式可変動弁機構及び、油圧式ラッシュアジャスタ、潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧が機関回転速度に応じて異なる状況にあっても、オイルポンプにおける駆動損失の増大を招くことなく、そうした状況に即したかたちで油圧作動機構及び潤滑部位にオイルを供給することができる。なおここで、「機関バルブの開閉特性」には、吸気バルブ、排気バルブの開弁時期、閉弁時期、最大リフト量、作用角(開弁期間)、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間のうち、少なくとも一つ、若しくはそれらの組み合わせが含まれる。
請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれか一項に記載の内燃機関のオイル供給装置において、前記オイルポンプは前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動されるものであり、前記流量制御弁は、前記オイルポンプのオイル吐出圧が作用する受圧面を有し同オイル吐出圧に応じて変位することにより前記オイルポンプから前記第1の供給通路及び前記第2の供給通路に供給されるオイルの量をそれぞれ制御する弁体を含み、同弁体は、機関回転速度が前記第1の機関回転速度領域にあるときには、前記オイルポンプから前記第1の供給通路に供給されるオイルの量が前記オイルポンプから前記第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる位置に変位する一方、機関回転速度が前記第2の機関回転速度領域にあるときには、前記オイルポンプから前記第2の供給通路に供給されるオイルの量が前記オイルポンプから前記第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる位置に変位することをその要旨とする。
上記構成によれば、流量制御弁の弁体は、オイルポンプのオイル吐出圧に応じてその位置が変化する。また、オイルポンプは機関駆動式であるため、機関回転速度が高くなるほどオイル吐出圧は大きくなる。したがって、流量制御弁の弁体は機関回転速度に応じてその位置が変化するようになる。具体的には、機関回転速度が第1の機関回転速度領域にあるとき、すなわちオイルポンプのオイル吐出圧が低いときには、弁体がそのオイル吐出圧に応じた位置に変位して、第1の供給通路に供給されるオイルの量が第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる。一方、機関回転速度が第2の機関回転速度領域にあるとき、すなわちオイルポンプのオイル吐出圧が高いときには、弁体がそのオイル吐出圧に応じた位置に変位して、第2の供給通路に供給されるオイルの量が第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる。このように、上記構成によれば、流量制御弁が機関回転速度に応じて自律的にオイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御することができるようになり、例えば流量制御弁として電磁駆動式のものを採用するとともに、機関回転速度を監視し、その検出される機関回転速度に応じて流量制御弁の弁位置を切り替えることでオイルの流通状態を制御するようにした場合と比較して、オイル供給装置における構成の簡略化を図ることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関のオイル供給装置において、前記流量制御弁は、前記第1の機関運転状態では前記オイルポンプから吐出されるオイルが全て前記第1の供給通路に供給される一方、前記第2の機関運転状態では前記オイルポンプから吐出されるオイルが全て前記第2の供給通路に供給されるように、前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御することをその要旨とする。
上記構成では、第1の機関運転状態ではオイルポンプから吐出されるオイルが全て第1の供給通路に供給される一方、第2の機関運転状態ではオイルポンプから吐出されるオイルが全て第2の供給通路に供給される。このため、各機関運転状態に応じて第1の供給対象及び第2の供給対象のうち、必要とされるオイルの供給圧が大きい供給対象に対してより多くの量のオイルを供給することができ、必要な供給圧をもって各オイル供給対象にオイルを供給することができるようになる。
本発明にかかる内燃機関のオイル供給装置の第1の実施形態についてその構成及び機関回転速度が低回転領域にあるときのオイル供給対象へのオイル供給順序を示すブロック図。 同実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁についてその断面構造及び機関回転速度が低回転領域にあるときのスプール位置を示す断面図。 機関回転速度とオイル供給対象のオイル要求圧との関係を示すグラフ。 同実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁について機関回転速度が中回転領域にあるときのスプール位置を示す断面図。 同実施形態にかかるオイル供給装置について機関回転速度が中回転領域にあるときのオイル供給対象へのオイル供給順序を示すブロック図。 同実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁について機関回転速度が高回転領域にあるときのスプール位置を示す断面図。 同実施形態にかかるオイル供給装置について機関回転速度が高回転領域にあるときのオイル供給対象へのオイル供給順序を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁についてその断面構造を示す断面図。 他の実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁についてその断面構造を示す断面図。 他の実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁についてその断面構造を示す断面図。 他の実施形態にかかるオイル供給装置の流量制御弁についてその断面構造を示す断面図。
(第1の実施形態)
以下、この発明にかかる内燃機関のオイル供給装置を具体化した第1の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、このオイル供給装置10では、オイルポンプ11から吐出されたオイルがオイルフィルタ12、流量制御弁30を介して内燃機関の各オイル供給対象、具体的には、可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22、及び潤滑部位23にそれぞれ供給される。ここで、可変バルブタイミング機構21は、オイルを作動媒体として作動することにより吸気バルブ及び排気バルブ(いずれも図示略)の開弁時期と閉弁時期とを変更する油圧作動機構である。同じく、油圧式ラッシュアジャスタ22も、オイルを作動媒体として作動することにより吸気バルブや排気バルブのバルブクリアランスを調整する油圧作動機構である。また、潤滑部位23には、クランクシャフトやカムシャフト(いずれも図示略)の回転摺動部位や、ピストンや各バルブ等の往復摺動部位が含まれ、これら各部位にオイルが潤滑媒体として供給される。また、オイルポンプ11は、内燃機関のクランクシャフト(図示略)により駆動される機関駆動式のオイルポンプである。
オイルポンプ11,オイルフィルタ12、流量制御弁30の他、各オイル供給対象21〜23は、オイル供給経路を介して接続されている。このオイル供給経路は、オイルポンプ11から吐出されたオイルをオイルフィルタ12を介して流量制御弁30に供給する吐出通路25と、流量制御弁30の切替状態に基づいて吐出通路25と連通可能な第1の供給通路20A及び第2の供給通路20Bとによって構成されている。この第1の供給通路20Aは、流量制御弁30と可変バルブタイミング機構21とを接続してオイルを流量制御弁30から可変バルブタイミング機構21に供給する第1の接続通路26と、可変バルブタイミング機構21及び潤滑部位23を油圧式ラッシュアジャスタ22を介して連通する連通路28とによって構成されている。一方、第2の供給通路20Bは、流量制御弁30と潤滑部位23とを接続してオイルを流量制御弁30から潤滑部位23に供給する第2の接続通路27と、上記連通路28とによって構成されている。
次に、吐出通路25及び流量制御弁30の構成については図2を参照して説明する。なお、以下に示す本実施形態やその他の実施形態においては、図の説明における左右方向を単に左右方向と称することとする。
図2に示すように、流量制御弁30は、その右端部38aが開放されたシリンダ38、同シリンダ38に内挿されたスプール31、このスプール31の左端側に設けられた圧力室38b、吐出通路25から分岐して圧力室38bにオイルポンプ11からのオイルを供給する分岐通路25b、この圧力室38bの圧力に基づく力によりスプール31が付勢される方向と逆方向に同スプール31を付勢するスプリング36によって構成されている。また、シリンダ38の右端部38a近傍には、同右端部38aからスプリング36が離脱することを防止するための割りピン37が固定されている。
シリンダ38には複数の開口25a,26a,27aが形成されており、これら開口25a〜27aを介して吐出通路25、第1の接続通路26、第2の接続通路27とシリンダ38の内部とがそれぞれ連通されている。なお、シリンダ38において、開口26a及び開口27aは同シリンダ38の長手方向に隣接して形成されている一方、開口25aはそれら開口26a,27aと対向する位置に形成されている。
また、スプール31は、その左端に配設された円柱状の左端部32と、右端に配設された円柱状の右端部34と、これら左端部32及び右端部34を連結する連結部33とを備えている。これら左端部32及び右端部34の外径はともに等しく、シリンダ38の内径よりも僅かに小さく設定されているため、スプール31は、左端部32及び右端部34の外周面がシリンダ38の内周面に案内された状態でシリンダ38内を往復動することができる。なお、シリンダ38はその右端部38aが開口されているため、同シリンダ38内において右端部34よりも右方に位置する部位に存在する空気や同部位に流れ込んだオイルによってスプール31の往復動が阻害されてしまうことはない。
ところで、上述の各オイル供給対象21〜23に必要とされるオイルの供給圧、具体的には、可変バルブタイミング機構21のオイル要求圧P1、油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2、及び潤滑部位23のオイル要求圧P3は機関運転状態、例えば機関回転速度に応じて変化する。各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3の機関回転速度に応じた変化態様については図3を参照して以下に説明する。
ここで、各オイル供給対象21〜23のうちで内燃機関の潤滑部位23において、特にクランクシャフトの回転摺動部位は、機関回転速度が上昇するのにしたがって摺動抵抗やその摺動に伴って発生する熱量が大きくなる。また、オイルポンプ11から吐出されたオイルは、クランクシャフトを回転可能に支持する軸受を介して同クランクシャフトの内部に形成された内部通路に導入され、同内部通路を介してその他の軸受やクランクピンとコネクティングロッドとの連結部分等、潤滑が必要とされる部位に供給される。ここで、機関回転速度が上昇すると、こうした内部通路に存在するオイルに大きな遠心力が作用するようになるため、オイルが軸受から内部通路に導入され難くなる。そのため、こうした遠心力や上述した摺動抵抗等の増大の影響により、内燃機関の潤滑部位23のオイル要求圧P3は、図3に一点鎖線にて示すように、機関回転速度が高くなると著しく上昇するようになる。
そしてこの結果、機関回転速度が低い領域においては可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22といった油圧作動機構のオイル要求圧が潤滑部位23のオイル要求圧P3よりも高くなる一方、機関回転速度が高い領域においては潤滑部位23のオイル要求圧P3が油圧作動機構のオイル要求圧よりも高くなる。
また、可変バルブタイミング機構21のオイル要求圧P1は、同図に実線にて示すように、機関回転速度に依らず略一定である一方、油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2は、同図に二点鎖線にて示すように、機関回転速度の上昇に伴って若干増大する傾向がある。この油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2が機関回転速度の上昇に伴って増大するのは以下の理由による。すなわち、機関回転速度が高くなり、クランクシャフト等の回転部材の回転速度が高くなると、これら回転部材からオイルが飛散しつつオイルパンに戻されるようになるため、同オイルパンのオイルには多量の気泡が含まれるようになる。そしてこのように、気泡を含むオイルが油圧式ラッシュアジャスタ22に供給されると、その気泡の影響によってオイルの供給圧が低下するようになる。これに対して、可変バルブタイミング機構21におけるこうした気泡の影響は殆ど無視できる範囲にある。すなわち、油圧式ラッシュアジャスタ22にあっては、こうした気泡の影響を受けやすいためこれを考慮した上で、そのオイル要求圧P2を設定する必要がある。このため、上述したように油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2は機関回転速度が高くなるほど上昇するようになる。
そしてこの結果、機関回転速度が低い領域においては可変バルブタイミング機構21のオイル要求圧P1が油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2よりも高くなる一方、機関回転速度が高い領域においては油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル要求圧P2が可変バルブタイミング機構21のオイル要求圧P1よりも高くなる。
そのため、各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3については、機関回転速度が低い領域では、(P1>P2>P3)なる関係が成立する一方、機関回転速度が高い領域では、(P3>P2>P1)といった関係が成立する。
こうして、各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3は機関回転速度に応じて変化するため、オイル供給対象21〜23のうちでオイル要求圧が最も高いオイル供給対象には高圧のオイルを、オイル要求圧が最も低いオイル供給対象には低圧のオイルをそれぞれ供給することが望ましい。
しかしながら、例えば、オイルポンプから吐出されるオイルを、可変バルブタイミング機構、油圧式ラッシュアジャスタ、内燃機関の潤滑部位といった予め定められた所定の順序で供給するようにしたオイル供給装置においては、機関回転速度領域によって、各オイル供給対象21〜23へのオイルの供給圧の過剰や不足が生じるおそれがある。
こうした各オイル供給対象21〜23へのオイルの供給圧の過剰や不足を抑制すべく、例えば機関駆動式のオイルポンプである場合にはオイルポンプを大型化することや、また、電動式のオイルポンプである場合には、そのオイル吐出量を増大することといった対策を講じることが考えられる。
しかしながら、こうした対策を講じると、確かにオイルの供給圧が不足する各オイル供給対象21〜23についてはその不足分が補えるようにはなるものの、もともとオイルの供給圧が過剰であったオイル供給対象21〜23についてはさらにその過剰分が大きくなることとなるため、オイルポンプの駆動損失の増大が避けられないものとなる。
そこで、本実施形態におけるオイル供給装置10においては、オイルポンプにおける駆動損失の増大を抑制しつつ、各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3をもってそれらにオイルを供給することを可能にすべく、流量制御弁30によってオイルを供給する供給通路を機関回転速度に応じて切り替えるようにしている。
まず、機関回転速度が第1の機関回転速度領域にあるとき、すなわち低回転領域にあるときを例に、流量制御弁30の駆動態様について、以下に図1〜図3を参照して説明する。
図2に実線の矢印にて示すように、オイルポンプ11から吐出されたオイルは、吐出通路25を介してシリンダ38に流入するほか、吐出通路25から分岐通路25bに流入した後に圧力室38bに流入する。ここで、圧力室38bに流入したオイルのオイル圧は、スプール31における左端部32の左端面32aに作用し、この左端面32aに作用するオイル圧によりスプール31が右方向に付勢される。そして、例えば、このオイル圧によるスプール31への付勢力が大きくなると、スプリング36による左方向の付勢力に抗してスプール31が右方向に変位することとなる。こうして受圧面としての左端面32aに作用するオイル圧に応じてスプール31の位置が変化することにより、オイルポンプ11から流量制御弁30を介して第1の供給通路20A及び第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量が制御される。
ここで、機関回転速度が低回転領域にあるときは、オイルポンプ11から吐出されるオイル圧が小さいため、圧力室38bに流入するオイルの圧力も小さくなる。したがって、スプール31の左端面32aに作用するオイル圧も小さくなり、スプール31の変位がほとんど生じない。このように機関回転速度が低回転領域にあり、スプール31の左端面32aに作用するオイル圧が小さい場合には、第2の接続通路27の開口27aはスプール31の右端部34によって閉塞された状態となる一方、第1の接続通路26の開口26aは開放された状態となる。このため、低回転領域において、第1の接続通路26は吐出通路25と連通状態となる一方、第2の接続通路27は吐出通路25と非連通状態となり、吐出通路25からのオイルは第1の接続通路26にのみ供給されることとなる。
こうした低回転領域において、図1に実線の矢印にて示すように、オイルポンプ11から吐出されたオイルは、オイルフィルタ12及び流量制御弁30を介して第1の供給通路20Aに供給されることとなる。すなわち、まずオイルは第1の接続通路26に流入し、可変バルブタイミング機構21に供給される。続いて、オイルは同可変バルブタイミング機構21から連通路28を介して油圧式ラッシュアジャスタ22、潤滑部位23の順に供給される。また、各オイル供給対象21〜23に供給されたオイルは、同オイル供給対象21〜23からオイルパンにも戻される。
このように、低回転領域においては、可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22、そして潤滑部位23の順でオイルが供給される。その結果、可変バルブタイミング機構21に供給されるオイルの量>油圧式ラッシュアジャスタ22に供給されるオイルの量>潤滑部位23に供給されるオイルの量といった関係が成立するようになる。こうして低回転領域においては、図3における低回転領域にて示された各オイル供給対象21〜23の各オイル要求圧P1〜P3が満たされるように、各オイル供給対象21〜23にオイルが供給される。
次に、機関回転速度が中回転領域にある場合について図4及び図5を参照して説明する。
中回転領域にあるときは、オイルポンプ11から吐出されるオイル圧が上述の低回転領域よりも大きくなる。そのため、スプール31の左端面32aに作用するオイル圧も低回転領域よりも大きくなり、スプリング36による左方向の付勢力に抗して、スプール31が右方向に変位することとなる。
こうしてスプール31が変位すると、図4に示すように、第1の接続通路26の開口26a及び第2の接続通路27の開口27aはいずれも開放状態となり、それら各接続通路26,27はいずれも吐出通路25と連通状態になる。このため、各接続通路26,27には吐出通路25からオイルが供給されることとなる。なお、スプール31の左端部32が第1の接続通路26の開口26aに近づくこととなるが、中回転領域においては、同開口26aが閉塞状態とされる位置まではスプール31は変位しない。
こうした中回転領域において、図5に実線の矢印にて示すように、オイルポンプ11から吐出されたオイルは、流量制御弁30を介して第1の供給通路20A及び第2の供給通路20Bのいずれに対しても供給されることとなる。すなわち、第1の供給通路20Aにおいては、第1の接続通路26から可変バルブタイミング機構21にオイルが供給された後、同可変バルブタイミング機構21から連通路28を介して油圧式ラッシュアジャスタ22にオイルが供給される。また、第2の供給通路20Bにおいては、第2の接続通路27から潤滑部位23にオイルが供給された後、同潤滑部位23から連通路28を介して油圧式ラッシュアジャスタ22にオイルが供給される。
なお、中回転領域においては、油圧式ラッシュアジャスタ22に対しては、第1の供給通路20A及び第2の供給通路20Bからオイルが供給される。また、油圧式ラッシュアジャスタ22から連通路28に供給されるオイルの量よりも、同連通路28から油圧式ラッシュアジャスタ22に供給されるオイルの量の方が多い。そのため、油圧式ラッシュアジャスタ22から連通路28に供給されるオイルは、同連通路28から油圧式ラッシュアジャスタ22に供給されるオイルに押し戻されるかたちとなり、可変バルブタイミング機構21や潤滑部位23には到達しない。また、各オイル供給対象21〜23に供給されたオイルは、同オイル供給対象21〜23からオイルパンにも戻される。
このように、中回転領域においては、第1の供給通路20Aによって可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22の順でオイルが供給される一方、第2の供給通路20Bによって潤滑部位23、油圧式ラッシュアジャスタ22の順でオイルが供給される。その結果、各オイル供給対象21〜23には、同程度のオイル圧をもってオイルがそれぞれ供給されることとなる。
ここで、図3における中回転領域において、各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3は、多少その大きさの順序が変動するが大きな差は生じない。そして、上述のように中回転領域における各オイル供給対象21〜23へのオイルの供給圧は、図3における中回転領域にて示された各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3にほぼ即したオイル供給圧に設定されることとなる。
続いて、機関回転速度が第2の機関回転速度領域、すなわち高回転領域にある場合について図6及び図7を参照して説明する。
高回転領域にあるときは、オイルポンプ11から吐出されるオイル圧が上述の中回転領域よりもさらに大きくなる。そのため、スプール31の左端面32aに作用するオイル圧も中回転領域よりも大きくなり、スプリング36による左方向の付勢力に抗して、スプール31が右方向へさらに変位することとなる。
こうしてスプール31が変位すると、図6に示すように、第1の接続通路26の開口26aがスプール31の左端部32によって閉塞状態とされる。その一方で、スプールの右端部34が第2の接続通路27の開口27aからさらに遠ざかることとなり、同開口27aが連通状態のまま維持されるようになる。したがって、高回転領域において、第1の接続通路26は吐出通路25と非連通状態とされる一方、第2の接続通路27は吐出通路25と連通状態とされ、吐出通路25からのオイルは第2の接続通路27にのみ供給されることとなる。
こうした高回転領域において、図7に実線の矢印にて示すように、オイルポンプ11から吐出したオイルは、流量制御弁30を介して第2の供給通路20Bに供給されることとなる。すなわち、まずオイルは第2の接続通路27に流入し、潤滑部位23に供給される。続いて、オイルは同潤滑部位23から連通路28を介して油圧式ラッシュアジャスタ22、可変バルブタイミング機構21の順に供給される。また、各オイル供給対象21〜23に供給されたオイルは、同オイル供給対象21〜23からオイルパンにも戻される。
このように、高回転領域においては、潤滑部位23、油圧式ラッシュアジャスタ22、そして可変バルブタイミング機構21の順でオイルが供給される。その結果、潤滑部位23に供給されるオイルの量>油圧式ラッシュアジャスタ22に供給されるオイルの量>可変バルブタイミング機構21に供給されるオイルの量といった関係が成立するようになる。こうして高回転領域においては、図3における高回転領域にて示された各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3が満たされるように、各オイル供給対象にオイルが供給される。
なお、本実施形態において、図3に示されるように、低回転領域における最高回転速度は高回転領域における最低回転速度以下に設定されているものとする。また、スプール31の連結部33は、第1の接続通路26の開口26aと第2の接続通路27の開口27aとの間の距離よりも長くなるようにその全長が設定されている。すなわち、例えば低回転領域や高回転領域におけるように、第1の接続通路26及び第2の接続通路27のいずれか一方の供給通路の開口が閉塞状態とされる際に、他方の供給通路が吐出通路25と連通状態となるように、スプール31の連結部33の全長は設定されている。また、本実施形態において、可変バルブタイミング機構21及び油圧式ラッシュアジャスタ22が第1の供給対象に、潤滑部位23が第2の供給対象にそれぞれ相当する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22、潤滑部位23の各オイル要求圧P1〜P3について(P1>P2>P3)の関係が満たされる低回転領域にあるときには、オイルポンプ11から第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量が第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量よりも多くなる。このため、第1の供給通路20Aにおいて上流側に位置する可変バルブタイミング機構21には油圧式ラッシュアジャスタ22よりも多くの量のオイルが供給されるとともに、油圧式ラッシュアジャスタ22には潤滑部位23よりも多くの量のオイルが供給されるようになる。この結果、可変バルブタイミング機構21のオイル供給圧は油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル供給圧よりも高いものとなり、また油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル供給圧は潤滑部位23のオイル供給圧よりも高いものとなる。一方、各オイル供給対象21〜23の各オイル要求圧P1〜P3について(P3>P2>P1)の関係が満たされる高回転領域にあるときには、オイルポンプ11から第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量が第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量よりも多くなる。このため、第2の供給通路20Bにおいて上流側に位置する潤滑部位23には油圧式ラッシュアジャスタ22よりも多くの量のオイルが供給されるとともに、油圧式ラッシュアジャスタ22には可変バルブタイミング機構21よりも多くの量のオイルが供給されるようになる。この結果、潤滑部位23のオイル供給圧は油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル供給圧よりも高いものとなり、また油圧式ラッシュアジャスタ22のオイル供給圧は可変バルブタイミング機構21のオイル供給圧よりも高いものとなる。したがって、オイルポンプ11における駆動損失の増大を抑制しつつ、各オイル供給対象21〜23に適したオイル要求圧P1〜P3をもってそれらにオイルを供給することができるようになる。
(2)流量制御弁30のスプール31は、オイルポンプ11のオイル吐出圧に応じてその位置が変化する。また、オイルポンプ11は機関駆動式であるため、機関回転速度が高くなるほどオイル吐出圧は大きくなる。そして上述したように、流量制御弁30のスプール31は機関回転速度に応じてその位置が変化するようになる。具体的には、機関回転速度が低回転領域にあるとき、すなわちオイルポンプ11のオイル吐出圧が低いときには、スプール31がそのオイル吐出圧に応じた位置に変位して、第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量が第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量よりも多くなる。一方、機関回転速度が高回転領域にあるとき、すなわちオイルポンプ11のオイル吐出圧が高いときには、スプール31がそのオイル吐出圧に応じた位置に変位して、第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量が第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量よりも多くなる。このように、上記実施形態によれば、流量制御弁30が機関回転速度に応じて自律的にオイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御することができるようになり、例えば流量制御弁として電磁駆動式のものを採用するとともに、機関回転速度を監視し、その検出される機関回転速度に応じて流量制御弁の弁位置を切り替えることでオイルの流通状態を制御するようにした場合と比較して、オイル供給装置10における構成の簡略化を図ることができる。
(3)低回転領域ではオイルポンプ11から吐出されるオイルが全て第1の供給通路20Aに供給される一方、高回転領域ではオイルポンプ11から吐出されるオイルが全て第2の供給通路20Bに供給される。このため、各機関回転速度領域に応じて可変バルブタイミング機構21及び潤滑部位23のうち、必要とされるオイルの供給圧が大きい供給対象に対してより多くの量のオイルを供給することができ、各オイル供給対象21〜23のオイル要求圧P1〜P3をもってそれらにオイルを供給することができるようになる。
(第2の実施形態)
以下、この発明にかかる内燃機関のオイル供給装置を具体化した第2の実施形態について、図8を参照して説明する。なお、本実施形態と上記第1の実施形態とは、先の図2にて示したオイル供給装置10の流量制御弁30についてその一部の構成が異なっている。以下では、そうした相違点を中心に、本実施形態における内燃機関のオイル供給装置を説明する。なお、本実施形態において符号「125」、「125a」、「126」、「126a」、「127」、「127a」…「138a」…を付した部材や部位は、第1の実施形態において符号「25」、「25a」、「26」、「26a」、「27」、「27a」…「38a」…を付した部材や部位と同等の機能を有するものとする。
図8に示すように、本実施形態の流量制御弁130においては、吐出通路125の途中にて分岐通路は形成されておらず、同吐出通路125を介してシリンダ138内にオイルが供給される。そして、シリンダ138の右方部分、具体的には第2の接続通路127の開口127aの形成位置から右方向のシリンダ138dの内径が、左方向のシリンダ138cの内径よりも大きく形成されている。また、スプール131において、左端部132よりも右端部134の方が大きい外径をなしている。そして、左端部132の外径が上記左方向のシリンダ138cの内径と比較して、また右端部134の外径が上記右方向のシリンダ138dの内径と比較して、それぞれ僅かに小さく設定されている。このため、スプール131は、左端部132及び右端部134の外周面がシリンダ138の内周面に案内された状態でシリンダ138内を往復動することができる。
図8に実線の矢印にて示すように、オイルポンプ11から吐出したオイルがシリンダ138に流入すると、この流入したオイル圧がスプール131における右端部134の左端面134aに作用する。左端面134aに作用するオイル圧が大きくなると、上記第1の実施形態と同様に、スプリング136による左方向の付勢力に抗して、スプール131が右方向に変位する。こうして受圧面としての左端面134aに作用するオイル圧に応じてスプール131の位置が変化することにより、オイルポンプ11から流量制御弁130を介して第1の供給通路20A及び第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量が制御される。
以上説明した本実施形態によれば、吐出通路125に分岐通路を設けない場合でも、上記第1の実施形態の効果に準ずる効果が得られるようになる。
上述した第1の実施形態、第2の実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。なお、以下に示す各変形例において、符号「225」、「225a」、「226」、「226a」…「238a」…を付した部材や部位、符号「325」、「325a」、「326」、「326a」…「338a」…を付した部材や部位、及び符号「425」、「425a」、「426」、「426a」…「438a」…を付した部材や部位は、いずれも第1の実施形態において符号「25」、「25a」、「26」、「26a」…「38a」…を付した部材や部位と同等の機能を有するものとする。
・上記第1及び第2の実施形態においては、流量制御弁30,130において、スプール31,131は左端部32,132及び右端部34,134の間を連結部33,133により連結する形状を有したものを採用するようにしたが、スプールの形状はこれに限定されるものではなく、以下の変形例に示すようなスプールを採用することもできる。すなわち、図9に示すように、この変形例ではスプール231は円柱状をなし、その外周面には一対の開口235a、235bが対向する位置に形成されている。そして、一方の開口235aから他方の開口235bに貫通するオイルの流通通路235が形成されている。こうしたスプール231を備える流量制御弁230であっても、上記各実施形態と同様に、機関回転速度に応じて適切な量のオイルを吐出通路225から流通通路235を介して第1の接続通路226や第2の接続通路227に供給することができる。なお、本形態におけるスプール231は、その外周面にあって流通通路235が形成されていない箇所の左方から右方にかけて直線状のスプライン231bが形成されている。そして、シリンダ238の内周面にあってスプライン231bと対向する位置には上記スプライン231bが嵌合する凹条(図示略)が形成されている。このため、スプール231がシリンダ238内で回転してしまうことがない。その結果、スプール231は、一方の開口235aが吐出通路225の開口225aに、他方の開口235bが第1の接続通路226の開口226a及び第2の接続通路227の開口227aの少なくとも一方に連通可能な状態を維持しつつシリンダ138内を往復動することができる。
・上記第1及び第2の実施形態においては、第1の接続通路26,126の開口26a,126a及び第2の接続通路27,127の開口27a,127aがシリンダ38,138の外周に隣接して形成される流量制御弁30,130を例示したが、同流量制御弁30,130は、例えば以下の図10に示す構成を有するものであってもよい。すなわち、同図10に示すように、この流量制御弁330では、吐出通路325からシリンダ338内に供給されるオイルの供給方向に沿ってスプール331が往復動することができる。すなわち、スプール331の下端面331aがオイルの受圧面となっている。シリンダ338の外周面には、第1の接続通路326の開口326a及び第2の接続通路327の開口327aが対向する位置に形成されている。また、スプール331の内部には、その下端から上方の途中までオイルの流通通路335が形成されているとともに、同オイルの流通通路335の延伸方向においてそれぞれ別の位置で分岐する第1の流通通路335a及び第2の流通通路335bが形成されている。これら第1の流通通路335a及び第2の流通通路335bは、スプール331の外周面において開口している。そして、スプール331の下端面331aにオイル圧が作用すると、スプール331が変位することにより、上記各実施形態と同様に、機関回転速度に応じて適切な量のオイルを吐出通路225から流通通路335を介して第1の接続通路326や第2の接続通路327に供給することができる。なお、本形態においても上記実施形態と同様に、シリンダ338内でのスプール331の回転を規制するためのスプライン331bがスプール331に形成されるとともに、シリンダ338の内周面にあってスプライン331bと対向する位置には上記スプライン331bが嵌合する凹条が形成されている。
・上記第1及び第2の実施形態においては、スプリング36,136の右端が割りピン37,137に接続されており、シリンダ38,138の開口した右端部38a,138aに割りピン37,137が配設されるようにしていたが、割りピンに代えてプラグを配設するようにしてもよい。具体的には図11に示すように、プラグ437は、その左端部437aにスプリング436の右端部が接続されているとともに、シリンダ438の右端部438aの開口を塞ぐように同右端部438aに配設されるようにしてもよい。なお、このプラグ437には、シリンダ438内において右端部434よりも右方に位置する部分と外部とを連通する空気孔437bが形成されているため、同シリンダ438内において右端部434よりも右方に位置する部位に存在する空気や同部位に流れ込んだオイルはこの空気孔437bから外部に排出されるため、これら空気やオイルによってスプール431の往復動が阻害されてしまうことはない。
・上記第1及び第2の実施形態においては、流量制御弁30,130によるオイル供給経路の切替態様を、機関回転速度が低回転領域にあるとき、中回転領域にあるとき、そして高回転領域にあるときの3つの領域においてそれぞれ設定するようにしていた。この他、流量制御弁によるオイル供給経路の切り替えを、機関回転速度が低回転領域と高回転領域との間で変化するときにのみ行うようにしてもよい。この場合、第2の接続通路27,127の開口27a,127aが右端部34,134によって完全に閉塞された状態から開放された状態に移行すると同時に、第1の接続通路26,126の開口26a,126aが左端部32,132により完全に閉鎖された状態に移行する一方、第1の接続通路26,126の開口26a,126aが左端部32,132によって完全に閉塞された状態から開放された状態に移行する同時に、第2の接続通路27,127の開口27a,127aが右端部34,134により完全に閉鎖された状態に移行するように、スプール31,131の往復動方向における左端部32,132、連結部33,133、右端部34,134の長さや、開口26a,126a,27a,127aの形状、開口26a,126aと開口27a,127aとの距離等々、流量制御弁30,130の諸元が設定される。
・上記第1及び第2の実施形態、並びに上記各変形例においては、流量制御弁によって、機関回転速度が低回転領域にあるときには第1の供給通路20Aにのみオイルを供給する一方、高回転領域にあるときには第2の供給通路20Bにのみオイルを供給するようにしたが、機関回転速度が低回転領域にあるときには、各供給通路20A,20Bの双方にオイルを供給するものの、第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量が第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量よりも多くなるようにし、高回転領域にあるときには、各供給通路20A,20Bの双方にオイルを供給しつつ、第2の供給通路20Bに供給されるオイルの量が第1の供給通路20Aに供給されるオイルの量よりも多くなるように流量制御弁を制御するようにしてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態においては、第1の接続通路26,126の開口26a,126a及び第2の接続通路27,127の開口27a,127aがシリンダ38,138の外周面にあってその長手方向にて隣り合うように形成されるようにしていた。その一方で、吐出通路25,125の開口25a,125aはその開口が開口26a,126a,27a,127aの開口と対向する位置に形成されるようにしていた。吐出通路の開口や各接続通路の開口の形成位置は、こうした形態に限らない。すなわち、吐出通路の開口や各接続通路の開口は、スプールの右端部や左端部によってその開口が閉塞可能な位置に形成されてさえいれば、そのシリンダの周方向における形成位置の変更は構わない。この点は他の変形例についても同様である。
・上記変形例を含む上記各実施形態では、流量制御弁30,130は機関回転速度に応じてオイルを供給する供給通路20A,20Bを切り替えるようにしていた。機関回転速度の他、機関冷却水温度や機関始動後の経過期間、機関停止から始動開始までの時間等、他の機関運転状態に応じてオイルを供給する供給通路を切り替えるようにしてもよい。また、機関回転速度に加えてこれら他の機関運転状態を考慮してオイルを供給する供給通路を切り替えるようにしてもよい。
・上記変形例を含む上記各実施形態では、オイル供給対象として吸気バルブや排気バルブの開弁時期及び閉弁時期を変更する油圧式の可変バルブタイミング機構を採用していた。この他、吸気バルブや排気バルブの最大リフト量、作用角(開弁期間)、吸気バルブ及び排気バルブのバルブオーバラップ期間といった、機関バルブの開閉特性のうち一つを変更する油圧式可変動弁機構を採用してもよい。また、上記機関バルブの開閉特性の変更を組み合わせて行う油圧式可変動弁機構を採用してもよい。
・上記変形例を含む上記各実施形態では、第1の供給対象として可変バルブタイミング機構21及び油圧式ラッシュアジャスタ22を、第2の供給対象として潤滑部位23をそれぞれ例示した。この他、第1の供給対象を油圧式ラッシュアジャスタのみとするとともに第2の供給対象を上述した潤滑部位としてもよいし、第1の供給対象を可変バルブタイミング機構のみとするとともに第2の供給対象を潤滑部位としてもよい。更に、第1の供給対象を可変バルブタイミング機構とし、第2の供給対象を油圧式ラッシュアジャスタとしてもよい。また、オイル供給対象として、可変バルブタイミング機構21、油圧式ラッシュアジャスタ22、そして潤滑部位23の他、4つ以上のオイル供給対象について本発明を適用することもできる。
・オイルポンプ11として機関駆動式のオイルポンプを採用していたが、電動式のオイルポンプを採用してもよい。こうした形態においては、上記第1及び第2の実施形態における(1)及び(3)の効果に準ずる効果を得ることができる。
10…オイル供給装置、11…オイルポンプ、12…オイルフィルタ、20A…第1の供給通路、20B…第2の供給通路、21…可変バルブタイミング機構(オイル供給対象)、22…油圧式ラッシュアジャスタ(オイル供給対象)、23…潤滑部位(オイル供給対象)、25,125,225,325…吐出通路、25a,26a,27a,126a,127a,225a,235a,235b,326a,327a…開口、25b…分岐通路、26,126,226,326…第1の接続通路、27,127,227,327…第2の接続通路、28…連通路、30,130,230,330…流量制御弁、31,131,231,331,431…スプール(弁体)、32,132,437a…左端部、32a,134a…左端面、33,133…連結部、34,38a,134,434,438a…右端部,36,136,436…スプリング、37,137…割りピン、38,138,238,338,438…シリンダ、38b…圧力室、138c…(左方向の)シリンダ、138d…(右方向の)シリンダ、231b,331b…スプライン、235,335…流通通路、331a…下端面、335a…第1の流通通路、335b…第2の流通通路、437…プラグ、437b…空気孔。

Claims (8)

  1. オイルポンプから吐出されるオイルをオイル供給経路を通じて内燃機関の複数のオイル供給対象に供給する内燃機関のオイル供給装置において、
    前記複数のオイル供給対象は、第1の供給対象及び第2の供給対象を含み、
    前記オイル供給経路は、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記第1の供給対象から前記第2の供給対象に順に供給する第1の供給通路と、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記第2の供給対象から前記第1の供給対象に順に供給する第2の供給通路とを含み、
    前記オイル供給経路には、前記オイルポンプから前記第1の供給通路及び前記第2の供給通路に供給されるオイルの量を制御する流量制御弁が設けられ、
    前記流量制御弁は、前記第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が前記第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第1の機関運転状態にあるときには、前記第1の供給通路に供給されるオイルの量が前記第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなるように前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御する一方、前記第2の供給対象に必要とされるオイルの供給圧が前記第1の供給対象に必要とされるオイルの供給圧よりも大きくなる第2の機関運転状態にあるときには、前記第2の供給通路に供給されるオイルの量が前記第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなるように前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御する
    ことを特徴とする内燃機関のオイル供給装置。
  2. 前記第1の機関運転状態は機関回転速度が第1の機関回転速度領域となる状態であり、前記第2の機関運転状態は機関回転速度が前記第1の機関回転速度領域とは異なる第2の機関回転速度領域となる状態である
    請求項1に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  3. 前記第1の機関回転速度領域及び前記第2の機関回転速度領域は、前記第1の機関回転速度領域の最高回転速度が前記第2の機関回転速度領域の最低回転速度以下に設定されるものであり、
    前記第1の供給対象はオイルが作動媒体として機能する油圧作動機構であり、
    前記第2の供給対象は前記内燃機関のクランクシャフトにおける回転摺動部位を少なくとも含みオイルが潤滑媒体として機能する潤滑部位である
    請求項2に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  4. 前記油圧作動機構は機関バルブの開閉特性を変更する油圧式可変動弁機構である
    請求項3に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  5. 前記油圧作動機構は機関バルブのバルブクリアランスを調整する油圧式ラッシュアジャスタである
    請求項3に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  6. 前記各オイル供給対象は、前記油圧作動機構として機関バルブの開閉特性を変更する油圧式可変動弁機構及び機関バルブのバルブクリアランスを調整する油圧式ラッシュアジャスタを含むとともに、前記油圧式可変動弁機構に必要とされるオイルの供給圧をP1、前記油圧式ラッシュアジャスタに必要とされるオイルの供給圧をP2、前記潤滑部位に必要とされるオイルの供給圧をP3としたとき、前記第1の機関回転速度領域では前記各オイルの供給圧P1〜P3について(P1>P2>P3)なる関係が満たされる一方、前記第2の機関回転速度領域では前記各オイルの供給圧P1〜P3について(P3>P2>P1)なる関係が満たされるものであり、
    前記第1の供給通路は前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記油圧式可変動弁機構から前記油圧式ラッシュアジャスタを経て前記潤滑部位に順に供給するものであり、前記第2の供給通路は前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記潤滑部位から前記油圧式ラッシュアジャスタを経て前記油圧式可変動弁機構に順に供給するものである
    請求項3に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  7. 前記オイルポンプは前記内燃機関のクランクシャフトにより駆動されるものであり、
    前記流量制御弁は、前記オイルポンプのオイル吐出圧が作用する受圧面を有し同オイル吐出圧に応じて変位することにより前記オイルポンプから前記第1の供給通路及び前記第2の供給通路に供給されるオイルの量をそれぞれ制御する弁体を含み、
    同弁体は、機関回転速度が前記第1の機関回転速度領域にあるときには、前記オイルポンプから前記第1の供給通路に供給されるオイルの量が前記オイルポンプから前記第2の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる位置に変位する一方、機関回転速度が前記第2の機関回転速度領域にあるときには、前記オイルポンプから前記第2の供給通路に供給されるオイルの量が前記オイルポンプから前記第1の供給通路に供給されるオイルの量よりも多くなる位置に変位する
    請求項3〜6のいずれか一項に記載の内燃機関のオイル供給装置。
  8. 前記流量制御弁は、前記第1の機関運転状態では前記オイルポンプから吐出されるオイルが全て前記第1の供給通路に供給される一方、前記第2の機関運転状態では前記オイルポンプから吐出されるオイルが全て前記第2の供給通路に供給されるように、前記オイル供給経路におけるオイルの流通状態を制御する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関のオイル供給装置。
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