JP2008208412A - 加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加工肌荒れが小さく、成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.001〜0.015%、Si:0.01〜0.60%、Mn:0.01〜0.30%、P:0.005〜0.035%、S:0.0001〜0.0100%、Cr:15〜22%、N:0.001〜0.020%、Ti:0.05〜0.35%、Al:0.005〜0.1%のフェライト系ステンレス鋼板を、熱延板焼鈍を省略して圧延率40%以上の1次冷延,850〜1000℃で中間焼鈍,さらに圧延率65%以上の最終冷延,750〜1000℃で最終焼鈍を行い、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa,Ib,Icとし、圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向において伸び歪20%を付与した後のX線積分強度比が所定条件を満たす集合組織とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板とその製造方法に関するものである。
フェライト系ステンレス鋼板は、厨房機器、家電製品、電子機器など幅広い分野で使用されている。しかしながら、オ−ステナイト系ステンレス鋼板に比べ、成形性に劣るため、用途が限定される場合があった。
近年、精錬技術の向上により極低炭素・窒素化が可能となり、更にTiやNbなどの安定化元素の添加により、成形性と耐食性を高めたフェライト系ステンレス鋼板は広範囲の成形用途へ適用されつつある。これは、フェライト系ステンレス鋼が屋内環境において良好な耐食性を有し、多量のNiを添加するオ−ステナイト系ステンレス鋼よりも経済性に優れるためである。
従来、フェライト系ステンレス鋼板の成形性向上は、深絞り性すなわちr値を向上させるものが主であり、例えば、特許文献1および特許文献2には熱延条件を制御してr値を向上させる製造技術が開示されている。また、フェライト系ステンレス鋼は、オ−ステナイト系ステンレス鋼に比べて伸びが低いため張り出し性に劣る欠点があった。例えば、特許文献3,特許文献4,特許文献5には、伸びの向上によって張り出し性を改善させる成分系が開示されている。近年、特許文献6には、極低炭素・窒素化してTiを添加したフェライト系ステンレス鋼板の面内異方性を低減し,優れた成形性を兼備するための集合組織およびその製造技術が開示されている。しかし、これらのフェライト系ステンレス鋼板は、深絞りや張出し等の成形性に優れるものの、オ−ステナイト系ステンレス鋼板と比較して加工後の表面品質は十分でない。
これまで、フェライト系ステンレス鋼板の加工後の表面品質は、鋼板をプレス成形したときに圧延方向に沿って生じる微細な凹凸、いわゆるリジングと呼ばれる現象によって著しく劣化すると理解されてきた。そのため、リジングを抑制する方法については、従来から多くの研究開発がなされている。例えば、特許文献7,特許文献8,特許文献9には、リジングを抑制する鋼成分と製造方法について開示されている。
しかしながら、フェライト系ステンレス鋼板の耐リジング性を改善しても、実際の成形用途ではオ−ステナイト系ステンレス鋼板と比べて加工肌荒れを生じやすく、加工後の表面品質を問題視される場合がある。特許文献10,特許文献11には、加工肌荒れ(オレンジピ−ル;粗粒による肌荒れ)を改善する成分系と製造方法あるいは成形方法について開示されている。特許文献10はTiとNbの複合添加により鋼の結晶粒細粒化域を拡大することによって加工肌荒れを軽減するものである。しかし、これらは低Crフェライト系ステンレス鋼板(Cr<16%)に限定されるものであり、厨房機器等に通常使用される中Crフェライト系ステンレス鋼板(Cr≧16%)には適用されない。一方、特許文献11は、特許文献6に類する極低炭素・窒素化したTiを添加したフェライト系ステンレス鋼板を対象として、結晶粒径に応じて成形歪量を規定するものである。そのため、加工肌荒れの制約から優れた成形性を十分に生かすことが困難になる場合もある。
上述した通り、厨房機器等に通常使用される中Crフェライト系ステンレス鋼板(Cr≧16%),特に近年、極低炭素・窒素化してTi添加したフェライト系ステンレス鋼板の成形性を十分に生かして加工肌荒れの低減を図ったものはない。すなわち、フェライト系ステンレス鋼板において成形歪量を厳格に規定する必要のない、加工肌荒れの小さいフェライト系ステンレス鋼板は未だ出現していないのが現状である。
特開昭62−77423号公報 特開平7−268485号公報 特開昭58−61258公報 特開平01−75652公報 特開平11−350090公報 特開2005−163139公報 特開平6−81036公報 特開平8−333639公報 特開平10−280046公報 特開平7−292417公報 特開2005−139533公報
本発明は、鋼の成分と集合組織、より好ましくは結晶粒径を適正範囲に制御することにより、上述した課題を解決し、加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
(1)質量%にて、C:0.001〜0.015%、Si:0.01〜0.60%、Mn:0.01〜0.30%、P:0.005〜0.035%、S:0.0001〜0.0100%、Cr:15〜22%、N:0.001〜0.020%、Ti:0.05〜0.35%、Al:0.005〜0.1%、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa,Ib,Icとし、圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向において伸び歪20%を付与した後の、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa’,Ib’,Ic’とした場合に、下記の関係を全て満たすことを特徴とする加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
<素材> Ia/(Ib+Ic)>10,Ia>20
<伸び歪20%付与後>
0°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>3,Ia’>10
45°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
90°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
(2)前記鋼が、さらに質量%にて、Mg:0.0050%以下、Nb:0.6%以下、Mo:2.0%以下、Ni:2.0%以下、Cu:2.0%以下、B:0.005以下の1種または2種以上含有していることを特徴とする(1)に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(3)前記鋼の結晶粒径が20μm以下であり,圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向においてそれぞれ伸び歪20%を付与した後の表面粗さ(Rzで表記される十点平均粗さ)が3μm未満であることを特徴とする(1)および(2)に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(4)(1)または(2)に記載の鋼成分を有するフェライト系ステンレス鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、焼鈍することなく酸洗して圧延率40%以上の1次冷延を施して冷延板とし、850〜1000℃で中間焼鈍を実施し、さらに圧延率65%以上の最終冷延を行って最終冷延板とし、750〜1000℃で最終焼鈍することを特徴とする(1)から(3)に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(5)(1)または(2)に記載の鋼成分を有するフェライト系ステンレス鋼スラブを1050〜1250℃の範囲に加熱し,総圧下率80%以上の粗熱延を行い、次いで実施する仕上げ熱延において下記の条件を全て満足して700℃未満の温度で巻き取ることを特徴とする請求項4に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(i)1050℃以下で総圧下率80〜95%とする。
(ii)最終3パスの総圧下率を40〜60%で各パス間時間を1秒以内とする。
(iii)仕上げ温度を950℃以下として、仕上げ圧延後2秒以内に水冷を開始する。
以下、上記(1)〜(3)の鋼板に係わる発明及び(4)、(5)の製造方法に係わる発明をそれぞれ本発明という。また、(1)〜(5)の発明を合わせて、本発明ということがある。
以上に説明したように、(1)〜(3)の本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、成分および集合組織,より好ましくは結晶粒径を適正範囲に制御することにより、成形歪量を厳格に規定することなく加工肌荒れを低減することが出来る。このフェライト系ステンレス鋼板は、(4)や(5)の本発明の方法によって、工業的に安定して製造することができる。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、Tiを添加した高純度フェライト系ステンレス鋼板に発生する加工肌荒れに及ぼす集合組織ならびに結晶粒径の影響について種々検討を行い、下記の新しい知見を得た。
加工肌荒れは、圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向においてそれぞれ伸び歪20%の加工により発生する表面凹凸を、JISB0601に規定する十点平均粗さRzで評価した場合を例に説明する。
(a)加工肌荒れは、素材として{111}<112>から{111}<110>にかけてのγ−fiberと称する集合組織を鮮鋭化させて、3方向いずれの加工後においても{111}<110>への集積を高めることにより低減することを見出した。
(b)体心立方金属多結晶であるフェライト系ステンレス鋼は、{111}<110>が加工後の安定方位となり得る。しかし、加工肌荒れが大きくなる場合は、加工後に{111}<110>に加え,{112}<110>や{001}<110>のα−fiberと称する方位の存在量も大きくなる特徴を有した。
(c)加工後にα−fiberの存在量が大きくなる素材の集合組織は、下記の(i)あるいは(ii)、または(i)と(ii)が複合した場合である。
(i){111}<112>や{554}<225>へ強く集積している。
(ii){112}<110>や{001}<110>の存在量が大きい。
(d)(c)に記載の集合組織を形成する場合、加工肌荒れは、結晶粒径を小さくしても十分に低減しない。
(e)(a)から(d)より、加工肌荒れへの影響因子として、結晶粒径の他に集合組織の関与が大きいと判断する結果が得られた。すなわち、加工肌荒れの低減には、加工により出現するα−fiberを抑制し,{111}面内の結晶回転を円滑にすることが効果的であると考えられる。
(f)(e)に記載の集合組織による加工肌荒れの低減効果は、結晶粒径が20μm以下の場合に顕著に発現する。
(g)(a)に記載の集合組織を有して結晶粒径が20μm以下の場合、3方向いずれの加工後の表面粗さRzも3μm未満となる。これは、加工肌荒れが実用上問題視されないレベルにあるオ−ステナイト系ステンレス鋼、例えばSUS304の場合に匹敵する。
(h)(c)の(i)に記述する集合組織を形成せず,(a)に記載するようにγ−fiberを鮮鋭化させるには、熱延板焼鈍を省略した2回の冷間圧延工程とすることが好ましい。
(i)(h)に加えて結晶粒径を20μm以下とする場合は、最終冷間圧延率を高くして,最終焼鈍温度を低くすることが好ましい。
(j)(c)の(ii)に記述する方位の存在量を低減するには、熱延板段階でγ−fiberを発達させることが有効である。そのためには、前記(h)に加えて,下記の(iii)と(iv)を指向する製造条件がより好ましい。
(iii)粗熱延の圧下率を高くして、粗熱延後の再結晶を促進する。
(iv)仕上げ熱延の圧下率を高くするとともに、仕上げ熱延および巻取り温度を低くして、再結晶を抑制しつつ歪を蓄積した加工組織とする。
上述した集合組織は、X線回折法やEBSP(Electron Back-Scatter Diffraction Pattern)を用いて、結晶粒方位分布関数(Crystallite Orientation Distribution Function、ODFと呼称される)を求めることにより解析することができる。{222}面,{112}面,{002}面の存在量は、X線積分強度比により定量できる。
前記(1)〜(5)の本発明は、上記(a)〜(i)の知見に基づいて完成されたものである。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)成分の限定理由を以下に説明する。
Cは、成形性と耐食性を劣化させるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.015%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.001%とする。好ましくは、耐食性や製造コストを考慮して0.002〜0.005%とする。
Siは、脱酸元素として添加される場合がある。しかし、固溶強化元素であり、伸びの低下抑制からその含有量は少ないほど良いため、上限を0.60%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.01%とする。好ましくは、加工性や製造コストを考慮して0.03〜0.30%とする。
Mnは、Siと同様、固溶強化元素であるため、その含有量は少ないほど良い。伸びの低下抑制から上限を0.30%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.01%とした。好ましくは、加工性と製造コストを考慮して0.03〜0.15%とする。
Pは、SiやMnと同様、固溶強化元素であるため、その含有量は少ないほど良い。伸びの低下抑制から上限を0.035%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.005%とする。好ましくは、製造コストと加工性を考慮して0.010〜0.020%とする。
Sは、不純物元素であり、熱間加工性や耐食性を阻害するため、その含有量は少ないほど良い。そのため、上限は0.010%とする。但し、過度の低減は精錬コストの増加に繋がるため、下限を0.0001とする。好ましくは、耐食性や製造コストを考慮して0.0010〜0.0050%とする。
Crは、耐食性を確保するための必須元素であり、下限を15%とする。但し、22%超の添加は靱性低下により製造性が阻害され、伸びも劣化する。よって、Crの上限は22%とする。好ましくは、耐食性および製造性と加工性を考慮して16〜19%とする。
Nは、Cと同様に成形性と耐食性を劣化させるため、その含有量は少ないほど良いため、上限を0.020%とする。但し、過度の低下は凝固時にフェライト粒生成の核となるTiNが析出せず、凝固組織が柱状晶化し、製品板成形時の耐リジング性が劣化する懸念がある。また、Nが過剰に添加された場合、固溶Nにより伸びの低下をもたらすことから、下限を0.001%とする。好ましくは、製造コストと耐食性を考慮して0.005〜0.012%とする。
Tiは、C,N,S,Pと結合して耐食性、耐粒界腐食性および成形性を向上させるとともに、凝固組織の微細化に寄与するため、下限を0.05%とする。但し、Tiも固溶強化元素であり、過度の添加は伸びの低下に繋がるため、上限を0.35%とする。好ましくは、溶接部の粒界腐食性や成形性を考慮して0.10〜0.20%とする。
Alは、脱酸元素として有効な元素であるため、下限を0.005%とする。しかし、過度の添加は成形性、溶接性および表面品質の劣化をもたらすため、上限を0.1%とする。好ましくは、精錬コストを考慮して0.01〜0.05%とする。
Mgは、溶鋼中でAlとともにMg酸化物を形成し脱酸剤として作用する他、TiNの晶出核として作用する。TiNは凝固過程においてフェライト相の凝固核となり、TiNの晶出を促進させることで、凝固時にフェライト相を微細生成させることができる。凝固組織を微細化させることにより、製品のリジングや本発明の加工肌荒れなどの粗大凝固組織に由来する方位粒を低減できる他、成形性の向上をもたらす。そのため、添加する場合は0.005%以下とする。0.0050%を超えると溶接性が劣化する。TiNの晶出核となるMg酸化物の溶鋼中での積極的な形成は、0.0001%から安定して発現する。より好ましくは、精錬コストを考慮して0.0002〜0.0020%とする。
Nbは、成形性と耐食性を向上させる元素であり、添加する場合は0.6%以下とする。0.6%を超えると材料強度を上昇させて延性の低下をもたらす。その効果は、0.01%から安定して発現する。より好ましくは、製造性や成形性と耐食性を考慮して0.05〜0.3%とする。
Mo、Ni、Cuは耐食性を向上させる元素であり、添加する場合は2.0%以下とする。2.0%を超えると成形性、特に延性の低下をもたらす。その効果は、0.1%から安定して発現する。より好ましくは、製造性や延性を考慮して0.3〜1.5%とする。
Bは、2次加工性を向上させる元素であり、Ti添加鋼への添加は有効である。添加する場合は0.005%以下とする。0.005%を超えると延性の低下をもたらす。その効果は、0.0001%から安定して発現する。より好ましくは、精錬コストや延性を考慮して0.0003〜0.0030%とする。
(B)集合組織に関する限定理由を以下に説明する。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、(A)項で述べた成分を有し、加工肌荒れを低減するために、集合組織と好ましくは結晶粒径を規定したものである。
集合組織は、前記したように、X線回折法やEBSP(Electron Back-Scatter Diffraction Pattern)を用いて、結晶粒方位分布関数(Crystallite Orientation Distribution Function、ODFと呼称される)を求めることにより解析することができる。この関数は、例えば、軽金属;井上博史,Vol.42,No.6,358〜367に記載されているように、材料座標系に対して結晶粒の方位を一義的に指定する三つの変数(ψ1,φ,ψ2)である。この関数を求めれば、オイラ−角(ψ1,φ,ψ2)の方位を持つ結晶粒の存在量を知ることができる。
具体的には、図1に示すようなψ2=45°断面上において(ψ1,φ)が、{111}<112>は(30°,54.7°)および(90°,54.7°),{111}<110>は(0°,54.7°)および(60°,54.7°),{112}<110>は(0°,34.7°),{001}<110>は(0°,0°)および(90°,0°)の強度によりその存在量を知ることができる。
さらに、{111}面,{112}面,{001}面の存在量は、X線積分強度により容易に定量できる。例えば、X線源としてMo管球を用いた場合、MoKα線の2θ測定位置は、{222}面が50.8°,{112}面が35.3°,{002}面が28.7°である。{111}面および{001}面の強度は、{222}面および{002}面の強度へ反映される。そのため、{222}面,{112}面,{002}面の積分強度測定により、{111}面,{112}面,{001}面の存在量を定量することができる。各測定面のX線積分強度比は、積分強度測定値をα−Feのランダム試料の積分強度測定値で規格化した値を用いる。
前記したODFや積分強度測定に供する試料は、素材および加工後の板厚中心部の板面に平行な面(ND面)とする。
素材の集合組織は、加工肌荒れを低減するために{111}<211>から{111}<110>にかけてのγ−fiberを鮮鋭化する。そのため、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa,Ib,Icとした場合、Ia/(Ib+Ic)>10,Ia>20とする。Ia/(Ib+Ic)<10,Ia<20の場合、加工後、{111}<110>への集積が弱くなるとともにα−fiberに由来する方位の出現により加工肌荒れが大きくなる。好ましくは、加工後、{111}<110>への集積を維持して加工肌荒れを低減するために、Ia/(Ib+Ic)>15,Ia>40,更に、Ib<2,Ic<2とする。
しかし、素材において前記したγ−fiberに属する{111}<211>あるいは{554}<225>への集積が大きい場合、加工後にα−fiberに由来する方位の出現が大きくなり、加工肌荒れが大きくなる。そのため、加工後の集合組織についても以下の条件を全て満たすものとする。
0°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>3,Ia’>10
45°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
90°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
ここで、Ia’,Ib’,Ic’は圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向において伸び歪20%を付与した後のX線積分強度比であり、Ia’,Ib’,Ic’はそれぞれ板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面を意味している。好ましくは、α−fiberの出現を低減して加工肌荒れを小さくするために、Ia’/(Ib’+Ic’)が0°方向で4以上,45°方向で6以上,90°方向で7以上とし,更に、Ib’<3,Ic’<2とする。
上記の伸び歪20%は、フェライト系ステンレス鋼の一様伸びの範囲にほぼ相当する。そのため、これ以上の伸び歪を付与すると局部伸び、すなわちくびれを生じる場合もあり、加工肌荒れを正しく評価出来なくなる。従って、加工肌荒れは伸び歪20%を上限として評価する。
結晶粒径は20μm以下とすることが好ましい。より好ましくは5〜15μmとする。結晶粒径を5μm未満とすることは、(A)項で述べた成分を有する鋼の場合、実用上困難である。
本発明で規定する表面粗さRz(十点平均粗さ)は、伸び歪20%付与後の加工肌荒れの程度を表す。圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向においてRzを3μm未満とすれば、視覚的あるいは触感的にも実用上加工肌荒れを問題視されないレベルにあるオーステナイト系ステンレス鋼、例えばSUS304と違和感なく加工肌荒れは低減されている。より好ましくはRzを2.5μm未満とする。
(C)製造方法
前記(A)項に記載の成分を有するフェライト系ステンレス鋼において、素材および加工後に前記(B)項に記載の集合組織ならびに結晶粒径とするためには、以下の製造条件が好ましい。
本発明の集合組織を形成するには、熱延板焼鈍を省略した2回の冷間圧延工程とすることが好ましい。1次冷延と最終冷延の間には、中間焼鈍を行う。
1次冷延の圧延率は、続く中間焼鈍で再結晶促進するために40%以上とする。好ましくは45%以上とする。1次冷延の圧延率を高くすると、熱延板の板厚や最終冷延率に制約が生じるため60%以下が好ましい。中間焼鈍は、再結晶を促進するために850℃以上とする。結晶粒径の粗大化を防止するために、焼鈍温度の上限は1000℃とする。
最終冷延の圧延率は、本発明の集合組織を発達させるために65%以上とする。好ましくは70%以上とする。より好ましくは75%以上である。最終焼鈍は、再結晶下限温度の750℃以上とし、粗粒化を防止するために1000℃以下とする。本発明の集合組織を発達させて結晶粒径20μm以下とするために、最終焼鈍温度は800〜850℃とすることが好ましい。
冷間圧延は、可逆式の20段ゼンジミア圧延機や6段あるいは12段圧延機でも、複数パスを連続的に圧延するタンデム圧延機で実施しても良い。本発明の集合組織を形成するには、ワークロール径は大きい方が好ましい。そのため、ワークロール径は200mm以上とすることが好ましい。このような大径ロール圧延は、1次冷延時に実施することが好ましい。
最終冷延後の製品板厚は、特に規定するものでない。但し、本発明鋼の成形用途への適用を意図すると、製品板厚は0.5mm以上であることが好ましい。
加工により出現するα−fiberを抑制して加工肌荒れを低減するには、粗熱延および仕上げ熱延の圧下率を高くするとともに、仕上げ熱延および巻取り温度を低くすることが好ましい。
熱間圧延の加熱温度は1050℃以上、1250℃以下とすることが好ましい。1050℃未満の場合、熱間変形抵抗が高くなり熱延負荷が大きくなるとともに、焼き付き疵を発生する場合がある。1250℃を超える場合、結晶粒径が粗粒化する。粗熱延後の再結晶を促進するために、より好ましくは1100〜1200℃とする。粗熱延は、凝固組織に由来する{001}方位粒を粉砕・細分化して粗熱延後の再結晶を促進するために、総圧下率を80%以上とすることが好ましい。
仕上げ熱延は、熱延板段階でγ−fiberを発達させた集合組織を形成するために、再結晶を抑制して歪を十分に蓄積した加工組織とすることが好ましい。そのために、下記の(i)〜(iii)の条件を全て満足して700℃未満で巻き取ることが好ましい。
(i)1050℃以下で総圧下率80〜95%とする。
(ii)最終3パスの総圧下率を40〜60%で各パス間時間を1秒以内とする。
(iii)γ−fiber発達のため、圧延中の再結晶を抑制する目的で、仕上げ温度を800℃以上950℃以下とし、仕上げ圧延後2秒以内に水冷を開始する。
本発明の製造方法を実施して、本発明の集合組織ならびに結晶粒径としたフェライト系ステンレス鋼板の実施例を以下に述べる。
表1の成分を有するフェライト系ステンレス鋼鋳片250mm厚を溶製し、熱間圧延を行い板厚3〜6mmの熱延鋼板とした。なお、実施例は全て、仕上げ圧延最終パス間時間0.3〜0.6秒の範囲内、最終パス後水冷開始時間0.8〜1.6秒の範囲内であった。熱延鋼板は、酸洗後、1次冷延,中間焼鈍,最終冷延,最終焼鈍を施して板厚0.6〜0.9mmの製品とした。製品の表面仕様は2Bあるいは2Dである。熱間圧延および熱延鋼板から製品の製造は、本発明で規定する範囲とそれ以外の条件でも実施した。
Figure 2008208412
製造途中の板厚および製造条件を表2に示す。製造No.4,5は、熱延板焼鈍を実施していることを示している。製造No.5は1回の冷延工程で製造していることを表す。これら製造No.4,5は、熱延板焼鈍を実施する常用の製造方法であり、加工肌荒れの比較に用いた。
Figure 2008208412
得られた鋼板の結晶粒径は、JISG0552に規定するフェライト粒径測定法により求めた。板厚中心部の集合組織をX線積分強度測定により定量した。X線源はMoKα線とし、{222}面,{112}面,{002}面の積分強度を測定し,α−Feのランダム試料の積分強度測定値で規格化して、それぞれIa,Ib,Icの値を求めた。
加工肌荒れは、圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向からJIS5号引張試験片を採取し,伸び歪20%付与した後、JISB0601に規定する十点平均表面粗さRz(以下、Rz)を測定して評価した。また、板厚0.8mmのSUS304鋼板/2B仕様を加工肌荒れの比較例として使用した。
加工後の集合組織は、JIS5号引張平行部から試料を採取し,板厚中心部のX線積分強度を測定した。測定面は{222}面,{112}面,{002}面とし,ランダム試料で規格した値をIa’,Ib’,Ic’とした。
結果を表3に示す。
Figure 2008208412
製造No.4〜7,10〜12は、本発明の成分を有するものの,本発明で規定する集合組織を満たさないものである。製造No.4,5は、結晶粒径が20μm以下と小さいにも関らず、本発明で規定する集合組織を満たさないため、加工肌荒れは低減されない。以下、上記のものを比較例と称する。
製造No.1〜3,8,9は、本発明で規定する成分と集合組織を有するものであり、比較例よりRzが小さく,加工肌荒れは低減されている。結晶粒径が20μmを超える製造No.3,8,9は、結晶粒径が20μm以下と小さい常用の製造No.4,5と比較して加工肌荒れが小さい。さらに、結晶粒径が20μm以下である製造No.1,2は、SUS304に匹敵する程度まで加工肌荒れが低減していることも分かる。
表面粗さRzと結晶粒径の関係を調査した結果を図2に示す。Rzを低減するには、本発明の集合組織を有して結晶粒径を小さくすればよい。Rz<3μmを得るには、結晶粒径は20μm以下とすればよいことが確認できる。
素材と加工後の集合組織の関係を調査した結果を図3に示す。A’値を大きくして加工後にも{111}面への集積を維持するには、素材のA値を大きくすればよい。ここで、A値=Ia/(Ib+Ic),A’値=Ia’/(Ib’+Ic’)とする。
加工後の集合組織と表面粗さRzの関係を調査した結果を図4に示す。本発明で規定する集合組織を有する場合、Rz<3μmを得るには、0°方向でA’値>3,45°と90°方向でA’値>5とすればよいことが確認できる。なお、Rzが3μmを超えている本発明のプロットは、結晶粒径が35μmと大きい場合である。
本発明によれば、フェライト系ステンレス鋼板の優れた成形性を生かしつつ、実用上満足のゆく加工肌荒れの低減が可能となり、オ−ステナイト系ステンレス鋼板と比較して経済性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の加工用途への適応を図ることが出来る。
ψ2=45°断面における結晶方位の存在位置 表面粗さRzと結晶粒径の関係 素材と加工後の集合組織の関係 加工後の集合組織と表面粗さRzの関係

Claims (5)

  1. 質量%にて、C:0.001〜0.015%、Si:0.01〜0.60%、Mn:0.01〜0.30%、P:0.005〜0.035%、S:0.0001〜0.0100%、Cr:15〜22%、N:0.001〜0.020%、Ti:0.05〜0.35%、Al:0.005〜0.1%、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa,Ib,Icとし、圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向において伸び歪20%を付与した後の、板面に垂直方向の{222}面,{112}面,{002}面のX線積分強度比をそれぞれIa’,Ib’,Ic’とした場合に、下記の関係を全て満たすことを特徴とする加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
    <素材> Ia/(Ib+Ic)>10,Ia>20
    <伸び歪20%付与後>
    0°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>3,Ia’>10
    45°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
    90°方向 Ia’/(Ib’+Ic’)>5,Ia’>10
  2. 前記鋼が、さらに質量%にて、Mg:0.0050%以下、Nb:0.6%以下、Mo:2%以下、Ni:2%以下、Cu:2%以下、B:0.005%以下の1種または2種以上含有していることを特徴とする請求項1に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  3. 前記鋼の結晶粒径が20μm以下であり,圧延方向を0°として0°,45°,90°の3方向においてそれぞれ伸び歪20%を付与した後の表面粗さ(Rzで表記される十点平均粗さ)が3μm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  4. 請求項1または2に記載の鋼成分を有するフェライト系ステンレス鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、焼鈍することなく酸洗して圧延率40%以上の1次冷延を施して冷延板とし、850〜1000℃で中間焼鈍を実施し、さらに圧延率65%以上の最終冷延を行って最終冷延板とし、750〜1000℃で最終焼鈍することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
  5. 請求項1または2に記載の鋼成分を有するフェライト系ステンレス鋼スラブを1050〜1250℃の範囲に加熱し,総圧下率80%以上の粗熱延を行い、次いで実施する仕上げ熱延において下記の条件を全て満足して700℃未満の温度で巻き取ることを特徴とする請求項4に記載の加工肌荒れの小さい成形性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
    (i)1050℃以下で総圧下率80〜95%とする。
    (ii)最終3パスの総圧下率を40〜60%で各パス間時間を1秒以内とする。
    (iii)仕上げ温度を950℃以下として、仕上げ圧延後2秒以内に水冷を開始する。
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