JP4065579B2 - 面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の外装材、厨房器具、化学プラント、貯水槽等の使途に好適なフェライト系ステンレス鋼板に関し、とくに、機械的性質の面内異方性が小さく、耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板(以下、鋼帯も含む。)およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ステンレス鋼板は、表面が美麗で、耐食性が優れているため、建築物の外装材、厨房器具、化学プラント、貯水槽等の使途に幅広く使用されている。特に、オーステナイト系ステンレス鋼は、プレス成形性や延性さらには耐リジング性といった各種特性が、フェライト系ステンレス鋼に比べ優れているため、上記のごとき広範囲な用途で用いられてきた。
その一方、近年の高純度化技術の発展により成形特性が改善され、従来SUS304、SUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼が使用されてきたこれらの用途にも、高純度高耐食性フェライト系ステンレス鋼を適用することが検討されている。これはフェライト系ステンレス鋼が有する特徴、例えば応力腐食割れ感受性が小さく、しかも高価なNiを合まないため安価であるといった長所が広く知られるようになってきたからといえる。
しかし、フェライト系ステンレス鋼は、未だ、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて、成形性、特に延性に乏しいため、耐食性が重視される耐久消費材としての用途が主であった。このため、フェライト系ステンレス鋼の一層の用途拡大には、機械的性質の異方性を改善し、加工性をさらに向上させることが必要であった。
【0003】
ところで、フェライト系ステンレス鋼の成形性を改善するための従来の試みとしては、(C+N)の低減の他に、特開昭56-123327 号公報には、Nb等の炭窒化物安定化元素を添加した鋼に圧下率配分や焼鈍条件を最適化する技術が開示されている。また、特開平3-264652号公報には、Ti、Nb等の炭窒化物形成元素を添加することにより、集合組織を制御してX線積分強度比(222)/(200)を高めて、伸び、r値(ランクフオード値)等の成形性を向上する技術が開示されている。さらに、特公昭54-11770号公報には、C、Nの低下とTiの添加により、冷間加工性を改善する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの従来の既知技術は、主としてr値と延性の向上を目指したものであり、これらの特性改善については効果が見られるものの、機械的性質の異方性は大きく、また耐リジング性も十分ではないという問題があった。
このため、プレス加工等深絞りをほどこす用途においては、美観, 研磨負荷軽減などの観点から強く改善が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記既知技術が抱えていた問題を解決し、機械的性質の面内異方性が小さく、また耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板とその製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、r値が1.4 以上、伸びが30%以上のほか、r値の面内異方性Δrが 0.2以下、伸びの面内異方性ΔElが 2.0%以下、うねり高さで10μm以下の耐リジング性を有するフェライト系ステンレス鋼板とその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
さて、発明者らは、上掲の目的の実現に向けて鋭意研究した結果、フェライト系ステンレス鋼板の化学組成、圧延条件、焼鈍条件を適正化して、特有の集合組織になるよう制御することによって、上記目的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面のX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、r値が1.4以上、伸びが30%以上、r値の面内異方性Δrが0.2以下、伸びの面内異方性ΔElが2.0%以下、うねり高さが10μm以下であることを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
【0008】
(2)C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、さらにまた、Ca:0.0050wt%以下、Nb:0.0100wt%以下、B:0.0020wt%以下、Cu:2.0wt%以下およびNi:2.0wt%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面のX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、r値が1.4以上、伸びが30%以上、r値の面内異方性Δrが0.2以下、伸びの面内異方性ΔElが2.0%以下、うねり高さが10μm以下であることを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
【0009】
(3) C:0.02wt%以下、 Si:1.0 wt%以下、
Mn:1.0 wt%以下、 P:0.08wt%以下、
S:0.01wt%以下、 Al:0.30wt%以下、
Cr:11〜50wt%、 Mo:5.0 wt%以下、
N:0.03wt%以下
かつ、CおよびNは、0.005 ≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6 の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面におけるX線積分強度比(222)/(310) が板厚の1/4厚位置で35以上であり、前記X線積分強度比(222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内にある領域の板厚方向長さが板厚の80%以上存在することを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
【0010】
(4) C:0.02wt%以下、 Si:1.0 wt%以下、
Mn:1.0 wt%以下、 P:0.08wt%以下、
S:0.01wt%以下、 Al:0.30wt%以下、
Cr:11〜50wt%、 Mo:5.0 wt%以下、
N:0.03wt%以下
かつ、CおよびNは、0.005 ≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6 の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、さらにまた、
▲1▼Ca:0.0050wt%以下
▲2▼Nb:0.0100wt%以下、B:0.0020wt%以下
▲3▼Cu:2.0wt %以下、 Ni:2.0wt %以下
のグループから選ばれるいずれか1種または2種以上の成分を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面におけるX線積分強度比(222)/(310) が板厚の1/4厚位置で35以上であり、前記X線積分強度比(222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内にある領域の板厚方向長さが板厚の80%以上存在することを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
【0011】
(5)C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有する鋼素材を、粗圧延の最終パス圧下率40%以上、かつ仕上げ圧延の終了温度750℃以下にて熱間圧延し、得られた熱延板を900〜1100℃の温度範囲で熱延板焼鈍し、60〜95%の圧下率で冷間圧延し、830〜950℃の温度範囲で仕上げ焼鈍することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について、限定理由を含めて詳細に説明する。
C:0.02wt%以下
Cは、r値および伸びを低下させるとともに、耐食性にも有害な元素である。0.02wt%を超えると、特にその悪影響が顕著になるので、0.02wt%以下とする。なお、Cの含有量は0.005 wt%以下の範囲とするのが好ましい。
【0015】
Si:1.0 wt%以下
Siは、脱酸のために有用な元素であるが、過剰の添加は冷間加工性の低下や延性の低下を招くので、その添加範囲は1.0 wt%以下とする。なお、好ましい含有量は0.03〜0.5 wt%である。
【0016】
Mn:1.0 wt%以下
Mnは、鋼中に存在するSを析出固定し、熱間圧延性を保つために有用な元素であるが、過剰の添加は冷間加工性の低下や耐食性の低下を招くので、1.0 wt%以下、好ましくは0.5 wt%以下とする。
【0017】
P:0.08wt%以下
Pは、熱間加工性を低下させるとともに、機械的性質を劣化させる有害な元素である。含有量が0.08wt%を超えると、特にその影響が顕著になるので0.08wt%以下、好ましくは0.04wt%以下とする。
【0018】
S:0.01wt%以下
Sは、Mnと結合してMnSを形成して初期発銹起点となるとともに、結晶粒界に偏析し、粒界脆化を促進する有害な元素である。S含有量が、0.01wt%を超えるとその影響が顕著になるので、0.01wt%以下、好ましくは0.006 wt%以下とする

【0019】
Al:0.30wt%以下
Alは、脱酸のために有用な元素であるが、過剰に添加すると、Al系介在物の増加により表面きずを招く原因となるので、0.30wt%以下、好ましくは0.10wt%以下の範囲で添加する。
【0020】
Cr:11〜50wt%
Crは、耐食性を改善するために不可欠な元素である。その量が11wt%未満では十分な耐食性が得られず、一方50wt%を超えて添加すると熱間および冷間における加工性を低下させるので、添加範囲は11〜50wt%、好ましくは11〜35wt%とする。
【0021】
Mo:5.0 wt%以下
Moは、耐食性、耐銹性を改善するのに有用な元素であるが、5.0 wt%を超えて添加すると、これらの効果が飽和するのみではなく、σ相やχ相の析出を助長し、耐食性や加工性を低下させるので、5.0 wt%以下の範囲で添加する。なお、Moの添加効果を得るには、少なくとも0.1 wt%添加することが好ましい。
【0022】
N:0.03wt%以下
Nは、Cと同様に、r値および伸びを低下させ、また、Cr窒化物の形成にともない脱Cr層を生じて耐食性に有害な元素である。とくに、0.03wt%を超えるとその影響が顕著になるので、0.03wt%以下、好ましくは0.01wt%以下とする。
【0023】
0.005 ≦(C+N)≦0.03wt%、(C/N)<0.6
CおよびNは、上述したように、いずれもr値、伸びおよび耐食性に悪影響を及ぼし、これらの合計量が0.03wt%を超えると、その影響も顕著になる。一方C、Nを極度に低減し、合計量で0.005 wt%未満にすると、結晶粒の優先成長が促進されて、集合組織制御が難しくなり、耐リジング性が低下する。したがって、CおよびN含有量は、0.005 ≦(C+N)≦0.03wt%を満足する必要がある。
【0024】
また、発明者らは、CとNの重量比、(C/N)が集合組織に大きな影響を及ぼすことを知見した。(C/N)が0.6 未満になると、(222) と(310) のX線積分強度比 (222)/(310) の値が増加し、r値および伸びが改善されるとともに、これらの面内異方性が小さくなる。したがって、CおよびNの含有量は、(C/N)<0.6 の関係をも満足する必要がある。
図1は、C+Nが0.0080〜0.0200wt%、Ti/(C+N)が10〜19で、他の元素が本発明の範囲にある種々の鋼板について、機械的性質の異方性(測定方法は後述の方法と同じ。)とC/Nとの関係を示したものである。図1から、異方性を小さくするためには、C/Nを0.6 未満にする必要があることがわかる。
【0025】
5≦Ti/(C+N)≦30
Tiは、炭窒化物形成元素であり、溶接時や熱処理時におけるCr炭窒化物の粒界析出を抑制して、耐食性を改善するために有用な元素である。また、鋼中の固溶C,Nを炭窒化物として固定して、集合組織を制御し、延性、加工性を向上させるのに有用な元素である。
これらの効果は、(C+N)との重量比、Ti/(C+N)にして5未満では得られず、一方この値で30を超えて添加すると、これらの特性を低下させる。したがって、TiとC,Nとの間には、5≦Ti/(C+N)≦30の関係が満たされていることが必要である。
【0026】
以上の基本成分に加えて、必要に応じて、▲1▼Ca:0.0050wt%以下(鋳造時のノズル詰まり防止のため)、▲2▼Nb:0.0100wt%以下、B:0.0020wt%以下(いずれも機械的性質の改善のため)、▲3▼Cu:2.0 wt%以下、Ni:2.0 wt%以下(いずれも耐食性の改善のため)の3グループから選ばれる1種または2種以上の元素を添加することができる。
Ca:0.0050wt%以下
Caは、製鋼鋳造時におけるTi系介在物によるノズル詰まりを抑制するのに有効な元素である。しかしながら、過剰に添加すると、Ca系介在物を起点とする発錆や脆化破壊引き起こす恐れがあるので、0.0050wt%以下の範囲で添加する。
【0027】
Nb:0.0100wt%以下
Nbは、炭窒化物形成元素であり、耐食性、加工性の向上、とくに機械的性質の異方性改善に有効な元素である。しかし、0.0100wt%を超えて添加すると、それらの効果は飽和するばかりか、むしろ加工性は低下し、また、再結晶温度が上昇するので、添加量の上限を0.0100wt%とした。なお、鋼中に微小な炭化物を生じて、結晶粒の微細化、機械的性質の異方性向上の効果を得るには、0.003 wt%以上の添加が望ましい。
【0028】
B:0.0020wt%以下
Bは、結晶粒界に析出し、機械的性質の改善、とくに鋼の2次加工脆性の改善に有用な元素である。しかしながら、添加量が過多になると加工性が低下するので、0.0020wt%以下の範囲で添加する。なお、好ましい範囲は0.0003〜0.0010wt%である。
【0029】
Cu:2.0wt %以下
Cuは、酸に対する耐食性、耐すきま腐食性の改善に有用な元素である。また、発錆起点となる食孔の成長を抑制して耐錆性を改善する効果を有し、建材や厨房器具の用途における耐食性向上に有用な元素である。しかし、過剰に添加すると、高温割れなどの悪影響が現れるので、その添加範囲は2.0 wt%以下とする。
なお、耐食性向上のためには、Cu+Niの量にして、0.01wt%以上とするのが望ましい。
【0030】
Ni:2.0wt %以下
Niも、酸に対する耐食性、耐すきま腐食性の改善に有用な元素である。また、発錆起点となる食孔の成長を抑制して耐錆性を改善する効果を有し、建材や厨房器具の用途における耐食性向上に有用な元素である。しかし、過剰に添加すると、高温割れなどの悪影響が現れるので、その添加範囲は2.0 wt%以下とする。
なお、耐食性向上のためには、Cu+Niの量にして、0.01wt%以上とするのが望ましい。
【0031】
X線積分強度比 (222)/(310)
板面に平行な面におけるX線積分強度比 (222)/(310) の増加は、r値や伸びを損なうことなく、ΔrやΔElといった、機械的性質の面内異方性を低下させる指標となる。これらの効果を得るためには、先ず、熱延板状態において、その板厚方向1/4厚の位置における (222)/(310) の値を30以上に制御しておくのが望ましい。このように集合組織整えた熱延板に、熱延板焼鈍、冷間圧延および冷延板焼鈍を施すことによって、最終的に、板厚方向1/4厚の位置における (222)/(310) の値を35以上に制御したフェライト系ステンレス鋼板を製造することができる。
図2は、C+Nが0.0080〜0.0200wt%、C/Nが 0.1〜3.0 、Ti/(C+N)が10〜19で、他の元素が本発明の範囲にある鋼を、熱延・焼鈍・冷延の条件を変えて製造した冷延鋼板の機械的性質の異方性(測定方法は後述の方法と同じ。)と冷延板の1/4厚の位置における (222)/(310) との関係である。図2から、機械的性質の異方性を低下させるためには、冷延板の (222)/(310) が35以上、好ましくは75以上になるように制御する必要があることがわかる。
なお、上記X線積分強度比 (222)/(310) の測定位置を、板厚方向1/4厚の位置としたのは、面内異方性との関係が良く、鋼板全体の (222)/(310) の値を代表させるのに最も適切であるからである。
【0032】
また、上述した (222)/(310) の値に加えて、さらに板面に平行な面における積分強度比 (222)/(310) の板厚方向分布に大きな差がなく均一であるほど、一層、機械的性質の異方性が小さく保たれる傾向にあることがわかった。
図3は、冷延板の1/4厚の位置における (222)/(310) の値が50〜130にある鋼板について、 (222)/(310) を板厚方向に測定して、各板厚位置における (222)/(310) の値を求め、この値が (222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内に存在する、領域の板厚方向長さ(厚み)の板厚に対する割合を求め、これと機械的性質の面内異方性との関係を示したものである。
この割合の具体的な算出方法を、図4に摸式的に示す。先ず、板厚方向に、例えば測定間隔100 μm以下あるいは測定点30以上で、各位置の (222)/(310) を測定して、板厚方向の分布曲線を求め、これを板厚方向に積分し、この積分値を板厚Bで除してX線積分強度比(222)/(310) の板厚方向平均値を求める。次に、この平均値の±40%以内に存在する領域の板厚方向長さ(図中の線分の合計長さ:A1+A2)を求め、板厚との比{(A1+A2)/B}×100(%)により求めればよい。
図3から、このようにして求めたX線積分強度比(222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内にある領域の板厚方向長さを、板厚の80%以上存在させることにより、機械的性質の異方性が小さくなることが分かる。
【0033】
本発明鋼板の製造工程は、上記の成分組成からなる鋼を転炉、電気炉等で溶製し、連続鋳造法または造塊法で鋼片とした後、熱間圧延−熱延板焼鈍−酸洗−冷間圧延−仕上げ焼鈍−(酸洗)の方法によればよい。以下に、これらの工程の詳細について説明する。
【0034】
熱間圧延
熱間圧延圧下率は、リジング発生の要因になると考えられる、フェライトバンドの分断と密接な関係がある。特に、粗圧延の最終パスの圧下率を40%以上に高めると、フェライトバンドが分断され、板厚方向歪みの均一導入や静的再結晶による結晶粒の微細化が効果的に達成される。
また、仕上げ圧延の終了温度が低いほど、上述した粗圧延の圧下率と同様に、圧延歪みの残留により、板厚方向の結晶粒の均一化、微細化、等軸化に有利となる。特に、この終了温度を750 ℃以下とすることにより、上記効果が大きくなるので750 ℃以下とする。なお、終了温度が600 ℃未満になると、表面欠陥が生じやすくなり、製造性を劣化させるので、下限の温度は600 ℃とするのが好ましい。
また、上記した低温域での熱間圧延時に、潤滑を施すことにより板厚方向に均一な歪みを与えることは、歪み蓄積による静的再結晶の促進をはかる上で好ましい。
【0035】
熱延板焼鈍
熱延板の焼鈍条件は、リジングに影響を及ぼす。熱延板の焼鈍温度が低過ぎるとバンド状のリジングが発生し、一方この温度が高すぎると肌あれが生じて表面の美観を損ねる。したがって、焼鈍温度は900 〜1100℃、好ましくは 975〜1050℃の範囲とする。なお、焼鈍時間は5秒〜4分の範囲にするのが望ましい。
【0036】
冷間圧延
冷間圧延の圧下率は、リジング、r値および機械的性質の異方性に影響を及ぼす。冷間圧延の圧下率が増加すると、r値と耐リジング性が向上し、異方性が減少する。これらの点から、圧下率は60%以上必要であるが、95%を超えるとこれらの特性が低下するので、冷間圧延の圧下率は60〜95%の範囲がよい。
【0037】
仕上げ焼鈍
冷延板の仕上げ焼鈍は、結晶粒の等軸化および均一化、機械的性質の確保には不可欠である。仕上げ焼鈍の温度範囲は830 〜950 ℃がよく、保持時間は3秒〜1分の範囲にするのが好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、具体的に説明する。
表1および表2に示す化学組成の鋼を転炉、二次精錬にて溶製し、スラブとした後、1250℃に加熱後、表3に示す製造条件No. 1で、4パスの粗圧延と7パスの仕上げ圧延により熱間圧延し、この熱延板を、熱延板焼鈍(保持時間:1分)し、酸洗したのち、冷延して、仕上げ焼鈍(保持時間:30秒)し、板厚0.6 mmの冷延鋼板とした。
上記方法により得られた冷延鋼板を供試材として、板厚1/4位置について、X線回折によりX線積分強度比(222)/(310) を求めるとともに、伸び(El)、深絞り成形性(r値)、それらの異方性ΔEl、Δr、耐リジング性および張出し成形性(エリクセン値)を測定した。また、前述した方法により、 (222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内に含まれる領域の板厚方向長さの、板厚に占める割合を求めた。さらに、熱延板の集合組織を調査するため、板厚1/4位置における(222)/(310) も測定した。その結果を、表4に示す。
さらに、表1、表2中のうちの一部の鋼については、表3に示す製造条件を表5のように組み合わせて、上記方法と同様にして、板厚0.6 mmの冷延鋼板を製造した。これらの鋼板についての試験結果を表5に合わせて示す。
【0039】
なお、上記各特性値の測定は、次の方法に従い行った。
・El、ΔEl、r値、Δr
鋼板の圧延方向、圧延方向に対して45°の方向、圧延方向に対して90°の各方向から、JIS13号B試験片を採取し、それぞれの引張試験から破断伸びを測定して、次式により、ElおよびΔElを求めた。
Figure 0004065579
ただし、ElL 、ElD およびElT は、それぞれ圧延方向、圧延方向に対して45°の方向、圧延方向に対して90°の方向の破断伸びを表す。
同様にして、各方向から採取したJIS13号B試験片に、5〜15%の単軸引張予歪を与えた時の横ひずみと板厚ひずみの比から各方向のランクフォード値を測定し、次式により、r値、Δrを求めた。
Figure 0004065579
ただし、rL 、rD およびrT は、それぞれ圧延方向、圧延方向に対して45°の方向、圧延方向に対して90°の方向のランクフォード値を表す。
・エリクセン値
JISZ2247に準拠し、グラファイトグリースを塗布して測定した。
・リジングのうねり高さ
リジングのうねり高さは、引張荷重により発生させた、リジングのうねり高さを引張方向に対して垂直の方向に測定して求めた。具体的には、圧延方向からJIS5号引張試験片を採取し、この試験片の片面を湿式#600で仕上げ研磨し、20%の単軸予歪を与えたのち、発生したリジングのうねり高さ (リジングの凹凸)を、試験片中央部で、引張方向(圧延方向)に対して90°の方向に、粗度計を用いて測定し、その平均値から求めた。
【0040】
【表1】
Figure 0004065579
【0041】
【表2】
Figure 0004065579
【0042】
【表3】
Figure 0004065579
【0043】
【表4】
Figure 0004065579
【0044】
【表5】
Figure 0004065579
【0045】
これらの結果から、成分組成と製造条件を適正化して、冷延板の(222)/(310) 値を制御することによって、Elが30%以上、ΔElが2.0 %以下、r値が1.4 以上、Δrが0.2 以下、エリクセン値が10以上で、うねり高さで10μm以下の、良好な成形加工性を有するほか、機械的性質の異方性が少なく、耐リジング性にも優れたフェライト系ステンレス鋼板を製造できることがわかる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、良好な成形加工性を有すとともに、機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板の製造が可能となる。
また、本発明によれば、伸びが30%以上、r値が 1.4以上、伸びの面内異方性が2.0 %以下、r値の面内異方性が 0.2以下、しかもうねり高さで10μm以下の耐リジング性、を有するフェライト系ステンレス鋼板の製造が可能となる。
したがって、本発明によれば、従来オーステナイト系ステンレス鋼板が用いられていた部材にフェライト系ステンレス鋼板を使用することが可能になるのでその工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】機械的性質の面内異方性とC/Nとの関係を示すグラフである。
【図2】機械的性質の面内異方性と(222)/(310) との関係を示すグラフである。
【図3】(222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内に存在する領域の板厚方向長さが板厚に占める割合と機械的性質の面内異方性との関係を示すグラフである。
【図4】(222)/(310) の板厚方向平均値の±40%以内に存在する領域の板厚方向長さが板厚に占める割合を求める方法を説明する図である。

Claims (5)

  1. C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面のX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、r値が1.4以上、伸びが30%以上、r値の面内異方性Δrが0.2以下、伸びの面内異方性ΔElが2.0%以下、うねり高さが10μm以下であることを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
  2. C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、さらにまた、Ca:0.0050wt%以下、Nb:0.0100wt%以下、B:0.0020wt%以下、Cu:2.0wt%以下およびNi:2.0wt%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面のX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、r値が1.4以上、伸びが30%以上、r値の面内異方性Δrが0.2以下、伸びの面内異方性ΔElが2.0%以下、うねり高さが10μm以下であることを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
  3. C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面におけるX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、前記X線積分強度比(222)/(310)の板厚方向平均値の±40%以内にある領域の板厚方向長さが板厚の80%以上存在することを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
  4. C:0.02wt%以下、Si:1.0 wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有し、さらにまた、Ca:0.0050wt%以下、Nb:0.0100wt%以下、B:0.0020wt%以下、Cu:2.0wt%以下およびNi:2.0wt%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、板面に平行な面におけるX線積分強度比(222)/(310)が板厚の1/4厚位置で35以上であり、前記X線積分強度比(222)/(310)の板厚方向平均値の±40%以内にある領域の板厚方向長さが板厚の80%以上存在することを特徴とする機械的性質の面内異方性が小さく耐リジング性に優れるフェライト系ステンレス鋼板。
  5. C:0.02wt%以下、Si:1.0wt%以下、Mn:1.0wt%以下、P:0.08wt%以下、S:0.01wt%以下、Al:0.30wt%以下、Cr:11〜50wt%、Mo:5.0wt%以下、N:0.03wt%以下かつ、CおよびNは、0.005≦(C+N)≦0.03wt%と、(C/N)<0.6の関係を満たして含み、さらに5≦Ti/(C+N)≦30の関係を満たすTiを含有する鋼素材を、粗圧延の最終パス圧下率40%以上、かつ仕上げ圧延の終了温度750℃以下にて熱間圧延し、得られた熱延板を900〜1100℃の温度範囲で熱延板焼鈍し、60〜95%の圧下率で冷間圧延し、830〜950℃の温度範囲で仕上げ焼鈍することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
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