JP2005163139A - 深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 深絞り時の耳高さと相関する面内異方性を低減した深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の鋼板は、板面に垂直な方向の{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaと{111}<011>面のX線ランダム強度比Ibと{100}<011>面のランダム強度比Icの関係を規定する。また、その製造方法は、鋼片を1050〜1250℃に加熱し、総圧下率80%以上の粗熱延を行い、1050℃以下で総圧下率80〜95%の仕上熱延を行い、700℃以下の温度で巻取り、焼鈍することなく酸洗し、圧延率40%以上の1次冷延を行い、750〜850℃で中間焼鈍し、冷間圧延率60%以上の最終冷延を行い、800〜900℃で最終焼鈍し、鋳片厚みt1、粗熱延板厚みt2、1次冷延板厚みt3、最終冷延板厚みt4の関係を規定することを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法に関する。
フェライト系ステンレス鋼板は、近年の製造技術の進歩により成形性が向上し、成形用材料、例えば、厨房用や自動車排気系部品等の用途に用いられている。最近では、フェライト系ステンレス鋼板の用途は、冷蔵庫、炊飯器等、家電製品の外板、ドアノブ等の内装部品にまで拡大している。
フェライト系ステンレス鋼板を成形、特に円筒形に代表される深絞り成形する場合には、図1に示したように、成形後に耳と呼ばれる面内異方性に起因する凹凸が発生する場合がある。図1に示したように、深絞り成形後に耳が発生すると、耳の高さが最も低い箇所で凸部を切断して製品化するため、歩留まりが低下する。
ステンレス鋼板の面内異方性を改善する方法として、1次冷間圧延、中間焼鈍、最終冷間圧延を行う際に1次冷間圧延と最終冷間圧延の冷延圧下配分を制御する方法(例えば、特許文献1)、熱間圧延条件を制御する方法(例えば特許文献2、3)、一貫製造工程で析出物及び集合組織を制御する方法(例えば、特許文献4)が知られている。これらの方法では、JIS Z 2254記載のように圧延方向(L方向)、圧延方向から45°の方向(D方向)、圧延方向から90°の方向(C方向)の3方向のr値(ランクフォード値、塑性ひずみ比)、それぞれrL、rC、rDから算出されるΔr=(rL+rC−2×rD)/2が改善される。
また、rL、rC、rDの最大r値と最少r値の差を面内異方性と規定してこれを低減するために焼鈍および冷間圧延方法を制御する方法(例えば、特許文献5)が公知である。
特開昭52−039559号公報 特開平07−268461号公報 特開平08−311542号公報 特開2002−194507号公報 特開2003−160846号公報
しかしながら、上記の各特許文献に記載の発明であっても、実際に円筒深絞り成形したときに耳が大きく発生することがあった。面内異方性の指標であるΔrが小さい場合でも、円筒深絞りを行った際の耳高さが大きくなる原因は次のように考えられる。まず、図2(a)に示したようにrDが最も低い場合には、Δrと耳高さは良い相関関係を示し、耳は4つのD方向に出る。しかし、図2(b)に示したように、例えばrLが最小であり、rCが最大である場合には、Δrは小さいものの、耳が2つのL方向に出る。また、図2(c)に示したように、rL、rD、rCがほぼ同等であっても、圧延方向から60°の方向(60°方向という。)のr値が最大値、最小値である場合には、6つの60°方向(2つのL方向を含む。)に耳が出る。
即ち、実際の耳高さは、r値が最も高い方向と最も低い方向における成形時の材料流入の差で決められると考えられるが、このような着眼点でのr値面内異方性の改善方法について検討された例はない。また、r値の面内異方性を改善するには、集合組織をランダム方位とすることが有効である。しかし、集合組織をランダム方位にすると、r値の面内異方性は改善されるものの、L方向、D方向、C方向の平均r値は約1.0になり、深絞り性が不十分となる。
本発明は、上記現状に鑑み、L方向からC方向まで10°毎に測定したr値の単純平均値を2.0以上にして優れた深絞り性を確保しつつ、深絞り時の耳高さと相関する面内異方性を低減した深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、優れた深絞り性と耳率を確保するための最適な集合組織を有するステンレス鋼板およびその製造方法を鋭意検討し、板面に垂直な方向の{111}<112>面、{100}<011>面、{111}<011>面のX線ランダム強度を最適化することが有効であることを見出した。本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1) 質量%で、C:0.001〜0.010%、Si:0.01〜1.00%、Mn:0.01〜1.00%、P:0.040%以下、S:0.010%未満、Al:0.005〜0.100%、N:0.001〜0.015%、Cr:10.0〜20.0%、Ti:0.05〜0.40%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、板面に垂直な方向の{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaと{111}<011>面のX線ランダム強度比Ibが、Ia≧7.0、Ib≧7.0、Ia/Ib:0.6〜1.5の関係を満足し、{100}<011>面のランダム強度比Icが2.0未満であり、鋼板の圧延方向から90°の方向まで、10°毎に測定したr値の単純平均値が2.0以上であり、該r値の最大値と最小値の差が0.5以下であることを特徴とする、深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(2) さらに、質量%で、Mg:0.0001〜0.0100%を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(3) さらに、質量%で、B:0.0005〜0.0050%を含有することを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(4) さらに、質量%で、Mo:0.10〜2.50%を含有することを特徴とする、上記(1)〜(3)の何れか1項に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(5) 平均結晶粒径が30〜60μmであることを特徴とする、上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(6) 上記(1)〜(4)の何れか1項に記載の成分からなるフェライト系ステンレス鋼片を1050〜1250℃の範囲に加熱し、総圧下率80%以上の粗熱延を行って粗熱延板とし、そのまま1050℃以下で総圧下率80〜95%の仕上熱延を行い、700℃以下の温度で巻き取った後、焼鈍することなく酸洗し、圧延率40%以上の1次冷延を行って1次冷延板とし、750〜850℃で中間焼鈍を実施し、さらに冷間圧延率60%以上の最終冷延を行って最終冷延板とし、800〜900℃で最終焼鈍し、鋳片の厚みt1、粗熱延板の板厚t2、1次冷延板の板厚t3、最終冷延板の板厚t4が下記式(1)〜(3)式を満足することを特徴とする、深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
ただし、
t2/t1≦0.2 ・・・ (1)
t3/t2≦0.15 ・・・ (2)
t4/t3≦0.35 ・・・ (3)
である。
本発明により、深絞り性に優れ、耳高さが低減されたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法の提供が可能になるとともに、フェライト系ステンレス鋼の用途を拡大できるなど、産業上の貢献が極めて顕著である。
本発明者らは、まず種々の条件で製造した17%Cr−0.20%Ti−0.002%C−0.008%Nフェライト系ステンレス鋼を用いて耳高さと相関する指標を調査した。0.8mm厚の鋼板から、長手方向を圧延方向から10°ずつ変化させて、JIS Z 2201の13号B引張試験片を採取し、それぞれの方向のr値をJIS Z 2254に準拠して測定した。また、円筒深絞り試験を行い、得られた成形品サンプルより耳高さを求めた。耳高さは、図3に示した深絞り後の端部に生じる凹凸の最も高い部分と最も低い部分の差である。なお、円筒深絞り試験は、以下に示す条件で行った。
ポンチ:φ50mm、肩半径5mm
ダイス:φ52mm、肩半径5mm
潤滑油:40℃における動粘度が1200mm2/sec
絞り比:2.20(ブランク径:φ110mm)
結果を図4(a)、(b)に示す。図4(a)には、L方向、D方向、C方向のr値により測定したΔrと耳高さの関係を示すが、Δrと耳高さには相関が認められない。一方、圧延方向から10°毎に測定したr値の最大値rmaxと最小値rminの差rmax−rminと耳高さとの関係は、図4(b)に示すように耳高さと良い相関が認められた。即ち、rmax−rminを小さくする方法を確立すれば、耳高さを低減できることがわかった。
次に、面内異方性を確保しながら、深絞り性を向上させる方法について検討を行った。一般に、{111}<112>面の集積によって、r値が向上することは良く知られている。しかし、{111}<112>面のみの集積度を高めると、45°方向のr値が低下し、C方向のr値が高まるため、面内異方性は大きくなる。
そこで、本発明者らは、平均r値を低下させずに、面内異方性を低くするために、{111}<112>面を板面方向を軸に30°回転した{111}<011>面の集積度を{111}<112>面の集積度と同程度に高める方法を指向した。これは、{111}<112>面と{111}<011>面とが、逆方向の面内異方性を持つためである。即ち、{111}<112>面と{111}<011>面の両方の集積度を高めると、面内異方性を打ち消し合う効果が発現すると考えられる。
さらに、r値を高めるには、r値を低減させる{100}<011>方位は好ましくないため、{100}<011>方位の集積度を低減することが有効であると考えられる。
上記のイメージを模式的に説明する。まず、結晶方位の表現はイメージが沸きにくいため、簡潔に図5に示す。フェライト系ステンレス鋼は体心立方構造であり、{111}面および{100}面はそれぞれ図5(a)、(b)にハッチングで示す面である。{100}<011>方位とは、前述の{100}面が板面方向に向いて、かつ板面内の<011>方向が圧延方向に向いていることを示す(図5(c))。{111}<112>および{111}<011>方位とは{111}面が板面方向に向き、圧延方向にそれぞれ<112>方向(図5(d))、<011>方向(図5(e))が向いていることを示している。従来、r値を向上させるには、r値の高い{111}<112>方位を有する結晶粒の存在確率を高める、すなわち図6(a)のような結晶粒の存在状態を目指していた。しかし、このような結晶粒方位分布ではr値が高くなるが面内異方性も大きく、深絞り成形した際の耳高さは大きかった。本発明では{111}<112>方位と同様にr値が高く、該方位と逆方向の面内異方性をもつ{111}<011>方位粒の存在確率を{111}<112>方位粒と同程度に高めることに成功し、本発明に至っている。本発明における結晶粒の存在状態を概念的に示すと、図6(b)のようになる。
以上の検討に基づいて、本発明者らは、平均r値を2.0以上とし、かつrmax−rminを低減するための最適な集合組織、及びそれを得るための製造方法を検討し、下記の知見を得た。
まず、平均r値の向上には、
(1) 板面に垂直方向の{111}<112>面のX線ランダム強度比を高くし、{100}<011>面のX線ランダム強度比を低減すること
が必要であり、そのためには、1次冷間圧延後に板面に垂直方向の{111}<112>面が集積した圧延集合組織を発達させることが有効である。このような集合組織を得るためには、
(a)熱間圧延の粗圧延の圧延率を高くすること、
(b)熱間圧延の仕上圧延温度および巻取り温度を低くして再結晶を抑制し、熱延板焼鈍を省略して、1次冷間圧延すること、
(c)最終冷間圧延の冷延率を高くすること
が有効である。
次に、rmax−rminを小さくするには、
(2) {111}<011>面のX線ランダム強度を{111}<112>面のX線ランダム強度比とほぼ同等にすること
が必要であり、そのためには、製造条件として、
(d)1次冷間圧延、中間焼鈍、最終冷間圧延、最終焼鈍からなる2回冷延法
が有効である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
まず、鋼成分の限定理由を説明する。なお、下記の説明において%は質量%を示す。
C、N:C、Nを多量に添加すると成形性を低下させ、これらを固定するために必要とされるTi量が増加し、製造コストが高くなる。したがって、C、Nの添加量の上限は、それぞれC:0.010%以下、N:0.015%以下とした。また、C、Nの添加量の下限は低いほど好ましいが、精錬コストを考慮し、C、Nいずれも0.001%以上とした。
Si:Siは脱酸元素として用いられる元素である。Siの添加量が1.0%を超えると成形性低下が著しいため、Si量の上限を1.00%以下とした。精錬工程でのコストを考えた場合、0.01%以上のSi量は不可避的に混入するため、Si添加量の下限を0.01%以上とした。
Mn:Mnを多量に添加した場合、成形性が劣化するため、1.00%以下をMn添加量の上限とした。Mn添加量の下限は精錬工程コストを考慮し、0.01%とした。
P:Pは多量に添加した場合、深絞り性が低下するため、0.040%以下をP量の上限とする。なお、P量は、低い方ほど深絞り性に有利な集合組織が形成されるため、P量を0.020%以下とすることが好ましい。
S:Sは多量に添加すると耐食性を劣化させるため0.010%未満をS量の上限とした。S量の下限は低いほど好ましいため、特に規定しないが、S量を0.0001%未満にするには精錬工程のコストが増大するため、S量の下限を0.0001%以上とすることが好ましい。
Al:Alは脱酸に用いられる元素であり、脱酸可能なレベルとして、Al量の下限を0.005%以上とした。一方、Alを多量に添加すると成形性が劣化するため、Al量の上限を0.100%以下とした。
Cr:Crはステンレス鋼の基本的特性である耐食性を確保するために必要な元素であり、10.0%以上の添加で耐食性が著しく向上するため、Cr添加量の下限を10.0%以上とした。一方、Crを20.0%超添加すると成形性が劣化するため、20.0%以下をCr添加量の上限とした。
Ti:Tiは、C、N等と結合して析出物をつくることで鋼素地(マトリックス)を高純化して、成形性を向上させる元素である。成形性向上に必要なTi添加量のレベルは0.05%以上であり、これをTi添加量の下限とした。一方、Tiを0.40%を超えて添加すると、逆に成形性を劣化させる場合があるため、Ti量の上限を0.40%以下とした。
以下さらに、選択的に添加できる元素、Mg、B、Moについて説明する。
Mg:Mgは、溶接部の組織を微細化して溶接部の成形性を向上させ、成形時のリジングの発生を抑制する元素である。Mgの添加による溶接部の成形性の向上効果は0.0001%以上で発揮されるため、Mg添加量の下限を0.0001%以上とすることが好ましい。一方、Mgを0.0100%超添加すると、原料コストが増大するため、Mg添加量の上限を0.0100%以下とすることが好ましい。
B:Bは、二次加工性を向上させる元素であり、成形が複数工程になる場合、添加すると効果的である。Bの添加による二次加工性の向上効果を得るには、下限を0.0005%以上とすることが好ましい。一方、Bを0.0050%超添加した場合には、靭性が劣化する場合があるため、0.0050%を上限とすることが好ましい。
Mo:Moは耐食性を向上させる元素である。Moの添加による耐食性の向上効果が発揮されるには0.10%以上のMoの添加が好ましい。また、Moを2.50%超添加すると深絞り性が低下する場合があるため、上限を2.50%以下とすることが好ましい。
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の集合組織について説明する。
本発明の鋼板の集合組織として、板面に垂直方向の{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaと{111}<011>面のX線ランダム強度比Ibは、Ia≧7.0、Ib≧7.0を満足する必要がある。また、Ia/Ib:0.6〜1.5の関係を満足する必要がある。これは、互いに異なる面内異方性を有する{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaと{111}<011>面のX線ランダム強度比を7.0以上に高め、かつ、Ia/Ibを0.6〜1.5にすることによって、平均r値を2.0以上に高めることができるためである。一方、IaおよびIbは高いほどr値が高くなるため、上限はとくに規定するものではないが、現存する設備能力を考慮すると両者とも22.0が上限として好ましい。
なお、{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaは、ランダムな結晶方位を有する標準試料の{111}<112>面のX線強度比を基準とした、{111}<112>面のX線強度の比である。同様に、{111}<011>面のX線ランダム強度比Ibは、ランダムな結晶方位を有する標準試料の{111}<011>面のX線強度比を基準とした、{111}<011>面のX線強度の比である。
また、{100}<011>面は、r値を低減させる方位であるため、{100}<011>面の集積度を2.0未満にする必要がある。なお、{100}<011>面のX線ランダム強度比は、ランダムな結晶方位を有する標準試料の{100}<011>面のX線強度を基準とした{100}<011>面のX線強度の比であるため、{100}<011>面のX線ランダム強度比の下限は0である。
なお、本発明のフェライト系ステンレス鋼板のX線ランダム強度比の測定方法は、得られた製品板の板厚中心部の板面に平行な面(ND面)を透過法又は反射法によりX線回折法やEBSP等の結晶方位解析装置を用いて、結晶粒方位分布関数(crystallite Orientation Distribution Function、ODFとも呼称される。)表示する。この関数は、長島晋一編著「集合組織」丸善株式会社より昭和59年1月20日発行、P29〜39に記載のように材料座標軸系に対して結晶粒の方位を一義的に指定する三つの変数(φ、φ1、φ2)の関数である。φ、φ1、φ2はBungeの手法により定義したオイラー角とする。図7に示したφ2=45°断面上で、{111}<011>面の強度は、φ=54.7°、φ1=0°における{111}<1−10>面とφ=54.7°、φ1=60°における{111}<0−11>面のX線ランダム強度比の平均値を用いる。{111}<112>面の強度は、φ=54.7°、φ1=30°における{111}<1−21>面とφ=54.7°、φ1=90°における{111}<−1−12>面のX線ランダム強度比の平均値を用いる。{100}<011>面の強度は、φ=0°、φ1=0°における{100}<1−10>面とφ=0°、φ1=90°における{100}<−1−10>面のX線ランダム強度比の平均値を用いる。
また、鋼板の平均結晶粒径は30〜60μmであることが好ましい。平均結晶粒径が30μm未満であると、前述したIa≧7.0、Ib≧7.0、Ia/Ib:0.6〜1.5を満足することが困難であるばかりか、材料強度が増加し、深絞り性を低下させる場合があるため、平均結晶粒径の下限を30μm以上とすることが好ましい。また、平均結晶粒径が60μm超であると深絞り成形時に「肌荒れ」と呼ばれる表面凹凸が生じる場合があるため、平均結晶粒径の上限を60μm以下とすることが好ましい。平均結晶粒径はJIS G 0552に基づき算出する。
次に、本発明において、フェライト系ステンレス鋼板のr値は次のように限定する。r値の測定方法は、JIS13号B引張試験片の長手方向を、圧延方向(L方向)から、10°毎に、圧延方向と垂直な方向(C方向)まで、計10方向変化させて採取し、それぞれJIS Z 2254に基づいて測定し、単純平均値を平均r値とする。また、面内異方性の指標は、10方向のr値のうち、最大r値rmaxと最小r値rminの差rmax−rminで表示する。なお、r値を試験によって求めるには、大量の試験片と時間を要する。そのため、最近では、集合組織からr値が計算できるプログラム、例えば、井上博史、稲数直次著、「集合組織の定量的解析によるアルミニウム合金板のr値の評価」、軽金属、第44巻、第2号、日本軽金属学会、1994年2月28日発行、p.97〜103、が開発されており、このような手法を用いれば、実際にr値を測定しなくてもr値を計算することができる。但し、このプログラムを用いる場合には、L方向、D方向、C方向のr値を実測し、計算で求めたr値との差が±5%以内であることを確認する必要がある。
平均r値は2.0未満であると深絞り用途としては不十分な場合があるため、2.0以上とする。また平均r値の上限はとくに規定するものでは無いが、現状の設備や生産性を考慮すると上限は3.0以下とすることが好ましい。
max−rminは、0.50以上であると深絞り成形時の耳高さが高く、歩留まりが大きく低下するため、0.50未満とする。この基準は、10°毎のr値によって決定されるため、L方向、D方向、C方向から計算したΔrよりも、耳高さとの良い相関が見られる。
本発明のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法について、以下に説明する。
熱間圧延の加熱温度:フェライト系ステンレス鋼片を、1050〜1250℃の範囲に加熱する。熱間圧延の加熱温度の下限を1050℃以上とするのは、該加熱温度が1050℃未満であると変形抵抗が高いため、熱間圧延途中に焼きつき疵を発生する可能性があるためである。また、熱間圧延の加熱温度の上限を1250℃以下とするのは、該加熱温度が1250℃超であると結晶粒が粗大化し、製品板で必要な集合組織が得られないためである。
粗熱延の総圧下率:熱間圧延工程において、まず、複数パスを要する粗熱延を実施する。粗熱延の総圧下率、すなわち鋳片の厚みt1と粗熱延板の厚みt2の比t2/t1が0.2超であると粗熱延終了後の結晶粒が大きくなり、深絞り性に有利な集合組織が得られない。t2/t1の下限はとくに規定するものでは無いが、粗熱延後に仕上熱延をするため、生産性を考慮すると0.07以上とすることが好ましい。
仕上熱延温度:粗熱延後、1050℃以下の温度において複数パスの仕上熱延を行う。これは、再結晶させることなく仕上熱延を実施するためであり、1050℃超で仕上熱延を行うとパス間で再結晶し、圧延集合組織の発達を阻害するためである。
熱間圧延の巻取温度:仕上熱延終了後、再結晶を抑制するため、700℃以下の温度で巻き取る。これは、巻取温度が700℃超であると巻取り中に再結晶が進行するためである。
熱延板焼鈍:熱延板焼鈍は実施しない。熱延板焼鈍で再結晶組織とすると、狙いとする製品板の集合組織が得られないためである。
熱間圧延後の酸洗は、硫酸や硝フッ酸などの通常の液で行えば良い。酸洗前にショットやサンドブラストを行うと酸洗性は向上する。
冷間圧延は、1次冷延と、最終冷延からなり、1次冷延と最終冷延の間には、中間焼鈍を行う。
冷間圧延機は、可逆式の20段ゼンジミア圧延機や6段あるいは12段圧延機でも、複数パスを連続的に圧延するタンデム圧延機でも良い。但し、ワークロール径は大きい方が圧延時のせん断歪の導入が少なく、圧延集合組織が発達し易いため、ワークロール径は200mm以上の圧延機を使うことが好ましい。
1次冷延:1次冷延後の板厚、即ち、1次冷延板の板厚t3と、仕上熱延前の粗圧延後の板厚t2との比t3/t2は、仕上熱延と1次冷延との総圧下率である。t3/t2は、本発明において重要な因子であり、仕上熱延の開始から終了まで再結晶させないため、中間焼鈍前の未再結晶域圧延の総圧下率として取り扱うことができる。t3/t2が0.15超であると中間焼鈍での組織が粗粒化し、r値が低下して製品板での深絞り性が劣化する。t3/t2が低い方ほど、深絞り性は向上し、0.11以下とすることが望ましい。下限は特に規定するものでは無いが、生産性および最終冷延の圧下率を考慮すると0.05とすることが好ましい。
最終冷延:1次冷延板の板厚t3と、最終冷延終了後の板厚、即ち最終冷延板の板厚t4との比t4/t3を0.35以下とする。t4/t3は最終冷延における圧下率であり、0.35超であると製品板での深絞り性が劣化する。t4/t3も低いほど好ましく、0.30以下が望ましい。下限は、製品板厚によって決まるが、通常の0.2〜1.2mm厚の場合には0.15が好ましい。
中間焼鈍:中間焼鈍温度が750℃未満であると未再結晶が残存し、製品板の深絞り性が低下するばかりか、成形時にリジングが発生する。また、中間焼鈍温度が850℃以上であると再結晶粒が粗大化し、製品板での深絞り性が劣化する。したがって、中間焼鈍は、750〜850℃で実施する。
最終焼鈍:最終冷延後の最終焼鈍は、800〜900℃で焼鈍する。これは、最終焼鈍温度が800℃未満であると平均結晶粒径が細かくなり、深絞り性が劣化し、900℃超であると製品板の結晶粒径が60μm超に粗粒化し、成形時に肌荒れが生じるためである。
本発明によって得られた鋼板の表面仕上げは、JIS G 4305記載の2D、2B、BA、No.4などいずれの仕上げでも適用できる。2BやBAのように3%以内の伸び率で調質圧延を実施しても集合組織はほとんど変化せず同様の効果が期待できる。
本発明によって得られた鋼板は、深絞り性および面内異方性に優れた鋼板であるが、深絞り性を更に向上させるため、あるいは色調等に変化を持たせるために表層に潤滑皮膜を塗布しても構わない。
表1に示すフェライト系ステンレス鋼を溶製し、熱間圧延、酸洗、冷延、中間焼鈍、冷延、最終焼鈍によって板厚0.3〜1.1mmの鋼板を作製した。製造条件および製造途中の板厚は表2に示す。
得られた鋼板より、断面組織の結晶粒度をJIS G 0552に準拠して測定し、板厚中心部の集合組織をX線回折法によって測定した。また、得られた集合組織よりL方向からC方向まで、10°毎のr値を計算で求めた。また、L方向、C方向、D方向のr値をJIS Z 2254に準拠し、15%引張歪を導入して測定し、計算で求めたr値と実測値を比較した。鋼Aについては、L方向からC方向まで10°毎に長手方向を計10方向変化させて試験片を採取し、それぞれJIS Z 2254に基づいて15%引張後のr値を求めた。
比較結果を図8に示す。計算r値と実測r値は何れの方向においても良い一致を示す。面内異方性の指標は10方向のr値のうち、最大r値:rmaxと最少r値:rminの差rmax−rminで表示した。平均r値およびrmax−rminを合わせて表2に示す。また、得られた鋼板より下記の条件で円筒深絞り試験を行い、成形サンプルの耳高さを調査した。
ポンチ:φ50mm、肩半径5mm
ダイス:φ52mm、肩半径5mm
潤滑油:40℃における動粘度1200mm2/sec
絞り比:2.20(ブランク径:φ110mm)
得られた結果を表3に示す。本発明鋼は、平均r値が2.0以上であり、深絞り性に優れており、rmax−rminが0.5未満であり異方性が極めて小さい。
深絞り成形後の耳発生を斜視図で概略的に説明する図である。 r値の板内異方性の典型的な3つの例を示す概略的に説明する図である。 耳高さの測定方法を概略的に説明する図である。 (a)で従来のΔrと耳高さの関係を、また、(b)で本発明で用いるrmax−rminと耳高さの関係を対比しながら説明する図である。 各結晶方位の結晶粒の存在状態を斜視図で概念的に説明する図である。 各結晶方位の結晶粒の分布状態を従来技術(a)と本発明(b)とで対比しながら概念的に説明する図である。 φ2=45°断面における結晶方位の存在位置を示す図である。 実測のr値と計算より得られたr値を比較して示す図である。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C :0.001〜0.010%、
    Si:0.01〜1.00%、
    Mn:0.01〜1.00%、
    P :0.040%以下、
    S :0.010%未満、
    Al:0.005〜0.100%、
    N :0.001〜0.015%、
    Cr:10.0〜20.0%、
    Ti:0.05〜0.40%
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、板面に垂直な方向の{111}<112>面のX線ランダム強度比Iaと{111}<011>面のX線ランダム強度比Ibが、
    Ia≧7.0、
    Ib≧7.0、
    Ia/Ib:0.6〜1.5
    の関係を満足し、{100}<011>面のランダム強度比Icが2.0未満であり、鋼板の圧延方向から90°の方向まで、10°毎に測定したr値の単純平均値が2.0以上であり、該r値の最大値と最小値の差が0.5以下であることを特徴とする、深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  2. さらに、質量%で、
    Mg:0.0001〜0.0100%
    を含有することを特徴とする、請求項1記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  3. さらに、質量%で、
    B :0.0005〜0.0050%
    を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  4. さらに、質量%で、
    Mo:0.10〜2.50%
    を含有することを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  5. 平均結晶粒径が30〜60μmであることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の成分からなるフェライト系ステンレス鋼片を1050〜1250℃の範囲に加熱し、総圧下率80%以上の粗熱延を行って粗熱延板とし、そのまま1050℃以下で総圧下率80〜95%の仕上熱延を行い、700℃以下の温度で巻き取った後、焼鈍することなく酸洗し、圧延率40%以上の1次冷延を行って1次冷延板とし、750〜850℃で中間焼鈍を実施し、さらに冷間圧延率60%以上の最終冷延を行って最終冷延板とし、800〜900℃で最終焼鈍し、鋳片の厚みt1、粗熱延板の板厚t2、1次冷延板の板厚t3、最終冷延板の板厚t4が下記式(1)〜(3)式を満足することを特徴とする、深絞り性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
    ただし、
    t2/t1≦0.2 ・・・ (1)
    t3/t2≦0.15 ・・・ (2)
    t4/t3≦0.35 ・・・ (3)
    である。
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