JP2008207521A - 積層シートの製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】間隔をおいて配列された多数のスリットを有し、隣り合うスリットから異なる溶融材料を流出させことにより、異なる溶融材料が交互に積層された積層シートを製造する装置において、各スリットの積層方向の間隙がスリット通過方向および積層方向にそれぞれ直交するスリット幅方向が、マニホールドに近い部位よりもマニホールドから遠い部位の方が大きくなっている装置。
【選択図】 図4(b)
Description
また、3×(W/√(L−H))^2−3×(W/√(L−H))+114より大きい場合には、スリットの幅方向において、マニホールドから遠い側の部位に溶融材料が流れ易くなりマニホールドに近い側の溶融材料の流量より多くなり、幅方向で各層の厚みが不均一となってしまう。
フィルム幅方向各位置WPについて、溶融材料A(ポリエチレンテレフタレート:PET)と溶融材料B(シクロヘキサンジメタノールをエチレングリコールに対し30mol%共重合したポリエチレンテレフタレート:PE/CHDM・T)の割合を次の測定法より求めた。
α:積層フィルムの融解熱量(mJ/mg)
β:PETフィルムの融解熱量(41.9mJ/mg)
2)積層厚み、積層数:
フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、電子顕微鏡観察により求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡(HU−12型、(株)日立製作所製)を用い、フィルムの断面を3,000乃至40,000倍に拡大観察し、断面写真を撮影し、層構成および各層厚みを測定した。本実施例では十分なコントラストが得られたため実施しなかったが、用いる溶融材料の組み合わせによっては、公知の染色技術を用いてコントラストを高めても良い。
2種類の溶融材料Aと溶融材料Bを準備した。溶融材料Aとして、280℃における溶融粘度が180Pa・sのポリエチレンテレフタレート(PET)(東レ(株)製、F20S)を用いた。溶融材料Bとして、280℃における溶融粘度が350Pa・sのシクロヘキサンジメタノールをエチレングリコールに対し30mol%共重合したポリエチレンテレフタレート(PE/CHDM・T)(イーストマン社製、PETG6763)を用いた。これら溶融材料AおよびBは、それぞれ乾燥した後、押出機に供給した。
図6(a)および図6(b)の各寸法を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。条件、および積層比率の差の結果をまとめたものを表2に示す。
[実施例3]
図6(a)および図6(b)の各寸法を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。条件、および積層比率の差の結果をまとめたものを表2に示す。
[比較例1]
多層フィードブロックとして、図8(a)にマニホールド104(105)とスリット106(107)の主要部のサイズ(単位:mm)とスリット上流端部の傾斜角度(単位:度)、スリット間隙は図8(b)に示すようにスリット幅方向(図8のY軸方向)に一定の0.8mmに設定し、その他は実施例1と同様にした。図9に製造された多層フィルムの幅方向における溶融材料Aと溶融材料Bの積層比率の分布を示す。図9のグラフの横軸は、トリミング後のフィルム全幅における幅方向位置WP、縦軸は、積層比率LR(%)である。
[比較例2]
図6(a)および図6(b)の各寸法を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。条件、および積層比率の差の結果をまとめたものを表2に示す。このフィードブロックのW/√(L−H)は式(2)の範囲内であるが、拡大率Pは式(1)の範囲外である。
[比較例3]
図6(a)および図6(b)の各寸法を表2に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。条件、および積層比率の差の結果をまとめたものを表2に示す。このフィードブロックのW/√(L−H)は式(2)の範囲内であるが、拡大率Pは式(1)の範囲外である。
2:溶融材料Bが供給される溶融材料導入管
3:多層フィードブロック
4:積層流が流れる導管
5:口金(Tダイ)
6:積層シート
7:キャスティングドラム
8:未延伸フィルム
12、13:溶融材料樹脂導入路
14:溶融材料A側のマニホールド
15:溶融材料B側のマニホールド
16、17:スリット
18:合流部
19:排出路
20:スリット板
20a:合流部/排出路形成部材
20b:隔壁
21、22:側板
23、24:スリット上流端部の傾斜
101:多層フィードブロック
102、103:樹脂導入路
104:樹脂A側のマニホールド
105:樹脂B側のマニホールド
106、107:スリット
X:積層方向
Y:スリット幅方向
Z:スリット通過方向
Claims (4)
- 2種類の溶融材料を前記種類の数よりも多い層数の層を形成するように積層する積層シートの製造装置であって、前記各溶融材料をそれぞれ供給する複数のマニホールドと、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し、前記各マニホールド内に供給された前記溶融材料を前記各マニホールドから前記各層に対応してスリット通過方向に通過させる複数のスリットと、該複数のスリットを通過した各溶融材料を前記スリット通過方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させる合流部とを備え、前記複数のマニホールドの少なくとも2個のマニホールドのいずれかに連通する前記各スリットについて、前記各スリットの前記積層方向の間隙が前記スリット通過方向および前記積層方向にそれぞれ直交するスリット幅方向において、前記マニホールドに近い部位よりも前記マニホールドから遠い部位の方が大きくなっていることを特徴とする積層シートの製造装置。
- 前記スリット幅方向において、各マニホールドから離れるにしたがって前記各スリットの入り口部を形成するスリット通過方向の上流端部がスリット通過方向にみて下流側に傾斜しており、その傾斜角度が15度以上45度以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層シートの製造装置。
- 2種類の溶融材料を前記種類の数よりも多い層数の層を形成するように積層する積層シートの製造方法であって、前記各溶融材料を、複数のマニホールドを経由して、前記各マニホールドのいずれかひとつと連通し前記各層に対応してスリット通過方向に通過させる複数のスリットに供給し、該複数のスリットに供給された前記溶融材料を前記スリット通過方向に直交する積層方向に重ね合わせながら合流させるに際し、前記複数のマニホールドの少なくとも2個のマニホールドのいずれかに連通する前記各スリットとして、前記各スリットの前記積層方向の間隙が前記スリット通過方向および前記積層方向にそれぞれ直交するスリット幅方向において、前記マニホールドに近い部位よりも前記マニホールドから遠い部位の方が大きくなっているスリットを用いることを特徴とする積層シートの製造方法。
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