JP2008204978A - 撮像素子 - Google Patents

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【課題】 本発明は、可視域から遠赤外域の画像をリアルタイムで同時取得する場合において、同一光軸で可視画像と赤外画像を撮像し、かつ、高感度の赤外画像を取得できる撮像素子を提供する目的とする。
【解決手段】 可視光検出器と熱型赤外線検出器を同一基板上に配列配置し、可視光検出器は、フォトダイオードを光検出部とし、熱型赤外線検出器は、可視域から近赤外域の光を透過する赤外線吸収部と温度検出部と支持脚とを含む構成であって、赤外線吸収部は温度検出部と離間されて支持され、さらに温度検出部は前記支持脚のみによって半導体基板と接続される構造であり、赤外線吸収部が可視光検出器の上部を覆う構造を特徴とするものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、可視域から遠赤外域に感度を有する撮像素子に関するものである。
防犯、医療、非破壊検査、車載応用など様々な分野において、可視カメラと赤外カメラを組み合わせ、検知能力の向上が図られてきた。特に赤外線撮像素子においては、近年、熱型赤外光検出器が様々な手法により高感度化がなされ、性能、価格、使いやすさから普及してきている。赤外カメラには、例えば、特許文献1に開示されているような、熱型の赤外線検出器が用いられていた。
一方、可視カメラと赤外カメラを組み合わせたシステムについては、可視と赤外の2種類のカメラが必要であり、また、2種類のカメラの光軸を合わせて同じ視野を撮像するよう調整する必要があり煩雑さがあった。そのため、カメラの小型化、高機能化が期待され、可視光撮像素子と赤外線撮像素子のワンチップ化が望まれていた。例えば、特許文献2に開示されているものは係る要求に答えるべく発案されたもので、ワンチップで可視光撮像と赤外光撮像を同時に行う撮像素子であった。この撮像素子は、ショットキダイオードにより構成された受光部を有し、可視光カットフィルタおよび赤外線カットフィルタを1画面毎に切り替えることにより、可視画像と赤外画像を撮像するものであった。
また、可視画像と赤外画像とを撮像する素子の例として、特許文献3に開示されているようなマイクロボロメータのアレイが可視フォトセンサの上に載せられている撮像素子があった。
特開2003−65842号公報(図4) 特開平11−289492号公報(4頁7行〜5頁10行、図1) 特表2004−531740号公報(4頁34行〜5頁5行、図1)
従来の熱型赤外線検出器のみを使用した赤外カメラでは、赤外線撮像はできるが可視光撮像を行うことはできなかった。また、ショットキダイオードを使用した撮像素子では、高感度ではあるが量子型の光検出器を使用しているため、中遠赤外領域を検知するには極低温まで冷却する装置が必要になり、撮像システムが大きくなりコストが高くなっていた。さらに、ショットキダイオードを使用した撮像素子では、可視光カットフィルタと赤外線カットフィルタを切り替えながら撮像するため、可視画像と赤外画像を同時に撮像することは出来なかった。
また、上述した特許文献3のような撮像素子では、入射光はマイクロボロメータを透過した後に可視フォトセンサへ到達するため、マイクロボロメータ部分で光が吸収されてしまい、可視フォトセンサへは光が十分到達せず感度が低下する欠点があった。そのため、可視フォトセンサへの光の到達を増やすためにマイクロボロメータの設計に制約があった。したがって、可視光検出器と熱型赤外線検出器の両方の高感度化を同時に達成することは難しかった。
本発明は、可視光検出器と熱型赤外線検出器が同一基板上に配置され、同一光軸で可視画像と赤外画像を同時に高感度で撮像できる撮像素子を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像素子は、半導体基板の上に可視光検出器と熱型赤外線検出器とが互いに隣接して周期的に並んで配置された撮像素子であって、可視光検出器は、フォトダイオードを光検出部とし、熱型赤外線検出器は、可視域から近赤外域の光を透過する赤外線吸収部と温度検出部と支持脚とを含む構成であって、赤外線吸収部は温度検出部と離間されて支持され、さらに温度検出部は前記支持脚のみによって半導体基板と接続される構造であり、赤外線吸収部が可視光検出器の上部を覆う構造を特徴とする。
本発明に係る撮像素子は、可視光検出器と熱型赤外線検出器とが同一基板上に配置されるので、同一光軸で可視画像と赤外画像を同時に撮像でき、また、同一基板上に2種の検出器を配置したにもかかわらず、高感度の赤外画像を取得できる撮像素子を提供することが可能となる。
実施の形態1.
本発明は、光学系を介して可視赤外撮像素子の撮像領域に入射する光の成分のうち、赤外線吸収部で吸収すべき赤外線と可視光検出器で吸収すべき可視域の光とを分離して利用することとしたものである。以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態1に係る可視域から遠赤外域に感度を有する撮像素子(以下、説明の煩雑さを避けるために「可視赤外撮像素子」と称して説明する)の概略構成を示す斜視図である。図2は、この可視赤外撮像素子の画素部を拡大した平面図である。図2においては、理解を容易にするために、赤外線吸収部9を透視して表示している。図3は、図2中に示すA-A断面を矢印方向から見た断面図で、隣り合う熱型赤外線検出器1および可視光検出器2の断面図を示した模式図である。なお、ここでいう画素とは、撮像素子上に配列した熱型赤外線検出器1および可視光検出器2において、配列の最小の繰返し単位である。図4は、可視赤外撮像素子を使用した撮像装置の概略を図示したものである。
まず、可視赤外撮像素子の全体構成について説明する。
図1において、赤外画像の取得は、熱型赤外線検出器1、赤外駆動走査回路3、赤外信号走査回路4、赤外出力アンプ5の構成によって行われる。また、可視画像の取得は、Siのpn接合フォトダイオードを光電気変換素子とする量子型の可視光検出器2、可視駆動走査回路6、可視信号走査回路7、可視出力アンプ8の構成によって行われる。
図1を参照して、熱型赤外線検出器1と可視光検出器2は、光学系によって像が結像する半導体基板上の領域(以下、撮像領域という)に2次元アレイ状に配列されている。また、図2に示されているように、熱型赤外線検出器1と可視光検出器2とは、互いに隣接して周期的に同一半導体基板上に配置されている。
図1において、熱型赤外線検出器1の信号は、赤外駆動走査回路3と赤外信号走査回路4とによって読み出され、さらに、赤外出力アンプ5より素子外部へ出力される。
また、可視光検出器2の信号は、可視駆動走査回路6と可視信号走査回路7とにより読み出され、可視出力アンプ8より素子外部へ出力される。
従って、可視、赤外それぞれの駆動走査回路と信号走査回路とのスキャン動作によって、アレイ状に配置された熱型赤外線検出器1と可視光検出器2の検出器出力が時系列に読み出され、赤外画像信号と可視画像信号とが同時に得られる。
この可視赤外撮像素子を撮像装置に使用した場合には、赤外画像と可視画像は、隣接する検出器によって撮像しているため、ピクセルレベルで画像を完全一致させることができる。図4を参照して、撮像時には光学系24を介して可視赤外撮像素子の撮像領域に光30が入射する。上述したように、赤外駆動走査回路3と赤外信号走査回路4によって順次読み出された赤外画像信号は赤外出力アンプ5より出力され、また、可視駆動走査回路6と可視信号走査回路7により読み出された可視画像信号は可視出力アンプ8より出力される。時系列に読み出された赤外画像信号31と可視画像信号32とがそれぞれ画像メモリ26に出力される。画像処理回路27は、画像メモリ26より可視画像信号と赤外画像信号とを受け取り、可視画像と赤外画像をそれぞれ1画面ずつ生成し、画像を外部インタフェースの仕様に合わせて出力する。
赤外画像と可視画像は、撮像領域の隣接する検出器によって撮像しているため、赤外画像と可視画像の位置の差は画素ピッチ分のずれでありほぼ一致した画像が取得できる。
つぎに、可視赤外撮像素子中の可視光検出器2について図3に基づいて説明する。
可視光検出器2は、バルクSi10上に作製されたフォトダイオード12を検出器の主要構成要素としている。フォトダイオード12上には誘電体膜21が形成され、誘電体膜21を透過して可視光から近赤外線までの光がフォトダイオード12へ到達する。フォトダイオード12では光電変換によって信号が発生し、読み出し回路11へこの信号が転送される。読み出し回路11は、信号読み出し用トランジスタと行および列選択用トランジスタを含む回路であり、可視光検出器2としての出力を発生させる。
可視光検出器2について、フォトダイオード12部以外の読み出し回路11等を遮光するために、フォトダイオード12上を除いてほぼ全面に可視から遠赤外領域の光に対して高反射率を有する反射膜20が表面に形成することも可能である。この反射膜20としては、例えばチタン、アルミニウム、プラチナ、タングステン、金、銅などの金属またはこれらの化合物を用いることができる。
つぎに、熱型赤外線検出器1について説明する。
熱型赤外線検出器1は、赤外線吸収部9と温度検出部と支持脚とを含む構成であって、前記赤外線吸収部は温度検出部と離間されて支持され、さらに温度検出部は支持脚のみによって半導体基板と接続された構造である。
図3を参照して、熱型赤外線検出器1は、SOI(Silicon On Insulator)基板の埋め込み酸化膜(以下、BOX酸化膜という)15の上に作製されたSOIダイオード16を温度検出部とした構成である。SOIダイオード16は熱を電気信号へ変換する素子として機能する。また、BOX酸化膜15の下のバルクSi10の部分は、エッチングにより空隙14が形成されており、図示しない支持脚を介して基板10から温度検出部(SOIダイオード16)が離間されて支持されている。そのため、温度検出部から基板10への熱伝導を低減する構造となっている。この構造は、マイクロマシニング技術を用いて作製される。したがって、素子へ入射する赤外線によって断熱構造体上の検知部分温度が上昇し、その温度上昇を熱電気変換素子で検出し、電気信号として出力することが可能となる。
さらに、熱型赤外線検出器1の赤外線吸収部9について説明する。赤外線に対しては、赤外線吸収部9は赤外線を吸収して温度検出部であるSOIダイオード16へ熱を伝える。一方、可視から近赤外領域の光については、これらを透過する性質を持たせることができる。すなわち、可視から近赤外領域の光を透過しかつ中遠赤外領域の赤外線を吸収する赤外線吸収膜を赤外線吸収部9に含ませることも可能である。
この赤外線吸収部9は、赤外線吸収膜である金属化合物薄膜とこれを保持する誘電体膜との積層構造となっている。赤外線吸収膜が単体で十分な強度がある場合には、誘電体膜を省略しても良い。また、赤外線吸収率を高めるためにこの赤外線吸収膜を多層構造で形成しても良い。
赤外線吸収部9の赤外線吸収膜としては、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ITO(酸化インジウムスズ)などの導電性酸化物薄膜や金属薄膜などが使用できる。ITOなどの導電性酸化物薄膜は、可視光領域では70%以上の高い透過率であり、中遠赤外領域の赤外線の透過率は低い。また同様に、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの導電性酸化物薄膜も本発明の赤外線吸収部9の赤外線吸収膜として適用できる。このほか、チタン、ニクロム、クロムなどの金属、窒化チタン、窒化バナジウムなどの金属化合物を100Å以下の薄膜とした時、可視から近赤外領域の一部を透過するので、可視赤外撮像素子の応用として鮮明な可視‐近赤画像を必要としない場合は、このような材料で赤外線吸収部9の赤外線吸収膜を構成することもできる。
つぎに、撮像領域に結像した光が、熱型赤外線検出器1と可視光検出器2とにそれぞれ入射する状態について説明する。
図3を参照して、可視光検出器2のフォトダイオード12の上には熱型赤外線検出器1の赤外線吸収部9がある。このため、フォトダイオード12には、赤外線吸収部9と誘電体膜21との積層体を透過した光が入射する。上述したように、赤外線吸収部9には可視光領域で高い透過率を有する材質を選定した場合は、フォトダイオード12に到達する光は可視から近赤外領域の光になる。
一方、熱型赤外線検出器1については、撮像領域に入射した光は、赤外線吸収部9で赤外線の一部が吸収され、他は透過する。透過した光は、さらに、赤外線吸収部9の下にある反射膜20で反射し、再び赤外線吸収部9に戻り再び吸収される。熱型赤外線検出器1は、赤外線吸収部9と下層の構造内にある反射膜20との間で形成される光干渉構造を利用して赤外線の吸収を行う構造である。フォトダイオード12上を除いてほぼ全面に可視から遠赤外領域の光に対して高反射率を有する反射膜20が表面に形成されている。この赤外線吸収部9と反射膜20との距離を、中遠赤外領域の波長で可視赤外撮像素子の応用に応じて必要な検出波長の1/4に相当する距離とすることにより、効率よく赤外線を吸収することができる。
一般的に、撮像素子の感度を上げたい場合には、検出器の受光面積を増やすことをその手段の一つとして考える。ここで、熱型赤外線検出器1と可視光検出器2とを同一半導体基板上に2次元アレイ状に並べる場合には、それぞれの検出器に占有面積を配分しなければならず、検出器の受光面積を自由に増やすことはできなかった。
そこで本実施の形態では、赤外線吸収部9を可視光検出器2の上にも広げて赤外線の受光面積を増やすと共に、赤外線吸収部9に可視光領域で高い透過率を有する材質を選定して赤外線吸収部9を透過する光の成分を可視光検出器2に入射させるようにしたものである。
本実施の形態においては、赤外線吸収部9が傘状の構造体になっているので、熱型赤外線検出器1の隣接する可視光検出器2の上にも受光面を広げることができる。したがって、係る受光面積の拡大は熱型赤外線検出器1の感度の改善につながる。図1〜3で図示した例では、隣接する可視光検出器2が占有する部分にも赤外線吸収部9を広げて熱型赤外線検出器1の画素開口率が高くでき、受光面積を約3倍にすることができる。さらに、フォトダイオード12上を除いてほぼ全面に可視から遠赤外領域の光に対して高反射率を有する反射膜20を積層し、その反射膜20により熱型赤外線検出器1の赤外線吸収部9を透過した赤外線を再利用する構造としているので、赤外線の吸収効率を高めることができ、熱型赤外線検出器1の感度向上に寄与できる。
一方、可視光検出器2については、赤外線吸収部9に可視光領域で高い透過率を有する材質を選定しているので、赤外線吸収部9の形状に制約されることなくフォトダイオード12の受光面積を決めることができる。そのため、熱型赤外線検出器1の受光面積が増加したからといって可視光検出器2の感度が大幅に下がることはない。
さらに、赤外線吸収部9の形状に制約されることなくフォトダイオード12の受光面積を決めることができるので、隣接する赤外線吸収部9と赤外線吸収部9の間の隙間28を通過する光を利用することもできる。図2を参照して、隣接する赤外線吸収部間の隙間28は、可視域(400nm〜800nm)が通過できるように約1μmの幅のスリット状にしている。係る構成により、隣接する赤外線吸収部間の隙間28を通してフォトダイオード12に撮像領域に入射した光を直接到達させる配置とすることができる。したがって、赤外線吸収部9を透過してフォトダイオード12に入射する成分と、フォトダイオード12に直接入射する成分の両方を受光することができ、熱型赤外線検出器1の高感度化と、可視光検出器2の高感度化も同時に達成できる。
また、赤外線吸収部9などを透過した光は可視光の短波長側が吸収されやすいが、この隙間28を通して撮像領域に入射した光を直接フォトダイオード12に到達させる配置とすることができるため短波長側の感度低下を抑制できる。したがって、可視光の検出器として分光感度特性に優れたものが実現できる。
本実施の形態では、フォトダイオード12をバルクSi10上に形成したについて説明したが、可視光検出器2をBOX酸化膜15層上のSi層に製作したフォトダイオードで構成することも可能である。係る構成では、上述の効果に加え、赤色側の感度を抑えることができるので、可視光検出器2の分光感度特性を視感度に近づけることができる。
上述したように、可視赤外撮像素子を利用すれば、赤外画像と可視画像の位置の差は画素ピッチ分のずれでありほぼ一致しているので、赤外画像と可視画像とを完全な同一視野で、同一タイミングで撮像することができる。したがって、防犯、医療、非破壊検査、車載応用など様々な目的において、精密な画像診断、リアルタイムな処理が可能となる。
実施の形態2.
上述の実施の形態1では、SOI基板のバルクSi10上にフォトダイオード12を形成した例を説明したが、本実施の形態ではバルクSiの替わりに、エピタキシャルSi23とその下部に高濃度バルクSi22がある基板を使用した例を説明する。すなわち、表層から順にSOI層、BOX酸化膜、エピタキシャルSi層、高濃度バルクSiとなっている基板を使用する。なお、使用する基板の構成が実施の形態1と異なる他は実施の形態1と同様の構成である。そのため、以下に説明する本実施形態に特有の構成に起因する効果の他に実施の形態1と同様の効果も奏する。ここで、本実施の形態でいうエピタキシャルSiとは、1014〜1016cm-3程度の不純物濃度のエピタキシャルSi層をいい、また、高濃度バルクSiとは、1017〜1018cm-3程度の不純物濃度のSi基板をいう。
図5は、本発明の実施の形態にかかる可視赤外撮像素子の隣り合う熱型赤外線検出器1および可視光検出器2の断面図を示した模式図であり、実施の形態1の図3に対応する図である。
まず、撮像領域に結像した光が可視光検出器2に入射した後に光電変換される状態について説明する。可視光から近赤外線までの検知において、波長の短い青色の光は、Si基板表面付近で吸収され、波長の長い赤色および近赤外の光は、Si基板の深いところで吸収される。そのため、可視光検出器2は、解像度の波長依存性が強く、長波長光になればなるほど解像度は劣化する。これは、基板深部での光電変換により生じるキャリアの基板表面付近まで到達する過程でのキャリア拡散効果が原因で生ずるものである。このため、Si基板の深いところで光電変換により発生したキャリアが信号成分となり、解像度の劣化につながる。
そこで、本実施の形態では、高濃度バルクSi22を使用することにしたものである。つまり、高濃度バルクSi22を使用することにより、基板深部で発生したキャリアは基板表面まで拡散せずに基板深部の高濃度バルクSi22層で再結合することとなる。そのため、基板深部で発生したキャリアの拡散効果による解像度の劣化を防ぐことができる。
さらに、基板表面に形成されたエピタキシャルSi23層にフォトダイオード12を形成することにより低雑音な光検知信号を得ることができる。よって、可視光検出器2による撮像において、低雑音で分解能の良い画像を可視から近赤外の領域で取得することが可能となる。
本実施形態の可視赤外撮像素子においては、可視光検出器2の検知対象とする波長によって図5に示したエピタキシャルSi23層の厚さ、フォトダイオード12の接合深さ、高濃度バルクSi22の不純物濃度を最適化することによって、可視と遠赤外、近赤外と遠赤外など組み合わせでそれぞれ高分解能な撮像素子を実現することもできる。
実施の形態3.
図6は、本実施形態の可視赤外撮像素子の画素部を拡大した平面図であり、撮像領域中の隣り合う熱型赤外線検出器1および可視光検出器2の配置を示した図である。また、理解を容易にするために、赤外線吸収部9を透視して表示している。なお、画素の構成が実施の形態1と異なる他は実施の形態1と同様の構成である。そのため、以下に説明する本実施形態に特有の構成に起因する効果の他は実施の形態1と同様の効果も奏する。
図6を参照して、本実施形態においては、熱型赤外線検出器1と可視光検出器2を行と列方向にそれぞれ半ピッチずらせて半導体基板上にアレイ状に周期配列している。また、隣接する可視光検出器2の占有する部分にも傘状の構造体である熱型赤外線検出器1の赤外線吸収部9を広げている。
ここで、同一の撮像領域に2種の検出器を半ピッチずらせて周期配列しているので、実施の形態1で図示した図2の画素配置方法により取得される画像に比べて、行と列方向の分解能が2倍になる。さらに、可視光検出器2は、熱型赤外線検出器1から見て対角方向に配列して位置できるので配置間の隙間を効率的に利用でき、2種の検出器を配置したにもかかわらず、可視光検出器2の画素開口率を高くできる。
本発明の実施の形態1の可視赤外撮像素子の構成を示した斜視図である。 本発明の実施の形態1の可視赤外撮像素子の画素部の平面図である。 本発明の実施の形態1の可視赤外撮像素子の画素部の断面図である。 本発明の実施の形態1の撮像装置の概略図である。 本発明の実施の形態2の可視赤外撮像素子の画素部の断面図である。 本発明の実施の形態3の可視赤外撮像素子の画素部の平面図である。
符号の説明
1 熱型赤外線検出器、2 可視光検出器、3 赤外駆動走査回路、4 赤外信号走査回路、5 赤外出力アンプ、6 可視駆動走査回路、7 可視信号走査回路、8 可視出力アンプ、9 赤外線吸収部、10 バルクSi、11 読み出し回路、12 フォトダイオード、13 フィールド酸化膜、14 空隙、15 BOX酸化膜、16 SOIダイオード、17 トレンチ分離酸化膜、18 フィールド酸化膜(SOI層)、19 配線、20 反射膜、21 誘電体膜、22 高濃度バルクSi、23 エピタキシャルSi、24 光学系、25 可視赤外撮像素子、26 画像メモリ、27 画像処理回路、28 隙間、30 入射光、31 赤外画像信号、32 可視画像信号、33 画像出力、34 画像出力

Claims (6)

  1. 可視光検出器と熱型赤外線検出器とが互いに隣接して周期的に並んで半導体基板の上に配置された撮像素子であって、
    前記可視光検出器は、フォトダイオードを光検出部とし、
    前記熱型赤外線検出器は、可視域から近赤外域の光を透過する赤外線吸収部と温度検出部と支持脚とを含む構成であって、前記赤外線吸収部は前記温度検出部と離間されて支持され、さらに前記温度検出部は前記支持脚のみによって前記半導体基板と接続される構造であり、前記赤外線吸収部が前記可視光検出器の上部を覆う構造であることを特徴とする撮像素子。
  2. 赤外線吸収部は、可視域から近赤外域の光を透過し中遠赤外領域の赤外線を吸収する膜を含む構造であることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. フォトダイオード上を除いて可視光検出器のほぼ全面に光を反射する反射膜を前記可視光検出器の表面に形成したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. SOI基板の埋め込み酸化膜の下にエピタキシャルSi層と更にその下に前記エピタキシャルSi層よりも高濃度のバルクSi層を有したSOI基板を使用して、前記エピタキシャルSi層にフォトダイオードを形成したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  5. 可視光検出器および熱型赤外線検出器がマトリクス状に配列され、行及び列方向にそれぞれ半ピッチだけ互いにずれて配置されたことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  6. 互いに隣接する赤外線吸収部間の間隙の直下にフォトダイオードの受光部分を配置したことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
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