本発明の固体撮像素子に係る実施の形態の一例(第1例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、本発明の固体撮像素子1は、半導体層で構成される素子層110に光電変換素子(例えばフォトダイオード)111が形成され、この光電変換素子111で光電変換された信号電荷を電気信号に変換して出力する能動素子(図示せず)を含む複数の単位画素が配列されたものであり、上記光電変換素子111が形成される素子層110に対してその一方の面側に、上記能動素子に対して配線をなす配線層130を備えている。上記光電変換素子111は、例えば5μm〜15μmの厚さのシリコン層で形成されている。また、入射光Lを素子層110の他方の面側にはカラーフィルター150が形成されている。また、上記素子層110の配線層130側には、上記能動素子のうちの光電変換された信号電荷を読み出す読み出しトランジスタを構成する読み出しゲート電極121が絶縁膜122を介して形成されている。この読み出しゲート電極121は、例えば多結晶シリコンで形成されている。このため、読み出しゲート電極121は光透過性を有する。
上記読み出しゲート電極121を含む画素全面を、絶縁膜141を介して被覆するように反射膜140が形成されている。
上記反射膜140は、例えば、アルミニウム、酸化アルミニウム等で形成される。特に、アルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140にアルミニウム膜を採用することが好ましい。また、後に説明するが、反射させる光の波長が緑色光、赤色光であることを考慮すると、緑色光、赤色光の反射率が高真空蒸着法により形成された膜では95%以上を有する銀を用いることも可能である。
ここで、反射膜140としてアルミニウム膜を用いた場合の必要膜厚について、図2によって説明する。図2は、可視光領域におけるアルミニウム(Al)の各膜厚をパラメータとして、左縦軸に透過率を示し、右縦軸に反射率を示し、横軸に入射光の波長を示す。
図2に示すように、光電変換素子111を透過し、さらに反射膜140のアルミニウム膜を透過し、上層の配線131で反射して隣の画素に表面側から反射膜140を透過して光電変換素子111に入射すると混色になる。その混色量は、光電変換素子111を透過してアルミニウム面に到達した光を100%とすると、アルミニウム(Al)の反射率は可視光領域でほぼ90%であるので、アルミニウム膜の透過率が0.1%の場合で0.00009%、アルミニウム膜の透過率が1%の場合で0.009%、アルミニウム膜の透過率が10%の場合でも0.9%である。アルミニウム面に到達する時点で光電変換素子111に入射する光の強度は赤(R)の画素で約10%になっていることを考慮すると透過率は1%程度に抑えられていれば十分である。従って、反射膜140にアルミニウム膜を用いた場合には、その膜厚は30nm以上あればよいことになる。
上記固体撮像素子1が受光する入射光Lは、上記カラーフィルター150を透過して光電変換素子111に入る。例えば、上記カラーフィルター150が青(B)、緑(G)、赤(R)の3色(例えば光の3原色)で形成されている場合には、カラーフィルター150を透過して上記光電変換素子111が受光する入射光Lは、上記光電変換素子111の厚さが7μm〜15μmに形成されていることから、青色光は波長が短いため光電変換素子111の入射側近傍でほぼ100%吸収されて光電変換されるため、反射膜140に達するような透過光とはなり得ない。緑色光は光電変換素子111内で大部分が吸収されるが、一部は透過成分となっている。しかしながら、反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に戻されるので、光電変換素子111においてほとんど吸収されることになる。一方、赤色光は光電変換素子111を一部は透過する。そのため、光電変換素子111で光電変換される赤色光の光量が他の色よりも少なくなっていた。しかしながら、上記反射膜140が設けられていることから、光電変換素子111を透過した赤色光は反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に入射される。このため、赤色光の光電変換量が他の色の光電変換量とほぼ同等となり、感度の低下を防止することができる。
また、上記反射膜140は、各画素の直上に形成されていることから、各画素の光電変換素子111を透過した光、特に、緑色光〜赤色光は、反射膜140によって反射され、その反射光はそのまま透過してきた光電変換素子111に入射されるため、隣接画素への反射はほとんどない。このため、混色が抑制され、良好な画質を得ることができる。
また、上記反射膜140は、多結晶シリコンからなる読み出しゲート電極121を被覆するように形成されていることから、読み出しゲート電極121を透過した光も反射膜140によって反射させて光電変換素子111に戻すことができる。したがって、光電変換素子111では入射光を効率よく光電変換することが可能になる。
次に、上記構成の固体撮像素子を適用できるCMOSセンサの詳細の一例を、図3の概略構成断面図によって説明する。
裏面受光型のCMOSセンサ101は、シリコン層からなる素子層110に、画素部と周辺回路部が形成されている。上記素子層110にはN-型シリコン基板を例えば化学的機械研磨により所望の厚さに研磨したものを用い、通常、可視光線を受光する領域では、5μm〜15μmの厚さに形成されている。また、赤外光を受光する場合には、15μm〜50μmの厚さに、紫外光を受光する場合には3μm〜7μmの厚さに形成されることが望ましい。
上記素子層110の画素部には光電変換領域111となるN-型層からなるフォトセンサが形成されている。このN-型層は上記N-型シリコン基板を用いている。上記光電変換領域111の上部にはN+層112が形成され、さらに上部には埋め込みフォトダイオードとするためのP+層からなる電荷蓄積層113が形成されている。
また上記光電変換領域111の画素部には、上記光電変換領域111〜電荷蓄積層113の側周を囲むように、P型のウエル領域115が形成されている。このP型ウエル領域115の一部は、素子層110を貫通するように形成され、その部分が画素間分離領域116となっている。さらに上記素子層110の下部側には上記P型のウエル領域115(画素間分離領域116)に接続するP+層117が形成されている。このP+層117側が、光が入射される側になっている。そして、上記光電変換領域111は、受光領域を広く確保するため、上記P+層117側のレイアウト上の占有面積が広くなるように形成されている。
上記N+層112および電荷蓄積層113の一方側には読み出し領域123がP-層で形成されている。上記読み出し領域123上には絶縁膜122を介して読み出しゲート電極121が形成されている。さらに上記読み出しゲート電極121の電荷蓄積層113とは反対側には読み出し領域123に隣接してN+層からなるフローティングディフュージョン層125が形成されている。このように、読み出しトランジスタ120が構成されている。
また、上記P型のウエル領域115には、上記読み出しトランジスタ120以外のトランジスタ160が形成されている。このトランジスタ160としては、例えばリセットトランジスタ、増幅トランジスタ、垂直選択トランジスタ等があり、NMOSトランジスタで構成されている。
上記読み出しゲート電極121を含む画素全面を、絶縁膜141を介して被覆するように反射膜140が形成されている。この反射膜140は、例えば、アルミニウム、酸化アルミニウム等で形成される。特に、アルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140にアルミニウム膜を採用することが好ましい。また、後に説明するが、反射させる光の波長が緑色光、赤色光であることを考慮すると、緑色光、赤色光の表面反射率が95%以上を有する銀を用いることも可能である。
上記素子層110の一方側の面(図面では上部側の面、以下表面という)には、上記読み出しトランジスタ120、トランジスタ160等を覆う絶縁膜132が形成され、その絶縁膜中には、複数層に形成された配線131からなる配線層130が形成され、さらに支持基板170が設けられている。
また、上記素子層110の他方側の面(図面では下部側の面、以下裏面という)には、透明絶縁膜181を介して遮光膜182が形成されている。この遮光膜182は、画素領域以外に入射光が照射されるのを防止するためのもので、光電変換素子111が形成される領域に対向する位置には、光電変換素子111に光が入射されるように開口部183が形成されている。さらに透明絶縁膜184を介してカラーフィルター150が形成されている。このカラーフィルター150は、例えば光の3原色の赤(R)、緑(G)、青(B)の3色からなり、それぞれ、所定の色を受光する光電変換素子111上に設けられている。なお、カラーフィルター150は3原色に限定されず、3原色の他に、例えば3原色の中間色のような、例えばエメラルドグリーンのカラーフィルター、橙色のカラーフィルター等を設けることもできる。さらに各カラーフィルター150上にマイクロレンズ155が形成されている。
次に、本発明の固体撮像素子に係る実施の形態の一例(第2例)を、図4の概略構成断面図によって説明する。
図4に示すように、本発明の固体撮像素子2は、半導体層で構成される素子層110に光電変換素子(例えばフォトダイオード)111が形成され、この光電変換素子111で光電変換された信号電荷を電気信号に変換して出力する能動素子(図示せず)を含む複数の単位画素が配列されたものであり、上記光電変換素子111が形成される素子層110に対してその一方の面側に、上記能動素子に対して配線をなす配線層130を備えている。上記光電変換素子111は、例えば5μm〜15μmの厚さのシリコン層で形成されている。また、入射光Lを素子層110の他方の面側にはカラーフィルター150が形成されている。また、上記素子層110の配線層130側には、上記能動素子のうちの光電変換された信号電荷を読み出す読み出しトランジスタ120を構成する読み出しゲート電極121が絶縁膜122を介して形成されている。この読み出しゲート電極121は、例えば多結晶シリコンで形成されている。このため、読み出しゲート電極121は光透過性を有する。
上記読み出しゲート電極121を含む、画素の全面には絶縁膜141を介して被覆するように反射膜140が形成されている。ただし、緑(Green)画素および青(Blue)画素の全面は反射膜140が形成されているが、カラーフィルター150を透過する赤色光が入射される光電変換素子111に対向する位置の上記反射膜140には開口部142が形成されている。さらに、上記開口部142の上記配線層130側に反射層143が形成されている。この反射層143は、開口部142に対向して開口部142上を覆うように形成される。なお、開口部142に対向する位置に配線131が形成されている場合には、その配線131と絶縁性が確保できる間隔、例えば0.2μm程度の間隔を置いて形成される。したがって、上記反射層143は上記配線層130の配線131間に上記配線131と間隔を置いて形成されている。
上記反射膜140、反射層143には、アルミニウム(Al)膜、酸化アルミニウム膜を用いることができる。特にアルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140、反射層143にアルミニウム膜を採用することが好ましい。一方、銅膜は、赤色光に対しておよそ96%以上の表面反射率を得ることができるので、赤色光を反射させる上記配線131、反射層143は銅で形成することも好ましい。
このように、固体撮像素子2では、赤(Red)画素部の上記反射膜140の構成が異なるのみで、その他の構成は前記固体撮像素子1と同様である。
上記固体撮像素子2が受光する入射光Lは、上記カラーフィルター150を透過して光電変換素子111に入る。例えば、上記カラーフィルター150が青(B)、緑(G)、赤(R)の3色(例えば光の3原色)で形成されている場合には、カラーフィルター150を透過して上記光電変換素子111が受光する入射光Lは、上記光電変換素子111の厚さが7μm〜15μmに形成されていることから、青色フィルタを透過した青色光LBは波長が短いため光電変換素子111の入射側近傍でほぼ100%吸収されて光電変換されるため、反射膜140に達するような透過光とはなり得ない。緑色フィルタを透過した緑色光LGは光電変換素子111内で大部分が吸収されるが、一部は透過成分となっている。しかしながら、反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に戻されるので、光電変換素子111においてほとんど吸収されることになる。一方、赤色フィルタを透過した赤色光LRは光電変換素子111を一部は透過する。そのため、光電変換素子111で光電変換される赤色光LRの光量が他の色よりも少なくなっていた。しかしながら、上記反射層143が設けられていることから、光電変換素子111を透過した赤色光LRは反射層143によって反射され、再び光電変換素子111に入射される。このため、赤色光LRの光電変換量が他の色の光電変換量とほぼ同等となり、感度の低下を防止することができる。
また、赤(Red)画素に入射する光の成分は、ほとんどが光電変換素子111を透過する波長の長い光である。一方、緑(Green)画素に入射する光は波長が500nm〜550nmをピークとして、600nmでは30%以下の光強度でしかなく、光電変換素子111を透過する成分は少ない。青(Blue)画素は、先に説明したように、7μmの光電変換素子111を透過する光の成分はない。つまり、反射膜140で反射した光が隣接画素の光電変換素子111に入射して混色を起こす影響度は、圧倒的に赤(Red)画素に入射した光の成分が大きく、赤(Red)画素に入射した光の反射膜140での反射光が緑(Green)、青(Blue)の画素のフォトダイオードに入射しないようにすれば良い。上記固体撮像素子2では、反射層143の反射面に斜めに入射した光が隣接画素に入射するような角度で反射したとしても、その反射光は、緑(Green)、青(Blue)画素上に形成された反射膜140で反射され配線層130側へと抜けていくので、緑(Green)、青(Blue)の画素における赤(Red)画素を透過してきた波長の長い成分の光の混色を防止することができ、良好な画質を得ることができる。
また、上記反射層143は、赤色の光を反射するものであれば良い場合で、配線層130の配線131が通常の半導体装置の配線材料に用いられるアルミニウム、銅等の金属で形成される場合には、配線131と同一工程で形成することができるという利点がある。これにより、反射層143を作製する工程を新たに設ける必要がなくなるので、プロセス負荷をかけることなく反射層143を形成することができる。
次に、本発明の固体撮像素子に係る実施の形態の一例(第3例)を、図5の概略構成断面図によって説明する。
図5に示すように、本発明の固体撮像素子3は、半導体層で構成される素子層110に光電変換素子(例えばフォトダイオード)111が形成され、この光電変換素子111で光電変換された信号電荷を電気信号に変換して出力する能動素子(図示せず)を含む複数の単位画素が配列されたものであり、上記光電変換素子111が形成される素子層110に対してその一方の面側に、上記能動素子に対して配線をなす配線層130を備えている。上記光電変換素子111は、例えば5μm〜15μmの厚さのシリコン層で形成されている。また、入射光Lを素子層110の他方の面側にはカラーフィルター150が形成されている。また、上記素子層110の配線層130側には、上記能動素子のうちの光電変換された信号電荷を読み出す読み出しトランジスタ120を構成する読み出しゲート電極121が絶縁膜122を介して形成されている。この読み出しゲート電極121は、例えば多結晶シリコンで形成されている。このため、読み出しゲート電極121は光透過性を有する。
上記読み出しゲート電極121を含む、画素の全面には絶縁膜141を介して被覆するように反射膜140が形成されている。ただし、緑(Green)画素および青(Blue)画素の全面は反射膜140が形成されているが、カラーフィルター150を透過する赤色光が入射される光電変換素子111に対向する位置の上記反射膜140には開口部142が形成されている。さらに、上記開口部142の上記配線層130側に反射層143が形成されている。この反射層143は、開口部142に対向して開口部142上を覆うように形成される。上記反射層143は上記素子層110と上記配線層130との間に絶縁膜144を介して形成されている。
上記反射膜140、反射層143には、アルミニウム(Al)膜、酸化アルミニウム膜を用いることができる。特にアルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140、反射層143にアルミニウム膜を採用することが好ましい。一方、銅膜は、赤色光に対しておよそ96%以上の表面反射率を得ることができるので、赤色光を反射させる上記配線131、反射層143は銅で形成することも好ましい。
このように、固体撮像素子3では、赤(Red)画素部の上記反射膜140の構成が異なるのみで、その他の構成は前記固体撮像素子1と同様である。
上記固体撮像素子3が受光する入射光Lは、上記カラーフィルター150を透過して光電変換素子111に入る。例えば、上記カラーフィルター150が青(B)、緑(G)、赤(R)の3色(例えば光の3原色)で形成されている場合には、カラーフィルター150を透過して上記光電変換素子111が受光する入射光Lは、上記光電変換素子111の厚さが5μm〜15μmに形成されていることから、青色フィルタを透過した青色光LBは波長が短いため光電変換素子111の入射側近傍でほぼ100%吸収されて光電変換されるため、反射膜140に達するような透過光とはなり得ない。緑色フィルタを透過した緑色光LGは光電変換素子111内で大部分が吸収されるが、一部は透過成分となっている。しかしながら、反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に戻されるので、光電変換素子111においてほとんど吸収されることになる。一方、赤色光LRは光電変換素子111を一部は透過する。そのため、光電変換素子111で光電変換される赤色光LRの光量が他の色よりも少なくなっていた。しかしながら、上記反射層143が設けられていることから、光電変換素子111を透過した赤色光LRは反射層143によって反射され、再び光電変換素子111に入射される。このため、赤色光LRの光電変換量が他の色の光電変換量とほぼ同等となり、感度の低下を防止することができる。
また、上記固体撮像素子3では、反射層143の反射面に斜めに入射した光が隣接画素に入射するような角度で反射したとしても、その反射光は、緑(Green)、青(Blue)画素上に形成された反射膜140で反射され配線層130側へと抜けていくので、緑(Green)、青(Blue)の画素における赤(Red)画素を透過してきた波長の長い成分の光の混色を防止することができ、良好な画質を得ることができる。
次に、本発明の固体撮像素子の製造方法に係る実施の形態の一例(第1例)を、図6〜図10の製造工程断面図によって説明する。
図示はしないが、基板を用意する。この基板は、第1導電型(N型)シリコン基板からなり、10Ω・cm〜50Ω・cm程度のシート抵抗を有するものを用いた。次に、例えばエピタキシャル成長法によって、上記基板上にP-型の半導体層211として、例えばP-型のシリコン層を形成する。
次に、上記半導体層211表層の所定位置にP+型領域からなるチャネルストップ領域を形成する。このチャネルストップ領域はイオン注入により形成することができる。次に、上記半導体層211表層の所定位置に上記チャネルストップ領域に隣接して、垂直電荷転送部が形成される領域にP型領域からなるウエル領域を形成する。上記半導体層211表層の所定位置に上記チャネルストップ領域に隣接して、上記ウエル領域上層に垂直電荷転送部のN型領域を形成する。
次に、図6(1)に示すように、上記半導体層211上の垂直電荷転送部上および読み出し部となる領域上に、絶縁膜122を介して読み出しゲート電極(転送電極も含む)121を形成する。この読み出しゲート電極121は、チャネルストップ領域上にオーバラップするように形成されてよい。上記電極形成は、例えば、半導体層211表面に絶縁膜122を形成した後、電極形成膜としてポリシリコン膜を成膜する。その後、通常のレジストマスクを用いたエッチング技術によりポリシリコン膜を読み出しゲート電極121にパターニングして形成することができる。
次に、図6(2)に示すように、上記半導体層211表層の上記読み出しゲート電極121が形成された読み出し部に隣接して、光電変換素子111のN型領域を形成する。この光電変換素子111のN型領域はイオン注入により形成することができる。次いで、上記光電変換素子111のN型領域表層にP+型領域からなるホール蓄積層を形成する。このホール蓄積層はイオン注入により形成することができる。
次に、図7(3)に示すように、全面に上記読み出しゲート電極121を被覆するように絶縁膜141を形成した後、全面に反射膜140を形成する。上記絶縁膜141は、例えば、CVD法によって、酸化シリコンを数10nmの厚さに堆積して形成される。また上記反射膜140は、アルミニウム、酸化アルミニウム等を、例えば、CVD法、スパッタリング法などによって堆積して成膜される。その後、通常のレジスト塗布技術、リソグラフィー技術等によって画素領域を被覆するレジストマスクを形成した後、マスク以外の領域の反射膜140を除去する。その後、上記レジストマスクを除去する。
上記反射膜140は、特に、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができるアルミニウム膜で形成することが好ましい。また、前記図2によって説明したように、反射膜140にアルミニウム膜を用いた場合には、その膜厚は30nm以上あればよい。また、反射させる光の波長が緑色光、赤色光であることを考慮すると、緑色光、赤色光の表面反射率が95%以上を有する銀を用いることも可能である。
次に、図示はしないが、通常のCMOS・LSIプロセスにより固体撮像素子の周辺回路領域の素子を形成した後、図8(4)に示すように、通常の多層配線の形成技術により、素子層110上に複数層の配線131を形成し、配線層130を成す。さらに、図示はしないが、配線層130側に支持基板を形成してもよい。
次に、基板(図示せず)側を研磨により除去、平坦化し、図9(5)に示すように、裏面を光電変換素子111近傍まで研磨する。光電変換素子111側には、半導体層211を例えば3.5μm〜7μm程度残す。
最後に、図10(6)に示すように、裏面側にカラーフィルター150を形成し、さらに図示はしないがオンチップレンズなどを通常の表面型イメージセンサと同様の方法により形成することにより、前記図1等により説明した固体撮像素子1が完成する。
上記固体撮像素子の製造方法は、半導体層211の配線層130が形成される側に、絶縁膜141を介して読み出しゲート電極121を含む画素全面を被覆するように反射膜140を形成する工程を備えているため、光電変換素子111で完全に吸収されずに一部透過された長波長の光(例えば赤色光)を反射膜140によって長波長の光を光電変換する光電変換素子111に戻すようにすることができるので、光電変換素子111に入射した光を効率的に光電変換できるようになるという利点がある。また、反射膜140が配線層130の配線131による反射を防止するので、反射光が隣接する画素へ入射されなくなり、混色を防止することができるという利点がある。
次に、本発明の固体撮像素子の製造方法に係る実施の形態の一例(第2例)を、図11〜図15の製造工程断面図によって説明する。
図示はしないが、基板を用意する。この基板は、第1導電型(N型)シリコン基板からなり、10Ω・cm〜50Ω・cm程度のシート抵抗を有するものを用いた。次に、例えばエピタキシャル成長法によって、上記基板上にP-型の半導体層211として、例えばP-型のシリコン層を形成する。
次に、上記半導体層211表層の所定位置にP+型領域からなるチャネルストップ領域を形成する。このチャネルストップ領域はイオン注入により形成することができる。次に、上記半導体層211表層の所定位置に上記チャネルストップ領域に隣接して、垂直電荷転送部が形成される領域にP型領域からなるウエル領域を形成する。上記半導体層211表層の所定位置に上記チャネルストップ領域に隣接して、上記ウエル領域上層に垂直電荷転送部のN型領域を形成する。
次に、図11(1)に示すように、上記半導体層211上の垂直電荷転送部上および読み出し部となる領域上に、絶縁膜122を介して読み出しゲート電極(転送電極も含む)121を形成する。この読み出しゲート電極121は、チャネルストップ領域上にオーバラップするように形成されてよい。上記電極形成は、例えば、半導体層211表面に絶縁膜122を形成した後、電極形成膜としてポリシリコン膜を成膜する。その後、通常のレジストマスクを用いたエッチング技術によりポリシリコン膜を読み出しゲート電極121にパターニングして形成することができる。
次に、図11(2)に示すように、上記半導体層211表層の上記読み出しゲート電極121が形成された読み出し部に隣接して、光電変換素子111のN型領域を形成する。この光電変換素子111のN型領域はイオン注入により形成することができる。次いで、上記光電変換素子111のN型領域表層にP+型領域からなるホール蓄積層を形成する。このホール蓄積層はイオン注入により形成することができる。
次に、図12(3)に示すように、全面に上記読み出しゲート電極121を被覆するように絶縁膜141を形成した後、全面に反射膜140を形成する。上記絶縁膜141は、例えば、CVD法によって、酸化シリコンを数10nmの厚さに堆積して形成される。また上記反射膜140は、アルミニウム、酸化アルミニウム等を、例えば、CVD法、スパッタリング法などによって堆積して成膜される。
上記反射膜140は、特に、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができるアルミニウム膜で形成することが好ましい。また、前記図2によって説明したように、反射膜140にアルミニウム膜を用いた場合には、その膜厚は30nm以上あればよい。また、反射させる光の波長が緑色光、赤色光であることを考慮すると、緑色光、赤色光の表面反射率が95%以上を有する銀を用いることも可能である。
その後、図12(4)に示すように、通常のレジスト塗布技術、リソグラフィー技術等によって波長の短い青色の画素領域および緑色の画素領域を被覆するレジストマスクを形成した後、マスク以外の領域の反射膜140を除去する。したがって、赤色の画素領域の反射膜140は除去され、開口部142が形成されるとともに、図示はしていないが周辺回路領域の反射膜140も除去される。その後、上記レジストマスクを除去する。
次に、図示はしないが、通常のCMOS・LSIプロセスにより固体撮像素子の周辺回路領域の素子を形成した後、図13(5)に示すように、通常の多層配線の形成技術により、素子層110上に複数層の配線131を形成し、配線層130を成す。その際、例えば最下層の配線131を形成する際に、上記赤色の画素領域上に、反射層143を形成する。この反射層143は、開口部142に対向して開口部142上を覆うように形成される。なお、開口部142に対向する位置に配線131が形成されている場合には、その配線131と絶縁性が確保でき、配線131と遮光層143との間を赤色光が漏れないような間隔、例えば0.4μm〜0.2μm程度の間隔を置いて形成される。したがって、上記反射層143は上記配線層130の配線131間に上記配線131と間隔を置いて形成される。
上記反射膜140、反射層143には、アルミニウム(Al)膜、酸化アルミニウム膜を用いることができる。特にアルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140、反射層143にアルミニウム膜を採用することが好ましい。一方、銅膜は、赤色光に対しておよそ96%以上の表面反射率を得ることができるので、赤色光を反射させる上記配線131、反射層143は銅で形成することも好ましい。このように、上記反射層143は、配線131が銅で形成されるならば銅で形成し、アルミニウムで形成されるならばアルミニウムで形成することにより、配線131と同一プロセスで形成することが可能になる。さらに、図示はしないが、配線層130側に支持基板を形成してもよい。
次に、基板(図示せず)側を研磨により除去、平坦化し、図14(6)に示すように、裏面を光電変換素子111近傍まで研磨する。光電変換素子111側には、半導体層211を例えば3.5μm〜7μm程度残す。
最後に、図15(7)に示すように、裏面側にカラーフィルター150を形成し、さらに図示はしないがオンチップレンズなどを通常の表面型イメージセンサと同様の方法により形成することにより、前記図1等により説明した固体撮像素子2が完成する。
上記固体撮像素子2の製造方法では、青色光は波長が短いため光電変換素子111の入射側近傍でほぼ100%吸収されて光電変換されるため、反射膜140に達するような透過光とはなり得ない。緑色光は光電変換素子111内で大部分が吸収されるが、一部は透過成分となっている。しかしながら、反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に戻されるので、光電変換素子111においてほとんど吸収されることになる。一方、赤色光は光電変換素子111を一部は透過する。そのため、光電変換素子111で光電変換される赤色光の光量が他の色よりも少なくなるが、上記反射層143が設けられていることから、光電変換素子111を透過した赤色光は反射層143によって反射され、再び光電変換素子111に入射される。このため、赤色光の光電変換量が他の色の光電変換量とほぼ同等となり、感度の低下を防止することができる。
また、反射層143の反射面に斜めに入射した光が隣接画素に入射するような角度で反射したとしても、その反射光は、緑(Green)、青(Blue)画素上に形成された反射膜140で反射され配線層130側へと抜けていくので、緑(Green)、青(Blue)の画素における赤(Red)画素を透過してきた波長の長い成分の光の混色を防止することができ、良好な画質を得ることができる。
また、上記反射層143は、赤色の光を反射するものであれば良い場合で、配線層130の配線131が通常の半導体装置の配線材料に用いられるアルミニウム、銅等の金属で形成される場合には、配線131と同一工程で形成することができるという利点がある。これにより、反射層143を作製する工程を新たに設ける必要がなくなるので、プロセス負荷をかけることなく反射層143を形成することができる。
上記製造方法では、反射層143を配線131間に設けた場合を説明したが、実施の形態の第3例として、上記反射層143は配線131とは別層で形成することも可能である。この場合、前記図5のような構成となる。すなわち、前記図12によって説明したのと同様に、上記読み出しゲート電極121を含む、画素の全面には絶縁膜141を介して被覆するように反射膜140を形成する。ただし、緑(Green)画素および青(Blue)画素の全面は反射膜140を形成し、赤色光が入射される光電変換素子111に対向する位置の上記反射膜140には開口部142を形成する。
次に、図16に示すように、素子層110側に読み出しゲート電極121、反射膜140等を覆う絶縁膜144を形成する。その後、絶縁膜144上に反射層143を成膜した後、通常のエッチングマスクの形成技術、エッチング技術(例えば異方性ドライエッチング)により、開口部142に対向して開口部142上を覆うように反射層143を残すパターニングを行う。例えば反射層143は、赤(Red)画素の読み出しゲート電極121などを除いた光電変換素子111の開口形状と同じでよい。その後、エッチングマスクを除去する。
上記反射膜140、反射層143には、アルミニウム(Al)膜、酸化アルミニウム膜を用いることができる。特にアルミニウム膜は、可視光線に対しておよそ90%以上の表面反射率を得ることができる。したがって、上記反射膜140、反射層143にアルミニウム膜を採用することが好ましい。一方、銅膜は、赤色光に対しておよそ96%以上の表面反射率を得ることができるので、赤色光を反射させる上記反射層143は銅で形成することも好ましい。
その後は、通常の多層配線の形成技術により、素子層110上に複数層の配線131を形成し、配線層130を成す。
次に、基板(図示せず)側を研磨により除去、平坦化し、裏面を光電変換素子111近傍まで研磨する。光電変換素子111側には、半導体層211を例えば3.5μm〜7μm程度残す。
最後に、裏面側にカラーフィルター150を形成し、さらに図示はしないがオンチップレンズなどを通常の表面型イメージセンサと同様の方法により形成することにより、前記図5により説明した固体撮像素子3が完成する。
上記固体撮像素子3の製造方法では、青色光は波長が短いため光電変換素子111の入射側近傍でほぼ100%吸収されて光電変換されるため、反射膜140に達するような透過光とはなり得ない。緑色光は光電変換素子111内で大部分が吸収されるが、一部は透過成分となっている。しかしながら、反射膜140によって反射され、再び光電変換素子111に戻されるので、光電変換素子111においてほとんど吸収されることになる。一方、赤色光は光電変換素子111を一部は透過する。そのため、光電変換素子111で光電変換される赤色光の光量が他の色よりも少なくなるが、上記反射層143が設けられていることから、光電変換素子111を透過した赤色光は反射層143によって反射され、再び光電変換素子111に入射される。このため、赤色光の光電変換量が他の色の光電変換量とほぼ同等となり、感度の低下を防止することができる。
また、反射層143の反射面に斜めに入射した光が隣接画素に入射するような角度で反射したとしても、その反射光は、緑(Green)、青(Blue)画素上に形成された反射膜140で反射され配線層130側へと抜けていくので、緑(Green)、青(Blue)の画素における赤(Red)画素を透過してきた波長の長い成分の光の混色を防止することができ、良好な画質を得ることができる。
次に、本発明の画像撮影装置に係る一実施例を、図17のブロック図によって説明する。
図17に示すように、画像撮影装置500は、固体撮像素子510を備えている。この固体撮像素子510の集光側には像を結像させる結像光学系520が備えられ、また、固体撮像素子510には、それを駆動する駆動回路530が接続されている。そして固体撮像素子510で光電変換された信号を画像に処理する信号処理回路540が接続されている。上記信号処理回路540によって処理された画像信号は画像記憶部550によって記憶される。このような画像撮影装置500において、上記固体撮像素子510には、前記実施の形態の第1例、第2例、第3例で説明した固体撮像素子1、2、3のうちのいずれかを用いることができる。
本発明の画像撮影装置500は、本発明の固体撮像素子1もしくは固体撮像素子2もしくは固体撮像素子3を撮像素子に用いているため、混色がないので色再現性に優れた画像を得ることができ、しかも高感度な画像を得ることができるという利点がある。
なお、本発明の画像撮影装置500は、上記構成に限定されることはなく、固体撮像素子を用いる画像撮影装置であれば如何なる構成のものにも適用することができる。