JP2008203745A - 電子写真用トナーの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安定化した軟化点を有する電子写真用トナーの製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】 結着樹脂及び着色剤を含む原料を混合及び溶融混練する工程、及び混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級する工程を具備する電子写真用トナーの製造方法において、前記原料の溶融混練に用いる混練機出口の混練物の温度をモニターし、この混練物の温度に応じて前記混練機のスクリュー回転数を制御することにより、前記混練物の温度を所定範囲内に維持することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真用トナーの製造方法及び製造装置に係り、特に、安定した軟化点の電子写真用トナーを製造する方法及び製造装置に関する。
電子写真方式による画像の形成は、一般に静電荷像をトナーにより現像して可視化し、得られたトナー像を用紙に転写することにより行われる。このような画像形成に用いられるトナーには、乾式トナーと湿式トナーがあるが、乾式トナーが主流である。乾式トナーの製造方法としては、粉砕法、重合法等があるが、一般には粉砕法が主流を占めている。
粉砕法によるトナーの一般的な製造プロセスは、次の通りである。結着樹脂、着色剤、離型剤、帯電制御剤等の原料を乾式で混合したあと、2軸押出機などで溶融混練し、冷却固化した後に粗粉砕を行い、混練粗砕物を得る。その後ジェットミルなどで微粉砕を行い、適切な粒度分布になるように分級機で粒度調整を行う。さらにシリカなどと一緒に混合機で混合することで表面処理を行い、トナーを得る。
このようなトナーの製造プロセスにおいて、混練工程はトナー材料の分散が行われる重要な工程であり、トナー材料が高度に分散されることが求められる。また、混練工程では、トナー材料の分散とともに結着樹脂の分子切断も起こっているため、混練条件はトナーの軟化点に大きな影響を与える。即ち、混練が強すぎると、トナーの溶融粘度が下がり、定着工程でホットオフセット現象という不具合が発生するため、適切な条件を設定する必要がある。トナーの材料分散性の評価としては、TEM(Transmission Electron Microscope:透過型電子顕微鏡)による顔料分散の観察、かぶり評価などがある。
混練条件のうち、混練機のパラメータとしては、2軸押出機の場合、混練機の混練ゾーンの長さ(L)と断面(D)及びその比(L/D)や、スクリューがセグメント方式となっている場合は、そのスクリュー構成が混練強度に大きな影響を与える。製造条件のパラメータとしては、混練機のシリンダー毎のバレル温度設定、スクリュー回転数、原料の供給量が挙げられる。
しかし、上記混練条件を最適化しても、実際の量産運転において、トナーの軟化点が変動することがある。その原因の一つに使用される結着樹脂の軟化点の変動が挙げられる。即ち、結着樹脂の軟化点が高い場合には、トナーの軟化点が高くなり、結着樹脂の軟化点が低い場合にはトナーの軟化点も低くなる。通常、製品の品質を確保できる範囲で軟化点を規格化しているが、トナーの銘柄、混練条件によっては、その規格を満足しないものが発生する場合があった。
トナーの軟化点が高すぎる場合、光沢度の低下やOHPシートに印字した場合の透明性が悪化し、オーバーヘッドプロジェクターにより良好な画像を映し出すことが困難となる。また、トナーの軟化点が低すぎる場合には、ホットオフセット現象が発生する。通常、これらのバランスを取り、混練条件やトナーの軟化点規格が設定される。結着樹脂の軟化点が変動する原因としては、原料ロット、製造での振れなどが考えられ、一般的には軟化点で4,5℃程度の規格幅を許容しているのが現状である。
結着樹脂のロットばらつきによる品質不安定の問題を混練工程で解決する方法として、スクリューの回転のための消費電力を一定範囲内に維持すべく、混練機の設定温度又はスクリューの回転数のうちの少なくとも一方を調整することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、粘弾性の大きな樹脂の場合、スクリューの回転を行うための消費電力が大きくなるため、バレル温度を上げるか又はスクリュー回転数を上げている。また、粘弾性の小さい樹脂の場合、スクリューの回転を行うための消費電力が小さくなるため、バレル温度を下げるか又はスクリュー回転数を下げる調整を行うこととしている。これにより、例えば、トナー中のカーボンブラックの分散状態を安定化することを試みている。
しかし、上記提案における混練状態の指標は、スクリュー回転数の消費電力であり、混練物の剪断力及び分散性を安定化させるには好ましいと考えられるが、トナーの軟化点を安定化するには、十分な効果が得られない。
特開2003−107800号公報
本発明は、このような事情の下になされ、安定化した軟化点を有する電子写真用トナーの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、結着樹脂及び着色剤を含む原料を混合及び溶融混練する工程、及び混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級する工程を具備する電子写真用トナーの製造方法において、前記原料の溶融混練に用いる混練機出口の混練物の温度をモニターし、この混練物の温度に応じて前記混練機のスクリュー回転数を制御することにより、前記混練物の温度を所定範囲内に維持することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法を提供する。
このような電子写真用トナーの製造方法において、結着樹脂としてポリエステルを用いることができる。また、原料混合物を溶融混練するための混練機として、2軸押出機を用いることができる。
本発明の第2の態様は、結着樹脂及び着色剤を含む原料を混合する手段、原料混合物を溶融混練する混練機、及び混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級する手段を具備する電子写真用トナーの製造装置において、前記混練機は、出口の混練物の温度をモニターする手段、及び混練物の温度に応じて前記混練機のスクリュー回転数を制御する手段を備え、前記混練機のスクリュー回転数の制御により、前記混練物の温度を所定範囲内に維持することを特徴とする電子写真用トナーの製造装置を提供する。
本発明によると、安定化した軟化点を有する電子写真用トナーを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明者らは、樹脂の軟化点の変動が原因でトナーの軟化点が変動する問題について種々検討した結果、原料として使用する結着樹脂の軟化点と混練機出口の混練物の温度とに相関があることを見出した。また、スクリュー回転数と混練機出口の混練物温度及びトナー軟化点との関係から、混練工程において、混練機出口の混練物の温度をモニターし、それが所定温度範囲内になるように混練機のスクリュー回転数を適宜調整することで、樹脂の軟化点が変動しても、安定したトナー軟化点を有するトナーが得られることを見出した。本発明は、このような知見の下になされたものである。
即ち、混練機出口に設置された温度計により混練機出口の混練物の温度を常時測定し、それが所定範囲の下限を下回る場合には混練機のスクリュー回転数を増加させ、所定範囲の上限を超える場合には混練機のスクリュー回転数を減少させて、混練機出口の混練物の温度を所定範囲内に保持する。それによって、トナーの軟化点を安定化することができる。
次に、以上のような混練の作用に基づく本発明の一実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
まず、結着樹脂、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤等の材料の計量を行い、計量された材料を混合機により混合する。混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V型ブレンダー、ナウターミキサー等、任意のものを用いることが出来る。
混合物は、次いで、溶融混練される。溶融混練には、2軸押出し混練機、単軸押出し混練機等を用いることが出来る。
図1は、一例としての二軸押出混練機を示す側面図である。この二軸押出混練機は、原料混合物が供給されるフィーダー1、複数のゾーンに区分されたシリンダー2、及び溶融混練物が排出されるダイ3を具備している。シリンダー2の各ゾーンは、ヒーター(図示せず)により所定の温度に加熱されており、またシリンダー2内には、その軸が平行又は所定の角度となるように配置された二本の円筒状のスクリュー4が配置されている。スクリュー4は、同方向に又は反対方向に回転する。また、ダイ3には、混練物の温度を測定するための温度計5が設置されている。
ダイ3における混練物の温度測定方法としては様々な方法があるが、より安定して混練物の温度を測定するために、図1に示すような温度計5、例えば熱電対を設置し、常時監視することが望ましい。
フィーダー1から供給された、結着樹脂、着色剤、及び離型材を含むトナー原料混合物は、シリンダー2内に導入され、スクリュー4間の間隙において、加熱されているシリンダー2からの熱により溶融されるとともに、スクリューの回転による圧縮力及びせん断力により混合され、スクリュー4のらせん状の羽根に沿ってダイ3の側に移動し、ダイ3から排出される。
この際、温度計5により検出された混練物の温度に応じて、スクリュー4の回転数が調整される。このスクリュー4の回転数の調整は、手動で行うこともできるが、図1に示すように、温度計5及びモータ7に接続されたコントローラ6により自動的に行うことも可能である。即ち、温度計5からの温度信号がコントローラ6に入力され、コントローラ6からスクリュー4を駆動するモータ7に、回転数を制御する信号が送られる。例えば、混練機出口の混練物の温度を180℃±10℃に設定し、ダイ3における混練物の温度を温度計5によりモニターし、混練物の温度が低くなるとモータ7の回転数を増加させる信号をコントローラ6からモータ7に送り、混練物の温度が高くなるとモータ7の回転数を減少させる信号をコントローラ6からモータ7に送る。その結果、混練物の温度が180℃±10℃の範囲内に保持されるようにモータ7の回転数、即ちスクリュー4の回転数が制御される。
ダイ3から排出された溶融混練物は、通常、トナーの製造に用いられる方法に従って、冷却され、粉砕され、所定の粒度に分級されて、トナー粒子母体が得られる。冷却手段、粉砕手段及び分級手段は、特に限定されず、通常トナーの製造に用いられるものを採用することが出来る。例えば、冷却には、圧延や空気流の吹き付けによる冷却手段を用いることができ、粉砕には、衝突板式粉砕機等の気流粉砕機を用いることができ、分級には、様々な気流分級機を用いることができる。
このようにして得たトナー粒子母体に、シリカ等の外添剤を加え、混合・攪拌することにより、電子写真用トナーが得られる。
以上説明したトナーの製造方法によると、混練機出口の混練物の温度が所定範囲に制御されているため、安定した軟化点のトナーを得ることができる。
以下、本発明の実施例と比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。
なお、実施例及び比較例において、結着樹脂として、ロットによって軟化点の異なる以下の樹脂を用いた。
ポリエステル樹脂A:軟化点134℃、軟化点の低いロット
ポリエステル樹脂B:軟化点140℃、軟化点の高いロット
ポリエステル樹脂C:軟化点137℃、軟化点が平均的なロット
実施例1
結着樹脂としてポリエステル樹脂A(軟化点134℃)92質量部、着色剤としてC.Iピグメントレッド57:1を4質量部、荷電制御剤として「LR−147」(日本カーリット(株)製:有機ホウ素化合物)を1質量部、離型剤として「NP056」(三井化学(株)製:ポリプロピレンワックス)3質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)を用いて混合した。
混合粉体を2軸混練機(スクリュー径43mm、L/D=34)により溶融混練し、延伸し、冷却し、ロートプレックス(ホソカワミクロン(株)製、2mmスクリーン)で粗砕した後、衝突式粉砕機・風力分級機にて、トナー平均粒径が9.0μmになるように粉砕分級を行い、微粒子を得た。
得られた微粒子100質量部に、外添剤として「R972」(日本アエロジル(株)製:疎水性シリカ)を2質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合してトナーを得た。
このとき、混練条件としては、供給量30kg/hで行い、混練機を約1時間運転した。混練機出口の混練物の温度をモニターし、180±10℃の範囲となるように混練機のスクリュー回転数を適時可変させた。そのときのスクリュー回転数の可変範囲は、250〜300rpmであった。得られたトナーの軟化点は125℃であった。
実施例2
結着樹脂としてポリエステル樹脂Aの代わりに、ポリエステル樹脂B(軟化点140℃)を使用した以外は実施例1と同様にしてトナーを製造した。
混練工程において、混練機出口の混練物の温度をモニターし、180±10℃の範囲となるように混練機のスクリュー回転数を適時可変させた。そのときのスクリュー回転数は、350〜400rpmであった。得られたトナーの軟化点は125℃であった。
実施例3
結着樹脂としてポリエステル樹脂Aの代わりに、ポリエステル樹脂C(軟化点137℃)を使用した以外は実施例1と同様にしてトナーを製造した。
混練工程において、混練機出口の混練物の温度をモニターし、180±10℃の範囲となるように混練機のスクリュー回転数を適時可変させた。そのときのスクリュー回転数は、325rpmであった。得られたトナーの軟化点は125℃であった。
比較例1
混練工程において混練機のスクリュー回転数を325rpmに固定した以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。このときの混練機出口の混練物の温度は195℃であった。得られたトナーの軟化点は122℃であった。
比較例2
混練工程において混練機のスクリュー回転数を325rpmと固定した以外は実施例2と同様にしてトナーを得た。このときの混練機出口の混練物の温度は160℃であった。得られたトナーの軟化点は128℃であった。
比較例3
混練工程でスクリュー回転数を250rpmと固定した以外は実施例3と同様にしてトナーを得た。このときの混練機出口の混練物の温度は150℃であった。得られたトナーの軟化点は129℃であった。
比較例4
混練工程でスクリュー回転数を400rpmと固定した以外は実施例3と同様にしてトナーを得た。このときの混練機出口の混練物の温度は195℃であった。得られたトナーの軟化点は120℃であった。
混練条件
2軸押出機(スクリュー径43mm、L/D=34)を使用し、混練温度は、スクリュー長さ方向にC1からC7までの7つのゾーンとアダプタとダイにおいて、C1が50℃、C2からC4が100℃、C5からC7が130℃、アダプタ及びダイを150℃に設定した。
以下の特性について評価する。
試験1−OHP透過度
非磁性一成分現像装置「カシオページプレストN−5」(カシオ計算機(株)製:カラープリンタ毎分29枚機(A4横))にトナーを実装し、通常環境(25℃、50%RH)において、OHP用紙(専用OHPシートN−OHPS)にベタ印字画像を印字した後、得られた画像をオーバーヘッドプロジェクターにてスクリーンに投光し、発色性、透明性を評価した。
試験2−定着特性
試験1で用いたのと同様の現像装置の定着部分の温度を可変できるように改造し、定着試験器とする。前記定着試験器にて定着温度130〜200℃の範囲で10℃毎に温度を可変し、印字を行い、定着性を評価した。ここでいう定着温度は2本ある定着ロールの上の方の設定温度であり、下の定着ロールは設定温度を上ロール−20℃とした。画像パターンはベタ印字とし、用紙はXEROX P紙A4サイズ(64g/m2 )で行った。
トナーの軟化点の測定
装置:フローテスター(島津製作所製、CFT−500D)
試料:1g
昇温速度:6℃/分
荷重:樹脂の軟化点を測定する場合は30kg、トナーの軟化点を測定する場合は20kgで行った。
ノズル:直径1mm、長さ1mm
1/2法:試料の半分が流出した温度を軟化点とした。
サンプル及び測定環境は極端な温湿度にならないよう十分配慮した。
トナーの粒径の測定
装置:マルチサイザーII(コールター(株)製)
試料:ビーカーに試料少量と精製水、界面活性剤を入れ、超音波洗浄器にて分散した。
測定:アパーチャーは100μmで行い、カウントは50,000個で行い、体積平均粒径を得た。
実施例1〜3、比較例1〜4の各トナーについて、上記試験及び測定を行った。その結果を下記表1に示す。
Figure 2008203745
上記表1から、次のことがわかる。即ち、混練物の温度が180±10℃になるようにスクリュー回転数を調整した実施例1〜3により得たトナーは、用いた結着樹脂の軟化点が変わっても、OHP透過度及び定着特性のいずれもが良好であった。
これに対し、混練物の温度にかかわらずスクリュー回転数を一定のままとした比較例1及び2により得たトナーは、用いた結着樹脂の軟化点により軟化点が大きく変化し、OHP透過度及び定着特性のいずれも不良であった。また、比較例3及び4により得たトナーは、混練回転数と混練物温度、トナー軟化点の関係を見出すために試作したトナーであり、低いスクリュー回転数の場合に、混練物の温度は大きく低下し、トナーの軟化点は非常に高くなり、高いスクリュー回転数の場合に、混練物の温度は大きく上昇し、トナーの軟化点は非常に低くなった。また、OHP透過度及び定着特性のいずれもが不良であった。
次に、本発明者らは、スクリュー回転数と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係、結着樹脂の軟化点と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係、及び結着樹脂の軟化点と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係を求める実験を行い、図2〜4に示すような結果を得た。
1.137℃の軟化点の結着樹脂を用い、スクリュー回転数を変化させた場合、図2に示すように、スクリュー回転数の上昇とともに混練物の(混練機出口)温度が上昇し、トナーの軟化点が下降する。これは、スクリュー回転数を上げると、樹脂の分子切断が激しくなり、混練物が発熱したためと考えられる。
2.スクリュー回転数を325rpmと一定にし、使用する結着樹脂の軟化点を変化させた場合、図3に示すように、結着樹脂の軟化点の上昇とともに混練物の(混練機出口)温度は下降し、トナーの軟化点は上昇する。これは、結着樹脂の軟化点が高い時は、混練物温度が低いことから、樹脂の分子切断が少なく、結果として、トナー軟化点が上昇したものと考えられる。
3.混練物の(混練機出口)温度を180℃に一定になるようにスクリュー回転数を変化させた場合、図4に示すように、結着樹脂の軟化点が変化しても、トナーの軟化点は一定のままである。
以上のように、図2〜4に示す結果から、混練物の(混練機出口)温度を180℃に一定になるようにスクリュー回転数を変化させることにより、結着樹脂の軟化点が変化しても、トナーの軟化点は安定化し得ることがわかる。
本発明の一実施形態に使用される二軸押出混練機を示す側面図である。 スクリュー回転数と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係を示す特性図である。 結着樹脂の軟化点と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係を示す特性図である。 結着樹脂の軟化点と混練物の(混練機出口)温度及びトナー軟化点との関係を示す特性図である。
符号の説明
1…フィーダー、2…シリンダー、3…ダイ、4…スクリュー、5…温度計、6…コントローラ、7…モータ。

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含む原料を混合及び溶融混練する工程、及び混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級する工程を具備する電子写真用トナーの製造方法において、前記原料の溶融混練に用いる混練機出口の混練物の温度をモニターし、この混練物の温度に応じて前記混練機のスクリュー回転数を制御することにより、前記混練物の温度を所定範囲内に維持することを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
  2. 前記結着樹脂がポリエステルであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. 前記混練機が2軸押出機であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 結着樹脂及び着色剤を含む原料を混合する手段、原料混合物を溶融混練する混練機、及び混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級する手段を具備する電子写真用トナーの製造装置において、前記混練機は、出口の混練物の温度をモニターする手段、及び混練物の温度に応じて前記混練機のスクリュー回転数を制御する手段を備え、前記混練機のスクリュー回転数の制御により、前記混練物の温度を所定範囲内に維持することを特徴とする電子写真用トナーの製造装置。
  5. 前記混練機が2軸押出機であることを特徴とする請求項4に記載の電子写真用トナーの製造装置。
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