JP2008203393A - プロジェクションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】プロジェクタ及びスクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを軽減することを可能とするとともに、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよいプロジェクションシステムを提供する。
【解決手段】プロジェクタ100と、スクリーン210及び昇降装置220を有するスクリーン装置200と、収納ボックス300と、電源部と、制御部とを備えるプロジェクションシステム1。制御部は、電源部から電源電流が供給されたときには、蓋部320が開くように開閉装置を制御し、スクリーン210を立ち上げるように昇降装置220を制御し、光源装置を点灯させるように光源装置駆動部を制御し、電源部からの電源電流の供給が止まったときには、スクリーン210を引き下ろすように昇降装置220を制御する機能を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクションシステムに関する。
従来、テーブル上などに載置されたプロジェクタからの画像光を、プロジェクタの前方に配設されたスクリーンに投写するプロジェクションシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−141257号公報
しかしながら、従来のプロジェクションシステムにおいては、使用後は邪魔にならないようにプロジェクタを片付けるのが通常であるため、プロジェクタを使用するたびに、プロジェクタからの画像光がスクリーンの所定位置に投写されるようプロジェクタの位置や投写角度などを毎回調整しなければならず、プロジェクタの設置作業が非常に面倒であるという問題がある。
また、従来のプロジェクションシステムにおいては、スクリーンが簡易組み立て型のスクリーンである場合、プロジェクタを使用するたびにスクリーンを組み立てたり片付けたりしなければならず、スクリーンの設置作業及び収納作業が面倒であるという問題がある。
なお、スクリーンが据付型のスクリーン(例えば、天井の近くに巻き取り可能な状態で据え付けられたスクリーン)である場合には、当該スクリーンが設置された部屋でしかプロジェクタを使用することができず不便である。
すなわち、従来のプロジェクションシステムにおいては、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際には、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなければならないという問題がある。
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、プロジェクタ及びスクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを軽減することを可能とするとともに、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよいプロジェクションシステムを提供することを目的とする。
本発明のプロジェクションシステムは、照明光束を射出する光源装置、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する電気光学変調装置、前記電気光学変調装置により生成された画像光を投写する投写光学系及び前記光源装置を点灯・消灯させる光源装置駆動部を有するプロジェクタと、前記プロジェクタからの画像光が投写されるスクリーン及び前記スクリーンを昇降させる昇降装置を有するスクリーン装置と、前記プロジェクタ及び前記スクリーン装置が載置される基体部及び前記基体部に対して開閉可能な蓋部を有し、前記プロジェクタ及び前記スクリーン装置を内部に収納可能な収納ボックスと、前記蓋部の裏面側に配設され、前記蓋部が開いたときに前記プロジェクタからの画像光を前記スクリーンに向けて反射する反射ミラーと、前記光源装置駆動部及び前記昇降装置の駆動を制御する制御部と、電源プラグと、前記電源プラグからの電源電流を前記制御部に供給する電源部とを備え、前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記スクリーンを立ち上げるように前記昇降装置を制御し、前記光源装置を点灯させるように前記光源装置駆動部を制御し、前記電源部からの電源電流の供給が止まったときには、前記スクリーンを引き下ろすように前記昇降装置を制御する機能を有することを特徴とする。
すなわち、本発明のプロジェクションシステムは、プロジェクタとスクリーンとが収納ボックス内に一体となって配設された可搬型のプロジェクションシステムである。このため、本発明のプロジェクションシステムによれば、プロジェクタからの画像光がスクリーンの所定位置に投写されるよう、予めプロジェクタの位置や投写角度などを調整(フォーカス調整等も含む。)し、反射ミラーの取付位置や取付角度を調整し、さらにスクリーンの位置を調整した上で、これらの装置を収納ボックス内の所定位置に設置・固定しておけば、プロジェクタを使用するたびにプロジェクタの位置や投写角度などを毎回調整する必要もない。その結果、プロジェクタの設置作業の煩わしさを大幅に軽減することが可能となる。
また、本発明のプロジェクションシステムによれば、上記した昇降装置を備えるとともに、電源部からの電源電流の供給の有無によって、スクリーンを立ち上げたり引き下ろしたりするように昇降装置を制御する機能を有する制御部を備えるため、プロジェクタを使用するたびにスクリーンを組み立てたり片付けたりする手間を省くことができ、スクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを大幅に軽減することが可能となる。
また、本発明のプロジェクションシステムによれば、プロジェクタとスクリーンとが収納ボックス内に一体となって配設されているため、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよい。
したがって、本発明のプロジェクションシステムは、プロジェクタ及びスクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを軽減することを可能とするとともに、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよいプロジェクションシステムとなる。
また、本発明のプロジェクションシステムによれば、プロジェクタとスクリーンとの間の距離は固定されていることから、ズーム機構を設けない構成とすることも可能である。ズーム機構を設けない場合には、プロジェクションシステムの製造コストを低減することが可能となる。
また、本発明のプロジェクションシステムは、プロジェクタとスクリーンとが収納ボックス内に一体となって配設された可搬型のプロジェクションシステムであって、電源部からの電源電流の供給が止まったときには、スクリーンが引き下ろされた状態となって収納ボックスの内部に収納されるため、収納ボックスごとプロジェクタ及びスクリーンを持ち運ぶことができ、可搬性に優れるという利点がある。
また、本発明のプロジェクションシステムは、電源プラグをコンセントに差し込むことによって、スクリーンが自動的に立ち上がって投写可能な状態となり、プロジェクタが自動的に電源ONの状態(光源装置が点灯して画像光を投写可能な状態)となる。また、電源プラグをコンセントから抜くことによって、プロジェクタが自動的に電源OFFの状態(光源装置が消灯して画像光が投写されない状態)となり、スクリーンが自動的に引き下ろされて収納状態となる。すなわち、本発明のプロジェクションシステムによれば、蓋部を開いて電源プラグをコンセントに差し込むだけの作業で、プロジェクタからの画像光をスクリーンに投写表示することができるようになり、電源プラグをコンセントから抜いて蓋部を閉じるだけの作業で、プロジェクションシステムを収納状態とすることが可能となる。また、プロジェクタの電源を入れたり切ったりするためのリモコンや、スクリーンを立ち上げたり引き下ろしたりするためのリモコンが不要となるため、非常に使い勝手のよいプロジェクションシステムとなる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記昇降装置は、前記スクリーンの上端部に配置されるスクリーン保持部材と、前記スクリーン保持部材を上下方向に移動させるために折り畳み自在に構成されたパンタグラフ機構と、圧縮空気によって伸縮自在に構成され、かつ、圧縮空気が注入されたときには前記パンタグラフ機構を上方向に伸長させ、圧縮空気が吐出されたときには前記パンタグラフ機構を折り畳むように構成されてなる伸縮ロッドと、前記伸縮ロッドに圧縮空気を注入する圧縮空気注入装置とを有し、前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記伸縮ロッドに圧縮空気が注入されるように前記圧縮空気注入装置を制御し、前記電源部からの電源電流の供給が止まったときには、前記伸縮ロッドに注入された圧縮空気を吐出させる機能を有することが好ましい。
本発明のプロジェクションシステムによれば、電源プラグをコンセントに差し込むことによって、圧縮空気注入装置から伸縮ロッドに対して圧縮空気が注入され、圧縮空気によって伸長した伸縮ロッドがパンタグラフ機構を上方向に伸長させることにより、スクリーン保持部材によって保持されたスクリーンが立ち上がって投写可能な状態となる。また、電源プラグをコンセントから抜くことによって、圧縮空気注入装置からの圧縮空気の注入が停止するとともに伸縮ロッドに注入されていた圧縮空気が吐出され、伸縮ロッドが元の状態(伸長する前の状態)に戻り、パンタグラフ機構が折り畳まれる結果、スクリーン保持部材によって保持されたスクリーンが引き下ろされて収納状態となる。
このため、本発明のプロジェクションシステムによれば、電源プラグを差したり抜いたりするだけの作業で、スクリーンを安全かつ確実に投写可能状態又は収納状態とすることが可能となる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記スクリーンが所定高さに配置されるように、前記伸縮ロッドに注入する圧縮空気の量を制御する機能をさらに有することが好ましい。
このように構成することにより、スクリーンの位置を所定高さで維持することが可能となる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記収納ボックスには取手が配設され、前記プロジェクタは、前記収納ボックスにおける重心位置近傍に配置されていることが好ましい。
このように構成することにより、本発明のプロジェクションシステムの持ち運び易さをさらに向上することが可能となる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記プロジェクタの投写角度を調整することが可能なプロジェクタ投写角度調整装置をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、スクリーンに投写される画像の位置を調整することが可能となる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記反射ミラーの取付角度を調整することが可能な反射ミラー取付角度調整装置をさらに備えることが好ましい。
このように構成することにより、スクリーンに投写される画像の位置を調整することが可能となる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記収納ボックスは、前記蓋部を電動で開閉させる開閉装置をさらに有し、前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記蓋部が開くように前記開閉装置を制御する機能をさらに有することが好ましい。
本発明のプロジェクションシステムによれば、電源プラグをコンセントに差し込むことによって、収納ボックスの蓋部が自動的に開くようになるため、さらに使い勝手のよいプロジェクションシステムとなる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記収納ボックスには、前記蓋部が閉じた状態を維持することを可能とする施錠装置が配設されていることが好ましい。
このように構成することにより、蓋部が開かないようにすることが可能となるため、プロジェクタ及びスクリーンの盗難を防止することができる。
本発明のプロジェクションシステムにおいては、前記収納ボックスには、前記蓋部が開いたときの、前記基体部に対する前記蓋部の姿勢を固定させる機能を有する蓋部固定機構が配設されていることが好ましい。
このように構成することにより、蓋部が開いたときには、基体部に対する蓋部の姿勢を固定させることが可能となるため、本発明のプロジェクションシステムをテーブル等に載置したときの安定性を向上することが可能となる。
以下、本発明のプロジェクションシステムについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態]
図1は、電源プラグ450をコンセントから抜いた状態のときの、実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示す図である。図1(a)はプロジェクションシステム1の斜視図であり、図1(b)はプロジェクションシステム1の側面図であり、図1(c)はプロジェクションシステム1の正面図である。
図2は、電源プラグ450をコンセントに差し込んだ状態のときの、実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示す図である。図2(a)はプロジェクションシステム1の斜視図であり、図2(b)はプロジェクションシステム1の側面図である。
なお、図1(b)及び図2(b)においては、プロジェクションシステム1の内部を詳細に説明するために、プロジェクションシステム1の側面の一部の図示を省略している。また、図1(a)及び図2(a)においては、電源ケーブル452は、実際の長さよりも短く示している。
図3は、スクリーン装置200を説明するために示す図である。図3(a)及び図3(b)はスクリーン210が投写可能状態であるときの図であり、図3(a)はスクリーン装置200の背面図であり、図3(b)はスクリーン装置200の側面図である。図3(c)及び図3(d)はスクリーン210が収納状態であるときの図であり、図3(c)はスクリーン装置200の背面図であり、図3(d)はスクリーン装置200の側面図である。
図4は、実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示すブロック図である。
実施形態に係るプロジェクションシステム1は、図1及び図2に示すように、プロジェクタ100と、スクリーン210を有するスクリーン装置200と、プロジェクタ100及びスクリーン装置200を内部に収納可能な収納ボックス300と、プロジェクタ100からの画像光をスクリーン210に向けて反射する反射ミラー400と、反射ミラー400の取付角度を調整することが可能な反射ミラー取付角度調整装置410と、プロジェクタ100の投写角度を調整することが可能なプロジェクタ投写角度調整装置420(図示せず。)と、電源プラグ450及び電源ケーブル452と、電源部500(図4参照。)と、制御部600(図4参照。)とを備えるプロジェクションシステムである。プロジェクタ100は、収納ボックス300における重心位置近傍に配置されている(図1(c)及び図2(a)参照。)。
プロジェクタ100は、図4に示すように、照明光束を射出する光源装置110と、光源装置110からの光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する電気光学変調装置120(図示せず。)と、電気光学変調装置120により生成された画像光を投写する投写光学系130(図示せず。)と、光源装置110を点灯・消灯させる光源装置駆動部140とを有する。プロジェクタ100からの画像光は、反射ミラー400に向けてあおり投写されている(図2(b)参照。)。
光源装置110としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を備える光源装置を用いることができる。なお、LEDなどの固体光源を備える光源装置を用いてもよい。
電気光学変調装置120としては、光源装置110からの光を画像情報に応じて液晶及び偏光板によって光変調することにより、画像を表す画像光を投写光学系130へと射出する機能を有する液晶装置や、光源装置110からの光を画像情報に応じて各画素に対応するマイクロミラーで反射することにより、画像を表す画像光を投写光学系130へと射出する機能を有する反射方向制御型光変調装置(例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標))を用いることができる。
なお、プロジェクタ100には、HDDレコーダー、DVD再生装置などのAV機器やパソコン等の画像出力装置が接続されており、画像出力装置から出力された画像情報が、画像光としてプロジェクタ100からスクリーン210に投写表示されることとなる。この場合、画像出力装置は、収納ボックス300内に常に配設されていてもよいし、プロジェクションシステム1とは別々に管理される外付けの装置であってもよい。
スクリーン装置200は、プロジェクタ100からの画像光が投写されるスクリーン210と、スクリーン210を昇降させる昇降装置220とを有する。スクリーン210が収納状態にあるときには、スクリーン210はスクリーン巻き軸212に巻き付けられた状態となる。
昇降装置220は、図3に示すように、スクリーン210の上端部に配置されるスクリーン保持部材222と、スクリーン保持部材222を上下方向に移動させるために折り畳み自在に構成されたパンタグラフ機構224と、圧縮空気によって伸縮自在に構成された伸縮ロッド226と、伸縮ロッド226に圧縮空気を注入する圧縮空気注入装置228(図示せず。)と、伸縮ロッド226から圧縮空気を吐出させる機能を有する弁230(図示せず。)とを有する。
伸縮ロッド226は、圧縮空気注入装置228から圧縮空気が注入されたときには、図3(a)及び図3(b)に示すように、パンタグラフ機構224を上方向に伸長させるように構成されている。また、弁230が開放されて伸縮ロッド226から圧縮空気が吐出されたときには、図3(c)及び図3(d)に示すように、パンタグラフ機構224を折り畳むように構成されている。
収納ボックス300は、図1及び図2に示すように、プロジェクタ100及びスクリーン装置200が載置される基体部310と、基体部310に対して開閉可能な蓋部320と、ヒンジ部330と、蓋部320を電動で開閉させる開閉装置340(図4参照。)と、蓋部320の表面側(収納ボックス300の外部側)に配置される取手350と、電源プラグ450及び電源ケーブル452を収納ボックス300内に収納するための電源プラグ収納部360と、収納ボックス300に配置される施錠装置370(図示せず。)と収納ボックス300に配置される蓋部固定機構380(図示せず。)とを有する。基体部310と蓋部320とは、ヒンジ部330を介して結合されている。
基体部310は、プロジェクタ100が載置されるプロジェクタ載置部312と、スクリーン装置200が載置されるスクリーン装置載置部314とを有する。
施錠装置370は、例えば、基体部310と蓋部320とが接する部分(図1(b)の符号aで示す位置)に配設されている。プロジェクションシステム1を使用しないときには、施錠装置370によって施錠することにより、蓋部320が閉じた状態を維持することが可能となる。なお、プロジェクションシステム1を使用するとき(電源プラグ450をコンセントに差し込むとき)には、収納ボックス300の施錠は解除されている。
蓋部固定機構380は、蓋部320が開いたときの、基体部310に対する蓋部320の姿勢を固定させる機能を有する。具体的には、基体部310に対する蓋部320の姿勢が図2(b)に示す状態となるように、ヒンジ部330を固定する。
反射ミラー400は、蓋部320の裏面側(収納ボックス300の内部側)に配設されており、蓋部320が開いたときにプロジェクタ100からの画像光をスクリーン210に向けて反射するための反射部材である(図2(b)参照。)。
電源部500は、図4に示すように、電源プラグ450からの電源電流を後述する制御部600に供給する機能を有する。
制御部600は、光源装置駆動部140の駆動を制御するプロジェクタ制御機能と、昇降装置220の駆動を制御するスクリーン制御機能と、開閉装置340の駆動を制御する蓋部制御機能とを有する。
制御部600は、プロジェクタ制御機能として、電源部500から電源電流が供給されたときには、光源装置110を点灯させるように光源装置駆動部140を制御する機能を有する。
制御部600は、スクリーン制御機能として、電源部500から電源電流が供給されたときには、スクリーン210を立ち上げるように昇降装置220を制御し、電源部500からの電源電流の供給が止まったときには、スクリーン210を引き下ろす(巻き取る)ように昇降装置220を制御する機能を有する。具体的には、制御部600は、電源部500に電源電流が供給されたときには、伸縮ロッド226に圧縮空気が注入されるように圧縮空気注入装置228を制御し、電源部500からの電源電流の供給が止まったときには、伸縮ロッド226に注入された圧縮空気を吐出させるように弁230を開放する機能を有する。
また、制御部600は、スクリーン制御機能として、電源部500から電源電流が供給されたときには、スクリーン210が所定高さに配置されるように、伸縮ロッド226に注入する圧縮空気の量を制御する機能をさらに有する。
制御部600は、蓋部制御機能として、電源部500から電源電流が供給されたときには、蓋部320が開くように開閉装置340を制御する機能を有する。
上記した制御部600のプロジェクタ制御機能、スクリーン制御機能及び蓋部制御機能により、図2に示すように、電源プラグ450をコンセントに差し込むことによって、収納ボックス300の蓋部320が自動的に開き、スクリーン210が自動的に立ち上がって投写可能な状態となり、プロジェクタ100が自動的に電源ONの状態(光源装置110が点灯して画像光を投写可能な状態)となる。また、図1に示すように、電源プラグ450をコンセントから抜くことによって、プロジェクタ100が自動的に電源OFFの状態(光源装置110が消灯して画像光が投写されない状態)となり、スクリーン210が自動的に引き下ろされて(巻き取られて)収納状態となる。なお、図1に示すプロジェクションシステム1においては、プロジェクタ100が電源OFFの状態となり、スクリーン210が収納状態となった後で、蓋部320を閉じる作業を行っている。
以上のように、実施形態に係るプロジェクションシステム1は、プロジェクタ100とスクリーン210とが収納ボックス300内に一体となって配設された可搬型のプロジェクションシステムである。このため、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、プロジェクタ100からの画像光がスクリーン210の所定位置に投写されるよう、予めプロジェクタ100の位置や投写角度などを調整(フォーカス調整等も含む。)し、反射ミラー400の取付位置や取付角度を調整し、さらにスクリーン210の位置を調整した上で、これらの装置を収納ボックス300内の所定位置に設置・固定しておけば、プロジェクタ100を使用するたびにプロジェクタ100の位置や投写角度などを毎回調整する必要もない。その結果、プロジェクタの設置作業の煩わしさを大幅に軽減することが可能となる。
また、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、上記した昇降装置220を備えるとともに、電源部500からの電源電流の供給の有無によって、スクリーン210を立ち上げたり引き下ろしたり(巻き取ったり)するように昇降装置220を制御する機能を有する制御部600を備えるため、プロジェクタ100を使用するたびにスクリーン210を組み立てたり片付けたりする手間を省くことができ、スクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを大幅に軽減することが可能となる。
また、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、プロジェクタ100とスクリーン210とが収納ボックス300内に一体となって配設されているため、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよい。
したがって、実施形態に係るプロジェクションシステム1は、プロジェクタ及びスクリーンの設置作業や収納作業の煩わしさを軽減することを可能とするとともに、スクリーンが設置されていない部屋でプロジェクタを使用する際においても、簡易組み立て型のスクリーンを別途準備しなくてもよいプロジェクションシステムとなる。
また、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、プロジェクタ100とスクリーン210との間の距離は固定されていることから、ズーム機構を設けない構成とすることも可能である。ズーム機構を設けない場合には、プロジェクションシステムの製造コストを低減することが可能となる。
また、実施形態に係るプロジェクションシステム1は、プロジェクタ100とスクリーン210とが収納ボックス300内に一体となって配設された可搬型のプロジェクションシステムであって、電源部500からの電源電流の供給が止まったときには、スクリーン210が引き下ろされた(巻き取られた)状態となって収納ボックス300の内部に収納されるため、収納ボックス300ごとプロジェクタ100及びスクリーン210を持ち運ぶことができ、可搬性に優れるという利点がある。
また、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、上述したように、電源プラグ450をコンセントに差し込むだけの作業で、プロジェクタ100からの画像光をスクリーン210に投写表示することができるようになり、電源プラグ450をコンセントから抜いて蓋部320を閉じるだけの作業で、プロジェクションシステム1を収納状態とすることが可能となる。また、プロジェクタ100の電源を入れたり切ったりするためのリモコンや、スクリーン210を立ち上げたり引き下ろしたりするためのリモコンが不要となるため、非常に使い勝手のよいプロジェクションシステムとなる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、電源プラグ450をコンセントに差し込むことによって、図3(a)及び図3(b)に示すように、圧縮空気注入装置228から伸縮ロッド226に対して圧縮空気が注入され、圧縮空気によって伸長した伸縮ロッド226がパンタグラフ機構224を上方向に伸長させることにより、スクリーン保持部材222によって保持されたスクリーン210が立ち上がって投写可能な状態となる。また、電源プラグ450をコンセントから抜くことによって、図3(c)及び図3(d)に示すように、圧縮空気注入装置228からの圧縮空気の注入が停止するとともに、弁230が開放されることによって伸縮ロッド226に注入されていた圧縮空気が吐出され、伸縮ロッド226が元の状態(伸長する前の状態)に戻り、さらにスクリーン210の自重やバネ等によってパンタグラフ機構224が折り畳まれる結果、スクリーン保持部材222によって保持されたスクリーン210が引き下ろされて収納状態となる。
このため、実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、電源プラグ450を差したり抜いたりするだけの作業で、スクリーン210を安全かつ確実に投写可能状態又は収納状態とすることが可能となる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、制御部600は、電源部500から電源電流が供給されたときには、スクリーン210が所定高さに配置されるように、伸縮ロッド226に注入する圧縮空気の量を制御する機能をさらに有するため、スクリーン210の位置を所定高さで維持することが可能となる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、収納ボックス300には取手350が配設され、プロジェクタ100は、収納ボックス300における重心位置近傍に配置されている。これにより、プロジェクションシステム1の持ち運び易さをさらに向上することが可能となる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、反射ミラー400の取付角度を調整することが可能な反射ミラー取付角度調整装置410と、プロジェクタ100の投写角度を調整することが可能なプロジェクタ投写角度調整装置420とを備えるため、スクリーン210に投写される画像の位置を調整することが可能となる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1によれば、収納ボックス300は、蓋部320を電動で開閉させる開閉装置340をさらに有し、制御部600は、電源部500から電源電流が供給されたときには、蓋部320が開くように開閉装置340を制御する機能を有するため、電源プラグ450をコンセントに差し込むことによって、収納ボックス300の蓋部320が自動的に開くようになり、さらに使い勝手のよいプロジェクションシステムとなる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、収納ボックス300に配設された施錠装置370をさらに備えるため、蓋部320が開かないようにすることが可能となり、プロジェクタ100及びスクリーン210の盗難を防止することができる。
実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、収納ボックス300には、蓋部320が開いたときの、基体部310に対する蓋部320の姿勢を固定させる機能を有する蓋部固定機構380が配設されているため、蓋部320が開いたときには、基体部310に対する蓋部320の姿勢を固定させることが可能となり、プロジェクションシステム1をテーブル等に載置したときの安定性を向上することが可能となる。
以上、本発明のプロジェクションシステムを上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、スクリーン210を立ち上げたり引き下ろしたりするための昇降装置として、パンタグラフ機構224などから構成された昇降装置200を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の手段(モータ等)によって構成された昇降装置を用いてもよい。
(2)上記実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、スクリーン210をスクリーン巻き軸212に巻き付けることによって収納状態としていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、スクリーンを折り畳むことによって収納状態としてもよい。
(3)上記実施形態に係るプロジェクションシステム1においては、収納ボックス300は、蓋部320を電動で開閉させる開閉装置340を備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、開閉装置340を備えていなくてもよい。この場合は、蓋部320を手動で開閉すればよい。
(4)本発明は、電源プラグ450をコンセントに差したりコンセントから抜いたりすることによって、プロジェクションシステム1を使用可能な状態としたり収納状態としたりするものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プロジェクションシステム1に電源スイッチを設けて、当該電源スイッチのON/OFFを切り替えることによって、プロジェクションシステム1を使用可能な状態としたり収納状態としたりするものであってもよい。この場合には、電源スイッチをONにすることによって、収納ボックス300の蓋部320が自動的に開き、スクリーン210が自動的に立ち上がって投写可能な状態となり、プロジェクタ100が自動的に電源ONの状態となる。また、電源スイッチをOFFにすることによって、プロジェクタ100が自動的に電源OFFの状態となり、スクリーン210が自動的に引き下ろされて収納状態となり、さらに電源プラグがコンセントに差し込まれていることから、収納ボックスの蓋部320が自動的に閉まる。
電源プラグ450をコンセントから抜いた状態のときの、実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示す図。 電源プラグ450をコンセントに差し込んだ状態のときの、実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示す図。 スクリーン装置200を説明するために示す図。 実施形態に係るプロジェクションシステム1を説明するために示すブロック図。
符号の説明
1…プロジェクションシステム、100…プロジェクタ、110…光源装置、140…光源装置駆動部、200…スクリーン装置、210…スクリーン、212…スクリーン巻き軸、220…昇降装置、222…スクリーン保持部材、224…パンタグラフ機構、226…伸縮ロッド、228…圧縮空気注入装置、300…収納ボックス、310…基体部、312…プロジェクタ載置部、314…スクリーン装置載置部、320…蓋部、330…ヒンジ部、340…開閉装置、350…取手、360…電源プラグ収納部、400…反射ミラー、410…反射ミラー取付角度調整装置、450…電源プラグ、452…電源ケーブル、500…電源部、600…制御部

Claims (9)

  1. 照明光束を射出する光源装置、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する電気光学変調装置、前記電気光学変調装置により生成された画像光を投写する投写光学系及び前記光源装置を点灯・消灯させる光源装置駆動部を有するプロジェクタと、
    前記プロジェクタからの画像光が投写されるスクリーン及び前記スクリーンを昇降させる昇降装置を有するスクリーン装置と、
    前記プロジェクタ及び前記スクリーン装置が載置される基体部及び前記基体部に対して開閉可能な蓋部を有し、前記プロジェクタ及び前記スクリーン装置を内部に収納可能な収納ボックスと、
    前記蓋部の裏面側に配設され、前記蓋部が開いたときに前記プロジェクタからの画像光を前記スクリーンに向けて反射する反射ミラーと、
    前記光源装置駆動部及び前記昇降装置の駆動を制御する制御部と、
    電源プラグと、
    前記電源プラグからの電源電流を前記制御部に供給する電源部とを備え、
    前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記スクリーンを立ち上げるように前記昇降装置を制御し、前記光源装置を点灯させるように前記光源装置駆動部を制御し、前記電源部からの電源電流の供給が止まったときには、前記スクリーンを引き下ろすように前記昇降装置を制御する機能を有することを特徴とするプロジェクションシステム。
  2. 請求項1に記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記昇降装置は、
    前記スクリーンの上端部に配置されるスクリーン保持部材と、
    前記スクリーン保持部材を上下方向に移動させるために折り畳み自在に構成されたパンタグラフ機構と、
    圧縮空気によって伸縮自在に構成され、かつ、圧縮空気が注入されたときには前記パンタグラフ機構を上方向に伸長させ、圧縮空気が吐出されたときには前記パンタグラフ機構を折り畳むように構成されてなる伸縮ロッドと、
    前記伸縮ロッドに圧縮空気を注入する圧縮空気注入装置とを有し、
    前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記伸縮ロッドに圧縮空気が注入されるように前記圧縮空気注入装置を制御し、前記電源部からの電源電流の供給が止まったときには、前記伸縮ロッドに注入された圧縮空気を吐出させる機能を有することを特徴とするプロジェクションシステム。
  3. 請求項2に記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記スクリーンが所定高さに配置されるように、前記伸縮ロッドに注入する圧縮空気の量を制御する機能をさらに有することを特徴とするプロジェクションシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記収納ボックスには取手が配設され、
    前記プロジェクタは、前記収納ボックスにおける重心位置近傍に配置されていることを特徴とするプロジェクションシステム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記プロジェクタの投写角度を調整することが可能なプロジェクタ投写角度調整装置をさらに備えることを特徴とするプロジェクションシステム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記反射ミラーの取付角度を調整することが可能な反射ミラー取付角度調整装置をさらに備えることを特徴とするプロジェクションシステム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記収納ボックスは、前記蓋部を電動で開閉させる開閉装置をさらに有し、
    前記制御部は、前記電源部から電源電流が供給されたときには、前記蓋部が開くように前記開閉装置を制御する機能をさらに有することを特徴とするプロジェクションシステム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記収納ボックスには、前記蓋部が閉じた状態を維持することを可能とする施錠装置が配設されていることを特徴とするプロジェクションシステム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のプロジェクションシステムにおいて、
    前記収納ボックスには、前記蓋部が開いたときの、前記基体部に対する前記蓋部の姿勢を固定させる機能を有する蓋部固定機構が配設されていることを特徴とするプロジェクションシステム。
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