JP2008202984A - 電力監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促進できる電力監視システムを提供する。
【解決手段】エネルギマネージメントユニット2の制御部2cは、時間帯に応じて料金単価が異なる時間帯別の契約電力情報を記憶する記憶手段2fと、演算部2bから入力される電気使用量の計測結果に基づいて、料金単価の異なる時間帯毎の総電力使用量を求め、算出結果を記憶手段2fに逐次記憶させる総電力量算出手段2dと、総電力量算出手段2dの求めた料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成して端末装置に送信する画像データ画像データ生成手段2eとを備え、端末装置の画像表示手段に上記メッセージを表示させることにより使用者に対して総電力使用量の比較的少ない時間帯を報知することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力監視システムに関するものである。
従来、各家庭等で消費される商用電源の電力量は、電力供給会社から送付される請求書で確認したり、電力供給会社が作成したウェブコンテンツで確認できる。
一方、家庭の分電盤内で主幹電力量を計測し、その計測結果をウェブ画面上でモニタリングできるシステムがあり、さらにこのシステムでは、他の家庭の消費電力量と比較することもできる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3551302号公報
ところで、一般的な電気料金の契約は、時間帯に応じて電力量の料金単価が異なる時間帯別の電気料金となっており、昼間の時間帯に比べて、夜間や早朝の時間帯では料金単価が安くなっている。したがって、洗濯機や食器洗い乾燥機のようにタイマ運転が可能な電気機器の場合、料金単価の高い昼間の時間帯ではなく、料金単価の安い深夜や早朝に使用することが好ましいが、上述の電力監視システムでは時間帯別の電力使用量を表示する機能を備えておらず、深夜電力を利用できるにも関わらず昼間など料金単価の高い時間帯で使用されている電気機器を把握することができず、深夜や早朝などの時間帯での電力利用を促進することができなかった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、深夜や早朝など料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促進できる電力監視システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、主幹ブレーカと、主幹ブレーカの二次側から分岐して電気機器に電力を供給する分岐電路に各々設けられた複数の分岐ブレーカと、各分岐ブレーカを介して供給される電気使用量を分岐ブレーカ毎に計測する使用電力量計測部と、使用電力量計測部の計測結果に基づいて分岐ブレーカ毎の電気使用量を含む各種の電気使用量の情報を生成する制御部と、制御部との間で情報を授受し、操作入力に応じて各種の電気使用量の情報を画像表示手段に表示する端末装置とを備え、制御部は、時間帯に応じて料金単価が異なる時間帯別の契約電力情報を記憶する記憶手段と、使用電力量計測部の計測結果に基づいて各時間帯毎の総電力使用量を求める総電力量算出手段と、総電力量算出手段の求めた料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成して端末装置に送信する画像データ生成手段とを具備し、端末装置は、制御部から受信した画像データを画像表示手段に表示させることを特長とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、制御部は、画像データ生成手段からメッセージを表示させる画像データを端末装置に送信させるとともに、画像データを送信させてから一定時間が経過すると、電気使用量の表示を行うためのモニタ画面を表すモニタ画面データを生成して、当該モニタ画面データを画像データを送信した端末装置に送信することを特長とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、端末装置に、操作に応じて確認信号を発生する操作手段と、操作手段により確認信号が発生させられると当該確認信号を制御部に送信する送信手段とを設け、制御部は、画像データ生成手段からメッセージを表示させる画像データを端末装置に送信させた後で、端末装置から確認信号を受信すると、電気使用量の表示を行うためのモニタ画面を表すモニタ画面データを生成して、当該モニタ画面データを確認信号を送信した端末装置に送信することを特長とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れか1つの発明において、記憶手段は、省エネに関わる情報を含む複数種類のメッセージが予め登録されており、制御部は、総電力使用量が相対的に少ない時間帯を報知するメッセージを表示させる上記画像データを送信していない場合に、記憶手段に登録されたメッセージを表示するためのメッセージ表示用画像データを生成して、当該メッセージ表示用画像データを端末装置に送信することを特長とする。
請求項1の発明によれば、総電力量算出手段が、記憶手段に記憶された契約電力情報をもとに料金単価の異なる時間帯毎の総電力使用量を求め、料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、画像データ生成手段が、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成して端末装置に送信しているので、端末装置の画像表示手段に表示された画像データにより使用者に対して料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促すことができるという効果がある。したがって、例えば電気炊飯器や食器洗い乾燥機や全自動洗濯機のようにタイマ運転が可能な電気機器で、料金単価の高い時間帯で頻繁に使用されているものがあれば、これらの電気機器を料金単価の安い時間帯で使用することを使用者に対して促すことができるという効果がある。
請求項2の発明によれば、使用者が意図的に何らかの操作を行わなくても、端末装置の画像表示手段に上記の画像データを一定時間表示させた後に、モニタ画面に戻すことができるという効果がある。
請求項3の発明によれば、使用者が端末装置の操作手段を操作するまでは、上記の画像データが画像表示手段に表示されているので、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促すメッセージを使用者が見損なうことはなく、また端末装置の操作手段を操作することで、モニタ画面に戻すことができる。
請求項4の発明によれば、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促すメッセージを表示させる画像データを送信していない場合には、端末装置の画像表示手段に、制御部の記憶手段に登録されたメッセージが表示されるので、記憶手段に予め登録させておいたメッセージを使用者に対して提供することができる。ここに、上記メッセージとして省エネに関わる情報を表示させれば、この情報を電気使用量の低減に役立てることができる。また上記メッセージとして、季節のメッセージ(暦の意味など)や種々のイベント情報を登録しておけば、端末装置を用いて使用者に様々な情報を発信することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の電力監視システムは、図2に示すように、宅内に設置された統合管理盤1と、商用電源を供給する電路Lpおよび情報伝送路Lj(エンハンスト・カテゴリ5若しくはカテゴリ6のLANケーブル)を介して統合管理盤1に接続されて、統合管理盤1が電力供給、制御並びに監視を行う照明器具、空調機器(エアコン)、床暖房器具、IH機器等の宅内に設置された複数の電気機器Xmn(添え字のm,nは1以上の整数を示す。m,n=1,2,…、以下同様。)と、統合管理盤1にLANケーブルLiを介して接続される複数(図示例では、2つ)の端末装置(パーソナル・コンピュータPC並びに表示制御装置CV等のウェブブラウザ機能を有する端末装置)とを備え、統合管理盤1と端末装置とが汎用の通信プロトコル(TCP/IP、UDP、HTTPなど)を利用した宅内ネットワークを構成している。
この宅内ネットワークは、100BASE-TX(IEEE 802.3u)規格に準拠したローカルエリアネットワーク(LAN)であって、統合管理盤1内においてレイヤ2スイッチやレイヤ3スイッチに相当する後述の統合装置TMに、ネットワーク端末に相当する端末装置(パーソナル・コンピュータPC並びに表示制御装置CV)などがスター配線で接続されている。また、統合装置TMは、インターネットに接続するための回線の種類(電話回線、CATV回線、光ファイバ回線など)に応じたインターネット接続機能を有しており、宅内ネットワークが外部ネットワークたるインターネットに接続される。なお、表示制御装置CVとしては、ウェブブラウザ機能を有するネットテレビ等であればよい。
そして、宅内ネットワークには住宅から離れた遠隔地に設置されたセンタ装置(センタサーバ)SVがインターネットを通じて接続されており、後述するようにインターネットに接続可能なノート型のパーソナル・コンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)等からなるウェブブラウザ機能を有する携帯型の端末装置(携帯端末PT)とセンタ装置SVとの間でインターネットを介したデータ通信を行うことにより、例えば、携帯端末PTを使って外出先から宅内電気機器の制御や監視を行うことができる。
センタ装置SVは、ネットワーク機能を有する汎用のコンピュータ装置で構成されており、携帯端末PTからインターネットを通じて送信される統合管理盤1宛てのメッセージや統合管理盤1から宅内ネットワークに属さない端末装置(図示せず)に宛てて送信されるメッセージを中継する機能を有している。但し、上述のようなインターネット接続機能を有する携帯端末PTやセンタ装置SVは従来周知であるから、詳細な構成についての図示並びに説明は省略する。
統合管理盤1は、図1に示すように、外部から住宅に供給される商用電源を一次側に受ける主幹ブレーカBsと、主幹ブレーカBsの二次側から分岐した電路に介挿される複数の分岐ブレーカBmn(m=1,2,…、n=1,2,…)と、エネルギマネージメントユニット2と、統合装置TMと、電気機器コントローラC1とを備える。そして、分岐ブレーカBmnを介して分岐された各電路Lpmn(m=1,2,…、n=1,2,…)は統合管理盤1外に導出され、各電路Lpmnに接続される電気機器Xmn(m=1,2,…、n=1,2,…)に対して動作電源を供給している。
エネルギマネージメントユニット2は、主幹ブレーカBsに流れる主幹電流の値を定期的に計測する主幹電流検出部CTsと、主幹電流の計測値を電力量に変換することで主幹ブレーカBsを介して供給されている主幹電力量を演算する電力演算部2aと、各分岐ブレーカBmnを流れる分岐電流の値を分岐ブレーカ毎に定期的に検出する分岐電流検出部CTmn(m=1,2,…、n=1,2,…)と、電力演算部2aで演算した主幹電力量、および各分岐電流検出部CTmnで計測した分岐電流が入力され、各分岐電流に基づいて各分岐ブレーカBmnを介して供給されている分岐電力量を演算する演算部2bと、演算部2bから入力された主幹電力量および分岐電力量に基づいて、主幹電力量を表す画像データ、および各分岐電力量を表す画像データを生成する制御部2cとを備える。なお、上述の主幹電流検出部CTsと電力演算部2aとで主幹電力量を計測する使用電力量計測部を構成し、分岐電流検出部CTmnと演算部2bとで分岐電力量を計測する使用電力量計測部を構成している。
上記制御部2cは、電力量検知を行う分岐ブレーカBmnのデータ(分岐ブレーカの名称:分岐1、分岐2、...など)を予め格納しており、主幹電力量および分岐電路毎の分岐電力量など各種の電気使用量を表示するための画像データとしてウェブコンテンツ(ウェブページ)を作成し、端末装置からの要求に応じて所望のウェブコンテンツを端末装置に提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)を有しており、LANケーブルを介して統合管理盤1内の統合装置TM、電気機器コントローラC1等が接続されている。ここにおいて、制御部2cには分岐ブレーカBmnのデータとして、分岐ブレーカBmnに接続される電気機器の名称やその使用場所の情報が格納されており、空調機器(エアコン)や床暖房設備などの単独回路のために個別に設けた分岐ブレーカの場合には対応する機器の名称が格納される。また、単独回路ではなく不特定の電気機器が接続される可能性のある分岐ブレーカの場合には、各分岐ブレーカに接続される可能性がある電気機器の名称(例えば照明器具、テレビ、給湯器等)や主たる使用場所が格納されており、ユーザが各分岐ブレーカに接続して使用する可能性が高い電気機器(例えばホットカーペットやアイロンなど)の名称およびその使用場所を設定しておくのが好ましい。
また制御部2cは、各分岐ブレーカBmnに接続されている電気機器Xmnの情報(使用用途や設置場所や停止時分岐電流など)や、省エネに関わる情報や季節のメッセージ(暦の意味など)或いは種々のイベント情報を含む複数種類のメッセージなどが予め登録されるとともに、時間帯に応じて料金単価が異なる時間帯別の契約電力情報を記憶する記憶手段2fと、使用電力量計測部(演算部2b)の計測結果と図示しない時計部の時刻情報とをもとに、料金単価の異なる時間帯毎の総電力使用量を所定日数分算出し、算出結果を記憶手段2fに記憶させる総電力量算出手段2dと、記憶手段2fに蓄積された時間帯毎の総電力使用量に基づいて、料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データとしてウェブコンテンツ(ウェブページ)を生成し、当該画像データ(ウェブページ)を統合装置TMを介して端末装置TUに送信(配信)する画像データ生成手段2eとを具備している。
一方、宅内にはリビング、寝室、子供部屋等の複数の部屋Rn(n=1,2,…)が設けられており、図1および図2において宅内は3つの部屋R1,R2,R3を備えたものとして、部屋R1内に設けた電気機器をX1n、部屋R2内に設けた電気機器をX2n、部屋R3内に設けた電気機器をX3nと称する(n=1,2,…)。そして、統合管理盤1内の分岐ブレーカB1n(n=1,2,…)は、図3に示すように、電路Lp1n(n=1,2,…)を介して部屋R1内の各電気機器X1nに1:1の対応で個別に電力供給し、分岐ブレーカB3n(n=1,2,…)は、電路Lp3n(n=1,2,…)を介して部屋R3内の各電気機器X3nに1:1の対応で個別に電力供給しているのに対して、分岐ブレーカB20は、電路Lp20を介して部屋R2内の複数の電気機器X2n(n=1,2,…)に1:nの対応で一括して電力を供給している。すなわち、分岐ブレーカB1n,B3nはそれぞれ電気機器毎の電力供給を行い、分岐ブレーカB20は部屋毎の電力供給を行っている。
また、図1,図2において分岐ブレーカB1n,B3nの各分岐電流を検出する分岐電流検出部をCT1n,CT3n、分岐ブレーカB20の分岐電流を検出する分岐電流検出部をCT20と称す。
図4は、主幹ブレーカBs、分岐ブレーカBmn、分岐電流検出部CTmn周辺の詳細な構成を示し、主幹ブレーカBsおよび主幹電路11から分岐する分岐電路Lp(分岐路12a,12bからなる)に設けられる分岐ブレーカBmnを備える統合管理盤1内に、各分岐電流を検出する複数のセンサSmn(m=1,2,…、n=1,2,…)と、各センサSmnの検出出力に基づいて検出データを生成する複数のセンサユニットAmn(m=1,2,…、n=1,2,…)と、各センサユニットAmnより分岐電流の検出データを収集し、収集した検出データを検出情報として出力する計測制御ユニットKaと、計測制御ユニットKaにセンサユニットAmnを鎖状に接続する伝送路6とを備えるとともに、統合管理盤1の外部に露出して設けられ使用者に対して計測制御ユニットKaから出力される検出情報の表示を行う表示ユニットKbを備えている。なお、センサSmnとセンサユニットAmnと計測制御ユニットKaとで上述の分岐電流検出部CTmnを構成している。
そして、複数のセンサユニットAmnは、伝送路6によって鎖状(数珠繋ぎ)に接続され、計測制御ユニットKaは、始端のセンサユニットA11にトリガ信号を出力するように構成され、各センサユニットAmnは、トリガ信号を受信すると検出データを生成して計測制御ユニットKaへ送信し、この後に末端側(次段)のセンサユニットにトリガ信号を出力するように構成されている。尚、分岐ブレーカB1n〜B2n〜B3nおよびセンサS1n〜S2n〜S3nには、この順番にそれぞれ通し番号(No1、No2、No3、...)が付されている。
そして、主幹ブレーカBsの一次側には低圧配電線100が接続され、主幹ブレーカBsの二次側端子には主幹電路11が接続され、上記分岐電路Lpmnは、主幹電路11の電圧極11a,11bの一方に一端が接続された分岐路12aと、主幹電路11の中性極11cに一端が接続された分岐路12bとで構成される。
主幹ブレーカBsは、低圧配電線100の電圧極101,102に接続される電源側端子(図示せず)及び中性極103に接続される電源側端子(図示せず)と、電圧極101,102に接続される電源側端子に各別に対応して電圧極となる2つの負荷側端子(図示せず)と、中性極103に接続される電源側端子に対応して中性極となる負荷側端子(図示せず)と、電源側端子と負荷側端子とが通電している際にはオン側に位置する操作ハンドルH1を備えている。そして主幹ブレーカBsは、電源側端子と負荷側端子との間に過電流が生じた際にはこれら端子間を遮断するとともに、操作ハンドルH1をオフ側に位置させるように構成されている。
分岐ブレーカBmnは、分岐路12a,12bの他端側をそれぞれ接続可能な分岐路用端子部(図示せず)と、負荷側の電源線(図示せず)を電気的に接続するための電源線用端子部(図示せず)と、通常時はオン側に位置する操作ハンドルH2とを備えている。そして、分岐ブレーカBmnは、分岐路用端子部と電源線用端子部との間に過電流が生じた際にこれら端子部間を遮断するとともに、操作ハンドルH2をオフ側に位置させるように構成されている。尚、主幹ブレーカBsおよび分岐ブレーカBmnは、過電流だけではなく、短絡電流の発生に対しても回路を遮断するよう構成してもよい。
一方、主幹電路11及び分岐路12a,12bは、いずれも導電性を有する金属板から形成されており、その幅、厚み等は、主幹ブレーカの最大定格電流に合わせた最大電流容量を有するように設定されている。
次に、センサSmnと、センサユニットAmnと、計測制御ユニットKaと、表示ユニットKbと、伝送路6とについて説明する。ここで、センサSmnと、センサユニットAmnと、伝送路6とは、プリント基板7上に形成されて一体化されており、まずプリント基板7について説明する。
プリント基板7は、複数の絶縁板を積層してなる多層構造のもの(すなわち多層基板)であって、図5に示すように、プリント基板7を表裏に貫通する分岐路12b用の挿通孔7aを複数備えている。またプリント基板7には、プリント基板7を表裏に貫通するスルーホール7bが、各挿通孔7aの周辺部に挿通孔7aを囲繞するように複数形成されている。さらに、プリント基板7には、各挿通孔7aの周辺部に表面から中層(表面と裏面との間の層)まで貫通するスルーホール7cが複数形成されている。そして、このプリント基板7の表面には、センサSmnおよびセンサユニットAmnが実装されるとともに、伝送路6が形成されている。尚、センサユニットAmnは、ディスクリート半導体等の必要な電子部品を個々にプリント基板に実装することで構成してもよいし、必要な電子部品をIC化(集積化)したものであってもよい。またプリント基板7としては、上記のような多層基板に限らず、両面基板を用いてもよい。
センサSmnは、各分岐ブレーカBmnに対応する分岐路12bの電流値、つまりは分岐ブレーカBmnに流れる電流値を検出するための電流センサである。このようなセンサSmnは、いずれも同様の構成を有するものであるから、センサS11についてのみ詳細に説明する。
このセンサS11は、図5に示すように、上記のプリント基板7に形成されたコイル線路20からなるロゴスキコイルを有する電流センサであり、電流の微分形を検出出力として出力するものである。コイル線路20は、プリント基板7において挿通孔7aの周辺部のスルーホール7bを介してプリント基板7の表面に形成されたパターン21a(図5に実線で示す)及びプリント基板7の裏面に形成されたパターン21b(図5に点線で示す)を接続してなるコイル部21を有している。さらに、コイル部21の末端は、スルーホール7cを介して戻し線路22(図5に一点破線で示す)の一端側と接続されており、この戻し線路22は、他端側がコイル部21の末端側からコイル部21内を通ってコイル部21の始端側へ戻るようにプリント基板7の中層に形成されている。つまり、このセンサS11では、コイル部21の始端側と、戻し配線22の他端側とが、それぞれ入力端子として用いられる。
次にセンサユニットAmnは、センサSmnの検出出力に基づいて検出データを生成するものであって、センサSmnより取得した検出出力に基づいて電流値の実効値からなる検出データを生成し、動作開始用のトリガ信号を受信すると検出データを伝送用信号に変調して計測制御ユニットKaへ送信する。さらに、検出データの送信後には、次のセンサユニットAmnへトリガ信号を出力する。
計測制御ユニットKaは、センサユニットAmnが出力する伝送用信号を復調して検出データを取り出し、受信した検出データを順次演算部2bへ出力する機能と、センサユニットから検出データを収集するためのトリガ信号を始端のセンサユニットA11へ出力する機能と、検出データに応じた表示用データを生成して表示ユニットKbへ出力する機能とを備える。
表示ユニットKbは、例えば各分岐ブレーカBmnに対応した複数のLEDを具備し、計測制御ユニットKaから出力される表示用データに基づいて、分岐ブレーカBmnの番号と、その分岐ブレーカBmnに対応する電流値との表示をLEDの消灯、点滅、点灯、あるいは色の変化等で行うようにされており、LEDを統合管理盤1外に露出させた状態で統合管理盤1内に設けている。
伝送路6は、図4に示すように、計測制御ユニットKaにセンサユニットAmnを、トリガ用伝送線60とデータ用伝送線61とグラウンド線62との3線を用いて接続するものである。ここで、トリガ用伝送線60は、計測制御ユニットKaが出力するトリガ信号を始端のセンサユニットA11に1対1で接続する接続線60aと、センサユニットから順次送信されるトリガ信号を末端側(次段)のセンサユニットに1対1で接続する送り用接続線60b〜60pとからなり、計測制御ユニットKaに、センサユニットAmnを鎖状に接続するものである。またデータ用伝送線61は、計測制御ユニットKaに各センサユニットAmnが出力する検出データを接続するものであり、グラウンド線62は、計測制御ユニットKa及び各センサユニットAmn等においてトリガ用伝送線60及びデータ用伝送線61の電圧基準として用いられるものである。尚、グラウンド線62については図面の簡略化のためにセンサユニットAmnとの接続部分の図示は省略している。
このように、センサSmnとしてプリント基板7に形成したコイル線路20を用いれば、主幹ブレーカBsや、分岐ブレーカBmn、主幹電路11、分岐電路12a,12b等によって利用できるスペースが狭くなっている統合管理盤1の筐体内でも、センサSmnを効率的に配置できる。また、センサSmnが統合管理盤1の施工時に邪魔にならず、統合管理盤1の施工性を損なうこともない。さらに、このようなセンサSmnは、空芯のものであるから、鉄芯(磁気コア)がないため小型化および軽量化を図ることができ、しかも鉄芯による飽和がないという利点があり、これによりダイナミックレンジが広く、大電流を検出できる電流センサを得ることが可能になる。
また、図6はセンサSmnの別の構造を示しており、プリント基板7に形成されたトロイダルコイル31を備える。トロイダルコイル31は、巻き進み方向の巻き進みコイル32(以下、進みコイルと言う)と、巻き戻し方向の巻き戻しコイル33(以下、戻しコイルと言う)とを有し、それらが同じプリント基板7上に二重形成され、直列に連続接続されている。進みコイル32および戻しコイル33は、それぞれ、プリント基板7の表裏両面においてプリント基板7を表裏に貫通する分岐路12b用の挿通孔7aから放射状に形成された放射状ライン34と、この複数の放射状ライン34間を接続する外周上に等間隔で表裏面に設けられた接続部35と、表裏の放射状ライン34と接続部35とを電気的に連続接続するスルーホール36とにより形成される。これらの放射状ライン34および接続部35は、図6において、プリント基板7の表面側に形成されたものを太い実線で、裏面側に形成されたものを白抜きの実線(二重線)でそれぞれ示している。
接続部35は、表裏両面において、隣接する放射状ラインを避けるように引き回し形成される。また接続部35は、進みコイル32、戻しコイル33において、接続部35の表面側コイルと裏面側コイルをスルーホール36aによる繋ぎ部で接続するとともに、この繋ぎ部は、繋ぎ部を挟んで両コイルの表面側と裏面側とが略等分の長さになるように配設されている。
スルーホール36は、挿通孔7aの中心7dを略中心とする挿通孔7aに遠い側および近い側の円周上にスルーホール36a,36bを等間隔に同数配設されるとともに、戻しコイル33における表裏の放射状ライン34及び接続部35(35b)の各端部である境界部分には、表裏の放射状ライン34および接続部35(35b)間を接続するスルーホール36c,36dが設けられている。このスルーホール36c,36dは、スルーホール36a,36bを結ぶ直線に対して対称に配設されている。また、最外周上に存在するスルーホール36a(半径r1の円周上とする)と接続部35を接続する円周上のスルーホール36c,36d(半径r2の円周上とする)は、外部磁界に対して影響を抑えるため、半径r1,r2の差はできるだけ小さいことが望ましく、この半径r1とr2の差は、プリント基板の製造上の制約(ライン幅、スルーランド径)から、具体的には1mm以下としている。
放射状ライン34は、挿通孔7aの中心7dを略中心として放射状に一定ピッチでプリント基板7上に配列されている。放射状ライン34および接続部35を構成する導体部は、プリント基板7に銅箔で形成され、この銅箔は、例えばガラス入りエポキシ樹脂からなる両面プリント基板をエッチング加工することにより形成することができる。
接続部35は、放射状ライン34の外周側の端部(ここでは放射状ライン34および接続部35の境界部分となり、例えば戻しコイル33ではスルーホール36cまたは36dを指し、進みコイル32においては戻しコイル33のスルーホール36cまたは36dに対応する進みコイル32の放射状ライン34上のラインとなる)から円周方向に延長形成され、複数の放射状ライン34間を電気的に接続する。そして、スルーホール36(36a〜36d)を介して、プリント基板7の表裏両面に形成された複数の放射状ライン34の端部および接続部35と、反対側の面にある放射状ライン34の端部および接続部35とが電気的に直列に接続されることにより、プリント基板7を導体部で巻回するコイルが形成される。
進みコイル32は、表側および裏側における放射状ライン34および進みコイル32の接続部35aを、接続部35aの中間位置に設けられたスルーホール36aを繋ぎ部として、スルーホール36aで電気的に接続することにより一巻きのコイルを形成する。同様に、戻しコイル33は、表側および裏側における放射状ライン34および戻しコイル33の接続部35bを互いにスルーホール36(36a,36c,36d)で電気的に接続することにより一巻きのコイルを形成する。そして、この進みコイル32および戻しコイル33の一巻きのコイルのピッチは、等しく形成されている。また接続部35は、隣接する放射状ライン34を避けるように引き回して形成され、両コイル32,33の接続部35と放射状ライン34によるコイルパターンは、プリント基板7の表裏で同一形状として形成されている。以上の構成により、トロイダルコイル31のコイルを形成する導体部(導体膜)は、挿通孔7aの中心7dの中心軸に関してほぼ対称に、かつ均一に形成されている。また、このセンサSmnを用いた電流測定では、測定対象の電流が流れる被測定導体が挿通孔7aに通され、この電流による磁界の磁束が両コイル32,33の断面領域を通ることにより発生する誘導電流を検出することになる。
図7は、統合管理盤1内における主幹ブレーカBs、分岐ブレーカBmn、分岐電流検出部CTmn等の配置を示す一部分解斜視図であり、主幹ブレーカBsの横に電流センサブロックSBが配置され、電流センサブロックSBは、上記センサSmn、センサユニットAmn、伝送路6を形成したプリント基板7を、長尺状のブロック本体SB1の短手方向の両側に対向して取り付けて構成される。そして、複数の分岐ブレーカBmnが、電流センサブロックSBの両側に長手方向に沿って並設されており、各分岐ブレーカBmnは、その分岐路用端子部が各センサSmnに対向するように配置されて、分岐ブレーカBmnとセンサSmnとの間の配線作業が容易に行えるようにしている。また、電流センサブロックSBの上方には、スペーサ40を介して設けた矩形枠上のブラケット41に表示ユニットKbを取り付けており、表示ユニットKbの各LEDが統合管理盤1外に露出して、各分岐電流の概略値を表示している。
次に図1における統合装置TMは、LANケーブルを介して、盤内の制御部2cや電気機器コントローラC1、盤外のパソコンPC、表示制御装置CVが接続されるとともに、インターネットを通じてセンタ装置SVや、携帯電話機などの携帯端末PT、または他の端末装置に接続しており、パケット処理機能、経路切換機能、ネットワークセキュリティ機能、UPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)のコントロールポイントの機能等を有して、ネットワークにおけるデータ授受をコントロールしている。
また上述の端末装置TUは、図8のブロック図に示すように統合装置TMとの間でデータの授受を行う送受信部71と、タッチスイッチ付きの液晶ディスプレイのようなタッチパネルからなる画像表示部72と、送受信部71および画像表示部72などの全体の制御を行う制御部73とを備えている。
また、図1における電気機器コントローラC1は、統合装置TMとのインタフェース機能と、日本電機工業会(JEMA)の統一規格に適合した電気機器Xmnとのインタフェース機能をそれぞれ有している。この電気機器コントローラC1は、統合装置TMを介して端末装置TUから制御要求のメッセージを受け取ったときに、情報伝送路Ljを介して各電気機器Xmnを個別に制御して運転(照明器具の場合は点灯)と停止(照明器具の場合は消灯)を切り換える機能(制御機能)や、統合装置TMを介して端末装置TUから監視要求のメッセージを受け取ったときに情報伝送路Ljを介して各電気機器Xmnの動作状態(運転[点灯]又は停止[消灯])を個別に取得するとともに、制御要求や監視要求に対する応答(各電気機器Xmnの動作状態)のメッセージを要求メッセージの送信元である端末装置TUに向けて統合装置TMを介して送信させる機能(監視機能)を有する。また電気機器コントローラC1は、自己の配下にある電気機器Xmnの機器名称情報、部屋Rnの名称情報等を予め格納しており、電気機器Xmnの名称並びに動作状態を文字や記号で表示するためのウェブコンテンツ(ウェブページ)を作成し、端末装置TUからの要求に応じて当該ウェブコンテンツを端末装置TUに提供(配信)する機能(ウェブサーバ機能)も有している。
ところで、図9は、端末装置TUを立ち上げた際、或いは、コントロールパネルのトップ画面に切り替えた状態で表示画面72aに表示される画面の一例を示し、画面の上側には画面の名前(コントロールパネル)を示すタイトルバーTBが表示され、その下側には「在宅」「おでかけ」「おやすみ」の各シーンに合わせて各電気機器Xmnの運転/停止状態を予め設定された状態に切り替えるためのシーン選択ボタンB1,B2,B3が表示されている。またシーン選択ボタンB1,B2,B3の下側には、センタ装置SVから配信された情報(例えば周辺地域の天気予報など)を絵や文字で表示する表示部W1が配置され、さらにその下側には前ページ又は次ページに移行させるための前ページボタンB4、次ページボタンB5と、メニュー画面に遷移させるためのメニューボタンB6とが表示されている。
そして、図9の初期画面において使用者がメニューボタンB6にタッチ操作すると、端末装置TUの制御部73は、送受信部71を制御してメニュー画面の表示要求を統合装置TMに送信させる。統合装置TMでは、端末装置TUから送信されたメニュー画面の表示要求を受信すると、メニュー画面を表示させるためのウェブページを生成するとともに、生成したウェブページを表示要求の送信元の端末装置TUに返送しており、端末装置TUにおいて送受信部71が受信したウェブページが画像表示部72の表示画面72aに表示される。図10(a)(b)は端末装置TUの画像表示部72の表示画面72aに表示されるメニュー画面の一例を示している。メニュー画面の上側には画面の名称(例えば「メニュー(1/2)」「メニュー(2/2)」)を表示するタイトルバーTB1,TB2が、画面中央には所望のメニューを選択するためのメニュー選択ボタン(図10(a)の画面では選択ボタンBT1〜BT4、図10(b)の画面では選択ボタンBT5、BT6)が、画面の下側には前ページや次ページに遷移する前ページボタンBT7および次ページボタンBT8がそれぞれ表示されている。なお各々のメニュー選択ボタンBT1〜BT6には対応するメニューの内容を示す文字(「リモコン」「ワイヤレスリモコン」「エコモニタ」など)が表示されており、図10(a)の画面で次ページボタンBT8をタッチ操作すると、統合装置TMとの間で上述と同様の処理が行われて画像表示部72の表示画面が同図(b)のメニュー画面に切り替えられ、さらに同図(b)の画面で前ページボタンBT7をタッチ操作すると、画像表示部72の表示画面が同図(a)のメニュー画面に切り替えられるようになっている。
本実施形態の電力監視システムでは、宅内のパソコンPCや表示制御装置CV、またはインターネットに接続された携帯端末PT等の端末装置TUにおいて、画像表示部72に表示された図10(a)のメニュー画面でエコモニター画面を選択するための選択ボタンBT3に使用者がタッチ操作すると、制御部73がタッチ操作に応じて送受信部71から統合装置TMを介してエネルギマネージメントユニット2へ電力リアルモニタ要求のメッセージを送信させ、エネルギマネージメントユニット2の制御部2cが統合装置TMを介して電力リアルモニタ要求を受信すると、制御部2cが演算部2bから入力された主幹電力量および分岐ブレーカBmn毎の分岐電力量をもとに、主幹電力量および分岐ブレーカBmn毎の分岐電力量の現在値を表示するための電力リアルモニタ用画像データを生成し、生成した電力リアルモニタ用画像データを統合装置TMを介して、電力リアルモニタ要求を送信してきた端末装置TUに向けて送信する。
電力リアルモニタ用画像データを受信した端末装置TUでは、制御部73が、画像表示部72の表示を制御して、電力リアルモニタ用画像データを画像表示部72の表示画面に表示させるので、主幹電力量および分岐ブレーカBmn毎の分岐電力量の現在値をモニタできる。図11(a)は端末装置TUの画像表示部72の表示画面72aに表示される電力リアルモニタ用画像の一例である。図11(a)の電力リアルモニタ用画面(エネマネトップ画面)では、画面の上側には画面の名称(例えば「エコモニター(1/2)」)を示すタイトルバーTB3が、画面中央には当月分の電気料金(昨日と今日のデータ)を示す表示部SY1や、昨日最も電気使用量が大きかった電気機器を示すピクトサインP1が表示され、画面の下側には次ページおよびメニュー画面に遷移するための次ページボタンBT9およびメニューボタンBT10がそれぞれ表示されている。
ところで、エネルギマネージメントユニット2の制御部2cでは、総電力量算出手段2dが、演算部2bから入力された使用電力量と、記憶手段2fに記憶された時間帯別の契約電力情報と、時計部の計時した現在時刻とをもとに、料金単価の異なる時間帯毎に総電力使用量を求め、各時間帯毎の総電力使用量を記憶手段2fに逐次記憶させている。そして、記憶手段2fに各時間帯の総電力使用量が所定日数分蓄積されると、所定のタイミング(例えば毎週決められた曜日の決められた時間)で画像データ生成手段2eが記憶手段2fから所定日数分の各時間帯毎の総電力使用量を読み込み、時間帯毎に総電力使用量を加算した値の大小を比較する。そして、画像データ生成手段2eでは、料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きいと判断すると、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成し、当該画像データを統合装置TMを介して端末装置TUに向けて送信する。
端末装置TUでは、コントロール画面のトップ画面に切り替えた状態では図9の画面が、メニュー画面に切り替えた状態では図10の画面が、電力リアルモニタ用画面に切り替えた状態では図11(a)の画面が表示されるようになっており、これらの画面を表示している状態で、上述のメッセージを表示する画像データがエネルギマネージメントユニット2から統合装置TMを介して送信されると、上記メッセージを表示する子画面を重ねて表示(ポップアップ表示)するようになっており、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を使用者に対して促すことができる。
また、エネルギマネージメントユニット2では、統合装置TMとインターネットとを介してセンタ装置SVとの間でデータ通信を行い、センタ装置SVから時間帯に応じて料金単価が異なる時間帯別の契約電力情報(例えばオール電化住宅の電気料金プラン)の情報を取得して、記憶手段2fに記憶させている。なお時間帯別の契約電力情報は、使用者自身が図示しない設定手段を用いて直接設定しても良いし、センタ装置SVから統合装置TMを介してエネルギマネージメントユニット2に情報を配信することで、エネルギマネージメントユニット2に時間帯別の契約電力情報を自動的に登録するようにしても良い。そして、制御部2cの画像データ生成手段2eでは、所定のタイミングで記憶手段2fから各時間帯毎の総電力使用量を所定日数分読み込み、時間帯毎(例えば昼間の時間帯や夜間の時間帯など)に総電力使用量を加算した値を求めて、各時間帯毎の集計値の大小を比較しており、料金単価が相対的に高い時間帯(昼間の時間帯)での総電力使用量が料金単価が相対的に安い時間帯(夜間の時間帯)での総電力使用量に比べて大きいと判断すると、料金単価の安い時間帯(夜間の時間帯)での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成し、生成した画像データを統合装置TMを介して端末装置TUに向けて送信する。この時、端末装置TUの画像表示部72には、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データが表示されるので、この画像データを見た使用者に対して、昼間に使用している電気機器の内、料金単価の安い時間帯で使用できるものがないかどうか、注意を喚起して、料金単価の安い時間帯での使用を促すことができる。
また制御部2cには、演算部2bから各分岐ブレーカBmn毎の電気使用量が入力されるので、制御部2cの総電力量算出手段2dでは、個々の分岐ブレーカBmnについて上記の各時間帯毎の総電力使用量を求めることもできる。ここで、記憶手段2fには、各分岐ブレーカBmnに接続されている電気機器Xmnの情報が予め登録されているので、制御部2cの総電力量算出手段2dでは、例えば電気炊飯器や食器洗い乾燥機や全自動洗濯機などのタイマ運転が可能な電気機器について時間帯毎の総電力使用量を求めることができる。したがって、制御部2cの画像データ生成手段2eでは、総電力量算出手段2dの求めた時間帯毎の総電力使用量をもとに、電気炊飯器や食器洗い乾燥機や全自動洗濯機などのタイマ運転が可能な電気機器が、料金単価の高い昼間の時間帯で頻繁に使用されていると判断した場合、料金単価の安い時間帯での使用を推奨するメッセージを画像データ生成手段2eにより生成させ、統合装置TMを介して端末装置TUに向けて送信することによって、タイマ運転が可能な電気機器料金単価の安い時間帯(例えば深夜の時間帯)に使用することを使用者に推奨することもできる。
図11(b)は、端末装置TUの画像表示部72に、総電力使用量の相対的に少ない時間帯を報知するメッセージを表示する画面の一例であり、画像表示部72の表示画面72aに上記メッセージを表示する子画面G1を重ねて表示(ポップアップ表示)している。子画面G1には、料金単価の安い時間帯での使用を推奨するメッセージ(例えば「午後11時を過ぎてから洗濯機を回すとお得です」など)M1と、確認操作を行うための確認ボタンBT11とが表示されている。尚、メッセージM1の内容は上記のものに限定される趣旨のものではなく、その内容は使用する電気機器や契約電力情報に合わせて適宜設定すれば良いし、またメッセージM1を表示する子画面G1をポップアップ表示する代わりに、全画面に表示しても良い。
ここで、使用者がメッセージM1の内容を確認した後に操作手段としての確認ボタンBT11にタッチ操作すると、端末装置TUの制御部73では、確認ボタンBT11の操作に応じて生成された確認信号を、送信手段たる送受信部71から統合装置TMを介してエネルギマネージメントユニット2に送信させる。この時、エネルギマネージメントユニット2の制御部2cでは、端末装置TUから送信された確認信号を受けて、電気使用量の表示を行う電力リアルモニタ用画像データを生成し、生成した電力リアルモニタ用画像データを統合装置TMを介して確認信号の送信元の端末装置TUに送信しているので、端末装置TUの表示が電力リアルモニタ用画面に切り替えられるようになっている。この場合、使用者が端末装置TUの表示画面に表示された確認ボタンBT11を操作するまでは、上述の子画面G1がポップアップ表示されているので、子画面G1の表示を使用者が見損なうことはなく、また端末装置TUの確認ボタンBT11をタッチ操作することで、電気使用量の表示を行う電力リアルモニタ用画面に切り替えることができる。
ところで本システムでは、エネルギマネージメントユニット2の記憶手段2fに所定日数分の時間帯毎の総電力使用量のデータが蓄積された後、予め設定されたタイミングで、制御部2cの画像データ生成手段2eが、記憶手段2fから時間帯毎の総電力使用量のデータを読み出し、料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる子画面G1の画像データを生成して端末装置TUに送信する。その後、エネルギマネージメントユニット2の制御部2cでは、端末装置TUでの操作に応じて端末装置TUから送信された確認信号を受信すると、上述と同様の処理を経て端末装置TUの表示画面を電気使用量の表示を行う電力リアルモニタ用画面に切り替えるのであるが、上記子画面G1の画像データを端末装置TUに送信してから一定時間が経過すると、電力リアルモニタ用画像データを生成して、当該画像データを、統合装置TMを介して子画面G1の画像データを送信した端末装置TUに送信するようにしても良い。この場合は、使用者が意図的に何らかの操作を行わなくても、端末装置TUの画像表示部72に料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを一定時間表示させた後に、電気使用量を表示するモニタ画面に戻すことができ、各種の電気使用量を継続してモニタすることができる。
また、エネルギマネージメントユニット2の制御部2cでは、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促すメッセージを表示させる画像データを端末装置TUに送信していない場合に、記憶手段2fに予め登録されている複数種類のメッセージ(例えば省エネに関する情報や季節のメッセージや各種のイベント情報など)の中から任意のメッセージを選択して読み出し、読み出したメッセージを表示するためのメッセージ表示用画像データを生成して、当該メッセージ表示用画像データを統合装置TMを介して端末装置TUに送信するようにしても良い。図11(c)はメッセージ表示用画像データの一例であり、メッセージM2および画面のタイトルTL1を含む子画面G2を画像表示部72にポップアップ表示させており、上記のメッセージM2を使用者に提示することで、省エネに役立つ情報や季節のメッセージ(暦の意味など)や種々のイベント情報などの情報を使用者に対して発信することができる。ここで、子画面G2の画像データをエネルギマネージメントユニット2の制御部2cから送信する場合について説明したが、子画面G2の内容(例えば他の住戸との間で電気使用量を比較したランキングを表示する場合など)によってはセンタ装置SVから統合装置TMを介して端末装置TUに子画面G2の画像データを送信するようにしても良い。
尚、子画面G2が表示された状態で、使用者が確認ボタンBT13をタッチ操作すると、確認ボタンBT13の操作に応じて生成された確認信号が端末装置TUから統合装置TMを介してエネルギマネージメントユニット2へ送信され、制御部2cでは端末装置TUから送信された確認信号を受けて、電力リアルモニタ用画像データを生成し、この電力リアルモニタ用画像データを統合装置TMを介して端末装置TUに送信しているので、子画面G2の表示を終了して元の画面(例えば電力リアルモニタ用画面)に戻すことができる。
また、上記の実施形態では端末装置TUがタッチパネルを有し、画面上に表示されたスイッチをタッチ操作することで、所望の操作を行っているが、操作手段をタッチスイッチに限定する趣旨のものではなく、端末装置TUの本体に設けた操作部を用いて所望の操作を行うようにしても良く、端末装置TUがテレビからなる場合はテレビリモコンを用いて所望の操作を行うようにしても良い。
本実施形態の電力監視システムの各構成を示すブロック図である。 同上の構成を示すシステム図である。 同上の宅内における電気機器の配線図である。 同上の統合管理盤内における一部回路を示す構成図である。 同上のセンサを示す平面図である。 同上の別のセンサを示す平面図である。 同上の統合管理盤内を示す一部分解斜視図である。 同上の端末装置のブロック図である。 同上の端末装置の表示画面の例図である。 (a)(b)は同上の端末装置の表示画面の例図である。 (a)〜(c)は同上の端末装置の表示画面の例図である。
符号の説明
2 エネルギマネージメントユニット
2b 演算部(使用電力量計測部)
2c 制御部
2d 総電力量算出手段
2e 画像データ生成手段
2f 記憶手段
72 画像表示部(画像表示手段)
TU 端末装置
CTmn 分岐電流検出部(使用電力量計測部)
CV 表示制御装置
PC パソコン
PT 携帯端末
Bs 主幹ブレーカ
Bmn 分岐ブレーカ
Lpmn 電路(分岐電路)
Xmn 電気機器

Claims (4)

  1. 主幹ブレーカと、主幹ブレーカの二次側から分岐して電気機器に電力を供給する分岐電路に各々設けられた複数の分岐ブレーカと、各分岐ブレーカを介して供給される電気使用量を分岐ブレーカ毎に計測する使用電力量計測部と、使用電力量計測部の計測結果に基づいて分岐ブレーカ毎の電気使用量を含む各種の電気使用量の情報を生成する制御部と、制御部との間で情報を授受し、操作入力に応じて各種の電気使用量の情報を画像表示手段に表示する端末装置とを備え、
    制御部は、時間帯に応じて料金単価が異なる時間帯別の契約電力情報を記憶する記憶手段と、使用電力量計測部の計測結果に基づいて各時間帯毎の総電力使用量を求める総電力量算出手段と、総電力量算出手段の求めた料金単価の高い時間帯での総電力使用量が料金単価の安い時間帯での総電力使用量に比べて大きい場合は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を推奨するメッセージを表示させる画像データを生成して端末装置に送信する画像データ生成手段とを具備し、
    端末装置は、制御部から受信した前記画像データを画像表示手段に表示させることを特徴とする電力監視システム。
  2. 前記制御部は、前記画像データ生成手段から前記メッセージを表示させる画像データを端末装置に送信させるとともに、前記画像データを送信させてから一定時間が経過すると、電気使用量の表示を行うためのモニタ画面を表すモニタ画面データを生成して、当該モニタ画面データを前記画像データを送信した端末装置に送信することを特徴とする請求項1記載の電力監視システム。
  3. 前記端末装置に、操作に応じて確認信号を発生する操作手段と、操作手段により確認信号が発生させられると当該確認信号を制御部に送信する送信手段とを設け、前記制御部は、前記画像データ生成手段から前記メッセージを表示させる画像データを端末装置に送信させた後で、前記端末装置から前記確認信号を受信すると、電気使用量の表示を行うためのモニタ画面を表すモニタ画面データを生成して、当該モニタ画面データを前記確認信号を送信した端末装置に送信することを特徴とする請求項1記載の電力監視システム。
  4. 前記記憶手段は、省エネに関わる情報を含む複数種類のメッセージが予め登録されており、前記制御部は、料金単価の安い時間帯での電気機器の使用を促すメッセージを表示させる上記画像データを送信していない場合に、前記記憶手段に登録されたメッセージを表示するためのメッセージ表示用画像データを生成して、当該メッセージ表示用画像データを端末装置に送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電力監視システム。
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