JP2008202572A - 可変容量型圧縮機における容量制御弁 - Google Patents

可変容量型圧縮機における容量制御弁 Download PDF

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聡 梅村
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Abstract

【課題】可変容量型圧縮機の起動直後において吐出容量が大きくなるまでに掛かる時間を短縮できる容量制御弁の組み付け性を向上する。
【解決手段】電磁ソレノイド34によって駆動されるバルブ組み立て44には第1弁体52、第2弁体59及び第3弁体53が設けられている。バルブ組み立て44(駆動力伝達体51)は、第1弁体52が閉位置にあるときには第3弁体53が開位置にある状態と、第3弁体53が閉位置にあるときには第1弁体52が開位置にある状態と、第1弁体52と第3弁体53とがいずれも開位置にある状態とに、電磁ソレノイド34によって切り換え配置される。バルブ組み立て44に設けられた第2弁体59には感圧機構45を構成する受圧体56が接離可能である。第2弁体59の外径Dは、弁孔412の孔径Eよりも小さくしてある。
【選択図】図2

Description

本発明は、吐出圧領域の冷媒を制御圧室に供給すると共に、前記制御圧室の冷媒を吸入圧領域に排出して前記制御圧室内の調圧を行い、前記制御圧室内の調圧によって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁に関する。
傾角可変の斜板を収容する制御圧室を備えた可変容量型圧縮機においては、制御圧室の圧力が高くなると斜板の傾角が小さくなり、制御圧室の圧力が低くなると斜板の傾角が大きくなる。斜板の傾角が小さくなると、ピストンのストロークが小さくなって吐出容量が小さくなり、斜板の傾角が大きくなると、ピストンのストロークが大きくなって吐出容量が大きくなる。特許文献1には、吐出圧領域から制御圧室へ供給される冷媒の流量を制御すると共に、制御圧室から吸入圧領域へ排出される冷媒の流量を制御する容量制御弁が開示されている。
可変容量型圧縮機を長時間にわたって停止しておくと、冷媒が液状化して制御圧室に溜まる。制御圧室に液状の冷媒が溜まった状態で可変容量型圧縮機を起動したとすると、容量制御弁の外部に設けた排出通路の通路断面積を固定した状態で小さくしてある場合には、制御圧室内の液冷媒が吸入圧領域へ速やかに排出されず、制御圧室内の液冷媒の気化によって制御圧室の圧力が過大になってしまう。そのため、可変容量型圧縮機の起動後において吐出容量が大きくなるまでに時間が掛かり過ぎることになる。
特許文献1に開示される容量制御弁は、ベローズと、電磁ソレノイドと、電磁ソレノイドによって駆動される弁体とを備えている。弁体には開弁連結部が結合されており、開弁連結部に接離可能な係合部がベローズに結合されている。弁体内には吸入室(吸入圧領域)に通じる開放通路が形成されており、開放通路内の圧力(吸入圧)は、ベローズに結合された係合部に作用するようになっている。又、ベローズの外部に形成された容量室は、制御圧室に連通しており、且つ弁体に設けられた弁部によって開閉される弁孔を介して吐出室(吐出圧領域)に連通可能である。
制御圧室に液状の冷媒が溜まった状態で可変容量型圧縮機を起動したような場合には、液状の冷媒が容量室に流入してベローズを縮小させ、ベローズに結合された係合部が開弁連結部から離れる。そのため、制御圧室内の液冷媒が吸入圧領域へ速やかに排出され、可変容量型圧縮機の起動後において吐出容量が速やかに大きくなる。
特開2006−342718号公報
しかし、弁体は、弁室側から容量室側へと前記弁孔を通されており、弁室側にある前記弁部の外径は、弁孔の孔径よりも大きく、容量室側にある開弁連結部の外径も、弁孔の孔径よりも大きい。そのため、弁体に開弁連結部を結合するには、容量室内にある開弁連結部に対して弁室側から弁体を弁孔に通して圧入する必要があり、容量制御弁の組み付け性が悪い。
本発明は、可変容量型圧縮機の起動直後において吐出容量が大きくなるまでに掛かる時間を短縮できる容量制御弁の組み付け性を向上することを目的とする。
本発明は、電磁ソレノイドと、バルブハウジングに収容されて前記電磁ソレノイドによって駆動される駆動力伝達体と、制御圧室に連通する感圧室と、前記感圧室内に配設される感圧体を有する感圧手段と、前記感圧室に連通可能に前記駆動力伝達体に設けられた内部通路と、吸入圧領域と前記内部通路との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第1弁体と、前記感圧体に接離可能であって、前記内部通路と前記感圧室との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第2弁体と、前記感圧室と吐出圧領域との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第3弁体とを備えた容量制御弁であって、前記制御圧室内の調圧を行なって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁を対象とし、請求項1の発明は、前記第1弁体、前記第3弁体及び前記第2弁体が、この順に、前記電磁ソレノイド側から前記感圧手段側へ順次並べて前記バルブハウジング内に配設されており、前記第2弁体の外径が、前記第3弁体に対する弁孔の孔径以下であることを特徴とする。
第2弁体の外径が第3弁体に対する弁孔の孔径以下であるため、第2弁体を弁孔に通して感圧室側へ配設することができ、容量制御弁の組み付け性が向上する。
好適な例では、前記第2弁体の外径は、前記第3弁体に対する弁孔の孔径よりも小さい。
第2弁体の外径を第3弁体に対する弁孔の孔径よりも小さくした構成は、第2弁体を弁孔に通す上で容易である。
好適な例では、前記第2弁体は、前記駆動力伝達体に一体形成されている。
駆動力伝達体に第2弁体を結合する手間が省ける。
本発明は、可変容量型圧縮機の起動直後において吐出容量が大きくなるまでに掛かる時間を短縮できる容量制御弁の組み付け性を向上できるという優れた効果を奏する。
以下、クラッチレスの可変容量型圧縮機に本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が連結されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して連結されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、クラッチレスの可変容量型圧縮機10の全体ハウジングを構成する。
制御圧室121を形成するフロントハウジング12とシリンダブロック11とには回転軸18がラジアルベアリング19,20を介して回転可能に支持されている。制御圧室121から外部へ突出する回転軸18は、外部駆動源である車両エンジンEから駆動力を得る。
回転軸18には回転支持体21が止着されていると共に、斜板22が回転軸18の軸方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。回転支持体21に形成されたガイド孔211には斜板22に設けられたガイドピン23がスライド可能に嵌入されている。斜板22は、ガイド孔211とガイドピン23との連係により回転軸18の軸方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。斜板22の傾動は、ガイド孔211とガイドピン23とのスライドガイド関係、及び回転軸18のスライド支持作用により案内される。
斜板22の径中心部が回転支持体21側へ移動すると、斜板22の傾角が増大する。斜板22の最大傾角は、回転支持体21と斜板22との当接によって規制される。図1に実線で示す斜板22は、最大傾角状態にあり、鎖線で示す斜板22は、最小傾角状態にある。斜板22の最小傾角は、0°よりも僅かに大きくしてある。
シリンダブロック11に貫設された複数のシリンダボア111内にはピストン24が収容されている。斜板22の回転運動は、シュー25を介してピストン24の前後往復運動に変換され、ピストン24がシリンダボア111内を往復動する。
リヤハウジング13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成されている。制御圧室121は、放出通路63を介して吸入室131に連通している。バルブプレート14、弁形成プレート16及びリテーナ形成プレート17には吸入ポート141が形成されている。バルブプレート14及び弁形成プレート15には吐出ポート142が形成されている。弁形成プレート15には吸入弁151が形成されており、弁形成プレート16には吐出弁161が形成されている。吸入圧領域である吸入室131内の冷媒は、ピストン24の復動動作(図1において右側から左側への移動)により吸入ポート141から吸入弁151を押し退けてシリンダボア111内へ流入する。シリンダボア111内へ流入したガス状の冷媒は、ピストン24の往動動作(図1において左側から右側への移動)により吐出ポート142から吐出弁161を押し退けて吐出圧領域である吐出室132へ吐出される。吐出弁161は、リテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。
吸入室131へ冷媒を導入する吸入通路26と、吐出室132から冷媒を排出する吐出通路27とは、外部冷媒回路28で接続されている。外部冷媒回路28上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器29、膨張弁30、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器31が介在されている。膨張弁30は、熱交換器31の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する。
吐出通路27上には逆止弁32が介在されている。逆止弁32が開状態にあるときには、吐出室132内の冷媒が外部冷媒回路28へ流出可能であり、逆止弁32が閉状態にあるときには、吐出室132内の冷媒が外部冷媒回路28へ流出することはない。
リヤハウジング13には電磁式の容量制御弁33が組み付けられている。
図2に示すように、容量制御弁33の電磁ソレノイド34を構成する固定鉄心35は、コイル36への電流供給による励磁に基づいて可動鉄心37を引き付ける。固定鉄心35と可動鉄心37との間には付勢ばね38が介在されている。可動鉄心37は、付勢ばね38のばね力によって固定鉄心35から遠ざかる方向へ付勢されている。電磁ソレノイド34は、制御コンピュータC(図1に図示)の電流供給制御(本実施形態ではデューティ比制御)を受ける。可動鉄心37には駆動ロッド39が止着されている。
容量制御弁33を構成する筒形状のバルブハウジング40内には隔壁41が一体形成されている。隔壁41は、バルブハウジング40内を弁収容室42と感圧室43とに区画している。駆動ロッド39の先端部は、弁収容室42内に突出しており、バルブハウジング40には蓋54が感圧室43を閉鎖するように嵌入して固定されている。弁収容室42にはバルブ組み立て44が駆動ロッド39に連結して固定された状態で配設されており、感圧室43には感圧機構45が配設されている。弁収容室42は、通路47を介して吸入室131に連通しており、感圧室43は、通路48を介して制御圧室121に連通している。
隔壁41には嵌入孔411が弁収容室42側から凹設されており、隔壁41には弁孔412が感圧室43側から嵌入孔411の底に達するように形成されている。嵌入孔411の横断面の形状は、円形であり、弁孔412の横断面の形状は、円形である。弁孔412の孔径Hは、嵌入孔411の孔径Gよりも小さい。
弁孔412は、感圧室43に連通しており、嵌入孔411は、通路46を介して吐出室132に連通可能である。バルブ組み立て44は、嵌入孔411に嵌入された主弁形成体49と、嵌入孔411内で主弁形成体49に嵌合して固定された円筒形状の副弁形成体50とから構成されている。駆動ロッド39及びバルブ組み立て44は、電磁ソレノイド34の電磁力によって駆動される駆動力伝達体51を構成する。駆動力伝達体51が駆動される方向(駆動力伝達体51の駆動方向)は、弁収容室42側から感圧室43側へ向かう方向である。
主弁形成体49内には軸内通路491が駆動ロッド39の移動方向に貫設されており、軸内通路491には駆動ロッド39の先端部が嵌合して固定されている。副弁形成体50内には軸内通路501が軸内通路491に連通するように駆動ロッド39の移動方向に貫設されている。軸内通路501は、感圧室43に連通可能である。駆動ロッド39の先端部には接続通路391が軸内通路491に連通するように形成されており、駆動ロッド39の先端部の周面には通口392が接続通路391に連通するように形成されている。軸内通路501,491、接続通路391及び通口392は、感圧室43に連通可能に駆動力伝達体51内に設けられた内部通路を構成する。
主弁形成体49の端部52は、固定鉄心35に形成された座面351に接離する弁体(以下、第1弁体52と記す)に形成されている。第1弁体52が座面351から離間した開位置にあるときには、軸内通路491と弁収容室42とが連通する。第1弁体52が座面351に接した閉位置にあるときには、軸内通路491と弁収容室42との連通が遮断される。つまり、第1弁体52は、吸入室131に通じる弁収容室42と前記内部通路との間における通路断面積を調整するように駆動力伝達体51に設けられている。
主弁形成体49の端部53は、嵌入孔411の底に形成された座面413に接離する弁体(以下、第3弁体53と記す)に形成されている。第3弁体53が座面413から離間した開位置にあるときには、吐出室132に通じる通路46と弁孔412とが連通する。第3弁体53が座面413に接した閉位置にあるときには、通路46と弁孔412との連通が遮断される。つまり、第3弁体53は、吐出室132に通じる通路46と弁孔412との間における通路断面積を調整するように駆動力伝達体51に設けられている。通路46、嵌入孔411、弁孔412、感圧室43及び通路48は、吐出室132内の冷媒を制御圧室121へ供給するための供給通路を構成する。
感圧機構45は、ベローズ55と、ベローズ55に結合された板形状の受圧体56と、受圧体56を主弁形成体49に近づける方向に付勢する付勢ばね57とを備えている。軸内通路501,491内の圧力(吸入圧)は、第2弁体59から遠ざかる方向へ受圧体56に作用している。ベローズ55内の室58は、真空室である。蓋54に設けられたストッパ541と受圧体56に設けられたストッパ561とは、接離可能である。ストッパ541とストッパ561とは、伸縮するベローズ55の最短長を規定する。
感圧機構45、感圧室43及び室58は、軸内通路501,491内の圧力(吸入圧)に応じて駆動力伝達体51の移動方向における位置を規制される受圧体56を備えた感圧手段を構成する。ベローズ55及び受圧体56は、感圧室43内の圧力によって駆動力伝達体51の駆動方向へ付勢される感圧体を構成する。
副弁形成体50は、主弁形成体49の軸内通路491に嵌入される小径部502と、小径部502よりも大径の大径部59とからなり、大径部59は、受圧体56に接離する弁体(以下、第2弁体59と記す)に形成されている。第2弁体59は、前記内部通路と感圧室43との間における通路断面積を調整するように駆動力伝達体51に設けられている。通路48、感圧室43、軸内通路501,491、接続通路391、通口392、弁収容室42及び通路47は、制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ排出するための排出通路を構成する。
小径部502の外径dよりも大きい第2弁体59の外径Dは、弁孔412の孔径Hよりも小さくしてある。ここにおける外径Dは、副弁形成体50の外径のうちの最大径のことであり、副弁形成体50を嵌入孔411側から感圧室43側へと弁孔412に通すことができる。
容量制御弁33の電磁ソレノイド34に対して電流供給制御(デューティ比制御)を行なう制御コンピュータCは、空調装置作動スイッチ60のONによって電磁ソレノイド34に電流を供給し、空調装置作動スイッチ60のOFFによって電流供給を停止する。制御コンピュータCには室温設定器61及び室温検出器62が信号接続されている。空調装置作動スイッチ60がON状態にある場合、制御コンピュータCは、室温設定器61によって設定された目標室温と、室温検出器62によって検出された検出室温との温度差に基づいて、電磁ソレノイド34に対する電流供給を制御する。
車両エンジンEが作動している状態において、可変容量型圧縮機が最小容量で運転された状態〔電磁ソレノイド34に対する電流供給停止(デューティ比零)である状態〕では、図4に示すように、第1弁体52が付勢ばね57のばね力によって座面351に接する閉位置に配置されると共に、第3弁体53が座面413から離間した開位置に配置される。第1弁体52が閉位置にあるときには第3弁体53が開位置にあるという第1配置状態に駆動力伝達体51が配置された状態では、吐出室132の冷媒が制御圧室121へ送られ、図1に鎖線で示すように斜板22の傾角が最小となる。斜板傾角が最小状態における吐出圧が低いために逆止弁32が閉じ、外部冷媒回路28における冷媒循環が停止する。この冷媒循環停止状態は、冷房運転停止状態である。
空調装置作動スイッチ60をONして可変容量型圧縮機10を起動したときには、デューティ比100%の制御が行われる。この制御状態は、可変容量型圧縮機10を起動時から所定時間(例えば数分)継続される。
この制御状態では、図2に示すように、第3弁体53が付勢ばね57のばね力に抗して座面413に接する閉位置に配置されると共に、第1弁体52が座面351から離間した開位置に配置される。従って、吐出室132内の冷媒が制御圧室121へ流入することはない。
可変容量型圧縮機10の運転停止状態が長く続いた場合、制御圧室121内には液冷媒が溜まることがあり、可変容量型圧縮機10の起動と共に制御圧室121内の液冷媒が感圧室43に流入して感圧室43内に液冷媒が充満すると、ベローズ55が感圧室43内の液圧により付勢ばね57のばね力に抗して縮小する。その結果、図3に示すように受圧体56が第2弁体59から離れ、制御圧室121内の液冷媒は、感圧室43、軸内通路501,491、接続通路391、通口392、弁収容室42及び通路47を経由して吸入室131へ迅速に排出される。又、吐出室132内の冷媒が制御圧室121へ流入することはないため、制御圧室121内の圧力(制御圧)が低減して斜板22の傾角が最小傾角から最大傾角へ移行する。つまり、起動後に斜板22の傾角が最小傾角から最大傾角へ移行するという復帰動作が液冷媒の存在によって妨げられることはなく、斜板22の傾角は、最小傾角から最大傾角へ迅速に移行する。
斜板22の傾角が最小傾角から増大すると吐出圧が増大し、吐出通路27における逆止弁32の上流側の圧力が上昇する。従って、斜板22の傾角が最小傾角よりも大きいときには逆止弁32が開き、吐出室132内の冷媒が外部冷媒回路28へ流出する。つまり、外部冷媒回路28における冷媒循環が行われ、冷房運転が行われる。
デューティ比100%の制御が所定時間経過すると、前記目標室温と前記検出室温との温度差に基づいたデューティ比制御(可変容量制御)が行われる。図5は、0<(デューティ比)<100%の状態にある一例を示す。この状態では、第1弁体52が座面351から離間した開位置に配置されると共に、第3弁体53が座面413から離間した開位置に配置される。第1弁体52及び第3弁体53がいずれも開位置にあるという第3配置状態に駆動力伝達体51が配置された状態では、吐出室132の冷媒が弁孔412、感圧室43及び通路48を経由して制御圧室121へ送られる。又、制御圧室121内の冷媒は、放出通路63を介して吸入室131へ流出しており、吸入室131の圧力(吸入圧)は、弁収容室42に波及している。
吸入圧をPs、制御圧室121内の圧力(制御圧)をPc、付勢ばね57のばね力をF1、電磁ソレノイド34の駆動力をF2、ベローズ55の有効径をA、第3弁体53の有効径をBと表すと、付勢ばね57のばね力F1は、次式(1)で示すように、吸入圧Ps、制御圧Pc、電磁ソレノイド34の駆動力F2と対抗する。
F1=(πA/4−πB/4)×Pc+(πB/4)×Ps+F2・・・(1)
式(1)は、次式(2)に書き換えできる。
Ps=(F1−F2)/(πB/4)−〔(A−B)/B〕×Pc・・・(2)
弁収容室42に波及している吸入室131の圧力(吸入圧)は、第3弁体53を座面413に近づける方向にバルブ組み立て44を付勢している。吸入圧が上昇すると、第3弁体53が座面413に接近し、吐出室132から制御圧室121への冷媒流量が減り、制御圧室121内の制御圧が低減する。これにより、斜板22の傾角が増大して吐出容量が増え、吸入圧が低下する。吸入圧が低下すると、第3弁体53が座面413から遠ざかり、吐出室132から制御圧室121への冷媒流量が増え、制御圧室121内の制御圧が増大する。これにより、斜板22の傾角が低減して吐出容量が減り、吸入圧が高まる。吸入圧Psは、式(2)で示すように、電磁ソレノイド34に対するデューティ比によって設定される設定吸入圧となるように制御される。
式(2)によれば、第2弁体59の外径Dが吸入圧Psの制御に影響を与えない。従って、吸入圧制御への影響に心配することなく第2弁体59の外径Dを適宜設定することができる。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)第2弁体59の外径Dが第3弁体53に対する弁孔412の孔径Hよりも小さいため、主弁形成体49に結合された副弁形成体50に形成された第2弁体59を嵌入孔411側から弁孔412に通して感圧室43側へ配設することができる。そのため、容量制御弁33の組み付け性が向上する。
(2)第2弁体59の外径Dを弁孔412の孔径Hよりも小さくした構成は、第2弁体59を弁孔412に通す上で容易である。
(3)副弁形成体50の周囲の弁孔412における通路断面積の大きさを適正に確保しなければならないが、制御圧室121内の液冷媒を速やかに排出するために、第2弁体59と受圧体56との間の通路断面積は、できるだけ大きいことが望ましい。第2弁体59と受圧体56との間の通路断面積を大きくするには、第2弁体59の外径Dを大きくすればよい。
副弁形成体50の第2弁体59の外径Dを副弁形成体50の小径部502の外径dよりも大きくした構成は、弁孔412における通路断面積の大きさを適正に確保すると共に、第2弁体59の外径Dを大きくする上で、好適である。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○図6に示すように、主弁形成体49Aと副弁形成体50Aとを一体形成した第2の実施形態も可能である。このような一体構成は、駆動力伝達体51Aの一部である主弁形成体49Aに第2弁体59Aを結合する手間が省ける。
○図7に示すように、主弁形成体49Bの先端部に接続筒492を形成し、副弁形成体50の軸内通路501に接続筒492を嵌入して主弁形成体49Bに副弁形成体50を結合した第3の実施形態も可能である。
○第1の実施形態において、第2弁体59の外径Dと弁孔412の孔径Hとを同じ大きさにしてもよい。
○第1の実施形態において、副弁形成体50の外周径をどこでも同じにしてもよい。つまり、副弁形成体50の外周面を一定半径の円周面にしてもよい。
○ダイヤフラムを有する感圧体を備えた感圧手段を用いてもよい。
○ピストン型の可動壁を感圧体とする感圧手段を用いてもよい。
○クラッチを介して駆動力を得る可変容量型圧縮機に本発明を適用してもよい。
前記した実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕前記第2弁体は、嵌合によって前記駆動力伝達体に結合されている請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
〔2〕前記第1弁体及び前記第3弁体は、前記駆動力伝達体に一体形成されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
第1の実施形態を示す可変容量型圧縮機全体の側断面図。 容量制御弁の断面図。 容量制御弁の部分断面図。 容量制御弁の部分断面図。 容量制御弁の部分断面図。 第2の実施形態を示す容量制御弁の部分断面図。 第3の実施形態を示す容量制御弁の部分断面図。
符号の説明
10…可変容量型圧縮機。121…制御圧室。131…吸入圧領域としての吸入室。132…吐出圧領域としての吐出室。33…容量制御弁。34…電磁ソレノイド。391…内部通路を構成する接続通路。392…内部通路を構成する通口。40…バルブハウジング。412…弁孔。43…感圧手段を構成する感圧室。45…感圧手段を構成する感圧機構。491,501…内部通路を構成する軸内通路。51,51A…駆動力伝達体。52…第1弁体。53…第3弁体。55…感圧体を構成するベローズ。56…感圧体を構成する受圧体。58…感圧手段を構成する室。59,59A…第2弁体。D…外径。E…孔径。

Claims (3)

  1. 電磁ソレノイドと、
    バルブハウジングに収容されて前記電磁ソレノイドによって駆動される駆動力伝達体と、
    制御圧室に連通する感圧室と、
    前記感圧室内に配設される感圧体を有する感圧手段と、
    前記感圧室に連通可能に前記駆動力伝達体に設けられた内部通路と、
    吸入圧領域と前記内部通路との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第1弁体と、
    前記感圧体に接離可能であって、前記内部通路と前記感圧室との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第2弁体と、
    前記感圧室と吐出圧領域との間における通路断面積を調整するように前記駆動力伝達体に設けられた第3弁体とを備えた容量制御弁であって、前記制御圧室内の調圧を行なって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁において、
    前記第1弁体、前記第3弁体及び前記第2弁体は、この順に、前記電磁ソレノイド側から前記感圧手段側へ順次並べて前記バルブハウジング内に配設されており、前記第2弁体の外径は、前記第3弁体に対する弁孔の孔径以下である可変容量型圧縮機における容量制御弁。
  2. 前記第2弁体の外径は、前記第3弁体に対する弁孔の孔径よりも小さい請求項1に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
  3. 前記第2弁体は、前記駆動力伝達体に一体形成されている請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
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