JP2008201994A - 粘接着剤組成物およびそれを用いるゴム製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境への負荷が小さく、加硫前に良好なタック性を示し、加硫後に良好な接着性を示す、ゴムを接着するのに有用な粘接着剤組成物を提供すること。
【解決手段】(a)モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせと、(b)成分(a)に溶解または分散させた少なくとも1種の未加硫ジエン系ゴム成分、を含む粘接着剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(a)モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせと、(b)成分(a)に溶解または分散させた少なくとも1種の未加硫ジエン系ゴム成分、を含む粘接着剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、粘接着剤組成物に関し、より詳細には、環境への負荷が小さく、加硫前に良好な粘着性(「タック性」ともいう)を示す、ゴムを接着するのに有用な粘接着剤組成物およびそれを用いてゴム部材を一体に加硫接着してゴム製品を製造する方法に関する。
従来、タイヤなどのゴム製品を製造する際に、未加硫状態のゴム部材を接着するために、接着すべき部位の少なくとも一方に粘接着剤を塗布し、次いで粘接着剤を塗布した面で接着すべき部位を貼り合わせ、圧着し、一体に加硫接着することが行われている。このような工程で使用される粘接着剤は、加硫前においては、接着すべき部位がずれない程度の強力な粘着性を示すことが望まれる。さらに、場合によっては、ゴム部材を貼り合わせた後に、貼り合わせ位置を修正できることが望まれる。例えば、タイヤの製造において、トレッド部の成形は、未加硫のゴム組成物を押出成形機から押出して帯状材料を得た後、この帯状材料を一定の長さに切断した後、成形ドラム上で環状に巻き、両端部のスプライス面にゴムセメントと呼ばれる粘接着剤を塗布し、塗布されたゴムセメント中の溶剤を蒸発させ、スプライス面を貼り合せることが行なわれてきたが、ゴムセメントとして従来使用されてきたものの多くは、高い粘着性を達成するためにゴム用揮発油やトルエン等の揮発性有機溶剤を使用するものであった。しかし、ゴム用揮発油やトルエン等の揮発性有機化合物を溶剤として使用するセメントは、環境への有害性から、有害な揮発性有機化合物の使用量をできるだけ削減することが求められている。特に、高い溶解力ゆえにゴム用溶剤として使用されてきたトルエン等の揮発性有機化合物は、それらの環境への排出に関する様々な規制により、その使用量をできるだけ削減することが求められている。未加硫ゴム接合用粘接着剤組成物に環境への有害性が少ないテルペン系樹脂を粘着付与剤として用いることが下記特許文献1に提案されているが、未加硫ゴム部材の接合の際に有機溶剤の使用を必要とするものである。未加硫ゴム部材を接着させるための粘接着剤として、加硫前に良好なタック性を示し、加硫後に良好な接着性を示すだけでなく、それに使用される揮発性成分、特に溶剤が、環境への有害性が少ないものであり、かつ、ゴム揮発油やトルエンなどの揮発性有機溶剤とほぼ同等の蒸発性を示すものであることが求められている。
従って、本発明は、環境への有害性が少なく、加硫前に良好なタック性を示す、ゴムを接着するのに有用な粘接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせに未加硫ゴム成分を溶解または分散させることによって、環境への有害性が少なく、加硫前に良好なタック性を示し、加硫後に良好な接着性を示す粘接着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、(a)モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせと、(b)成分(a)に溶解または分散させた少なくとも1種の未加硫ゴム成分、を含む粘接着剤組成物が提供される。
本発明によれば、さらに、上記粘接着剤組成物を用いて加硫接着されたゴム部材を含んでなるゴム製品が提供される。かかるゴム製品は、1つの未加硫ゴム部材の異なる2つの部位を上記粘接着剤組成物により加硫接着する場合には、例えば、
(A)未加硫ゴム部材の異なる2つの部位のうちの少なくとも一方に上記粘接着剤組成物を塗布して粘接着剤組成物層を形成し、
(B)もう一方の部位を、粘接着剤組成物層が形成された部位に粘接着剤組成物層を介して圧着し、
(C)圧着された上記未加硫ゴム部材および粘接着剤組成物層を一体に加硫接着すること、
を含む方法により製造することができる。
(A)未加硫ゴム部材の異なる2つの部位のうちの少なくとも一方に上記粘接着剤組成物を塗布して粘接着剤組成物層を形成し、
(B)もう一方の部位を、粘接着剤組成物層が形成された部位に粘接着剤組成物層を介して圧着し、
(C)圧着された上記未加硫ゴム部材および粘接着剤組成物層を一体に加硫接着すること、
を含む方法により製造することができる。
また、異なる2つの未加硫ゴム部材を上記粘接着剤組成物により加硫接着する場合には、例えば、
(A)接着すべき2つの未加硫ゴム部材を用意し、
(B)2つの未加硫ゴム部材のうちの少なくとも一方の少なくとも一部に上記粘接着剤組成物を塗布して粘接着剤組成物層を形成し、
(C)もう一方の未加硫ゴム部材を、粘接着剤組成物層が形成された未加硫ゴム部材に粘接着剤組成物層を介して圧着し、
(D)圧着された2つの未加硫ゴム部材および粘接着剤組成物層を一体に加硫接着すること、
を含む方法により製造することができる。
(A)接着すべき2つの未加硫ゴム部材を用意し、
(B)2つの未加硫ゴム部材のうちの少なくとも一方の少なくとも一部に上記粘接着剤組成物を塗布して粘接着剤組成物層を形成し、
(C)もう一方の未加硫ゴム部材を、粘接着剤組成物層が形成された未加硫ゴム部材に粘接着剤組成物層を介して圧着し、
(D)圧着された2つの未加硫ゴム部材および粘接着剤組成物層を一体に加硫接着すること、
を含む方法により製造することができる。
本発明の粘接着剤組成物において使用される成分(a)は、モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせである。モノテルペンとしては、α−ピネン、β−ピネン、D−リモネン、L−リモネン、ジペンテン(D−リモネンおよびL−リモネンのラセミ混合物)、ミルセン、オシメン、テルピノレン、テルピネンなどのモノテルペン炭化水素;およびα−テルピネオール、ボルネオールなどのモノテルペン系アルコールなどが挙げられる。セスキテルペンとしては、カリオフィレン、セドレンなどのセスキテルペン炭化水素;およびセドロールなどのセスキテルペンアルコールなどが挙げられる。D−リモネンおよびL−リモネンはオレンジ油、レモン油などの柑橘油などに多く含まれ、α−ピネンおよびβ−ピネンはテレピン油などに多く含まれ、α−テルピネオールはパイン油などに多く含まれる。これらのテルペン系化合物は、植物から得られた精油のままでも、これをさらに精製したものであってもよく、あるいは合成物であってもよい。モノテルペンおよび/またはセスキテルペンを含有するオレンジ油、レモン油、テレピン油、パイン油を成分(a)としてそのまま配合してもよい。
本発明の粘接着剤組成物において使用される成分(b)は、少なくとも1種の未加硫ゴムであり、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのゴムや、シリコーンゴム、フッ素ゴムから選ばれる1種または2種以上の組み合わせであることができる。本発明の粘接着剤組成物において、成分(b)は、成分(a)に溶解または分散された状態で存在する。好ましくは、成分(a)100重量部当たり0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の成分(b)を溶解または分散させる。この量が少ないと粘着性が十分でなく、多いと溶解しにくい。天然ゴムなどの未加硫ゴムは、その分子量やモノテルペンおよびセスキテルペンに対する溶解性または分散性によるが、通常、塊状では、モノテルペンやセスキテルペンに対して溶解または分散しにくいので、例えば、高速回転する攪拌羽根によりゴムをモノテルペンやセスキテルペンに溶解または分散させることのできる高速攪拌機を使用してモノテルペンやセスキテルペンに溶解または分散させることができる。
本発明の粘接着剤組成物は、未加硫ゴムに対して加硫前に良好な粘着性を示すため、未加硫ゴム部材を接着するのに有用である。本発明の粘接着剤組成物は、それに含まれるゴム成分の量にもよるが、通常、乾燥後に1μm〜100μm程度の厚さとなる塗布量で被着体、すなわち未加硫ゴム部材に塗布される。
本発明の粘接着剤組成物を使用して接着できる未加硫ゴム部材は、本発明の粘接着剤組成物のゴム成分として上記したようなゴム成分、すなわち天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などや、シリコーンゴム、フッ素ゴムから選ばれる1種または2種以上の組み合わせを含んで成る。接着しようとする2つの未加硫ゴム部材中に同種または共通のゴム成分が含まれる場合、これら両方の未加硫ゴム部材に含まれる同じ種類または共通のゴム成分と同じ種類または共通のゴム成分を本発明の粘接着剤組成物のゴム成分として使用すると、両方の未加硫ゴム部材に対する本発明の粘接着剤組成物の親和性または粘着性が高くなり、その結果、2つの未加硫ゴム部材の加硫後の接着強度が向上するので好ましい。ここで、ゴム成分について、「同じ種類」とは、上記ゴム成分の基本骨格が同一種類であることを意味する。接着しようとする2つの未加硫ゴム部材中に同種または共通のゴム成分が含まれない場合でも、それら2つの未加硫ゴム部材のそれぞれに含まれる1種または2種以上のゴム成分を本発明の粘接着剤組成物のゴム成分として使用すると、両方の未加硫ゴム部材に対する本発明の粘接着剤組成物の親和性または粘着性が高くなることにより貼り合わせの際の作業性が高まり、また、本発明の粘接着剤組成物によるゴム部材間の加硫後の接着強度も向上するので好ましい。
上記未加硫ゴム部材は、カーボンブラックまたはシリカ等の補強充填剤、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、老化防止剤などのゴム組成物に一般的に配合される各種配合剤を一般的な配合量で上記ゴムに加え、未加硫の状態で押出機、カレンダーなどの成形装置を使用してシート状、ブロック状などの所定の形状に成形することにより得ることができる。
本発明の粘接着剤組成物の粘着性をさらに高めるために、テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペン−フェノール共重合樹脂、ロジンエステル樹脂、C5系樹脂、C5/C9共重合系石油樹脂、完全水添石油樹脂、C9系石油樹脂、α−ピネン樹脂、ロジンエステル系樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン樹脂およびブチルフェノール−アセチレン共縮合樹脂から選ばれた1種または2種以上の粘着付与樹脂をさらに添加してもよい。
かかる粘着付与樹脂は市販されており、例えば、ヤスハラケミカル社からYSレジンTO125(芳香族変性テルペン樹脂、軟化点125±5℃)、YSレジンTO115(芳香族変性テルペン樹脂、軟化点115±5℃)およびYSレジンTO105(芳香族変性テルペン樹脂、軟化点105±5℃)、YSポリスターU−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)、YSポリスターT−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)などとして販売されている。本発明の粘接着剤組成物に粘着付与樹脂を配合する場合、粘着付与樹脂の配合量は、成分(a)および(b)に対する溶解性や得られる粘着力の程度に応じて調節されるが、一般的に、成分(a)100重量部当たり0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。この量より少ないと粘着性が十分でなく、多いと成分(a)に溶解しにくい。
本発明の粘接着剤組成物には、加硫後の接着性を高めるために、液状ゴムを配合してもよい。液状ゴムは反応性官能基を有するものであっても有しないものであってもよい。ここで、「液状ゴム」とは、重量平均分子量5千〜10万程度の常温で流動性を有するゴムである、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリサルファイド、シリコーンなどのゴムを指す。液状ポリイソプレンゴムの例としては、クラレ(株)製のLIR403(平均分子量約3万の酸無水物変性液状ポリイソプレン)が挙げられる。液状ポリイソブチレンゴムの例としては、(株)カネカ製のエピオン303等が挙げられる。液状ポリサルファイドの例としては、東レチオコール(株)製のLP40等が挙げられる。液状シリコーンゴムの例としては、東レダウコーニング(株)製のSE6745等が挙げられる。液状ゴムが反応性官能基を有するものである場合、その反応性官能基としては、エポキシ基、カルボニル基、酸無水物基が挙げられる。本発明の粘接着剤組成物に液状ゴムが配合される場合、液状ゴムの配合量は、好ましくは、成分(a)100重量部当たり0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。この量より少ないと粘着性が十分でなく、多いと粘着性が高すぎる。本発明の粘接着剤組成物中に反応性官能基を有する液状ゴムが存在する場合、例えば、接着すべき未加硫ゴム部材中に加硫時の温度でこの液状ゴムの反応性官能基と反応しうる基または部分を有する成分(例えばゴム成分)が存在すると、接着すべき未加硫ゴム部材間を本発明の粘接着剤組成物を介して強固に接着することができる。
本発明の粘接着剤組成物を介して圧着された未加硫ゴム部材を、その後、典型的には110℃以上、好ましくは120〜200℃の温度で一体に加硫接着すると、ゴム部材および粘接着剤組成物が一体化された接合体、すなわちゴム製品が得られる。加硫後により高い接着性が達成されるように、未加硫ゴム部材間が密着するように加圧下で加硫を行うことが好ましい。本発明の粘接着剤組成物は、上記のとおり、ゴム部材を接着する場合に、加硫前は高いタック性を示し、加硫後に高い接着性を示すために、例えばタイヤのトレッドゴムの両端の接着に有用である。
以下、実施例および比較例に従って本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
実施例1〜8および比較例1
まず、1.6リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて下記表1に記載の材料を6分間混合して未加硫ゴム配合物A、BおよびCを得た。次に、これらの未加硫ゴム配合物A、BおよびCをはさみで細かく切断し、下記表2に記載のテルペンまたはそれらの混合物中に入れて温度40℃で24時間放置して未加硫ゴム配合物をテルペンで膨潤させた。その後、表2に記載の配合に従って、粘着付与樹脂を加え、プライミクス(株)製の薄膜旋回型高速ミキサーT.K.フィルミックス(登録商標)80−50型を用いて、周速度35m/秒(せん断速度14000/秒)で2分間攪拌して、未加硫ゴム配合物および粘着付与樹脂をテルペンまたはそれらの混合物に溶解または分散させ、実施例1〜8および比較例1の粘接着剤組成物を得た。
まず、1.6リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて下記表1に記載の材料を6分間混合して未加硫ゴム配合物A、BおよびCを得た。次に、これらの未加硫ゴム配合物A、BおよびCをはさみで細かく切断し、下記表2に記載のテルペンまたはそれらの混合物中に入れて温度40℃で24時間放置して未加硫ゴム配合物をテルペンで膨潤させた。その後、表2に記載の配合に従って、粘着付与樹脂を加え、プライミクス(株)製の薄膜旋回型高速ミキサーT.K.フィルミックス(登録商標)80−50型を用いて、周速度35m/秒(せん断速度14000/秒)で2分間攪拌して、未加硫ゴム配合物および粘着付与樹脂をテルペンまたはそれらの混合物に溶解または分散させ、実施例1〜8および比較例1の粘接着剤組成物を得た。
表1および2脚注:
(1)RSS#
(2)日本ゼオン(株)製のNipol 1502
(3)日本ゼオン(株)製のNipol BR1220
(4)クラレ(株)製のLIR403(酸無水物変性ポリイソプレン)
(5)キャボットジャパン(株)製のショウブラックN326(窒素吸着比表面積81m2/g)
(6)新日化カーボン(株)製のHTC#GA(窒素吸着比表面積35m2/g)
(7)日本油脂(株)製のビーズステアリン酸
(8)正同化学工業(株)製の酸化亜鉛
(9)軽井沢精錬所製の硫黄
(10)大内新興化学工業(株)製ノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
(11)昭和シェル石油(株)製のデゾレックス3号
(12)ヤスハラケミカル(株)製のウッディリバー#8
(13)ヤスハラケミカル(株)製のウッディリバー#10
(14)ヤスハラケミカル社製のα−ピネン
(15)ジャパンエナジー社製の工業用ガソリン2号(ゴム揮発油)
(16)クラレ(株)製のLIR403(酸無水物変性ポリイソプレン)
(17)ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターU−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)
(18)ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターT−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)
(19)アリゾナケミカル社製のシルバレスTP2019(テルペン−フェノール共重合樹脂)
(20)BASF社製のケロシンP3360(ブチルフェノール−アセチレン共縮合樹脂)
(1)RSS#
(2)日本ゼオン(株)製のNipol 1502
(3)日本ゼオン(株)製のNipol BR1220
(4)クラレ(株)製のLIR403(酸無水物変性ポリイソプレン)
(5)キャボットジャパン(株)製のショウブラックN326(窒素吸着比表面積81m2/g)
(6)新日化カーボン(株)製のHTC#GA(窒素吸着比表面積35m2/g)
(7)日本油脂(株)製のビーズステアリン酸
(8)正同化学工業(株)製の酸化亜鉛
(9)軽井沢精錬所製の硫黄
(10)大内新興化学工業(株)製ノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
(11)昭和シェル石油(株)製のデゾレックス3号
(12)ヤスハラケミカル(株)製のウッディリバー#8
(13)ヤスハラケミカル(株)製のウッディリバー#10
(14)ヤスハラケミカル社製のα−ピネン
(15)ジャパンエナジー社製の工業用ガソリン2号(ゴム揮発油)
(16)クラレ(株)製のLIR403(酸無水物変性ポリイソプレン)
(17)ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターU−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)
(18)ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターT−130(テルペン−フェノール共重合樹脂、軟化点130±5℃)
(19)アリゾナケミカル社製のシルバレスTP2019(テルペン−フェノール共重合樹脂)
(20)BASF社製のケロシンP3360(ブチルフェノール−アセチレン共縮合樹脂)
試験方法
粘着力試験
上記のようにして得られた実施例1〜8および比較例1の粘接着剤組成物について、ピックアップ式粘着力試験機であるPICMAII型タックテスター(井元製作所製)を使用して粘着力(タック値(単位:ニュートン))の測定を行った。
この試験は、長さ200mm、幅10mmおよび厚さ2.0mmの第1の未加硫ゴム試験片と長さ100mm、幅70mmおよび厚さ2.0mmの第2の未加硫ゴム試験片を用意し、第1の未加硫ゴム試験片を上記試験機の上側試料台(円盤状金属製試料台)の周囲に巻き付け、第2の未加硫ゴム試験片を上記試験機の下側試料台に固定し、次に下側試料台に固定された第2の未加硫ゴム試験片の露出している上側表面に実施例1〜8および比較例1の各粘接着剤組成物を塗布して2分間放置した後、荷重4.90N、圧着時間0.5秒間、圧着速度50cm/分、引き離し速度125cm/分の条件で圧着および引き離した際のタック値を求めた。求められたタック値は上記表2に示したとおりである。
粘着力試験
上記のようにして得られた実施例1〜8および比較例1の粘接着剤組成物について、ピックアップ式粘着力試験機であるPICMAII型タックテスター(井元製作所製)を使用して粘着力(タック値(単位:ニュートン))の測定を行った。
この試験は、長さ200mm、幅10mmおよび厚さ2.0mmの第1の未加硫ゴム試験片と長さ100mm、幅70mmおよび厚さ2.0mmの第2の未加硫ゴム試験片を用意し、第1の未加硫ゴム試験片を上記試験機の上側試料台(円盤状金属製試料台)の周囲に巻き付け、第2の未加硫ゴム試験片を上記試験機の下側試料台に固定し、次に下側試料台に固定された第2の未加硫ゴム試験片の露出している上側表面に実施例1〜8および比較例1の各粘接着剤組成物を塗布して2分間放置した後、荷重4.90N、圧着時間0.5秒間、圧着速度50cm/分、引き離し速度125cm/分の条件で圧着および引き離した際のタック値を求めた。求められたタック値は上記表2に示したとおりである。
第1の未加硫ゴムには、表1の未加硫ゴム配合物Bを使用した。第2の未加硫ゴムには、表1の未加硫ゴム配合物Aを使用し、その上に表2の配合組成物を、乾燥後の厚さが約20μmになる様に塗布した。
比較例2
粘接着剤組成物を使用せずに2つの未加硫ゴム試験片を接合した例を比較例2とした。この比較例2については、粘接着剤組成物を第2の未加硫ゴム試験片の上側表面に塗布しなかったことを除き、上記粘着力試験について説明した手法と同様の手法によりタック値を求めた。求められたタック値は上記表2に示したとおりである。
比較例2
粘接着剤組成物を使用せずに2つの未加硫ゴム試験片を接合した例を比較例2とした。この比較例2については、粘接着剤組成物を第2の未加硫ゴム試験片の上側表面に塗布しなかったことを除き、上記粘着力試験について説明した手法と同様の手法によりタック値を求めた。求められたタック値は上記表2に示したとおりである。
上記表2中の実施例1〜8および比較例1および2についてのタック値を比較することにより、実施例5〜8の粘接着剤組成物は、従来のゴム用揮発油に基づく粘接着剤組成物(比較例1)に匹敵する良好なタック性を示すことが判る。実施例1〜4は実施例5〜8よりも低いタック値を示すが、実施例1〜4のタック値は、実際にゴム部材を接合してゴム製品を製造するのに十分な値である。タック値が高すぎると、ゴム部材を貼り合わせた後に貼り合わせ位置を修正することができなくなるので、必ずしもタック値が高ければ高いほど良いというわけではない。従って、実施例1〜8の粘接着剤組成物は、ゴム部材を粘着させ、一体に加硫接着してゴム製品を製造するのに有用であることが判る。
Claims (9)
- (a)モノテルペンおよびセスキテルペンから成る群から選ばれた1種または2種以上のテルペン系化合物の組み合わせと、
(b)成分(a)に溶解または分散させた少なくとも1種の未加硫ゴム成分、
を含む粘接着剤組成物。 - 前記粘接着剤組成物が、充填剤、加硫促進剤、加硫剤、老化防止剤およびワックスからなる群から選ばれる1種または2種以上の配合剤をさらに含む請求項1に記載の粘接着剤組成物。
- 成分(a)が少なくともモノテルペン炭化水素を含む請求項1または2に記載の粘接着剤組成物。
- 成分(a)が少なくともα−ピネン、β−ピネンまたはリモネンを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘接着剤組成物。
- 100重量部の成分(a)に対して0.1〜10重量部の成分(b)を含み、成分(b)が成分(a)中に溶解または分散された請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘接着剤組成物。
- 粘着付与樹脂(c)をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記粘接着剤組成物が液状ゴムをさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記液状ゴムが、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリサルファイド、シリコーンから選ばれる液状ゴムであって、エポキシ基、カルボニル基、酸無水物基から選ばれる反応性官能基を有する、請求項7に記載の粘接着剤組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の粘接着剤組成物を用いて加硫接着されたゴム部材を含んでなるゴム製品。
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Cited By (7)
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