JP2008201062A - 管路補修方法 - Google Patents

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Takayuki Nagaoka
孝幸 長岡
Katsumi Sakaki
克実 榊
Tomonori Abe
智徳 阿部
Yuji Imazaki
雄司 今▲崎▼
Masaharu Naito
正治 内藤
Akira Hosaka
陽 保坂
Takashi Aoki
崇 青木
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MEESHIKKU KK
Asahi Tec Corp
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Asahi Tec Corp
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Abstract

【課題】本発明は反転工法による管路補修方法に関し、比較的小径の管路であっても施工可能とすることを目的とする。
【解決手段】筒状のライニング材30の一端にはガイドベルト44及び速度調節ベルトが結着され、ガイドベルト44はライニング材30を挿通され、ライニング材30の他端から延出され、排水管16を介して地下坑道まで延びている。速度調節ベルトは反転機まで延び、反転機の巻軸にライニング材と共巻される。反転機の圧力によりライニング材30は反転され、反転面30´を先端にライニング材30は排水管16に導入される。排水管16のエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16e通過時に, ガイドベルト44を適宜緊張させることでライニング材30をガイドし、エルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eを通過するよう案内する。反転後のライニング材30の表面密封フィルム層の保護のため速度調節ベルトを保護チューブにより被覆する。
【選択図】 図9

Description

この発明は、表面を密封層で被覆した繊維層に硬化性樹脂を含浸させた筒状ライニング材を加圧下で反転させつつ管路に導入し、反転されたライニング材の外面を管路の内面に密着させ、硬化性樹脂を硬化させる管路補修方法に関するものである。
老朽化した地中埋設排水管を非開削で補修する技術として反転型のものが公知である(特許文献1)。反転型の管路補修方法においては、管路補修のためのライニング材はポリエステル繊維糸の筒状(ホース状)に形成してなる繊維層の表面をポリエチレンなどの合成樹脂フィルム製チューブによりなる密封層にて包被して構成される。ライニング材を構成する織布又は不織布は2重組織等の多重織より筒状織布に構成され、比較的密に織製した地組織部分と基布部分より夫々がループ状に起立された比較的疎な植毛部分とからなる。織り上がり状態では地組織部分が外層に、植毛部分が内層に位置しており、かつ外層となる地組織部分の外側に密封層としての合成樹脂フィルム製チューブが密着形成されている。管路補修の直前にライニング材における繊維層の部位にエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル等の熱硬化性樹脂が含浸される。熱硬化性樹脂を含浸したライニング材の先端は補修すべき排水管等の管路の入口部側に止着され、空気圧を印加することによりライニング材は反転拡径されながら排水管を進んで行く。反転によりライニング材における合成樹脂フィルム製チューブが内側に織布が外側に位置されると共に、拡径されたライニング材は管路の内周に密着される。管路の要補修部分の全長にライニング材が導入後に熱水が導入され、織布に含浸された熱硬化性樹脂は急速硬化され、硬質皮膜を呈するに至る。
また、直進配置の管路の補修工法として引用文献2のものもある。
特開平6−106622号公報 特開2006−57643号公報
加圧により反転されたライニング材は管路内を直進する傾向があり、そのため、要補修管路が直線状の場合はスムースなライニング作業が可能である。しかしながら、要補修管路が90度エルボ部(曲折部)を有している場合は管径が80mmを超える大径は支障はないが、未満の小径の場合は反転先端面の直進傾向により壁面に真正面から当たってしまうためそれ以上のスムースな前進に支障があり、曲折角度が急峻な場合には作業が困難となり、施工不能となっていた。即ち、エルボ部にライニングの反転先端面が到達時、管径が80mm未満と小径の場合は通過抵抗が大きくなり、圧力を上げても通過抵抗に打ち勝つことはできず、それ以上の前進は停止してしまっていたのである。
この発明はこのような従来技術の問題点に鑑み、比較的小径の管路であってもライニング作業を可能とすることを目的とする。
この発明の管路補修方法にあっては、表面を密封層で被覆した繊維層に硬化性樹脂を含浸させた筒状ライニング材を加圧下で反転させつつ屈曲部を有する管路に導入し、かつ反転されたライニング材の外面を管路の内面に密着させ、含浸樹脂を硬化させる管路補修方法であって、反転により管路へ導入されるライニング材の前後にベルト部材を連接し、かつベルト部材はライニング材を介して管路を挿通させ、管路の屈曲部でのライニングの反転操作は反転中のライニング材の前後でベルト部材の張力を調節して行う。
好ましい実施形態ではベルト部材の前側のガイドベルトと後側の速度調節ベルトとから構成され、ガイドベルトは一端が補修すべき管路から離間側のライニング材の端部に連接され、ライニング材の筒状孔を挿通され、補修すべき管路と近接側のライニング材の端部から引き出されている。他方、速度調節ベルトはガイドベルトが連接されたライニング材の端部に連接され、ライニング材とは離間側に延びている。ライニング材及びガイドベルト及び速度調節ベルトはコイル状に巻き取られている。即ち、速度調節ベルトがコイルの最内側に位置し、それに継続してライニング材及びこれに挿通されたガイドベルトが巻かれ、最外層はガイドベルトの残余の部分がコイルに巻き取られる。ライニング作業の開始時にライニングから延出されたガイドベルトは管路に上流側端部より挿通され、地中埋設排水管に開口した管路の下流側端部から引き出される。そして、圧力上昇によるライニング材の反転作業が開始される。半分の長さのライニングの反転が完了すると、速度調節ベルトの下流側端部が管路の入口まで来ており、その後の残り1/2分の長さのライニングの反転の進行と共に、速度調節ベルトは管路の奥側に向けて引き込まれてゆく。ライニングの反転部分が管路のエルボ部を通過する際に反転圧力及びベルトの張力の加減により反転部分の通過が可能である。即ち、エルボ部の少し手前で圧力を下げることでライニングの反転を暫時停止し、ベルト張力を高める。すると、ライニングにおけるコーナー内側部位はコーナー内周面に押し付けられるため、圧力を回復した場合のこの部位の膨張は抑制され、他方、ライニングにおけるコーナー外側部位はガイドベルトに沿って案内され、コーナーを通過することができる。
ライニング材の後側のベルト部材である速度調節ベルトにはポリエチレン樹脂などの合成樹脂フィルムよりなる保護チューブにて被覆することができる。従って、エルボ部分において速度調節ベルトは保護チューブを介してライニングに接触する。
反転は直進傾向を持つため、排水管が細い場合に90度といった急峻な曲折部(エルボ部)では管路の対向面に突き当たることにより反転部でのそれ以上の前進の支障になるが、ライニング材の前後にベルト部材が設けられているため、適度な緊張をベルト部材に付することができるため、エルボ部において反転ライニング材をガイド部材に沿って適切に案内し前進を継続させることができ、90度といった急峻な曲折部であってもライニングが可能となる。
ベルト部材を前後でガイドベルト、速度調節ベルトとして別体に構成することで作業性を高めることができる。また、速度調節ベルトにはポリエチレン樹脂などの合成樹脂フィルムよりなる保護チューブにて被覆することで、反転操作中のライニング材の摩擦を軽減し、その損傷を未然防止することができる。即ち、ライニング材が管路の中央部に来るまでは速度調節ベルトは管路の外側に位置しているが、ライニング材が管路の中央部を過ぎて反転が進行すると速度調節ベルトは反転されたライニング材の内面、すなわち、合成樹脂フィルムチューブに直接当接し、以降の反転進行と共に、特に屈曲部において速度調節ベルトが合成樹脂フィルム表面を擦過することにより、合成樹脂フィルムチューブが損傷され、圧力漏れの発生の懸念があったが、この発明によれば、速度調節ベルトに合成樹脂製の保護フィルムを被覆しているため、ライニング材の合成樹脂フィルム面を保護することができる。
以下、この発明の実施形態を地下坑道等の地下管路における排水管の補修ライニングを例として説明する。図1において、10は地下坑道等の地下管路(以下単に地下管路)を示しており、大抵は幹線道路に沿って地下数メートルの深さにトンネル状に設置されてある。地下管路10には各種の通信ケーブルやガス管や送電線等12A, 12B, 12C, 12Dが設置されている。地下管路10の底面には、地下管路の壁面より染み出してきた地下水の集水溝14が設けられている。
16は排水管(この発明の管路)で、一端は地上に設置された排水マス18に接続され、中間部は適当に曲折されながら地中に設置され、他端は地下管路10の天井部を介して地下管路10の底面における集水溝14に接続されている。排水管16には図示しないが排水ポンプが接続されており、集水溝14に水が溜まった場合には、排水ポンプを作動させることにより集水溝14の水を排水管16を介して排水マス18まで汲み上げ、排水マス18の底面に開口した排水溝20より排出せしめるようになっている。
排水管16の経年劣化によりそのままでは大量の地下水が地下管路10に染み出してくる恐れがあり、その対策として補修ライニングの設置が必要になってくる。この発明は補修ライニングの設置を所謂反転工法により行うものの改良にかかわる。即ち、反転工法は筒状(ホース状)のライニング材に圧力をかけることにより反転させながら前進させるため路面の開削を基本的に必要とせず、最短の工期で補修を完了させることができ、かつ補修品質についても優れたものを得る利点がある。しかしながら、排水管16に16a, 16b, 16c, 16d, 16eの如き90度のエルボ部(曲折部)が存在している場合、加圧下ではライニング材が前進傾向が強いため管径が80mm未満ではエルボ部での摩擦が大き過ぎて施工続行が困難であった。本発明は補修すべき排水管16におけるエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eの存在にかかわらず反転工法による補修を可能とするよう工夫したものである。
図4(イ)は未反転状態におけるライニング材の構造をその横断面にて模式的に示すものであり、筒状又はホース状ライニング材30は、外層としての密封チューブ(密閉層)32と、内層としての繊維ホース34とから構成される。密封チューブ32は厚さ0.3mmといった薄いポリエチレンなどの合成樹脂フィルムを筒状に形成して構成され、繊維ホース34の外側に包被されている。密封チューブ32はライニング材の適度な柔軟性を損なうことなく、密閉性を確保するためのものである。即ち、繊維ホース34は所望量の硬化性樹脂を含浸させるべく空隙の多い植毛様構造となっているが、合成樹脂フィルムとしての密封チューブ32により外側を被覆しているため圧力をかけたときの圧力漏洩がなく、ライニング材の反転及び拡径による被補修管路の内面への密着を行わせることができる。
ライニング材30の内層である繊維ホース34は、この実施形態にあっては、ポリエステル繊維糸条などの合成繊維糸条を2重袋織組織にて要補修排水管の内径に応じた、例えば、直径80mmといった筒状に織製することで構成することができ、平織組織により縦糸及び緯糸を交錯させてなる地組織部分34-1と、その表面に縦糸をループ状に起立させることにより構成される植毛部分34-2とからなり、地組織部分34-1が外周側に、植毛部分34-2が内周側に位置している。地組織部分34-1と比較して植毛部分34-2は厚みが大きくかつ空隙が多くなっており、必要量の硬化性樹脂を含浸させることができる。ホースとしては必ずしも袋織によるものに限定せず、要は必要な量の硬化性樹脂を含浸せしめ得るものであれば不織布であってもよい。尚、図4はライニング材を円形断面で示しているが、ライニング材は後述のように織布によって形成されているためフレキシブルであり、常時図4のような円形断面を呈しているわけではないことは言うまでもなく、平坦に圧潰することも容易に可能である。また、図4(ロ)は反転により排水管の内面に密着された場合のライニングの断面形状を示し、植毛部分34-2が最外層に来てこれが排水管に密着し、逆に、密封チューブ32が最内層を形成する。
ライニング材30に含浸させる硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル等熱硬化性樹脂を採用可能であるが、この実施形態ではエポキシ樹脂を使用している。ライニング材30に対するエポキシ樹脂の含浸方法は図5に略示されており、ライニング材30の内部空洞に適当量のエポキシ樹脂40を詰めた状態で、入口及び出口コンベヤ42A, 42B上を送られ、加圧ローラ43間を通過することによりライニング材30はフラットに潰され、エポキシ樹脂はライニング材30の内層である繊維ホース34、特に、内側の植毛部分34-2に含浸される。加圧ローラ43間でしごかれることにより余剰のエポキシ樹脂は順次下流側に送られてゆき、ライニング材30の全長に亘って必要量のエポキシ樹脂を内層部分である繊維ホース34に含浸せしめることができる。
図6に示すように、ライニング材30にこの発明のベルト部材としてのガイドベルト44及び速度調節ベルト46が止着され、かつ速度調節ベルト46に保護チューブ48が包皮されている。ライニング材30はこの実施形態では直径は80mmであり、基本的には補修すべき排水管16の長さに加えて作業用の幾分の余裕を持たせた長さLを持っている。ガイドベルト44は反転操作中のライニング材30を排水管16を進むように案内する機能を果たすように設けられ、ライニング材30の内径より適当に狭い幅の帯状のものが好ましく、この実施形態ではポリエステル繊維の織布として形成されその織幅は25mmのものである。図6に示すように、ガイドベルト44の一端はライニング材30の一端30-1に締結紐等の締結具50により結着され、ライニング材30のこの一端30-1からガイドベルト44はライニング材30内を挿通され、ライニング材30の他端30-2からライニング材30の長さL分延出されている。即ち、ガイドベルト44はライニング材30の長さの2倍の長さ2Lを有している。ライニング材30の前記一端30-1には速度調節ベルト46が締結具50によりガイドベルト44と共締めされており、速度調節ベルト46はガイドベルト44と反対方向にライニング材30の長さL分延出されている。速度調節ベルト46は反転操作中のライニング材30の張力を調節するために設けられ、ガイドベルト44と同様にライニング材30の内径より相当に狭い幅の帯状のものが好ましく、この実施形態ではポリエステル繊維の織布として形成されその織幅は25mmである。ライニング材30の一端30-1に対する締結具50によるガイドベルト44及び速度調節ベルト46の結着は反転ライニングによる加圧操作中にライニング材からの圧力漏れがないように行われている必要がある。また、速度調節ベルト46には保護チューブ48が被せられ、保護チューブ48はライニング操作中にライニング材30が排水管のエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eを通過時に反転されたライニング材30の外層である密封チューブ32との摩擦を軽減し、その損傷を未然防止するべく機能するものであり、保護チューブ48はこの実施形態では厚さ0.3mmのポリエチレンチューブとして構成されている。
この発明の実施形態ではガイドベルト44(全長2L)と速度調節ベルト46(全長L)を別個に用意しているが、両者を一体化し長さ3Lの一本のベルトを本発明のベルト部材として構成することができる。
図7は反転機52の構造を概略的に示しており、密閉構造のハウジング54を備え、ハウジング54には注水管56が開口し、注水管56に設置された注水バルブ58を開くことによりハウジング54に高圧冷水若しくは高温水を選択的に導くことができる。また圧力ゲージ59や除き窓などの必要設備が設けられる。ハウジング54には巻軸60が取り付けられ、巻軸60にはライニング材30及びガイドベルト44及び速度調節ベルト46がコイル状に巻き取られている。巻軸60はハウジング54の外部の図示しないハンドルに連なっており、ハンドルの手動又は自動操作によりコイルからのライニング材30及びガイドベルト44及び速度調節ベルト46の繰り出し若しくは巻き戻し調整することができる。巻軸60上のライニング材30のコイル構造について説明すると、巻軸60には、最初に、速度調節ベルト46の端部が巻軸60に適当な手段により止着され、速度調節ベルト46はそれに包皮された保護チューブ48と共に巻回され、速度調節ベルト46に連なるライニング材30及びライニング材30の端部30-1に端部が結着されたガイドベルト44が共巻される。ハウジング54に一体に取出口61が設けられ、取出口61には巻軸60上のコイルから繰り出されたライニング材30の端部(図6において締結具50によるベルト44, 46との締結部30-1から離間したライニング材30の端部30-2)が閉止キャップ62により液密状態で装着される。即ち、ライニング材30の端部30-2(図6)を介して取出口61に閉止キャップ62が挿入され、そのため、ライニング材30の端部30-2(図6)は取出口61に閉止キャップ62との間に流密状態で挟着保持される。そのため、ハウジング54の内部圧力下でライニング材30が反転しながら前進し、外側に反転部30する。ライニング材の反転先端面を30´にて示す、反転先端面30´の外側には反転部30Aが、内側には未反転部30Bが中央のガイドベルト44と共に矢印bのように延出されてゆき、それを補充するようにロールから未反転のライニング材30及びガイドベルト44の繰り出し(矢印a)が行われる。反転部30Aでは素材の状態では内側に位置していた植毛部分34-2(図4)が外側に位置し、排水管の内壁面に密着され、密封チューブ32が内側に来ている(図4(ロ)参照)。
この発明の実施形態におけるライニング作業の進行過程(イ)〜(ハ)を図1〜図3に夫々模式的に示す。反転機52はマス18の近傍における地上の適当な位置に設置され、その取出口57からのガイドベルト44は補修すべき排水管16に上流側端(マス18側の端部)から挿通され、地下管路10内に引き出されたガイドベルト44の下流側端部44Aは適当な巻軸70に地下管路10内の作業員により適宜巻き取られる。バルブ58(図7)を開けることにより注水管56より高圧流水がハウジング54内に導入され、高圧力が反転先端面30´に印加されるため、反転先端面30´は矢印bのように前進してゆき、ライニング材の反転部30A及びその内側の未反転部30Bは延出してゆき、反転機52の内部ではロールからライニング材30が矢印aのように繰り出されてゆく。図1に示すようにライニング材30の反転先端面30´は作業員によりマス18に対する排水管16の開口端に正対せしめられ、ハウジング54の内部への圧力の導入の継続により、ライニング管30の反転先端面30´は排水管16内に導入せしめられ、外側の反転部30A及び内側の未反転部30Bも排水管16内を延びてゆく。即ち、ライニング材は、最初は、外側の反転部30Aと内側の未反転部30Bとの2重構造で延出してゆき、外側の反転部30Aは圧力により拡径するため、最外側層である植毛部分34-2(図4(ロ))は排水管16の内壁に密着せしめられる。
図2に示す段階(ロ)はライニング材30の反転先端面30´が排水管16の長さの中間位置まで前進した状態を示し、地下管路内の巻軸70にガイドベルト44は排水管の長さの半分に相当する長さ分巻き取られ、他方、上流側の速度調節ベルト46も排水管の長さの半分に相当する長さ分繰出されれる。このとき、排水管16のマス18側の端部付近に、ライニング管30に対するガイドベルト44及び速度調節ベルト46の結着部50(図6も参照)が位置せしめられる。
図3に示す段階(ハ)は施工が更に進められ、ライニング材30の反転先端面30´が地下管路10側の排水管16の端部に到達した状態を示し、ライニング材30はその全長で反転が完了し、反転部30Aが排水管の全長に延びており、ガイドベルト44は実質的に全長が地下管路10内で巻軸70に巻き取られ、速度調節ベルト46は実質的に全長が巻軸60から繰り出されている。
次に、排水管内にライニング材を反転工法下で導入する際の排水管のエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eでの通過制御について説明する。加圧によるライニング材30の反転は基本的には直進傾向を持ち、従って、補修すべき排水管が真っ直ぐな場合は加圧によるライニング材30の反転はスムースであり、施工上の障害はない。補修すべき排水管がエルボ部を持っていても、エルボ部角度が60度等といったあまり急角度でない場合は反転部がエルボ部で案内されるため通過抵抗が上がりすぎることはないため反転を継続させることができ、管径の大小に拘わらず施工上の問題はあまりない。しかしながら、エルボ部が90度といった急角度の場合は排水管径が80mmに満たない細管であると、通過抵抗が急激に高くなり、反転を継続することができず、これが反転工法によるライニングの施工上の問題点となっていた。即ち、図8はこれを模式的に示しており、(イ)はライニング材30の反転先端面30´が図1の16a, 16b, 16c, 16d, 16eといった排水管16の90度のエルボ部に達する直前の状態を示す。内部の圧力により反転先端面30´はそのまま前進しようとするが、直進傾向が強いため反転先端面が(ロ)の30'-1に示すように排水管16の対抗面に当接すると、通過抵抗が大きくなり、フリー部位30'-2が限界までふくれるとそれ以上のライニング材30の進行はストップし、施工は不可能になっていた。
本発明では、ライニング材30にガイドベルト44及び速度調節ベルト46を結着し、下流側のガイドベルト44はライニング材30及び排水管16を介して地下管路10に導き、上流側には速度調節ベルト46を設け、ガイドベルト44及び速度調節ベルト46の張力及びライニング材を反転せしめる内部圧力のコントロールにより90度といった急なエルボ部であっても施工を可能ならしめたものである。即ち、ガイドベルト44はライニング材30の上流側(反転機側)一端との締結具50から排水管16を介して地下管路10まで延び、他端は地下管路10の作業員により緊張若しくは弛緩操作され、他方、速度調節ベルト46は一端のライニング材30との締結50から反転機52まで延び、速度調節ベルト46の他端は手動又は自動操作可能な巻軸60に結着されており、そのため、地下管路のガイドベルト44と地上の速度調節ベルト46の緊張・弛緩操作が可能であり、これにより90度といった急なエルボ部でも施工が可能である。即ち、図9はベルト張力及び反転圧力調整によるエルボ部通過の工法を示し、(イ)は反転部がエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eの直前にさしかかった状態を示し、この状態からそのまま圧力をかけると反転先端面は想像線30'Aに示すように対抗面に当接し、図8に説明のようにライニング作業は停止してしまう。この発明の施工方式では、反転がエルボ部で停止した場合は、注水バルブ58の制御により圧力を幾分下げ、反転先端面を想像線30'Aの位置から実線30´の位置に戻す。そして、地下管路内の作業員によるガイドベルト44の操作及び地上(反転機52側)の作業員による速度調節ベルト46の巻取若しくは繰出し操作によりガイドベルト44に適当な張力を加えることができ。ベルト44は適当な幅(図6参照)を有したものであるため、ガイドベルト44の緊張によりよりガイドベルト44の内側に位置しているライニング部分300が排水管の対抗内面(小曲率面)に押し付けられ、他方、ベルト44より外側の部分に大きなフリー空間が形成されるため、圧力をもとの値に増大させることによりベルト44より内側のライニング部分300の前進は抑制され他方ベルト44より外側のライニング部分301はベルト44の案内によって(ロ)に示すように前進し、エルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eを通過させることができる。エルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eの通過後にベルト44, 46を弛緩させることで、直線部の作業を継続させる。
図2に関連して説明のように、補修すべき排水管の長さの半分が補修作業が進むと、速度調節ベルト46が排水管16に上流側端部(マス18側端部)から引き込まれてくる。この場合に、ライニング材より後側のベルト部材である速度調節ベルト46は排水管16の内面に密着されたライニング材の反転部30Aに直接対面する。そのため、速度調節ベルト46が緊張状態においてはエルボ部16a, 16b, 16c, 16d, 16eにおいては図10(イ)のようにベルト46がライニング材の反転部30Aに直接接触し、反転部30Aでは密封チューブ32が内側に位置しているため(図4(ロ)参照)、エルボ部における緊張状態の速度調節ベルト46との直接接触(摩擦)により0.3mmといったポリエチレン密封チューブ32の損傷の恐れがある。密封チューブ32の損傷は漏洩により圧力が不足となりライニング材の反転に支障を及ぼす懸念がある。本発明では、図10(ロ)に示すように、速度調節ベルト46は0.3mmといったポリエチレン薄膜よりなる保護チューブ48で被覆されているため、速度調節ベルト46とライニング材の密封チューブ32との直接接触は阻止され、即ち、速度調節ベルト46は保護チューブ48上を滑ることができるため、摩擦が軽減され、ライニング材、すなわち、密封チューブ32の損傷を未然に防止することができる。
ガイドベルト44の場合は図2に示すようにライニング材とは必ず未反転部30Bで対向し、未反転部30Bでは図4(イ)に示すように内側面は繊維ホースの植毛層34-2であり、ガイドベルト44が直接接触するのは植毛層34-2であり、ガイドベルト44は密封チューブ32と直接接触することはないため、ガイドベルト44との接触による密封チューブ32の損傷の恐れはなく、ガイドベルト44に速度調節ベルト46とは違って密封チューブ32は必要ない。
尚、速度調節ベルトに保護チューブを被せる代わり、ライニング材30そのものの外周に保護チューブ48と同様な材質の保護チューブを被せることにより、反転時は速度調節ベルトは保護チューブに接触し、この場合も密封チューブとの直接接触及びそれに伴う密封チューブ損傷は回避しうるが、圧力による反転がライニング材と保護チューブとで2重となるため圧力を高くしないと反転を行うことができない欠点があるため、速度調節ベルト46との直接接触による損傷防止対策としては速度調節ベルト46に保護チューブ48を被せるこの発明の実施形態の対策が好ましい。
図3はライニング材の反転が完了し、排水管16の全長において内壁にライニング材30の反転部30Aが密着した状態を示す。この状態においてバルブ58(図7)の切替により反転機52のハウジング54内の低温水が排出され、高温水がハウジング54に加圧下で導入され、高圧の高温水ライニング材30の全体に充填され、その高圧によってライニング材30は排水管16の内面に拡開密着され、その高温によりライニング材30の繊維ホース34に含浸されたエポキシ樹脂は急速硬化され、排水管16の内面に硬質の補修ライニングを形成することができる。
図1はこの発明による排水管のライニング工程における段階(イ)を示す概略図である。 図2はこの発明による排水管のライニング工程における段階(ロ)を示す概略図である。 図3はこの発明による排水管のライニング工程における段階(ハ)を示す概略図である。 図4はこの発明によるライニング材の未反転状態の断面図(イ)、反転状態の断面図(ロ)である。 図5はライニング材への樹脂の充填工程の概略図である。 図6はライニング材とガイドベルト及び速度調節ベルトの結着状態を示す概略図である。 図7は反転機の概略断面図である。 図8(イ)(ロ)は従来技術における反転中のライニング材のエルボ部における前進挙動を説明する概略図である。 図9(イ)(ロ)はこの発明における反転中のライニング材のエルボ部における前進挙動を説明する概略図である。 図10エルボ部での速度調節ベルトがライニング材に及ぼす影響を従来技術(イ)、この発明(ロ)につきそれぞれ説明するための概略図である。
符号の説明
10…地下管路
12A, 12B, 12C, 12D…通信ケーブルやガス管や送電線等
16…排水管(この発明の管路)
16a, 16b, 16c, 16d, 16e…エルボ部
18…マス
20…排水溝
30…ライニング材
30´…ライニング材の反転先端面
30A…ライニング材の反転部
30B…ライニング材の未反転部
32…密封チューブ
34…繊維ホース
44…ガイドベルト
46…速度調節ベルト
48…保護チューブ
52…反転機
54…ハウジング
56…注水管
57…取出口
58…注水バルブ
60…巻軸

Claims (4)

  1. 表面を密封層で被覆した繊維層に硬化性樹脂を含浸させた筒状ライニング材を加圧下で反転させつつ屈曲部を有する管路に導入し、反転されたライニング材の外面を管路の内面に密着させると共に含浸樹脂を硬化させる管路補修方法であって、反転により管路へ導入されるライニング材の前後にベルト部材を連接し、かつベルト部材はライニング材を介して管路を挿通させ、管路の屈曲部でのライニングの反転操作は反転中のライニング材の前後でベルト部材の張力を調節して行うことを特徴とする管路補修方法。
  2. 請求項1に記載の発明において、ベルト部材はライニング材と共にコイル状に巻回し、反転操作の進行に応じてコイルからベルト部材を順次繰り出すようにしたことを特徴とする管路補修方法。
  3. 請求項1若しくは2に記載の発明において、ライニング材の反転前端面より後側のベルト部材は低摩擦材薄膜材より成る保護チューブで包被されていることを特徴とする管路補修方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一行に記載の発明において、ベルト部材の前側部位としてのガイドベルトと後側部位としての速度調節ベルトを反転操作に先立ちライニング材の一端に結着することを特徴とする管路補修方法。
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