JP2022029190A - ライニング方法、ライニング材およびライニング管 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1補強体22と第2補強体32または外側補強体25と内側補強体36からなる補強体を備えたライニング材を施工性よく反転挿入させるライニング方法を提供する【解決手段】未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体31と、第1補強体22と第2補強体32とからなる筒状の補強体とを枝管71内に設置して枝管71を裏打ちするライニング方法であって、担持体31と補強体のうちの少なくとも一方を有する外側ライニング部材2を枝管71内に反転挿入する外側ライニング部材反転挿入工程S4と、担持体31と補強体のうちの少なくとも他方を有する内側ライニング部材3を外側ライニング部材2の内側に反転挿入し外側ライニング部材2および内側ライニング部材3を枝管71の内周面に向けて押し付ける内側ライニング部材反転挿入工程S8とを備える。【選択図】図2
Description
本発明は、未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体と筒状の補強体とを管路内に設置して該管路を裏打ちするライニング方法、管路を裏打ちする用途に用いられ、未硬化の樹脂を担持する筒状の担持体と筒状の補強体とを備えたライニング材および地中に埋設された本管から分岐した枝管内に配置されたライニング管に関する。
下水を流す下水管路や電力ケーブルが収容された地中電線管路等の地中に埋設された管路が存在する。この管路には、本管と、本管から分岐した枝管(取付管)等がある。管路は、地震や老朽化等により、ひび割れたり継ぎ手部分が離間して隙間を生じたり、あるいは継ぎ手部分がずれて段差を生じることがある。また、老朽化しなくても、管路を新たに敷設した際に、継ぎ手部分に隙間や段差が生じてしまうこともある。
このひび割れや隙間や段差が存在する管路を補修する場合、非開削で行うことが補修費用の低減や交通障害を最小限に抑える点からも好ましい。そこで、未硬化の樹脂を含浸したライニング材を管路に反転挿入し、管路の内周面に押し付けた状態で樹脂を硬化させることで、非開削で枝管を裏打ちする管路補修技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された管路補修では、地表部分に形成された桝と本管を接続する枝管を裏打ちするにあたり、未硬化の樹脂を担持した担持体を有する筒状のライニング材を、圧縮空気によって桝側の入口から枝管内に反転挿入させる。そして、ライニング材を管路の内周面に押し付けながら、そのライニング材に含浸された樹脂を硬化させることでライニング管を形成する。
近年では、ライニング材を用いた管路補修によって形成されたライニング管を自立管として機能させるために、ライニング管に高い機械的特性が求められている。この機械的特性には、長期曲げ弾性率、長期曲げ強さ、短期曲げ弾性率、短期曲げ強さ、引張弾性率、引張強さ、圧縮弾性率、圧縮強さが存在するが、ライニング管を自立管として機能させるためには、特に長期曲げ弾性率を向上させることが重要になる。ライニング管の長期曲げ弾性率を高めるためには、樹脂を担持する担持体に加えて補強体も備えたライニング材を使用することが考えられる。しかしながら、補強体を備えたライニング材は、補強体を備えていないものと比較して剛性が高くなるためライニング材の反転挿入がスムーズにできなくなり、管路補修における施工性が悪化するという問題が生じてしまう。
本発明は上記事情に鑑み、補強体を備えたライニング材を施工性よく反転挿入させるライニング方法、補強体を備えた施工性がよいライニング材および高い長期曲げ弾性率を有するライニング管を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明のライニング方法は、未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体と、筒状の補強体とを管路内に設置して該管路を裏打ちするライニング方法であって、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有する第1筒状体を前記管路内に反転挿入する第1反転挿入工程と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有する第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入し該第1筒状体および該第2筒状体を前記管路の内周面に向けて押し付ける第2反転挿入工程とを備えたことを特徴とする。
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有する第1筒状体を前記管路内に反転挿入する第1反転挿入工程と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有する第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入し該第1筒状体および該第2筒状体を前記管路の内周面に向けて押し付ける第2反転挿入工程とを備えたことを特徴とする。
ここで前記樹脂は、常温で硬化が進むものであってもよく、常温でも硬化するが加熱することで硬化が促進する樹脂であってもよく、常温では硬化せず加熱することで硬化する熱硬化性樹脂であってもよく、光を照射することで硬化する光硬化性樹脂であってもよい。要するに、前記樹脂は硬化性樹脂であればよい。前記補強体は、前記担持体よりも強度が高いものであってよい。この強度は、引張強さであってもよい。また、前記補強体は、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、シリカ繊維の何れか1つまたは複数を含むものであってもよく、ポリエステル繊維の織布であってもよい。さらに、前記担持体はポリエステル製の不織布で構成されたものであってもよい。加えて、第1筒状体は気密性を有するものであってもよい。また、第2筒状体も気密性を有するものであってもよい。
このライニング方法によれば、前記第1筒状体と前記第2筒状体それぞれを別々に反転挿入するので、反転挿入が容易で施工性がよい。
このライニング方法において、前記第1反転挿入工程にしても前記第2反転挿入工程にしても、前記補強体を有する筒状体を反転挿入する工程であってもよい。
前記補強体を前記第1反転挿入工程と前記第2反転挿入工程に分けて反転挿入するので、反転挿入が容易で施工性がよい。
また、このライニング方法において、前記第1反転挿入工程は、前記補強体を構成する第1補強体を有する前記第1筒状体を前記管路内に反転挿入する工程であり、
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体と前記担持体とを有する前記第2筒状体を、該担持体の内側に該第2補強体が位置するように前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であってもよい。
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体と前記担持体とを有する前記第2筒状体を、該担持体の内側に該第2補強体が位置するように前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であってもよい。
こうすることで、前記第1補強体と前記第2補強体が厚み方向に離れた位置に配置されるので、このライニング方法によって施工されたライニング管の長期曲げ弾性率を高めることができる。
また、このライニング方法において、前記第1反転挿入工程は、前記補強体を構成する第1補強体と前記担持体とを有する前記第1筒状体を該第1補強体の内側に該担持体が位置するように前記管路内に反転挿入する工程であり、
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体を有する前記第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であってもよい。
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体を有する前記第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であってもよい。
こうすることでも、前記第1補強体と前記第2補強体が厚み方向に離れた位置に配置されるので、このライニング方法によって施工されたライニング管の長期曲げ弾性率を高めることができる。
さらに、このライニング方法において、前記第2反転挿入工程は、前記担持体に担持された前記樹脂を前記補強体に浸透させる工程であってもよい。
こうすることで、前記第1筒状体と前記第2筒状体のうちの一方は、反転挿入前に未硬化の樹脂を含浸しておかなくてもすむので、より施工性が良くなる。
また、上記目的を解決する本発明のライニング材は、管路を裏打ちする用途に用いられ、未硬化の樹脂を担持する筒状の担持体と筒状の補強体とを備えたライニング材であって、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有し前記管路内に反転挿入によって配置される第1筒状体と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有し前記第1筒状体の内側に反転挿入によって配置される第2筒状体とを備えたことを特徴とする。
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有し前記管路内に反転挿入によって配置される第1筒状体と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有し前記第1筒状体の内側に反転挿入によって配置される第2筒状体とを備えたことを特徴とする。
このライニング材によれば、前記第1筒状体と前記第2筒状体それぞれが反転挿入されるので、反転挿入が容易で施工性がよい。
このライニング材において、前記第1筒状体は、前記補強体を構成する第1補強体を有するものであり、
前記第2筒状体は、前記補強体を構成する第2補強体を有するものであってもよい。
前記第2筒状体は、前記補強体を構成する第2補強体を有するものであってもよい。
前記第1補強体と前記第2補強体を、前記第1筒状体と前記第2筒状体に分けることで、反転挿入が容易で施工性が良くなる。
また、このライニング材において、前記担持体は、前記第1補強体と前記第2補強体の間に配置されるものであってもよい。
このライニング材によれば、前記第1補強体と前記第2補強体が離れた位置に配置されるので、このライニング材を用いて施工されたライニング管の長期曲げ弾性率を高めることができる。
また、上記目的を解決する本発明のライニング管は、地中に埋設された本管から分岐した枝管内に配置されたライニング管であって、
未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体の該樹脂が硬化することで形成された筒状の樹脂硬化層と、
前記枝管と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の外側補強層と、
このライニング管の最も内側に配置され、気密性を有する筒状の気密層と、
前記気密層と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の内側補強層とを備えたことを特徴とする。
未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体の該樹脂が硬化することで形成された筒状の樹脂硬化層と、
前記枝管と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の外側補強層と、
このライニング管の最も内側に配置され、気密性を有する筒状の気密層と、
前記気密層と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の内側補強層とを備えたことを特徴とする。
ここで前記枝管と前記外側補強層の間に配置され、気密性を有する筒状の外側気密層を備えていてもよい。また、前記内側補強層および前記外側補強体は、前記担持体よりも強度が高い材料で構成されたものであってもよい。さらに、前記内側補強層は、前記外側補強体よりも強度が高い材料で構成されたものであってもよい。
このライニング管によれば、前記外側補強層と前記内側補強層が厚み方向に離れた位置に配置されるので、ライニング管の長期曲げ弾性率を高めることができる。また、最も内側に気密層を有するので、このライニング管によって形成された内部空間を通過する水や気体がライニング管に浸み込んでライニング管の寿命が低下してしまうことが抑制される。また、このライニング管の内部空間を通過する固体の移動抵抗や通過する液体の流下抵抗を低下させることができる。
本発明によれば、補強体を備えたライニング材を施工性よく反転挿入させるライニング方法、補強体を備えた施工性がよいライニング材および高い長期曲げ弾性率を有するライニング管を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本実施形態の説明では、ライニング材によって下水管路における枝管を裏打ちする例を用いる。
図1は、本発明の一実施形態に相当するライニング材の概略構成を示す斜視図である。なお、以下に示す図面においては、ライニング材1を構成する各要素の厚みが誇張して示されている。
図1に示すように、本実施形態のライニング材1は、筒状の外側ライニング部材2と筒状の内側ライニング部材3とから構成されてる。なお、本実施形態でいう筒状とは、円筒状以外に偏平につぶれたスリーブ状のものも含む概念である。図1には、反転挿入前の外側ライニング部材2および反転挿入前の内側ライニング部材3が示されている。外側ライニング部材2と内側ライニング部材3は、中心軸線方向に延在した長尺状のものである。外側ライニング部材2は、管路内に反転挿入によって配置されるものであり、内側ライニング部材3は、反転挿入された外側ライニング部材2の内側に反転挿入によって配置されるものである。
外側ライニング部材2は、不透過性チューブ21と第1補強体22とを備えた筒状をしている。この外側ライニング部材2は、第1筒状体の一例に相当する。外側ライニング部材2は、裏打ちする管路の内周面の周長と略同じ周長の外周面を有する筒状体である。不透過性チューブ21は、シームレスの筒状をしている。この不透過性チューブ21は、気体や液体を透過しない不透過性の材料で構成されている。本実施形態の不透過性チューブ21は、ナイロンをポリエチレンで挟み込んだ積層構造のものである。なお、ポリエチレンに代えて、ポリプロピレン等の他のポリオレフィンを用いてもよく、さらには、積層構造ではなく単層構造のものであってもよい。
第1補強体22も、不透過性チューブ21と同様にシームレスの筒状をしている。第1補強体22は、図1に示す反転挿入前の状態では不透過性チューブ21よりも外側に配置されている。すなわち、第1補強体22の内側に不透過性チューブ21が挿入されている。第1補強体22と不透過性チューブ21の延在方向の長さは同一である。第1補強体22は、後述する担持体31とは異なる材料で構成されたものであり、担持体31よりも強度の高いものである。なお、本実施形態における強度とは、引張強さを指す。本実施形態の第1補強体22は、ポリエステルと綿の混合素材からなる繊維で織られた布で構成されている。第1補強体22として、ガラス繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ステンレス繊維またはシリカ繊維のうち少なくとも1つを含む織布若しくはこれらの繊維からなる糸を使用したシート材を用いてもよい。また、第1補強体22として、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ステンレス繊維またはシリカ繊維のうち少なくとも1つを含む不織布を用いてもよい。第1補強体22は、不透過性チューブ21とは別体であり、第1補強体22と不透過性チューブ21の間には、ほんのわずかな第1隙間2aが形成されている部分もある。ただし、第1補強体22と不透過性チューブ21を接着剤などを用いて貼り付けることで一体化させてもよい。なお、図1において、外側ライニング部材2の端面を円で囲んで拡大して示している図では、第1隙間2aが誇張して示されているが、実際には第1補強体22と不透過性チューブ21は接触している部分も多く存在している。第1補強体22の厚みは、ライニング材1の総厚に対して5%以上50%以下が好ましく、10%以上40%以下がより好ましい。第1補強体22の厚みが、厚すぎると、詳しくは後述する未硬化の樹脂を第1補強体22全体に浸透させることが困難になり、ライニング材1によって形成されるライニング管10(図12参照)の機械的特性が低下してしまうことがある。また、第1補強体22の厚みが薄すぎると、ライニング管10において、この第1補強体22から形成される層による機械的特性の増強効果が十分得られない。
内側ライニング部材3は、担持体31と、第2補強体32と、補強体保持体33と、不透過性フィルム34とを備えた筒状をしている。この内側ライニング部材3は、第2筒状体の一例に相当する。内側ライニング部材3は、外側ライニング部材2の内周面の周長と同一か、外側ライニング部材2の内周面の周長よりもほんの少し短い周長の外周面を有する筒状体である。担持体31と第2補強体32と補強体保持体33は、面方向のところどころで縫い合わされることで一体化されている。なお、不透過性フィルム34は、気密性を維持するために縫い合わされることなく、補強体保持体33の外側にコーティングされることで、補強体保持体33と一体化している。担持体31、第2補強体32、補強体保持体33および不透過性フィルム34の延在方向の長さは同一である。
担持体31は、反転挿入前には内側ライニング部材3の最も内側に配置されたシームレスの筒状をしている。この担持体31は、未硬化の樹脂を担持するものである。担持体31の厚みは、ライニング材を構成するものの中で最も厚い。本実施形態における担持体31の厚みは3~4mmである。担持体31は、ポリエステルの不織布で構成されている。なお、担持体31は、ポリエステルに限らず、ナイロン、アクリル、ビニロンなどの繊維質材料からなる不織布であってもよい。
第2補強体32は、反転挿入前には担持体31の次に内側に配置されたシームレスの筒状をしている。第2補強体32は、担持体31とは異なる材料で構成されたものであり、担持体31よりも強度の高いものである。また、第2補強体32は、第1補強体22よりも強度の高いものであることが好ましい。こうすることで、第1補強体22よりも第2補強体32の方が強度が低い場合と比較して、ライニング材1を使用して形成される、後述するライニング管10(図12参照)の長期曲げ強さおよび短期曲げ強さをより高めることができる。本実施形態の第2補強体32は、ガラス繊維を含有した厚さ1~2mmのシート材である。第2補強体32として、ガラス繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ステンレス繊維またはシリカ繊維のうち少なくとも1つを含む織布若しくはこれらの繊維からなる糸を使用したシート材を用いてもよい。また、第2補強体32として、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ステンレス繊維またはシリカ繊維のうち少なくとも1つを含む不織布を用いてもよい。
補強体保持体33は、反転挿入前には第2補強体32の外側に配置されたシームレスの筒状をしている。この補強体保持体33は、担持体31との間で第2補強体32を挟み込むことで、第2補強体32を保持するためのものである。補強体保持体33は、担持体31と同様の、ポリエステルの不織布で構成されている。なお、補強体保持体33は、ナイロン、アクリル、ビニロンなどの繊維質材料からなる不織布であってもよい。
不透過性フィルム34は、不透過性チューブ21よりも径方向への伸延性の高いポリウレタン製の不透過性のフィルムである。不透過性フィルム34は、反転挿入前における内側ライニング部材3の最も外側面全体を被覆している。不透過性フィルム34は、気密性と水密性を有する材料で構成されていればポリエチレンやナイロンなど他の材料で形成されたものでもよい。また、不透過性フィルム34は、面方向における伸延性の高い材料で形成されたものが好ましい。
次に、上述のライニング材1を用いたライニング方法について説明する。図2は、枝管を裏打ちにより補修するライニング方法の流れを示すフローチャートであり、図3は、施工現場に設置された管路補修装置を示す図である。
ここでの説明では、本管72と桝73とを接続する枝管71を補修対象にした例を用いる。枝管71は、延在方向の長さ、すなわち桝73側に位置する桝側開口71aから、本管72側に位置する本管側開口71bまでの長さが、1m~5m程度であり、5mを超える場合もある。
図2に示すように、まず、補修する管路の周囲に、図3に示す管路補修装置9を設置する装置設置工程を実施する(ステップS1)。なお、装置設置工程を実施する前に、高圧洗浄車を用いて枝管71内の付着物等の除去を行い、TVカメラ等を用いて枝管71内の状況や、枝管71と本管72との接続状態等を確認しておくことが望ましい。
図3では、補修対象になる枝管71が接続した桝73の近傍に管路補修装置9が設置されている。図3に示す管路補修装置9は、反転挿入前の外側ライニング部材2および反転挿入前の内側ライニング部材3それぞれが異なるタイミングで格納される格納部5と、格納部5に連結した口部6を有する。また、図3には、管路補修装置9の格納部5に接続した圧縮空気供給手段4も示されている。
格納部5は、外側ライニング部材2および内側ライニング部材3を巻き取る巻取部材51と、圧縮空気供給手段4が接続し圧縮空気を受け入れる圧力調整器52を有する。本実施形態の格納部5は、巻取部材51のハンドル511を回転することで巻取部材51に外側ライニング部材2または内側ライニング部材3を巻き取った状態で格納する。なお、格納部5における外側ライニング部材2および内側ライニング部材3の格納状態はこれに限定されるものではなく、例えば、外側ライニング部材2または内側ライニング部材3をつづら折りにして格納する格納状態であってもよい。
口部6は、図3では左側に開放した反転口61を有する。反転口61は、格納部5に格納されたライニング材の一端が外側に折り返された状態で取り付けられる開口であり、ライニング材の折り返された部分は、バンドまたはベルト等の端部固定具611により固定される。
圧縮空気供給手段4は、コンプレッサ41とホース42を有する。ホース42は、格納部5の圧力調整器52とコンプレッサ41を接続している。コンプレッサ41で作り出された圧縮空気は、ホース42を流れて圧力調整器52から格納部5内に供給される。
図4は、図2に示す、外側ライニング部材格納工程および外側ライニング部材取付工程を説明するための図である。
装置設置工程が完了したら、外側ライニング部材格納工程を実施する(ステップS2)。外側ライニング部材格納工程では、まず図4(a)に示すように、図1に示した外側ライニング部材2の不透過性チューブ21の端部をガムテープTで閉塞するとともに、第1補強体22の端部を不透過性チューブ21の端部にガムテープTで貼り付ける。この端部は、外側ライニング部材2の反転が終えると先端になるため、以下、この端部を外側部材先端2bと称し、反対側の端部を外側部材後端2cと称する。なお、閉塞や貼り付けにガムテープT以外のテープを用いてもよく、不透過性チューブ21と第1補強体22の両方の外側部材先端2b部分をまとめて紐で軽く縛ってもよい。外側ライニング部材2は、図3に示す、枝管71の長さ、桝73の深さや大きさ等を考慮し、施工現場において、好的な長さに切断される。そして、図4(b)に示すように、ガムテープTで縛られた外側部材先端2bを格納部5の巻取部材51に巻き付け、ハンドル511を回転させることで、巻取部材51に外側ライニング部材2を巻き取る。やがて、外側ライニング部材2は、巻取部材51に巻き取られた側とは反対側の外側部材後端2cを残して巻取部材51に巻き取られ、格納部5に格納される。
その後、図4(c)に示すように、外側部材後端2cを、反転口61から外側に折り返し、折り返された外側部材後端2cを端部固定具611によって口部6に取り付ける(ステップS3)。
続いて、図2に示す外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)を実施する準備を行う。この外側ライニング部材反転挿入工程は、第1反転挿入工程の一例に相当する。
図5は、枝管内に挿入できる長さまで外側ライニング部材を反転口から反転させた様子を示す図である。
圧縮空気供給手段4のコンプレッサ41を作動させ、図5の円弧状の矢印で示すように圧力調整器52から格納部5内に圧縮空気を供給すると、図5に示すように反転口61に外側部材後端2cが取り付けられた外側ライニング部材2は、供給された圧縮空気の圧力によって反転口61から反転しながら送り出されていく。ここでは、外側ライニング部材2の、反転口61から反転しながら送り出された長さが、桝側開口71aから枝管71内にわずかに挿入できる程度に達した時点で圧力調整器52を操作し、圧縮空気の供給を一旦停止する。そして、途中まで反転した外側ライニング部材2の送り出した側の端部を、桝側開口71aから枝管71内に挿入することで、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)を実施する準備が整ったことになる。
図6は、図2に示す外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)を開始した後の様子を示す図であり、図7は、外側ライニング部材の先端が、本管側開口の縁付近に達した様子を示す図あり、図8は、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)が完了した様子を示す図である。
外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)の準備が整ったら、圧力調整器52を操作し、格納部5内への圧縮空気の供給を再開し、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)を開始する。格納部5内に圧縮空気が再び供給され始めると、図6に示すように、供給された圧縮空気の圧力によって枝管71内に挿入された外側ライニング部材2は反転しながら本管72に向かって伸びていく。やがて、図7に示すように、外側ライニング部材2の外側部材先端2bは、本管側開口71bの縁付近に達して、本管側開口71bから本管72内に突出した状態になる。ここで、圧力調整器52を操作し、圧縮空気の供給圧力を増加させると、図8に示すように、外側ライニング部材2の外側部材先端2bを縛っていたガムテープTが外れ、外側ライニング部材2の外側部材先端2bが開く。なお、外側部材先端2bが開いたことは、圧縮空気供給手段4から供給される空気の圧力が低下したことで判断できる。その後、端部固定具611を反転口61から取り外し、外側ライニング部材2の、口部6に取り付けられていた外側部材後端2cを口部6から取り外す。以上により、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)が完了する。
続いて、図2に示す内側ライニング部材含浸工程を実施する(ステップS5)。内側ライニング部材含浸工程では、施工現場において、内側ライニング部材3に未硬化の樹脂を含浸させる。この樹脂を反転挿入前の内側ライニング部材3において最も内側にある担持体31側から流し込むことで内側ライニング部材3に樹脂が含浸される。流し込まれた樹脂は、担持体31、第2補強体32、補強体保持体33の順に浸み込んでいき、不透過性フィルム34によって内側ライニング部材3よりも外側に漏れ出ることが防止される。含浸させる樹脂は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、ビニルエステル樹脂を主成分とし、これに、充填剤(フィラー)および各種の添加剤等を混合したものを採用している。ビニルエステル樹脂に代えて、不飽和ポリエステル樹脂や、ウレタンアクリレート樹脂等の熱硬化性樹脂を用いてもよい。また、本実施形態で含浸させる樹脂は常温で硬化が進むものであるが、常温でも硬化するが加熱することで硬化が促進する樹脂であってもよく、常温では硬化せず加熱することで硬化する熱硬化性樹脂であってもよく、光を照射することで硬化する光硬化性樹脂であってもよい。要するに、硬化性樹脂であればよい。熱硬化性樹脂を用いる場合は、管路補修装置9として熱供給装置も準備し、光硬化性樹脂を用いる場合は、管路補修装置9として光照射装置も準備しておく。なお、内側ライニング部材3は、施工現場において、含浸前に外側ライニング部材2と同じ長さに切断しておくことが好ましい。
図9は、図2に示す、内側ライニング部材格納工程およびライニング材取付工程を説明するための図である。
内側ライニング部材含浸工程が完了したら、内側ライニング部材格納工程を実施する(ステップS6)。内側ライニング部材格納工程では、まずライニング部材含浸工程において未硬化の樹脂を含浸した内側ライニング部材3と押圧用筒状体8を用意する。押圧用筒状体8は、ポリエステル繊維織布に軟質塩化ビニルをコーティングしたものであり、施工時には外側ライニング部材2および内側ライニング部材3を内側から枝管に向かって押圧する役割を果たし、施工後に回収される。また、押圧用筒状体8は、内側ライニング部材3よりもやや長い。内側ライニング部材格納工程では、まず図9(a)に示すように、未硬化の樹脂が含浸した内側ライニング部材3の先端を、押圧用筒状体8内を通したロープ等の紐状体80で縛る。続いて、その紐状体80を引っ張ることで、内側ライニング部材3を、押圧用筒状体8の一端側開口8eから押圧用筒状体8内に完全に引き込む。これにより、図9(b)に示すように、押圧用筒状体8が外側に位置し、その押圧用筒状体8の内側に内側ライニング部材3が位置している。
続いて、内側ライニング部材3の先端を縛っていた紐状体80をほどき、今度は、図9(c)に示すように、押圧用筒状体8の一端を結んで閉塞する。ここで閉塞した一端は、押圧用筒状体8の反転が終えると、先端になるため、以下、押圧筒体先端8aと称する。次に、結んだ押圧筒体先端8aに反転ベルト83の一端を結び付ける。反転ベルト83の他端は、格納部5の巻取部材51に取り付けられており、ハンドル511を回転することで反転ベルト83が巻取部材51に巻き取られ、やがて内側ライニング部材3も反転口61から入り込んで、図9(d)に示すように巻取部材51に巻き取られる。これによって、内側ライニング部材3が押圧用筒状体8とともに格納部5に格納される。
次に、ライニング材取付工程を実施する(ステップS7)。ライニング材取付工程では、まず内側ライニング部材3における、巻取部材51に巻き取られた側とは反対側の端部を、押圧用筒状体8の端部とともに、反転口61から外側に折り返す。そして、その折り返した外側に、取り外しておいた外側ライニング部材2の外側部材後端2cを被せ、その外側に端部固定具611を被せることで、内側ライニング部材3、押圧用筒状体8、外側ライニング部材2の端部を口部6に取り付ける。図9(e)は、内側ライニング部材3、押圧用筒状体8、外側ライニング部材2の端部が口部6の反転口61に取り付けられた部分を拡大して示す断面図である。図9(e)に示すように、内側ライニング部材3、押圧用筒状体8および外側ライニング部材2の端部が口部6の反転口61に取り付けられると、反転口61の外周に押圧用筒状体8が位置し、その外側に内側ライニング部材3が位置し、さらにその外側に外側ライニング部材2が位置した状態になる。
続いて、図2に示す内側ライニング部材反転挿入工程を実施する(ステップS8)。この内側ライニング部材反転挿入工程は、第2反転挿入工程の一例に相当する。
図10は、図2に示す内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)を開始した後の様子を示す図であり、図11は、図2に示す内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)が完了した様子を示す図である。
圧力調整器52を操作し、格納部5内への圧縮空気の供給を開始することで、内側ライニング部材反転挿入工程を開始する。この内側ライニング部材反転挿入工程では、先に反転挿入した外側ライニング部材2が、内側ライニング部材3および押圧用筒状体8の、枝管71内への反転挿入のガイドになる。格納部5内に圧縮空気が供給され始めると、図10に示すように、供給された圧縮空気の圧力によって、内側ライニング部材3および押圧用筒状体8は、外側ライニング部材2の内側で反転しながら外側ライニング部材2にガイドされて本管72に向かって伸びていく。外側ライニング部材2は、内側ライニング部材反転挿入工程前はしぼんだ状態になっているが、その内部に内側ライニング部材3および押圧用筒状体8が反転しながら侵入してくることで再度拡径し、内側ライニング部材3および押圧用筒状体8によって枝管71の内周面に押し付けられていく。やがて、図11に示すように、内側ライニング部材3の先端は、本管側開口71bの縁付近に達し、その位置で留まる。内側ライニング部材3が反転挿入されることで担持体31の内側に第2補強体32が位置し、担持体31の外側に第1補強体22が位置する。押圧用筒状体8の先端82aは、反転ベルト83の一端が結び付けらて閉塞されている。図11に示す押圧用筒状体8の内周面で囲まれた空間Vには、先端82aから延びた反転ベルト83が走っており、この反転ベルト83は巻取部材51までつながっている。なお、圧縮空気の圧力によって枝管71内に挿入されていく内側ライニング部材3および押圧用筒状体8に対して、反転ベルト83がつながった巻取部材51を手動操作することによって適度な張力を与えることができる。また、内側ライニング部材3および押圧用筒状体8が円滑に進まないときには巻取部材51によって巻き取り操作を行うことが好ましい。これにより、内側ライニング部材3および押圧用筒状体8をスムーズに枝管71内に反転挿入させることが可能になる。
また、図11において、円で囲んだ部分を拡大して示すように、2回の反転挿入により枝管71内に挿入されたライニング材1(外側ライニング部材2および内側ライニング部材3)は、枝管71の内面にライニング材1が重ねられ、そのライニング材1の内側に押圧用筒状体8が位置する状態になる。この押圧用筒状体8に対して、供給された圧縮空気の圧力がかかり、図11の拡大図内に矢印で示すように、押圧用筒状体8を介してライニング材1が枝管71に向けて圧接される。その際、内側ライニング部材3に含浸されていた未硬化の樹脂圧接によって流動して、外側ライニング部材2の第1補強体22にも流れ込んで第1補強体22に浸透する。この押圧用筒状体8によるライニング材1の圧接は、ライニング材1に含浸された樹脂がある程度硬化し、ライニング材1が円筒形状を維持できる程度まで継続される。ライニング材1が円筒形状を維持できる程度まで樹脂が硬化したら、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)が完了する。
次いで、図2に示す押圧用筒体回収工程(ステップS9)が実施される。この押圧用筒体回収工程では、一番簡単な方法としては、反転ベルト83を人力によって引っ張る。これによって、押圧用筒状体8は、ライニング材1から引き剥がされながら、地上に引きずり出される。なお、ハンドル511を回転させることで巻取部材51によって反転ベルト83を巻き取り、押圧用筒状体8を引っ張ってもよい。その際、圧縮空気供給手段4から、非常に弱い圧力でライニング材1内に空気を供給しながら、反転ベルト83を巻き取ってもよい。この時点のライニング材1は枝管71に圧接された状態で形状が維持できる程度に樹脂が硬化したものであるので、押圧用筒状体8が引き剥がされた後には枝管71に沿った円筒形状のライニング材1が枝管71内に残る。以下、この枝管71内に残った円筒形状のライニング材1をライニング管10と称することがある。
押圧用筒状体8が枝管71から完全に取り出されたら、桝側開口71aにおいてライニング材1を切断し、押圧用筒体82や切断したライニング材1を回収する。そして、必要に応じて、桝側開口71aを管口仕上材で仕上る。また、本管71内に穿孔機を入れて、本管側開口71bにおいてもライニング管10の、本管71内に突出した部分を切り取ることで管路補修が完了する。含浸された樹脂は時間の経過とともにさらに硬化していき、やがてライニング管10は自立管として機能するようになる。
図12(a)は、ライニング管を示す断面図であり、図12(b)は、同図(a)のB部を拡大した拡大図である。図12(a)では、ライニング管10を構成する各要素の厚みが誇張して示されている。図12(b)には、反転挿入前のライニング材1(図1参照)の状態において、外側ライニング部材2(図1参照)であった部分が、外側ライニング層2Hとして示され、内側ライニング部材3(図1参照)であった部分が、内側ライニング層3Hとして示されている。
図12(a)および図12(b)に示すように、施工されたライニング管10は、それぞれ円筒状に成形された、不透過性チューブ21と、外側補強層22Hと、樹脂硬化層31Hと、内側補強層32Hと、保持体硬化層33Hと、不透過性フィルム34とを外側からこの順で有する。不透過性チューブ21は、不透過性の材料で構成されているので、樹脂が浸み込むことなく施工前と変わらないものである。この不透過性チューブ21は、ライニング管10の最も外側に配置されている。この不透過性チューブ21は、反転前に内側ライニング部材に含浸されていた樹脂が硬化することで外側補強層22Hと枝管71の内周面の間に挟み込まれている。外側補強層22Hは、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)において担持体31から第1補強体22に浸透した未硬化の樹脂が硬化することで形成された、樹脂硬化層31Hよりも高強度の材料で構成された層である。樹脂硬化層31Hは、反転挿入前に担持体31が担持していた樹脂が硬化することで形成された層である。内側補強層32Hは、反転挿入前に第2補強体32が担持していた樹脂が硬化することで形成された樹脂硬化層31Hよりも高強度の材料で構成された層である。保持体硬化層33Hは、反転挿入前に補強体保持体33が担持していた樹脂が硬化することで形成された層である。不透過性フィルム34は、このライニング管10において、最も内側に配置されている。この不透過性フィルム34は、不透過性の材料で構成されているので、樹脂が浸み込むことなく施工前と変わらないものである。ライニング管10における不透過性フィルム34は、気密層の一例に相当する。
この実施形態のライニング材1および、そのライニング材1を用いたライニング方法によれば、外側ライニング部材2と内側ライニング部材3を、それぞれ別々に枝管71内に反転挿入するので、ライニング材1全体としては強度が高く剛性の高いものであっても反転挿入が容易で施工性がよい。特に、強度が高い第1補強体22と第2補強体32を、別の反転挿入工程に振り分けることで、反転挿入がより容易になっている。また、ライニング材1全体としては強度が高いものであるため、高い機械的特性、特に高い長期曲げ弾性率(試験方法:JIS K7035またはJIS A7511)を有するライニング管10を形成することができる。さらに、常温で樹脂を硬化させているので、樹脂を熱硬化や光硬化させる場合と比較して、硬化させるため基材が必要ないので施工時に必要な機材少なくてすむ上に、形状維持が可能な程度に硬化した後は自然に硬化するので施工時間も短くてすむ。また、反転挿入によって厚みの厚い担持体31を挟んで強度の高い第1補強体22と第2補強体32が対向して配置され、ライニング管10が形成された状態では外側補強層22Hと内側補強層32Hが厚み方向に離れた位置に配置されるので、機械的特性を大きく高めることができる。加えて、本実施形態では、内側ライニング部材3に樹脂を含浸し、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)において、内側ライニング部材3と外側ライニング部材2を枝管71に押し付けることで内側ライニング部材3に含浸した樹脂を外側ライニング部材2に浸み込ませている。これにより、外側ライニング部材2には樹脂を含浸しないですむので、施工時の手間が減り、より施工性が良くなっている。またさらに、ライニング管10は、最も内側に不透過性フィルム34を有するので、ライニング管10によって形成された内部空間を通過する水や気体がライニング管10に浸み込んでライニング管10の寿命が低下してしまうことを抑制できる。また、ライニング管10の内部空間を固体や液体が通過する場合には、通過する固体の移動抵抗や通過する液体の流下抵抗を低下させることができる。
次に、変形例のライニング材1を用いて形成されたライニング管10の構成について説明する。これより後の説明では、これまで説明した構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明し、重複する説明は省略することがある。また、ライニング方法は、先の実施形態と同様であり、相違部分がある場合はその相違部分のみ説明する。
図13は、変形例のライニング材を用いて形成されたライニング管の断面を示す、図12(b)と同様の拡大図である。図13においてバツ印が付されている部分は、施工時に除去されることでライニング管10の状態では存在していないが、反転挿入前のライニング材1の状態においては存在していたことを示している。
図13(a)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hにおける不透過性チューブ21と外側補強層22Hの位置が逆になっており、不透過性チューブ21が除去されている点が、図12に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図13(a)に示すライニング管10は、図1に示した反転挿入する前の外側ライニング部材2における不透過性チューブ21と第1補強体22の位置が逆になったライニング材1を用いて形成されている。また、不透過性チューブ21は、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)の後、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)よりも前に除去されている。こうすることで、図1に示した内側ライニング部材3に含浸されていた樹脂を第1補強体22にも流れ込ませて第1補強体22に浸透させることができる。
図13(b)に示すライニング管10は、内側ライニング層3Hにおける不透過性フィルム34が配置されていた部分に、反転挿入時までは内側不透過性チューブ35が配置され、ライニング管10の状態ではその内側不透過性チューブ35が除去されている点が、図12に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図13(b)に示すライニング管10は、反転挿入する前の内側ライニング部材3における最も外側に、不透過性フィルム34の代わりに内側不透過性チューブ35が配置されたライニング材1を用いて形成されている。また、内側不透過性チューブ35は、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)の後に除去されている。なお、内側不透過性チューブ35は、図1に示した不透過性チューブ21と同様のものである。
図13(c)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hにおける不透過性チューブ21と外側補強層22Hの位置が逆になっており、不透過性チューブ21が除去されている点と、内側ライニング層3Hにおける不透過性フィルム34が配置されていた部分に、反転挿入時までは内側不透過性チューブ35が配置され、ライニング管10の状態ではその内側不透過性チューブ35が除去されている点が、図12に示したライニング管10とは異なる。すなわち、反転挿入する前の外側ライニング部材2における不透過性チューブ21と第1補強体22の位置が逆になっており、また内側ライニング部材3における最も外側に、不透過性フィルム34の代わりに内側不透過性チューブ35が配置されたライニング材1を用いて形成されている。不透過性チューブ21は、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)の後、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)よりも前に除去されている。さらに、内側不透過性チューブ35は、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)の後に除去されている。
図13(d)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hにおける不透過性チューブ21が配置されていた部分に、外側不透過性フィルム23が配置されている点と、内側ライニング層3Hにおける不透過性フィルム34が配置されていた部分に、反転挿入時までは内側不透過性チューブ35が配置され、ライニング管10の状態ではその内側不透過性チューブ35が除去されている点が、図12に示したライニング管10とは異なる。すなわち、反転挿入する前の外側ライニング部材2における不透過性チューブ21の代わりに外側不透過性フィルム23が配置され、また反転挿入する前の内側ライニング部材3における最も外側に、不透過性フィルム34の代わりに内側不透過性チューブ35が配置されたライニング材1を用いて形成されている。内側不透過性チューブ35は、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)の後に除去されている。なお、外側不透過性フィルム23は、図1に示した不透過性フィルム34と同様のものである。
次いで、第2実施形態のライニング材1と、第2実施形態ののライニング材1を用いて形成されたライニング管10の構成について説明する。また、ライニング方法は、先の実施形態と同様であり、相違部分がある場合はその相違部分のみ説明する。
図14(a)は、第2実施形態のライニング材を示す図1と同様の斜視図である。
図14(a)に示す第2実施形態のライニング材1は、外側ライニング部材2を構成する部材と内側ライニング部材3構成する部材が入れ替わっている点が図1に示したライニング管10とは異なる。また、外側ライニング部材2を構成する各部材の並び順が逆転している点と、内側ライニング部材3を構成する各部材の並び順が逆転している点も図1に示したライニング管10とは異なる。
図14(a)に示すように、第2実施形態のライニング材1も、外側ライニング部材2と内側ライニング部材3とから構成されてる。外側ライニング部材2は、外側不透過性フィルム23と、外側補強体保持体24と、外側補強体25と、外側担持体26とをこの順で内側から備えた筒状をしている。この外側補強体25は、第1補強体の一例に相当する。外側補強体保持体24と、外側補強体25と、外側担持体26は、面方向のところどころで縫い合わされることで一体化されている。なお、外側不透過性フィルム23は、気密性を維持するために縫い合わされることなく、外側補強体保持体24の内側にコーティングされることで、外側補強体保持体24と一体化している。外側不透過性フィルム23、外側補強体保持体24、外側補強体25および外側担持体26の延在方向の長さは同一である。外側補強体保持体24は、図1に示した補強体保持体33と同様のものである。外側補強体25は、図1に示した第2補強体32と同様のものである。外側担持体26は、図1に示した担持体31と同様のものである。なお、外側不透過性フィルム23は、既に説明したように図1に示した不透過性フィルム34と同様のものである。
内側ライニング部材3は、内側不透過性チューブ35と内側補強体36とを備えた筒状をしている。この内側補強体36は、第2補強体の一例に相当する。内側補強体36は、図1に示した第1補強体22と同様のものである。なお、内側不透過性チューブ35は、既に説明したように不透過性チューブ21と同様のものである。内側不透過性チューブ35と内側補強体36は別体であり、内側不透過性チューブ35と内側補強体36の間には、ほんのわずかな第2隙間3aが形成されている部分もある。なお、図14(a)において、外側ライニング部材2の端面を円で囲んで拡大して示している図では、第2隙間3aが誇張して示されているが、実際には内側不透過性チューブ35と内側補強体36は接触している部分も多く存在している。
第2実施形態のライニング材1を用いたライニング方法では、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)において、外側ライニング部材2を反転挿入することで外側補強体25の内側に外側担持体26が位置する。また、内側不透過性チューブ35は、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)の後に除去される。
図14(b)は、同図(a)のライニング材を用いて形成されたライニング管の断面を示す、図12(b)と同様の拡大図である。この図14(b)でも図13と同様に、ライニング管10の状態では存在していないが、反転挿入前のライニング材1の状態においては存在していた部分にバツ印が付されている。
図14(b)に示すように、図14(a)に示したライニング材1を用いて形成されたライニング管10は、それぞれ円筒状に成形された、外側不透過性フィルム23と、外側保持体硬化層24Hと、第2外側補強層25Hと、外側樹脂硬化層26Hと、第2内側補強層36Hとを外側からこの順で有する。なお、ライニング管10の状態では、内側不透過性チューブ35が除去されている。外側不透過性フィルム23は、このライニング管10において、最も外側に配置されている。この外側不透過性フィルム23は、不透過性の材料で構成されているので、樹脂が浸み込むことなく施工前と変わらないものである。外側保持体硬化層24Hは、反転挿入前に外側補強体保持体24が担持していた樹脂が硬化することで形成された層である。第2外側補強層25Hは、反転挿入前に外側補強体25が担持していた樹脂が硬化することで形成された外側樹脂硬化層26Hよりも高強度の材料で構成された層である。外側樹脂硬化層26Hは、反転挿入前に外側担持体26が担持していた樹脂が硬化することで形成された層である。第2内側補強層36Hは、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)において外側担持体26から内側補強体36に浸透した未硬化の樹脂が硬化することで形成された外側樹脂硬化層26Hよりも高強度の材料で構成された層である。
この第2実施形態のライニング材1および、そのライニング材1を用いたライニング方法においても、先の実施形態と同様の効果を奏する。ただし、図12に示したライニング管10と異なり、図14に示したライニング管10では、最も内側に不透過性の材質が設けられていないので、ライニング管10によって形成された内部空間を通過する水や気体がライニング管10に浸み込んでライニング管10の寿命が低下してしまう虞はある。また、図12に示したライニング管10と比較して、図14に示したライニング管10では、ライニング管10の内部空間を固体や液体が通過する場合、通過する固体の移動抵抗や通過する液体の流下抵抗が高い場合がある。
続いて、これまで説明してきた第2実施形態のライニング管10の変形例について、図14を用いて説明した構成とは異なる点を中心に説明する。また、ライニング方法は、図14に示したライニング管10と同様であり、相違部分がある場合はその相違部分のみ説明する。
図15は、第2実施形態のライニング管の変形例を示す図14(b)と同様の拡大図である。図15でも図14(b)と同様に、ライニング管10の状態では存在していないが、反転挿入前のライニング材1の状態においては存在していた部分にバツ印が付されている。
図15(a)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hにおける外側不透過性フィルム23が配置されていた部分に、不透過性チューブ21が配置されている点が、図14(b)に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図15(a)に示すライニング管10は、反転挿入する前の外側ライニング部材2における最も内側に、外側不透過性フィルム23の代わりに、図1に示したものと同じ不透過性チューブ21が配置されたライニング材1を用いて形成されている。なお、この不透過性チューブ21と外側補強体保持体24(図14(a)参照)は別体であってもよく、接着などにより一体化されていてもよい。
図15(b)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hにおける外側不透過性フィルム23が配置されていた部分に、不透過性チューブ21が配置されている点と、内側ライニング層3Hにおける内側不透過性チューブ35が除去されていた部分に、不透過性フィルム34が配置されている点が、図14(b)に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図15(b)に示すライニング管10は、反転挿入する前の外側ライニング部材2における最も内側に、外側不透過性フィルム23の代わりに、図1に示したものと同じ不透過性チューブ21が配置され、また内側ライニング部材3における最も外側に、内側不透過性チューブ35の代わりに図1に示したものと同じ不透過性フィルム34が配置されたライニング材1を用いて形成されている。なお、不透過性チューブ21と外側補強体保持体24(図14(a)参照)は別体であってもよく、接着などにより一体化されていてもよい。また、不透過性フィルム34は、不透過性の材料で構成されているので、樹脂が浸み込むことなく施工前と変わらないものである。このライニング管10における不透過性フィルム34は、気密層の一例に相当する。
図15(c)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hに、外側不透過性フィルム23が無く、代わりに外側ライニング層2Hにおける最も内側になる位置にあった外側不透過性チューブ27が除去されている点と、内側ライニング層3Hにおける内側不透過性チューブ35が除去されていた部分に、不透過性フィルム34が配置されている点が、図14(b)に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図15(c)に示すライニング管10は、反転挿入する前の外側ライニング部材2における最も内側に、外側不透過性フィルム23が存在しておらず、その外側ライニング部材2における最も外側に、外側不透過性チューブ27が配置され、また内側ライニング部材3における最も外側に、内側不透過性チューブ35の代わりに図1に示したものと同じ不透過性フィルム34が配置されたライニング材1を用いて形成されている。このライニング管10における不透過性フィルム34は、気密層の一例に相当する。外側不透過性チューブ27は、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)の後、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)よりも前に除去されている。こうすることで、内側ライニング部材3に含浸されていた樹脂を内側補強体36(図14(a)参照)にも流れ込ませて内側補強体36に浸透させることができる。なお、外側不透過性チューブ27は、図14(a)に示した内側不透過性チューブ35と同様のものである。
図15(d)に示すライニング管10は、外側ライニング層2Hに、外側不透過性フィルム23が無く、代わりに外側ライニング層2Hにおける最も内側になる位置にあった外側不透過性チューブ27が除去されている点が、図14(b)に示したライニング管10とは異なる。すなわち、図15(c)に示すライニング管10は、反転挿入する前の外側ライニング部材2における最も内側に、外側不透過性フィルム23が存在しておらず、その外側ライニング部材2における最も外側に、外側不透過性チューブ27が配置されたライニング材1を用いて形成されている。外側不透過性チューブ27は、外側ライニング部材反転挿入工程(ステップS4)の後、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)よりも前に除去されている。
本発明は上述の実施形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形を行うことが出来る。たとえば、本実施形態では下水管路を裏打ちする例でライニング材1、ライニング方法およびライニング管10を説明したが、これらのライニング材1、ライニング方法およびライニング管10を電力ケーブルが収容された地中電線管路等の地中に埋設された他の管路に用いてもよい。また、枝管71を補修する例について説明したが、本実施形態で説明したライニング材1、ライニング方法およびライニング管10を用いて本管72を補修することもできる。本実施形態のライニング材1は、第1補強体22と第2補強体32または外側補強体25と内側補強体36を備えていたが、ライニング材1は、第1補強体22と第2補強体32のうちの一方または外側補強体25と内側補強体36のうちの一方の補強体のみを備えたものであってもよい。さらに、ライニング材を3つ以上の筒状体(ライニング部材)に分けて、各筒状体(ライニング部材)ごとに反転挿入してもよい。また、第1補強体22、第2補強体32、外側補強体25および内側補強体36として、担持体31よりも強度の高いものを用いたが、施工前のライニング材1の状態において必ずしも担持体31より強度が高いものである必要はなく、これらの一部または全部に担持体31と同一強度または担持体31よりも強度が低いものを用いてもよい。ただし、これらから形成された外側補強層22H、内側補強層32H、第2外側補強層25Hおよび第2内側補強層36Hは、担持体31から構成される樹脂硬化層31Hよりも高い機械的特性、特に高い長期曲げ弾性率を示す層であることが好ましい。さらに、本実施形態では、外側ライニング部材2と内側ライニング部材3の一方に樹脂を含浸し、内側ライニング部材反転挿入工程(ステップS8)において前記一方に対する他方にその樹脂を浸透させる例を用いて説明したが、外側ライニング部材2と内側ライニング部材3の両方に樹脂を含浸させてからそれぞれを順に反転挿入してもよい。
以上説明した実施形態や変形例によれば、第1補強体22と第2補強体32または外側補強体25と内側補強体36からなる補強体を備えたライニング材を施工性よく反転挿入させるライニング方法、その補強体を備えた施工性がよいライニング材および高い長期曲げ弾性率を有するライニング管を提供することができる。
なお、以上説明した実施形態や各変形例の記載それぞれにのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、他の実施形態や他の変形例に適用してもよい。
1 ライニング材
2 外側ライニング部材(第1筒状体)
3 内側ライニング部材(第2筒状体)
22 第1補強体
31 担持体
25 外側補強体(第1補強体)
26 外側担持体(担持体)
32 第2補強体
36 内側補強体(第2補強体)
71 枝管(管路)
2 外側ライニング部材(第1筒状体)
3 内側ライニング部材(第2筒状体)
22 第1補強体
31 担持体
25 外側補強体(第1補強体)
26 外側担持体(担持体)
32 第2補強体
36 内側補強体(第2補強体)
71 枝管(管路)
Claims (9)
- 未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体と、筒状の補強体とを管路内に設置して該管路を裏打ちするライニング方法であって、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有する第1筒状体を前記管路内に反転挿入する第1反転挿入工程と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有する第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入し該第1筒状体および該第2筒状体を前記管路の内周面に向けて押し付ける第2反転挿入工程とを備えたことを特徴とするライニング方法。 - 前記第1反転挿入工程にしても前記第2反転挿入工程にしても、前記補強体を有する筒状体を反転挿入する工程であることを特徴とする請求項1記載のライニング方法。
- 前記第1反転挿入工程は、前記補強体を構成する第1補強体を有する前記第1筒状体を前記管路内に反転挿入する工程であり、
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体と前記担持体とを有する前記第2筒状体を、該担持体の内側に該第2補強体が位置するように前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であることを特徴とする請求項1または2記載のライニング方法。 - 前記第1反転挿入工程は、前記補強体を構成する第1補強体と前記担持体とを有する前記第1筒状体を該第1補強体の内側に該担持体が位置するように前記管路内に反転挿入する工程であり、
前記第2反転挿入工程は、前記補強体を構成する第2補強体を有する前記第2筒状体を前記第1筒状体の内側に反転挿入する工程であることを特徴とする請求項1または2記載のライニング方法。 - 前記第2反転挿入工程は、前記担持体に担持された前記樹脂を前記補強体に浸透させる工程であることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項記載のライニング方法。
- 管路を裏打ちする用途に用いられ、未硬化の樹脂を担持する筒状の担持体と筒状の補強体とを備えたライニング材であって、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも一方を有し前記管路内に反転挿入によって配置される第1筒状体と、
前記担持体と前記補強体のうちの少なくとも他方を有し前記第1筒状体の内側に反転挿入によって配置される第2筒状体とを備えたことを特徴とするライニング材。 - 前記第1筒状体は、前記補強体を構成する第1補強体を有するものであり、
前記第2筒状体は、前記補強体を構成する第2補強体を有するものであることを特徴とする請求項6記載のライニング材。 - 前記担持体は、前記第1補強体と前記第2補強体の間に配置されるものであることを特徴とする請求項7記載のライニング材。
- 地中に埋設された本管から分岐した枝管内に配置されたライニング管であって、
未硬化の樹脂を担持した筒状の担持体の該樹脂が硬化することで形成された筒状の樹脂硬化層と、
前記枝管と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の外側補強層と、
このライニング管の最も内側に配置され、気密性を有する筒状の気密層と、
前記気密層と前記樹脂硬化層の間に配置され、前記担持体とは異なる材料で構成された筒状の内側補強層とを備えたことを特徴とするライニング管。
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JP2020132415A JP2022029190A (ja) | 2020-08-04 | 2020-08-04 | ライニング方法、ライニング材およびライニング管 |
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