JP2008200234A - 錠剤の搬送ガイド方法及び錠剤の搬送ガイド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送ガイド方法は、錠剤を搬送する過程において、錠剤を早送り状にガイドしながら錠剤に付着している微紛を吸引除去することを最も主要な特徴とする。搬送ガイドは、少なくとも長さ方向の一部へ周方向に沿って多数の吸引孔が形成されたガイドローラと、当該ガイドローラの吸引孔が連通する状態に設けられた吸引ケースとを備え、少なくとも前記ガイドローラの吸引孔形成部分が搬送中の錠剤へ接触し、かつ当該ガイドローラが前記錠剤の搬送方向に沿って回転する状態で使用されることを最も主要な特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この搬送の過程では、コンベア,シュート,ホッパーその他の搬送手段における排出部等の搬送方向変換部や、多数の錠剤を一列状に整列させながら、それらの錠剤を一粒ずつ列状に整列搬送する整列搬送部へ移行させる場合等のように錠剤の流れが変化する(悪くなる)部位では、錠剤の流れが円滑になるように錠剤をガイドする必要を生ずる。
前記ガイド手段は、コンベア等の錠剤搬送装置の整列搬送部への移行部において、搬送中の錠剤を一粒ずつ振分けピンへ衝突させ、錠剤の振分けピンへの衝突位置により移送の順方向へガイドされる錠剤と、非順方向へガイドされる錠剤とに振り分け、非順方向へガイドされた錠剤を還元搬送装置へ導いて前記搬送装置の上流位置へ戻すように構成されている。
また、錠剤を底面に多数の吸引孔を有する樋状通路を通過させ、あらかじめ当該錠剤に付着している微粉を吸引除去するのは工程上無駄であるほか、底面に吸引孔を有する通路へ錠剤を通過させるだけでは錠剤に付着している微粉を円滑かつ完全に除去することはできない。
本発明の目的は、搬送の過程において錠剤を順方向へ確実にガイドしながら当該錠剤に付着している微粉を効率的に除去する搬送ガイド方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記搬送ガイド方法を円滑に実施することができる搬送ガイドを提供することにある。
したがって、錠剤に付着している微粉がより確実に除去されるとともに、錠剤は非順方向へ移動することなく順方向へ確実にガイドされる。
したがって、前記搬送方向へ回転中のガイドローラに接触した錠剤は、瞬間的に前記吸引孔へ吸着された後ガイドローラの回転により回転方向へ早送り状に搬送されるので、このとき錠剤から飛散した微粉と錠剤に付着している微粉はともに吸引除去され、その結果本発明に係る前記搬送ガイド方法を円滑確実に実施することができる。
図1は本発明に係る搬送ガイドの第1実施形態を示す断面図、図2は第1実施形態の搬送ガイドを錠剤の整列搬送部に使用した例を示す部分平面図,図3は図2の搬送装置におけるガイド部の拡大斜視図である。
この実施形態では、ガイドローラ1の端板12の軸心部へ回転軸11が軸心方向に沿う状態に取り付けられ、この回転軸11は一端部が吸引ケース2の一方の端板20へ連通するように取付けられたスリーブ23を通って当該吸引ケース2内へ突入している。
回転軸11の吸引ケース2内へ突入した部分には回転羽根3が取り付けられている。
前記支持板22には適数の通気孔22aが形成されており、吸引ケース2には接続部40を介して真空吸引手段4が接続されている。したがって、真空吸引手段4の作動により、ガイドローラ1は一定方向へ回転しつつ吸引孔10を通じてその周辺雰囲気を吸引するように作動する。
5は一つのベルトコンベアからなる錠剤の搬送装置であり、当該搬送装置5の上流部位は整列搬送移行部50、下流部位は整列搬送部51である。搬送装置5の一側部には還元用搬送装置6が設置されている。
整列搬送移行部50は、側面に傾斜したガイド面501を有するガイド部材500により錠剤Tが安定した姿勢でかつ一粒ずつ列状になるように誘導される搬送部であり、この整列搬送移行部50から図の左方向へ逸脱した錠剤Tは還元用搬送装置6へ移動し、整列移行搬送部50の上流端側へ戻される。
整列搬送移行部50と整列搬送部51との境界部分には、ガイド部材512の上流端側へガイドローラ1が当該部位の搬送面に対して鉛直となるように、前記実施形態の搬送ガイドaが設置されており、ガイドローラ1は真空吸飲手段4により搬送装置5の搬送方向に沿って早送り状に回転する。
錠剤Tはこのように整列搬送部51へ早送り状にガイドされるため、還元用搬送装置6側にはじき出されることはない。
各錠剤Tがガイドローラ1へ接触して整列搬送部51へ早送り状にガイドされる際に、錠剤Tには通常の搬送状態よりもやや強い衝撃が加わるため、錠剤Tに付着している微紛の大半は錠剤Tから分離して飛散し、ガイドローラ1の吸引孔10から吸引される。また、錠剤Tから分離しないで当該錠剤に付着したままの微紛も、前記瞬間的吸引の際に吸引孔10から吸引される。
ガイドローラ1の吸引孔10から吸引された微紛は、真空吸引手段4へ吸引され回収される。
この場合には、吸引された微紛は接続部40へ回収容器(図示しない)を接続して回収する。
シュートからなる搬送装置52の排出部には垂直状に螺旋シュート53が接続され、搬送装置52から錠剤Tが一列状に螺旋シュート53へガイドされる。
シュートである搬送装置52の排出部では多数の錠剤Tが集中して錠剤群の流れが悪くなり、螺旋シュート53への錠剤Tのガイドが円滑でなくなるので、搬送装置52の排出部の両内側部へガイドローラ1が搬送面に対してほぼ鉛直になり、かつ搬送方向へ回転する状態に搬送ガイドa,aが対向設置されている。
前記のように錠剤Tの群が早送り状にガイドされる際、錠剤群はやや攪拌状態になるため、錠剤Tに付着している微紛の大半は錠剤Tから分離飛散し、ガイドローラ1の吸引孔10を通じて吸引除去される。また、錠剤Tから飛散しないで付着している微粉は、ガイドローラ1の吸引孔10へ錠剤Tが瞬間的に吸引される際に吸引除去される。
図5は搬送ガイドaの第2実施形態を示す断面図である。
円筒状のガイドローラ1には、周方向に沿って多数の吸引孔10が形成されているとともに軸心方向に沿って回転軸11が取り付けられている。
ガイドローラ1の吸引孔10は、吸引ケース2の下端部に形成されたスリーブ23を介して吸引ケース2と連通している。
回転軸11はスリーブ23内へ取り付けられた吸引孔26aを有する支持板26へベアリング24を介して支持されているとともに、吸引ケース2内の支持板22へベアリング25を介して支持されている。回転軸11の吸引ケース2側の端部には回転羽根3が取り付けられている。
支持板22には適数の通気孔22aが形成され、吸引ケース2の上端部は接続部40を介して真空吸引手段4へ連通しており、真空吸引手段4の作動により回転羽根3及び回転軸11を介してガイドローラ1が錠剤Tの搬送方向に沿って回転するようになっている。
スリーブ23の下端部には、ガイドローラ1の上部外周に被さる状態に笠状の鍔23aが形成されている。
第2実施形態の搬送ガイドaを図3のようなシュートからなる搬送装置52の排出部に設置した場合も、ほぼ同様に作用する。
この実施形態の搬送ガイドaの他の作用,効果は第1実施形態の搬送ガイドと同様である。
図6は本発明に係る搬送ガイドaの第3実施形態を示す部分破断図、図7は同実施形態におけるガイドローラの部分展開平面図、図8はガイドローラにおける吸引ケース側の中空軸の断面図である。
細長い円筒状のガイドローラ1には、図7で示すようにほぼ全長にわたり周方向へ多数の吸引孔10が形成され、前記各吸引孔10はガイドローラ1の一端部に設置された吸引ケース2へ連通され、吸引ケース2は接続部40を介して真空吸引手段4へ接続されている。
一方の中空軸11aの軸心部には、軸心より放射状に設けられた連結部材11cを介して回転軸11が連結されており、この回転軸11の吸引ケース2内へ突入した部分には回転羽根3が取り付けられている。
以上の構成により、ガイドローラ1は真空吸引手段4の作動により回転羽根3を通じて錠剤の搬送方向へ回転すると同時に、多数の吸引孔10からは、各中空軸11a,11bを通じて当該ガイドローラ1の周辺雰囲気がその両端方向へ吸引される。
この実施形態では、ガイドローラ1の両端方向から吸引力を作用させるため、ガイドローラ1の他端部は中空軸11bを介して接続ボックス2aへ回転自在に連通されているが、ガイドローラ1の他端部方向から吸引力を作用させない場合には、当該ガイドローラ1の他端部は回転軸(図示しない)を介して適当な支持部材へ回転自在に支持させる。
図9の設置状態において、ホッパーからなる搬送装置54の排出部にはシャッター540が設けられているので、搬送ガイドaはシャッター540の開閉と同調して運転される。すなわち、シャッター540が開いているときにガイドローラ1が回転するとともに吸引孔10を通じて吸引するように作動が制御される。
図9の設置状態において、ガイドローラ1が回転することにより錠剤Tが早送り状にガイドされ、錠剤Tの表面から分離飛散した微紛はガイドローラ1の多数の吸引孔10を通じて吸引除去される。
なお、第3実施形態の搬送ガイドaにおいては、吸引管2aを使用しない場合を考慮して、各接続ソケット部2c,2dには図示しない開平蓋を設けるのが望ましい。
図10は本発明に係る搬送ガイドaの第4実施形態を示す概略平面図である。
この実施形態の各搬送ガイドaは、第3実施形態の搬送ガイドの変形形態であり、第3実施形態の搬送ガイドaの吸引管2aを省略し、各搬送ガイドaのガイドローラ1は搬送方向へ回転しつつ吸引孔(図示を省略)を通じて一方向にのみ吸引するように構成されている。
コンベアやホッパーからなる搬送装置54の排出部位へ、各ガイドローラ1が平行するように多数の搬送ガイドaが設置され、排出部の終端から奇数番目の各ガイドローラ1は同図における左側の一つの吸引ケース2へ連通し、偶数番目の各ガイドローラ1は同図右側の一つの吸引ケース2へ連通し、各吸引ケース2はそれぞれ図示されていない真空吸引手段へ連通されている。
他の構成は第3実施形態の搬送ガイドaとほぼ同様であるほか、搬送ガイドaが多数並列して設置されている点を除けば、その作用効果も第3実施形態の搬送ガイドaとほぼ同様である。
前記各実施形態の搬送ガイドaにおいて、真空吸引手段4又はモータM(図1)とガイドローラ1の回転手段とは別に設置することができる。真空吸引手段4等とガイドローラ1の回転手段とを別に設置した場合には、周辺雰囲気の吸引作用とは別にガイドローラ1の回転数を制御するのが容易であるという利点がある。
T 錠剤
M モータ
1 ガイドローラ
10 吸引孔
11 回転軸
11a,11b中空軸
11c 連結部材
13 軸受メタル
2 吸引ケース
20,21 端板
22 支持板
22a 通気孔
24,25,27,28 ベアリング
2a 接続ボックス
2b 吸引管
3 回転羽根
40 接続部
4 真空吸引手段
5,52,54 搬送装置
50 整列搬送移行部
51 整列搬送部
53 螺旋シュート
Claims (8)
- 錠剤を搬送する過程において、錠剤を早送り状にガイドしながら錠剤に付着している微紛を吸引除去することを特徴とする錠剤の搬送ガイド方法。
- 錠剤の搬送方向に沿って回転しかつ多数の吸引孔を有するガイドローラを搬送中の少なくとも一部の錠剤へ接触させることにより、錠剤を早送り状にガイドしながら錠剤に付着している微紛を吸引除去する、請求項1に記載の錠剤の搬送ガイド方法。
- 前記ガイドローラを搬送面に対して鉛直な姿勢で搬送中の錠剤へ接触させる、請求項2に記載の錠剤の搬送ガイド方法。
- 前記ガイドローラを前記錠剤の搬送面の下方より搬送方向と直交する状態で搬送中の錠剤へ接触させる、請求項2に記載の錠剤の搬送ガイド方法。
- 多数の錠剤を一列状に整列させながらそれらの錠剤を安定した姿勢で一粒ずつ列状に整列搬送する整列搬送部へ順次移行させる過程において、錠剤の搬送方向に沿って回転しかつ多数の吸引孔を有するとともに搬送面に対してほぼ鉛直に配置されたガイドローラを、前記錠剤へ一側方から接触させることにより、錠剤を前記整列搬送部へ早送り状にガイドしながら錠剤に付着している微紛を吸引除去する、請求項1に記載の錠剤の搬送ガイド方法。
- 少なくとも長さ方向の一部へ周方向に沿って多数の吸引孔が形成されたガイドローラと、当該ガイドローラの吸引孔が連通する状態に設けられた吸引ケースとを備え、少なくとも前記ガイドローラの吸引孔形成部分が搬送中の錠剤へ接触し、かつ当該ガイドローラが前記錠剤の搬送方向に沿って回転する状態で使用されることを特徴とする錠剤の搬送ガイド。
- 前記ガイドローラは軸心方向に沿って回転軸を有し、当該回転軸は一部が前記吸引ケースへ突入して回転自在に保持されるとともに当該吸引ケース内への突入部分に回転羽根が取り付けられ、前記ガイドローラは前記吸引ケースへ連通された真空吸引手段により前記回転羽根及び前記回転軸を介して回転される、請求項6に記載の錠剤の搬送ガイド。
- 前記ガイドローラは軸心方向に沿って回転軸を有し、当該回転軸は一部が前記吸引ケースへ突入して回転自在に保持されるとともに当該吸引ケース内への突入部分に回転羽根が取り付けられ、前記回転軸はモータにより前記回転羽根が前記吸引孔を通じて吸引する状態に回転される、請求項6に記載の錠剤の搬送ガイド。
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