JP2008199790A - 永久磁石埋め込み型ロータ - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる永久磁石埋め込み型ロータを提供する。
【解決手段】本発明のロータ10では、回転方向前進側のフラックスバリア部12bの周方向の幅よりも、回転方向後進側のフラックスバリア部12cの周方向の幅が大きくなるように、各フラックスバリア部12b,12cの幅が規定されている。すなわち、永久磁石埋設用孔12のうち、永久磁石13が埋設されていない部分の形状を調整し、それにより、qm軸に対してdr軸がずれた状態を実現している。このため、永久磁石13の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、略円筒形状のロータコアの内部に永久磁石を埋設して構成された永久磁石埋め込み型ロータに関する。
従来より、ラジアルギャップ型モータの界磁子として、永久磁石埋め込み型ロータが使用されている。図11および図12は、従来の永久磁石埋め込み型ロータ110を、回転軸に対して垂直な平面で切断した断面図である。図11および図12に示したように、永久磁石埋め込み型ロータ110は、鉄などの高磁率材料からなる略円筒形状のロータコア111を有し、ロータコア111の内部に周方向に沿って複数の永久磁石113が埋設された構成となっている。
このような永久磁石埋め込み型ロータ110では、径方向について磁束の通りやすい方向と磁束の通りにくい方向とがあり、このような性質を磁気的な突極性(あるいは逆突極性)という。永久磁石埋め込み型ロータ110を動作させると、永久磁石113とステータとの間の磁束により「マグネットトルク」が発生し、また、上記の突極性に起因して「リラクタンストルク」が発生する。このため、永久磁石埋め込み型ロータ110は、全体として高いトルクを得ることができる。
このような従来の永久磁石埋め込み型ロータについては、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2003−111321号公報
永久磁石埋め込み型ロータ110では、図11に示したように、マグネットトルクに関する磁極中心軸としてのdm軸と、マグネットトルクに関する磁極境界軸としてのqm軸とが、それぞれ定義される。また、同一の永久磁石埋め込み型ロータ110において、図12に示したように、リラクタンストルクに関する磁極中心軸としてのdr軸と、リラクタンストルクに関する磁極境界軸としてのqr軸とが、それぞれ定義される。
このような永久磁石埋め込み型ロータ110を動作させるときには、マグネットトルクとリラクタンストルクとを全体として最も効率良く得ることができるように、電流位相を制御しつつ動作させる。しかしながら、図11および図12に示したように、従来の永久磁石埋め込み型ロータ110では、通常dm軸とqr軸とが一致し、また、dr軸とqm軸とが一致する。このため、図13に示したように、リラクタンストルクを増加させるべく電流位相を進めると、マグネットトルクが減少し、結果としてリラクタンストルクの増加分からマグネットトルクの減少分を差し引いたトルクアップしか得ることができなかった。
この点について、上記の特許文献1には、ロータコアの永久磁石埋設用孔内に永久磁石を偏在させた構成が開示されている。このように永久磁石を偏在させると、マグネットトルクとリラクタンストルクとの位相関係がずれ、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用できる可能性がある。しかしながら、特許文献1の構成では、永久磁石を偏在させるために永久磁石埋設用孔内の空隙部分を大きくする必要があった。このため、ロータコアに埋設される永久磁石の量が減少するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、永久磁石の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる永久磁石埋め込み型ロータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、永久磁石埋め込み型ロータ(10,20,30,40,50,60)において、複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)を有する略円筒形状のロータコア(11,21,31,41,51,61)と、前記ロータコア(11,21,31,41,51,61)の前記複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)のそれぞれに埋設された複数の永久磁石(13,23,33,43,53,63)と、を備え、前記複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)のそれぞれは、前記ロータコア(11,21,31,41,51,61)の外周面に近接させた両端部(12d,12e,22d,22e,32d,32e,42d,42e,52d,52e,62d,62e)を有し、前記両端部(12d,12e,22d,22e,32d,32e,42d,42e,52d,52e,62d,62e)の周方向の幅は、回転方向前進側(12d,22d,32d,42d,52d,62d)に比べて回転方向後進側(12e,22e,32e,42e,52e,62e)が大きいことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(10)において、前記複数の永久磁石埋設用孔(12)のそれぞれは、前記永久磁石(13)を埋設するための埋設部(12a)と、前記埋設部(12a)の周方向の両端において前記ロータコア(11)の外周面に近接し、前記永久磁石(13)を埋設しない空隙部(12b,12c)と、を有し、前記永久磁石埋設用孔(12)のそれぞれにおいて、回転方向後進側の前記空隙部(12c)の幅は、回転方向前進側の前記空隙部(12b)の幅よりも大きいことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(20,30,40,50)において、前記複数の永久磁石埋設用孔(22,32,42,52)のそれぞれは、前記永久磁石(23,33,43,53)を埋設するための埋設部(22a,32a,42a,52a)と、前記埋設部(22a,32a,42a,52a)の周方向の両端において前記ロータコア(21,31,41,51)の外周面に近接し、前記永久磁石(23,33,43,53)を埋設しない空隙部(22b,22c,32b,32c,42b,42c,52b,52c)と、を有し、前記永久磁石埋設用孔(22,32,42,52)のそれぞれにおいて、回転方向前進側の前記空隙部(22b,32b,42b,52b)が、前記ロータコア(21,31,41,51)の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状を有していることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(20,40)において、前記永久磁石埋設用孔(22,42)のそれぞれの回転方向前進側の前記空隙部(22b,42b)は、前記空隙部(22b,42b)の回転方向前進側の面(22f,42f)を傾斜させることにより前記先細り形状を形成していることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(50,60)において、前記複数の永久磁石埋設用孔(52,62)のそれぞれは、前記永久磁石(53,63)を埋設するための埋設部(52a,62a)と、前記埋設部(52a,62a)の周方向の両端において前記ロータコア(51,61)の外周面付近に近接し、前記永久磁石(53,63)を埋設しない空隙部(52b,52c,62b,62c)と、を有し、前記永久磁石埋設用孔(52,62)のそれぞれにおいて、回転方向後進側の前記空隙部(52c,62c)が、前記ロータコア(51,61)の外周面に向けて幅が広くなっていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項2から請求項5までのいずれかに記載の永久磁石埋め込み型ロータ(10,30,50,60)において、前記ロータコア(11,31,51,61)内の隣り合う前記永久磁石埋設用孔(12,32,52,62)の前記空隙部(12b,12c,32b,32c,52b,52c,62b,62c)の間に形成されるコア部(11a,31a,51a,61a)は、その周方向の幅が内周側から外周側にかけて略同一であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、永久磁石埋め込み型ロータ(70)において、複数の永久磁石埋設用孔(72)を有する略円筒形状のロータコア(71)と、前記ロータコア(71)の前記複数の永久磁石埋設用孔(72)のそれぞれに埋設される複数の永久磁石(73)と、を備え、前記複数の永久磁石埋設用孔(72)のそれぞれは、前記永久磁石(73)を埋設するための埋設部(72a)と、前記埋設部(72a)の周方向の両端において前記ロータコア(71)の外周面に近接し、前記永久磁石(73)を埋設しない空隙部(72b,72c)と、を有し、回転方向後進側の前記空隙部(72c)の近傍に、前記空隙部(72c)とは分離して形成された補助孔(74)が設けられていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、永久磁石埋め込み型ロータ(80)において、複数の永久磁石埋設用孔(82)を有する略円筒形状のロータコア(81)と、前記ロータコア(81)の前記複数の永久磁石埋設用孔(82)のそれぞれに埋設される複数の永久磁石(83)と、を備え、前記複数の永久磁石(83)の磁極境界部における前記ロータコア(81)の外周面には、回転方向前進側に凹部(81c)が形成されていることを特徴とする。
請求項1〜6に記載の発明によれば、永久磁石埋め込み型ロータの永久磁石埋設用孔は、回転方向前進側の端部の周方向の幅よりも回転方向後進側の端部の周方向の幅が大きくなるように、その形状が規定されている。このため、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とがずれ、これにより、永久磁石の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、永久磁石を埋設しない空隙部の幅を調整することにより、qm軸とdr軸とがずれた状態を実現することができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、回転方向前進側の空隙部を先細り形状とすることにより、qm軸とdr軸とがずれた状態を実現することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、回転方向前進側の空隙部の回転方向前進側の面を傾斜させることにより、先細り形状を形成している。このため、隣り合う空隙部の間に挟まれたコア部の幅が拡大し、ステータからコア部に対して磁束が進入し易くなる。したがって、より高いリラクタンストルクを得ることができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、回転方向後進側の空隙部を外周面に向けて幅が広くなるように形成することにより、qm軸とdr軸とがずれた状態を実現することができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、隣り合う永久磁石埋設用孔の空隙部の間に形成されるコア部の周方向の幅が、内周側から外周側にかけて略同一となる。このため、リラクタンストルクに対するコア部の飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、ロータコアには、永久磁石埋設用孔の回転方向後進側の空隙部の近傍に、空隙部とは分離して形成された補助孔が設けられている。このため、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とがずれ、これにより、永久磁石の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、複数の永久磁石の磁極境界部におけるロータコアの外周面には、回転方向前進側に凹部が形成されている。このため、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とがずれ、これにより、永久磁石の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクとリラクタンストルクとを効率よく利用することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るロータ10を含むモータ1を、回転軸と垂直な平面で切断した断面図である。図1に示したように、モータ1は、略円筒形状のステータ90と、ステータ90の内周側に配置された略円筒形状のロータ10とを有しており、ステータ90とロータ10との間の磁束の作用により回転力(トルク)を発生させる機能を有する。
ステータ90は、積層鋼板または圧粉磁心により構成されたステータコア91を有している。ステータコア91の内周面には、複数のティース部92が突出形成されており、各ティース部92にはコイル93が巻回されている。一方、ロータ10は、鉄などの高磁率材料からなるロータコア11と、ロータコア11の内部に埋設された複数の永久磁石13とを有している。ロータ10は、回転軸に沿って延設されたシャフト99に嵌合固着されており、シャフト99とともに一体的に回転する。
図2は、図1のロータ10の拡大図である。ロータ10のロータコア11には、回転軸方向に貫通する複数(本実施形態では6つ)の永久磁石埋設用孔12が形成されている。複数の永久磁石埋設用孔12には、それぞれ永久磁石13が埋設されている。複数の永久磁石埋設用孔12および複数の永久磁石13は、ロータコア11の周方向に沿って配置されている。そして、複数の永久磁石13は、その磁極の向きが周方向に沿って交互に交代するように(すなわち、隣り合う永久磁石13の磁極の向きが互いに逆向きとなるように)、配置されている。
図2に示したように、各永久磁石埋設用孔12は、永久磁石13を埋設するための埋設部12aと、埋設部12aの周方向の両端においてロータコア11の外周面方向にのびるフラックスバリア部(空隙部)12b,12cとを有している。フラックスバリア部12b,12cは、ロータコア11内において永久磁石13による磁束の短絡を防止する機能を有する。フラックスバリア部12b,12cの先端部12d,12eは、それぞれロータコア11の外周面に近接する。このように、複数の永久磁石埋設用孔12は、それぞれ断面視においてロータコア11の外周面方向に開いた略コの字形の穿孔となっている。
本実施形態のロータ10においては、回転方向(図2中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部12bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部12cの形状とが相違する。具体的には、回転方向前進側のフラックスバリア部12bの周方向の幅よりも、回転方向後進側のフラックスバリア部12cの周方向の幅が大きくなるように、各フラックスバリア部12b,12cの幅が規定されている。
このようなモータ1において、ステータ90のコイル93に電流を供給してティース部92に磁極を発生させると、ティース部92の磁極とロータ10内の永久磁石13の磁極との間にマグネットトルクが発生し、ロータ10が回転する。また、ロータ10は突極性を有するため、上記のマグネットトルクに加えて、コア部11aとティース部92との間の磁束によって生じるリラクタンストルクを得ることができる。
本実施形態のロータ10では、上記のように、回転方向前進側のフラックスバリア部12bの周方向の幅よりも、回転方向後進側のフラックスバリア部12cの周方向の幅が大きくなるように、各フラックスバリア部12b,12cの幅が規定されている。このため、図2に示したように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度Δθmだけずれた状態となっている。また、ロータ10の極対数をPn(本実施形態では3)とすると、この微小角度Δθmのずれは、ロータ10全体としてΔθ=Pn・Δθmの電気角のずれとなり、ロータ10において発生するリラクタンストルクの波形は、電気角Δθ分だけマイナス側へずれる。
すなわち、本実施形態のようなフラックスバリア部12b,12cを有するロータ10において発生するトルクTは、次式(数1)で表すことができる。但し、(数1)中のφaは鎖交磁束を、Iaは電流ベクトルの大きさを、βは電流位相を、Lqはq軸インダクタンスを、Ldはd軸インダクタンスを、それぞれ示す。また、(数1)中の右辺第1項は、マグネットトルクTmを示し、第2項はリラクタンストルクTrを示す。
T=Pn・[φa・Ia・cosβ+0.5・(Lq−Ld)・Ia・sin{2・(β+Δθ)] ・・・ (数1)
図3は、本実施形態のようなフラックスバリア部12b,12cを有するロータ10における、電流位相βとマグネットトルクTmおよびリラクタンストルクTrとの関係を示したグラフである。図3のグラフに示されたように、このロータ10において得られるリラクタンストルクTrの波形は、従来の波形(図3中の破線波形)と比べてマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となっている。このため、マグネットトルクTmとリラクタンストルクTrとを合わせた合計トルクTの最大値は従来よりも高くなり、好適に電流位相βを制御しつつモータ1を動作させれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
このように、本実施形態のロータ10では、回転方向前進側のフラックスバリア部12bの周方向の幅よりも、回転方向後進側のフラックスバリア部12cの周方向の幅が大きくなるように、各フラックスバリア部12b,12cの幅が規定されている。すなわち、永久磁石埋設用孔12のうち、永久磁石13が埋設されていない部分の形状を調整し、それにより、qm軸に対してdr軸がずれた状態を実現している。このため、永久磁石13の埋設量を減少させることなく、マグネットトルクTmとリラクタンストルクTrとを効率よく利用することができる。あるいは、比較的低い電流で従来と同等のトルクを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ10では、フラックスバリア部12b,12cの周方向の幅が、それぞれ内周側から外周側にかけて略同一となっている。このため、内周側から外周側にかけて磁束の短絡を確実に防止することができる。
また、本実施形態のロータ10では、永久磁石13は、永久磁石埋設用孔12のフラックスバリア部12b,12cにはみ出すことなく埋設部12a内に収まっている。すなわち、永久磁石13の磁極面(径方向を向いた面)が、フラックスバリア部12b,12cの空隙内に露出していない。このため、永久磁石13の磁極方向にエアギャップが生じることはなく、永久磁石13の磁束を効率よく利用することができる。
また、本実施形態のロータ10では、隣り合うフラックスバリア部12b,12cの間に挟まれたコア部11aの周方向の幅が、内周側から外周側にかけて略同一となっている。このため、リラクタンストルクに対するコア部11aの飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。
本実施形態のロータ10は、低速運転に適している。このため、例えば、空気調和機用圧縮機に本実施形態のモータを適用すれば、特に銅損比率の多い低速域で高効率かつ長時間の運転を実現することができる。
<2.第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係るロータ20の構成を示した図である。第2実施形態のロータ20は、永久磁石埋設用孔22のフラックスバリア部22b,22cの構成が上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部22b,22cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ20と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ20においては、回転方向(図4中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部22bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部22cの形状とが相違する。具体的には、回転方向前進側のフラックスバリア部22bが、ロータコア21の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状(テーパ形状)となっている。したがって、回転方向後進側のフラックスバリア部22cの先端部22eの幅は、回転方向前進側のフラックスバリア部22bの先端部22dの幅よりも大きくなっている。
このため、本実施形態のロータ20も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ20全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ20において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ20において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ20では、回転方向前進側のフラックスバリア部22bの回転方向前進側の面22fを空隙側へ傾斜させる(切り欠く)ことにより、フラックスバリア部22bの先細り形状を実現している。このため、隣り合うフラックスバリア部22b,22cの間に挟まれたコア部21aの幅が拡大し、ステータ90のティース部92からコア部21aに対して磁束が進入し易くなる。これにより、ロータ20は、より高いリラクタンストルクを得ることができる。また、ロータコア21の表面付近の均一性が向上するため、コギングの発生を低減させることができる。
なお、本実施形態のロータ20では、フラックスバリア部22bが先細り形状になっているものの、その先端部22dは完全に収束しているわけではなく、周方向に所定の幅が残っている。このため、フラックスバリア部22bの磁束の短絡を防止する機能が著しく低下することはない。
<3.第3実施形態>
図5は、本発明の第3実施形態に係るロータ30の構成を示した図である。第3実施形態のロータ30は、永久磁石埋設用孔32のフラックスバリア部32b,32cの構成が上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部32b,32cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ30と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ30においては、回転方向(図5中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部32bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部32cの形状とが相違する。具体的には、回転方向前進側のフラックスバリア部32bが、ロータコア31の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状(テーパ形状)となっている。したがって、回転方向後進側のフラックスバリア部32cの先端部32eの幅は、回転方向前進側のフラックスバリア部32bの先端部32dの幅よりも大きくなっている。
このため、本実施形態のロータ30も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ30全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ30において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ30において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ30では、回転方向前進側のフラックスバリア部32bの回転方向後進側の面32gを空隙側へ傾斜させる(切り欠く)ことにより、フラックスバリア部32bの先細り形状を実現している。このため、隣り合うフラックスバリア部32b,32cの間に挟まれたコア部31aの周方向の幅は、内周側から外周側にかけて略同一となっている。これにより、リラクタンストルクに対するコア部31aの飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。また、ロータコア31の表面付近の均一性が向上するため、コギングの発生を低減させることができる。
なお、本実施形態のロータ30では、フラックスバリア部32bが先細り形状になっているものの、その先端部32dは完全に収束しているわけではなく、周方向に所定の幅が残っている。このため、フラックスバリア部32bの磁束の短絡を防止する機能が著しく低下することはない。
<4.第4実施形態>
図6は、本発明の第4実施形態に係るロータ40の構成を示した図である。第4実施形態のロータ40は、永久磁石埋設用孔42のフラックスバリア部42b,42cの構成が上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部42b,42cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ40と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ40においては、回転方向(図6中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部42bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部42cの形状とが相違する。具体的には、回転方向前進側のフラックスバリア部42bが、ロータコア41の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状(テーパ形状)となっている。したがって、回転方向後進側のフラックスバリア部42cの先端部42eの幅は、回転方向前進側のフラックスバリア部42bの先端部32dの幅よりも大きくなっている。
このため、本実施形態のロータ40も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ40全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ40において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ40において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ40では、回転方向前進側のフラックスバリア部42bの回転方向前進側の面42fおよび回転方向後進側の面42gを、いずれも空隙側へ傾斜させる(切り欠く)ことにより、フラックスバリア部42bの先細り形状を実現している。このため、フラックスバリア部42bの先細り形状を、最適な角度で形成することができる。また、隣り合うフラックスバリア部42b,42cの間に挟まれたコア部41aの幅が拡大し、ステータ90のティース部92からコア部41aに対して磁束が進入し易くなる。これにより、ロータ40は、より高いリラクタンストルクを得ることができる。また、ロータコア41の表面付近の均一性が向上するため、コギングの発生を低減させることができる。
<5.第5実施形態>
図7は、本発明の第5実施形態に係るロータ50の構成を示した図である。第5実施形態のロータ50は、永久磁石埋設用孔52のフラックスバリア部52b,52cの構成が上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部52b,52cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ50と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ50においては、回転方向(図7中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部52bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部52cの形状とが相違する。具体的には、回転方向前進側のフラックスバリア部52bが、ロータコア51の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状(テーパ形状)となっており、回転方向後進側のフラックスバリア部52cが、ロータコア51の外周面に向けて幅が広くなる略扇形となっている。したがって、回転方向後進側のフラックスバリア部52cの先端部52eの幅は、回転方向前進側のフラックスバリア部52bの先端部52dの幅よりも大きくなっている。
このため、本実施形態のロータ50も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ50全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ50において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ50において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ50では、回転方向前進側のフラックスバリア部52bの幅を外周面に向けて狭くするとともに、回転方向後進側のフラックスバリア部52cの幅を外周面に向けて広くしている。このため、qm軸とdr軸とのずれ角をより大きくとることができる。
また、本実施形態のロータ50では、隣り合うフラックスバリア部52b,52cの間に挟まれたコア部51aの周方向の幅が、内周側から外周側にかけて略同一となっている。このため、リラクタンストルクに対するコア部51aの飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。
<6.第6実施形態>
図8は、本発明の第6実施形態に係るロータ60の構成を示した図である。第6実施形態のロータ60は、4極機であることと、永久磁石埋設用孔62のフラックスバリア部62b,62cの構成とが上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部62b,62cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ60と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ60においては、回転方向(図8中矢印ARの方向)前進側のフラックスバリア部62bの形状と、回転方向後進側のフラックスバリア部62cの形状とが相違する。具体的には、回転方向後進側のフラックスバリア部62cが、ロータコア61の外周面に向けて幅が広くなる略扇形となっている。したがって、回転方向後進側のフラックスバリア部62cの先端部62eの幅は、回転方向前進側のフラックスバリア部62bの先端部62dの幅よりも大きくなっている。
このため、本実施形態のロータ60も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ60全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ60において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ60において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ60では、回転方向後進側のフラックスバリア部62cの回転方向前進側の面62hを永久磁石63側へ傾斜させることにより、フラックスバリア部62cの略扇形を実現している。このため、隣り合うフラックスバリア部62b,62cの間に挟まれたコア部61aの周方向の幅は、内周側から外周側にかけて略同一となっている。これにより、リラクタンストルクに対するコア部61aの飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。また、回転方向前進側のフラックスバリア部62bの周方向の幅は、内周側から外周側にかけて略同一となっている。このため、磁束の短絡を防止するために必要で最低限の形状を確保することができる。
<7.第7実施形態>
図9は、本発明の第7実施形態に係るロータ70の構成を示した図である。第7実施形態のロータ70は、4極機であることと、永久磁石埋設用孔72のフラックスバリア部72b,72cの構成と、補助孔74の構成とが上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部72b,72cおよび補助孔74の構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ70と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ70においては、フラックスバリア部72b,72cの周方向の幅は、それぞれ内周側から外周側にかけて略同一となっている。そして、回転方向(図9中矢印ARの方向)後進側のフラックスバリア部72cの近傍には、フラックスバリア部72cと分離して形成された補助孔74が設けられている。補助孔74は、フラックスバリア部72cよりも回転方向前進側であって、かつ、永久磁石73の磁路に大きく進入しない位置に、略扇形の断面を有する貫通孔として形成されている。
このため、本実施形態のロータ70も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ70全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ70において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ70において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
特に、本実施形態のロータ70では、補助孔74は、フラックスバリア部72cよりも回転方向前進側に形成されている。このため、隣り合うフラックスバリア部72b,72cの間に挟まれたコア部71aの周方向の幅は、内周側から外周側にかけて略同一となっている。これにより、リラクタンストルクに対するコア部71aの飽和特性が向上し、リラクタンストルクをより効率よく得ることができる。
また、本実施形態のロータ70では、第6実施形態のロータ60のようにフラックスバリア部62c自体を拡大するのではなく、フラックスバリア部72cとは別体の補助孔74を設けている。このため、フラックスバリア部72cと補助孔74との間にロータコア71の薄肉部71bが形成される。これにより、ロータコア71の強度が向上するとともに、フラックスバリア部72cと補助孔74との間に微小な磁束の通路が形成されることにより磁束の空間高調波が低減される。
<8.第8実施形態>
図10は、本発明の第8実施形態に係るロータ80の構成を示した図である。第8実施形態のロータ80は、4極機であることと、永久磁石埋設用孔82のフラックスバリア部82b,82cの構成と、凹部81cの構成とが上記の第1実施形態と異なり、他の部分の構成は上記の第1実施形態と同等である。このため、以下では、フラックスバリア部82b,82cおよび凹部81cの構成を中心に説明し、他の部分については重複説明を省略する。また、本実施形態のロータ80と接続されるシャフト99やステータ90の構成も、上記の第1実施形態と同等であるため、重複説明を省略する。
本実施形態のロータ80においては、永久磁石埋設用孔82のフラックスバリア部82b,82cは、それぞれロータコア81の外周面に向けて幅が広くなる略扇形となっている。そして、ロータ81の外周面には、複数(本実施形態では4つ)の凹部81cが形成されている。凹部81cは、永久磁石83の磁極境界部におけるロータコア81の外周面のうち、回転方向前進側の部分に形成されている。換言すれば、凹部81cは、回転方向後進側のフラックスバリア部82cの外周部を含むロータコア81の外周面に形成されている。これにより、ロータコア81の外周面とステータ90との間のエアギャップが、凹部81cにおいて部分的に大きくなる。このような本実施形態のロータ80では、コア部81aの外周部において、回転方向前進側のエアギャップが回転方向後進側のエアギャップに比べて大きくなるため、リラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)は、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)に対して実質的に回転方向後進側にずれることとなる。
このため、本実施形態のロータ80も、第1実施形態のロータ10と同じように、マグネットトルクについての磁極境界軸(qm軸)とリラクタンストルクについての磁極中心軸(dr軸)とが一致せず、qm軸に対してdr軸が回転方向後進側へ微小角度だけずれた状態となる。したがって、ロータ80全体の電気角のずれをΔθとすると、ロータ80において発生するトルクTは上記の(数1)で表すことができる。また、本実施形態のロータ80において得られるリラクタンストルクTrの波形は、上記の図3と同じようにマイナス側へ電気角Δθ分だけずれた状態となり、好適に電流位相βを制御すれば、従来よりも高いトルクTを得ることができる。
<9.変形例>
以上、本発明の主たる実施形態について説明したが、本発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記の第1〜5実施形態では6極機について説明し、また、上記の第6〜8実施形態では4極機について説明したが、本発明のロータの極数は上記の例に限定されるものではない。
また、図1では、ステータ90の例として分布巻き式のステータ90を示したが、本発明のロータとともに使用されるステータは、分布巻き式のステータ90に限定されるものではない。例えば、集中巻き式のステータや、その他の方式のステータであってもよい。
ロータを含むモータの断面図である。 第1実施形態に係るロータの断面図である。 本発明のロータにおけるマグネットトルクおよびリラクタンストルクの波形を示したグラフである。 第2実施形態に係るロータの断面図である。 第3実施形態に係るロータの断面図である。 第4実施形態に係るロータの断面図である。 第5実施形態に係るロータの断面図である。 第6実施形態に係るロータの断面図である。 第7実施形態に係るロータの断面図である。 第8実施形態に係るロータの断面図である。 従来の永久磁石埋め込み型ロータの断面図である。 従来の永久磁石埋め込み型ロータの断面図である。 従来のロータにおけるマグネットトルクおよびリラクタンストルクの波形を示したグラフである。
符号の説明
1 モータ
10,20,30,40,50,60,70,80 ロータ
11,21,31,41,51,61,71,81 ロータコア
11a,21a,31a,41a,51a,61a,71a,81a コア部
12,22,32,42,52,62,72,82 永久磁石埋設用孔
12a,22a,32a,42a,52a,62a,72a,82a 埋設部
12b,12c,22b,22c,32b,32c,42b,42c,52b,52c,62b,62c,72b,72c,82b,82c フラックスバリア部
12d,12e,22d,22e,32d,32e,42d,42e,52d,52e,62d,62e 先端部
13,23,33,43,53,63,73,83 永久磁石
74 補助孔
81c 凹部
90 ステータ
91 ステータコア
92 ティース部
93 コイル
99 シャフト

Claims (8)

  1. 永久磁石埋め込み型ロータ(10,20,30,40,50,60)において、
    複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)を有する略円筒形状のロータコア(11,21,31,41,51,61)と、
    前記ロータコア(11,21,31,41,51,61)の前記複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)のそれぞれに埋設された複数の永久磁石(13,23,33,43,53,63)と、
    を備え、
    前記複数の永久磁石埋設用孔(12,22,32,42,52,62)のそれぞれは、前記ロータコア(11,21,31,41,51,61)の外周面に近接させた両端部(12d,12e,22d,22e,32d,32e,42d,42e,52d,52e,62d,62e)を有し、前記両端部(12d,12e,22d,22e,32d,32e,42d,42e,52d,52e,62d,62e)の周方向の幅は、回転方向前進側(12d,22d,32d,42d,52d,62d)に比べて回転方向後進側(12e,22e,32e,42e,52e,62e)が大きいことを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(10,20,30,40,50,60)。
  2. 請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(10)において、
    前記複数の永久磁石埋設用孔(12)のそれぞれは、
    前記永久磁石(13)を埋設するための埋設部(12a)と、
    前記埋設部(12a)の周方向の両端において前記ロータコア(11)の外周面に近接し、前記永久磁石(13)を埋設しない空隙部(12b,12c)と、
    を有し、
    前記永久磁石埋設用孔(12)のそれぞれにおいて、回転方向後進側の前記空隙部(12c)の幅は、回転方向前進側の前記空隙部(12b)の幅よりも大きいことを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(10)。
  3. 請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(20,30,40,50)において、
    前記複数の永久磁石埋設用孔(22,32,42,52)のそれぞれは、
    前記永久磁石(23,33,43,53)を埋設するための埋設部(22a,32a,42a,52a)と、
    前記埋設部(22a,32a,42a,52a)の周方向の両端において前記ロータコア(21,31,41,51)の外周面に近接し、前記永久磁石(23,33,43,53)を埋設しない空隙部(22b,22c,32b,32c,42b,42c,52b,52c)と、
    を有し、
    前記永久磁石埋設用孔(22,32,42,52)のそれぞれにおいて、回転方向前進側の前記空隙部(22b,32b,42b,52b)が、前記ロータコア(21,31,41,51)の外周面に向けて幅が狭くなる先細り形状を有していることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(20,30,40,50)。
  4. 請求項3に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(20,40)において、
    前記永久磁石埋設用孔(22,42)のそれぞれの回転方向前進側の前記空隙部(22b,42b)は、前記空隙部(22b,42b)の回転方向前進側の面(22f,42f)を傾斜させることにより前記先細り形状を形成していることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(20,40)。
  5. 請求項1に記載の永久磁石埋め込み型ロータ(50,60)において、
    前記複数の永久磁石埋設用孔(52,62)のそれぞれは、
    前記永久磁石(53,63)を埋設するための埋設部(52a,62a)と、
    前記埋設部(52a,62a)の周方向の両端において前記ロータコア(51,61)の外周面付近に近接し、前記永久磁石(53,63)を埋設しない空隙部(52b,52c,62b,62c)と、
    を有し、
    前記永久磁石埋設用孔(52,62)のそれぞれにおいて、回転方向後進側の前記空隙部(52c,62c)が、前記ロータコア(51,61)の外周面に向けて幅が広くなっていることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(50,60)。
  6. 請求項2から請求項5までのいずれかに記載の永久磁石埋め込み型ロータ(10,30,50,60)において、
    前記ロータコア(11,31,51,61)内の隣り合う前記永久磁石埋設用孔(12,32,52,62)の前記空隙部(12b,12c,32b,32c,52b,52c,62b,62c)の間に形成されるコア部(11a,31a,51a,61a)は、その周方向の幅が内周側から外周側にかけて略同一であることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(10,30,50,60)。
  7. 永久磁石埋め込み型ロータ(70)において、
    複数の永久磁石埋設用孔(72)を有する略円筒形状のロータコア(71)と、
    前記ロータコア(71)の前記複数の永久磁石埋設用孔(72)のそれぞれに埋設される複数の永久磁石(73)と、
    を備え、
    前記複数の永久磁石埋設用孔(72)のそれぞれは、
    前記永久磁石(73)を埋設するための埋設部(72a)と、
    前記埋設部(72a)の周方向の両端において前記ロータコア(71)の外周面に近接し、前記永久磁石(73)を埋設しない空隙部(72b,72c)と、
    を有し、
    回転方向後進側の前記空隙部(72c)の近傍に、前記空隙部(72c)とは分離して形成された補助孔(74)が設けられていることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(70)。
  8. 永久磁石埋め込み型ロータ(80)において、
    複数の永久磁石埋設用孔(82)を有する略円筒形状のロータコア(81)と、
    前記ロータコア(81)の前記複数の永久磁石埋設用孔(82)のそれぞれに埋設される複数の永久磁石(83)と、
    を備え、
    前記複数の永久磁石(83)の磁極境界部における前記ロータコア(81)の外周面には、回転方向前進側に凹部(81c)が形成されていることを特徴とする永久磁石埋め込み型ロータ(80)。
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