JP2008198864A - 電子機器および半導体パッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、シリコンダイの損傷防止を図った電子機器を得ることにある。
【解決手段】電子機器1は、半導体パッケージ16と、受熱板24と、隙間調整部材33とを具備する。半導体パッケージ16は、サブストレート31と、このサブストレート31に搭載されるシリコンダイ32とを有する。受熱板24は、シリコンダイ32に臨む方から半導体パッケージ16に対向するとともに、シリコンダイ32に熱的に接続される。隙間調整部材33は、シリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aと受熱板24との間に設けられ、サブストレート31と受熱板24との間に形成される隙間を小さくする。
【選択図】 図3
【解決手段】電子機器1は、半導体パッケージ16と、受熱板24と、隙間調整部材33とを具備する。半導体パッケージ16は、サブストレート31と、このサブストレート31に搭載されるシリコンダイ32とを有する。受熱板24は、シリコンダイ32に臨む方から半導体パッケージ16に対向するとともに、シリコンダイ32に熱的に接続される。隙間調整部材33は、シリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aと受熱板24との間に設けられ、サブストレート31と受熱板24との間に形成される隙間を小さくする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、電子機器および半導体パッケージに係り、特に受熱板が熱的に接続される半導体パッケージ、およびその半導体パッケージを備える電子機器に関する。
ポータブルコンピュータのような電子機器は、CPUやグラフィックチップのような半導体パッケージを搭載している。このような半導体パッケージは使用時に発熱するため、受熱板が取り付けられ放熱の促進が図られることが多い。
特許文献1には、発熱部品に対してヒートシンクを熱接続させた冷却モジュールが開示されている。この冷却モジュールのヒートシンクは、冷却モジュール筐体内に浮動自在に配置されている。ヒートシンクは、コイルばねのような弾性部材により発熱部品に向いて付勢され、発熱部品に圧接されている。これによりヒートシンクは発熱部品に対して確実に熱接続される。
特開2002−280499号公報
半導体パッケージは、サブストレートと、このサブストレートに搭載されたシリコンダイとを有する。シリコンダイは、サブストレートの表面に比べて一段高くなっている。
このようなシリコンダイに対して上記弾性部材を用いて受熱板を圧接すると、持ち運び時や電子機器に外部から衝撃が加わった時などに受熱板が半導体パッケージに対して大きく傾くことがある。
このようなシリコンダイに対して上記弾性部材を用いて受熱板を圧接すると、持ち運び時や電子機器に外部から衝撃が加わった時などに受熱板が半導体パッケージに対して大きく傾くことがある。
受熱板が大きく傾くと、シリコンダイの角部に不要な力が加わる。シリコンダイに対する受熱板の接触角度が一定以上になると、シリコンダイの一部が損傷するおそれがある。受熱板は、近年の半導体パッケージの発熱量の増加に伴い大型化する傾向にある。大型化した受熱板では特に上記のようなシリコンダイの損傷が懸念される。
本発明の目的は、シリコンダイの損傷防止を図った電子機器を得ることにある。
本発明の他の目的は、シリコンダイの損傷防止を図った半導体パッケージを得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、半導体パッケージと、受熱板と、隙間調整部材とを具備する。半導体パッケージは、サブストレートと、このサブストレートに搭載されるシリコンダイとを有する。受熱板は、上記シリコンダイに臨む方から上記半導体パッケージに対向するとともに、上記シリコンダイに熱的に接続される。隙間調整部材は、上記シリコンダイを外れた上記サブストレートの領域と上記受熱板との間に設けられ、上記サブストレートと上記受熱板との間に形成される隙間を小さくする。
上記他の目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る半導体パッケージは、受熱板が熱的に接続される半導体パッケージであって、サブストレートと、上記サブストレートに搭載されるシリコンダイと、上記シリコンダイを外れた上記サブストレートの領域に設けられるとともに、上記受熱板が配置される方を向いて突出する突起部とを具備する。
これらの構成によれば、シリコンダイの損傷防止を図ることができる。
以下に本発明の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図面に基づいて説明する。
図1ないし図5は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、本体2と、表示ユニット3とを備えている。
図1ないし図5は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、本体2と、表示ユニット3とを備えている。
本体2は、箱状に形成された筐体4を有する。筐体4は、上壁4a、周壁4b、および下壁4cを有する。筐体4は、上壁4aを含む筐体カバー5と、下壁4cを含む筐体ベース6とに分割されている。筐体カバー5は、筐体ベース6に対して上方から組み合わされ、筐体ベース6に着脱自在に支持されている。上壁4aは、キーボード7を支持している。周壁4bには、例えば複数の排気孔4dが開口している。
表示ユニット3は、ディスプレイハウジング9と、このディスプレイハウジング9に収容された液晶表示モジュール10とを備えている。液晶表示モジュール10は、表示画面10aを有する。表示画面10aは、ディスプレイハウジング9の前面の開口部9aを通じてディスプレイハウジング9の外部に露出している。
表示ユニット3は、筐体4の後端部に一対のヒンジ部11a,11bを介して支持されている。そのため、表示ユニット3は、上壁4aを上方から覆うように倒される閉じ位置と、上壁4aを露出させるように起立する開き位置との間で回動可能である。
図2に示すように、筐体4は、プリント回路板15、半導体パッケージ16、および冷却ユニット17を収容している。半導体パッケージ16は、プリント回路板15に実装されている。半導体パッケージ16の一例は、CPUまたはグラフィックスチップである。ただし本発明でいう半導体パッケージは、上記の例に限られず、放熱が望まれる種々の部品が該当する。
冷却ユニット17は、放熱フィン21、冷却ファン22、伝熱部材23、および受熱板24を有する。放熱フィン21は、排気孔4dに対向している。冷却ファン22は、放熱フィン21を冷却する。伝熱部材23の一例は、ヒートパイプである。伝熱部材23は、受熱板24に熱接続された受熱部と、放熱フィン21に熱接続された放熱部とを有する。伝熱部材23は、受熱板24から熱を受け取り、受け取った熱を放熱フィン21に伝える。
次に、半導体パッケージ16の回りについて詳しく説明する。
図3に示すように、半導体パッケージ16は、サブストレート31と、シリコンダイ32とを有する。シリコンダイ32は、サブストレート31の中央部に搭載されている。シリコンダイ32は、サブストレート31に電気的および機械的に接続されている。半導体パッケージ16は、プリント回路板15に電気的および機械的に接続されている。
図3に示すように、半導体パッケージ16は、サブストレート31と、シリコンダイ32とを有する。シリコンダイ32は、サブストレート31の中央部に搭載されている。シリコンダイ32は、サブストレート31に電気的および機械的に接続されている。半導体パッケージ16は、プリント回路板15に電気的および機械的に接続されている。
シリコンダイ32は、シリコンベースから四角形に切断加工されて形成されている。図4に示すように、シリコンダイ32は、サブストレート31の表面に比べて一段高くなっている。シリコンダイ32の高さHの一例は、約0.8mmである。
受熱板24は、例えば半導体パッケージ16に比べて一回り大きく形成されている。受熱板24の一例は、銅板またはアルミニウム板である。受熱板24は、シリコンダイ32に臨む方から半導体パッケージ16に対向して配置される。図3および図4に示すように、受熱板24は、シリコンダイ32の上に載置されるとともに、シリコンダイ32に熱的に接続される。なおシリコンダイ32と受熱板24との間には、例えば受熱材(図示しない)が介在されている。受熱材の一例は、グリスであるが、これに代えて伝熱シートでもよい。
図3および図4に示すように、半導体パッケージ16と受熱板24との間には、隙間調整部材33が設けられている。隙間調整部材33は、シリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aと受熱板24との間に配置される。本実施形態に係る隙間調整部材33は、シリコンダイ32を取り囲む枠体であるとともに、半導体パッケージ16および受熱板24とは別体に形成されている。隙間調整部材33の一例は、合成樹脂製であり、例えば硬質プラスチックで形成されている。隙間調整部材33の厚さTは、シリコンダイ32の高さHより小さい。隙間調整部材33の厚さTの一例は、約0.7mmである。
図4に示すように、隙間調整部材33は、サブストレート31のなかでシリコンダイ32を外れた領域31aに取り付けられる。図5に示すように、隙間調整部材33は、受熱板24との間に隙間S1を空ける。隙間調整部材33は、サブストレート31と受熱板24との間に形成される隙間を小さくする。すなわち、隙間調整部材33が設けられない状態では、サブストレート31と受熱板24との間には、約0.8mm強の隙間S2が存在している。一方、隙間調整部材33が設けられた状態では、サブストレート31と受熱板24との間には、約0.1mm強の隙間S1が存在する。つまり隙間調整部材33は、隙間S2の一部を自身で埋めることで、サブストレート31と受熱板24との間に形成される隙間を小さくする。
図3に示すように、本実施形態に係る隙間調整部材33は、四辺41a,41b,41c,41dからなる枠体である。隙間調整部材33は、シリコンダイ32の全周囲を取り囲む。隙間調整部材33は、サブストレート31の周縁部31bに対向するとともに、四角形状に形成されたサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向する。なお隙間調整部材33の四辺41a,41b,41c,41dは、一体に形成されてもよく、別体に形成されてもよい。
図3および図4に示すように、受熱板24を取り付ける押圧部材45が設けられている。押圧部材45は、本体部45aと脚部45bとを有する。本体部45aおよび脚部45bは、協働して板ばねを形成している。押圧部材45は、受熱板24を半導体パッケージ16に向けて押圧する。これにより受熱板24は、シリコンダイ32により強固に熱的に接続される。
次に、ポータブルコンピュータ1の機能について説明する。
ポータブルコンピュータ1を持ち運ぶ時、或いは外部から衝撃が加わった時などには、半導体パッケージ16に対して受熱板24が傾こうとする。しかしながら本実施形態に係るポータブルコンピュータ1によれば、受熱板24がわずかに傾いた段階で受熱板24が隙間調整部材33に当接し、受熱板24がそれ以上傾くことが制止される。すなわち受熱板24は半導体パッケージ16に対して大きく傾かない。
このような構成のポータブルコンピュータ1によれば、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。すなわち、サブストレート31と受熱板24との間に隙間調整部材33が設けられると、隙間調整部材33が受熱板24の大きな傾きを制止する。受熱板24が大きく傾かない、すなわちシリコンダイ32に対する受熱板24の接触角度が一定角度以下に抑えられると、シリコンダイ32に対して損傷を招く大きな力が作用しない。これによりシリコンダイ32の損傷が避けられる。
ポータブルコンピュータ1の製造時の受熱板24の取り付け工程においても、隙間調整部材33を設けない場合は半導体パッケージ16に対して受熱板24が大きく傾き、シリコンダイ32が損傷するおそれがある。しかしながら本実施形態のように隙間調整部材33が設けられていると、シリコンダイ32に対する受熱板24の接触角度が一定以下に抑えることができる。これにより受熱板24の取付工程においてもシリコンダイ32の損傷が避けられる。
シリコンダイ32の高さHに比べて隙間調整部材33の厚さTが小さいと、受熱板24をシリコンダイ32に熱接続するときに隙間調整部材33が邪魔にならない。すなわち隙間調整部材33を設けても、受熱板24をシリコンダイ32に対して確実に熱接続することができる。
隙間調整部材33がシリコンダイ32の周囲を取り囲んでいると、あらゆる方向に沿う受熱板24の傾きを制止することができる。これによりさらにシリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
隙間調整部材33がサブストレート31の周縁部31bに対向して設けられていると、受熱板24がわずかに傾いた段階でも受熱板24が隙間調整部材33に当接する。すなわち受熱板24の傾きをより小さくすることができる。
隙間調整部材33がサブストレート31の周縁部31bに対向して設けられていると、受熱板24がわずかに傾いた段階でも受熱板24が隙間調整部材33に当接する。すなわち受熱板24の傾きをより小さくすることができる。
シリコンダイ32の四隅は、シリコンダイ32のなかで最も損傷しやすい部分の一つである。隙間調整部材33がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向して設けられている、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことをより防止しやすく、シリコンダイ32の損傷をより確実に避けることができる。
隙間調整部材33が半導体パッケージ16および受熱板24とは別体に形成されていると、隙間調整部材33並びにそれが取り付けられる半導体パッケージ16および受熱板24の汎用性が高い。すなわち例えば既存の電子機器に対しても隙間調整部材33を取り付けることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ51を、図6を参照して説明する。なお第1の実施形態に係るポータブルコンピュータ1と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。ポータブルコンピュータ51は、半導体パッケージ16、受熱板24、および隙間調整部材33を有する。
図6に示すように、隙間調整部材33は、互いに別体に形成される二つの長方形片52a,52bを有する。長方形片52a,52bは、それぞれ対応するサブストレート31の稜辺と略同じ長さを有する。長方形片52a,52bは、サブストレート31の周縁部31bに取り付けられ、サブストレート31の2辺を一端から他端まで覆う。二つの長方形片52a,52bは、協働してサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向する。長方形片52a,52bは、協働してシリコンダイ32を二方向から囲む。長方形片52a,52bの厚さTは、シリコンダイ32の高さHに比べて小さい。
このような構成のポータブルコンピュータ51によれば、隙間調整部材33が受熱板24の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
隙間調整部材33がサブストレート31の周縁部31bに対向していると、受熱板24の傾きをより小さく抑えることができる。隙間調整部材33がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことをより防止することができる。隙間調整部材33が二つの長方形片52a,52bを有すると、組立性がよく、さらにコスト削減に寄与する。
隙間調整部材33がサブストレート31の周縁部31bに対向していると、受熱板24の傾きをより小さく抑えることができる。隙間調整部材33がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことをより防止することができる。隙間調整部材33が二つの長方形片52a,52bを有すると、組立性がよく、さらにコスト削減に寄与する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ61を、図7を参照して説明する。なお第1および第2の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。ポータブルコンピュータ61は、半導体パッケージ16、受熱板24、および隙間調整部材33を有する。
図7に示すように、隙間調整部材33は、互いに別体に形成される四つの矩形片62a,62b,62c,62dを有する。矩形片62a,62b,62c,62dは、サブストレート31の隅部C1,C2,C3,C4に取り付けられ、互いに協働してサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向する。矩形片62a,62b,62c,62dは、協働してシリコンダイ32の周囲を囲む。矩形片62a,62b,62c,62dの厚さTは、シリコンダイ32の高さHに比べて小さい。
このような構成のポータブルコンピュータ61によれば、隙間調整部材33が受熱板24の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
隙間調整部材33がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことをより防止することができる。隙間調整部材33がシリコンダイ32の周囲を囲んでいると、あらゆる方向に沿う受熱板24の傾きを制止することができる。
隙間調整部材33がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことをより防止することができる。隙間調整部材33がシリコンダイ32の周囲を囲んでいると、あらゆる方向に沿う受熱板24の傾きを制止することができる。
なお本発明でいう「シリコンダイの周囲を囲む」とは、第1の実施形態のようにシリコンダイ32の全周囲を連続的に囲むことに加えて、第2および本実施形態のように互いに離間した複数の片52a,52b,62a,62b,62c,62dによりシリコンダイ32の周囲を断続的に囲むことを含む。
次に、本発明の第4の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ71を、図8および図9を参照して説明する。なお第1ないし第3の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51,61と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。ポータブルコンピュータ71は、半導体パッケージ16、受熱板24、および隙間調整部材33を有する。隙間調整部材33は、半導体パッケージ16および受熱板24とは別体に形成されている。
図8に示すように、隙間調整部材33は、シリコンダイ32に対向する領域24aを外れた受熱板24の領域24bに取り付けられる。隙間調整部材33は、サブストレート31の周縁部31bに対向するとともに、サブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向する。隙間調整部材33は、シリコンダイ32の全周囲を取り囲む。図9に示すように、隙間調整部材33は、サブストレート31との間に隙間S1を空ける。
このような構成のポータブルコンピュータ71によれば、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。すなわち、半導体パッケージ16に対して受熱板24が傾こうとしても、受熱板24がわずかに傾いた段階で隙間調整部材33がサブストレート31に当接し、受熱板24がそれ以上傾くことが制止される。受熱板24が大きく傾かないと、シリコンダイ32の損傷が避けられる。
なお、受熱板24に取り付けられる隙間調整部材33の形状は枠体に限らず、第2の実施形態に係るような二つの長方片52a,52bから形成されてもよく、第3の実施形態に係るような四つの矩形片62a,62b,62c,62dから形成されてもよい。
次に、本発明の第5の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ81を、図10を参照して説明する。なお第1の実施形態に係るポータブルコンピュータ1と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。
ポータブルコンピュータ81は、半導体パッケージ16と、受熱板82とを有する。受熱板82は、シリコンダイ32に臨む方から半導体パッケージ16に対向するとともに、シリコンダイ32に熱接続される。受熱板82には、突起部83が設けられている。突起部83は、受熱板82の表面からシリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aを向いて突出している。突起部83の一例は、受熱板82と一体に形成されている。受熱板82の一例は、銅板、或いはアルミニウム板で形成されている。突起部83は、例えば受熱板82と一体に金属で形成される。
突起部83の突出高さTの一例は、シリコンダイ32の高さHより小さい。突起部83の突出高さの一例は、約0.7mmである。突起部83の先端は、サブストレート31との間に隙間S1を空ける。突起部83とサブストレート31との間の隙間S1は、突起部83を外れた受熱板82の領域24cとサブストレート31との間に形成する隙間S2より小さい。
突起部83は、例えば四辺41a,41b,41c,41dを有し、第1の実施形態に係る隙間調整部材33と同様の枠状に形成されている。突起部83は、サブストレート31の周縁部31bに対向するとともに、サブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向する。突起部83は、シリコンダイ32の周囲を取り囲む。
このような構成のポータブルコンピュータ81によれば、突起部83が上述の隙間調整部材33と同様の機能を果たす。すなわち突起部83が受熱板82の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
突起部83がサブストレート31の周縁部31bに対向していると、受熱板82の傾きをより小さく抑えることができる。突起部83がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板82が傾くことをより防止することができる。突起部83がシリコンダイ32の周囲を囲んでいると、あらゆる方向に沿う受熱板82の傾きを制止することができる。
突起部83がサブストレート31の周縁部31bに対向していると、受熱板82の傾きをより小さく抑えることができる。突起部83がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向していると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板82が傾くことをより防止することができる。突起部83がシリコンダイ32の周囲を囲んでいると、あらゆる方向に沿う受熱板82の傾きを制止することができる。
突起部83が受熱板82に一体に設けられていると、隙間調整部材を取り付ける工程を省略することができる。これはポータブルコンピュータ81の組立性を向上させる。
次に、本発明の第6の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ91を、図11を参照して説明する。なお第1ないし第5の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51,61,71,81と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。
ポータブルコンピュータ91は、半導体パッケージ16と、受熱板82とを有する。受熱板82には、突起部83が設けられている。突起部83は、受熱板82の表面からシリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aを向いて突出している。
突起部83は、受熱板82に一体に形成されている。図11に示すように、突起部83は、互いに離間して形成される四つの矩形片62a,62b,62c,62dを有する。矩形片62a,62b,62c,62dは、それぞれサブストレート31の隅部C1,C2,C3,C4に対向し、協働することでサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に対向している。突起部83の突出高さTの一例は、シリコンダイ32の高さHより小さい。矩形片62a,62b,62c,62dは、協働してシリコンダイ32を取り囲む。
このような構成のポータブルコンピュータ91によれば、突起部83が受熱板82の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。なお突起部83は、例えば第2の実施形態に係るような二つの長方片52a,52bを有するものでもよい。
次に、本発明の第7の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ101を、図12および図13を参照して説明する。なお第1の実施形態に係るポータブルコンピュータ1と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。
ポータブルコンピュータ101は、半導体パッケージ102と、受熱板24とを有する。半導体パッケージ102は、サブストレート31、シリコンダイ32、および突起部103を有する。突起部103は、本発明でいう隙間調整部材の一例である。本実施形態に係る隙間調整部材は、半導体パッケージ102に一体に形成されている。
突起部103は、シリコンダイ32を外れたサブストレート31の領域31aに設けられ、受熱板24が配置される方を向いて突出する。突起部103の突出高さTは、シリコンダイ32の高さHより小さい。突起部103の突出高さTの一例は。約0.7mmである。突起部103は、受熱板24との間に隙間S1を空ける。突起部103は、サブストレート31と受熱板24との間の隙間を小さくする。
突起部103の一例は、回路部品104である。回路部品104の一例は、コンデンサや抵抗のような受動部品である。ただし回路部品104は受動部品に限られない。回路部品104の一例は、サブストレート31の表面に突起部103を形成するために実装された所謂ダミー部品である。ダミー部品である回路部品104は、サブストレート31から電気的に断線されている。
図12に示すように、回路部品104は、サブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に実装されている。複数の回路部品104は、協働してシリコンダイ32の周囲を囲む。回路部品104の実装高さTは、シリコンダイ32の高さHより小さい。
このような構成のポータブルコンピュータ101によれば、半導体パッケージ102の突起部103が上述の隙間調整部材33と同様の機能を果たす。すなわち突起部103が受熱板24の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
隙間調整部材としての突起部103が半導体パッケージ102と一体に形成されていると、隙間調整部材を取り付ける工程を省略することができる。これはポータブルコンピュータ101の組立性を向上させる。回路部品104を用いて突起部103を形成することで、他の手法に比べて容易にサブストレート31の表面に突起部103を設けることができる。
突起部103がサブストレート31の四隅C1,C2,C3,C4に設けられていると、シリコンダイ32の隅部を向いて受熱板24が傾くことを防止することができる。
次に、本発明の第8の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ111を、図14を参照して説明する。なお第1ないし第7の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51,61,71,81,91,101と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。
ポータブルコンピュータ111は、半導体パッケージ102と、受熱板24とを有する。半導体パッケージ102は、サブストレート31、シリコンダイ32、および突起部103を有する。本実施形態に係る突起部103は、サブストレート31の一部が一段高く積層されて形成されている。
突起部103は、第1の実施形態に係る隙間調整部材33のように枠体に形成されてもよく、第2の実施形態のように二つの長方片52a,52bを有してもよく、或いは第3の実施形態のように四つの矩形片62a,62b,62c,62dを有してもよい。
このような構成のポータブルコンピュータ111によれば、半導体パッケージ102の突起部103が受熱板24の大きな傾きを制止するので、シリコンダイ32の損傷防止を図ることができる。
以上、第1ないし第8の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51,61,71,81,91,101,111、および半導体パッケージ102について説明したが、本発明はこれらに限定されない。第1ないし第8の実施形態に係る各構成要素は、適宜組み合わせて適用することができる。
以上、第1ないし第8の実施形態に係るポータブルコンピュータ1,51,61,71,81,91,101,111、および半導体パッケージ102について説明したが、本発明はこれらに限定されない。第1ないし第8の実施形態に係る各構成要素は、適宜組み合わせて適用することができる。
なお、図15を参照してポータブルコンピュータ1の変形例を説明する。ポータブルコンピュータ1では、受熱板24とシリコンダイ32との間に厚みのある伝熱材122が介在されている。伝熱材122の一例は、伝熱シートである。隙間調整部材33は、シリコンダイ32の高さHより大きく形成されている。
すなわち各実施形態に係る隙間調整部材33の厚さT、および突起部83,103の突出高さTは、シリコンダイ32の高さHより小さいものに限定されるものではなく、例えばサブストレート31と受熱板24,82との間の間隔より0.1mm程度小さいものでもよい。
なお、本発明でいう受熱板は、伝熱部材を取り付けるための受熱板に限らず、ヒートシンクとして単体で用いられる受熱板でもよい。
C1,C2,C3,C4…隅部、1,51,61,71,81,91,101,111,121…ポータブルコンピュータ、16,102…半導体パッケージ、24,82…受熱板、31…サブストレート、32…シリコンダイ、33…隙間調整部材、83,103…突起部、104…回路部品。
Claims (10)
- サブストレートと、このサブストレートに搭載されるシリコンダイとを有する半導体パッケージと、
上記シリコンダイに臨む方から上記半導体パッケージに対向するとともに、上記シリコンダイに熱的に接続される受熱板と、
上記シリコンダイを外れた上記サブストレートの領域と上記受熱板との間に設けられ、上記サブストレートと上記受熱板との間に形成される隙間を小さくする隙間調整部材と、
を具備することを特徴とする電子機器。 - 請求項1に記載の電子機器において、
上記隙間調整部材は、上記シリコンダイの周囲を囲むことを特徴とする電子機器。 - 請求項2に記載の電子機器において、
上記隙間調整部材は、上記サブストレートの周縁部に対向することを特徴とする電子機器。 - 請求項3に記載の電子機器において、
上記サブストレートは、四角形状に形成され、
上記隙間調整部材は、上記サブストレートの四隅に対向することを特徴とする電子機器。 - 請求項4に記載の電子機器において、
上記隙間調整部材は、上記半導体パッケージおよび上記受熱板とは別体に形成されるとともに、上記サブストレートに取り付けられ、上記受熱板との間に隙間を空けることを特徴とする電子機器。 - 請求項4に記載の電子機器において、
上記隙間調整部材は、上記半導体パッケージおよび上記受熱板とは別体に形成されるとともに、上記受熱板に取り付けられ、上記サブストレートとの間に隙間を空けることを特徴とする電子機器。 - 請求項4に記載の電子機器において、
上記隙間調整部材は、上記サブストレートに実装されるとともに、上記サブストレートから電気的に断線されている回路部品であることを特徴とする電子機器。 - サブストレートと、このサブストレートに搭載されるシリコンダイとを有する半導体パッケージと、
上記シリコンダイに臨む方から上記半導体パッケージに対向するとともに、上記シリコンダイに熱的に接続される受熱板と、を具備し、
上記受熱板には、上記シリコンダイを外れた上記サブストレートの領域に向いて突出する突起部が設けられることを特徴とする電子機器。 - 受熱板が熱的に接続される半導体パッケージであって、
サブストレートと、
上記サブストレートに搭載されるシリコンダイと、
上記シリコンダイを外れた上記サブストレートの領域に設けられるとともに、上記受熱板が配置される方を向いて突出する突起部と、
を具備することを特徴とする半導体パッケージ。 - 請求項9に記載の半導体パッケージにおいて、
上記突起部は、上記サブストレートに実装されるとともに、上記サブストレートから電気的に断線されている回路部品であることを特徴とする半導体パッケージ。
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