JP2008197154A - カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 鏡筒に印加された静電気が誤動作の原因になる。
【解決手段】 レンズ鏡筒にかかる力に抗するようにレンズ鏡筒を保持する保持部材と保持部材を一定の方向に付勢するための付勢部材と電気的に最も低い電位に導かれた構造部材とを備えるカメラにおいて、前記付勢部材は一端部で前記保持部材と係合しフック部にて前記構造部材とに当接するように構成した。
【選択図】 図25

Description

本発明はレンズ鏡筒の構造に関するものである。より詳しくはレンズ鏡筒に印加される静電気による不具合がないようにする技術である。
現在、各種の技術の進歩に伴って各種の機器が小型化・高性能化されている。その技術的な背景として、半導体の技術革新による演算素子(プロセッサー)の小型化・高機能化等を代表とする、電気・電子工学的な側面からの著しい進歩が挙げられる。
さらにカメラ等の小型携帯機器においては、例えばレンズ鏡筒等に代表される機器内部で複数の機構を駆動する技術が広く開示されている。これは電気・電子工学的な側面だけでなく、機械機構上の小型化技術が重要な役割となっているためである。
ここで、カメラ等の小型携帯機器においてはユーザーが持ち歩くことを前提としている。冬場などユーザーが特に静電気を発生させ易い季節においては、ユーザーが持ち歩いているときにカメラに不意に体に帯電した静電気を印加させてしまう。
近年の電気・電子工学的な発展により、カメラの内部に実装される電子部品は電気的に非常に繊細になっており、外的な静電気に強固な構造を必要とするようになった。
例えば、特許文献1では外カバーに対してGNDをとる構成を開示している。
また、特許文献2では鏡筒を押さえる部材を付勢する部品にGNDの機能を持たせる発明を開示している。
本出願人においても、特許文献3に、簡単な構成でレンズ鏡筒に静電気が印加された場合にでも、レンズ鏡筒や該レンズ鏡筒を搭載する光学機器が誤動作してしまうことを防止する技術を開示している。
特開2004−126299号公報 特開2006−106377号公報 特開2003−215425号公報
しかしながら、特許文献1では外カバーに対しての静電気の印加に対する技術であり、レンズ鏡筒に静電気が印加された場合の技術を開示するものではない。
また、特許文献2はレンズ鏡筒に掛かる静電気での誤動作を防止する技術であるが、アルマイト皮膜を剥がしたりという特殊作業が発生し、コストアップにつながってしまう。
また、本出願人の特許文献3においては、専用のばねを必要とするので、コストアップにつながってしまう。
そこで本願に係る技術思想のカメラでは、筐体より突出するレンズ鏡筒とレンズ鏡筒にかかる力に抗するようにレンズ鏡筒を保持する保持部材と保持部材を一定の方向に付勢するための付勢部材と電気的に最も低い電位に導かれた構造部材とを備えるカメラにおいて、前記付勢部材は一端部で前記保持部材と係合しフック部にて前記構造部材とに当接する構成とした。
第1の構成によって、特別な制御や機構を必要としない安価な構成とすることができ、コストダウンやスペース効率の向上に寄与することが可能となった。
第2の構成によって、付勢部材を簡単な引張りばねで構成できるため、コストアップがない構造が可能となった。
(実施例1)
本発明を実施例を用いて説明する。
図1(a)は本発明の適用されるカメラの筐体であって、カメラの電源がOFFされている時の図である。1はカメラの電源スイッチ、2はカメラ外装、3はユーザーが被写体を認識するための液晶表示装置であり、液晶表示装置3はヒンジ機構4に回転可能に保持されている。5はカメラの電源がON及びOFFされることに従って、レンズ鏡筒を保護する位置(バリア閉じ位置:カメラ電源OFF時)と開放する位置(バリア開き位置:カメラ電源ON時)に進退可能に取り付けられたバリアユニットである。バリアユニット5が進退する駆動方法の詳細については後述する。6は被写体を照射するストロボ装置、7はレリーズボタンである。
図1(b)はカメラの電源ONの状態を示す。8は撮影レンズを有するレンズ鏡筒ユニットであって、図1(b)においてはカメラの電源がONされることによって、バリアユニット5が閉じ位置から開き位置に退避し、レンズ鏡筒ユニット8が繰り出すことによってカメラ外装2より突出している。
液晶表示装置3・ヒンジ機構4・ストロボ装置6等は公知の技術であるため詳しい説明は省略し、本実施例の説明においては、本発明の特徴的な技術であるバリアユニット5・レンズ鏡筒ユニット8等について説明する。なお、本発明は上記の構成のみに限定されるものではない。
図2(a)は説明容易なように、図1(b)からカメラ外装2等を不図示にし、本発明の構成要素を示した図である。バリアユニット5・レンズ鏡筒ユニット8・メインシャーシa120及び構造部材としてのメインシャーシ121が図示されている。
図2(b)はさらに説明容易なように。図2(a)をユニットごとの展開斜視図にした図である。バリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8と共に詳細を後述する駆動ユニット10が図示おり、レンズ鏡筒ユニット8はメインシャーシ120に、そしてバリアユニット5はメインシャーシb121に取り付けられている。メインシャーシa120とメインシャーシbはビス止めされている。
本発明の特徴はレンズ鏡筒ユニットに静電気が印加された時の電気的なグランドをとる構造にあるが、まず始めにバリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8及び駆動ユニット10の制御と機構を、各々のユニットの駆動について詳細に説明する。はじめにバリアユニット5について説明をする。
バリアユニット5について図3・図4・図5を用いて説明する。
バリアユニット5は、裏面をバリアユニット5として構成するカメラ外装2と、電源ON・OFFに従って進退するバリア部材51とを有する。また、バリアユニット5を構成する部品を保持する保持部材52、後述する駆動ユニット10の連結ギア107と噛み合うギアを有するバリア駆動ギア53を有する。また、バリア駆動ギア53と保持部材52に保持され、バリア駆動ギア53を保持部材52に対して2方向に付勢するバリアトグルばね54を有する。また、バリア駆動ギア53に備えられる駆動ピン53aにより回転駆動されるバリア駆動レバー55、バリア駆動レバー55をバリア駆動ギア53に対して付勢するバリア付勢ばね56を有する。そしてバリア駆動ギア53・バリアトグルばね54・バリア駆動レバー55・バリア付勢ばね56を保持部材52に対して覆うカバー部材57より構成される。
次にバリアユニット5の駆動方法について図4を用いて説明する。なお、図4(a)はバリアユニット5の正面図であり、図4(b)は背面図である。図4(a)及び図4(b)の両者は共にバリアユニット閉じ(カメラの電源OFF)状態の図である。
バリア部材51は不図示のカメラ外装2の裏面に備えられる直線規制部と勘合する勘合部51aとバリア駆動レバー55と当接する駆動ピン部51bを有する。バリア駆動レバー55はバリア部材の駆動ピン部51bと当接する駆動部55aとバリア駆動ギア53の駆動ピン部53aと当接する55bを有する。バリア駆動ギア53は前述の駆動ピン部53aとバリアトグルばね54の一端を保持する保持部53b、さらに後述する駆動ユニット10の連結ギア107と噛み合うギア部53cを備える。バリア付勢ばね56は図4(a)において、バリア駆動ギア53とバリア駆動レバー55とを互いに近づけるように付勢されている。バリアトグルばね54は一端部54aはバリア駆動ギア53の保持部53bに保持され、さらに他端54bは図3における保持部材52a部に保持されている。バリアトグルばね54の機能については後述する。
また、バリア駆動ギア53とバリア駆動レバー55は図3に示される保持部材52の軸52bを中心に回転可能支持されている。
バリアユニット5の駆動について説明する。始めにバリア開き動作について説明する。
〔1〕図4(a)において、後述する駆動ユニット10の連結ギア107に噛み合うバリア駆動ギア53のギア部53cにバリア駆動ギア53が時計回りに回転するような力を与えられる。その結果、バリア駆動ギア53は保持部材52に備えられる52bを回転中心として時計回りに回転する。
〔2〕図5(a)に示されるように、バリア駆動ギア53が時計回りに回転すると、バリアトグルばね54をチャージしながら、バリア駆動ギア53の53aがバリア駆動レバー55の当接部55bに当接させる。この当接により、バリア駆動ギア53とバリア駆動レバー55は図中A方向に回転する。この時、バリアトグルばね54はB方向に回転する。バリア駆動レバー55の当接部55aとバリア部材51の駆動ピン部51bが当接する。バリア部材51はカメラ外装2と直進規制部51aによって直進規制されているためである。この当接により、バリア駆動ギア53が回転することによって、バリア部材51はカム作用により図中C方向に駆動される。
〔3〕さらにバリア駆動ギア53が図中A方向に回転し、所定の回転角度に達すると駆動を停止して、図5(b)の停止位置(電源ON位置)に停止する。図5(b)の位置において、バリアトグルばね54はバリア駆動ギア53をA方向に回転させるように力をかけている。このため、バリア駆動ギア53がガタつくことがなく、その結果、バリア部材51がガタつくことはない。
上記に示される駆動により、バリア部材51を閉じ位置(電源OFF状態)から開き位置(電源ON状態)に駆動することが可能となる。
次にバリアユニット閉じ駆動について説明する。
〔4〕図5(b)のバリア開き位置から、バリア駆動ギア53をバリア開き方向とは逆方向である図5(a)の反A方向に回転させる。その時、バリアトグルばね54は反B方向に回転する。バリア駆動ギア53が反A方向に回転することによって、バリア駆動レバー55の当接部55aを当接させてバリア部材51を反C方向に駆動する。
〔5〕バリア駆動ギア53が所定の回転角度を回転し、バリア部材51が保持部材52に備えられる停止位置52cに当接するとバリア部材51の閉じ駆動が終了する。
〔6〕バリア駆動ギア53はさらに回転し(オーバーチャージ)、所定の回転角度にて図4(a)の位置にて停止する。この時、オーバーチャージ分の回転角度があるため、カメラの電源OFF状態では、図4(a)のようにバリア駆動ギア53の駆動ピン部53aとバリア駆動レバー55の当接部55bが離れている。この時、バリアトグルばね54はバリア駆動ギア53を反A方向に不勢している。この作用により、バリア駆動ギア53がガタつくことはない。
以上のようにしてバリア部材51をカメラの電源ON・OFFに従って駆動させることが可能となる。バリア駆動ギア53は駆動ユニット10の連結ギア107に噛み合っているため、バリア部材51の駆動は駆動ユニット10に従って行われる。なお、詳細な駆動制御については駆動ユニット10等と共に後述する。
次にレンズ鏡筒ユニット8について図6(a)及び図6(b)を用いて説明する。なお、レンズ鏡筒ユニット8については、本発明に関する技術のみを説明する。
図6(a)において、レンズ鏡筒ユニット8はレンズ鏡筒ユニット8を覆うように保持する前側レンズ鏡筒保持部材81及び後側レンズ鏡筒保持部材82、不図示のプリント基板に実装され前側レンズ鏡筒保持部材81に取り付けられるレンズ鏡筒位置検出素子83a及び83b、レンズ鏡筒駆動モーター84a、撮影レンズを保護しレンズ鏡筒ユニット8の外観面を構成するレンズ鏡筒カバー85を有する。レンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bは本実施例においてはLEDの光を投光・遮光することによって信号を得るフォトインターラプターである。ここでレンズ鏡筒カバー85は図1(b)に明らかなようにカメラの電源ON時にカメラの外装より突出する。カバーが突出していると、ユーザーがカメラを持った時などにユーザーに帯電した静電気がレンズ鏡筒に印加される。この時にスムーズに電気が流れるようにレンズ鏡筒カバー85は導電カーボンを含有した材料にて加工されている。
さらに図6(a)を説明容易なように、前側レンズ鏡筒保持部材81、後側レンズ鏡筒保持部材82及びレンズ鏡筒カバー85を不図示にした図を図6(b)に示す。
84bはレンズ鏡筒駆動モーター84aの先端に取り付けられ、レンズ鏡筒駆動モーター84aと出力軸を同軸とする遊星減速ギア列である。
86は撮影レンズ、87は撮影レンズを保持し、レンズ鏡筒駆動モーター84aにより駆動されるレンズ鏡筒筒部材である。88は遊星減速ギア列84bの先端に取り付けられており、外周部にねじがきられている繰り出しねじである。89は繰り出しねじ88と噛み合っておりレンズ鏡筒筒部材87に取り付けられる繰り出しナットである。90a及び90bは前端を前側レンズ鏡筒保持部材81・後端を後側レンズ鏡筒保持部材82に保持固定されているガイド軸である。ガイド軸90aはレンズ鏡筒筒部材87の位置決め穴87aに勘合し、ガイド軸90bはレンズ鏡筒筒部材87の振れ止め形状87bに勘合する。位置決め穴87aと振れ止め形状87b及びガイド軸90aと90bの規制作用によって、レンズ鏡筒筒部材87は光軸方向に対して回転規制され、光軸方向にのみ進退することができる。また、レンズ鏡筒筒部材87には前述のレンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bをレンズ鏡筒筒部材87の動きに連動して遮光する遮光部87cを備えている。さらにレンズ鏡筒筒部材87はレンズ鏡筒カバー85を取り付けるため外周部にバヨネット機構87dを備えている。バヨネット機構については公知の技術のため詳しい説明は省略する。また、レンズ鏡筒筒部材87はレンズ鏡筒カバーと同様に導電カーボンを含有した材料で加工されている。
次にレンズ鏡筒ユニット8の駆動について図7を用いて説明する。図7(a)はレンズ鏡筒ユニット8の沈胴状態(カメラ電源OFF)の図であり、図7(b)はレンズ鏡筒ユニット8の繰り出し状態(カメラ電源ON)の図である。
カメラの電源がONされるとレンズ鏡筒ユニット8を繰り出すようにレンズ鏡筒駆動モーター84aに通電する。レンズ鏡筒駆動モーター84aが回転すると同一軸に構成された遊星減速ギア列84bが回転する。遊星減速ギア列84bの先端には繰り出しねじ88が取り付けられているため、繰り出しねじ88が回転する。
一方、レンズ鏡筒筒部材87には繰り出しねじ88と噛み合う繰り出しナット89が取り付けられており、さらにレンズ鏡筒筒部材87はガイド軸90a及びガイド軸90bによって回転規制されている。
レンズ鏡筒駆動モーター84aが回転することによって、繰り出しねじ88と繰り出しナット89の作用及びレンズ鏡筒筒部材87がガイド軸90a及びガイド軸90bによって回転規制されている。このことから、レンズ鏡筒ユニット8は光軸方向に繰り出すことが可能となり、所定の位置で停止させることによって図7(b)に示されるようにレンズ鏡筒ユニット8を撮影待機状態とすることが可能となる。
また一方、カメラの電源OFF時にはレンズ鏡筒ユニット8を繰り込む。レンズ鏡筒ユニット8の繰り込みは前述したレンズ鏡筒ユニット8の繰り出し方向とは反対の方向にレンズ鏡筒駆動モーター84aを回転させる。レンズ鏡筒ユニット8は繰り出しねじ88と繰り出しナット89の作用及びレンズ鏡筒筒部材87がガイド軸90a及びガイド軸90bによって回転規制されている。このことから所定の位置に繰り込むことが可能となり、カメラ電源OFF時動作として沈胴位置へ繰り込むことが可能となる。
ここで、レンズ鏡筒ユニット8の制御について図7と図22を用いて説明する。レンズ鏡筒ユニット8は沈胴状態では図7(a)の位置で停止している。この時、レンズ鏡筒位置検出素子83aと83bの出力はレンズ鏡筒筒部材87の遮光部87cが83aを覆わず、83bを覆う位置であるため、図15の(8)に示される出力となる。(本実施例において、「レンズ鏡筒位置検出素子(フォトインターラプター)が遮光されている時をLow、遮光されていないときをHighとする」)。
その後、カメラの電源がONされると、図7(a)から図7(b)へ光軸方向へ繰り出すに従って、レンズ鏡筒位置検出素子83aと83bの出力が図22に示されるように変化する。図22の(11)の状態(レンズ鏡筒位置検出素子83aと83b共にHigh)に成った時、カメラは停止動作を行い、撮影待機状態(12)となる。
カメラの電源OFF動作は電源ON動作とは反対にレンズ鏡筒駆動モーター84aを通電する。レンズ鏡筒位置検出素子83aと83bは図15の(12)の信号状態から(8)への状態に変化する。図22の(9)の状態(2)なると、カメラは停止制御を行い電源OFF状態(図7(a))となる。つまり、レンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bの組み合わせによりスムーズな電源ON・OFF動作が可能となる。
次に駆動ユニット10について説明する。図8(a)は駆動ユニット10の全体図であり、101は金属材料をプレス加工して成形されるレンズ鏡筒受け部材、102は駆動ユニット保持部材、103は駆動ユニットモーターである。
レンズ鏡筒受け部材101は駆動ユニット保持部材102に設けられている回転規制ピン102aによって、上下方向にのみ進退可能に支持されている。
説明容易なように、図8(b)に図8(a)の展開斜視図を示す。
104はレンズ鏡筒受け部材101と駆動ユニット保持部材102に取り付けられる駆動ユニット引張りばねである。部材101は、常にレンズ鏡筒受け部材101を駆動ユニット保持部材102に抗するように一定の方向に付勢している。付勢部材としての駆動ユニット引張りばね104は金属材料にて加工されている。105は駆動ユニットモーター103の出力軸と同一軸に出力軸を備える遊星減速ギア列、106は遊星減速ギア列105の出力ギアに噛み合う連結ギア、107は連結ギア106に噛み合う連結ギアである。連結ギア107は連結ギア106と噛み合うと共にレンズ鏡筒受け部材101及び前述したバリアユニット5を駆動する。駆動の詳細については後述する。
108a及び108bは不図示のフレキシブルプリント基板に実装された連結ギア106の回転位相を検出するための駆動ユニット検出素子である。108a及び108bは本実施例においてはLEDの光を投光・受光することによって信号を出力することのできるフォトリフレクターである。
ここで、連結ギア106と駆動ユニット検出素子108a及びbの関係を図8(c)を用いて説明する。
連結ギア106には駆動ユニット検出素子108a及び108bと対向する面に反射板106cが取り付けられている。駆動ユニット検出素子108a及びbは反射板106cにLED光を投光し、その反射光を受光する。
反射板106cは銀色等の高反射率の部材に例えば図中斜線部を黒色の印刷をすること等で反射率を異ならせる。図8(c)においては、白色が高反射率部で斜線部が低反射率部である。このため、連結ギア106が回転すると駆動ユニット検出素子108a及び108bの対向する面の反射率が回転位相によって異なるため、信号の出力が回転位相によって変化する。図8(c)において、駆動ユニット検出素子108a及びbの高反射率部での出力をHigh、低反射率部(黒色)での出力をLowとすると、駆動ユニット検出素子108a及びbから伸びた一点破線の先は斜線部である。このため、駆動ユニット検出素子108a及びbはどちらもLow信号を出力する。
詳細な説明は後述するが、駆動ユニットモーター103が回転するに従って連結ギア106が回転するため、駆動ユニット検出素子108a及びbの信号は、電源ONから電源OFFに従って図21のように出力信号を切り替わる。以上によってカメラは連結ギア106の回転位相を検出することができる。
連結ギア106は連結ギア107等と連結されているため、連結ギア106の位相を検出することによって、カメラは駆動ユニット10の位相を検出することが可能となる。
なお、図8(b)において、検出素子108は図示容易なように駆動ユニット保持部材102の前に図示しているが、駆動ユニット組み立て状態においては駆動ユニット保持部材102の裏側に取り付けられている。
109は遊星減速ギア列105、連結ギア106、連結ギア107を駆動ユニット保持部材102に保持する駆動ユニットカバーである。
ここでレンズ鏡筒受け部材101の機能について説明をする。
カメラの電源がONされるとレンズ鏡筒ユニット8が繰り出されるが、カメラの電源ONの状態でユーザーは様々な状況下での撮影を行う。撮影中に起こる問題として、例えばユーザーが意図せずカメラを落としてしうことがある。そうした状況後であっても、カメラは正常に機能しなくてはならない。落下後に正常動作させるための技術的な解決策は、従来から公知のように様々な解決策があるが、その中の一つとしてレンズ鏡筒ユニットが落下時に受ける外力に対して強固な構成であることが挙げられる。
本実施例においては、前述したようにレンズ鏡筒ユニット8は繰り出しねじ88及び繰り出しナット89の作用を用いてレンズ鏡筒ユニット8の繰り出し及び繰り込みを行っている。ここで、レンズ鏡筒ユニット8のみで外力を受けると仮定すると、本実施例では繰り出しねじ88と繰り出しナット89のねじ結合でのみレンズ鏡筒ユニット8にかかる外力を受けることとなり、非常に脆弱な構造となる。
そこで、対策として本発明ではレンズ鏡筒ユニット8に掛かる外力に対して強固な構造とするために、繰り出しねじ88及び繰り出しナット89以外でレンズ鏡筒筒部材107を支える構造とする。この対策部材がレンズ鏡筒受け部材101である。レンズ鏡筒受け部材101をカメラの電源ON及びOFFに従って、レンズ鏡筒筒部材87の後方に進退するようにする。この構成により、カメラの電源ON時にはレンズ鏡筒受け部材101がレンズ鏡筒筒部材87の後方で外力を支える構成をとり、不意の落下等に対処をする。また、電源OFF時にはレンズ鏡筒筒部材87の移動軌跡外に退避することによって、レンズ鏡筒ユニット8がスムーズに沈胴できるようにする。
この構成について、図9を用いて説明する。
図9(a)及び図9(b)はカメラの電源OFFの状態の図であり、図9(a)は正面図、図9(b)は側面図である。なお説明容易なように、撮影レンズ86、レンズ鏡筒筒部材87及びレンズ鏡筒受け部材101について図示する。
カメラの電源OFF時において、撮影レンズ86及びレンズ鏡筒筒部材87は図9(a)に示されるように、駆動してもレンズ鏡筒受け部材101と干渉しないように隙間をもっている。このため、前述したように、レンズ鏡筒ユニット8が光軸方向に進退してもレンズ鏡筒受け部材101に干渉することがない。
このように構成された撮影レンズ86及びレンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101において、レンズ鏡筒ユニット8の駆動が終了した後に、レンズ鏡筒受け部材101をD方向に駆動させる。駆動後の図を図9(c)及び図9(d)に示す。
図9(a)及び(b)において、レンズ鏡筒受け部材101の101a部がレンズ鏡筒筒部材87の後端面に掛かるように構成されている。レンズ鏡筒受け部材101がD方向に駆動された後には、図9(c)及び図9(d)において、Fで示されている破線で囲まれた領域がレンズ鏡筒筒部材87の後方に係合した領域である。
図9(c)に顕著なように、領域Fをレンズ鏡筒ユニット8の4隅に配置する構成によって、レンズ鏡筒ユニット8に外力が掛かった時であっても1点に荷重が集中することがない。よってバランスよく、カメラの姿勢等の影響を受けずに外力に対して強固な構成とすることができる。
以上のようにして、レンズ鏡筒受け部材101を進退させることによって、カメラの電源ON時にレンズ鏡筒ユニット8に掛かる外力に対して強固な構造とすることができる。
また、レンズ鏡筒受け部材101は金属製の材料でできているため、レンズ鏡筒筒部材87と電気的に同電位にすることができる。さらに、駆動ユニット引張りばね104が金属材料にて加工されている結果、駆動ユニット引張りばね104もレンズ鏡筒筒部材87と同電位とすることができる。
以上の説明で自明なように、カメラの電源ON・OFFに従ってレンズ鏡筒ユニット8を繰り出し・繰り込みする前には、レンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101の駆動時の干渉を避けるために、レンズ鏡筒受け部材101を必ず進退させる必要がある。そして確実にレンズ鏡筒受け部材101を動作端に駆動する必要がある。
次に駆動ユニット10の駆動機構について図10を用いて説明する。図10にレンズ鏡筒受け部材101、駆動ユニットモーター103、遊星減速ギア列105、連結ギア106及び連結ギア107を示す。
駆動ユニットモーター103の出力は同軸上に配置された遊星減速ギア列105の最終ギア105aから連結ギア106のギア部106aに伝達される。連結ギア106が回転すると連結ギア106のギア部106bから連結ギア107のギア部107aに伝達される。なお、連結ギア107のギア部107bは前述したバリアユニット5のバリア駆動ギア53のギア部53cと噛み合うギアであり、107cはレンズ鏡筒受け部材101のギア連結部101bと噛み合う。107b及び107cの機構については後述する。
カメラの電源ON時には、駆動ユニットモーター103が回転する。駆動ユニットモーター103の回転に従って、連結ギア106及び連結ギア107が回転する(カメラの電源ONの時には図中G方向に連結ギア107は回転する)。連結ギア107のギア部107cがレンズ鏡筒受け部材101のギア連結部101bに連結されると、連結ギア107がレンズ鏡筒受け部材101を駆動する。図11に示されるように、駆動ユニットモーター103が連結ギア107をG方向に回転させると、レンズ鏡筒受け部材101は上下方向にのみ進退可能であるから、図中H方向に駆動される。つまり、カメラの電源ON時に駆動ユニットモーター103を駆動することによって、レンズ鏡筒受け部材101をレンズ鏡筒筒部材87の後方に係合させることができる。
一方、カメラの電源OFF時には、駆動ユニットモーター103は連結ギア107を反G方向に回転させる。この動作に従って、レンズ鏡筒受け部材レンズ鏡筒受け部材101は反H方向に駆動される。さらに前述したように、レンズ鏡筒受け部材101は駆動ユニット保持部材102に対して駆動ユニット引張りばね104で引っ張られているために、駆動ユニット引張りばね104のばね力と併せて反H方向に駆動される。このようにして、カメラの電源OFF時に駆動ユニットモーター103を駆動することによって、レンズ鏡筒受け部材101をレンズ鏡筒筒部材87の後方から退避させることが可能となる。
本発明のバリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8及び駆動ユニット10は以上説明したようにして各々駆動される。カメラ状態ではバリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8及び駆動ユニット10が図2(a)の状態に組み立てられる。
バリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8及び駆動ユニット10が組み立てられたカメラでの駆動機構について説明する。
図20は本発明が適用されるカメラの本発明に関する技術のブロック図である。
中央演算素子110は、電源スイッチ1から入力されるとカメラの電源をON・OFFする。また、レンズ鏡筒ユニット8に取り付けられているレンズ鏡筒ユニット検出素子83や駆動ユニット10に取り付けられている駆動ユニット検出素子108から信号を取得し、レンズ鏡筒ユニット8の状態検出や、駆動ユニット10の状態を検出する。中央演算素子110はカメラの状況に応じてレンズ鏡筒ユニットモーター84aや駆動ユニットモーター103を駆動制御する。中央演算素子110はさらにカメラの各種の制御を行うが、本発明では説明を省略する。
図12にカメラの電源OFF時の、バリアユニット5のバリア駆動ギア53と駆動ユニット10のレンズ鏡筒受け部材101、連結ギア106及び連結ギア107との関係について示す。なお、図12(a)は正面図であり、図12(b)は背面図である。
前述したようにバリアユニット5はバリア駆動ギア53を回転させることによって、バリア部材51を進退させることができる。カメラでの組み立て状態では図12(b)に顕著なように、連結ギア107のギア部107bとバリア駆動ギア53のギア部53cが噛み合っている。このため、駆動ユニットモーター103に通電をし連結ギア107が回転するとバリア駆動ギア53が回転する。
さらに、バリア駆動ギア53と連結ギア106はギア連動しているため、連結ギア106の回転位相を検出することでバリア駆動ギア53の検出することが可能となる。前述したように連結ギア106には反射板106cが取り付けられており、駆動ユニット検出素子108aと108bによって位相検出が可能であるため、バリア駆動ギア53の位相を検出することが可能となる。
つまり、カメラの中央演算素子110は連結ギア106の回転位相を検出することで、バリアユニット5及び駆動ユニット10を制御することが可能となる。
カメラの電源ON時の動作について図を用いて説明する。図23はカメラ電源ON時のフローチャートであり、図21は駆動ユニット検出素子108a及び108bの信号出力の関係図、図22はレンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bの信号出力の関係図である。
カメラ電源ONの動作をフローチャート図23に従って説明する。
S1:カメラの電源SW1が押されて電源がONされたかどうかを判断する。電源がONされれば#2へと進む。
S2:レンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bからの信号を検出する。
S3:駆動ユニット検出素子108a及び108bからの信号を検出する。
S4:#2及び#3にて検出した信号により、バリアユニット5、レンズ鏡筒ユニット8、駆動ユニット10が電源OFF状態の状態であることを判定する。具体的には、駆動ユニット検出素子108a及びbの信号が、図21の状態(1)であることを判定する。判定がYesであれば#6に進み、Noであれば#5へ進む。
S5:#4にてNoと判定される状況は、エラー判定とし、カメラの再起動を行う。
S6:判定結果によりカメラの電源ONの動作を正常に行うことができる。バリアユニット5を閉じ位置から開き位置方向に駆動するため、駆動ユニットモーター103に通電を行う。連結ギア107が回転することによってバリア駆動ギア53が回転しバリアユニット5は開き動作を開始する。
S7:駆動ユニットモーター103に通電後に連結ギア106が回転し、駆動ユニット検出素子108aが、図21状態(2)を検出したかを判定する。図13(a)及び図13(b)に、図21状態(2)のバリア駆動ギア53、連結ギア106、連結ギア107、レンズ鏡筒受け部材101の関係を示す。各ギアの回転方向は矢印方向である。図13(a)は正面図、図13(b)は背面図である。判定がYesであれば#9へ、Noであれば#8へ進む。
S8:図14の信号が検出できていないため、バリアユニット5に外力が掛かって動作していないと判定し、エラーを出す。
S9:#7にて正常に信号が検出されているため、さらにバリアユニット5を駆動する。図14(a)及び(b)に図21(3)の状態を示す。図21状態(3)は、連結ギア107のギア部107bがバリア駆動ギア53のギア部53cから離れた位置である。カメラは連結ギア107を引き続き回転させるが、バリア駆動ギア53は連結ギア107から回転力を得ることができない。しかし、前述のようにバリア駆動ギア53は、バリアトグルばね54に付勢されているためバリアトグルばね54の付勢力から回転力を得て、図中の方向に回転することができる。なお、図14(a)は正面図、図14(b)は背面図である。
S10:駆動ユニットモーター103を回転し連結ギア107をさらに回転させる。駆動ユニット検出素子108bの信号が図21の状態(4)に切り変わったかを検出する。Yesであれば#11へ、Noであれば#9へ進む。
S11:#10にて図21状態(4)へ信号が切り替わった時に、中央演算素子110は駆動ユニットモーター103への通電を停止し、バリアユニット5を停止させる。この時の機構図を図15(a)及び図15(b)に示す。
図15(a)に明確なように、連結ギア107のレンズ鏡筒受け部材101の駆動ギア部107cとレンズ鏡筒受け部材101の被駆動部101bは隙間を持っている。さらに、図15(b)において、前述したように連結ギア107のギア部107bとバリア駆動ギア53のギア部53cのギアは離れている。つまり、図21状態(4)では、連結ギア107はどちらにも係合していない。ここでバリアユニット5はバリアトグルばね54に付勢されて回転力を得ているため、図示の位置から回転することはない。
図21状態(4)の信号を検出すると、駆動ユニットモーター103の通電をOFFするが、一般的な駆動機構はモーターの慣性やギア列の慣性等でオーバーランしてしまう。オーバーランは所定の位置に駆動機構が停止しないため不具合が生じることがある。
しかし、本発明ではオーバーラン時に駆動機構に影響がないように、駆動ギア部107cとレンズ鏡筒受け部材101の被駆動部101bの間にレンズ鏡筒受け部材不感帯部111を設ける。
レンズ鏡筒受け部材不感帯部111を説明するため、図16に連結ギア107のギア部107cとレンズ鏡筒受け部材101の被駆動部101bの拡大図を示す。
図21状態(4)の信号切り替わり位置から、連結ギア107のギア部107cがレンズ鏡筒受け部材101の被駆動部と当接する位置(斜線で囲まれているギア形状位置)に回転するまで、連結ギア107はレンズ鏡筒受け部材101を駆動することがない。つまり、図中示される連結部材107の回転角度αがレンズ鏡筒受け部材101が駆動されない角度領域であって、不感帯部となる。このような構成にすることによって、図21状態(4)で停止制御開始からオーバーランがあったとしても、レンズ鏡筒受け部材101を駆動することが無い。
前述したように本実施例のカメラではバリアユニット5を駆動した後にレンズ鏡筒ユニット8の繰り出しを行う。このためレンズ鏡筒受け部材101がレンズ鏡筒ユニット8の駆動前に動作してしまうと、レンズ鏡筒ユニット8を繰り出すことができなくなる。
しかしながら、駆動ユニット10がバリアユニット5の駆動を終えた後にオーバーランがあったとしても、レンズ鏡筒受け部材不感帯部111を設けているので、レンズ鏡筒受け部材101を動作させない。したがって、カメラの次の駆動(レンズ鏡筒ユニット10駆動)の駆動に影響を与えない。つまり如何なる条件下であっても、カメラを正常に動作させることが可能となる。
S12:#11においてバリアユニット5の開き駆動が完了するとレンズ鏡筒ユニット8を繰り出すようにレンズ鏡筒駆動モーター84aに通電する。
S13:図22に示されるように、レンズ鏡筒位置検出素子83aの信号が切り替り、レンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bが図22(11)の信号になったかどうかを判定する。Yesであれば撮影位置までの繰り出しが完了したと判定し#13へ進み、Noであればさらに通電をする。
S14:レンズ鏡筒ユニット8が撮影位置まで達したため、レンズ鏡筒ユニット8の繰り出しを停止する。
S15:レンズ鏡筒ユニット8の駆動が完了したため、次の動作としてレンズ鏡筒受け部材101の駆動をするように再び駆動ユニットモーター103に通電をする。この時、連結ギア107の停止位置は図15に示される位置で前述のレンズ鏡筒受け部材不感帯部111に停止しており、図21においては(4)〜(5)の間の斜線の領域(111)に停止している。
その後、連結ギア107が回転することによって、連結ギア107のギア部107cがレンズ鏡筒受け部材101の被駆動部101bと接触する(5)の状態からレンズ鏡筒受け部材101の駆動が開始される。図21状態(5)を図18に示す。図18(a)は正面図、図18(b)は背面図である。
S16:駆動ユニット検出素子108aの信号が図21状態(6)に切り替わったかを判定する。Yesであれば#17へ、Noであれば#15へ進む。
S17:駆動ユニット検出素子108aの信号が切り替われば、レンズ鏡筒受け部材101の駆動を停止制御する。最終的に、図21の(7)の状態にて撮影待機状態となる。この時、レンズ鏡筒受け部材101は図9(d)に示されるように、レンズ鏡筒筒部材107の後方に十分に係合しており、レンズ鏡筒ユニット8へ掛かる外力を十分に受けることが可能な位置へ移動している。図21状態(7)の図を図19に示す。図19(a)は正面図、図19(b)は背面図である。
以上説明したシーケンスによって、カメラの電源がONされた時に、バリアユニット5を駆動し、レンズ鏡筒ユニット8を駆動し、さらにレンズ鏡筒受け部材101を駆動して撮影待機状態とすることができる。
本発明においては説明したように、レンズ鏡筒受け部材不感帯部111を設けることによって、バリアユニット5とレンズ鏡筒ユニット8の駆動をスムーズに切り替えることができる。
次にカメラの電源OFFの動作について、図21、図22及び図24のフローチャートに従って説明する。各ユニットの駆動においてカメラの電源OFF動作は電源ONとは逆方向に駆動されるため、特記なき場合の方向は電源ONとは逆方向を指す。
S20:カメラの電源SW1が押されて電源がOFFされたかどうかを判断する。電源がOFFされれば#21へと進む。
S21:カメラの電源がONされている時には、レンズ鏡筒受け部材101とレンズ鏡筒筒部材87が外力を受けるために係合している(図9(d)及び図19)。カメラの電源OFFの最初の動作はレンズ鏡筒受け部材101とレンズ鏡筒筒部材87の係合をはずすことである。このため、レンズ鏡筒受け部材101を駆動するように駆動ユニットモーター103に通電をする。カメラの電源OFFの駆動開始は図21状態(7)であるため、連結ギア107のギア部107cとレンズ鏡筒受け部材101のギア連結部101bの係合を外すように連結ギア107を時計回りに回転させる。レンズ鏡筒受け部材101は駆動ユニット引張りばね104にて片寄せされているため、連結ギア107回転に従って駆動される。
S22:駆動ユニット検出素子108aの信号が図21状態(6)へ切り替わったかを判定する。Yesであれば#23へ、Noであれば#21へ進む。
S23:レンズ鏡筒受け部材101を駆動する。レンズ鏡筒受け部材101がレンズ鏡筒筒部材87の駆動位置から退避完了する位置は図18に示される。これば図21状態(5)である。つまり、図21状態(5)の位置までレンズ鏡筒受け部材101を駆動することによって、レンズ鏡筒ユニット8は沈胴することが可能となる。
S24:駆動ユニット検出素子108bが図21状態(4)を検出したかを判定する。Yesであれば#25へ、Noであれば#23へ進む。
S25:#24にて図21状態(4)へ信号が切り替わった時に、中央演算素子110は駆動ユニットモーター103への通電を停止し、レンズ鏡筒受け部材101の駆動を停止させる。この時の機構図は電源ON時と同様に図15(a)及び図15(b)に示される。
図15(b)に明確なように連結ギア107のギア部107bとバリア駆動ギア53のギア部53cは隙間を持っている。カメラの電源ONと同様に連結ギア107はバリアユニット5とレンズ鏡筒受け部材101の両方に係合していない。また、バリア駆動ギア53はバリアトグルばね54のばね力によって回転を停止している。
カメラの電源ON時と同様に、#24にて駆動ユニットモーター103の通電をOFFするが、電源OFF時も電源ON時と同様にモーターの慣性やギア列の慣性等でオーバーランしてしまう。
カメラの電源ON時にはレンズ鏡筒受け部材不感帯部111を設けることによって、オーバーランの影響をなくす構成とした。電源OFF時にはバリア駆動ギア53と連結ギア107との間にバリア駆動ギア不感帯部112を設ける。バリア駆動ギア不感帯部112について図17にバリア駆動ギア53と連結ギア107の拡大図を示す。
図21状態(4)の信号切り替わり位置から、連結ギア107のギア部107bがバリア駆動ギア53のギア部53cと噛み合う位置(斜線で囲まれているギア形状位置)に回転するまで、連結ギア107はバリア駆動ギア53を駆動することはない。つまり、図中示される連結部材107の回転角度βがバリア駆動ギア53が回転されない角度であって不感帯部となる。このような構成にすることによって、図21状態(4)で停止制御開始からオーバーランがあったとしても、バリア駆動ギア53を駆動することがない。
電源ON時と同様に、レンズ鏡筒ユニット8の駆動が完了した後にバリアユニット5の駆動が行われなくてはならない。
しかしながら、駆動ユニット10がレンズ鏡筒受け部材101の駆動後にオーバーランしたとしても、バリア駆動ギア不感帯部112を設けることによって、バリア駆動ギア53を回転させることがない。このため、カメラの次の駆動(レンズ鏡筒ユニット10駆動)に影響を与えない。つまり如何なる条件下であっても、カメラを正常に動作させることが可能となる。
S26:レンズ鏡筒受け部材101とレンズ鏡筒筒部材87の係合がはずれているため、レンズ鏡筒ユニット8を沈胴させることが可能となる。よってレンズ鏡筒駆動モーター84aをレンズ鏡筒ユニット8が繰り込む方向に駆動する。
S27:レンズ鏡筒ユニット8が図22状態(9)の沈胴準備位置まで繰り込まれたかを判定する。具体的には、レンズ鏡筒位置検出素子83aの信号が切り替わったかを判定する。Yesであれば#28へ、Noであれば#26へ進む。
S28:レンズ鏡筒ユニット8が沈胴準備位置まで達したと判定し、レンズ鏡筒駆動モーター84aに停止制御する。
S29:レンズ鏡筒ユニット8が図22状態(8)になると沈胴が終了する。続いてバリアユニット5を閉じる方向(レンズ鏡筒ユニット8を覆う方向)へ駆動する。この時、連結ギア107の停止位置は図15に示される位置で前述のバリア駆動ギア不感帯部112に停止している。図21においては、(3)〜(4)の斜線の領域(112)に停止している。
その後、連結ギア107のギア部107bとバリア駆動ギア53のギアぶ53cが噛み合うことによって、バリア駆動ギア53は回転する。
S30:駆動ユニット位置検出素子108aの信号が図21状態(2)へ切り替わったかを判定する。Yesであれば、#31へ、Noであれば#29へ進む。
S31:駆動ユニット位置検出素子108aの信号が切り替われば、バリアユニット5がレンズ鏡筒を覆った位置であるため、駆動ユニットモーター103の通電を停止し、沈胴動作が終了する。沈胴動作が終了すると、バリア駆動ギア53、レンズ鏡筒受け部材101、連結ギア106及び連結ギア107の関係は図12に示される。
以上、本発明をカメラの電源ON・OFFの動作と共に説明した。本発明の構成によって電源ON・OFF時にレンズ鏡筒受け部材101を確実にレンズ鏡筒と係合させることが可能となる。
図25(a)に説明容易なように、レンズ鏡筒受け部材101、駆動ユニット引張りばね104、メインシャーシ120及びメインシャーシ121を図示する。さらに、図25(b)に駆動ユニット引張りばね104を示す。
駆動ユニット引張りばね104はフック部104aがレンズ鏡筒ユニット受け部材101に掛かっており、104bの腕状のフック部がメインシャーシ120に付勢されている。よって、レンズ鏡筒受け部材101、駆動ユニット引張りばね104、メインシャーシa120及びメインシャーシ121bは電気的に同電位となる。
さらに、図26に基板とメインシャーシb121との関係を示す。図26において122はカメラの基板であり、不図示の電池から電源ケーブル122cによって、電源を供給されている。
基板122上にはビス止め部122a及び122bがあり、ビスはビスとめ部にて電気的なグランドとして接触している。
メインシャーシb121は基板122とビス止め部122a及び122bで結合されている。そのため、メインシャーシb121は電気的にはグランドになっている。
前述したように、メインシャーシa120、メインシャーシb121、駆動ユニット引張りばね104・レンズ鏡筒受け部材101、レンズ鏡筒筒部材87及びレンズ鏡筒カバー85は同電位であるから、最終的にレンズ鏡筒カバーは電気的にグランドになる。
よって、レンズ鏡筒カバー85に静電気が印加された場合でも、電気的にグランドになっているため、カメラで誤動作が起きることは無い。
また、本発明では駆動ユニット引張りばね104にてシャーシ120とレンズ鏡筒受け部材101を電気的に接続している。つまり、駆動ユニット10を構成する部材で接続をしているため、電気的接続をとるための部品を必要としない。よって、特別な制御や機構を必要としない安価な構成とすることができ、コストダウンやスペース効率の向上に寄与することができる。また、駆動ユニット引張りばね104は複雑な構造ではないため、安価な構成が可能となる。
(a)カメラ全体図(電源OFF時)、(b)カメラ全体図(電源ON時) (a)バリアユニット5及びレンズ鏡筒ユニット8斜視図、(b)バリアユニット5及びレンズ鏡筒ユニット8分解斜視図 バリアユニット5展開斜視図 (a)バリアユニット5:駆動説明正面図、(b)バリアユニット5:駆動説明背面図 (a)バリアユニット5:駆動説明図1、(b)バリアユニット5:駆動説明背面図 (a)レンズ鏡筒ユニット8:全体説明図1、(b)レンズ鏡筒ユニット8:全体説明図2 (a)レンズ鏡筒ユニット8:駆動説明図(電源OFF)、(b)レンズ鏡筒ユニット8:駆動説明図(電源ON) (a)駆動ユニット10:全体図、(b)駆動ユニット10:展開斜視図、(c)連結ギア106と駆動ユニット検出素子108a及びbの関係図 (a)レンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101(電源OFF):正面図、(b)レンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101(電源OFF):側面図、(c)レンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101(電源ON):正面図、(d)レンズ鏡筒筒部材87とレンズ鏡筒受け部材101(電源ON):側面図 駆動ユニット10駆動説明図 駆動ユニット10駆動説明拡大図 (a)組み立て状態での説明図:正面図(電源OFF)、(b)組み立て状態での説明図:背面図(電源OFF) (a)機構図:正面図(図21状態(2))、(b)機構図:背面図(図21状態(2)) (a)機構図:正面図(図21状態(3))、(b)機構図:背面図(図21状態(3)) (a)機構図:正面図(図21状態(4))、(b)機構図:背面図(図21状態(4)) 連結ギア107・レンズ鏡筒受け部材101拡大図(図21状態(4)) 連結ギア107・バリア駆動ギア53拡大図(図21状態(4)) (a)機構図:正面図(図21状態(5))、(b)機構図:背面図(図21状態(5)) (a)機構図:正面図(図21状態(7))、(b)機構図:背面図(図21状態(7)) 本発明に関するブロック図 駆動ユニット検出素子108a及び108bの信号出力の関係図 レンズ鏡筒位置検出素子83a及び83bの信号出力の関係図 本発明に関するフローチャート(電源ON) 本発明に関するフローチャート(電源OFF) (a)駆動ユニットばね104説明図(組み立て状態)、(b)駆動ユニットばね104説明図 基板説明図(組み立て状態)
符号の説明
1 電源ボタン
2 カメラ外装
3 液晶表示装置
4 ヒンジ機構
5 バリアユニット
6 ストロボ装置
7 レリーズボタン
8 レンズ鏡筒ユニット
10 駆動ユニット
51 バリア部材
51a カメラ外装2との勘合部
51b バリア駆動レバー57と係合する駆動ピン部
52 保持部材
52a バリアトグルばね54の保持部
52b バリア駆動ギア53、バリア駆動レバー55の回転中心
52c バリア部材51の停止部
53 バリア駆動ギア
53a バリア駆動レバー55を駆動する駆動ピン部
53b バリアトグルばね54の一端を保持する保持部
53c 駆動ユニットと連結するギア部
54 バリアトグルばね
54a バリア駆動ギアとの保持部
54b 保持部材52との保持部
55 バリア駆動レバー
55a バリア部材の駆動ピンとの当接部
55b バリア駆動ギア53との当接部
56 バリア付勢ばね
57 カバー部材
81 前側レンズ鏡筒保持部材
82 後側レンズ鏡筒保持部材
83 レンズ鏡筒位置検出素子
83a レンズ鏡筒位置検出素子(前側)
83b レンズ鏡筒位置検出素子(後側)
84a レンズ鏡筒駆動モーター
84b 遊星減速ギア列
85 レンズ鏡筒カバー
86 撮影レンズ
87 レンズ鏡筒筒部材
87a ガイドバー90aと勘合する位置決め穴
87b ガイドバー90bと勘合する振れ止め形状
87c 位置検出素子の遮光部
87d レンズ鏡筒カバー85のバヨネット機構
88 繰り出しねじ
89 繰り出しナット
90a ガイド軸a
90b ガイド軸b
101 レンズ鏡筒受け部材
101a 外力受け部(レンズ鏡筒筒部材との係合面)
101b ギア連結部(連結ギア107cと噛み合う)
102 駆動ユニット保持部材
102a レンズ鏡筒受け部材の回転規制ピン
103 駆動ユニットモーター
104 駆動ユニット引張りばね
104a フック部
104b フック部
105 遊星減速ギア列
105a 遊星減速ギア列最終ギア
106 連結ギア
106a 連結ギアのギア部
106b 連結ギアのギア部
106c 連結ギアの反射板
107 連結ギア
107a 連結ギアのギア部
107b 連結ギアのギア部
107c 連結ギアのギア部
108a 駆動ユニット検出素子(フォトリフレクター)
107b 駆動ユニット検出素子(フォトリフレクター)
109 駆動ユニットカバー
110 中央演算素子
111 レンズ鏡筒受け部材不感帯部
112 バリア駆動ギア不感帯部
120 メインシャーシa
121 メインシャーシb
122 基板
122a ビス止め部
122b ビス止め部
122c 電源ケーブル

Claims (2)

  1. 筐体より突出するレンズ鏡筒とレンズ鏡筒にかかる力に抗するようにレンズ鏡筒を保持する保持部材と保持部材を一定の方向に付勢するための付勢部材と電気的に最も低い電位に導かれた構造部材とを備えるカメラにおいて、前記付勢部材は一端部で前記保持部材と係合しフック部にて前記構造部材とに当接することを特徴とするカメラ。
  2. 前記付勢部材は引張りばねで構成されていることを特徴とする請求項1のカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101856510B1 (ko) 2016-11-10 2018-05-14 (주)동희산업 차량용 선루프 글래스 프레임의 제조방법

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