JP2008196765A - 蓄熱装置の製造方法 - Google Patents

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剛広 丸山
Motohiro Suzuki
基啓 鈴木
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敦 柿本
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Abstract

【課題】 蓄熱装置において、蓄熱材101を収容させた蓄熱材容器103と熱交換部105との間に空気層があると、空気層が熱抵抗となり、蓄熱材101と熱媒体との間の伝熱性能を悪化させる。
【解決手段】 予め収縮させた付勢部材102を内部に設けた蓄熱材容器103を、熱交換部105の間に設置し、付勢部材102を内部から伸張させて蓄熱材容器103の壁面を熱交換部105の壁面に押し付けて空気層を排除する、蓄熱装置104の製造方法。
【選択図】 図6

Description

本発明は、蓄熱材を封入した蓄熱材容器を用いた蓄熱装置の製造方法に関するものである。
家庭での省エネギーを推進する機器として、ヒートポンプを用いた温水器や、エンジンや燃料電池等の発電器の廃熱を蓄熱利用するコージェネレーションシステムが開発されている。それらの機器における蓄熱手段として、パラフィンや水和塩等の潜熱蓄熱材を蓄熱材容器内に封入し、その蓄熱材容器を水等の熱媒体を流通させる流路を設けた熱交換部に接触させ、流路内を流通させた熱媒体と蓄熱材との熱交換により、蓄熱、放熱を行う蓄熱装置が知られている。
しかし、熱媒体流路を有する熱交換部と蓄熱材容器との間の接触面に空気層があると、空気層が熱抵抗となり、蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能を悪化させ、蓄熱性能を十分に発揮できないという問題がある。そこで、例えば蓄熱材容器を伝熱面となるパネルケーシングでケーシングした潜熱蓄熱パネルにおいて、蓄熱材容器とパネルケーシングの間に付勢部材を設置し、蓄熱材容器外側から付勢部材を伸張させ蓄熱材容器をパネルケーシング面へ常時接触させて、伝熱性能の向上を図る発明が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、蓄熱装置での蓄熱量は蓄熱材量に比例するので、完成品の蓄熱装置の重量が重くなったり、容量が大きくなったりする傾向がある。その結果、設置性が悪くなるため、例えば設置現場で蓄熱装置を組み立てる対応がとられる場合がある。そこで、設置現場で組み立てる時でも蓄熱材と熱媒体との間の伝熱性能を確保するため、蓄熱材が封入された蓄熱材容器と管状部材を挟持部材で挟み込み、管状部材を変形させて蓄熱材容器に密着させる組み立て方法の発明が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−332691号公報 特開2004−36964号公報
しかしながら、特許文献1のように、蓄熱材容器の外側に付勢部材を設置すると、付勢部材の設置部分が蓄熱材を設置できない空間となるので、蓄熱材量を確保するには蓄熱装置が大型化するという課題がある。
また、特許文献2のように、設置現場で蓄熱装置を組み立てる方法では、蓄熱材容器と管状部材を挟持部材で挟み込み、その管状部材を変形させて蓄熱材容器に密着させる時に大きな押し付け力が必要となるので、現場での作業性が悪く、設置者の負担が大きくなる。また、蓄熱材容器形状がばらついた場合、蓄熱材容器と管状部材を均一に密着させ難いという課題もある。
本発明は、蓄熱装置の蓄熱材量を減少させることなく、蓄熱材容器と熱交換部とを常時密着させた状態に保持できる蓄熱装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、蓄熱材と、蓄熱材を収容する蓄熱材容器と、蓄熱材容器の内部にあって蓄熱材容器の形状を決定する付勢部材と、熱媒体が流れる熱媒体流路を有し、かつ蓄熱材容器の両側に設けられて、蓄熱材容器に収容した蓄熱材と前記熱媒体の熱交換を行う熱交換部とを有する蓄熱装置の製造方法において、下記(A)、(B)、(C)工程とを有する蓄熱装置を製造する方法とする。
(A)蓄熱材容器の幅を熱交換部の間隔より短くなるように、付勢部材を収縮させた蓄熱材容器を用意する工程。
(B)工程(A)で用意した蓄熱材容器を、熱交換部の間に挿入する工程。
(C)工程(B)で挿入した蓄熱材容器と熱交換部を密着させるべく、蓄熱材容器の内部から付勢部材を伸張させる工程。
本発明の蓄熱装置の製造方法によれば、蓄熱材容器の内部に納めた付勢部材を伸張させ、蓄熱材容器壁面を内側から熱交換部の壁面へと押し付けるので、蓄熱材容器壁面や熱交換部の壁面の形状がばらついた場合でも、蓄熱材容器壁面や熱交換部の壁面の形状に対応した押し付け密着ができる。その結果、蓄熱材容器壁面と熱交換部の壁面との間の空気層の存在確率を低減でき、高い伝熱性を有する蓄熱装置を製造することができる。また、付勢部材を蓄熱材容器内部に納めているので、付勢部材を外部に設けた蓄熱装置よりも蓄熱材を多く設置でき、蓄熱量を基準した場合に蓄熱装置を小型化、軽量化することができる。さらに、蓄熱材容器と熱交換部とを外側から挟み込む挟持部材が不要になるので、製造作業を簡素化できる。
以下、図面を用いて本発明の蓄熱装置の構成およびその製造方法について説明する。
(実施の形態1)
<蓄熱装置の構成>
図1に、本発明の実施の形態1における蓄熱装置の概略図を示す。図1に従い、蓄熱装置の構成を簡単に説明する。図1に示すように蓄熱装置104は、蓄熱材容器103と、蓄熱材容器103の両側に設けた熱交換部105と、熱媒体を流通させるために熱交換部105に設けた熱媒体流路106と、熱媒体流路106と接続され、蓄熱装置104への熱媒体の出入り口となる流路接続部106aとで構成される。また、蓄熱材容器103の壁面と熱交換部105の壁面とが密着するように設置されている。これにより、熱交換部105の壁面を伝熱面として、熱媒体流路106を流れる熱媒体と蓄熱材容器103とを熱交換させる構成となっている。なお、図1の記載のように蓄熱装置104は、複数の蓄熱材容器103を有する構成とするが、蓄熱材容器103の数量は、蓄熱装置に必要な蓄熱量や装置大きさ等から適宜決める数量となる。また、熱交換部105を断熱材容器103の両側に設ける構成とするが、片側の熱交換部105のみで十分に蓄熱材容器103との伝熱性能が確保できるのであれば、一方の熱交換部105を蓄熱材容器103の固定用の板材等に置換する構成もとれる。
図2は、蓄熱材容器103の要部断面図を示す。蓄熱材容器103は、蓄熱材容器壁面103aの内側に、蓄熱材101と、付勢部材102とを収容する。本実施の形態では、蓄熱材101として、固相と液相に相変化する潜熱利用型の蓄熱材(本実施の形態では、酢酸ナトリウム3水和塩を主成分とする蓄熱材で、融点の目安を58℃とした)を用いる。付勢部材102は、銅のワイヤーメッシュを蓄熱材容器103の厚み方向に蛇行する形で波型に折り曲げて構成し、折り曲げによって構成された頂点102aと蓄熱材容器壁面103aの内面とが接触するように設置されている。蓄熱材容器壁面103aは、水蒸気
バリア性を有する、アルミニウムの金属層(本実施の形態ではアルミニウム箔)を含みその両面を樹脂(本実施の形態ではポリエチレンとポリアミド)でラミネートした柔軟性のあるフィルムで構成されている。なお、蓄熱装置104には、図2に示す蓄熱材101と付勢部材102とを収容した蓄熱材容器103が設置される。
<蓄熱装置の製造方法>
次に、本実施の形態における蓄熱装置104の製造方法の概略について、図3に示す組み立てフローチャートに記載の工程X、Y、A、B、Cに沿って説明する。
(工程X)熱交換部105の組み立て
図4に、1対の熱交換部105の要部概略図を示す。予め熱媒体流路106を設けた熱交換部105を、図4に示すように1対の熱交換部105の間が所定間隔(本実施の形態では、所定間隔をLとする)となるように複数個配置し、溶接やネジ止め等により、1つの構造体として組み立てる。なお、所定間隔L、および設置する熱交換部105の数は、蓄熱装置に必要な蓄熱量や装置大きさ等を指針として適宜決める数値となる(その詳細値の説明は省略する)。
(工程Y)付勢部材102の成型
付勢部材102を、板材(本実施の形態では、銅のワイヤーメッシュを用いた)を複数回折り曲げて波型に成型する。この時、図5(図面の詳細は後述する)の工程A1に示すように、外力を加えない状態における伸張方向の厚みL1が、蓄熱装置を組み立てたときの一対の熱交換部105間の所定間隔L以上(L1≧L)となるように成型する。
(工程A)蓄熱材容器103の成型
工程Aは、蓄熱材容器103を成型(構成)する工程となる。図5に、工程Aにおける蓄熱材容器103の成型フローチャートとその概略図を示す。なお、図5のフローチャートに示すように、主に工程A0、A1、A2、A3、A4の5つの工程となる。以下、それら工程を説明する。
《工程A0》
工程Yで成型した付勢部材102を蓄熱材成型容器111内に納め、蓄熱材導入口114を設けた圧縮蓋113を設置する。なお、図に示すように、付勢部材102の外力を加えない状態における伸張方向の厚みは、L1となるように構成されている。
《工程A1》
圧縮蓋113から付勢部材102が収縮するように、伸張方向と逆方向の力の圧縮力112をかけ、付勢部材102の伸張方向の厚みをL2に収縮する。ここで厚みL2は、所定間隔Lよりも小さい厚み(L>L2)とする。なお、圧縮力112のかけ方は、付勢部材102を収縮させるのであれば、本実施の形態に示す方法、蓄熱材成型容器111や圧縮蓋113の形状に限定するものではない。
《工程A2》
付勢部材102を収縮させた状態で、蓄熱材成型容器111内に融点以上に加熱し液相化させた蓄熱材101を蓄熱材導入口114から流し込む。
《工程A3》
冷却手段115(本実施の形態では、軸流ファン)を用いて、蓄熱材101を融点以下の温度に冷却して固相化させ成型する。なお、蓄熱材101の冷却は、空冷に限定するものではない。
工程A3後に、蓄熱材成型容器111内から成型後の蓄熱材101を取り出す。この時、付勢部材102の伸張を防止する特別な構成を施すことなく、付勢部材102の収縮状態が保持される。これは、蓄熱材101を固相化させた時の結着力を利用して、付勢部材102の伸張を防止するからである。なお、適切に付勢部材102の収縮状態を保持する
には、蓄熱材101の結着力を考慮して、付勢部材102の折り曲げ形状、素材、収縮前後の厚みを設定する必要があることはいうまでもない。
《工程A4》
蓄熱材容器103を、蓄熱材容器103の厚みが一対の熱交換部105間の所定間隔L未満となるように成型する。具体的には、蓄熱材容器103に工程A3で成型した蓄熱材101を収納し、蓄熱材容器103の内部を減圧する。この減圧は、蓄熱材容器103内の空気を脱気し、蓄熱材容器壁面103aを蓄熱材101の形状にそって密着させることができる程度に行えば良い。次に、蓄熱材容器103の開口部の蓄熱材容器壁面103aをシール(本実施の形態では熱によるシール)する。なお、蓄熱材容器103の厚みを所定間隔L未満にするには、蓄熱材容器壁面103aの厚みを考慮し、工程A3で成型する蓄熱材101の厚みL2を設定していることはいうまでもない。
(工程B)蓄熱材容器105の挿入
工程Aで厚みを所定間隔L未満に成型した蓄熱材容器103を、図6の工程Bに示すように、工程Xで所定間隔Lに配置固定した熱交換部105の間に据え付ける。なお、図6は、一対の熱交換部105と蓄熱材容器103との位置関係と、蓄熱材容器103の一部断面を示す概略図である。収縮させた付勢部材102bにより、蓄熱材容器103が所定間隔Lよりも薄い厚みとなっているので、容易に熱交換部5の間に挿入することができる。なお、熱交換部105の壁面に棚等を設置する、あるいは両面接着テープ等で蓄熱材容器103を簡易的に固定する等の方法を用いると、蓄熱材容器103を蓄熱装置104の適切な位置に容易に挿入できることはいうまでもない。
(工程C)蓄熱材容器103の伸張
蓄熱材容器103を伸張させ、図6の工程Cに示すように、熱交換部105壁面に密着させる。具体的には、熱交換部105に蓄熱材101の融点以上の温度の熱媒体107を流通させ(本実施の形態では温水)、蓄熱材101を固相から液相へ相変化させて蓄熱材101の結着力を低下さる。これにより、付勢部材102を、伸張方向に対してフリーな状態にさせ、波線で示す収縮状態の付勢部材102bから実線で示す伸張状態の付勢部材102cのように伸張させる。この付勢部材102の伸張力を利用して、蓄熱材容器壁面103aを内部から伸張させ、熱交換部105の壁面に密着させる。なお、図6の工程Cでの蓄熱材容器103中には、実線と波線で示す付勢部材102bと102cの両方が存在するのではなく、波線の付勢部材102bは伸張前のイメージとして示している。
以上のように、蓄熱材容器103の内部に納めた付勢部材102を伸張させ、蓄熱材容器壁面103aを内側から熱交換部105の壁面へと押し付けることで、蓄熱材容器壁面103aや熱交換部105の壁面の形状がばらついた場合でも、各々の壁面形状に対応した押し付け密着ができる。その結果、蓄熱材容器壁面103aと熱交換部105の壁面との間の空気層の存在確率を低減でき、高い伝熱性を有する蓄熱装置104を製造することができる。また、付勢部材102を収縮させた状態で蓄熱材101を固相化させることで、蓄熱材101の固相の結着力を利用して蓄熱材101の成型体形状を維持できるので、付勢部材102の伸張を防止する特別な構成が不要となる。また、一度付勢部材102を伸張させた後は、熱交換部105の壁面から付勢部材102を収縮させる力がほとんど働かないので、付勢部材102が伸張前の収縮状態にもどることは無い。すなわち、蓄熱および放熱運転を繰り返しても、蓄熱材容器103と熱交換部105との密着が維持できるので、蓄熱材101と熱媒体との伝熱性能が維持できる。さらに、蓄熱材容器103と熱交換部105とを密着させる製造作業を簡素化できるので、設置場所で蓄熱装置104を組み立てる方法に容易に適用できる。また、付勢部材102を蓄熱材容器105の内部に納めたので、付勢部材102を外部に設けた蓄熱装置104よりも蓄熱材101を多く設置できることはいうまでもない。
なお、本実施の形態では蓄熱材101として酢酸ナトリウム3水和塩を用いたが、他の
固相と液相の相変化を利用して蓄熱する蓄熱材101を用いてもよい。ただし、固相と液相の相変化時に体積変化を伴うものが多く、例えば本実施の形態に用いた酢酸ナトリウム3水和塩は、固相から液相への変化時に体積が増加する。従って、蓄熱材容器103は、加熱用ラミネート食品容器のように容器形状に余裕を持たせ、体積変化量を吸収できるように構成させることが望ましい。また、蓄熱材容器壁面103aの材料は、熱交換部105の壁面への密着性を確保するために、本実施の形態に示すような付勢部材102の伸張時に容易に変形する柔軟性のあるフィルムで構成させることが望ましい。また、蓄熱材容器103の形状は、蓄熱装置104への設置性が確保できれば、直方体状、カプセル状、楕円状に成型したものであっても良い。
なお、本実施の形態の工程A1では、付勢部材102の厚み方向に圧縮力112をかけて付勢部材102の厚みをL2に収縮させたが、例えば、図7に示す概略図のように、長さ方向に伸張させることでも厚みを収縮させることができる。この場合、次の工程A2では、付勢部材102を長さ方向に伸張させた状態で蓄熱材成型容器111中に液相化させた蓄熱材101を流し込み、その後の工程A3で冷却して固相化させて蓄熱材101を成型することになる。
また、付勢部材102は、本実施の形態のように板材を波型に折り曲げ、その折り曲げた頂点102aを蓄熱材容器壁面103aに密着させ、その蓄熱材容器壁面103aを熱交換部105の壁面に接触させることが望ましい。これにより、付勢部材102を、蓄熱材容器103の伸張だけでなく、蓄熱材容器103の内部で伝熱促進フィンとして機能させ、蓄熱材容器103の見かけの熱伝導率および蓄熱材101と熱媒体との間の伝熱性能を向上できるからである。また、その板材の材料としては、本実施の形態のように網状構造のワイヤーメッシュで構成することが望ましい。これにより、同一重量かつ同一厚みの板材で構成した付勢部材102と比較すると、折り曲げ回数を多くできるので、折り曲げ回数の少ない場合と比較すると蓄熱材容器壁面103aを均一に伸張させて、熱交換部105の壁面の密着性を向上できるからである。なお、主に蓄熱材容器103を伸張させる観点からは、本実施の形態の付勢部材102と同等の付勢力を得られるものであれば、付勢部材102の構成をバネなどの付勢力のある他の構成にすることは、なんら問題はない。
なお、付勢部材102の材料は、蓄熱材容器103内部の見かけの熱伝導率を向上させ、蓄熱材101と熱媒体との間の伝熱性能を向上できるものであれば、本実施の形態で用いた銅のワイヤーメッシュ以外にも、アルミニウムやカーボンファイバーのワイヤーメッシュ、銅、アルミニウムやカーボン等の板材を用いてもよい。
なお、蓄熱装置104の製造方法は、本実施の形態に示した各図において蓄熱材容器103の厚み方向(付勢部材の収縮よ伸張方向)が地面と水平になるように記載しているが、蓄熱材容器103をその厚み方向が地面と水平になるように設置した蓄熱装置104の製造方法でも、同様の効果を発揮することはいうまでもない。
<蓄熱装置の動作>
最後に、本実施の形態に示す方法で製造した蓄熱装置104の利用例を、図8を参考にして説明する。
図8に示す熱利用システムは、蓄熱装置104と、熱媒体流路106、蓄熱装置104と熱媒体流路106との流路接続部106a、熱媒体(本実施の形態では水)に温冷熱を与える温冷熱供給部120(本実施の形態ではヒートポンプシステム)、熱媒体の温冷熱を利用する熱利用部121(本実施の形態では空調装置)、および温冷熱供給部120から蓄熱装置104および熱利用部121送る熱媒体の流れを切り替える流路切り替え部1
22、熱媒体を熱利用システム内で循環させる熱媒体循環部123(本実施の形態では流路の切り替え機能を有するポンプ)で構成する(各部の詳細の説明は省略する)。
次に、熱利用システムの動作を説明する。基本的に、従来の蓄熱装置を用いる熱利用システムと同様の動作となる。蓄熱装置104への蓄熱は、温冷熱供給部120で加熱した熱媒体を熱媒体流路106から蓄熱装置104に流通させ、蓄熱材101に熱を伝熱して固相から液相へ相変化させて行う。蓄熱装置104からの放熱は、熱利用部121で放熱した熱媒体を蓄熱装置104に流通させ、蓄熱材101から熱を奪い液相から固相へ相変化させて行う。
なお、上記の蓄熱運転、放熱運転いずれの場合においても、付勢部材102の付勢力により、蓄熱材容器壁面103aが熱交換部105の壁面へ適切に押し付けられているので、蓄熱材容器壁面103aと熱交換部105の壁面の間に伝熱を阻害する空気層が存在する確率が小さくなり、蓄熱材101と熱媒体との熱交換性が維持できる。また、折り曲げた付勢部材102が蓄熱材容器103の内部で熱交換を促進させるフィンとして、かつ付勢部材102の折り曲げ部102aが蓄熱材容器壁面103aと接触して伝熱経路として機能するので、蓄熱材容器105に収容した蓄熱材101全体に伝熱させ、かつその熱を有効に伝熱することができるものとなっている。
なお、本実施の形態では熱媒体として水を用いたが、蓄熱材101の溶解・凝固等の熱性能を考慮し熱利用システムを最適化すれば、他の熱媒体を用いることに問題はない。
本発明の蓄熱装置の製造方法は、ヒートポンプを用いた温水器のような蓄熱式給湯機や蓄熱式冷暖房機といった、蓄熱を利用するシステムの蓄熱装置の製造方法に用いることができる。
実施の形態1における蓄熱装置の概略図 実施の形態1における蓄熱材容器の要部断面図 実施の形態1における蓄熱装置の組み立てフローチャート 実施の形態1における一対の熱交換部の要部概略図 実施の形態1の工程Aにおける蓄熱材容器の成型フローチャートとその概略図 実施の形態1における工程Bと工程Cでの蓄熱材容器一部断面の概略図 実施の形態1における付勢部材の厚み方向収縮の変形工程の概要図 実施の形態1における熱利用システムの概略図
符号の説明
101 蓄熱材
102 付勢部材
102a 折り曲げた頂点
103 蓄熱材容器
103a 蓄熱材容器壁面
104 蓄熱装置
105 熱交換部
106 熱媒体流路
106a 流路接続部
107 熱媒体
111 蓄熱材成型容器
112 圧縮力
113 圧縮蓋
114 蓄熱材導入口
115 冷却手段
120 温冷熱供給部
121 熱利用部
122 流路切り替え部
123 熱媒体循環部

Claims (9)

  1. 蓄熱材と、
    前記蓄熱材を収容する蓄熱材容器と、
    前記蓄熱材容器の内部にあって、前記蓄熱材容器の形状を決定する付勢部材と、
    熱媒体が流れる熱媒体流路を有し、前記蓄熱材容器の両側に設けられ、前記蓄熱材容器に収容した前記蓄熱材と前記熱媒体の熱交換を行う熱交換部とを有する蓄熱装置の製造方法において、
    (A)前記蓄熱材容器の幅を前記熱交換部の間隔より短くなるように、前記付勢部材を収縮させた蓄熱材容器を用意する工程と、
    (B)前記工程(A)で用意した蓄熱材容器を、前記熱交換部の間に挿入する工程と、
    (C)前記工程(B)で挿入した蓄熱材容器と前記熱交換部を密着させるべく、前記蓄熱材容器の内部から前記付勢部材を伸張させる工程とを有する、
    蓄熱装置の製造方法。
  2. 前記蓄熱材を、固相と液相の相変化を利用して蓄熱するもので構成する、
    請求項1に記載の蓄熱装置の製造方法。
  3. 前記蓄熱材を、酢酸ナトリウム3水和塩を含むもので構成する、
    請求項2に記載の蓄熱装置の製造方法。
  4. 前記工程(A)は、
    (A1)一対の前記熱交換部の間隔より厚みが薄くなるように前記付勢部材を収縮させる工程と、
    (A2)前記工程(A1)で収縮させた付勢部材に液相化させた前記蓄熱材を供給する工程と、
    (A3)前記工程(A2)で供給した前記蓄熱材を固相化させる工程と、
    (A4)前記工程(A3)で固相化させた蓄熱材を前記蓄熱材容器に収容し、蓄熱材容器を構成する工程とを有する、
    請求項2または3に記載の蓄熱装置の製造方法。
  5. 前記工程(C)において、前記蓄熱材を固相から液相に相変化させて前記付勢部材を伸張させ、前記蓄熱材容器を一対の前記熱交換部間に密着させる、
    請求項4に記載の蓄熱装置の製造方法。
  6. 前記付勢部材を、前記蓄熱材よりも熱伝導率の高いもので構成する、
    請求項1に記載の蓄熱装置の製造方法。
  7. 前記付勢部材は、板材を波型に折り曲げて構成されたものであり、
    前記工程(C)において、前記折り曲げにより構成された頂点部分を前記蓄熱材容器の内面に密着させる、
    請求項1に記載の蓄熱装置の製造方法。
  8. 前記板材を、網状構造を有するもので構成する、
    請求項7に記載の蓄熱装置の製造方法。
  9. 前記蓄熱材容器を、アルミニウムの金属層と樹脂フィルムとのラミネートによって構成する、
    請求項1に記載の蓄熱装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013088049A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Mitsubishi Plastics Inc 潜熱蓄熱槽、及び給湯システム
JP2014102023A (ja) * 2012-11-19 2014-06-05 Toshiba Corp 空気調和装置及び空気調和システム
JP2014203902A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 三菱電機株式会社 冷却板
JP2014224668A (ja) * 2013-04-15 2014-12-04 株式会社リコー 反応材成形体及び蓄放熱ユニット

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