JP2009229027A - 貯湯タンクユニット及びそれを用いたヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】貯湯タンクからの放熱ロスを低減させるとともに設置の自由度を大きくしたことで実用性の高い貯湯タンクユニットを提供すること。
【解決手段】複数の断熱材は、貯湯タンク2の上部を断熱し成型断熱材からなる上部断熱材11aと、貯湯タンクの下部を断熱し成型断熱材からなる下部断熱材11cと、貯湯タンクの側面部を断熱し真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面22を有する真空断熱材からなる側面部断熱材11bで構成され、側面部断熱材11bと略接触する部分の上部断熱材11aと下部断熱材11cの両方の厚み、又は、どちらか一方の厚みを、側面部断熱材11bである真空断熱材の厚みと略同一とした略同一厚み部18を設けたことにより、断熱材のつなぎ目から雰囲気へ放熱する熱量が削減されるため、貯湯熱量の有効利用の向上を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ給湯機、電気温水器などの貯湯式給湯装置の貯湯タンクの断熱構造に関するものである。
従来のこの種の貯湯タンクユニットを使用する給湯装置は、加熱手段によって水を高温の湯に加熱し、断熱材で被覆された貯湯タンクへ貯留して、給湯要求があったときに給湯端末で湯を利用する構成としている。図5は、このような従来の貯湯タンクユニットを使用した一般的な貯湯式給湯装置を示すものである(例えば、特許文献1参照)。
図5で示すように、貯湯タンク2に給水配管14から供給されて貯留されている温度の低い水は、入水管路7に配した水ポンプ9により、入水配管12を介して加熱手段1へ搬送される。加熱手段1によって加熱されて高温となった湯は、加熱手段1に接続される出湯配管13と、出湯配管13に接続して貯湯タンク2へ湯を導く出湯管路8によって、貯湯タンク2の上部より貯留される。
蛇口などの給湯端末16で給湯利用する場合は、給水配管14に接続された給水管路5から供給される給水と、貯湯タンク2に接続された給湯上部管路4から供給される湯を、混合弁3で、リモコン(図示せず)等で設定された温度の給湯水となるように、給水と湯を混合し、設定温度となった給湯水は、給湯管路6、給湯管路6に接続する給湯配管15を順に経由して、給湯端末16へ供給される。また、貯湯タンク2には、貯湯タンク2から雰囲気へ放熱する熱量を抑えるために、断熱材17が被覆されている。貯湯タンク2、混合弁3、給湯上部管路4、給水管路5、給湯管路6、入水管路7、出湯管路8、水ポンプ9などは、天面部の外装体10a、側面部の外装体10b、底面部の外装体10cによって包囲されることにより、貯湯タンクユニットとして形成される。
断熱材17には、断熱性能の高い(熱伝導率が低い)断熱材を利用している。そのため、貯湯タンク2の放熱熱量が低減し、貯湯タンク2の熱容量を比較的長い時間保持することができる。また、貯湯タンク2の放熱熱量の低減に伴い、加熱・保温などに必要な電力量が低減する。断熱材17の材質は、例えば、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン等の発泡樹脂、または、グラスウール、グラスファイバーなどの繊維材料などが用いられる。
ところで貯湯タンク2の上部には、前述した出湯管路8や給湯上部管路4が接続され、さらに、給湯上部管路4が接続された混合弁3が配置されている。そのため、貯湯タンク上部を断熱する場合、断熱材の形状が複雑になる。グラスウール、グラスファイバーなどの繊維材料の断熱材を用いれば、比較的簡単に断熱ができるが、断熱性能が悪いため、断熱材の厚みが大きくなるという課題があった。そして、このような課題を解決する一つの手段として、比較的複雑な形状にできる発泡樹脂を使用した成型断熱材を用いる方法がある。
また、上述したように、断熱材17の厚みを大きくして放熱熱量の低減を図っているので装置の形状が大きくなり、設置できる場所の自由度が小さかった。そのため、給湯装置の設置の自由度の面から、装置の小形化が要望されている。
そして、これに対応するために断熱性能に優れている真空断熱材を用い、断熱材の厚みを小さくして、装置の小形化を図ることが提案されている。図6にこのような例を示す。
同図において、貯湯タンク2の外面には、断熱材11a、11b、11cを備えている。すなわち、貯湯タンク2の上部の断熱材として上部断熱材11a、貯湯タンク2の側面の断熱材として側面部断熱材11b、貯湯タンク2の下部の断熱材として下部断熱材11cである。また、上部断熱材11aと下部断熱材11cとは成型断熱材であり、側面部断熱材11bは真空断熱材である。
特開2004−251521号公報
しかしながら、このような構成にした場合、貯湯タンク2の上下の断熱材である上部断熱材11a、下部断熱材11cと側面の断熱材である側面部断熱材11bとのつなぎ目部分の接触部(図6のA部)からの放熱が大きいという課題がある。特に、上部断熱材11aと下部断熱材11cである成型断熱材と側面部断熱材11bである真空断熱材との接触部の厚みが異なる(一般に断熱性能が劣る成型断熱材の厚みが大きい)ため、真空断熱材を貯湯タンクに取り付ける場合に、成型断熱材と真空断熱材との隙間の確認が困難であるので、場合によっては、大きな隙間ができる場合があり、断熱性能の信頼性に課題がある。
また、つなぎ目部分の接触部からの放熱を防止するために、この部分に粘着テープなどを貼ることによって隙間をなくし放熱を防ぐということが考えられる。しかし、図6のような構成の場合には、成型断熱材である上部断熱材11a、下部断熱材11cと真空断熱材である側面部断熱材11bとでできる面は90度の角度があり、さらに、接触部分は円形状になっているので、完全にこの部分を粘着テープなどで隙間をなくすためには、作業時間がかかり、さらに、作業が困難なため、放熱防止の信頼性に問題があるという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、貯湯タンクからの放熱ロスを低減させて高断熱の貯湯タンクユニットを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯タンクユニットは、複数の断熱材を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続された複数の配管と、前記貯湯タンクを包囲する外装体とを備え、前記複数の断熱材は、前記貯湯タンクの上部に配設され成型断熱材で形成された上部断熱材、前記貯湯タンクの下部に配設され成型断熱材で形成された下部断熱材、前記貯湯タンクの側面部に配設され真空断熱材で形成された側面部断熱材で構成され、かつ、前記上部断熱材および/または前記下部断熱材の前記側面部断熱材と略接触する部分の厚みを、前記側面部断熱材の厚みと略同一としたことを特徴とするもので、上部断熱材と下部断熱材である成型断熱材と側面部断熱材である真空断熱材との接触部の厚みが略同一であるため、真空断熱材を貯湯タンクに取り付ける場合に、成型断熱材と真空断熱材との隙間の確認が容易であるので、取り付け作業の信頼性が向上し、さらに、隙間からの放熱を低減できる効果がある。
本発明によれば、断熱性能の信頼性を高めることによって、貯湯タンクからの漏洩熱量が抑えられる実用性の高い貯湯タンクを提供することができる。
第1の発明は、複数の断熱材を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続された複数の配管と、前記貯湯タンクを包囲する外装体とを備え、前記複数の断熱材は、前記貯湯タンクの上部に配設され成型断熱材で形成された上部断熱材、前記貯湯タンクの下部に配設
され成型断熱材で形成された下部断熱材、前記貯湯タンクの側面部に配設され真空断熱材で形成された側面部断熱材で構成され、かつ、前記上部断熱材および/または前記下部断熱材の前記側面部断熱材と略接触する部分の厚みを、前記側面部断熱材の厚みと略同一としたことを特徴とするもので、真空断熱材を貯湯タンクに取り付ける場合に、成型断熱材と真空断熱材との隙間の確認が容易であるので、取り付け作業の信頼性、結果として断熱性能の信頼性が向上する。
第2の発明は、側面部断熱材は真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面を有する真空断熱材で形成され、上部断熱材および/または下部断熱材の略同一厚み部の上下方向の長さを、前記熱溶着部端面の上下方向の長さよりも長くしたことを特徴とするもので、熱溶着部端面を上部断熱材または下部断熱材の略同一厚み部に伸ばすことができるので、上部断熱材または下部断熱材と側面部断熱材との接触部の隙間が少なくなるため、この隙間からの熱の漏洩を少なくすることができる。
第3の発明は、真空断熱材の熱溶着部端面を、上部断熱材および/または下部断熱材の略同一厚み部に、粘着テープで固定したことを特徴とするもので、上部断熱材または下部断熱材と側面部断熱材との接触部の隙間がなくなるため、貯湯タンクからの対流による熱損失を防ぐことができる。
第4の発明は、真空断熱材の熱溶着部端面の上下方向の長さよりも幅の広い断熱材で、前記熱溶着部端面を断熱する構成としたことを特徴とするもので、熱溶着部端面が周囲の空気と直接接することを防ぐため、熱溶着部端面からの放熱ロスを少なくすることができる。
第5の発明は、側面部断熱材は真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面を有する真空断熱材で形成され、前記側面部断熱材は上下方向に複数の真空断熱材に分割され、前記上方側および/または下方側の真空断熱材の熱溶着部端面を反真空断熱材方向に伸ばし、他方側の熱溶着部端面を真空断熱材に伸ばし、かつ、反貯湯タンク側に折り曲げたことを特徴とするもので、分割した真空断熱材の形状の仕様をすべて同じにすることができるため、貯湯タンクに断熱材を組込む作業時間の短縮化と作業の信頼性向上とが可能となる。
第6の発明は、複数の真空断熱材の上方の熱溶着部端面および下方側の熱溶着部端面を、それぞれ同じ方向に伸ばすか、又は、曲げたことを特徴とするもので、分割した真空断熱材の形状の仕様をすべて同じで、かつ、同じ方向で貯湯タンクに真空断熱材を組込むことにできるため、貯湯タンクに断熱材を組込む作業時間の短縮化と作業の信頼性向上とが可能となる。
第7の発明は、真空断熱材の伸ばした熱溶着部端面と前記熱溶着部端面と接する真空断熱材とを、粘着テープで固定したことを特徴とするもので、接触しあう真空断熱材と真空断熱材の熱溶着部端面が周囲の空気と直接接することを防ぐため、熱溶着部端面からの放熱ロスを少なくすることができる。
第8の発明は、真空断熱材の熱溶着部端面を、断熱材で断熱する構成としたことを特徴とするもので、接触しあう真空断熱材と真空断熱材の熱溶着部端面が周囲の空気と直接接することを防ぐため、熱溶着部端面からの放熱ロスを少なくすることができる。
第9の発明は、真空断熱材の熱溶着部端面を貯湯タンクに接しないように、真空断熱材の熱溶着部端面を伸ばすか曲げるようにしたことにより、熱溶着部端面が高温になることを防止することになるので、真空断熱材の真空度を保つことができ、断熱の信頼性を向上
することができる。
第10の発明は、第1〜第9のいずれかの発明の貯湯タンクユニットを用いたヒートポンプ給湯機で、貯湯タンクからの放熱ロスを低減させて高断熱の貯湯タンクユニットを備えたヒートポンプ給湯機を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における貯湯タンクユニットを使用する貯湯式給湯装置の構成図を示すものである。
図1において、加熱手段1は、貯湯タンク2に貯留された水を高温に加熱する加熱熱源で有り、混合弁3は、給水配管14に接続された給水管路5から供給される給水と、貯湯タンク2上部に接続された給湯上部管路4から供給される湯を、リモコン(図示せず)等で設定された温度の給湯水となるように、給水と湯を混合するものである。設定温度となった給湯水は、給湯管路6、給湯管路6に接続する給湯配管15を順に経由して、給湯端末16へ供給される。
図5の従来の貯湯タンクユニットを使用した貯湯式給湯装置の構成と同様に、貯湯タンク2に給水配管14から供給されて貯留されている給水は、入水管路7の水ポンプ9により、入水配管12を介して加熱手段1へ搬送される。加熱手段1によって加熱されて高温となった湯は、加熱手段1に接続される出湯配管13と、出湯配管13に接続して貯湯タンク2上部へ湯を導く出湯管路8によって、貯湯タンク2の上部から貯留する。このとき、貯湯タンク2の内部では、上部に高温の湯水、下部では低温の水が積層状態に蓄えられている。貯湯タンク2、混合弁3、給湯上部管路4、給水管路5、給湯管路6、入水管路7、出湯管路8、水ポンプ9などは、天面部の外装体10a、側面部の外装体10b、底面部の外装体10cによって包囲されることにより、貯湯タンクユニットとして形成される。
ここで、貯湯タンク2の外面には、断熱材11a、11b、11cを備えている。すなわち、貯湯タンク2の上部の断熱材として成型断熱材からなる上部断熱材11a、貯湯タンク2の側面部の断熱材として真空断熱材からなる側面部断熱材11b、貯湯タンク2の下部の断熱材として成型断熱材からなる下部断熱材11cである。
なお、この成型断熱材の材質は、例えば、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン等の発泡樹脂などが用いられる。また、同図中のAは、成型断熱材からなる上部断熱材11a、下部断熱材11cと真空断熱材からなる側面部断熱材11bとが接触する部分である。そして、上部断熱材11a、下部断熱材11cが、側面部断熱材11bと接触する部分の厚みをほぼ側面部断熱材11bの厚みと同一とした略同一厚み部18を設けている。
図2は、本発明の実施の形態1で用いる一般的な真空断熱材の断面図である。コア材20を外被材21に入れて、内部を真空状態にして、外被材21の外周部である熱溶着部端面22を熱溶着した構成となっている。
また、図3は、図1のBの部分の拡大図である。図に示すように、側面部断熱材11bである真空断熱材は、コア材20、外被材21、外被材21の外周部である熱溶着部端面22からなっている。そして、上部断熱材11aの端面であって側面部断熱材11bの厚みと略同一の厚みの略同一厚み部18と、側面部断熱材11bの端面とがAの部分で接し
ている。
また、この略同一厚み部18の上下方向の長さは、前記熱溶着部端面22の上下方向の長さよりも長く設定されている。そして、熱溶着部端面22は、貯湯タンク2とは反対側の上部断熱材11aの略同一厚み部18の表面と接している。さらに、粘着テープ23で、前記熱溶着部端面22を上部断熱材11aの表面に密着固定する構成となっている。また、熱溶着部端面22の表面は、熱溶着部端面断熱材24で覆われている。
以下に、本実施の形態による貯湯タンクユニットの動作、作用を説明する。
側面部断熱材11bである真空断熱材を貯湯タンク2に設置する場合、側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの隙間がないことが理想である。側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの厚みが略同一である略同一厚み部18を設けているので、側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの密着度合いを容易に確認して作業できる。
このように、側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの密着度合いを容易に確認して作業できるため、側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの隙間を少なくすることができる。
また、前記略同一厚み部18の上下方向の長さは、前記熱溶着部端面22の上下方向の長さよりも長く設定されていので、側面部断熱材11bである真空断熱材の熱溶着部端面22をコア材20とは反対方向に完全に伸ばすことができる。そして、熱溶着部端面22と上部断熱材11aと十分に密着させることができるため、貯湯タンク2からの放熱を少なくすることができる。
さらに、前記略同一厚み部18の上下方向の長さは、前記熱溶着部端面22の上下方向の長さよりも長く設定されていので、側面部断熱材11bである真空断熱材の熱溶着部端面22をコア材20とは反対方向である上部断熱材11aの略同一厚み部18側に完全に伸ばしても前記略同一厚み部18には、前記熱溶着部端面22に接しない領域ができる。そして、この領域を利用して、粘着テープ23で、前記熱溶着部端面22を上部断熱材11aの表面に密着固定できるため、貯湯タンク2からの対流による放熱をなくすことができる。
また、熱溶着部端面22の表面は、熱溶着部端面断熱材24で覆われているので、コア部20の外被材21表面よりも比較して温度の高い熱溶着部端面22からの放熱を少なくすることができる。
なお、上記説明では、側面部断熱材11bと上部断熱材11aとの作用、効果について説明したが、側面部断熱材11bと下部断熱材11cとの関係においても同様の作用、効果を得られるので、説明は省略する。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における貯湯タンクユニットの貯湯タンクの断面図を示す。図4において、側面部断熱材11bを上下方向に2つに分割し、それぞれ11b1、11b2としている。
そして、これらの分割した側面部断熱材11b1、11b2の上方側の熱溶着部端面22はコア材20とは反対方向に伸ばし、他方側の熱溶着部端面22はコア材20の方向でかつ貯湯タンク2とは反対側に折り曲げた構成としている。そして、上方に位置する側面部断熱材11b1と上部断熱材11aとの接触部の構成は図3の場合と同様であるので、
説明は省略する。
また、下部断熱材11cの略同一厚み部18と下方に位置する側面部断熱材11b2とは、粘着テープ23で固定され、さらに、前記折り曲げられた熱溶着部端面22は、この粘着テープの上から、熱溶着部端面断熱材24で断熱された構成としている。
また、上方に位置する側面部断熱材11b1と下方に位置する側面部断熱材11b2の接触部において、下方に位置する側面部断熱材11b2の上方側の熱溶着部端面22は、コア材20とは反対方向に伸ばし粘着テープ23によって、上方に位置する側面部断熱材11b1に固定されている。さらに、前記伸ばした熱溶着部端面22は、この粘着テープ23の上から、熱溶着部端面断熱材24で断熱された構成としている。
以下に、本実施の形態による貯湯式給湯装置の動作、作用を説明する。
下部断熱材11cの略同一厚み部18と下方に位置する側面部断熱材11b2とは、粘着テープ23で固定されているので、貯湯タンク2からの対流による放熱を防ぐことができる。
また、上方に位置する側面部断熱材11b1と下方に位置する側面部断熱材11b2の接触部において、下方に位置する側面部断熱材11b2の熱溶着部端面22は、コア材20とは反対方向に伸ばし粘着テープ23によって、上方に位置する側面部断熱材11b1に固定されているので、上下の側面部断熱材11b1、11b2の接触部における貯湯タンク2からの対流による放熱を防ぐことができる。
さらに、熱溶着部端面22は、熱溶着部端面断熱材24で断熱された構成としているので、コア部の外被材表面よりも比較して温度の高い熱溶着部端面22からの放熱を少なくすることができる。
また、上下の側面部断熱材11b1、11b2のそれぞれの熱溶着部端面22の伸ばす方向と曲げる方向が同じであるので、上下の側面部断熱材11b1、11b2を貯湯タンク2に取り付ける場合、取り付ける作業者が上下を間違えることがなく、取り付けの信頼性が向上するとともに、上下の側面部断熱材11b1、11b2とも同じ仕様とすることができるので、部品としての管理が少なくなり、コスト削減にもなる。
なお、上記説明の図4では、側面部断熱材を上下に2分割としたが、3分割以上としてもよい。この場合の作用、効果も同じであるので、説明は省略する。
さらに、図4では、側面部断熱材11b1、11b2の上方側の熱溶着部端面22はコア材20とは反対方向に伸ばし、他方側の熱溶着部端面22はコア材20の方向でかつ貯湯タンク2とは反対側に折り曲げた構成としているが、側面部断熱材11b1、11b2の下方側の熱溶着部端面22はコア材20とは反対方向に伸ばし、他方側の熱溶着部端面22はコア材20の方向でかつ貯湯タンク2とは反対側に折り曲げた構成としても、図4と同様の作用、効果が得られるので、説明は省略する。
なお、上記説明した実施の形態1、2とも、真空断熱材の熱溶着部端面22を伸ばす場合も曲げる場合も、前記熱溶着部端面22が温度の高い貯湯タンク2と接しないように、貯湯タンク2とは反対側に伸ばすか曲げるかした構成としている。熱溶着部端面22の温度が高くなると、密閉の効果が減少する可能性があり、このため、本実施の形態1、2では、熱溶着部端面の温度が高くなることを防止しているので、真空断熱材の真空度を保つことができ、断熱の信頼性を向上することができる。
本発明にかかる貯湯タンクユニットは、放熱ロスの少ない、省スペースの貯湯タンクを提供することができ、電気温水器やヒートポンプ給湯機の貯湯タンクユニット等の用途に利用できる。
本発明の実施の形態1における貯湯タンクユニットを使用する貯湯式給湯装置の構成図 本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 同貯湯タンクユニットの部分拡大図 本発明の実施の形態2における貯湯タンクの断面図 従来の貯湯タンクユニットを有する貯湯式給湯装置の構成図 従来の貯湯タンクの断面図
符号の説明
2 貯湯タンク
4 給湯上部管路(配管)
7 入水管路(配管)
8 出湯管路(配管)
10a 外装体
10b 外装体
10c 外装体
11a 上部断熱材
11b 側面部断熱材
11c 下部断熱材
14 給水配管(配管)
18 略同一厚み部
21 外被材
22 熱溶着部端面

Claims (10)

  1. 複数の断熱材を有する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに接続された複数の配管と、前記貯湯タンクを包囲する外装体とを備え、前記複数の断熱材は、前記貯湯タンクの上部に配設され成型断熱材で形成された上部断熱材、前記貯湯タンクの下部に配設され成型断熱材で形成された下部断熱材、前記貯湯タンクの側面部に配設され真空断熱材で形成された側面部断熱材で構成され、かつ、前記上部断熱材および/または前記下部断熱材の前記側面部断熱材と略接触する部分の厚みを、前記側面部断熱材の厚みと略同一としたことを特徴とする貯湯タンクユニット。
  2. 側面部断熱材は真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面を有する真空断熱材で形成され、上部断熱材および/または下部断熱材の略同一厚み部の上下方向の長さを、前記熱溶着部端面の上下方向の長さよりも長くしたことを特徴とする請求項1に記載の貯湯タンクユニット。
  3. 真空断熱材の熱溶着部端面を、上部断熱材および/または下部断熱材の略同一厚み部に、粘着テープで固定したことを特徴とする請求項2に記載の貯湯タンクユニット。
  4. 真空断熱材の熱溶着部端面の上下方向の長さよりも幅の広い断熱材で、前記熱溶着部端面を断熱する構成としたことを特徴とする請求項2または3に記載の貯湯タンクユニット。
  5. 側面部断熱材は真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面を有する真空断熱材で形成され、前記側面部断熱材は上下方向に複数の真空断熱材に分割され、前記上方側および/または下方側の真空断熱材の熱溶着部端面を反真空断熱材方向に伸ばし、他方側の熱溶着部端面を真空断熱材に伸ばし、かつ、反貯湯タンク側に折り曲げたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の貯湯タンクユニット。
  6. 複数の真空断熱材の上方の熱溶着部端面および下方側の熱溶着部端面を、それぞれ同じ方向に伸ばすか、又は、曲げたことを特徴とする請求項5に記載の貯湯タンクユニット。
  7. 真空断熱材の伸ばした熱溶着部端面と前記熱溶着部端面と接する真空断熱材とを、粘着テープで固定したことを特徴とする請求項5または6に記載の貯湯タンクユニット。
  8. 真空断熱材の熱溶着部端面を、断熱材で断熱する構成としたことを特徴とする請求項5または6に記載の貯湯タンクユニット。
  9. 側面部断熱材は真空密閉するために熱溶着された外被材の外周部である熱溶着部端面を有する真空断熱材で形成され、前記熱溶着部端面を貯湯タンクに接しないように、伸ばすか曲げるように構成したことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の貯湯タンクユニット。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の貯湯タンクユニットを用いたヒートポンプ給湯機。
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