JP2009228936A - 蓄熱媒体にゲルを用いた蓄熱・蓄冷器 - Google Patents

Abstract

【課題】深夜電力で行う電気式蓄熱器の蓄熱媒体において、熱の吸収性、熱保存性、など発熱体より蓄熱体の熱移動の良い構造とし、エネルギー 効率をたかめる。
【解決手段】蓄熱器や蓄熱構造体のレンガブロックやコンクリートに換え保存特性や熱移動構造に良い、ゲルを媒体に使用し、パネル状に配置し内部から放熱板の付いたヒートポンプ配管より放熱し蓄熱・蓄冷させる。
また条件や使用場所に応じ小型や簡易な機が必要な場合、このゲル媒体に電磁波（マイクロ波）を照射し加熱保温、又はゲルに金属粉や金属片を混入させ、誘導過熱で蓄熱させる機の応用が可能になる。
【選択図】図１

Description

本発明は深夜電力・太陽光発電などの余剰電力価格で得た熱エネルギーを保存利用する機である。

電気式蓄熱暖房器などは、割安な深夜電力を利用し、レンガに熱を蓄え、その熱を日中徐々に放熱する。またこれらを応用し、土間コンクリート内部にヒーターを通し蓄熱する方法などがある。

これらは、発熱体から蓄熱媒体に熱を移動させる場合、ヒーター線の伝導面積が小さいため効率が低く、伝導の良いブロック材質にすると、保存効率が低くなってしまう。

これら現行の蓄熱体では、前記のように個々の特性上、利用範囲や目的が限定されてしまうことや、エネルギー的な効率問題等が挙げられる。
たとえば、電気式蓄熱暖房器では、レンガを用い、加熱方法がヒーター線であり大きな電力を必要とすることや、設置場所等の制限がある。また躯体の土間コンクリートを熱媒体とした工法は、熱の逃げ場が多く断熱方法や施工上の問題などがあげられる。また木造住宅であると、一階に限定される。

この改善策として蓄熱媒体にゲルを使用し、内部より加熱できるパネル構造とし、コンパクトで容量の大きな蓄熱体を構成させることで、さまざまな場所で構成を可能にできる。
特開２００１−２７２１３６号公報 特開２００６−１６９２８６号公報

解決しようとする問題点は、ヒートポンプ方式での蓄熱媒体の熱保存効率、媒体内へ熱が入りやすく出にくい構造などの改善である。

本発明は、蓄熱器または、蓄熱体のレンガブッロクやコンクリートに代わり、ゲルを用い熱保存する構造を最も主要な特徴とする。

本発明の蓄熱器は従来の蓄熱媒体をゲルにすることで、熱容積効率、熱保存効率が良いほか、ヒーター線やヒートパイプからの効率的な熱移動構造を構築することができる。
またヒートポンプを用い、室内機にあたる放熱機をゲルに容易に内蔵させることができ、効率の良い蓄熱、蓄冷ができるため、冬場の暖房だけでなく夏場の蓄冷のも同機で行うことができる。

電気より発熱させエネルギーにするには、電動ヒートポンプで熱移動させ蓄熱させたほうが、エネルギー効率が良い。そこでヒートポンプへの戻りの熱量をできるだけ少なくするため、室内機にあたる放熱機を冷媒管にフィン状に取り付け、蓄熱媒体に埋め込み放熱効率をたかめた。

図１は、本発明請求項１記載装置の断面図であって、１は蓄熱用ゲル、２は冷媒管放熱板、３はヒートポンプ冷媒管、４は蓄熱体ケースである。

蓄熱の場合、外部ヒートポンプの冷媒熱が冷媒管３を通り、放熱板２より放出され蓄熱媒体１に蓄熱される。放熱板２はゲル内であるため、エアコンの室内機の熱交換器のフィン間隔より広めでも効果的であり、冷媒戻り管後部に室内空調用熱交換器の併用することで、戻り熱を抑え室内保温の効果を上げることができる。

これら蓄熱体をパネル構造にし、電気式蓄熱暖房器の蓄熱体、床暖ヒートパネル、壁体ヒートパネルなどさまざまな応用が可能である。

図２は、本発明請求項２記載装置の断面図であって、請求項１同様に蓄熱用ゲル１、放熱板２、があり、加熱方が異なり誘導過熱盤５、誘導コイル６を構成している。

実施例１との違いは加熱方に誘導過熱を用い、誘導コイル６で誘導加熱盤５を過熱それに接する放熱板２よりゲル媒体に蓄熱される、また誘導加熱盤５と放熱板２の接点部は、過熱時や急放熱が行われる時に接し、不要時ゲル内の熱が逃げない構造である。

これらの構造を持つ蓄熱装置により住宅用、商業用、工業用の室内の他、園芸や農業用のハウス内の保温装置として利用ができる。

ヒートポンプ式蓄熱器の蓄熱構造部を示した断面図である。 誘導過熱で蓄熱させる、蓄熱器の蓄熱構造部を示した断面図である。

符号の説明

１ 蓄熱用ゲル
２ 放熱板
３ ヒートポンプ冷媒管
４ 蓄熱体ケース
５ 誘導過熱盤
６ 誘導コイル

Claims (2)

1. 深夜電力などで行う蓄熱・蓄冷器の蓄熱体にゲルを用い、パネル状に配置し、その媒体内に条件により、ヒートポンプ放熱板・温水管・ヒーター線などを、伝道効率の良い内部に配置させ蓄熱、蓄冷しておき、必要時に放熱させる蓄熱、蓄冷器である。
2. 前項１記載のゲル媒体に電磁波（マイクロ波）を照射し加熱保温、又はゲルに金属粉や金属片を混入させ、誘導過熱で蓄熱させる、蓄熱器。